JP3229954B2 - 耐熱性マグネシウム合金 - Google Patents
耐熱性マグネシウム合金Info
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Description
品のような軽量化が求められる機械部品に用いられる耐
熱性マグネシウム合金に関するものである。
車用部品の軽量化が求められており、このような部品の
素材としてマグネシウム合金の使用が検討されている。
て、アルミニウム9重量%、亜鉛1重量%、マンガン
0.5重量%を含むMg−Al−Zn−Mn系合金(A
Z91D合金)、アルミニウム6重量%、マンガン0.
3重量%を含むMg−Al−Mn系合金(AM60B合
金)等が知られている。しかし、前記マグネシウム合金
は、いずれも120℃程度で強度が低下するので、耐熱
強度が要求される用途には適さない。
るために、希土類元素を添加したMg−Al−RE(希
土類元素)系合金が知られており、例えば、アルミニウ
ム4重量%、希土類元素2重量%を含むAE42材(米
国DowChemical社規格)が知られている。し
かし、前記AE42材は、クリープ強度が十分でないの
で、加圧された状態で耐熱強度が要求される用途には適
さない。
リープ強度等の材料特性を改良する試みが、種々提案さ
れている。
は、アルミニウム2〜10重量%、カルシウム1.4〜
10重量%を含有し、Ca/Alの比が0.7以上であ
って、さらにそれぞれ2重量%以下の亜鉛、マンガン、
ジルコニウム及びケイ素、4重量%以下の希土類元素
(例えば、イットリウム、ネオジウム、ランタン、セリ
ウム、ミッシュメタル)から選ばれる少なくとも1種の
元素を含有するマグネシウム合金が開示されている。前
記公報には、前記希土類元素を含有することによりマグ
ネシウム合金の耐熱強度を向上させることができ、この
効果は希土類元素をカルシウムと併用することにより、
さらに向上されることが記載されている。
アルミニウム1.5〜10重量%、希土類元素2重量%
以下、カルシウム0.25〜5.5重量%を含有するマ
グネシウム合金が開示されており、該マグネシウム合金
によれば、高温クリープ強度が改良されるとしている。
は、アルミニウム1.5〜10重量%、希土類元素2重
量%以下、カルシウム0.2〜5.5重量%を含有する
マグネシウム合金が開示されており、該マグネシウム合
金によれば、耐熱へたり(軸力低下率)性が改良される
としている。
ウムを含有させると、鋳造割れが発生しやすく、特にダ
イカスト鋳造のような冷却速度の大きな鋳造法の場合
に、鋳造直後の高熱割れが発生しやすいとの不都合があ
る。
合を解消して、耐熱強度及びクリープ伸び等の高温特性
に優れていると共に、鋳造割れが生じないマグネシウム
合金を提供することを目的とする。
により製造され、ボルトで締結した際に高温及び高負荷
の環境下で優れた残存締結軸力を有するマグネシウム合
金を提供することにもある。
では、鋳造物が凝固する際の収縮に伴って発生する応力
に対して、その温度における鋳造物の強度が不足する場
合に、鋳造割れが生じるものと考えられる。
ドライト組織からなり、その後の加工や熱処理等によ
り、該デンドライトの一部がα結晶粒となることがあ
る。しかし、デンドライトとα結晶粒とは一見して識別
が困難であり、本明細書では前記鋳造組織のマトリック
スを「デンドライトまたはα結晶粒」、粒界を「デンド
ライトセルまたはα結晶粒界」と記載する。
元素を含有させると、カルシウムや希土類元素はマグネ
シウム合金のマトリックス中における固溶限が小さくて
殆ど固溶しないので、デンドライトセルまたはα結晶粒
界の隙間を埋めるようなネットワーク状の共晶相として
晶出し、該共晶相によりマグネシウム合金の耐熱性が向
上されることが知られている。しかし、カルシウムや希
土類元素を含有するマグネシウム合金は、前記共晶相が
固化するまで、マトリックス(デンドライトまたはα結
晶粒)間の強度が殆ど得られないので、前記鋳造時の応
力に対する抗力が得られず、前記鋳造割れが生じやすく
なるものと考えられる。
含有するマグネシウム合金の組成について検討を重ねた
結果、カルシウムや希土類元素が前記共晶相として晶出
するのはマグネシウム合金の粒界(デンドライトセルま
たはα結晶粒界)のアルミニウム量が少ないためであ
り、マグネシウム合金にカルシウム及び希土類元素の含
有量に対して適正な量のアルミニウムを含有させること
により鋳造割れを低減できることを見出した。
であり、本発明の耐熱性マグネシウム合金は、全量に対
して、アルミニウム4.5〜8.71重量%、カルシウ
ム0.1〜3重量%、希土類元素1〜3重量%、マンガ
ン0.2〜1重量%を含み、残部がマグネシウムと不可
避の不純物とからなり、アルミニウムの含有量をa重量
%、カルシウムの含有量をb重量%、希土類元素の含有
量をc重量%とするときに、アルミニウム、カルシウム
及び希土類元素の含有量が、下記式(1)の関係を満た
す組成を備えることを特徴とする。
において、急冷により組織が形成される場合には、アル
ミニウムはマグネシウム合金のマトリックス(デンドラ
イトまたはα結晶粒)中に過飽和に固溶するが、さらに
アルミニウムの含有量を増加させるとアルミニウムが粒
界(デンドライトセルまたはα結晶粒界)に排出され
る。前記カルシウムや希土類元素はアルミニウムとの結
合性が高いので、粒界(デンドライトセルまたはα結晶
粒界)におけるアルミニウムの量が増えると、マグネシ
ウム合金の組織形態が変化し、前記カルシウムや希土類
元素がアルミニウムを含む化合物相を生成する。前記カ
ルシウムや希土類元素とアルミニウムとを含む化合物相
は、前記デンドライトセルまたはα結晶粒界の隙間を埋
めるようなネットワーク状の共晶相よりも高い温度で凝
固するので、マグネシウム合金の鋳造物が凝固する際の
収縮に伴って発生する応力に対抗する強度が得られる。
ニウムの量を多くすることにより、鋳造型内の液相の温
度が低下するので、凝固の際の温度範囲が狭くなり、マ
グネシウム合金の鋳造物が凝固する際の収縮に伴って発
生する応力が弱くなる。
れば、カルシウム及び希土類元素の含有量に対して前記
範囲の量のアルミニウムを含有させることにより、鋳造
割れを低減することができる。
ニウムの量が過剰になると、マグネシウム−アルミニウ
ム化合物(Mg17Al12)がマトリックス及び粒界に析
出する。このような状態で該マグネシウム−アルミニウ
ム化合物が粗大凝集を起こすと、合金組織が熱的に不安
定になり、得られたマグネシウム合金の耐熱性が低下す
る虞れがある。
ミニウムの量を、カルシウム及び希土類元素の含有量に
対して前記範囲の量とすることにより、粒界に排出され
るアルミニウムがカルシウム及び希土類元素と結合し、
前記マグネシウム−アルミニウム化合物の析出が抑制さ
れる。また、マグネシウム合金は前記範囲の量のマンガ
ンを含有することにより、包晶系であるマンガンによ
り、マグネシウム−アルミニウム化合物の析出が抑制さ
れる。
れば、マグネシウム合金にカルシウム及び希土類元素の
含有量に対して前記範囲の量のアルミニウムを含有させ
ると共に、前記範囲のマンガンを含有させることによ
り、従来と同程度の耐熱性を得ることができる。
は、ダイカスト鋳造に用いることを特徴とする。ダイカ
スト鋳造法では、冷却速度が大きい上、金型による拘束
を受けるため、凝固時の収縮による応力が大きくなりや
すいが、本発明の耐熱性マグネシウム合金によれば、前
記のように前記応力が弱められると共に、前記応力に対
抗する強度が得られるので、ダイカスト鋳造時の鋳造割
れを低減することができる。
ム合金について、さらに検討を重ねた結果、本発明の耐
熱性マグネシウム合金をダイカスト鋳造に用いるとき
に、前記範囲の組成をさらに特定の範囲とすることによ
り、得られた合金が特有の組織形態となり、ボルトで締
結した際に高温及び高負荷の環境下で優れた残存締結軸
力が得られることを見い出した。
であり、本発明の耐熱性マグネシウム合金は、ダイカス
ト鋳造により得られ、合金組織中のデンドライトまたは
α結晶粒を被覆するアルミニウム−カルシウム系化合物
と、デンドライトセルまたはα結晶粒界に晶出した球形
粒子状のアルミニウム−希土類元素系化合物とを含むこ
とを特徴とする。
ば、該合金に含まれるカルシウム、希土類元素、アルミ
ニウムの組成を特定の範囲としてダイカスト鋳造するこ
とにより、生成するアルミニウム−カルシウム系化合物
がデンドライトまたはα結晶粒の全面を被覆する。前記
アルミニウム−カルシウム系化合物は高温で安定であ
り、デンドライトまたはα結晶粒の全面を被覆すること
により、鋳造組織の脆弱化を防ぐことができる。
よれば、前記アルミニウム−カルシウム系化合物の生成
と同時に、デンドライトセルまたはα結晶粒界に球形粒
子状のアルミニウム−希土類元素系化合物が晶出する。
前記球形粒子状のアルミニウム−希土類元素系化合物
が、前記デンドライトまたはα結晶粒を被覆するアルミ
ニウム−カルシウム系化合物に対して、楔を打ち込んだ
形になることにより、得られた合金の高温域での変形抵
抗が非常に高くなる。
金によれば、ボルトで締結した際に高温及び高負荷の環
境下で優れた残存締結軸力を得ることができる。
物は、実際にはカルシウムを含んでいる。しかし、前記
カルシウムの含有量は少量であるので、本明細書では
「アルミニウム−希土類元素系化合物」と記載する。
は、全量に対して、アルミニウム4.5〜6.0重量
%、カルシウム1.2〜2.2重量%、希土類元素1.
0〜3.0重量%、マンガン0.2〜1重量%を含み、
残部がマグネシウムと不可避の不純物とからなる組成ま
たはアルミニウム4.5〜6.0重量%、カルシウム
1.2〜2.2重量%、希土類元素1.0〜3.0重量
%、マンガン0.2〜1重量%、亜鉛0.5重量%以下
を含み、残部がマグネシウムと不可避の不純物とからな
る組成でダイカスト鋳造することにより得ることができ
る。
ウムを前記範囲で含むことにより、アルミニウムが希土
類元素及びカルシウムと結合して金属間化合物であるア
ルミニウム−カルシウム系化合物を生成する。
土類元素を前記範囲で含むことにより、希土類元素が球
形粒子状のアルミニウム−希土類元素系化合物を生成す
る。
ルシウムを前記範囲で含むことにより、前記アルミニウ
ム−希土類元素系化合物が球状化されると共に、アルミ
ニウム−カルシウム系化合物がデンドライトまたはα結
晶粒の全面を被覆することができる。
ミニウム、カルシウム、希土類元素の他、亜鉛を含んで
いてもよいが、亜鉛を含む化合物相が粒界に生成する
と、残存締結軸力が低減されるので、亜鉛の含有量は亜
鉛がマトリックス中に固溶できる範囲である0.5重量
%以下とする。
おいて、前記希土類元素はミッシュメタルとして含まれ
ることを特徴とする。前記希土類元素としては、スカン
ジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオ
ジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピ
ウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホ
ルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ル
テチウムの1種または2種以上を用いることができる
が、前記希土類元素は単体として分離するには高価であ
るので、比較的安価なミッシュメタルを用いることが好
ましい。ミッシュメタルは、セリウム族希土類の自然合
金であり、セリウム、ランタン、プラセオジム、ネオジ
ム、サマリウム等を含んでいる。
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1乃至図3は本発明の第1の実施形態のマグネシウム合
金において希土類元素の含有量を一定にしたときのカル
シウムの含有量に対するアルミニウムの含有量の範囲を
示すグラフ、図4は鋳造割れの測定に用いるリングテス
ト用鋳型の断面図である。
形態に従う実施例のマグネシウム合金の金属組織を示す
電子顕微鏡写真及びその模写図であり、図10は本発明
の第2の実施形態のマグネシウム合金をボルトで締結し
た際の残存締結軸力の測定方法を示す説明的断面図であ
る。
シウム合金の金属組織を示す電子顕微鏡写真及びその模
写図である。
ウム合金について説明する。
対して、アルミニウム4.5〜10重量%、カルシウム
0.1〜3重量%、希土類元素としてミッシュメタル1
〜3重量%、マンガン0.2〜1重量%を含み、残部が
マグネシウムと不可避の不純物とからなる。また、アル
ミニウムの含有量をa重量%、カルシウムの含有量をb
重量%、希土類元素の含有量をc重量%とするときに、
アルミニウム、カルシウム及び希土類元素の含有量が、
下記式(1)の関係を満たす組成を備えている。
ウムの含有量が、4.5重量%未満または式(1)の左
辺(1.66+1.33b+0.37c)未満のときに
は、鋳造割れを防ぐ効果が得られず、8.71重量%を
超えるかまたは式(1)の右辺(2.77+1.33b
+0.74c)を超えるときには、耐熱性特にクリープ
伸びが低くなる。
ムの含有量が、0.1重量%未満のときには鋳造割れを
防ぐ効果が得られず、3重量%を超えるときには強度及
び耐熱性特にクリープ伸びが低くなる。
素の含有量が、1重量%未満のときには耐熱性特にクリ
ープ伸びが低くなり、3重量%を超えるときには鋳造割
れを防ぐ効果が得られない。
の含有量が、0.2重量%未満のときには耐熱性特にク
リープ伸びが低くなり、1重量%を超えるときには強度
が低くなる。
て、例えば、ランタン23.7重量%、セリウム58.
0重量%、プラセオジム4.7重量%、ネオジム12.
6重量%、サマリウム0.2重量%未満、鉄0.2重量
%未満、カルシウム0.3重量%、マグネシウム0.1
重量%未満を含むものを用いる。
イカスト鋳造法により製造されるミッションケース、エ
ンジン部品のケース等の用途に適している。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を変量して、サンプル番号1〜6のマグネシウム合
金を製造した。前記ミッシュメタルとして、本実施例で
は、ランタン23.7重量%、セリウム58.0重量
%、プラセオジム4.7重量%、ネオジム12.6重量
%、サマリウム0.2重量%未満、鉄0.2重量%未
満、カルシウム0.3重量%、マグネシウム0.1重量
%未満を含むものを用いた。
ルミニウムの含有量は4.5〜8.71重量%、カルシ
ウムの含有量は0.1〜3重量%の範囲にあり、且つア
ルミニウムの含有量をa重量%、カルシウムの含有量を
b重量%とするとき、アルミニウム及びカルシウムの含
有量が、下記式(2)の関係を満たすようになってい
る。
ものに相当し、本実施例のサンプル番号1〜6のマグネ
シウム合金は、前記アルミニウム及びカルシウムの含有
量が、図1示の太線で囲まれた領域にある。
ウム合金を用いて、鋳造割れ試験及び強度評価試験を行
った。
い、鋳型温度100℃、鋳造温度700℃でリング状の
鋳物を鋳造し、冷却後、リング状の鋳物に発生した割れ
の長さを測定し、合計の数値で示した。
基台1上に設置された外型2と内型3との間で鋳造され
る。外型2は内径R=58mm、厚さd=19mmのリ
ング状であり、内型3は外周面がテーパ状になってい
て、上部の外径r1 =38mm、下部の外径r2 =3
7.6mmであり、外型2より厚い円盤状となってい
る。尚、リング状の鋳物の鋳造に当たっては、基台1上
にセラミックス粉をスプレーコートして乾燥させた。
チャンバーダイカストマシンを用いて金型温度100
℃、プランジャー速度1.7〜2.5m/秒でダイカス
ト鋳造を行って直径約20mm、長さ200mmの丸棒
を作成し、これから外径12mm、ピッチ1.0mm、
平行部30mmのねじ部を有するクリープ試験片及び引
張試験片を加工して行った。引張試験は150℃で引張
速度0.5m/秒で行った。また、クリープ試験は15
0℃で50MPaの応力をかけて行い、初期伸びを除い
て、100時間後のクリープ伸び量を測定した。
割れ試験及び強度評価試験の結果を下記表1に示す。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を図1示の太線に囲まれた領域の外部で変量した以
外は実施例1と同一にして、サンプル番号7〜13のマ
グネシウム合金を製造し、実施例1と同一の方法で鋳造
割れ試験及び強度評価試験を行った。本比較例のマグネ
シウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の結
果を下記表1に示す。
ネシウム合金は、サンプル番号2,4,5,6では鋳造
割れが全く無く、サンプル番号1,3では鋳造割れはあ
るが僅かであり実用上問題の無い範囲である。しかも、
実施例1のマグネシウム合金は、150℃における引張
強さが高く、クリープ伸びが低いこととから明らかなよ
うに、優れた耐熱性を備えている。
金は、まず、アルミニウムの含有量が4.5重量%未満
のサンプル番号7,9の合金では鋳造割れが生じてい
る。また、アルミニウムの含有量が4.5〜8.71重
量%の範囲にあり、カルシウムの含有量が0.1〜3重
量%の範囲にあるものの、アルミニウムの含有量が式
(2)の左辺(2.03+1.33b)より小さいサン
プル番号11の合金(図1参照)でも鋳造割れが生じて
いる。
8.71重量%の範囲にあり、カルシウムの含有量が
0.1〜3重量%の範囲にあるものの、アルミニウムの
含有量が式(2)の右辺(3.51+1.33b)より
大きなサンプル番号8,10,12の合金(図1参照)
ではクリープ伸びが大きく、応力がかかる状態では耐熱
性が低くなっていることが明らかである。
えるサンプル番号13の合金では、引張強さが低く、十
分な強度が得られないことが明らかである。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を変量した以外は実施例1と同一にして、サンプル
番号14〜20のマグネシウム合金を製造した。本実施
例のマグネシウム合金において、アルミニウムの含有量
は4.5〜8.71重量%、カルシウムの含有量は0.
1〜3重量%の範囲にあり、且つアルミニウムの含有量
をa重量%、カルシウムの含有量をb重量%とすると
き、アルミニウム及びカルシウムの含有量が、下記式
(3)の関係を満たすようになっている。
ものに相当し、本実施例のサンプル番号14〜20のマ
グネシウム合金は、前記アルミニウム及びカルシウムの
含有量が、図2示の太線で囲まれた領域にある。
ネシウム合金を用いて、実施例1と同一の方法で鋳造割
れ試験及び強度評価試験を行った。本実施例のマグネシ
ウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の結果
を下記表2に示す。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を図2示の太線に囲まれた領域の外部で変量した以
外は実施例1と同一にして、サンプル番号21〜27の
マグネシウム合金を製造し、実施例1と同一の方法で鋳
造割れ試験及び強度評価試験を行った。本比較例のマグ
ネシウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の
結果を下記表2に示す。
ネシウム合金は、サンプル番号16〜20では鋳造割れ
が全く無く、サンプル番号14,15では鋳造割れはあ
るが僅かであり実用上問題の無い範囲である。しかも、
実施例2のマグネシウム合金は、150℃における引張
強さが高く、クリープ伸びが低いこととから明らかなよ
うに、優れた耐熱性を備えている。
金は、まず、アルミニウムの含有量が4.5重量%未満
のサンプル番号21の合金では鋳造割れが生じている。
また、アルミニウムの含有量が4.5〜8.71重量%
の範囲にあり、カルシウムの含有量が0.1〜3重量%
の範囲にあるものの、アルミニウムの含有量が式(3)
の左辺(2.40+1.33b)より小さいサンプル番
号23,25の合金(図2参照)でも鋳造割れが生じて
いる。
8.71重量%の範囲にあり、カルシウムの含有量が
0.1〜3重量%の範囲にあるものの、アルミニウムの
含有量が式(3)の右辺(4.25+1.33b)より
大きなサンプル番号22,24,26の合金(図2参
照)ではクリープ伸びが大きく、応力がかかる状態では
耐熱性が低くなっていることが明らかである。
えるサンプル番号27の合金では、引張強さが低く、十
分な強度が得られないことが明らかである。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を変量した以外は実施例1と同一にして、サンプル
番号28〜34のマグネシウム合金を製造した。本実施
例のマグネシウム合金において、アルミニウムの含有量
は4.5〜8.71重量%、カルシウムの含有量は0.
1〜3重量%の範囲にあり、且つアルミニウムの含有量
をa重量%、カルシウムの含有量をb重量%とすると
き、アルミニウム及びカルシウムの含有量が、下記式
(4)の関係を満たすようになっている。
ものに相当し、本実施例のサンプル番号28〜34のマ
グネシウム合金は、前記アルミニウム及びカルシウムの
含有量が、図3示の太線で囲まれた領域にある。
ネシウム合金を用いて、実施例1と同一の方法で鋳造割
れ試験及び強度評価試験を行った。本実施例のマグネシ
ウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の結果
を下記表3に示す。
0.45重量%とし、アルミニウム及びカルシウムの含
有量を図3示の太線に囲まれた領域の外部で変量した以
外は実施例1と同一にして、サンプル番号35〜41の
マグネシウム合金を製造し、実施例1と同一の方法で鋳
造割れ試験及び強度評価試験を行った。本比較例のマグ
ネシウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の
結果を下記表3に示す。
ネシウム合金は、サンプル番号30〜34では鋳造割れ
が全く無く、サンプル番号28,29では鋳造割れはあ
るが僅かであり実用上問題の無い範囲である。しかも、
実施例3のマグネシウム合金は、150℃における引張
強さが高く、クリープ伸びが低いこととから明らかなよ
うに、優れた耐熱性を備えている。
金は、まず、アルミニウムの含有量が4.5重量%未満
のサンプル番号35の合金では鋳造割れが生じている。
また、アルミニウムの含有量が4.5〜8.71重量%
の範囲にあり、カルシウムの含有量が0.1〜3重量%
の範囲にあるものの、アルミニウムの含有量が式(4)
の左辺(2.77+1.33b)より小さいサンプル番
号37,39の合金(図3参照)でも鋳造割れが生じて
いる。
右辺(4.99+1.33b)より大きなサンプル番号
36,38,40の合金(図3参照)ではクリープ伸び
が大きく、応力がかかる状態では耐熱性が低くなってい
ることが明らかである。
えるサンプル番号41の合金では、引張強さが低く、十
分な強度が得られないことが明らかである。
ウムの含有量を5重量%、カルシウムの含有量を1.8
重量%とし、マンガンの含有量を0.2〜1.0重量%
の範囲で変量した以外は実施例1と同一にして、サンプ
ル番号42〜44のマグネシウム合金を製造した。
ルミニウム及びカルシウムの含有量は、アルミニウムの
含有量をa重量%、カルシウムの含有量をb重量%とす
るとき、下記式(3)の関係を満たすようになってい
る。
2としたものに相当する。
ネシウム合金を用いて、実施例1と同一の方法で鋳造割
れ試験及び強度評価試験を行った。本実施例のマグネシ
ウム合金の組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の結果
を下記表4に示す。
ウムの含有量を5重量%、カルシウムの含有量を1.9
重量%とし、マンガンの含有量を0.2〜1.0重量%
の範囲外で変量した以外は実施例1と同一にして、サン
プル番号45〜47のマグネシウム合金を製造し、実施
例1と同一の方法で鋳造割れ試験及び強度評価試験を行
った。本比較例のマグネシウム合金の組成、鋳造割れ試
験及び強度評価試験の結果を下記表4に示す。
量が0.2〜1.0重量%の範囲にある実施例4のマグ
ネシウム合金では、サンプル番号42,43では鋳造割
れが全く無く、サンプル番号44では鋳造割れはあるが
僅かであり実用上問題の無い範囲である。しかも、実施
例4のマグネシウム合金は、150℃における引張強さ
が高く、クリープ伸びが低いこととから明らかなよう
に、優れた耐熱性を備えている。
〜1.0重量%の範囲外にある比較例4のマグネシウム
合金では、鋳造割れは実施例4のマグネシウム合金と同
様に低減されているものの、マンガンの含有量が0.2
重量%未満であるサンプル番号45,46の合金ではク
リープ伸びが実施例4のマグネシウム合金より大きく、
マンガンの含有量が1.0重量%より多いサンプル番号
47の合金では引張強さが実施例4のマグネシウム合金
より小さく、いずれも耐熱性の点で不十分であることが
明らかである。
とし、カルシウムの含有量を1.8〜1.9重量%の範
囲で、アルミニウムの含有量を4.5〜7.9重量%の
範囲で変量すると共に、ミッシュメタルの含有量を1.
0〜3.0重量%の範囲外で変量した以外は実施例1と
同一にして、サンプル番号48〜50のマグネシウム合
金を製造し、実施例1と同一の方法で鋳造割れ試験及び
強度評価試験を行った。本比較例のマグネシウム合金の
組成、鋳造割れ試験及び強度評価試験の結果を下記表5
に示す。
るミッシュメタルの含有量が1.0重量%未満のサンプ
ル番号48の合金では鋳造割れは生じないものの、クリ
ープ伸びが大きくなっている。また、ミッシュメタルの
含有量が3.0重量%より多いサンプル番号49,50
の合金では鋳造割れが生じている。
ウム合金について説明する。
対して、アルミニウム4.5〜6.0重量%、カルシウ
ム1.2〜2.2重量%、希土類元素としてミッシュメ
タル1.0〜3.0重量%、マンガン0.2〜1重量%
を含み、残部がマグネシウムと不可避の不純物とからな
る組成またはアルミニウム4.5〜6.0重量%、カル
シウム1.2〜2.2重量%、希土類元素1.0〜3.
0重量%、マンガン0.2〜1重量%、亜鉛0.5重量
%以下を含み、残部がマグネシウムと不可避の不純物と
からなる組成で、ダイカスト鋳造により得られるもので
ある。
のときには、アルミニウム−カルシウム系化合物及びア
ルミニウム−希土類元素系化合物の形成が不足し、共晶
相のマグネシウム−希土類元素系化合物やマグネシウム
−カルシウム系化合物が層状に形成される。また、アル
ミニウムの含有量が6.0重量%を超えるときには、希
土類元素またはカルシウムと結合しない過剰のアルミニ
ウムが低融点の結晶相であるβ(Mg17Al12)とな
り、該結晶相が厚く形成される。
ときには、前記アルミニウム−希土類元素系化合物を球
状化する効果が十分に得られず、前記アルミニウム−カ
ルシウム系化合物がデンドライトまたはα結晶粒を十分
に被覆することができない。また、カルシウムの含有量
が2.2重量%を超えるときには共晶相を生成するの
で、得られたマグネシウム合金が脆くなる。
ときには、デンドライトセルまたはα結晶粒界に晶出す
るアルミニウム−希土類元素系化合物の絶対量が不足
し、残存締結軸力を向上させる効果を得ることができな
い。また、希土類元素の含有量が3.0重量%を超える
ときには、アルミニウム:希土類元素の組成比が2:1
であるようなアルミニウム−希土類元素系化合物が初晶
として粗大に生成し、得られたマグネシウム合金が非常
に脆くなる。
1の実施形態と同様に、全量に対して0.2〜1重量%
の範囲でマンガンを含んでいてもよい。
マトリックスに固溶できる範囲の亜鉛を含んでいてもよ
い。亜鉛は、アルミニウムと同様に固溶強化元素であ
る。しかし、亜鉛は、希土類元素、カルシウムとも結合
しやすく、亜鉛−希土類元素系化合物、アルミニウム−
亜鉛−希土類元素系化合物、亜鉛−カルシウム系化合
物、アルミニウム−亜鉛−カルシウム系化合物が生成
し、このような亜鉛を含む化合物が粒界に晶出すると、
得られたマグネシウム合金の残存締結軸力が低減する傾
向がある。従って、本実施形態のマグネシウム合金は、
亜鉛を含むときには亜鉛がマトリックスに固溶できる範
囲である0.5重量%以下とする。
して、前記第1の実施形態に使用したものと同一のもの
を用いる。
造することにより、合金組織中のデンドライトまたはα
結晶粒の全面を被覆するアルミニウム−カルシウム系化
合物と、デンドライトセルまたはα結晶粒の粒界に晶出
した球形粒子状のアルミニウム−希土類元素系化合物と
を含むマグネシウム合金が得られる。
重量%、カルシウム1.8重量%、希土類元素としてミ
ッシュメタル2.0重量%、マンガン0.3重量%を含
み、残部がマグネシウムと不可避の不純物とからなり、
ダイカスト鋳造により得られたマグネシウム合金を例
に、本実施形態のマグネシウム合金の組織を観察した結
果について説明する。
鏡では希土類元素とカルシウム系化合物との分離が困難
であるので、走査型電子顕微鏡による組成像で1000
倍及び5000倍の写真を得て、この電子顕微鏡写真に
より観察した。1000倍の電子顕微鏡写真を図5に、
また5000倍の電子顕微鏡写真を図6に示す。
では、図6を模写した図7に示すように、デンドライト
セルまたはα結晶粒界にデンドライトまたはα結晶粒4
の全面を被覆する層状のアルミニウム−カルシウム系化
合物5が生成し、化合物5内にさらに0.1〜1μmの
範囲の球形粒子状のアルミニウム−希土類元素系化合物
6が晶出していることが明らかである。
研磨スライスしたのち直径3mmの円板状に打ち抜き、
この円板を耐水研磨紙で#1500まで研磨し、さらに
電解研磨で薄膜としたものを試料として、透過型電子顕
微鏡により75000倍の写真を得た。この電子顕微鏡
写真を図8に示す。
8を模写した図9に示すように、デンドライトまたはα
結晶粒4を、0.1〜1μmの範囲の厚さで被覆する層
状のアルミニウム−カルシウム系化合物5が生成してい
ることが明らかである。
の組織の各部の組成をエネルギー分散型X線分光法によ
り推定した結果を下記表6に示す。尚、前記エネルギー
分散型X線分光法において、希土類元素はミッシュメタ
ルの約60重量%を占めるセリウムで検出した。
を被覆する層状のアルミニウム−カルシウム系化合物5
は、アルミニウムとカルシウムとを主成分とすることが
明らかである。また、デンドライトセルまたはα結晶粒
界に晶出している球形粒子状のアルミニウム−希土類元
素系化合物6は、アルミニウムと希土類元素とを主成分
とし、カルシウムを含むことが明らかである。
いて、アルミニウム−カルシウム系化合物5がマグネシ
ウムを含んでいるのは、マトリックスのマグネシウムが
不可避的に検出されることによるものである。
成の結晶組織により、高温及び高負荷の環境下で大きな
変形抵抗が得られるので、例えば、エンジンまわりのカ
バー、ケース部品等に用い、ボルトで締結した際に、高
温及び高負荷の環境下で優れた残存締結軸力を得ること
ができる。次に、本実施形態に従うマグネシウム合金の
実施例及びその比較例を示す。
シウム、純度99.9%のアルミニウム、希土類元素と
して純度99.9%のミッシュメタル、純度99.8%
のカルシウム及び3重量%のマンガンを含むマグネシウ
ム合金を用い、全量に対するアルミニウムの含有量を
4.5〜6.0重量%の範囲で、希土類元素の含有量を
1.0〜3.0重量%の範囲で、カルシウムの含有量を
1.2〜2.2重量%の範囲で、マンガンの含有量を
0.2〜1.0重量%の範囲で、亜鉛の含有量を0.5
重量%以下の範囲でそれぞれ変量し、サンプル番号51
〜60の組成とし、各組成の合金材料約50kgを25
0tコールドチャンバーダイカストマシンにより、50
mm×100mm×15mmの厚板を鋳造した。尚、前
記ミッシュメタルとして、ランタン23.7重量%、セ
リウム58.0重量%、プラセオジム4.7重量%、ネ
オジム12.6重量%、サマリウム0.2重量%未満を
含むものを用いた。
ついて、それぞれ前記形状の厚板を30mm×30mm
×12mmの大きさの2枚の板に加工し、その1枚に直
径6mmの貫通孔を穿設して図10示のフランジ材7と
すると共に、もう1枚にねじ山の直径6mm、ピッチ
1.0mmのねじ加工を施してナット材8とした。フラ
ンジ材7及びナット材8をM6ボルト9で約1250k
gfの荷重(初期軸力)で締結した。
フランジ材7及びナット材8を、150℃のマッフル炉
中で400時間加熱処理したのち、炉から取り出して空
冷した。次いで、20℃の恒温室内で、ボルト伸びをダ
イヤルゲージ10にて測定し、予め作成しておいた検量
線から、400時間後の軸力を算出した。そして、前記
初期軸力と比較して、次式により軸力保持率(%)を算
出した。
/初期軸力)×100 尚、前記検量線は、前記のようにフランジ材7及びナッ
ト材8を締結したボルト9に、25tオートグラフによ
り荷重をかけながら、ボルト伸びをダイヤルゲージ10
にて測定し、荷重に対してボルト伸びをプロットするこ
とにより作成した。サンプル番号51〜60の各合金に
ついて、それぞれの組成及び軸力保持率を下記表7に示
す。
を4.5〜6.0重量%の範囲外とした以外は実施例5
と全く同一にして、サンプル番号61〜62の組成のマ
グネシウム合金の厚板をダイカスト鋳造した。
1.0〜3.0重量%の範囲外とした以外は実施例5と
全く同一にして、サンプル番号63〜64の組成のマグ
ネシウム合金の厚板をダイカスト鋳造した。
1.2〜2.2重量%の範囲外とした以外は実施例5と
全く同一にして、サンプル番号65〜66の組成のマグ
ネシウム合金の厚板をダイカスト鋳造した。
重量%を超える量とした以外は実施例5と全く同一にし
て、サンプル番号67の組成のマグネシウム合金の厚板
をダイカスト鋳造した。
ついて、実施例5と全く同一にして、軸力保持率(%)
を算出した。サンプル番号51〜60の各合金につい
て、それぞれの組成及び軸力保持率を下記表7に示す。
は、いずれも軸力保持率が65〜70%であり、高温及
び高負荷の環境下でアルミニウム合金ADC12材と略
同等の優れた残存締結軸力を有することが明らかであ
る。一方、アルミニウム、希土類元素、カルシウムまた
は亜鉛の含有量が本発明の範囲外である比較例6のマグ
ネシウム合金は、いずれも軸力保持率が42%以下と低
いばかりか、サンプル番号61,64,66の各合金で
は高温及び高負荷の環境下で亀裂が生じ、軸力保持率を
測定することができなかった。
シウム合金の組織を観察した結果について説明する。
ム合金の組織は、走査型電子顕微鏡による組成像で10
00倍及び5000倍の写真を得て、この電子顕微鏡写
真により観察した。1000倍の電子顕微鏡写真を図1
1に、また5000倍の電子顕微鏡写真を図12に示
す。
組織では、アルミニウムの含有量が少ないために、図1
2を模写した図13に示すように、デンドライトまたは
α結晶粒4の粒界であるデンドライトセルまたはα結晶
粒界に、共晶11が多く晶出していることが明らかであ
る。
ム合金の組織は、走査型電子顕微鏡による組成像で10
00倍及び5000倍の写真を得て、この電子顕微鏡写
真により観察した。1000倍の電子顕微鏡写真を図1
4に、また5000倍の電子顕微鏡写真を図15に示
す。
組織では、カルシウムの含有量が少ないために、図15
を模写した図16に示すように、デンドライトまたはα
結晶粒4の粒界であるデンドライトセルまたはα結晶粒
界に晶出しているアルミニウム−希土類元素系化合物6
が球状化していないことが明らかである。
研磨スライスしたのち直径3mmの円板状に打ち抜き、
この円板を耐水研磨紙で#1500まで研磨し、さらに
電解研磨で薄膜としたものを試料として、透過型電子顕
微鏡により75000倍の写真を得た。この電子顕微鏡
写真を図17に示す。
カルシウムの含有量が少ないために、図17を模写した
図18に示すように、層状のアルミニウム−カルシウム
系化合物5によるデンドライトまたはα結晶粒4の被覆
が不完全であることが明らかである。
おいて希土類元素の含有量を1.0重量%にしたときの
カルシウムの含有量に対するアルミニウムの含有量の範
囲を示すグラフ。
おいて希土類元素の含有量を2.0重量%にしたときの
カルシウムの含有量に対するアルミニウムの含有量の範
囲を示すグラフ。
おいて希土類元素の含有量を3.0重量%にしたときの
カルシウムの含有量に対するアルミニウムの含有量の範
囲を示すグラフ。
断面図。
金属組織の電子顕微鏡写真。
金属組織の電子顕微鏡写真。
金属組織の電子顕微鏡写真。
子顕微鏡写真。
子顕微鏡写真。
子顕微鏡写真。
子顕微鏡写真。
子顕微鏡写真。
トまたはα結晶粒、5…アルミニウム−カルシウム系化
合物、 6…アルミニウム−希土類元素系化合物。
Claims (6)
- 【請求項1】全量に対して、アルミニウム4.5〜8.
71重量%、カルシウム0.1〜3重量%、希土類元素
1〜3重量%、マンガン0.2〜1重量%を含み、残部
がマグネシウムと不可避の不純物とからなり、アルミニ
ウムの含有量をa重量%、カルシウムの含有量をb重量
%、希土類元素の含有量をc重量%とするときに、アル
ミニウム、カルシウム及び希土類元素の含有量が、下記
式(1)の関係を満たす組成を備えることを特徴とする
耐熱性マグネシウム合金。 1.66+1.33b+0.37c≦a≦2.77+1.33b+0.74c ・・・(1) - 【請求項2】ダイカスト鋳造に用いることを特徴とする
請求項1記載の耐熱性マグネシウム合金。 - 【請求項3】前記ダイカスト鋳造により得られ、合金組
織中のデンドライトまたはα結晶粒を被覆するアルミニ
ウム−カルシウム系化合物と、デンドライトセルまたは
α結晶粒の粒界に晶出した球形粒子状のアルミニウム−
希土類元素系化合物とを含むことを特徴とする請求項2
記載の耐熱性マグネシウム合金。 - 【請求項4】全量に対して、アルミニウム4.5〜6.
0重量%、カルシウム1.2〜2.2重量%、希土類元
素1.0〜3.0重量%、マンガン0.2〜1重量%を
含み、残部がマグネシウムと不可避の不純物とからなる
組成で、前記ダイカスト鋳造により得られることを特徴
とする請求項2または請求項3記載の耐熱性マグネシウ
ム合金。 - 【請求項5】全量に対して、アルミニウム4.5〜6.
0重量%、カルシウム1.2〜2.2重量%、希土類元
素1.0〜3.0重量%、マンガン0.2〜1重量%、
亜鉛0.5重量%以下を含み、残部がマグネシウムと不
可避の不純物とからなる組成で、前記ダイカスト鋳造に
より得られることを特徴とする請求項2または請求項3
記載の耐熱性マグネシウム合金。 - 【請求項6】 前記希土類元素はミッシュメタルとして含
まれることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
か1項記載の耐熱性マグネシウム合金。れか1項記載の
耐熱性マグネシウム合金。
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