JP3228159B2 - エンジンの点火プラグ検査方法 - Google Patents

エンジンの点火プラグ検査方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点火プラグの放電
ギャップ不良,碍子不良等の状態不良を検出する点火プ
ラグの検査方法に関するものであり、特に、点火プラグ
をエンジンに組み付けた状態で検査する方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】点火プラグの状態不良は、エンジンへの
組付けに際して発生し易いため、点火プラグをエンジン
に組み付けた後に行うことが望ましい。特開昭50−7
4034号公報には、エンジンに組み付けた状態で点火
プラグの放電ギャップを検出する方法が記載されてい
る。この方法は、エンジンを燃料の燃焼により自力で回
転させつつ、イグニッションコイルの二次電圧を専用の
検出プローブで検出し、検出した二次電圧に含まれる誘
導放電部の継続時間に基づいて点火プラグの放電ギャッ
プを検出するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,課題解決手段,作用お
よび効果】この放電ギャップ検出方法を利用すれば、点
火プラグをエンジンに組み付けた状態で検査することが
できる。しかし、この方法は、いわゆるファイアリング
検査であり、かつ、放電継続時間にのみ基づいて放電ギ
ャップを検査するものであるため、十分なものとは言い
難い。点火プラグにおける放電は、放電ギャップ周辺に
おける圧力や混合気濃度の影響を受けるのであるが、フ
ァイアリング状態ではシリンダ内に激しい気体流動が存
在し、放電ギャップ周辺の圧力や混合気濃度の変動が大
きいため、放電ギャップの検出精度が十分とは言い得な
いのである。また、点火プラグの検査は放電ギャップの
適,不適のみならず、碍子不良等の状態不良についても
行い得ることが望ましいのであるが、その要求を満たす
ことができない。本発明は、上記特開昭50−7403
4号公報に記載の放電ギャップ検出方法を利用した点火
プラグ検査方法より良好な検査方法を得ることを課題と
してなされたものである。
【0004】上記課題は、点火プラグ検査方法を下記各
態様の構成のものとすることによって解決される。 (1)エンジンに点火プラグを組み付けた状態で、その
点火プラグに、一次電圧に基づいてその一次電圧より高
圧の二次電圧を発生させる放電電圧印加装置により、放
電を行わせるに十分な電圧を印加し、その際の一次電圧
を検出してその一次電圧に関連する一次電圧関連量を
得し、その取得した一次電圧関連量に基づいて点火プラ
グの状態を判定することを特徴とする点火プラグ検査方
(請求項1)。一次電圧は二次電圧より低いため、二
次電圧を検出する場合より、計測機器に要求される耐電
圧性能が低くて済み、検査システムの構造が複雑になる
ことを回避することができる。なお、本発明は、エンジ
ンのファイアリング状態において点火プラグの検査を行
うことや、放電継続時間の検出を行うことを排除するも
のではない。放電電圧印加装置の一次電圧と、放電継続
時間とが電圧関連量として検出される態様では、得られ
る情報が多いため、検査の信頼性が向上する。また、一
次電圧の平均値,変化勾配,変化波形などの検出によっ
て、放電継続時間のみに基づく場合より多くの情報を得
ることが可能であり、この場合も検査の信頼性が向上す
る。
【0005】(2)前記電圧の印加を、前記エンジンに
燃料を供給することなく行う(1)項に記載の点火プラグ
検査方法(請求項2)。本検査方法は、シリンダ内の圧
力をほぼ大気圧に保って行う態様と、大気圧より高めて
行う態様とを含んでいる。また、エンジンを静止させた
状態で行う態様と、エンジンを外部駆動装置により回転
駆動しつつ行う態様とを含んでいる。外部駆動装置によ
る回転駆動は、エンジンを燃料の燃焼を伴うことなくフ
ァイアリング状態に近い状態に置くために行われるもの
であり、シリンダ内の圧力を高めることは勿論、必要に
応じて、エンジン自身の点火系を検査装置の一部として
利用することも可能になる。ただし、シリンダ内の圧力
を高めるのみであれば、例えば、吸気ポートと排気ポー
トとの少なくとも一方を閉塞して大気から遮断するとと
もに、その閉塞されたポートに外部圧力源から加圧空気
等の加圧気体を供給することによっても可能である。上
記いずれの場合も、エンジンには燃料を供給しないで行
われるため、混合気濃度の影響が排除される。その上、
エンジンを静止状態に保って行われる場合は勿論、外部
駆動装置により回転駆動して行われる場合でも、シリン
ダ内の気体流動がファイアリング状態におけるより小さ
くなるため、点火プラグの放電ギャップ周辺の圧力変動
が小さくなる。したがって、放電ギャップの検出精度が
向上し、点火プラグ検査の信頼性が向上する。
【0006】(3)前記判定を、前記一次電圧の平均値
に基づいて行う(1)項または(2)項に記載の点火プラグ検
査方法(請求項3)。 一次電圧の平均値を一次電圧関連
量の1態様とすることができる。 (4)前記判定を、前記一次電圧の平均値と、前記放電
の継続時間との比率に基づいて行う(1)項または(2)項に
記載の点火プラグ検査方法(請求項4)。 (5)前記判定を、少なくとも誘導放電時の前記一次電
圧関連量に基づいて行う(1)項ないし(4)項のいずれか1
つに記載の点火プラグ検査方法(請求項5)。 (6)前記判定を、容量放電の時間と誘導放電の時間と
に基づいて行う(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載
の点火プラグ検査方法(請求項6)。
【0007】(7)前記電圧の印加を、前記エンジンを
外部駆動装置により回転させつつ行う(1)項ないし(6)項
のいずれか1つに記載の点火プラグ検査方法(請求項
7)。 (8)前記電圧の印加を、前記エンジンのピストンが上
死点近傍に位置し、かつ、吸気バルブと排気バルブとが
閉状態にある状態で行う(7)項に記載の点火プラグ検査
方法(請求項8)。 (9)前記電圧の印加を、点火プラグの放電ギャップ近
傍の空気圧を大気圧より高くした状態で行う(1)項ない
し(8)項のいずれか1つに記載の点火プラグ検査方法
(請求項9)。 (10)前記電圧の印加を、前記エンジンのシリンダ内
の圧力を大気圧より高めた状態で行う(1)項ないし(9)項
のいずれか1つに記載の点火プラグ検査方法。 (11)前記シリンダ内の圧力を大気圧より高めた状態
を、エンジンが燃料の爆発によって回転する際の点火時
における圧力の状態と同じ状態とする(10)項に記載の点
火プラグ検査方法。 (12)前記点火プラグの状態として、点火プラグの碍
子不良の状態を判定する(1)項ないし(11)項のいずれか
1つに記載の点火プラグ検査方法(請求項10)。 (13)前記電圧の印加を、前記エンジンの外部に設け
た放電電圧印加装置によって行う(1)項ないし(12)項の
いずれか1つに記載の点火プラグ検査方法(請求項1
1)。
【0008】(14)前記電圧の印加を、前記エンジン
を停止させた状態で行う(1)項ないし(13)項のいずれか
1つに記載の点火プラグ検査方法。本項に記載の事項と
前記(2) 項に記載の事項とを合わせて実施する際には、
エンジンを静止させた状態で点火プラグの検査を行う静
止状態検査工程とエンジンを回転させつつ行う回転状態
検査工程との両方を実施することとなる。両方を実施す
れば得られる情報が豊富になり、検査可能な項目が増
し、あるいは検査の信頼性が向上する。 (15)前記電圧の印加を、前記エンジンのシリンダ内
の圧力を大気圧に保って行う(1)項ないし(14)項のいず
れか1つに記載の点火プラグ検査方法。主体は、エンジ
ンを停止させて行う検査方法であるが、エンジンを外部
駆動装置で回転駆動しつつ行うことも可能である。何ら
かの手段で吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一方
を開放状態に保って、エンジンを回転させればよいので
ある。それによって、例えば、エンジン自身の点火系を
検査装置の一部として利用することが可能となる。ま
た、その点火系の異常を、圧力変動の影響を排除しつつ
検出することも可能になる。また、前述の(9)項ないし
(11)項のいずれかに記載の点火プラグ検査方法は、電圧
の印加を、シリンダ内の圧力を大気圧に保った状態と大
気圧より高めた状態との両方で行う態様であり、この態
様によれば得られる情報が豊富になり、検査可能な項目
が増し、あるいは検査の信頼性が向上する。例えば、放
電ギャップ不良と碍子不良との両方を容易に検出するこ
とができる。 (16)さらに、前記放電の継続時間を検出する工程を
含む(1)項ないし(15)項のいずれか1つに記載の点火プ
ラグ検査方法。 (17)前記一次電圧の高さの検出が、前記エンジンが
燃料の燃焼により自力で回転している状態で行われる
(1)項に記載の点火プラグ検査方法。 (18)エンジンに点火プラグを組み付けた状態で、そ
のエンジンに燃料を供給することなく、点火プラグに、
放電を行わせるに十分な電圧を印加してその電圧に関連
した電圧関連量を検出し、その検出結果に基づいて点火
プラグの碍子不良を検出することを特徴とする点火プラ
グ検査方法。本項に記載の点火プラグ検査方法によれ
ば、点火プラグの検査を、放電電圧印加装置の一次電圧
と二次電圧との少なくとも一方に基づいて行うことがで
きる。本項に記載の点火プラグ検査方法には、前述の
(1)項ないし(17)項のいずれかに記載の特徴を採用する
ことができる。 (19)前記電圧の印加を、点火プラグの放電ギャップ
近傍の空気圧を大気圧より高くした状態で行う(18)項に
記載の点火プラグ検査方法(請求項12)。 (20)前記碍子不良の検出を、前記電圧の平均値と、
前記放電の継続時間との比率に基づいて行う(18)項また
は(19)項に記載の点火プラグ検査方法(請求項13)。 (21)エンジンに点火プラグを組み付けた状態で、そ
のエンジンに燃料を供給することなく点火プラグの状態
を検査する装置であって、点火プラグに放電を行わせる
に十分な電圧を印加する放電電圧印加装置と、その印加
電圧に関連した電圧関連量を検出し、その検出結果に基
づいて点火プラグの状態を判定する判定装置とを含む点
火プラグ検査装置。 (22)エンジンに点火プラグを組み付けた状態で、そ
の点火プラグの状態を検査する装置であって、一次電圧
に基づいてその一次電圧より高圧であって前記点火プラ
グに放電を行わせるに十分な二次電圧を発生させ、その
二次電圧を点火プラグに印加する放電電圧印加装置と、
前記放電の際の一次電圧と二次電圧との少なくとも一方
の高さを検出し、少なくともその検出結果に基づいて点
火プラグの状態を判定する判定装置とを含む点火プラグ
検査装置。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態である点
火プラグ検査方法を、その実施に好適な検査システムと
共に説明する。本実施形態の検査システムは、エンジン
組立工程において、点火プラグの状態不良である放電ギ
ャップ不良および碍子不良の有無を、それぞれ独立に検
査し得るものである。図1は、放電ギャップ不良および
碍子不良が、共にない状態における点火プラグ10を示
す図である。放電ギャップは、中心電極12と接地電極
14との間隙である。図1には、放電ギャップの近傍を
拡大した図も示されており、放電ギャップの大きさはg
で示されている。なお、図1に示した状態でエンジンに
組み付けられていることを、正常組付状態で組み付けら
れていると称する。
【0010】図2は、放電ギャップが不良である点火プ
ラグ10の一例を示す図である。図2にも、放電ギャッ
プの近傍を拡大した図が示されている。放電ギャップの
大きさはg′である。放電ギャップ不良は、例えば、点
火プラグ10の落下や、組付けの際にエンジンと衝突す
る等の原因により、接地電極14が塑性変形することに
より生じる。図2に示した例では、接地電極14の先端
が中心電極12に接近させられ、図1に示した状態に比
して放電ギャップが小さくなっている(g′<g)。こ
の放電ギャップ不良を、放電ギャップつぶれと称する。
放電ギャップが小さいほど、エンジンは爆発しにくくな
る。これは、放電ギャップの大きさが充分でないと、燃
焼が成長するために必要な火炎核を形成できないためで
ある。
【0011】図3は、碍子不良がある点火プラグ10の
一例を示す図である。碍子不良は、中心電極12と接地
電極14とを絶縁する碍子16にピンホール,クラック
等が生じている状態である。ピンホールは殆ど碍子16
の製造時に生じるのであるが、クラックは碍子16の製
造時のみならず、点火プラグ10の落下,組付けの際の
エンジンとの衝突,組付けの際の碍子16に加えられる
異常な力等によっても発生する。ピンホールやクラック
が大きい場合にはエネルギの漏洩が発生する。例えば、
点火プラグ10のシェル18は、エンジンに組み付けら
れた状態で、接地電極14と同様に接地されるので、場
合によっては、碍子16のピンホールやクラックを経て
中心電極12とシェル18との間で放電が起こる場合が
ある(後述)。この放電が起こるような碍子16の不良
を、碍子不良と称する。
【0012】図4は、放電ギャップつぶれと碍子不良と
を、それぞれ独立に検査し得る検査システムを示す概略
構成図である。ここで、独立に検査し得るとは、放電ギ
ャップの検査が、碍子不良の有無にかかわらず可能であ
り、かつ、碍子不良の検査結果が、放電ギャップの状態
に影響されないことを意味する。本検査システムは、検
査装置20および制御装置24を主たる構成要素として
含んでいる。検査装置20は、点火コイル30,トラン
ジスタ32,点火制御装置36,判定装置38およびモ
ータ40を含んでいる。点火コイル30は、一次コイル
42と二次コイル44とを備えている。これらのコイル
の一端は、互いに接続され、電圧源(電圧VSS)に接続
されている。なお、図4においては、トランジスタ3
2,点火コイル30および点火プラグ10の組が、1組
だけ示されているが、本実施形態の被検査エンジン48
は、これらの組を気筒数と同数だけ含む形態のものであ
る。図4には、それらの組のうちの1組だけが示されて
いる。一次コイル42の他端は、トランジスタ32のコ
レクタCに接続されている。この接続部分の電圧を一次
電圧V1とする。トランジスタ32のエミッタEは接地
され、ベースBは点火制御装置36および判定装置38
に接続されている。二次コイル44の他端は、ハイテン
ションコードにより点火プラグ10の中心電極12に接
続されている。この接続部分の電圧を二次電圧V2とす
る。この二次電圧V2によって、点火プラグ10の放電
ギャップにおいて火花放電が発生させられることとな
る。これら、点火コイル30,トランジスタ32および
点火制御装置36によって、放電電圧印加装置が構成さ
れているのである。
【0013】制御装置24は、点火制御装置36および
判定装置38に、それぞれ制御信号CTRLCおよびC
TRLJを供給する。制御信号CTRLCおよび制御信
号CTRLJには、それぞれ2種類の信号がある。第一
のものは、放電ギャップつぶれの有無を検査する際に出
力される制御信号CTRLC1および制御信号CTRL
J1であり、第二のものは、碍子不良の有無を検査する
ための制御信号CTRLC2および制御信号CTRLJ
2である。まず、制御信号CTRLC1および制御信号
CTRLJ1が供給される場合について説明する。制御
装置24は、放電ギャップつぶれを検査する場合に、点
火制御装置36に制御信号CTRLC1を供給する。
【0014】なお、本実施形態の被検査エンジン48に
は、上述のように、トランジスタ32および点火コイル
30が、点火プラグ10と同数含まれているが、トラン
ジスタ32および点火コイル30がそれぞれ1つずつし
か含まれていないエンジンも存在する。1つの二次コイ
ル44がディストリビュータによって複数の点火プラグ
10の中心電極12に択一的に導通させられる形式のエ
ンジンがその一例である。このような場合には、例え
ば、点火プラグ10と同数の高耐電圧の有接点リレー,
ソリッドステートリレー等を介して、複数の点火プラグ
10の各中心電極12のそれぞれが、1つの二次コイル
44に択一的に接続されるようにしてもよい。このよう
な構成にすれば、有接点リレー,ソリッドステートリレ
ー等の状態を電気的に制御することによって、検査の対
象となる点火プラグ10だけに火花放電を発生させるこ
とができる。
【0015】点火制御装置36は、制御信号CTRLC
1を受信すると直ちに、矩形パルスMPLSを、トラン
ジスタ32のベースBと判定装置38とに供給する。こ
のとき、矩形パルスMPLSが供給されるトランジスタ
32に対応する点火プラグ10が組み付けられている気
筒は、吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一方が開
いた状態とされる。つまり、放電ギャップの周囲の圧力
が、大気圧とされるのである。このことは、モータ40
を回転させることによって予め実施されるが、モータ4
0は、クランクシャフトの回転角度を任意に変更できる
ように、サーボ機構を備えたものであることが望まし
い。矩形パルスMPLSは、各気筒に対応して複数存在
するトランジスタの、いずれか1つ(ここでは、図4に
示したトランジスタ32)だけに供給されるようになっ
ている。矩形パルスMPLSが供給されるトランジスタ
32に対応する点火プラグ10が、検査の対象となるの
である。すべての点火プラグを検査するためには、すべ
てのトランジスタに対して、個々に矩形パルスMPLS
が供給される必要がある。一方、判定装置38には、各
トランジスタに供給される矩形パルスMPLSのそれぞ
れが、すべて供給されるようにされているが、その機能
については後述する。矩形パルスMPLSがトランジス
タ32のベースBに供給されると、その矩形パルスMP
LSのパルス幅に相当する時間TINT中トランジスタ
32が導通し、時間TINT経過後非導通状態に復帰す
る。それに応じて一次電圧V1は、図5に示すような複
雑な波形で変動する。なお、図5に示す波形は、放電ギ
ャップつぶれおよび碍子不良が共にない正常組付状態に
おける一次電圧V1の波形であり、これらの点火プラグ
の状態不良が存在する場合の波形については後述する。
後述するように、本実施形態の点火プラグ検査方法にお
いては、時間TINTが終了した後の一次電圧V1の変
化に基づいて検査が行なわれるのであるが、時間TIN
Tが終了した後においては、一次電圧V1と二次電圧V
2との絶対値はほぼ比例するので、二次電圧V2に基づ
いて検査を行なっても同様の結果を得ることができる。
ただし、二次電圧V2は通常の場合、1万ボルト以上に
達し、計測機器に要求される耐電圧性能が大きく、検査
システムの構成が複雑になり、コストも高くなるので、
本実施形態においては、一次電圧V1に基づいて検査が
行なわれるようにされているのである。
【0016】時間TINT中に一次コイル42に蓄積さ
れた電磁エネルギは、時間TINTの終了後に主として
点火プラグ10における火花放電により消費される。当
初は、図5に示すように所謂容量放電が発生し、この容
量放電により点火コイル30の二次側に二次回路が形成
される。容量放電が開始されるために必要な電圧は、未
だ二次回路が形成されていない状態で放電を開始させる
ために必要な電圧(初期の絶縁破壊電圧)であるため、
大きな電圧になる。図5に波形を示したように、容量放
電の開始時においては、二次電圧V2が瞬間的に高い電
圧を示すこととなる。なお、図5に示した波形は、一次
電圧V1の波形であるが、上述のように、一次コイル4
2と二次コイル44とのトランス結合によって、二次電
圧V2の概略の波形が、一次電圧V1の波形として間接
的に観測されるのである(時間TINTを除く)。
【0017】容量放電に引き続いて所謂誘導放電が生じ
る。誘導放電は、既に容量放電によって二次回路が形成
された状態で開始されるため、図5に示すように、容量
放電に比して観測される一次電圧V1が低い値となる。
誘導放電時間中は、蓄積された電磁エネルギが徐々に減
少していくため、観測される一次電圧V1も徐々に減少
する。誘導放電の最終段階においては、観測される一次
電圧V1が、短時間、再び増加する。これは、容量放電
により形成され、誘導放電に受け継がれた二次回路の形
成が、誘導放電のエネルギの減少とともに不安定化し、
誘導放電を継続させるためにより高い二次電圧V2が必
要となるためである。誘導放電が終了すると、一次電圧
V1および二次電圧V2は、共に電圧源電圧VSSに戻
る。
【0018】制御装置24から判定装置38に制御信号
CTRLJ1が供給されると、判定装置38は、一次電
圧V1に基づく判定処理を行ない、制御装置24に結果
を出力する。この判定処理の内容については後述する。
【0019】制御装置24から点火制御装置36および
判定装置38に供給される制御信号CTRLCおよび制
御信号CTRLJの第2のものは、碍子不良を検査する
際に供給される制御信号CTRLC2および制御信号C
TRLJ2である。制御装置24がこれらの制御信号C
TRLC2および制御信号CTRLJ2を出力する際に
は、前もってモータ40が一定の回転速度で回転させら
れる。被検査エンジン48とモータ40とは、図6に示
すように、共にベース52に搭載されている。被検査エ
ンジン48のクランクシャフトとモータ40の回転シャ
フトとは、カップリング54および駆動シャフト56に
より連結されている。駆動シャフト56は、2個の軸受
58によって回転のみが許容された状態で保持されてい
る。これらモータ40,ベース52,カップリング5
4,駆動シャフト56等により、外部駆動装置が構成さ
れているのである。モータ40が回転させられることに
よって、所謂モータリングが行なわれることとなる。本
実施形態の碍子不良の検査は、モータリングに基づく検
査の一種なのである。点火制御装置36は、制御信号C
TRLC2を受信すると、被検査エンジン48から出力
されるTDC信号を受信するごとに、そのTDC信号の
発生時期と、モータ40によるクランクシャフトの回転
速度と、検査の対象である点火プラグ10が組み付けら
れている気筒の位置とに基づいて決定したタイミング
で、矩形パルスMPLSを出力する。このタイミング
は、シリンダ内の圧力がほぼ最大となるタイミングとさ
れる。TDC信号は、被検査エンジン48に取り付けら
れた図示しないクランク角センサの出力であり、ここで
はクランク角が360度回転するごとに1回出力される
ものとする。矩形パルスMPLSは、検査の対象である
点火プラグ10が組み付けられている気筒のピストン
が、上死点(TDC)近傍に位置し、かつ、吸気および
排気バルブが共に閉じているタイミングで出力されるよ
うになっている。
【0020】碍子不良の検査が、モータリングに基づい
て実施される理由は、点火プラグ10の放電ギャップ部
分近傍の空気圧を高めるためである。一般に、気体中に
おける2つの電極間での火花放電の開始のため(継続の
ためではない)のそれら2つの電極間の電位差(火花放
電開始電圧VS と称する)は、周囲の気体の圧力の影響
を受ける。このことは、パッシェンの法則として知られ
ている。周囲の気体が空気である場合のパッシェンの法
則は、図7に示すグラフで示される。図7の横軸は、空
気の圧力pと、中心電極12および接地電極14の間の
距離d、つまり放電ギャップの大きさを示す値との積p
・dであり、縦軸は、火花放電開始電圧VS である。図
7に示す曲線は、火花放電開始電圧VS が極小となる点
min (所謂パッシェンズミニマム)よりもp・dの値
が大きい領域で火花放電開始電圧VS と積p・dとがほ
ぼ比例することを示している。
【0021】空気の場合のパッシェンズミニマムは、大
気圧中においては、放電ギャップd≒8μm,火花放電
開始電圧VS ≒325Vで生じることが知られている。
一般に、点火プラグの放電ギャップは、0.6mmない
し1.1mm程度の大きさであり、また、検査時の空気
の圧力は大気以上であるから、p・dの値はパッシェン
ズミニマムにおける値よりも充分大きい。したがって、
パッシェンの法則は、つぎの一次式で近似できる。 VS ≒K・p・d+C ・・・(1) ここで、KおよびCは定数であり、図7から明らかなよ
うに空気の場合は共に正の値となる。点火プラグ10の
種類が決まれば、放電ギャップの大きさdは本来一定で
あるから、火花放電が開始される火花放電開始電圧VS
は、本来は、空気の圧力pに比例すると考えられる。
【0022】(1)式に従えば、空気の圧力pが高くな
るほど火花放電開始電圧VS を大きくしないと、火花放
電が開始されないことになる。点火プラグ10の放電ギ
ャップ近傍の空気圧を高めれば、放電ギャップにおける
火花放電の開始を抑制できるのである。このことを利用
して、碍子不良が生じている場合には、碍子16のピン
ホールやクラックが生じている部分を経ての放電が、放
電ギャップにおける火花放電よりも先に開始されるよう
にするのである。このような状況は、モータリングに限
らず、例えば、圧縮空気をシリンダ内に導く方法等、他
の方法によって生じさせてもよい。ただし、モータリン
グによって、被検査エンジン48に関する点火プラグ以
外の構成要素の状態の検査が実施される場合には、その
モータリングに要する検査システムの構成要素(外部駆
動装置等)を有効に利用して、上記状況を容易に形成で
きることとなる。モータリングによる検査は、ファイヤ
リングによる検査に比して容易に実施可能であり、ファ
イヤリングが行われている場合に比してシリンダ内の圧
力変動は激しくないので、精度のよい検査となることが
多いため、点火プラグ以外の構成要素の状態の検査がモ
ータリングによって実施されることが多い。その場合
は、点火プラグの検査が、他の検査項目の検査と共に実
施できることとなる。
【0023】なお、空気の圧力pの最大値は、碍子不良
が生じていない場合には、放電ギャップにおいて火花放
電が起こる程度の値となっている。碍子不良の検査にお
いて、点火プラグ10に碍子不良が生じていない場合
は、一次電圧V1は、図5(または、後述の図8)に示
した波形に似た変化を示し、容量放電における一次電圧
V1の最大値は正常組付状態におけるそれよりも大きく
なるが、誘導放電における一次電圧V1の変化は正常組
付状態とほぼ同じである。
【0024】制御装置24から判定装置38に制御信号
CTRLJ2が供給されると、判定装置38は、一次電
圧V1に基づく判定処理を行ない、制御装置24に結果
を出力する。この判定処理の内容については後述する。
【0025】図8ないし図10は、本実施形態の放電ギ
ャップつぶれおよび碍子不良の検査方法の概略の説明の
ためのグラフである。図8は、正常組付状態における一
次電圧V1の波形(モータリングは行われていない)で
あり、図9および図10は、それぞれ、放電ギャップつ
ぶれのみが生じている場合(モータリングは行われてい
ない)および碍子不良のみが生じている場合(モータリ
ングが行われている)の一次電圧V1の波形である。本
実施形態のプラグ不良検査方法は、これらの図に示す、
時間パラメータTnと電圧パラメータVnとに基づくも
のである。時間パラメータTnは、時間TINTの直後
に一次電圧V1がしきい値VTH1に等しくなる時間か
ら、しきい値VTH2を越え、再びしきい値VTH2に
等しくなる時間までの時間(電圧計測時間と称する)の
長さを表すパラメータである。なお、しきい値VTH1
は、本実施形態においては、電圧源電圧VSSとされてお
り、しきい値VTH2は、電圧VSSよりもわずかに大き
い値とされている。電圧パラメータVnは、図8ないし
図10においてハッチングで示した領域の面積Aと、時
間パラメータTnとに基づいて次式によって算出される
ものである。 Vn=A/Tn ・・・(2) つまり、電圧パラメータVnは、電圧計測時間内におけ
る一次電圧V1の平均値である。
【0026】図9に示すように、放電ギャップつぶれが
生じている場合は、誘導放電における一次電圧V1の値
が正常組付状態に比して小さくなる。これは、放電ギャ
ップが小さくなると、(1)式から明らかなように、火
花放電開始電圧VS が正常組付状態に比して小さくな
り、火花放電が生じやすくなるためである。また、時間
パラメータTnは、正常組付状態に比して大きくなる。
これは、時間TINT中に一次コイル42に蓄積された
電磁エネルギの量が同じであれば、誘導放電の電圧が低
いと火花放電をそれだけ長く持続できることになるため
である。したがって、電圧計測時間中の一次電圧V1の
平均値である電圧パラメータVnは、正常組付状態に比
して小さくなる。
【0027】図10に示すように、碍子不良が生じてい
る場合は、放電ギャップつぶれが生じている場合とは、
逆の傾向を示す。つまり、誘導放電における一次電圧V
1の値が正常組付状態に比して大きくなり、時間パラメ
ータTnは、正常組付状態に比して小さくなる。したが
って、電圧パラメータVnは、正常組付状態に比して大
きくなる。なお、重ねて付言すれば、図10に示した碍
子不良が生じている場合の一次電圧V1の波形は、シリ
ンダ内の圧力がモータリングによって高められた状態で
取得されたものであり、図9に示した放電ギャップつぶ
れが生じている場合の波形とは、取得された状況が異な
っている。
【0028】ここで、さらに、次式で表される形状パラ
メータSnを導入する。 Sn=Vn/Tn ・・・(3) 形状パラメータSnは、図8ないし図10にハッチング
で示した領域(面積A)の概略の形状の特徴を示すパラ
メータである。つまり、この領域を、幅が時間パラメー
タTn,高さが電圧パラメータVnである長方形と見な
し、この長方形の高さと幅との比の大きさを形状パラメ
ータSnの値とするのである。この長方形は、図8ない
し図10に想像線(一点鎖線)で示した、面積がAとな
る長方形である。形状パラメータSnの値は、図8ない
し図10に示した長方形に対しては、次式の関係にある
ことが視察により容易にわかる。 Sn(図9)<Sn(図8)<Sn(図10) ・・・(4) このことを利用すれば、形状パラメータSnの値が、正
常組付状態(図8)よりも小さい場合(図9)は放電ギ
ャップつぶれであると判定し、正常組付状態よりも大き
い場合(図10)は碍子不良であると判定することがで
きる。本実施形態は、このことに基づいてプラグ不良の
検査を行なうものである。なお、形状パラメータSnの
代わりに、電圧パラメータVnのみに基づても検査を行
うことができる。しかし、形状パラメータSnは、各点
火プラグ不良が発生した場合において互いに逆の変化傾
向を示す電圧パラメータVnと時間パラメータTnとの
比によって算出されるため、S/N比が大きくなり、形
状パラメータSnによる検査の方が電圧パラメータVn
のみに基づく検査より望ましい。
【0029】なお、モータリングが行われていない場合
には、火花放電は放電ギャップにおいて発生する。これ
は、碍子不良が生じているとしても同様である。これ
は、放電ギャップの大きさが、碍子16のクラック等を
経ての中心電極12とシェル18との間の距離よりも小
さいためである。モータリングが行われていない場合に
は、碍子不良の有無に係わらず、放電ギャップにおいて
火花放電が起こるのである。このことは、放電ギャップ
つぶれの検査により、碍子不良の有無とは無関係に正し
い検査結果が得られることを意味する。
【0030】一方、モータリングが行われている場合に
は、放電が行なわれるタイミングにおいて、放電ギャッ
プの周囲の空気圧が高められる。放電ギャップつぶれが
生じていない場合には、放電ギャップにおける火花放電
よりも、碍子16のクラック等を経ての中心電極12と
シェル18との間における放電の方が先に起こるように
されている。しかし、放電ギャップの大きさが放電ギャ
ップつぶれによって小さくなっている場合には、確実に
そうなるとはかぎらない。したがって、本実施形態にお
ける碍子不良の検査は、放電ギャップつぶれの検査の結
果、放電ギャップつぶれが生じていないと判定された点
火プラグ10に対して行なわれるものとする。放電ギャ
ップつぶれが生じている点火プラグ10は、碍子不良が
生じているか否かにかかわらず交換される必要があり、
碍子不良の検査は行う必要がない。交換された点火プラ
グ10に対しては、以上に説明した処理が繰り返して実
行されることとなる。
【0031】図11は、図4に示した判定装置38の内
部において実施される点火判定処理の内容の一例を示す
フローチャートである。なお、本実施形態の判定装置3
8は、内部に図示しないプロセッシングユニット,RO
M,RAM等を含んでおり、図11に示す点火判定処理
のプログラムは、そのROMに格納され、RAMを活用
しつつプロセッシングユニットによって実行される。な
お、この点火判定処理プログラムを始めとする種々のプ
ログラムは、磁気ディスク,磁気テープ等の取り出し可
能な記憶媒体に記憶されており、検査に実行に当たって
読取装置により読み取られ、RAM等に格納されるよう
にすることも可能である。
【0032】判定装置38は、点火制御装置36から、
前述の矩形パルスMPLSを受信するごとに図11に示
す点火判定処理を実行する。なお、上記RAMには、一
次電圧V1の波形データが、図示しない波形取得装置に
よって格納されるようにされている。また、この格納が
行なわれる際に、後述するスムージングが行われてもよ
い。また、判定装置38は、矩形パルスMPLSを受信
する直前に、制御装置24から、前述の制御信号CTP
LJを与えられるようにされている。点火判定処理は、
判定装置38が、上述の制御信号CTRLJ1を受信し
た場合と、制御信号CTRLJ2を受信した場合とで
は、後述するようにその内容を若干変更する必要がある
ので、その処理を開始するためのトリガとしての矩形パ
ルスMPLSの受信タイミングよりも、その処理の内容
を選択するための制御信号としての制御信号CTRLJ
の方が早期に受信される必要があるのである。
【0033】まず、ステップ100(単に、S100と
表す。他のステップについても同様とする)においてカ
ウンタ変数iが1に初期化される。つぎに、S102に
おいて、形状パラメータSnの値が、上記RAMに格納
された一次電圧V1の波形データに基づいて算出され
る。つぎに、S104において、形状パラメータSnの
値に基づく判定が行なわれる。具体的には、判定装置3
8が制御信号CTRLJ1を受信した場合、つまり、放
電ギャップつぶれの検査が行なわれる場合は、次式の不
等号で表される論理演算の結果(この結果は、変数J1
に格納される)がTRUEであるか否かが判定される。
なお、この場合は、モータリングは行われていない。 J1←(Sn0−δ)≦Sn ・・・(5) なお、Sn0は、多数の正常組付状態にある点火プラグ
10に関する形状パラメータSnの平均値である。ま
た、δは、予め設定される正数であり、例えば、上記平
均値Sn0が算出される過程で算出される標準偏差σの
3倍の値とすることができる。なお、(5)式の(Sn
0−δ)の値の代わりに、多数の正常組付状態における
点火プラグ10に関する形状パラメータSnの最小値を
用いてもよい。このようにして算出された変数J1の値
がTRUEである場合は、検査の対象である点火プラグ
10の放電ギャップはつぶれていないと判定されること
となる。(5)式に基づいて放電ギャップ不良を検査す
ることは、放電ギャップつぶれのみを検査対象とするこ
とであるが、変数J1の代わりに、次式によって算出さ
れる変数J1′の値に基づいて検査が行なわれるように
してもよい。この場合には、放電ギャップが正常組付状
態に比して大きくなる場合も、放電ギャップ不良として
検査されることになる。 J1′←(Sn0−δ)≦Sn≦(Sn0+δ) ・・・(6)
【0034】一方、判定装置38が制御信号CTRLJ
2を受信した場合、つまり、碍子不良の検査が行なわれ
る場合は、次式の不等号で表される論理演算の結果がT
RUEであるか否かが判定される。なお、この場合は、
モータリングが行われている。 J2←Sn≦(Sn0+δ) ・・・(7) なお、(7)式の(Sn0+δ)の値の代わりに、多数
の正常組付状態における点火プラグ10に関する形状パ
ラメータSnの最大値を用いてもよい。
【0035】変数J1(変数J1′)または変数J2に
基づいて行なわれるS104における判定結果がFAL
SEである場合は、それぞれ、放電ギャップつぶれまた
は碍子不良が生じていると判定されることとなる。この
場合は、S106において変数RSLTに“NG”がセ
ットされた後に、S108において変数RSLTの値が
制御装置24に出力される(図4参照)。一方、S10
4の判定結果がTRUEである場合は、それぞれの検査
項目が正常であると判定されることとなる。この場合に
は、S110において、カウンタ変数iが、予め設定さ
れる設定回数N1または設定回数N2に等しいか否かが
判定される。設定回数N1は、放電ギャップつぶれが検
査される場合の判定に用いられ、設定回数N2は、碍子
不良が検査される場合の判定に用いられる。S110に
おける判定結果がYESであれば、S112において変
数RSLTに“OK”がセットされ、続くS108の処
理が実行された後に点火判定処理が終了する。S110
の判定結果がNOである場合は、S114においてカウ
ンタ変数iがインクリメントされた後にS102からの
処理が繰り返される。
【0036】放電ギャップつぶれの検査において、検査
対象の点火プラグ10が最終的に正常組付状態であると
判定されるためには、S104の判定結果が設定回数N
1だけ連続してTRUEとなる必要がある。放電ギャッ
プが小さい場合においても、常にS104の判定結果が
FALSEとなるとは限らない。これは、火花放電が、
常に放電ギャップが一番小さい部分で起こるとは限らな
いからである。しかし、火花放電を複数回繰り返して行
わせた場合、S104の判定結果が少なくとも1回はF
ALSEとなる繰返回数がある。この繰返回数は、予め
実験的に求めることができる。この繰返回数を設定回数
N1とすることによって、放電ギャップが小さいにも係
わらず正常組付状態であると誤検査してしまうことを防
いでいるのである。同様に、設定回数N2は、碍子不良
の検査において誤検査を防止するために導入される。こ
の値も、実験的に求められる値である。以上の処理によ
り、制御装置24は、変数RSLTの値(“OK”また
は“NG”)に基づいて検査の結果を知ることができ
る。
【0037】図12は、判定装置38の別の実施形態で
ある回路の構成を示す回路ブロック図である。本実施形
態の判定装置38は、上記実施形態の判定装置38にお
いて図11の処理を実行するプロセッシングユニット,
ROM,RAM等の一部に相当する電気回路である。本
実施形態の判定装置38は、前記電圧計測時間において
“ON”となり、その他の時間において“OFF”とな
る計測許可信号ENを出力する計測許可信号出力装置7
0を備えている。計測許可信号出力装置70は、低域通
過フィルタ72により高域成分が除去された一次電圧V
1(これを、一次電圧V1Sと表す)と、定電圧源74
の出力電圧である第1しきい電圧VTH1および第2し
きい電圧VTH2のそれぞれとの比較に基づいて、計測
許可信号ENを出力する。
【0038】計測許可信号ENは、矩形パルスMPLS
を受信した後、一次電圧V1Sが最初に第1しきい電圧
VTH1に等しくなった時点で“ON”とされ、その
後、一次電圧V1Sが第2しきい電圧VTH2を越え
て、再び第2しきい電圧VTH2に等しくなった時点で
“OFF”とされる。このようにして出力される計測許
可信号ENは、積分器80およびカウンタ84に供給さ
れる。積分器80は、計測許可信号ENが“ON”であ
る時間中、一次電圧V1Sの値を積分する。また、カウ
ンタ84は、計測許可信号ENが“ON”である時間
中、クロック86が出力するクロックパルスの数を計数
する。これら積分器80積分結果およびカウンタ84の
カウント結果は、制御装置24からの制御信号CTRL
Jによってゼロクリアされる。以上のことによって、積
分器80の出力値は、図8ないし図10に示したハッチ
ングで示した領域の面積Aの値に相当し、カウンタ84
の計数値は、時間パラメータTnの値に相当する。した
がって、これらの値をそれぞれ面積Aおよび時間パラメ
ータTnで表すこととする。
【0039】積分器80の出力である面積Aおよびカウ
ンタ84の出力である時間パラメータTnが除算器90
に供給され、両者から電圧パラメータVn(=A/T
n)を算出する。除算器90の出力である電圧パラメー
タVnおよびカウンタ84の出力である時間パラメータ
Tnは、さらに、除算器92に供給され、両者から形状
パラメータSn(=Vn/Tn)が算出される。形状パ
ラメータSnの値は、比較器96に供給される。比較器
96は、形状パラメータSnと、定電圧源98の出力電
圧である電圧VREFの値とを比較し、その結果を、判
定出力Gとして出力する。なお、電圧VREFは、正常
組付状態における複数の点火プラグ10に関して取得さ
れた形状パラメータSnの平均値に相当する電圧として
予め設定される値であるが、形状パラメータSnの平均
値は、正常組付状態の複数のエンジンを静止状態(シリ
ンダボア内大気圧状態)とモータリング状態(シリンダ
ボア内加圧状態)との両方でそれぞれ予め取得されてお
り、定電圧源98は供給される制御信号CTRLJに応
じて、いずれかの平均値を電圧VREFとして択一的に
出力する。形状パラメータSnの平均値の取得に際して
は、形状パラメータSnの標準偏差σも併せて取得さ
れ、比較器96は、制御信号CTRLJに基づいてエン
ジン静止状態とモータリング状態との各標準偏差を選択
するとともに選択した標準偏差の3倍を考慮して、以下
のように形状パラメータSnと電圧VREFの値との比
較を行う。
【0040】比較器96は、形状パラメータSn,電圧
VREFおよび制御信号CTRLJに基づいて、前記変
数J1(J1′)または変数J2の値に相当する出力と
して、判定出力Gを出力する。制御信号CTRLJの内
容が前記CTRLJ1である場合は、以下の式で表され
る判定出力G1または判定出力G1′が、判定出力Gと
して出力される。 G1←(VREF−3・σ)≦Sn ・・・(8) G1′←(VREF−3・σ)≦Sn≦(VREF+3・σ) ・・・(9) なお、(8)式および(9)式は、それぞれ前記(5)
式および(6)式に相当するものである。制御信号CT
RLJの内容が前記CTRLJ2である場合は、次式で
表される判定出力G2が、判定出力Gとして出力され
る。 G2←Sn≦(VREF+3・σ) ・・・(10) (10)式は、前述の(7)式に相当するものである。
判定出力Gの値は、TRUEまたはFALSEとなり、
TRUEである場合は、点火プラグ10が、正常組付状
態にあると判定される。
【0041】判定装置38は、以上に説明した計測許可
信号EN,時間パラメータTn,電圧パラメータVn,
形状パラメータSnおよび判定出力Gを、上記変数RS
LTの値に相当するものとして出力できる。制御装置2
4は、判定出力Gの値に基づいて、検査の対象である点
火プラグ10の状態を判定する。制御装置24が1回の
火花放電ごとの判定出力Gを取得するタイミングは、計
測許可信号ENが、“ON”から“OFF”に変化した
直後とされる。ただし、この判定出力Gは、あくまでも
1回の火花放電に基づいて行なわれる判定の結果であ
る。前述の実施形態における処理(図11参照)と同様
の結果を得るには、制御装置24において、前記設定回
数N1または設定回数N2の判定出力GがすべてTRU
Eである場合にのみ、点火プラグ10が正常組付状態で
あると判定する必要がある。
【0042】つぎに、本発明さらに別の実施形態を説明
する。本実施形態の点火プラグ検査方法は、一次電圧V
1の高さのみに関する量を用いて、点火プラグの検査を
行なう方法である。図13は、図8ないし図10に示し
た一次電圧V1の波形を重ねて示すグラフである。ただ
し、図13に示す一次電圧V1は、図12に示した低域
通過フィルタ72と同様のハードウェアや、そのハード
ウェアの処理と同等の内容を演算によって実現するソフ
トウェア処理等によって、スムージングされたものであ
る。これを、前述の実施形態において用いた表示と同様
に、一次電圧V1Sと表す。このようなスムージングが
行われた波形によれば、以下に述べる一次電圧V1の波
形に基づく処理が容易かつ正確になる。本実施形態の点
火プラグ検査方法は、一次電圧V1Sがしきい値VTH
1に等しくなる時点から、予め設定される変数offs
etの値で表される時間の経過以降における一次電圧V
1Sの高さに基づいて、点火プラグ10の検査を行なう
ものである。なお、本実施形態の点火プラグ検査方法に
は、前述の実施形態において用いられたしきい値VTH
2は不要である。これは、前述の実施形態における時間
パラメータTnの値が不要であるからである。
【0043】変数offsetには、火花放電が主とし
て容量放電である時間の長さに相当する値が、予めセッ
トされる。この値は、経験的に知ることができる。図1
3から明らかなように、主として誘導放電である時間中
においては、一次電圧V1Sの変化の勾配は、比較的滑
らかになる。しかも、時間が経過するほど、その勾配
(負値)の大きさは、概して小さくなる。しかし、主と
して誘導放電である時間が終了する直前で、再び変化の
勾配(負値)の大きさが大きくなる。本実施形態の点火
プラグ検査方法は、一次電圧V1Sの変化の勾配(負
値)の大きさが、概して小さくなり続けている時間中の
一次電圧V1Sの高さの平均値(meanV1Sと表
す)に基づいて点火プラグ10を検査するものである。
図13からも明らかなように、この平均値meanV1
Sの値の大きさは、放電ギャップつぶれ,正常組付状
態,碍子不良の順に大きくなる。
【0044】図14は、図11に示した点火判定処理に
代わる処理であり、上記平均値meanV1Sに基づい
て点火プラグの検査を行なう処理のフローチャートであ
る。したがって、本実施形態の判定装置38は、図11
に示した処理を行なう前述の実施形態と同じ装置が使用
される。まず、S200において、変数iがゼロクリア
される。つぎに、S202において、サブルーチンであ
るmeanV1S算出処理がコールされる。なお、me
anV1S算出処理の内容については、後述する(図1
5参照)。続いて、S204において、S202で算出
された平均値meanV1Sに基づいて次式で算出され
る値(変数J3にセットされる)が、TRUEであるか
FALSEであるかが判定される。 J3←(meanV1S0−δ)≦meanV1S≦(meanV1S0+δ) ・・・(11) ここで、meanV1S0は、多数の正常組付状態にあ
る点火プラグに関する平均値meanV1Sの平均値で
あり、変数δは、その平均値meanV1S0の計算過
程で算出される標準偏差σの3倍の値である。なお、本
実施形態においては、放電ギャップつぶれおよび碍子不
良の検査が、共に(11)式に基づいて行なわれる。変
数J3の値がFALSEとなる状態が、放電ギャップつ
ぶれまたは碍子不良が生じていると判定される状態とな
る。ただし、前述の実施形態と同様に、放電ギャップつ
ぶれの検査が行なわれる際には、モータ40は停止させ
られ、碍子不良の検査が行なわれる際には、モータ40
が一定速度で回転させられる。
【0045】S204の判定結果がFALSEであれ
ば、S206,S208において、図11に示したS1
06,108と同様の処理が実行された後に、点火判定
処理が終了する。S204の判定結果がTRUEであっ
た場合は、S210において、変数iの値が、前述の実
施形態と同様に設定回数N1またはN2に等しいか否か
が判定され、結果がYESであれば、図11に示したS
112以降と同様の処理が、S212,S208におい
て実行された後に、点火判定処理が終了する。S210
の判定結果がNOである場合は、S214において、変
数iの値がインクリメントされた後に、S202からの
処理が繰り返される。
【0046】図15は、図14のS202においてコー
ルされるサブルーチンであるmeanV1S算出処理の
内容を示すフローチャートである。まず、S300にお
いて、変数jに、上記変数offsetの値がセットさ
れるとともに、変数ΣV1Sおよび変数nがゼロクリア
される。つぎに、S302において、変数ΣV1Sの値
に、一次電圧V1S[j]の値が加算された後に、S3
04で、変数nの値がインクリメントされる。なお、一
次電圧V1S[j]の値は、一次電圧V1Sが、図13
に示したしきい値VTH1に等しくなった時点をj=0
として、その時点以降、一次電圧V1Sが再び定電圧源
電圧VSSに定常的に等しくなる時点までの値が、予め判
定装置38に含まれる図示しないRAMに、配列データ
として格納されるものとする(格納されるデータ数を、
NUMとする)。続いて、S306において、変数ΔV
1S1および変数ΔV1S2に、以下の式で算出される
値がセットされる。 ΔV1S1←V1S[j+step]−V1S[j] ・・・(12) ΔV1S2←V1S[j+2*step]−V1S[j+step] ・・・( 13) 変数ΔV1S1の値は、変数jで示される時点における
一次電圧V1Sの変化の勾配に相当する値である。ま
た、変数ΔV1S2の値は、変数ΔV1S1が算出され
る時点から、さらに変数stepの値で示される時間が
経過した後の、一次電圧V1Sの変化勾配に相当する値
である。
【0047】つぎに、S308において、変数ΔV1S
1の値が、変数ΔV1S2の値に、変数αの値を加えた
値以下であるか否かが判定される。判定結果がYESで
あれば、S310において変数jの値に、変数step
の値が加算された後に、S302からの処理が繰り返さ
れる。S308の判定結果がNOであれば、一次電圧V
1Sの変化勾配(負値)が大きくなっている状態(変化
勾配の大きさは小さくなっている状態)であると判定さ
れ、S302からの処理が繰り返される。一方、S31
0の判定結果がNOであれば、一次電圧V1Sの変化勾
配(負値)が再び小さくなり始めた(変化勾配の大きさ
は大きくなり始めた)、つまり、誘導放電の期間が終了
すると判定して、S312において、平均値meanV
1Sの値が、次式に基づいて算出された後に、mean
V1S算出処理が終了する。 meanV1S←ΣV1S/n ・・・(14) このように、本実施形態の点火プラグ検査方法は、前述
の実施形態における時間パラメータTnに相当する量を
参酌する必要がない検査方法なのである。なお、上記変
数αの値は予め設定される0以上の値であって、この値
を大きくすることによって、誘導放電の終了時期の判定
精度は悪化するが、ノイズの混入による誤判定を抑制す
ることができる。
【0048】以上に説明した各実施形態において、一次
電圧V1,一次電圧V1S,面積A,電圧パラメータV
n,形状パラメータSn,二次電圧V2,変数ΔV1S
1,変数ΔV1S2,変数ΣV1S等の各値は、電圧関
連量として検出されるものである。
【0049】以上、本発明のいくつかの実施形態を例示
したが、これらは文字通りの例示であり、本発明は特許
請求の範囲を逸脱することなく種々の変形,改良を施し
た態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放電ギャップ不良および碍子損傷が共に生じて
いない場合の点火プラグの状態を示す図面である。
【図2】放電ギャップ不良が生じている場合の点火プラ
グの状態を示す図面である。
【図3】碍子損傷が生じている場合の点火プラグの状態
を示す図面である。
【図4】本発明の一実施形態である点火プラグ検査方法
の実施に使用される検査システムの概略の構成を示す概
略構成図である。
【図5】上記検査システムによって取得された一次電圧
の波形における、容量放電と誘導放電の関係を示すグラ
フである。
【図6】上記検査システムの全体を概略的に示す正面図
である。
【図7】平行電極間のギャップの大きさ,周囲の空気の
圧力および火花放電が開始される電極電位差の一般的な
関係を示すグラフである(パッシェンの法則)。
【図8】上記検査システムにより取得された、正常組付
状態における一次電圧の波形を示すグラフである。
【図9】上記検査システムにより取得された、放電ギャ
ップつぶれが生じている場合における一次電圧の波形を
示すグラフである。
【図10】上記検査システムにより取得された、碍子不
良が生じている場合における一次電圧の波形を示すグラ
フである。
【図11】上記検査システムの判定装置に含まれるプロ
セッシングユニットによって実行される点火判定処理の
内容の一例を示すフローチャートである。
【図12】上記検査システムの判定装置の、図11に示
した処理を実行するための実施形態とは別の実施形態を
示す回路図である。
【図13】上記検査システムにより取得された、正常組
付状態,放電ギャップつぶれおよび碍子不良が生じてい
る場合の波形を重ねて示すグラフである。
【図14】上記検査システムの判定装置に含まれるプロ
セッシングユニットによって実行される点火判定処理
の、図11に示す処理とは別の実施形態を示すフローチ
ャートである。
【図15】図14に示した点火判定処理のS202にお
いてコールされるサブルーチンであるmeanV1S算
出処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10:点火プラグ 12:中心電極 14:接地電
極 16:碍子 18:シェル 20:検査装置
24:制御装置 30:点火コイル 32:ト
ランジスタ 36:点火制御装置 38:判定装置
40:モータ 42:一次コイル 44:二次コイル 48:被検
査エンジン 52:ベース 54:カップリング
56:駆動シャフト 58:軸受 70:計測許
可信号出力装置 72:低域通過フィルタ 74,
98:定電圧源 80:積分器 84:カウンタ
86:クロック 90,92:除算器 96:比
較器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/02 G01M 15/00 G01R 31/00 F02P 13/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに点火プラグを組み付けた状態
    で、その点火プラグに、一次電圧に基づいてその一次電
    圧より高圧の二次電圧を発生させる放電電圧印加装置に
    より、放電を行わせるに十分な電圧を印加し、その際の
    一次電圧を検出してその一次電圧に関連する一次電圧関
    連量を取得し、その取得した一次電圧関連量に基づいて
    点火プラグの状態を判定することを特徴とする点火プラ
    グ検査方法。
  2. 【請求項2】前記電圧の印加を、前記エンジンに燃料を
    供給することなく行う請求項1に記載の点火プラグ検査
    方法。
  3. 【請求項3】前記判定を、前記一次電圧の平均値に基づ
    いて行う請求項1または2に記載の点火プラグ検査方
    法。
  4. 【請求項4】前記判定を、前記一次電圧の平均値と、前
    記放電の継続時間との比率に基づいて行う請求項1また
    は2に記載の点火プラグ検査方法。
  5. 【請求項5】前記判定を、少なくとも誘導放電時の前記
    一次電圧関連量に基づいて行う請求項1ないし4のいず
    れか1つに記載の点火プラグ検査方法。
  6. 【請求項6】前記判定を、容量放電の時間と誘導放電の
    時間とに基づいて行う請求項1ないし5のいずれか1つ
    に記載の点火プラグ検査方法。
  7. 【請求項7】前記電圧の印加を、前記エンジンを外部駆
    動装置により回転させつつ行う請求項1ないし6のいず
    れか1つに記載の点火プラグ検査方法。
  8. 【請求項8】前記電圧の印加を、前記エンジンのピスト
    ンが上死点近傍に位置し、かつ、吸気バルブと排気バル
    ブとが閉状態にある状態で行う請求項7に記載の点火プ
    ラグ検査方法。
  9. 【請求項9】前記電圧の印加を、点火プラグの放電ギャ
    ップ近傍の空気圧を大気圧より高くした状態で行う請求
    項1ないし8のいずれか1つに記載の点火プラグ検査方
    法。
  10. 【請求項10】前記点火プラグの状態として、点火プラ
    グの碍子不良の状態を判定する請求項1ないし9のいず
    れか1つに記載の点火プラグ検査方法。
  11. 【請求項11】前記電圧の印加を、前記エンジンの外部
    に設けた放電電圧印加装置によって行う請求項1ないし
    10のいずれか1つに記載の点火プラグ検査方法。
  12. 【請求項12】エンジンに点火プラグを組み付けた状態
    で、そのエンジンに燃料を供給することなく、点火プラ
    グに、放電を行わせるに十分な電圧を印加してその電圧
    に関連した電圧関連量を検出し、その検出結果に基づい
    て点火プラグの碍子不良を検出する点火プラグ検査方法
    であって、前記電圧の印加を、点火プラグの放電ギャップ近傍の空
    気圧を大気圧より高くした状態で行うことを特徴とする
    点火プラグ検査方法。
  13. 【請求項13】エンジンに点火プラグを組み付けた状態
    で、そのエンジンに燃料を供給することなく、点火プラ
    グに、放電を行わせるに十分な電圧を印加してその電圧
    に関連した電圧関連量を検出し、その検出結果に基づい
    て点火プラグの碍子不良を検出する点火プラグ検査方法
    であって、 前記碍子不良の検出を、前記電圧の平均値と、前記放電
    の継続時間との比率に基づいて行うことを特徴とする点
    火プラグ検査方法。
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