JP3230016B2 - Fm−cwレーダ - Google Patents

Fm−cwレーダ

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JP3230016B2
JP3230016B2 JP29103792A JP29103792A JP3230016B2 JP 3230016 B2 JP3230016 B2 JP 3230016B2 JP 29103792 A JP29103792 A JP 29103792A JP 29103792 A JP29103792 A JP 29103792A JP 3230016 B2 JP3230016 B2 JP 3230016B2
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民雄 斉藤
修 伊佐治
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、干渉を低減して目標物
との間の相対距離及び相対速度を計測できる FM−CW
レーダに関する。
【0002】
【従来の技術】図11は従来の一般的なFM−CWレー
ダの基本的構成例を示し、11は三角波発生器、12は
FM変調器、13は送信アンテナ、14は受信アンテ
ナ、15は方向性結合器、16はミキサ、17は信号処
理器であり、三角波発生器11からの三角波信号により
FM変調器12に於いて搬送波を周波数変調し、方向性
結合器15を介して送信アンテナ13から変調高周波信
号を送信する。
【0003】又受信アンテナ14により障害物や先行車
からの反射波を受信し、ミキサ16に於いて受信信号と
方向性結合器15を介した変調高周波信号とを混合し
て、ビート周波数の信号を信号処理器17に入力し、パ
ルスカウンタ等による処理結果により目標物との間の相
対距離及び相対速度を求めることができる。
【0004】図12の(a)は目標物との間の相対速度
0の場合、(b)は目標物との間の相対速度vの場合を
示し、それぞれ送,受信周波数と、ビート周波数と、ビ
ート信号との一例を示す。送信信号(変調高周波信号)
は、三角波により搬送波を周波数変調するもので、送,
受信周波数は三角波状に所定の周期で変化する。又図1
2の(a)に於いて、ビート周波数f b =(4ΔΩf m
R)/c=f r と表すことができる。又(b)に於い
て、ビート周波数f b =〔(4ΔΩf m R)/c〕±
〔(2f 0 )/v〕と表すことができる。なお、f r
目標物との間の距離に相当する距離周波数、f d は目標
物との間の相対速度に相当する速度周波数、f 0 は送信
信号の中心周波数、ΔΩはFM変調幅、Tは変調繰り返
し周期、f m (=1/T)は変調繰り返し周波数、f b
は送,受信ビート周波数、cは光速、t r は障害物まで
の電波の往復時間、Rは障害物までの距離、vは障害物
との相対速度である。
【0005】送信アンテナ13(図11参照)から送信
する変調高周波信号は、固定の障害物や前方を走行する
先行車から反射して受信アンテナ14により受信する。
その 時、送信してから受信するまでの時間は、目標物ま
での距離に比例した時間遅れt r =2R/cとなり、又
相対速度に比例したドップラー周波数偏移を受けたもの
となる。
【0006】図12に示すように、送,受信波によるビ
ート周波数f b は、距離に依存する距離周波数f r と、
相対速度に依存する速度周波数f d との和と差との周波
数となり、相対速度0のときは、f b =(4ΔΩf
m R)/cとなる。又相対速度vのときは、f b =(4
ΔΩf m R)/c±(2f 0 )/vとなる。そこでこれ
らの周波数を検出する手段と、検出した周波数の情報を
基に目標物との間の相対距離R及び相対速度vを求める
ことができる。
【0007】図11に示す従来のFM−CWレーダに於
いては、三角波信号により周波数変調した信号を連続的
に送信し、目標物からの反射波を連続的に受信し、送信
信号と受信信号との周波数差のビート周波数の信号をミ
キサ16から出力し、信号処理器17に於いて、ビート
周波数の信号を基に相対距離及び相対速度を算出するも
のであるが、この場合の算出処理が追いつかないと、ミ
キサ16からのビート周波数を示す情報を廃棄しなが
ら、リアルタイムで相対距離及び相対速度の算出処理を
行うものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のFM−CWレー
ダは、変調高周波信号の送受信を連続的に行うものであ
る。その為に、同種のFM−CWレーダを搭載した車両
がすれ違う時に、相互に対向車の送信波と共に、反射波
を受信アンテナにより受信することが多く発生する。そ
の場合に、反射波と異なる電波を干渉波として受信する
ものであるから、相対距離及び相対速度の算出誤差が大
きくなる問題がある。
【0009】レーダの干渉を低減する方法として、例え
ば、航空機監視レーダや船舶監視レーダ等に於いては、
干渉波を検知して、送受信周波数を自動的に干渉のない
周波数に切り換える方法等が考えられている。しかし、
この方法は、システムが複雑 化すると共に大型化する欠
点がある。従って、自動車等の路上走行車両に搭載する
車載用FM−CWレーダに適用することは、スペース的
にも又コスト的にも困難である。
【0010】又干渉を低減する為に偏波面を相違させる
手段や周波数を相違させる手段等が考えられる。しか
し、非常に多数の自動車等の車載用として適用する為に
は、相互に相違させる必要がある。従って、実用化は困
難である。又送信アンテナからの送信ビームをペンシル
ビームのように絞ることにより、対向車に対する干渉を
低減することが考えられる。しかし、車載用として適用
すると、前方を走行する先行車がカーブに差しかかった
時に、先行車からの反射波が得られなくなる問題があ
り、又カーブに於ける前方のガードレールを、停止中の
先行車と誤認する可能性が大きい問題がある。
【0011】又本願と同一出願人による特願平3−22
3397号(特開平5−40169号公報)の発明に於
いては、電圧制御発振器の周波数特性によるFM−AM
変換雑音を低減する為に、デューティ50%程度の矩形
波により送信波を変調して送信するものである。このよ
うに矩形波で送信波をAM変調すると、矩形波のローレ
ベルで送信レベルが低くなるので、この間、干渉が低減
される。しかし、目標物との間の相対距離が大きい時
に、反射波を受信できるまでの遅延時間も大きいので、
送信波と受信波との周波数差、即ち、ビート周波数を求
める為の時間が短くなって、遠距離目標の検知が困難に
なる問題がある。
【0012】本発明は、前述の従来の問題を解決するも
ので、目標物との間の距離と相対速度とを算出するのに
必要な時間のみ変調波信号を送信して、対向車との間の
干渉を低減することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のFM−CWレー
ダは、図1を参照して説明すると、変調用制御電圧を発
生する変調信号発生手段1と、この変調信号発生手段1
からの変調用制御電圧 によって周波数変調された高周波
信号を発生するFM波発生手段2と、このFM波発生手
段2からの変調高周波信号を分岐する分岐手段3と、こ
の分岐手段3により分岐された一方の変調高周波信号を
スイッチングして送信アンテナ5から送信させるスイッ
チング手段4と、受信アンテナ6による受信信号と分岐
手段3により分岐された他方の変調高周波信号とを混合
してベースバンド信号を出力する混合手段7と、この混
合手段7からのベースバンド信号の周波数成分情報を基
に目標物との間の相対距離及び相対速度を算出する信号
処理手段8とを備え、この信号処理手段8は、混合手段
7からのベースバンド信号の周波数を計測する周波数計
測手段と、この周波数計測手段による計測処理に必要な
時間のみスイッチング手段4をオンとして送信制御する
制御手段を有するものである。
【0014】又干渉率情報に基づいて干渉率が大きい時
は送信時間を短くし、干渉率が小さい時は送信時間を長
くするように、送信時間を制御する送信時間制御部を設
けた構成とすることができる。又送信時間制御部は、信
号処理部に於ける目標物との間の相対距離が短い時に、
スイッチング手段をオンとする頻度を高くし、目標物と
の間の相対距離が長い時に、スイッチング手段をオンと
する頻度を低くするように制御する構成を有するもので
ある。
【0015】
【作用】信号処理手段5によりスイッチング手段4のオ
ン,オフを制御して、変調高周波信号を送信アンテナ5
から送信する時間を制御する。その送信時間を、周波数
計測手段による計測処理に必要な時間のみスイッチング
手段4をオンとし、その他の時間はオフとして、必要と
しない時間は送信アンテナ5から全く送信しないように
制御する。それにより、干渉が発生する確率を低減す
る。
【0016】又干渉率が所定の値以下となるように、送
信アンテナ5から送信する変調高周波信号の送信時間を
制御する。又スイッチング手段4をオンとする頻度を、
目標物との間の相対距離に対応して制御する。
【0017】
【実施例】以下図2〜図10を参照して本発明の実施例
を説明する。図2に於いて、11は三角波発生器、13
は送信アンテナ、14は受信アンテナ、15は方向性結
合器、16はミキサ、21は電圧制御発振器、22はス
イッチング部、23はパルスカウンタを示し、図1と対
応する機能部分は、括弧内の数字で示す。
【0018】三角波発生器11からの三角波信号を図1
のFM波発生手段2に対応する電圧制御発振器21に加
え、三角波により周波数変調した変調高周波信号を出力
し、図1の分岐手段3とスイッチング手段4とに対応す
る方向性結合器15とスイッチング部22とを介して送
信アンテナ13から変調高周波信号として送信する。又
受信アンテナ14により受信した受信信号と、方向性結
合器15により一部分岐した信号とをミキサ16に入力
して混合し、周波数差、即ち、ビート周波数成分をパル
スカウンタ23に入力する。このパルスカウンタ23
は、図1の信号処理手段8に於ける周波数計測手段の一
例を示し、目標物との間の相対距離及び相対速度を算出
する手段及びスイッチング部22と三角波発生器11と
を制御する手段は図示を省略している。なお、これらの
手段は、容易に実現することができる。
【0019】スイッチング部22をオンとして変調高周
波信号を送信アンテナ13から送信する送信時間は、ミ
キサ16からのベースバンド信号(ビート周波数成分)
の周波数を計測するパルスカウンタ23等の周波数計測
手段の計測周波数分解能の逆数の時間を取り込み時間と
することができる。この場合、少なくとも信号処理手段
を構成するパルスカウンタ及び相対距離と相対速度との
計測処理に必要な時間の信号が受信できるように、送信
時間を設定することができる。又相対距離と相対速度の
何れか又は両方の計測結果条件に対応して、三角波発生
器11の周波数等の制御及びスイッチング部22のオン
時間の制御等を行うことができる。そして、スイッチン
グ部22をオンとした時のみ、送信アンテナ13から送
信し、その他の時間は送信アンテナ13から送信しない
ものである。
【0020】図3は、分岐手段としての方向性結合器1
5を、送信アンテナ13とスイッチング部22との間に
接続した構成を示し、他の図2と同一符号は同一部分を
示す。従って、信号処理部としてのパルスカウンタ23
により制御されるスイッチング部22がオンの期間の
み、変調高周波信号の一部を分岐してミキサ16に入力
するものである。この場合、反射波の遅延時間も考慮し
て送信時間を設定することになる。
【0021】図4の(a)は周波数f 0 を三角波により
周波数変調した変調高周波信号の周波数変化の概要を示
し、(b),(c)はスイッチング波形と送信信号の概
要とを示す。所定周期をT(送信間隔)として、その中
の送信時間τにスイッチング部22(図2及び図3参
照)をオンとして、変調高周波信号を送信アンテナ13
から送信する。又(b)は、目標物との間の相対距離と
相対速度とを計測する場合を示し、(c)は相対距離の
み計測する場合を示す。
【0022】ミキサ16によるビート周波数成分をパル
スカウンタ23に入力して、ビート周波数の計測を行
い、相対距離及び相対速度の算出手段(図示を省略)に
より、目標物との間の相対距離及び相対速度を算出す
る。このパルスカウンタ23によってビート周波数を計
測する場合の取り込み時間は、三角波の少なくとも1周
期の上昇部分と下降部分とに於ける異なるビート周波数
を用いることになる。そして、相対距離及び相対速度を
算出している期間は、ビート周波数データを取り込んで
も処理できないから、この期間は送信しないでもすむこ
とになる。
【0023】図5は図1のスイッチング手段4及び図2
と図3のスイッチング部22の要部を示し、31はGa
AsMESFET又はHEMT等の高周波素子、32は
スイッチング用トランジスタを示す。スイッチング用ト
ランジスタ32と高周波素子31とを電源に対して直列
的に接続し、スイッチング用トランジスタ32をスイッ
チング波形として示す制御信号によりオンとすると、高
周波用トランジスタ等の高周波素子32がオンとなり、
RFとして示す変調高周波信号を送出する。従って、ス
イッチング用トランジスタ32を前述の信号処理手段に
よって送信時間 のみオンとして、変調高周波信号を送信
アンテナから送信することができる。
【0024】図6はPINダイオード又はショットキー
バリアダイオード等の高周波用スイッチング素子33を
用いた図1のスイッチング手段4及び図2と図3のスイ
ッチング部22の要部を示す。この高周波用スイッチン
グ素子33にスイッチング制御波形として示すハイレベ
ルの制御信号を印加すると、高周波用スイッチング素子
33はオンとなり、RF入力として示す変調高周波信号
はバイパスされるから、スイッチング手段4又はスイッ
チング部22はオフの状態と等価となる。又ローレベル
の制御信号を印加すると、高周波用スイッチング素子3
3はオフとなり、RF入力はRF出力として送出される
から、スイッチング手段4又はスイッチング部22はオ
ンの状態と等価となる。
【0025】図7は90°ハイブリッド34と高周波用
スイッチング素子35,36と抵抗37,38とを用い
た図1のスイッチング手段4及び図2と図3のスイッチ
ング部22の要部を示す。高周波用スイッチング素子3
5,36は、前述のように、PINダイオード又はショ
ットキーバリアダイオード等を用いることができるもの
で、それぞれ抵抗37,38と並列に、90°ハイブリ
ッド34の端子に接続し、スイッチング制御波形として
示す制御信号を高周波用スイッチング素子35,36に
印加する。
【0026】この場合、抵抗37,38を終端抵抗とし
て整合条件を満たす抵抗値に設定し、ローレベルの制御
信号を高周波用スイッチング素子35,36に印加し、
この高周波用スイッチング素子35,36をオフとした
時、90°ハイブリッド34の終端整合によりRF入力
は終端されて出力されない。従って、スイッチング手段
4又はスイッチング部22はオフの状態となる。又ハイ
レベルの制御信号を高周波用スイッチング素子35,3
6に印加して、この高周波用スイッチング素子35,3
6をオンとすると、90°ハイブリッド34は直接的に
接地され、RF入力は反射されてRF出力となる。従っ
て、スイッチング手段4又はスイッチング部22はオン
の状態となる。
【0027】図8はサーキュレータ39と高周波用スイ
ッチング素子40と抵抗41とを用いた図1のスイッチ
ング手段4及び図2と図3のスイッチング部22の要部
を示す。高周波用スイッチング素子40は、前述のよう
に、PINダイオード又はショットキーバリアダイオー
ド等を用いることができるもので、抵抗41と並列にサ
ーキュレータ39の端子に接続する。このサーキュレー
タ39の端子に対して、高周波用スイッチング素子40
がオフの時に、抵抗41は無反射終端の条件を満たす整
合用の抵抗値とし、高周波用スイッチング素子40がオ
ンの時、反射の条件を満たす構成とし、スイッチング制
御波形として示す制御信号をローレベルとすると、高周
波用スイッチング素子40はオフとなるから、RF入力
はサーキュレータ39の端子から終端される。従って、
スイッチング手段4又はスイッチング部22はオフの状
態となる。又制御信号をハイレベルとすると、高周波ス
イッチング素子40はオンとなり、RF入力はサーキュ
レータ39の端子で反射されてRF出力となる。従っ
て、スイッチング手段4又はスイッチング部22はオン
の状態となる。
【0028】図9はAD変換器42とFFT(高速フー
リエ変換)処理回路43とを用いた周波数計測手段の要
部を示すもので、ミキサ16(図2又は図3参照)の出
力のビート周波数成分の信号をAD変換器42によりデ
ィジタル信号に変換し、FFT処理回路43に於いてビ
ート周波数を計測する。この場合、データの取り込み時
間は、所要の計測精度が得られる三角波周波数の逆数の
時間、即ち、三角波の少なくとも1周期で良いことにな
る。この場合、パルスカウンタにより係数してビート周
波数を求める構成に比較して耐雑音性に優れ、又計測精
度も高い利点がある。
【0029】図10は、図2に示す実施例に送信時間制
御部44を付加した構成に相当し、図2と同一符号は同
一部分を示す。送信時間制御部44に干渉率情報を入力
する場合を示し、この干渉率情報は、既に知られている
各種の手段を用いて取得することが可能である。例え
ば、干渉発生か否かを判定し、干渉発生と判定した場合
に、所定時間内の発生数を基に干渉率を求めることも可
能である。そして、この干渉率が設定値より大きい場合
は、干渉が多いので、計測時間を短くし、反対に干渉が
少ない場合は、計測時間を長くする。又信号処理装置と
して、本願と同一の出願人による特願平3−22339
6号(特開平5−40168号公報参照)に開示された
複数目標検出方式を適用することも可能である。
【0030】三角波により変調した変調高周波信号の中
心周波数f 0 〔Hz〕と最大周波数偏移ΔΩ〔Hz〕
を、例えば、下記の値とすることができる。 0 =75×10 9 ΔΩ=150×10 6 周期T、送信時間τとしたレーダAを搭載している場
合の干渉が生じる確率はτ/Tとなる。対向車も同一種
類のレーダを搭載している場合に、干渉が生じる確率
は、 2τ/T となる。
【0031】FM−CWレーダに於いて、例えば、FF
Tを用いて相対距離と相対速度とを計測する場合、送信
時間τを速度周波数の分解能の逆数より小さくする。こ
の速度周波数の分解能は、三角波の周波数の1/2とな
るから、この三角波の周波数f m を1×10 3 〔Hz〕
とすると、送信時間τは、 τ=1/2f m =0.5×10 -3 となる。即ち、0.5〔ms〕となる。次に送信するタ
イミングは、距離分解能に相当する距離が変化するまで
に送出すれば良く、距離分解能を例えば1〔m〕とし、
速度を50〔m/s〕とすると、送信の周期Tは、 T=1/50=20×10 -3 となる。即ち、送信周期T=20〔ms〕、送信時間τ
=0.5〔ms〕となる。この場合の干渉を受ける確率
pは、 p=2τ/T=2×0.5×10 -3 /20×10 -3
0.05 即ち、干渉を受ける確率pは5%となる。
【0032】又目標物が近距離にあると、送信アンテナ
から放射される電力の多くの部分がその目標物により遮
られるので、干渉の可能性が低くなる。又目標物との間
の相対速度が同一ではなく、互いに近づく方向、即ち、
相対距離が次第に小さくなる方向の場合、衝突の危険性
があるから、送信の頻度を上げて距離検出頻度を上げる
ことになる。反対に、目標物が遠距離にあると、送信ア
ンテナから放射される電力は目標物により遮られること
が少なくなるから干渉の可能性が高くなる。又衝突の危
険性も低いので、送信頻度を上げて頻繁に相対距離の計
測を行う必要はない。即ち、目標物との間の相対距離を
計測した結果に応じて、送信時間τ及び送信の周期Tを
制御することができる。例えば、距離のみを計測する場
合、三角波の周波数を高くすることになる。その場合、
速度周波数(50〔m/s〕で例えば25×10 3 〔H
z〕)と距離周波数とを分離する為に、三角波周波数f
m を25×10 3 〔Hz〕とすると、送信時間τと対向
車から干渉を受ける確率pは、 τ=1/2f m =20×10 -6 p=2×20×10 -6 /20×10 -3 =2×10 -3 となる。即ち、送信時間τ=20〔μa〕、干渉を受け
る確率p=0.2〔%〕となる。実際には、対向車に対
して離合する確率は1ではないから、干渉を受ける確率
pは更に低くなる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、変調信
号発生手段1、FM波発生手段2、分岐手段3、スイッ
チング手段4、送信アンテナ5、受信アンテナ6、混合
手段7及び信号処理手段8を含む構成を有し、且つ信号
処理手段8は、混合手段7からのベースバンド信号の周
波数を計測する周波数計測手段と、この周波数計測手段
による計測処理に必要とする時間だけスイッチング手段
4をオンとして送信制御する制御手段とを有するもので
あり、連続的に変調高周波信号を送信アンテナ5から送
信するものではないので、他のレーダに対する干渉を低
減することができる利点がある。
【0034】又干渉率情報に基づいて干渉率が大きい時
は送信時間τを短くし、干渉率が小さい時は送信時間τ
を長くするように、送信時間τを制御する送信時間制御
部を設けたことより、相対距離及び相対速度の計測を確
実に行うと共に干渉を低減することができる。又目標物
との間の相対距離が短い時に、スイッチング手段4をオ
ンとする頻度を高くし、目標物との間の相対距離が長い
時に、スイッチング手段4をオンとする頻度を低くする
ように制御することにより、衝突の可能性の高い時の相
対距離計測頻度を高くして、距離計測精度を向上し、衝
突防止手段と連携して衝突防止を行うことも可能とな
る。又スイッチング手段4としては、既に知られている
各種の高周波用のスイッチング手段を適用することがで
きる。又信号処理手段8も既に知られている各種の構成
を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例(1)を示す図である。
【図3】本発明の実施例(2)を示す図である。
【図4】本発明における信号送出のタイミングを示す図
である。
【図5】本発明の実施例(3)を示す図である。
【図6】本発明の実施例(4)を示す図である。
【図7】本発明の実施例(5)を示す図である。
【図8】本発明の実施例(6)を示す図である。
【図9】本発明の実施例(7)を示す図である。
【図10】本発明の実施例(8)を示す図である。
【図11】FM−CWレーダの基本的構成例を示す図で
ある。
【図12】FM−CWレーダの動作原理を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1 変調信号発生手段 2 FM波発生手段 3 分岐手段 4 スイッチング手段 5 送信アンテナ 6 受信アンテナ 7 混合手段 8 信号処理手段 23 パルスカウンタ 31 高周波素子 33 高周波用スイッチング素子 34 ハイブリッド 35 高周波用スイッチング素子 36 高周波用スイッチング素子 37 抵抗 38 抵抗 39 サーキュレータ 40 高周波用スイッチング素子 41 抵抗 43 FFT処理回路 44 送信時間制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 民雄 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 伊佐治 修 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28 号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 小林 一彦 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 志村 利宏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−79175(JP,A) 特開 平3−54494(JP,A) 特開 平4−259874(JP,A) 特開 昭64−57187(JP,A) 特開 平5−240947(JP,A) 特公 昭57−20592(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変調用制御電圧を発生する変調信号発生
    手段と、 該変調信号発生手段からの変調用制御電圧によって周波
    数変調された 高周波信号を発生するFM波発生手段と、 該FM波発生手段からの変調高周波信号を分岐する 分岐
    手段と、 該分岐手段により分岐された一方の変調高周波信号をス
    イッチングして送信アンテナから送信させる スイッチン
    グ手段と、 受信アンテナによる受信信号と前記分岐手段により分岐
    された他方の変調高周波信号とを混合して ベースバンド
    信号を出力する混合手段と、 該混合手段からのベースバンド信号の周波数成分情報を
    基に目標物との間の相対距離及び相対速度を算出する
    号処理手段を備え、該信号処理手段は、前記混合手段からのベースバンド信
    号の周波数を計測する周波数計測手段と、該周波数計測
    手段による計測処理に必要とする時間だけ前記スイッチ
    ング手段をオンとして送信制御する制御手段とを有する
    ことを特徴とするFM−CWレーダ。
  2. 【請求項2】 干渉率情報に基づいて干渉率が大きい時
    は前記送信時間を短くし、干渉率が小さい時は前記送信
    時間を長くするように前記送信時間を制御する送信時間
    制御部を設けたことを特徴とする請求項1記載のFM−
    CWレーダ。
  3. 【請求項3】 前記送信時間制御部は、前記信号処理部
    に於ける前記目標物との間の相対距離が短い時に、前記
    スイッチング手段をオンとする頻度を高くし、前記目標
    物との間の相対距離が長い時に、前記スイッチング手段
    をオンとする頻度を低くするように制御する構成を有す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載のFM−CWレ
    ーダ。
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