JP3233581U - マスク - Google Patents
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Abstract
【課題】飲食と発声を繰り返す会食やイベントなどにおいて、口及び鼻を覆った状態と覆っていない状態を容易に切替えることができるマスクを提供する。【解決手段】鼻と口とを覆うためのマスク本体部2と、前記マスク本体部が鼻と口を覆っている状態においては、両端を前記マスク本体部の左右に取付けられ、使用者の耳の上を通過して後頭部又は首にまわして掛けるための一本のバンド部3と、を備える。前記マスク本体部は、その前側において、前記マスク本体部の素材であるシートの右半部と左半部2bを結合した結合部5を備え、前記バンド部を首にかけて耳の下を通過させて、前記マスク本体部を使用者の顎より下方に位置させたとき、前記結合部により、前記右半部と前記左半部とが近接しようとする力が働き、マスク本体部が閉じようとする。【選択図】図2
Description
本考案は、飛沫を防止するためのマスクに関する。
従来から感染症の予防策として、飛沫を飛散させるようにマスクが用いられる。近年においては新型コロナウイルスの蔓延防止の要請が高まっており、マスクが重要な役割を担っていることが認識されている。しかしながら、人が集まって飲食を伴う会食やイベントなどの場合は、マスクをしながらの飲食と会話における発声を両立させることが課題となる。なぜなら、会食等の際には、会話のための発声をする際には飛沫が飛散しないように口の前にマスクがあることが要求され、飲食の際には、マスクを除けて口に飲食物を運ばなくてはならないにもかかわらず、発声と飲食を繰り返す必要があるためである。これが会食やイベント等におけるマスクの着用率を低下させていると考えられる。
このような課題を解決すべく、飲食と発声を両立させるマスクとして、例えば特許文献1において口鼻前シールドマスクが開示されている。この口鼻前シールドマスクは、あご側(下側)にいくにしたがって末広がりに形成されており、使用者の口からある程度距離を確保したマスク本体と、使用者の耳の上を通過しつつ後頭部付近に掛ける一本のリボン状のマスク支えから構成され、マスク本体と口の距離が開いているため、装着時に飲食が可能であり、それと同時に、口と鼻の前がマスク本体によって覆われている。このため、飲食をしつつ、使用者がイベントにおける応援などのために発声をしても飛沫が飛散することを抑制することが可能である。また、飲食と発声を両立させる別の手段として、例えば、特許文献2にはマスク留めストラップが開示されている。このマスク留めストラップは、首に掛けるためのコードと、そのコードの両端に設けられる取付金具を備え、その取付金具をマスクの耳掛け紐に係止することによって、飲食の際にはマスクを首から掛けることが可能となり、発声の際にはマスク留めストラップを介して首から掛けているマスクを、装着することを可能としたものである。このようなマスク留めストラップを採用することにより、マスクを取り外しても、マスク留めストラップによって首からマスクがぶら下がるため、マスクのテーブルの上に置く必要がないから衛生面に問題が生じることが少なくなる。また、発声の際に外したマスクをどこかに置くことや、別途マスクケースを用意する必要もない、という効果がある。
しかし、特許文献1のマスクではマスク本体の下側は開口しており、カバーされないことから、発声の際に下方への飛沫の飛散を防止することができない。このため、下方が開いていないマスクよりも飛沫の飛散を抑制する機能が劣る。
また、特許文献2のマスクではマスクとは別途にマスクのストラップを用意することになり、通常のマスクよりも物品の数が増えて製造費用が増すという問題がある。また、飲食においては飲食物がマスクの内側の面に付着することがある。このため、特許文献2のマスク留め用ストラップを用いてマスクを首からぶら下げると、マスクの内側面と使用者の服の胸元が近づいて接触するおそれがあるため、マスク内側面に付いた飲食物が服に移ってしまったり、マスクが裏返って内側面が前方に露出して汚れが他人に見えてしまうという問題がある。
また、特許文献2のマスクではマスクとは別途にマスクのストラップを用意することになり、通常のマスクよりも物品の数が増えて製造費用が増すという問題がある。また、飲食においては飲食物がマスクの内側の面に付着することがある。このため、特許文献2のマスク留め用ストラップを用いてマスクを首からぶら下げると、マスクの内側面と使用者の服の胸元が近づいて接触するおそれがあるため、マスク内側面に付いた飲食物が服に移ってしまったり、マスクが裏返って内側面が前方に露出して汚れが他人に見えてしまうという問題がある。
本考案は、上記問題点に鑑み、飲食中に首に掛けることが可能であって、着脱のわずらわしさがなく、マスクの内側面が外部へ露出しにくいマスクを提供することを目的とする。
(1)本考案によるマスクの第一の態様は、
使用者の鼻と口とを覆うためのマスク本体部と、
前記マスク本体部が鼻と口を覆っている状態においては、両端を前記マスク本体部の左右に取付けられ、使用者の耳の上を通過して後頭部又は首にまわして掛けるための一本のバンド部と、
を備えたマスクであって、
前記マスク本体部は、その前側において、前記マスク本体部の素材であるシートの右半部と左半部を結合した結合部を備え、
前記バンド部を首にかけて耳の下を通過させて、前記マスク本体部を使用者の顎より下方に位置させたとき、前記結合部により、前記右半部と前記左半部とが近接しようとする力が働き、マスク本体部が閉じようとする
ことを特徴とする。
使用者の鼻と口とを覆うためのマスク本体部と、
前記マスク本体部が鼻と口を覆っている状態においては、両端を前記マスク本体部の左右に取付けられ、使用者の耳の上を通過して後頭部又は首にまわして掛けるための一本のバンド部と、
を備えたマスクであって、
前記マスク本体部は、その前側において、前記マスク本体部の素材であるシートの右半部と左半部を結合した結合部を備え、
前記バンド部を首にかけて耳の下を通過させて、前記マスク本体部を使用者の顎より下方に位置させたとき、前記結合部により、前記右半部と前記左半部とが近接しようとする力が働き、マスク本体部が閉じようとする
ことを特徴とする。
この態様においては、バンド部は、前記マスク本体部が鼻と口を覆っている状態においては、バンド部の両端が前記マスク本体部の左右に取付けられ、使用者の耳の上を通過して後頭部又は首にまわして掛けるためものであるので、飲食の際には、バンド部を耳より下に下げ、マスク本体部を口の前から除けて顎の下に吊り下げることができる。このため、マスク本体部が口と鼻を覆う状態と、マスクを口の前から除けて顎の下に吊下げる状態の切替え動作を容易にすることができる。従って、マスク本体部を鼻と口を覆う状態と覆わない状態を変えるためのマスクの着脱のわずらわしさがない。このため、飲食と会話のための発声の両立が容易となる。また、マスク本体部が顎の下に吊り下げられている状態においては、前記結合部により、前記右半部と前記左半部とが近接しようとする力が働き、マスク本体部が閉じようとする。従って、飲食の際にマスク本体部の内側面に飲食物が付着しても、それが外部から見えて汚い印象を与えることを防止することができる。また、マスク本体部の内側面が服等の他のものに触れる機会がないため、衛生的である。
(2)また、本考案によるマスクの第二の態様においては、
前記バンド部は、伸縮性のある素材を備え、張力を与えない状態で30cm以上60cm以下である。
前記バンド部は、伸縮性のある素材を備え、張力を与えない状態で30cm以上60cm以下である。
バンド部をこのような長さにすれば、マスク本体部が使用者の鼻と口を覆っている状態においては、両端が前記マスク本体部の左右に取付けられたバンド部を、耳の上を通過して後頭部の下又は首にまわして掛けることが可能である。また、バンド部を使用者の耳の上を通過して後頭部の下の首にまわして掛けられれば、使用者の首周りに相当する長さより長くなるため、マスク本体部を顎より下方に吊り下げたとき、マスク本体部は閉じてペンダントのブローチのようにぶら下がることができる。このため、マスク本体部を顎より下に吊り下げたときに、見た目が良好となる。
(3)本考案によるマスクの第三の態様は、前記バンド部は、長さ調節のためのバンド留め具をさらに備える。
この態様によれば、バンド部の長さを使用者が変更できるため、体格及び飲食時か発声時かの状態に応じて長さを伸縮することができ、適切な長さにして使用することができる。
(4)また、本考案によるマスクの第四の態様は、上記マスクの各態様において、前記マスク本体部の前記結合部から突出する位置に設けられる、手持ち用の突出部を備えるものである。
このように手持ち用の突出部を設けることで、指でマスクをつまむことができ、マスク本体部を吊り下げた状態からマスク本体部が口と鼻を覆った状態への変更が容易になる。また、マスク本体部が独特の意匠であるので、イベントや会食用のマスクであることを視認しやすくすることができ、飲食店やイベント会場受付などで配布すれば、この会場ではマスクが推奨されていることを伝えることができ、マスク着用率を向上させることができる。
本考案によれば、マスク本体部が口と鼻を覆った状態と、マスク本体部が顎の下に位置する状態との切替え動作を容易にすることができる。すなわち、マスク本体部を鼻と口を覆う状態と覆わない状態を変更する場合におけるマスクの着脱のわずらわしさがない。従って、使用者の飲食と発声の両立を容易にさせることができる。また、結合部によりマスク本体部が閉じようとする力が働くので、マスク本体部を顎より下に吊り下げたときに、マスク本体部が閉じようとするため、飲食の際にマスク本体部の内側面に飲食物が付着しても、それが外部から見えて汚い印象を与えることを抑制できる。
図1は、本考案の一実施の形態のマスクを使用者が装着して口及び鼻を覆った状態を示す図である。マスク1は、マスク本体部2と、使用者30の後頭部又は首に掛けるためのバンド部3を備える。マスク本体部2は、使用者30の口及び鼻を覆うための形状をなす。バンド部3は、その両端の取付部4をマスク本体部の2の左右に圧着(熱融着、接着剤又は縫合などによって取付けてもよい)することにより、マスク本体部2に取り付けられる。マスク本体部2は、その素材のシートを重ねて右半部2aと左半部2bとを溶着した結合部5を備える。バンド部3は、伸縮性を持つリボン状の平ゴムからなる。マスク本体部2で使用者30の口及び鼻を覆う時は、バンド部3は、使用者30の耳31の上を通過して、後頭部又は首32に掛ける。
図2及び図3は、マスク1を使用者30の口から外し、首32に掛けた状態で、吊り下げた状態を示す図である。この吊下げ状態においては、バンド部3が耳31の下を通過し、マスク本体部2が顎よりも下に移動している。このとき、マスク本体部2は、閉じている。また、マスク本体部2の左側又は右側の一方を前にするように指で押すなどして回転させると、図3のように、正面からマスク本体部の内側面は隠れる。また、図3のマスク本体部2の側面が使用者30の正面を向いた状態においては、マスク本体部2は、結合部5によって右半部2aと左半部2bとが近接する力が働くため、マスク本体部2が閉じた状態、即ち、右半部2aと左半部2bとが近接した状態を持続することができる。
本考案のマスクの実施形態の構造について説明する。図4は、本考案のマスクの一実施の形態の開いた状態、即ち顔を覆ったときの状態を示す正面図である。また図5はその背面図である。また、図6がマスク1のマスク本体部2を閉じた状態の側面図、図7がマスク本体部2を閉じた状態の背面図である。これらの実施形態においては、前述の図1−3の実施形態とマスク本体部2、取付部4及びバンド部3の構造は同様であり、更にバンド部3に長さ調節のためのバンド留め具7を備える。
前述の実施形態と同様に、マスク1は、マスク本体部2と、取付部4を介してマスク本体部2に取り付けられるバンド部3とを備える。
マスク本体部2は、口及び鼻を覆うように、前方に向かって狭く、後方に行くに従って広くなるように形成されている。また、図4に示すとおり、マスク本体部2の左右方向における中央側には、結合部5が設けられる。図6の側面図に示すとおり、結合部5は、マスク本体部2の中央側結合部5aと下側結合部5bを備える。図6に示すとおり、結合部5の上に連続して傾斜部6が設けられる。
マスク本体部2の製造について説明する。図8はマスク本体部2の素材のシート(布)28である。このシート28は不織布及びフィルタのいずれか又は両方を複数枚重ねて、型抜きと型押しによって成形したもので、縁取りのような形で圧着部11によって結合されている。なお、圧着部11は、点線状にスポットで圧着を連続して行うことにより、結合部5のように帯状に形成するよりも柔らかく構成している。不織布又はフィルタを複数枚重ねることで、飛沫の飛散防止も含めてフィルタ能力の機能を向上させることと、図8のとおり、シート28は右半部2aと左半部2bによって左右対称をなし、このシート28の中央の傾斜部6に相当する部分を折り曲げて、中段の端辺21aと21b、及び下段の端辺22aと22bがそれぞれ接合されて、図4の正面視の左右方向における中心部に、傾斜部6、中央側結合部5a及び下側結合部5b(図6参照)が形成される。このようにして、マスク本体部2は、左右対称に形成される。
図6のA−A’断面図である図9のとおり、結合部5を構成する中央側結合部5aは、シート28の端部を帯状に重ね合わせて接合したものである。なお、結合部5の接合手段は、たとえば熱融着、圧着、接着剤による接着、縫製などいかなる方法により達成されてもよい。
長さの調節のためのバンド留め具7は、樹脂製であり、内部の穴7a(図6参照)にバンド部3のバンドを二本同時に挟みながら挿通させて、その摩擦抵抗によって、バンド部3の移動を留め、バンド部3の前側の長さを調節するものである。このバンド留め具7によって、使用者30は体や状況に応じて長さを調節することができる。従って、マスクもバンド部3を長めに作っておけば、サイズ別に製造する必要がなく、製品バリエーションを減らすことができるため、製造コストの削減につながる。
本実施形態のマスクにおいては、バンド部3を一本にしたため、図1のマスク本体部2で口及び鼻を覆ったカバー状態から、図2のマスク本体部2を首から掛けて顎より下に吊下げた吊下げ状態に移行が容易にできる。例えば、耳31の上にあるバンド部を両手の指で摘んで持ち上げてから、耳の下に運び、その指をマスク本体部側にスライドさせてゆく、という2つの動作でカバー状態から吊下げ状態にできる。このため、カバー状態から吊下げ状態への切り替えが容易である。また、その逆にマスク本体部2の吊下げ状態からカバー状態への移行も容易となる。例えば、吊下げ状態から、バンド部3の取付部4の周辺を両手の指で摘み口の両脇に運び、そのまま指をバンド部3の後方にスライドさせて耳31の上に運ぶ、という2つの動作で吊下げ状態からカバー状態への移行もできる。なお、マスク本体部2の先端を一方の指でつまみ、口の前まで持ち上げ、その後バンド部3を左右の耳31の上に上げて掛けてもよい。
このように、カバー状態と吊下げ状態への切替えが容易なため、飲食物を口に運ぶために、口の前からマスク本体部2をよける吊下げ状態と、会話などの発声をする際には口及び鼻を覆ったカバー状態との切替えが容易である。このためマスクの着脱のわずらわしさがないので、会食や飲食を伴うイベントのように、飲食と発声を交互に繰り返さなくてはならない場面でも、使用者30が苦痛とならず、飲食と発声を容易に両立させることが可能となる。
また、本実施形態のマスク1は、マスク本体部2をその前側において、素材のシート28の一部を結合した結合部5を備えて形成したため、前述のとおり、マスクを閉じようとする力、即ち前記右半部2aと前記左半部2bとが近接しようとする力が働く。このため、マスク本体部2が顎より下方に吊下げた状態のときに、マスク本体部2の外側面24のみが見え、内側面25(図5参照)が外部から見えにくくなり、飲食の際にマスクの内側面25に飲食物が付着してもその付着物が見えて不潔な印象を与えることを防止できる。また、マスク本体部2の内側面25と服などの他のものとが接することも防止されるため、内側面25に飲食物が付着しても服等の他のものが汚れることがなく、衛生的である。このため、清潔さが求められる式典などのフォーマルな場面において特に好適に使用することができる。
また、バンド部3の長さは図1のように耳の上を通過させて首の後ろに掛けるためのものであるため、この長さは、首周りよりも長いことから、吊下げ状態においては、指で多少の力を入れるだけで図2及び図3のようにマスク本体部2を閉じてペンダントのように吊下げることができる。また、吊下げ状態で閉じたマスク本体部2は、前述の結合部5とマスク本体部2の自重によって閉じた状態を維持することができる。
伸縮性のある平ゴム紐からなるバンド部3の張力がかかっていないときの長さは、想定される使用者のサイズに応じて設定する。バンド部3の長さは、張力がかかっていないとき首周りより長いことが好ましいので、バンド留め具7を設けない場合には、想定される体格に応じて選択することになるが、女性用で30cm以上55cm以下であり、男性用で35cm以上60cm以下が好ましい。即ち、30cm以上60cm以下が好ましい。ゴム紐によってほとんどの体格に対応できる35cm以上55cm以下が更に好ましい。適切なゴムの張力を得るため、更に好ましくは40cm以上50cm以下である。バンド留め具7を設ける場合には、バンド部の長さは、比較的長めの45cm以上55cm以下に設定し、バンド留め具7により使用者30によって調整できるようにすることが好ましい。
使用者との関係においてバンド部3の最も好ましい長さは、図1のようにマスク本体部2で口及び鼻を覆うように顔にフィットさせて被せた状態のときに、バンド部3が耳31の上を通過し、首32の後部にかかっているときに、使用者30が張力をもっとも弱く感じる程度の長さである。このような長さであれば、使用者30が受けるバンド部3による締め付けによる負担が少ない。また、このようなバンド部3の長さであれば、バンド部3を両手で耳31の上から外して、耳31の下に移動させれば、マスク本体部2は自重により首から下に吊下げられ、指で軽くマスク本体部2を押すなどして力を加えれば、図2及び図3のようなペンダントのブローチのような状態となる。
また、傾斜部6を、シート28を折り曲げることにより形成したことにより、傾斜部6は、カーブを形成するため、結合部5のように張り合わせるよりも、使用者30の鼻との接する面積が大きくなる。このため、傾斜部6により摩擦抵抗が大きくなり、マスク本体部2を外れにくくすることができる。
本考案のマスクの他の実施形態を図11に示す。図11のマスク本体部43の素材のシートを図10に示す。これ以降の実施形態においては、上述の実施形態と同じ機能の箇所については同じ符号を付して説明を省略する。図10の例においては、左右対称であって分離しているシート40とシート41からマスク本体部43を形成する。図10のシート40とシート41において、上段の端辺40aと上段の端辺41a、中段の端辺40bと中段の端辺41bと、下段の端辺40cと下段の端辺41cとを重ね合わせて接合し、図11のとおり、それぞれ上段結合部45a、中段結合部45b及び下段結合部45cをなし、これらによって結合部45が構成される。接合手段は、前述の実施形態における結合部5と同様であり、シート40とシート41の一部を重ねて圧着等により接合する。
このように、結合部45がマスク本体部43の上から下までにわたって形成されても、前述の帯状の結合部45があるため、マスク1bにおいて、右半部2aと左半部2bが近接しようとする力、即ちマスク本体部43が閉じようとする力が働く。これにより、マスク本体部43は首から吊下げた状態においては、指で簡単に押すだけで閉じ、マスク本体部43の外側面24xのみが外部から見え、マスク本体部43の内側面は外部から見えにくくなる。従って、飲食の際に内側面に飲食物が付着してもその付着物が外部から視認されることが防止できる。
なお、本実施形態における結合部45の各部(上段結合部45a、中段結合部45b及び下段結合部45c)は、3つの直線からなるものを記載したが、これらの形状は曲線でもよいし、2つ又は4つ以上の直線からなるものでもよい。前述の実施形態の結合部5についても、同様に、側面視(図6参照)における形状は曲線等でもよい。
図12に本考案のマスクの他の実施形態を示す。図12のマスク1cは、マスク本体部2の前部の結合部の前方に突出した手持ち用の突出部9を備える。この突出部は、結合部5aと同様に、図8のシート28の中段の端辺21a及び中段の端辺21bに相当する部分に突出した部分を設けて、互いに接合して形成する。その突出部9の厚さは結合部5aと同様である。使用者は手の指で突出部9をつまむことによって、突出部9と指との接触面積が大きいため、マスク本体部2を簡単に持ち上げることができる。また、マスク1cは突出部9によって独特の意匠(外観)であることから、特別な用途をもったマスクであるとの印象を与えやすく、会食やイベントで配布することで、飲食と発声を両立させるためのマスクとして認識されやすくなる。このため、マスクを使用しやすい雰囲気づくりができ、会場でのマスク使用率を上げることができる。
この突出部9は、側面から見たとき、傾斜部6の延長線Eよりも後側に位置することが好ましい。延長線Eより後ろ側にあることで、使用者30の視線において、傾斜部6より下に位置することから目立たなくなり、見た目の違和感を抑制することができる。
本考案を実施する場合、取付部4の高さは、マスク全体の上寄り、即ち、高さ方向における中央付近よりも上の方が好ましい。鼻付近と当接するマスク上部に力を伝達しなければ、マスク本体部2の上部が顔から離れやすくなり、密着のためにバンド部3を強くしめる必要が生じるためである。また、バンド部3の素材は伸縮性のあるゴム紐が好ましいが、伸縮性のない紐を用いて、長さの調節はバンド留め具7によって適宜行ってもよい。
その他、本考案を実施する場合、本考案の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更、付加を行なうことができる。
1,1b,1c マスク
2 マスク本体部
2a 右半部
2b 左半部
3 バンド部
4 取付部
5 結合部
6 傾斜部
7 バンド留め具
2 マスク本体部
2a 右半部
2b 左半部
3 バンド部
4 取付部
5 結合部
6 傾斜部
7 バンド留め具
Claims (4)
- 使用者の鼻と口とを覆うためのマスク本体部と、
前記マスク本体部が鼻と口を覆っている状態においては、両端を前記マスク本体部の左右に取付けられ、使用者の耳の上を通過して後頭部又は首にまわして掛けるための一本のバンド部と、
を備えたマスクであって、
前記マスク本体部は、その前側において、前記マスク本体部の素材であるシートの右半部と左半部を結合した結合部を備え、
前記バンド部を首にかけて耳の下を通過させて、前記マスク本体部を使用者の顎より下方に位置させたとき、前記結合部により、前記右半部と前記左半部とが近接しようとする力が働き、マスク本体部が閉じようとする
ことを特徴とするマスク。 - 前記バンド部は、伸縮性のある素材を備え、張力を与えない状態で30cm以上60cm以下であることを特徴とする請求項1に記載のマスク。
- 前記バンド部には、長さ調節のためのバンド留め具を備える
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のマスク。 - 前記マスク本体部の前記結合部から突出する位置に設けられる、手持ち用の突出部を備えた
ことを特徴とした請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002226U JP3233581U (ja) | 2021-06-09 | 2021-06-09 | マスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021002226U JP3233581U (ja) | 2021-06-09 | 2021-06-09 | マスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3233581U true JP3233581U (ja) | 2021-08-19 |
Family
ID=77269410
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021002226U Active JP3233581U (ja) | 2021-06-09 | 2021-06-09 | マスク |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3233581U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023054818A1 (ko) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | 채현석 | 스트립 조절장치를 이용한 자석체결부가 있는 기능성 마스크 |
-
2021
- 2021-06-09 JP JP2021002226U patent/JP3233581U/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023054818A1 (ko) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | 채현석 | 스트립 조절장치를 이용한 자석체결부가 있는 기능성 마스크 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
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