JP3221183U - 粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステム - Google Patents

粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステム Download PDF

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Abstract

【課題】供給ダクトの上流側に粉砕された固体燃料が堆積した場合でも、供給ダクトの上流側を容易に清掃できる粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステムを提供する。【解決手段】固体燃料粉砕装置は、ハウジングと、搬送用ガスをハウジングへ導く流路が形成された供給ダクトとを備え、供給ダクトは、下流端がハウジングの外側壁に接続されるとともにハウジングに向かって鉛直斜め下側へ下降するように傾斜して延在する傾斜ダクトと、傾斜ダクトの上流端に接続され、幅方向に所定の幅寸法を有するとともに長手方向が軸線に沿って水平方向に延在している水平ダクト340と、水平ダクト340の天井に設けられるとともに中心部が水平ダクト340の軸線から幅方向にオフセットした位置に設けられ、水平ダクト340の内部と外部とを連通させる開口部420と、開口部420を閉塞可能な蓋部440とを有している。【選択図】図3

Description

本考案は、粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステムに関する。
従来、石炭やバイオマス燃料等の炭素含有固体燃料は、粉砕機(ミル)によって所定粒径より小さい微粉状に粉砕して、燃焼装置へ供給される。ミルは、回転テーブルへ投入された石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を、回転テーブルとローラの間で噛み砕くことで粉砕し、回転テーブルの外周からダクトを介して供給される搬送用ガスによって、粉砕されて微粉状となった燃料を分級機で粒径サイズの小さいものを選別し、ボイラへ搬送して燃焼装置で燃焼させている。火力発電プラントでは、ボイラで燃焼して生成された燃焼ガスとの熱交換により蒸気を発生させ、該蒸気によりタービンを駆動することで発電が行なわれる。
前述のような設備において、粉砕機又はその他の機器の影響によって粉砕機の運転を緊急停止させた場合、粉砕機のハウジング内部には粉砕された固体燃料が残留することとなる。しかし、残留した固体燃料は自然酸化によって昇温して着火する可能性があるため、可及的速やかに残留している固体燃料をハウジングの内部から外部へ排出することが望まれる。
固体燃料をハウジングの内部から外部へ排出する手段として、搬送用ガスを停止させた状態で回転テーブルを回転させて、回転テーブル上の固体燃料をローラによって掻き上げることでハウジングの下部に落下させるとともに、回転テーブルと共回りするスクレーパによってハウジングの下部に堆積する固体燃焼を掻き集めてスピレージシュートに搬送する方法がある。
このとき、粉砕機の運転停止にあたり、回転テーブルと共に回転するスクレーパによって、ハウジングの下部に堆積している固体燃料(粉砕された固体燃料)が舞い上げられ、ハウジングの内部に搬送用ガスを導くためのダクトに向かって固体燃料が逆流する可能性がある。特に、固体燃料が木質系等のバイオマス燃料等の軽量な固体燃料の場合、ダクトの奥深くに粉砕された固体燃料が逆流して、ダクトの内部に堆積する可能性がある。
ダクトの内部に固体燃料が堆積した状態で粉砕機を再起動した場合、ダクトの内部に堆積した固体燃料は、ダクトの内部を流通する搬送用ガスによって加熱、昇温されることで発火するおそれがある。特に、固体燃料がバイオマス燃料の場合は、固体燃料が石炭の場合に使用される搬送用ガスよりも低い温度(例えば150℃程度)の搬送用ガスであっても、固体燃料が発火するおそれがある。仮に、ダクトの内部で発火することで火種となった固体燃料が搬送用ガスによってハウジングの内部に搬送されると、ハウジングの内部にある固体燃料に着火するおそれがある。このため、再起動前にダクト内に堆積している固体燃料を除去することが望まれる。
特許文献1には、ハウジングに接続された傾斜ダクトの内部にアシストガスを噴射することで、堆積した微粉炭をダクト内から除去する装置が開示されている。
特開2018−51524号公報
炭素含有固体燃料のうち、木質系等のバイオマス燃料は、細かく粉砕し難く、かつ、燃焼性が高く比較的大きな粒径であっても好適に燃焼させることができる性質がある。したがって、バイオマス燃料を固体燃料として使用する場合、石炭と比較して約5〜10倍程度大きい粒径の状態でミルからボイラに設けられた燃焼装置に供給されるのが通常である。
このように、石炭とバイオマス燃料とでは、粉砕後の粒径が異なるため、固体燃料の粉砕及び分級を行う粉砕機は、バイオマス燃料粉砕用途と石炭粉砕用途とで異なる設計(例えばハウジング形状、回転テーブルの回転速度や分級機の回転速度等)とし、個別設計することが本来は好ましい。
しかし、設備コストや設置スペース等の観点から、同一のミルでバイオマス燃料と石炭の両方の固体燃料に対して対応することができ、その石炭とバイオマス燃料とを共用することができる粉砕機を使用して、バイオマス燃料を使用できることが望まれている。
前述のように石炭とバイオマス燃料との共用が可能な粉砕機によってバイオマス燃料が粉砕される場合、バイオマス燃料は石炭に比べて比重が小さいために搬送用ガスを導くダクトの上流側まで逆流しやすい傾向にあり、特許文献1に開示された装置の場合、傾斜ダクトを乗り越えた位置までバイオマス燃料が逆流する可能性がある。そうすると、傾斜ダクトに向けて噴射するアシストガスでは、ダクトの内部に堆積した固体燃料を適切に除去できない可能がある。
本考案はこのような事情に鑑みてなされたものであって、供給ダクトの上流側に粉砕された固体燃料が堆積した場合であっても、供給ダクトの上流側を容易に清掃できる粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案の粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステムは、以下の手段を採用する。
すなわち、本考案の一態様に係る粉砕機は、固体燃料を粉砕する回転テーブル及びローラを収容するハウジングと、粉砕された前記固体燃料を前記ハウジングの外部に搬送する搬送用ガスを、前記ハウジングの外部から内部へ導く流路が形成された供給ダクトとを備え、前記供給ダクトは、下流端が前記ハウジングの外側壁に接続されるとともに前記ハウジングに向かって鉛直斜め下側へ下降するように傾斜して延在する傾斜ダクトと、該傾斜ダクトの上流端に接続され、幅方向に所定の幅寸法を有するとともに長手方向が軸線に沿って水平方向に延在している水平ダクトと、前記水平ダクトの天井に設けられるとともに中心部が前記水平ダクトの前記軸線から前記幅方向にオフセットした位置に設けられ、前記水平ダクトの内部と外部とを連通させる開口部と、該開口部を閉塞可能な蓋部とを有している。
本態様に係る粉砕機によれば、搬送用ガスを導く流路が形成された供給ダクトは、下流端が前記ハウジングの外側壁に接続されるとともにハウジングに向かって鉛直斜め下側へ下降するように傾斜して延在する傾斜ダクトと、傾斜ダクトの上流端に接続され、幅方向に所定の幅寸法を有するとともに長手方向が軸線に沿って水平方向に延在している水平ダクトと、水平ダクトの天井に設けられるとともに中心部が水平ダクトの軸線から幅方向にオフセットした位置に設けられ、水平ダクトの内部と外部とを連通させる開口部と、開口部を閉塞可能な蓋部とを有している。
これによって、供給ダクトの内部を清掃する際に、蓋部を開放した開口部から供給ダクトの内部に作業員が容易に進入することができる。
このとき、開口部は水平ダクトに設けられている。このため、例えば、軽量な粉砕された固体燃料が堆積する可能性のある、供給ダクトの上流側に位置する水平ダクトの内部に作業員が容易に進入できる。したがって、固体燃料としてバイオマス燃料が用いられた場合であって、比重が小さいためにさらに軽量な粉砕されたバイオマス燃料が水平ダクトの内部に堆積する可能性が高くなる状況であっても、作業員は水平ダクトの内部を容易に清掃できる。また、固体燃料として石炭が用いられた場合であって、水平ダクトの内部に粉砕された石炭(微粉炭)が堆積した場合であっても、作業員は水平ダクトの内部を容易に清掃できる。
また、開口部は水平ダクトの天井に設けられている。このため、供給ダクトの側面近傍に鉄骨材(粉砕機や固体燃料粉砕装置の支持に付随する鉄骨材)がある場合であっても、それらに干渉することなく作業員が容易に進入ができる開口部を設けることができる。さらに、開口部はその中心部が水平ダクトの軸線から幅方向にオフセットした位置に設けられている。このため、水平ダクトの外側上面、かつ、側面寄りに計測機器の信号配線や電源配線、配管等が設置されている場合であっても、それらに干渉することなく開口部を設けることができる。なお、ここで言う「計測機器」とは、例えば供給ダクトの内部を流通する搬送用ガスの状態を計測する機器であって、例えば酸素濃度計、温度計、流量計等である。
また、本考案の一態様に係る粉砕機において、前記蓋部は、下面が、前記水平ダクトの内側上面に対して同一面に、又は、前記水平ダクトの内側上面から退避する方向に窪むように設けられている。
本態様に係る粉砕機によれば、蓋部は、その下面が、水平ダクトの内側上面に対して同一面に、又は、水平ダクトの内側上面から退避する方向に窪むように設けられている。
これによって、蓋部(蓋部の下面側)が水平ダクトの内部を流通する搬送用ガスの流れを阻害しないので圧力損失を抑制できる。仮に蓋部(蓋部の下面側)が水平ダクトの内側上面(すなわち、水平ダクト内部の天井面)から流路側に突出していた場合、その突出部分によって搬送用ガスの流れが阻害されたり乱されたりすることで圧力損失が生じて、その結果、搬送用ガスの流量が低下する可能性がある。
また、本考案の一態様に係る粉砕機において、前記開口部は、前記流路の前記幅方向における幅寸法をDとしたとき、前記傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が3D以上10D以下の位置に設けられている。
本態様に係る粉砕機によれば、開口部は、流路の幅方向における幅寸法をDとしたとき、傾斜ダクトの下流端(すなわち、ハウジングの外側壁と供給ダクトとの接続部)からの水平方向に沿った距離が3D以上10D以下の位置に設けられている。
供給ダクトが有する水平ダクトの上流側には、供給ダクトに低温空気を供給するダクトと高温空気を供給するダクトとが接続されている。低温空気及び高温空気は、流量がそれぞれ調節されたうえで各ダクトを介して供給ダクトに供給される。このとき、低温空気及び高温空気は、供給ダクトを流通する過程で混合されて適温の搬送用ガスとなるが、十分に混合するためには所定の流路長さが形成された供給ダクトが必要になる。
傾斜ダクトの下流端から水平ダクトの上流端までの水平方向に沿った距離を少なくとも5D以上とすることによって、低温空気と高温空気とが十分に混合される距離を確保できる。また、傾斜ダクトの下流端から水平ダクトの上流端までの水平方向に沿った距離を10D以下とすることによって、供給ダクトの設置スペースの増加を抑制することができる。また、傾斜ダクトの水平方向長さを3D以下とすることで、供給ダクトの上流側に向かって粉砕された固体燃料が逆流することを抑制しつつ、傾斜ダクトの設置スペースの増加を抑制するに適切な傾斜を傾斜ダクトに設定することが出来る。
このため、水平ダクトに設けられる開口部が、傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が3D以上10D以下の位置に設けられることで、開口部を確実に水平ダクトに設けることが可能である。
また、本考案の一態様に係る粉砕機において、前記開口部は、前記流路の前記幅方向における幅寸法をDとしたとき、前記傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が5D以上7D以下の位置に設けられている。
本態様に係る粉砕機によれば、開口部は、流路の幅方向における幅寸法をDとしたとき、傾斜ダクトの下流端(すなわち、ハウジングの外側壁と供給ダクトとの接続部)からの水平方向に沿った距離が5D以上7D以下の位置に設けられている。
開口部を水平ダクトの下流端よりも上流側に設けることで、堆積した固体燃料を上流側から下流側へと容易に移動させらるようなる。このため、容易に清掃作業を実施することができる。一方、水平ダクトの上流側には、供給ダクトに低温空気を供給するダクトと高温空気を供給するダクトとの接続後の供給ダクトの取り回し領域が存在する場合がある。このため、水平ダクトの上流端は、傾斜ダクトの下流端から水平方向に沿って7D以下の位置とされる場合がある。
このため、水平ダクトに設けられる開口部を、傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が5D以上7D以下の位置に設けられることで、開口部をより確実かつ適切に水平ダクトに設けることが可能となる。
また、本考案の一態様に係る粉砕機は、前記開口部を介して前記水平ダクトの外部からアクセス可能で、かつ、前記水平ダクトの内部に設置され、前記水平ダクトの内部の床面に堆積している粉砕された前記固体燃料を前記傾斜ダクト側に移動させる搬送装置を備えている。
本態様に係る粉砕機によれば、開口部を介して水平ダクトの外部からアクセス可能で、かつ、水平ダクトの内部に設置され、水平ダクトの内部の床面に堆積している粉砕された固体燃料を傾斜ダクト側に移動させる搬送装置を備えている。これによって、粉砕された固体燃料を搬送する搬送装置が水平ダクトの内部に設置されている場合であっても、開口部から搬送装置に容易にアクセスできる。このため、搬送装置の清掃やメンテナンスが容易にできる。
搬送装置としては、例えば、床面に堆積している固体燃料を駆動によって掻き出すことができるスクレーパ若しくはブラシ又は搬送することができるベルトコンベア等がある。
また、本考案の一態様に係る粉砕機において、前記固体燃料は、バイオマス燃料とされている。
本態様に係る粉砕機によれば、石炭に比べて比重が軽く、供給ダクトの上流側まで逆流しやすい傾向にある粉砕されたバイオマス燃料が傾斜ダクトを超えて水平ダクトの内部の床面に堆積した場合であっても、水平ダクトの内部を清掃するために開口部から容易に進入できる。
また、本考案の一態様に係る粉砕機において、前記固体燃料は、石炭とされている。
本態様に係る粉砕機によれば、仮に粉砕された石炭(微粉炭)が傾斜ダクトを超えて水平ダクトの内部の床面に堆積した場合であっても、水平ダクトの内部を清掃するために開口部から容易に進入できる。
また、本考案の一態様に係る固体燃料粉砕装置は、前述の粉砕機を備えている。
また、本考案の一態様に係るボイラシステムは、前述の固体燃料粉砕装置を備えている。
本考案に係る粉砕機及びそれを備えた固体燃料粉砕装置並びにボイラシステムによれば、供給ダクトの上流側に粉砕された固体燃料が堆積した場合であっても、供給ダクトの上流側を容易に清掃できる。
本考案の一実施形態に係る粉砕機を備える固体燃料粉砕装置の概略構成図である。 供給ダクト付近の構成を示す側面図である。 図2に示すX部における平面図である。 図3に示す切断線II−IIにおける縦断面図である。 本考案の一実施形態に係る粉砕機の変形例を示した側面図である。
以下、本考案の一実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態に係るミル(粉砕機)10を備える固体燃料粉砕装置100について説明する。
固体燃料粉砕装置100は、一例として石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を粉砕し、微粉燃料を生成してボイラ200のバーナ部(燃焼装置)220へ供給する装置である。
図1に示す固体燃料粉砕装置100とボイラ200とを含むボイラシステム1は、1台の固体燃料粉砕装置100を備えるものであるが、1台のボイラ200の複数のバーナ部220のそれぞれに対応する複数台の固体燃料粉砕装置100を備えるシステムとしてもよい。
本実施形態の固体燃料粉砕装置100は、ミル10と、給炭機(燃料供給機)20と、送風部30と、状態検出部40と、制御部(判定部)50とを備えている。
なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、上部や上面等の“上”とは鉛直上側の部分を示している。また同様に“下”とは鉛直下側の部分を示している。
ボイラ200に供給する石炭やバイオマス燃料等の固体燃料を微粉状の固体燃料である微粉燃料へと粉砕するミル10は、石炭のみを粉砕する形式であってもよいし、バイオマス燃料のみを粉砕する形式であってもよいし、石炭とともにバイオマス燃料を粉砕する形式であってもよい。
ここで、バイオマス燃料とは、再生可能な生物由来の有機性資源であり、例えば、間伐材、廃材木、流木、草類、廃棄物、汚泥、タイヤ及びこれらを原料としたリサイクル燃料(ペレットやチップ)等であり、ここに提示したものに限定されることはない。バイオマス燃料は、バイオマスの成育過程において二酸化炭素を取り込むことから、地球温暖化ガスとなる二酸化炭素を排出しないカーボンニュートラルとされるため、その利用が種々検討されている。
ミル10は、ハウジング11と、回転テーブル12と、ローラ13と、駆動部14と、分級部16と、燃料供給部17と、分級部16を回転駆動させるモータ18とを備えている。
ハウジング11は、鉛直方向に延びる筒状に形成されるとともに、回転テーブル12とローラ13と分級部16と、燃料供給部17とを収容する筐体である。
ハウジング11の天井部42の中央部には、燃料供給部17が取り付けられている。この燃料供給部17は、バンカ21から導かれた固体燃料をハウジング11内に供給するものであり、ハウジング11の中心位置に上下方向に沿って配置され、下端部がハウジング11内部まで延設されている。
ハウジング11の底面部41付近には駆動部14が設置され、この駆動部14から伝達される駆動力により回転する回転テーブル12が回転自在に配置されている。
回転テーブル12は、平面視円形の部材であり、燃料供給部17の下端部が対向するように配置されている。回転テーブル12の上面は、例えば、中心部が低く、外側に向けて高くなるような傾斜形状をなし、外周部が上方に曲折した形状をなしていてもよい。燃料供給部17は、固体燃料(本実施形態では例えば石炭やバイオマス燃料)を上方から下方の回転テーブル12に向けて供給し、回転テーブル12は供給された固体燃料をローラ13との間で粉砕するもので、粉砕テーブルとも呼ばれる。
固体燃料が燃料供給部17から回転テーブル12の中央へ向けて投入されると、回転テーブル12の回転による遠心力によって固体燃料は回転テーブル12の外周側へと導かれ、ローラ13との間に挟み込まれて粉砕される。粉砕された固体燃料は、供給ダクト300に形成された搬送用ガス流路100a(以降は、「一次空気流路100a」と記載する。)から導かれた搬送用ガス(以降は、「一次空気」と記載する)によって上方へと巻き上げられ、分級部16へと導かれる。
回転テーブル12の外周側の複数箇所には、一次空気流路100aから流入する一次空気をハウジング11内の回転テーブル12の上方の空間に流出させる吹出口(図示省略)が設けられている。吹出口の上方にはベーン(図示省略)が設置されており、吹出口から吹き出した一次空気に旋回力を与える。
ベーンにより旋回力が与えられた一次空気は、旋回する速度成分を有する気流となって、回転テーブル12上で粉砕された固体燃料をハウジング11内の上方の分級部16へと導く。なお、一次空気に混合した固体燃料の粉砕物のうち、所定粒径より大きいものは分級部16により分級されて、又は、分級部16まで到達することなく、落下して回転テーブル12に戻されて、再び粉砕される。
ローラ(粉砕ローラ)13は、燃料供給部17から回転テーブル12に供給された固体燃料を粉砕する回転体である。ローラ13は、回転テーブル12の上面に押圧されて回転テーブル12と協働して固体燃料を粉砕する。
図1では、ローラ13が代表して1つのみ示されているが、回転テーブル12の上面を押圧するように、周方向に一定の間隔を空けて複数のローラ13が配置される。例えば、外周部上に120°の角度間隔を空けて、3つのローラ13が周方向に均等な間隔で配置される。この場合、3つのローラ13が回転テーブル12の上面と接する部分(押圧する部分)は、回転テーブル12の回転軸からの距離が等距離となる。
ローラ13は、ジャーナルヘッド45によって、上下に揺動可能となっており、回転テーブル12の上面に対して接近離間自在に支持されている。ローラ13は、外周面が回転テーブル12の上面に接触した状態で、回転テーブル12が回転すると、回転テーブル12から回転力を受けて連れ回りするようになっている。燃料供給部17から固体燃料が供給されると、ローラ13と回転テーブル12との間で固体燃料が押圧されて粉砕されて、微粉燃料となる。
ジャーナルヘッド45の支持アーム47は、中間部が水平方向に沿った支持軸48によって、ハウジング11の側面部に支持軸48を中心としてローラ上下方向に揺動可能に支持されている。また、支持アーム47の鉛直上側にある上端部には、押圧装置49が設けられている。押圧装置49は、ハウジング11に固定され、ローラ13を回転テーブル12に押し付けるように、支持アーム47等を介してローラ13に荷重を付与する。
駆動部14は、回転テーブル12に駆動力を伝達し、回転テーブル12を中心軸回りに回転させる装置である。駆動部14は、回転テーブル12を回転させる駆動力を発生する。
分級部16は、ハウジング11の上部に設けられ中空状の略逆円錐形状であり、周側に上下方向に延在する複数の分級羽根が中心軸線周りに所定の間隔(均等間隔)で設けられている。また、分級部16は、ローラ13により粉砕された固体燃料を所定粒径(例えば、石炭では70〜100μm)より大きいもの(以下、所定粒径を超える粉砕された固体燃料を「粗粉燃料」という。)と所定粒径以下のもの(以下、所定粒径以下の粉砕された固体燃料を「微粉燃料」という。)に分級する装置である。
分級部16は、例えば外形が逆円錐台形状とされ、略円筒形状のハウジング11の円筒軸に沿ってハウジング11内の上方に取り付けられ、外周側に複数の分級羽根を備えている。分級部16のうち、回転により分級する回転式分級機は、ロータリセパレータとも呼ばれ、モータ18により駆動力を与えられ、ハウジング11の上下方向に延在する円筒軸(図示省略)を中心に燃料供給部17の周りを回転する。
分級部16に到達した粉砕された固体燃料は、分級羽根の回転により生じる遠心力と、一次空気の気流による向心力との相対的なバランスにより、大きな径の粗粉燃料は、分級羽根によって叩き落とされ、回転テーブル12へと戻されて再び粉砕され、微粉燃料はハウジング11の天井部42にある出口19に導かれる。
分級部16によって分級された微粉燃料は、出口19から供給流路100bへ排出され、一次空気とともに後工程へと搬送される。供給流路100bへ流出した微粉燃料は、ボイラ200のバーナ部220へ供給される。
燃料供給部17は、ハウジング11の上端を貫通するように上下方向に沿って下端部がハウジング11内部まで延設されて取り付けられ、上部から投入される固体燃料を回転テーブル12の略中央領域に供給する。燃料供給部17は、給炭機20から固体燃料が供給される。
給炭機20は、バンカ21と、搬送部22と、モータ23とを備える。搬送部22は、モータ23から与えられる駆動力によってバンカ21の直下にあるダウンスパウト部24の下端部から排出される固体燃料を搬送し、ミル10の燃料供給部17に導かれる。
通常、ミル10の内部には、粉砕した固体燃料である微粉燃料を搬送するための一次空気が供給されて、圧力が高くなっている。バンカ21の直下にある上下方向に延在する管であるダウンスパウト部24には内部に燃料が積層状態で保持されていて、ダウンスパウト部24内に積層された固体燃料層により、ミル10側の一次空気と微粉燃料が逆流入しないようなシール性を確保している。
ミル10へ供給する固体燃料の供給量は、搬送部22のベルトコンベアのベルト速度で調整されてもよい。
一方、粉砕前のバイオマス燃料のチップやペレットは、石炭燃料(すなわち粉砕前の石炭の粒径は、例えば、粒径が2〜50mm程度)に比べて、粒径が一定であり(ペレットのサイズは、例えば、直径6〜8mm程度、長さは40mm以下程度)、かつ、軽量である。このため、バイオマス燃料がダウンスパウト部24内に貯留されている場合は、石炭燃料の場合に比べて、各バイオマス燃料間に形成される隙間が大きくなる。
したがって、ダウンスパウト部24内のバイオマス燃料のチップやペレットの間には隙間があることから、ミル10内部から吹き上げる一次空気と微粉燃料が各バイオマス燃料間に形成される隙間を通過して、ミル内部の圧力が低下する可能性がある。また、一次空気がバンカ21の貯留部へと吹き抜けると、バイオマス燃料の搬送性の悪化や粉塵発生、ダウンスパウト部の着火や、また、ミル10内部の圧力が低下すると、微粉燃料の搬送量が低下する等、ミル10の運転に種々の問題が生じる可能性がある。
このため、給炭機20から燃料供給部17の途中にロータリバルブ(図示省略)を設けて、一次空気と微粉燃料の吹き上げによる逆流を抑制するようにしてもよい。
送風部30は、ローラ13により粉砕された固体燃料を乾燥させるとともに分級部16へ供給するための一次空気をハウジング11の内部へ送風する装置である。
送風部30は、ハウジング11へ送風される一次空気を適切な温度に調整するために、熱ガス送風機30aと、冷ガス送風機30bと、熱ガスダンパ30cと、冷ガスダンパ30dとを備えている。
熱ガス送風機30aは、空気予熱器等の熱交換器(加熱器)から供給される熱せられた一次空気を、熱ガスダクト32を介して送風する送風機である。
熱ガス送風機30aの下流側には、熱ガスダクト32に設けられた熱ガスダンパ30c(第1送風部)が設けられている。熱ガスダンパ30cの開度は制御部50によって制御される。熱ガスダンパ30cの開度によって熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量が決定する。
冷ガス送風機30bは、常温の外気である一次空気を、冷ガスダクト34を介して送風する送風機である。
冷ガス送風機30bの下流側には、冷ガスダクト34に設けられた冷ガスダンパ(第2送風部)30dが設けられている。冷ガスダンパ30dの開度は制御部50によって制御される。冷ガスダンパ30dの開度によって冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量が決定する。
一次空気の流量は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気の流量と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の流量の合計の流量となり、一次空気の温度は、熱ガス送風機30aが送風する一次空気と冷ガス送風機30bが送風する一次空気の混合比率で決まり、制御部50によって制御される。
また、熱ガス送風機30aが送風する一次空気に、ガス再循環通風機を介して電気集塵機等環境装置を通過したボイラ200から排出された燃焼ガスの一部を導き、混合気とすることで、一次空気流路100aから流入する一次空気の酸素濃度を調整してもよい。
本実施形態では、ハウジング11の状態検出部40により、計測又は検出したデータを制御部50に送信する。状態検出部40は、例えば、差圧計測手段であり、一次空気流路100aからミル10内部へ一次空気が流入する部分及びミル10内部から供給流路100bへ一次空気及び微粉燃料が排出する出口19との差圧をミル10内の差圧として計測する。例えば、分級部16の分級性能により、ミル10内部を分級部16付近と回転テーブル12付近の間で循環する粉砕された固体燃料の循環量の増減とこれに対するミル10内の差圧の上昇低減が変化する。
すなわち、ミル10の内部に供給する固体燃料に対して、出口19から排出させる微粉燃料を調整して管理することができるので、微粉燃料の粒度がバーナ220部の燃焼性に影響しない範囲で、多くの微粉燃料をボイラ200に設けられたバーナ部220に供給することができる。
また、本実施形態の状態検出部40は、例えば、温度計測手段であり、ローラ13により粉砕された固体燃料を分級部16へ供給するための一次空気を、ハウジング11の内部に送風する送風部30により温度調整される一次空気のハウジング11での温度を検出して、上限温度を超えないように送風部30を制御する。
なお、一次空気は、ハウジング11内において、粉砕物を乾燥しながら搬送することによって冷却されるので、ハウジング11の上部空間の温度は、例えば約60〜80度程度となる。
制御部50は、固体燃料粉砕装置100の各部を制御する装置である。制御部50は、例えば、駆動部14に駆動指示を伝達することによりミル10の運転に対する回転テーブル12の回転を制御することができる。制御部50は、例えば分級部16のモータ18へ駆動指示を伝達して回転数を制御することで、分級性能を調整することにより、ミル10内の差圧を適正化して微粉燃料の供給を安定化させることができる。
また、制御部50は、例えば給炭機20のモータ23へ駆動指示を伝達することにより、搬送部22が固体燃料を搬送して燃料供給部17へ供給する固体燃料の供給量を調整することができる。また、制御部50は、開度指示を送風部30に伝達することにより、熱ガスダンパ30cおよび冷ガスダンパ30dの開度を制御して一次空気の流量と温度を制御することができる。
制御部50は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータで読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
次に、固体燃料粉砕装置100から供給される微粉燃料を用いて燃焼を行って蒸気を発生させるボイラ200について説明する。
ボイラ200は、火炉210とバーナ部220とを備えている。
バーナ部220は、供給流路100bから供給される微粉燃料を含む一次空気と、熱交換器(図示省略)から供給される二次空気とを用いて微粉燃料を燃焼させて火炎を形成する装置である。微粉燃料の燃焼は火炉210内で行われ、高温の燃焼ガスは、蒸発器,過熱器,エコノマイザ等の熱交換器(図示省略)を通過した後にボイラ200の外部に排出される。
ボイラ200から排出された燃焼ガスは、環境装置(脱硝装置、電気集塵機等で図示省略)で所定の処理を行うとともに、空気予熱器等の熱交換器(図示省略)で外気との熱交換が行われ、誘引通風機(図示省略)を介して煙突(図示省略)へと導かれて大気へと放出される。熱交換器において燃焼ガスとの熱交換により加熱された外気は、前述した熱ガス送風機30aに送られる。
ボイラ200の各熱交換器への給水は、エコノマイザ(図示省略)において加熱された後に、蒸発器(図示省略)および過熱器(図示省略)によって更に加熱されて高温高圧の蒸気が生成され、蒸気タービン(図示省略)へと送られて発電機(図示省略)を回転駆動して発電が行われる。
次に、ミル10の詳細について説明する。
図2に示すように、ミル10には、一次空気流路100aが内部に形成された供給ダクト300が接続されている。供給ダクト300は、傾斜ダクト320と、水平ダクト340とを備えている。
傾斜ダクト320は、その下流端がミル10のハウジング11の外側壁に接続されるとともに、ハウジング11側に向かって斜め下側へ下降するように傾斜しているダクトとされる。
なお、ここで言う「下流」とは、一次空気流路100aを流通する一次空気の流れ方向(同図において右から左に向かう方向)における下流(矢印の先端側)を意味する。同様に、後述の「上流」とは、一次空気流路100aを流通する一次空気の流れ方向(同図において右から左に向かう方向)における上流(矢印の基端側)を意味する。
傾斜ダクト320の下流端とハウジング11の接続部付近にはベーン460が設けられている。ベーン460は、傾斜ダクト320からハウジング11の内部に向かって供給される一次空気を偏向、整流するものである。
なお、ベーン460が設けられているので、作業員は、ハウジング11の内部から傾斜ダクト320の内部へ進入できない。このため、作業員が供給ダクト300の内部へアクセスするには、後述する開口部420を設けることが好ましい。
水平ダクト340は、その下流端が傾斜ダクト320の上流端に接続されるとともに、水平方向に延在しているダクトとされる。詳細には、図3に示すように、水平ダクト340は、長手方向が軸線Aに沿って所定の幅寸法を持って延在している。なお、水平ダクト340の横断面は矩形とされているが、これに限定されるものではなく、円形、楕円形、多角形等であってもよい。
図2に示すように、水平ダクト340の下流側には、複数の計測機器580が設置されている。なお、計測機器580は、傾斜ダクト320に設置されてもよい。
ここで言う「計測機器」とは、供給ダクト300の内部を流通する一次空気の状態を計測する機器であって、例えば酸素濃度計、温度計、流量計等である。
水平ダクト340の上流端には、例えば、他の傾斜ダクト520の下流端が接続されていてもよい。このとき、傾斜ダクト520は、傾斜ダクト320同様、ハウジング11側に向かって斜め下側へ下降するように傾斜している。また、傾斜ダクト520の上流端には、他の水平ダクト540が接続されている。また、傾斜ダクト520を設けない場合や、供給ダクト300の上流側ダクトとの接続にあたっての供給ダクト300の取り回し領域を設ける場合がある。
水平ダクト540の下方には、空間S2が設けられており、例えば、作業員がメンテナンスの際に使用する通路が設置されている。このため、水平ダクト540は、水平ダクト340に比べて位置が高く設定されている。
また、水平ダクト540には、その上部に前述した熱ガスダクト32及び冷ガスダクト34が接続されている。
すなわち、図示しない熱交換器で加熱された後に熱ガスダクト32から送風された高温の一次空気及び冷ガスダクト34から送風された常温の一次空気は、水平ダクト540、傾斜ダクト520、水平ダクト340、傾斜ダクト320を流通してハウジング11の内部に供給される。このとき、高温の一次空気と常温の一次空気とは、各ダクトを流通しながら混合される。このとき、混合後の一次空気温度が所定の温度(例えば150℃以上300℃以下)になるように温度調整される。
図2、図3及び図4に示すように、水平ダクト340は、開口部420と、蓋部440とを備えている。
図3及び図4に示すように、開口部420は、水平ダクト340の上部(天井)に設けられた開口とされており、水平ダクト340の内部(一次空気流路100a)と外部とを連通させている。
図3に示すように平面視したとき、開口部420は、その中心部Cが水平ダクト340の幅方向(同図における上下方向)において、軸線Aに対して所定の距離d1だけオフセットして設けられている。
また、開口部420のオフセットによって確保された水平ダクト340の上面、かつ、側面寄りの空間S1には、計測機器580の信号配線、電源配線、配管等が設置されている。
図3及び図4に示すように、前述の開口部420には、開口部420を閉塞可能な蓋部440が嵌め込まれるように設置されている。このとき、開口部420の内周面と蓋部440の側周面との間には、開口部420の開放動作や閉塞動作を容易に行えるように隙間が設けられている。この隙間は、例えば5mm以上10mm以下程度とされる。
蓋部440は、例えば、その上面に取手444が取り付けられており、作業員が蓋部440を容易に開閉できるように構成されている。
なお、供給ダクト300の内部を流通する一次空気と供給ダクト300の外部にある空気との間の断熱性を向上させるために、蓋部440の内部に保温材を充填した構造としてもよい。
図4に示すように、蓋部440は、その下面442が水平ダクト340の内側上面(天井面342)に対して同一面に、又は、その下面442が水平ダクト340の内側上面(天井面342)から上方向に退避する方向に窪むように設けることが好ましい。同図の場合、距離d2だけ退避して設けられている。このとき、距離d2は、同一面の場合は、0mmであり、上方向に退避する方向に窪む場合は、例えば20mm以上30mm以下とされる。
図3に示すように、水平ダクト340によって形成されている一次空気流路100aの幅寸法をDとする。なお、幅寸法Dは、例えば0.5m以上1.5m以下とされる。
このとき、図2に示すように、蓋部440(及び蓋部440が設置される開口部420)は、ハウジング11の外側壁(傾斜ダクト320の下流端)から水平方向に沿って3D以上10D以下の位置に設けられることが好ましい。
また、蓋部440(及び蓋部440が設置される開口部420)は、ハウジング11の外側壁(傾斜ダクト320の下流端)から水平方向に沿って5D以上7D以下の位置に設けられることが、さらに好ましい。
なお、水平ダクト340は、その下流端がハウジング11の外側壁から水平方向に沿って3D以上7D以下の位置に設けられることが好ましい。
前述の蓋部440は、次のように使用される。
すなわち、ミル10を再起動させるに際して、水平ダクト340の内側下面(床面344)に粉砕された固体燃料が堆積している場合、作業員が、水平ダクト340の内部の雰囲気の安全性を確認した後に、水平ダクト340の外部から蓋部440を開ける。
そして、作業員は、開口部420から一次空気流路100aに進入して、床面344堆積している固体燃料を除去する。
なお、開口部420から、水平ダクト340の床面344に堆積した固体燃料を上流側から下流側へと移動させながら清掃作業を実施して、最終的に残留する粉砕された固体燃料をハウジング11内へ移動させるようにして清掃作業を実施してもよい。
その後、作業員は、開口部420から水平ダクト340の外部に退出して、蓋部440によって開口部420を閉塞する。
本実施形態によれば以下の効果を奏する。
供給ダクト300の内部を清掃する際に、蓋部440を開けることで開放された開口部420から供給ダクト300の内部に作業員が容易に進入することができる。
このとき、開口部420は、水平ダクト340に設けられている。このため、例えば、軽量な粉砕された固体燃料が堆積する可能性のある供給ダクト300の上流側に位置する水平ダクト340の内部に作業員が容易に進入できる。したがって、固体燃料としてバイオマス燃料が用いられた場合であって、比重が小さいためにさらに軽量な粉砕されたバイオマス燃料が水平ダクトの内部に堆積する可能性が高くなる状況であっても、作業員は水平ダクト340の内部を容易に清掃できる。また、固体燃料として石炭が用いられた場合であって、水平ダクト340の内部に粉砕された石炭(微粉炭)が堆積した場合であっても、作業員は水平ダクト340の内部を容易に清掃できる。
また、開口部420は水平ダクト340の天井に設けられている。このため、供給ダクト300の側面近傍に鉄骨材(ミル10や固体燃料粉砕装置100の支持に付随する鉄骨材)がある場合であっても、それらに干渉することなく作業員が容易に進入ができる開口部420を設けることができる。さらに、開口部420はその中心部Cが水平ダクト340の軸線Aから幅方向にオフセットした位置に設けられている。このため、水平ダクト340の外側上面、かつ、側面寄りに計測機器580の信号配線、電源配線、配管等が設置されている場合であっても、それらに干渉することなく開口部420を設けることができる。
また、蓋部440は、その下面442が、水平ダクト340の天井面342に対してい同一面に、又は、水平ダクト340の天井面342から退避する方向に窪むように設けられている。これによって、蓋部440の下面442が水平ダクト340の内部を流通する一次空気の流れを阻害されたり乱されたりしないので圧力損失を抑制できる。
仮に蓋部440の下面442が水平ダクト340の天井面342から一次空気流路100a側に突出していた場合、その突出部分によって一次空気の流れが阻害されて圧力損失が生じて、その結果、一次空気の流量が低下する可能性がある。
また、水平ダクト340に設けられる開口部420が、傾斜ダクト320の下流端からの水平方向に沿った距離が3D以上10D以下の位置に、さらに好ましくは5D以上7D以下の位置に設けられている。傾斜ダクト320の下流端から水平ダクト340の上流端までの水平方向に沿った距離を、少なくとも5D以上とすることによって、高温の一次空気と常温の一次空気とが十分に混合される距離を確保できる。また、傾斜ダクト320の下流端から水平ダクト340の上流端までの水平方向に沿った距離を10D以下とすることによって、供給ダクト300の設置スペースの増加を抑制することができる。また、傾斜ダクト320の水平方向長さを3D以下とすることで、供給ダクト300の上流側に向かって粉砕された固体燃料が逆流することを抑制しつつ、傾斜ダクト320の設置スペースの増加を抑制するに適切な傾斜を傾斜ダクト320に設定することができる。一方、水平ダクト340の上流側には、供給ダクト300に常温の一次空気を供給する冷ガスダクト34と高温の一次空気を供給する熱ガスダクト32との接続後の供給ダクト300の取り回し領域が存在する場合がある。このため、水平ダクト340の上流端は、傾斜ダクト320の下流端から水平方向に沿って7D以下の位置とされる場合がある。
このため、水平ダクト340に設けられる開口部420を、傾斜ダクト320の下流端からの水平方向に沿った距離が5D以上7D以下の位置に設けられることで、開口部420をより確実かつ適切に水平ダクト340に設けることが可能である。
〔変形例〕
図5に示すように、床面344に堆積した固体燃料を傾斜ダクト320側に搬送する搬送装置600を設置してもよい。
搬送装置600は、例えば、モータ614と、そのモータ614によって駆動されるコンベア610と、コンベアの周回方向に等間隔に取り付けられた複数のスクレーパ612とを備える。
コンベア610の下面に位置するスクレーパ612が、コンベア610の回転に伴って移動することで、床面344に堆積した粉砕された固体燃料を傾斜ダクト320側に掻き出す。これによって、床面344に堆積した粉砕された固体燃料を傾斜ダクト320側に移動させることで、粉砕された固体燃料をハウジング11の内部へ移動させることができる。なお、スクレーパ612に代えてブラシを用いてもよい。
搬送装置600は、開口部420を介して水平ダクト340の外部からアクセス可能とされた水平ダクト340の内部に設置されている。これによって、開口部420から搬送装置600に容易にアクセスできる。このため、搬送装置600の清掃やメンテナンスが容易にできる。
1 ボイラシステム
10 ミル(粉砕機)
11 ハウジング
12 回転テーブル
13 ローラ
14 駆動部
16 分級部
17 燃料供給部
18 モータ
19 出口
20 給炭機(燃料供給機)
21 バンカ
22 搬送部(給炭機)
23 モータ(給炭機)
24 ダウンスパウト部
30 送風部
30a 熱ガス送風機
30b 冷ガス送風機
30c 熱ガスダンパ(第1送風部)
30d 冷ガスダンパ(第2送風部)
32 熱ガスダクト
34 冷ガスダクト
40 状態検出部(温度検出手段、差圧検出手段)
41 底面部
42 天井部
45 ジャーナルヘッド
47 支持アーム
48 支持軸
49 押圧装置
50 制御部(判定部)
100 固体燃料粉砕装置
100a 一次空気流路(搬送用ガス流路)
100b 供給流路
200 ボイラ
210 火炉
220 バーナ部(燃焼装置)
300 供給ダクト
320 傾斜ダクト
340 水平ダクト
342 天井面
344 床面
420 開口部
440 蓋部
442 下面
444 取手
460 ベーン
580 計測機器
600 搬送装置
610 コンベア
612 スクレーパ
614 モータ
A 軸線

Claims (9)

  1. 固体燃料を粉砕する回転テーブル及びローラを収容するハウジングと、
    粉砕された前記固体燃料を前記ハウジングの外部に搬送する搬送用ガスを、前記ハウジングの外部から内部へ導く流路が形成された供給ダクトと、
    を備え、
    前記供給ダクトは、
    下流端が前記ハウジングの外側壁に接続されるとともに前記ハウジングに向かって鉛直斜め下側へ下降するように傾斜して延在する傾斜ダクトと、
    該傾斜ダクトの上流端に接続され、幅方向に所定の幅寸法を有するとともに長手方向が軸線に沿って水平方向に延在している水平ダクトと、
    前記水平ダクトの天井に設けられるとともに中心部が前記水平ダクトの前記軸線から前記幅方向にオフセットした位置に設けられ、前記水平ダクトの内部と外部とを連通させる開口部と、
    該開口部を閉塞可能な蓋部と、
    を有している粉砕機。
  2. 前記蓋部は、下面が、前記水平ダクトの内側上面に対して同一面に、又は、前記水平ダクトの内側上面から退避する方向に窪むように設けられている請求項1に記載の粉砕機。
  3. 前記開口部は、前記流路の前記幅方向における幅寸法をDとしたとき、前記傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が3D以上10D以下の位置に設けられている請求項1又は2に記載の粉砕機。
  4. 前記開口部は、前記流路の前記幅方向における幅寸法をDとしたとき、前記傾斜ダクトの下流端からの水平方向に沿った距離が5D以上7D以下の位置に設けられている請求項1又は2に記載の粉砕機。
  5. 前記開口部を介して前記水平ダクトの外部からアクセス可能で、かつ、前記水平ダクトの内部に設置され、前記水平ダクトの内部の床面に堆積している粉砕された前記固体燃料を前記傾斜ダクト側に移動させる搬送装置を備えている請求項1から4のいずれかに記載の粉砕機。
  6. 前記固体燃料は、バイオマス燃料とされている請求項1から5のいずれかに記載の粉砕機。
  7. 前記固体燃料は、石炭とされている請求項1から5のいずれかに記載の粉砕機。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の粉砕機を備えている固体燃料粉砕装置。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の固体燃料粉砕装置を備えているボイラシステム。
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