JP3232582B2 - 電気カーペット - Google Patents

電気カーペット

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JP3232582B2
JP3232582B2 JP11597691A JP11597691A JP3232582B2 JP 3232582 B2 JP3232582 B2 JP 3232582B2 JP 11597691 A JP11597691 A JP 11597691A JP 11597691 A JP11597691 A JP 11597691A JP 3232582 B2 JP3232582 B2 JP 3232582B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーペット本体の表面
温度に基づき発熱体を制御する電気カーペットに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気カーペットは図11
に示すように構成されていた。以下、その構成について
説明する。
【0003】図に示すように、カーペット本体1は、内
部に発熱体2と、温度検知体3とが蛇行配置されてお
り、コントローラ4で制御されるようにしている。ま
た、その回路構成は、特開昭62−22921号公報に
示される図12のように構成されている。そして、温度
検知体3からの信号と、使用温度調節用の可変抵抗VR
および最高温度設定用抵抗R5 などで構成される回路か
らの信号との両信号を比較して出力信号を出し、リレー
RLを制御し、発熱体2の発熱量(温度)をコントロー
ルしていた。また、電源投入時においては、カーペット
本体1の温度を早く上昇させるために、ある一定時間T
だけリレーRLを連続通電させ、その後上記の使用調節
温度になるよう制御していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の電気
カーペットでは、カーペット本体1の表面温度を検出し
て発熱体2を制御していないために、カーペット本体1
が敷かれる環境によって実際の表面温度はかなり変動す
るという問題を有していた。すなわち、カーペット本体
1の表面温度は、たとえばカーペット本体1が敷かれる
床材が畳かフローリングかにより異なる。それは、床材
の熱抵抗により床下への放熱に差が生じるためである。
その様子を図13に示している。また、使用調節温度範
囲が強・中・弱とあった場合、電源投入時の立ち上げ制
御は、使用調節温度(強・中・弱)に関係なく、一定時
間Tだけ発熱体2を連続通電するので、温度が低設定に
もかかわらず立ち上げ時は過剰暖房となることがあっ
た。その様子を図14に示している。また、室温の差に
よっても運転時の実際の表面温度は異なる。その様子を
図15に示している。さらに、カーペット本体1の表布
の厚さによっても、運転時の実際の表面温度は使用調節
温度範囲が同じでも異なってくる。その様子を図16に
示している。つまり、実際の表面温度はカーペット本体
1が敷かれる環境(室温、床材、表布の厚さなど)によ
って、使用調節温度(強・中・弱)で設定した温度とか
なりの差が生じていた。また、カーペット本体1にカバ
ー材を載せる場合、そのカバー材が厚いか薄いかを切り
替えるスイッチを備えており、使用者がカバー材の厚さ
を判断して切り替えるという操作が必要であるという課
題を有していた。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、カー
ペット本体の表面温度を実時間で推定することにより、
いかなる環境下に敷かれても快適な暖房を得ることを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、発熱体と温度検知体を配設し表面材、断熱
材とで構成されたカーペット本体と、前記発熱体の温度
を前記温度検知体を介して検出する温度検知手段と、室
温を検出する室温検知手段と、前記発熱体への通電を制
御する通電制御手段と、電源投入時よりの時間をカウン
トする計時手段と、前記発熱体への通電率を検出する通
電率検出手段と、前記発熱体の温度を設定する温度設定
手段と、前記温度検知手段、前記室温検知手段、前記計
時手段、前記通電率検出手段および前記温度設定手段の
出力に基づき前記カーペット本体の表面温度を推定する
ために使用されると想定した環境下で既に学習された神
経回路網の複数の固定結合重み係数を有する神経回路網
模式手段を組み込んだ表面温度推定手段と、前記表面温
度推定手段と温度設定手段の出力に基づき前記通電制御
手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記
表面温度推定手段の出力の推定表面温度と前記温度検知
手段の出力である発熱体の温度との偏差が一定温度(例
えばα度とする)以上であれば前記推定表面温度を発熱
体の温度+一定温度(α度)として前記通電制御手段を
制御する構成としたことを解決手段にしている。
【0007】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、温度検
知手段からの温度検知体の温度情報、室温検知手段から
の室温情報、計時手段からの電源投入時よりの経過時間
情報、通電率検出手段からの発熱体への通電率情報、温
度設定手段からの設定温度情報を表面温度推定手段に入
力することにより、表面温度推定手段は、カーペット本
体の表面温度を時々刻々推定し、またカバーが載せられ
た場合はカバーの表面温度を時々刻々推定する。制御手
段はその表面温度情報を用いて通電制御手段を介して発
熱体を制御し、時々刻々使用される環境に応じた快適な
暖房を得ることができる。ところで、表面温度推定手段
を構成している神経回路網模式手段はあらかじめ使用さ
れると想定した環境下で測定された温度検知手段、室温
検知手段、計時手段、通電率検出手段、温度設定手段の
出力値をもとに算出した固定結合重み系数を有している
が、この固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段
を組み込んだ表面温度推定手段を搭載したカーペットを
実際に使用する場合、固定結合重み係数を算出したデー
タと全く同一のデータが表面温度推定手段に入力される
可能性は極めて少ないとともに想定外の環境下で使用さ
れることも考えられる。このような学習データ以外のデ
ータが入力として与えられても、真の表面温度からかけ
離れない発熱体の温度+一定温度を推定表面温度として
用いることにより、安定した温度制御を実現できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図3を参
照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは
同一符号を付して説明を省略する。
【0009】図に示すように、温度検知手段5は発熱体
2の温度を温度検知体3を介して検出する。室温検知手
段6はサーミスタとその周辺回路で構成している。通電
制御手段7は発熱体2への通電を制御するもので、リレ
ーなどで構成している。計時手段8は電源投入時よりの
時間をカウントする。通電率検出手段9は発熱体2への
通電率を検出する。温度設定手段10は設定温度を決定
するものである。表面温度推定手段11は温度検知手段
5、室温検知手段6、計時手段8、通電率検出手段9、
温度設定手段10の出力に基づきカーペット本体1の表
面温度を推定するものである。制御手段12は表面温度
推定手段11の出力に基づき通電制御手段7を制御する
もので、想定外の環境下で使用された場合等に生ずる学
習データ以外のデータに基づいて算出された表面温度推
定手段11の出力の推定表面温度と温度検知手段5の出
力の発熱体2の温度との偏差が一定温度(例えばα度と
する)以上であれば推定表面温度を発熱体2の温度+一
定温度(α度)として通電制御手段7を制御するように
している。カーペット本体1に発熱体2と温度検知体3
とをそれぞれ蛇行配置している。なお、13は電気カー
ペットのコントローラであり、14は表面材、15は断
熱材である。
【0010】表面温度推定手段11を構成する手段は、
従来の制御手法に用いられている解決的な方法が適用で
きないため、多次元情報処理手法として最適な神経回路
網を模した方法で構成している。神経回路網を模した手
法においては、カーペット本体1の表面温度を推定する
神経回路網の複数の結合重み係数を固定されたテーブル
として用いる方法と、学習機能を残し環境と使用者に適
応できるようにする方法とがある。本実施例は、神経回
路網を模した手法によって獲得されたカーペット本体1
の表面温度を推定する固定された結合重み係数を内部に
もつ神経回路網模式手段を有する表面温度推定手段11
を設けている。
【0011】カーペット本体1において発熱体2の熱
は、水平方向と表布方向(上方向)と裏面方向(下方
向)に伝達されていくが、周囲の環境(室温、床材、表
布の厚さ、表布の熱容量など)により、発熱体2の熱の
伝わり方は異なる。したがって、カーペット本体1の表
面温度、またはカバー材をカーペット本体1の上に載せ
た場合のカバー材の表面温度は、周囲の環境により大き
く変動することになる。
【0012】カーペット本体1の表面温度を推定する神
経回路網において固定された結合重み係数は、電気カー
ペットが敷かれるさまざまな環境において、発熱体2を
制御した場合、カーペット本体1の表面温度がどのよう
に変化するかというデータを収集し、環境データと制御
データと表面温度データとの相関を神経回路網模式手段
に学習させることによって得ることができる。用いるべ
き神経回路網模式手段としては、文献1(D.E.ラメ
ルハート他2名著、甘利俊一監訳「PDPモデル」19
89年)、文献2(中野馨他7名著「ニューロコンピュ
ータの基礎」(株)コロナ社刊、P102、1990
年)、特公昭63−55106号公報などに示されたも
のがある。以下、文献1に記載された最もよく知られた
学習アルゴリズムとして誤差逆伝搬法を用いた多層パー
セプトロンを例にとり、具体的な神経回路網模式手段の
構成および動作について説明する。
【0013】図4は、神経回路網模式手段の構成単位と
なる神経素子の概念図である。図4において、21〜2
Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結合変
換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜2N
からの出力を加算する加算器であり、2bは設定された
非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモイド
関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0014】以下、図4に基づいて神経素子のそれぞれ
のモードの動作について説明する。まず、信号処理モー
ドの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜X
nを受けて1つの出力を出す。i番目の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量ΔW1〜ΔWnとΔhを表す
修正信号を受けて、 Wi+ΔWi ; i=1,2,・・ ,N h+Δh (式2) と修正する。
【0015】図5は上記神経素子を4つ並列につないで
構成した信号変換手段の概念図である。いうまでもな
く、以下の説明は、この信号変換手段を構成する神経素
子の個数を4個に特定するものではない。図5におい
て、211〜244は疑似シナプス結合変換器であり、
201〜204は、図4で説明した加算器2aと非線形
変換器2bをまとめた加算非線形変換器である。図5に
おいて、図4と同様に図面が煩雑になるので省略した
が、修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナ
プス結合変換器211〜244と加算非線形変換器20
1〜204につながっている。疑似シナプス結合変換器
211〜244も結合重み係数となる。この信号変換手
段の動作については、図4で説明した神経素子の動作が
並列してなされるものである。
【0016】図6は、学習アルゴリズムとして誤差逆伝
搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブロ
ック図で、31は上述の信号変換手段である。ただし、
ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に並べ
られたものである。32は学習モードにおける信号変換
手段31の修正量を算出する修正手段である。以下、図
6に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の動作につ
いて説明する。信号変換手段31はN個の入力S
in(X)を受け、M個の出力Sout (X)を出力する。
修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号Sout
(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変換手
段からのM個の誤差信号δi (X)の入力があるまで待
機する。誤差信号δi (X)が入力され修正量を ΔWij=δi (X)・Siout(X)・(1−Siout(X))・Sjin (X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0017】図7は、神経回路網模式手段を用いた多層
パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
7を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段3
4Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力S
iin (X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)
(j=1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号S
iin (X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δ
j (X)(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以
下同様の処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて
行われ、信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)
(h=1〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)
は、誤差計算手段33にも送られる。誤差計算手段33
においては、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基
づいて理想的な出力T(T1,・・・・・,TM )との
誤差が計算され、誤差信号δh (Z)が修正手段32Z
に送られる。
【0018】
【数1】
【0019】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th ) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
ΔW(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号ΔW(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号ΔW(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0022】こうして、神経回路網模式手段は環境デー
タ(室温、床材、設定温度、表布の厚さなど)と制御デ
ータと表面温度データとの関係を学習し、簡単なルール
で記述することが容易でない制御の仕方を自然な形で表
現することができる。本実施例は、こうして得られた情
報を組み込んで、表面温度推定手段11を構成するもの
である。具体的には、十分学習を終えた後の多層パーセ
プトロンの信号変換手段31X、31Y、31Zのみを
神経回路網模式手段として用いて、表面温度推定手段1
1を構成する。実際に学習させたデータについて説明す
る。
【0023】図8は、室温5℃、床材が畳、表布が比較
的薄く、温度設定が強設定の時の電気カーペットの実験
データである。図8(a)は、カーペット本体1の表面
温度の変化を示したものであり、時刻T1で強設定の温
度に達した後、その温度+t℃まで表面温度をあげ、そ
の後は強設定温度を基準に通電制御手段をオン・オフ制
御している。電気カーペット立ち上げ時の暖房は、設定
温度よりも少し高め(本実施例ではt=2℃)が快適と
されている。図8(b)は、電源投入時から温度検知体
3を介して温度情報を検出する温度検知手段5の出力
(DC電圧)の変化を示したものである。図8(c)
は、通電制御手段7(本実施例ではリレー)の状態を示
している。図8(d)は、室温検知手段6の変化を示し
たものである。図9は、室温5℃、床材がフローリン
グ、表布が比較的薄く、温度設定が強設定のときの電気
カーペットの実験データである。図9(a)は、図8
(a)と同様にカーペット本体1の表面温度の変化を示
したものである。図9(b)は、そのときの電源投入時
から温度検知体3を介して温度情報を検出する温度検知
手段5の出力(DC電圧)の変化を示したものである。
図9(c)は、通電制御手段7(本実施例ではリレー)
の状態を示している。図9(d)は、室温検知手段6の
変化を示したものである。
【0024】図8(a)と図9(a)から、床材として
畳の方がフローリングよりも強設定温度に達するのが早
いのが判る。これは、いうまでもなくフローリングの方
が床下への放熱が大きいからである。これらの物理情報
は、すべて図8(b),図9(b)の温度検知手段5の
DC電圧カーブに現れており、表面温度推定手段11の
入力に温度検知手段5のDC電圧カーブ特性を入力して
いる。DC電圧カーブ特性の入力として、現時点の温度
検知手段5のDC電圧と時刻Tx(本実施例では1分)
前のDC電圧の2点の電圧を入力している。なお、本実
施例では、2点のDC電圧を入力しているが、3点、4
点のDC電圧を入力しても全く問題はない。ここでは示
さないが、表布が厚いものと薄いもの、室温が高い場合
と低い場合、設定温度を変更した場合についても同様の
実験を行った。そして、その実験データを神経回路網模
式手段に入力し学習をさせた。つまり、神経回路網模式
手段へは温度検知手段5の現時点の温度情報と1分前の
温度情報(つまり現時点のDC電圧と1分前のDC電
圧)、室温検知手段6の室温情報、計時手段8より得ら
れる電源投入時からの経過時間情報、通電率検出手段9
より得られる現時点での通電率情報、温度設定手段10
より得られる設定温度情報の6情報と、理想出力として
カーペット本体1の表面温度情報を入力し学習させ、神
経回路網模式手段の中の信号変換手段31X、31Y、
31Zを確立し、それらを神経回路網模式手段として表
面温度推定手段11に組み込んでいる。
【0025】つぎに、図1に示した回路ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、温度設定手段10により設
定温度を設定し電源が投入される。温度設定情報は制御
手段12を介して表面温度推定手段11に入力される。
制御手段12は計時手段8に計時開始の信号を出力する
とともに、通電制御手段7に発熱体2を発熱させるよう
に通電オン(リレーオン)の信号を出力する。通電率検
出手段9は、制御手段12より通電制御手段7の状態
(リレーのオン・オフ状態)と、計時手段8から計時信
号が入力されており、時々刻々発熱体2への通電率が演
算され、その情報を表面温度推定手段11に出力してい
る。計時手段8の計時情報は表面温度推定手段11に入
力されている。そして発熱体2の温度情報は温度検知体
3を介して温度検知手段5より時々刻々制御手段12に
入力され、制御手段12は現時点の温度情報と1分前の
温度情報を表面温度推定手段11に出力している。そし
て温度設定手段10の設定温度情報もまた制御手段12
を介して表面温度推定手段11に入力されている。また
室温検知手段6からの室温情報は、AD変換され制御手
段12と表面温度推定手段11に入力されている。表面
温度推定手段11は、これらの入力された信号・情報を
もとにカーペット本体1の表面温度を時々刻々推定し、
その情報を制御手段12に出力している。制御手段12
は、この推定表面温度情報に基づき通電制御手段7を制
御するように動作する。
【0026】制御手段12は、立ち上げ時においては、
温度設定手段10で設定された温度より2deg上昇し
た時点で通電制御手段7に通電オフ信号を出力し、リレ
ーをオフし発熱体2への通電を停止させる。その後、設
定温度を維持するように表面温度情報をもとに通電制御
手段7を制御(オン・オフ制御)する。ところで、表面
温度推定手段11を構成している神経回路網模式手段
は、環境データと制御データと表面温度データとの関係
を学習することによって構成しているので、想定外の環
境下で使用された場合等に生ずる学習データ以外の現時
点の温度情報、1分間の温度情報、室温情報、経過時間
情報、通電率情報、設定温度情報の6情報が入力された
場合の出力である推定表面温度は、真の表面温度とかけ
離れている可能性を含んでいる。したがって、このよう
なときにも所望する表面温度から大きくかけ離れない表
面温度とするため、表面温度推定手段11の出力である
推定表面温度と温度検知手段5の出力である発熱体2の
温度との偏差が一定温度(例えばα度とする)以上であ
れば、推定表面温度を発熱体2の温度+一定温度(α
度)として通電制御手段7を制御する。
【0027】また、図10は通電率の算出の方法を説明
するための図であり、通電制御手段7のリレーの状態を
示している。本実施例において、時刻tp での通電率
は、時刻tp 以前のリレーがオンの期間をtpon ,オフ
の期間をtpoffとすると(式7)で算出した。
【0028】 tpon /(tpon +tpoff) (式7) なお、本実施例では、通電率を(式7)のようにデュー
ティ比でもって決めたが、この方法にとらわれることは
なく、電源投入時からの累積通電率であってもよい。ま
た、制御手段12、通電率検出手段9、計時手段8、表
面温度推定手段11は、すべて4ビットマイクロコンピ
ュータで構成したが、これらは1つのマイクロコンピュ
ータで構成することはもちろん可能である。
【0029】以上のように本実施例によれば、使用され
る環境下で既に学習された神経回路網の複数の固定結合
重み係数を有する神経回路網模式手段を組み込んだ表面
温度推定手段を備えた構成としているので、電気カーペ
ットが使用される環境下において、人間にフィットした
最適な暖房が実現できる。
【0030】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、発熱体と温度検知体を配設し表面材、断熱材
とで構成されたカーペット本体と、前記発熱体の温度を
前記温度検知体を介して検出する温度検知手段と、室温
を検出する室温検知手段と、前記発熱体への通電を制御
する通電制御手段と、電源投入時よりの時間をカウント
する計時手段と、前記発熱体への通電率を検出する通電
率検出手段と、前記発熱体の温度を設定する温度設定手
段と、前記温度検知手段、前記室温検知手段、前記計時
手段、前記通電率検出手段および前記温度設定手段の出
力に基づき前記カーペット本体の表面温度を推定するた
めに使用される環境下で既に学習された神経回路網の複
数の固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段を組
み込んだ表面温度推定手段と、前記表面温度推定手段と
温度設定手段の出力に基づき前記通電制御手段を制御す
る制御手段とを備え、前記制御手段は前記表面温度推定
手段の出力の推定表面温度と前記温度検知手段の出力で
ある発熱体の温度との偏差が一定温度(例えばα度とす
る)以上であれば前記推定表面温度を発熱体の温度+一
定温度(α度)として前記通電制御手段を制御する構成
としたことから、電気カーペットを敷く床材が畳、フロ
ーリングなどに関係なく、また使用される環境に関係な
く人間にフィットした最適の暖房が実現でき、また、カ
ーペット本体の表布の厚さに関係なく最適な暖房がで
き、従来カーペット本体にカバーを載せる場合、そのカ
バーが厚いか薄いかを切り替えるスイッチをカーペット
コントローラに備えていたが、このスイッチが不要とな
り、使い勝手上大変便利になる。さらに、表面温度推定
手段を構成している神経回路網模式手段に想定外の環境
下で使用された場合等に生ずる学習データ以外のデータ
が入力として与えられても、真の表面温度からかけ離れ
ない発熱体の温度+一定温度(α度)を推定表面温度と
して用いることにより、安定した温度制御を実現でき
る。
【0031】また、表面温度推定手段は、複数の神経素
子より構成される神経回路網を模した手法により獲得さ
れたカーペット本体の表面温度を推定する固定された神
経回路網の複数の結合重み係数を内部に持つ神経回路網
模式手段を有し、または、複数の神経素子より構成され
る層が多層組み合わされて構築される階層型の神経回路
網模式手段を有するから、電気カーペットを敷く下の床
材が畳、フローリングでも、人間にフィットした最適な
暖房が実現できる。
【0032】さらに、制御手段は、温度検知手段からの
温度情報として表面温度推定手段に現時点での温度情報
と、ある時間Tx前の温度情報を出力するとともに、前
記表面温度推定手段は、その二つの温度情報を前記温度
検知手段からの温度情報として演算するようにしたか
ら、温度検知手段の出力より温度勾配を検知でき、カー
ペット本体の表面温度の推定精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気カーペットの回路ブロ
ック図
【図2】同電気カーペットのカーペット本体の一部切欠
した断面図
【図3】同電気カーペットのカーペット本体の平面図
【図4】同電気カーペットに用いた神経回路網模式手段
の構成単位となる神経素子の概念図
【図5】同電気カーペットに用いた神経素子で構成した
信号変換手段の概念図
【図6】同電気カーペットに用いた学習アルゴリズムと
して誤差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図7】同電気カーペットに用いた神経回路網模式手段
を用いた多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図8】(a)〜(d)同電気カーペットの実験データ
の一例を示す図
【図9】(a)〜(d)同電気カーペットの実験データ
の他の例を示す図
【図10】同電気カーペットの通電率の算出方法を説明
する図
【図11】従来の電気カーペットのカーペット本体の平
面図
【図12】同電気カーペットの回路ブロック図
【図13】同電気カーペットの床材の違いによる表面温
度変化特性図
【図14】同電気カーペットの設定温度の違いによる表
面温度変化特性図
【図15】同電気カーペットの室温の違いによる表面温
度変化特性図
【図16】同電気カーペットの表布の厚さの違いによる
表面温度変化特性図
【符号の説明】
1 カーペット本体 2 発熱体 3 温度検知体 5 温度検知手段 6 室温検知手段 7 通電制御手段 8 計時手段 9 通電率検出手段 10 温度設定手段 11 表面温度推定手段 12 制御手段 14 表面材 15 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瓦井 十起夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 橋本 雅文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−126810(JP,A) 特開 昭64−41187(JP,A) 特開 平5−33956(JP,A) 特許2924276(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 3/00 F24D 13/02 G05D 23/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱体と温度検知体を配設し表面材、断
    熱材とで構成されたカーペット本体と、前記発熱体の温
    度を前記温度検知体を介して検出する温度検知手段と、
    室温を検出する室温検出手段と、前記発熱体への通電を
    制御する通電制御手段と、電源投入時よりの時間をカウ
    ントする計時手段と、前記発熱体への通電率を検出する
    通電率検出手段と、前記発熱体の温度を設定する温度設
    定手段と、前記温度検知手段、前記室温検出手段、前記
    計時手段、前記通電率検出手段及び前記温度設定手段の
    出力に基づき前記カーペット本体の表面温度を推定する
    ために使用されるあらかじめ使用されると想定した環境
    下で既に学習された神経回路網の複数の固定結合重み係
    数を有する神経回路網模式手段を組み込んだ表面温度推
    定手段と、前記表面温度推定手段と温度設定手段の出力
    に基づき前記通電制御手段を制御する制御手段とを備
    え、前記制御手段は前記表面温度推定手段の出力の推定
    表面温度と前記温度検知手段の出力である発熱体の温度
    との偏差が一定温度(例えばα度とする)以上であれば
    前記推定表面温度を発熱体の温度+一定温度(α度)と
    して前記通電制御手段を制御する構成とした電気カーペ
    ット。
  2. 【請求項2】 制御温度は、温度検知手段からの温度情
    報として表面温度推定手段に現時点での温度情報と、あ
    る時間Tx前の温度情報を出力するとともに、前記表面
    温度推定手段は、その二つの温度情報を前記温度検知手
    段からの温度情報として演算するようにした請求項1記
    載の電気カーペット。
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