JP3219182B2 - 監視制御装置におけるカメラ制御方法 - Google Patents

監視制御装置におけるカメラ制御方法

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JP3219182B2
JP3219182B2 JP1213695A JP1213695A JP3219182B2 JP 3219182 B2 JP3219182 B2 JP 3219182B2 JP 1213695 A JP1213695 A JP 1213695A JP 1213695 A JP1213695 A JP 1213695A JP 3219182 B2 JP3219182 B2 JP 3219182B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、パン,チルト,ズー
ム制御が可能なカメラからの映像をディスプレイに表示
し、オペレータが映像上を指示したときに、指示した対
象に関する情報の表示または対象の制御を行なうことで
システムの制御や管理を行なう監視制御装置、特にその
カメラ制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】映像上を指示してカメラ制御を行なう従
来例として、例えば特開平4−286475号に示すも
のがある(以下、提案装置ともいう)。図11に提案装
置の全体構成を示し、図12に図11の計算機およびカ
メラ駆動装置の詳細を示す。すなわち、図11に示すよ
うに、提案装置ではディスプレイ2とマウス4を用い、
ディスプレイ2上に枠を表示して、その枠内の画像を対
象に、ディスプレイ2上で任意の拡大,縮小率または移
動距離などを指定し、画像の大きさを変更している。つ
まり、画像の操作をするために、パン(水平移動)とチ
ルト(垂直移動)については、旋回台13に内蔵する駆
動装置を経て旋回台13に、またズーム(連続的拡大,
縮小)についてはレンズ12に内蔵する駆動装置を経て
レンズ12に対し、それぞれ計算機3から信号を与える
ようになっている。
【0003】図12に示す演算・制御装置301では、
パン,チルトについては、変更前の画像上に表示された
枠(現画方形面)の中心位置より、拡縮画方形面の中心
位置までの移動量を座標成分(x,y)で算出し、その
x方向成分から旋回台13のパン駆動モータ制御データ
を生成して同データをパン処理部305に送出するとと
もに、y方向成分からチルト駆動モータ制御データを生
成して同データをチルト処理部306に送出するように
している。また、ズームについては、現画方形面積と拡
縮画方形面積の面積比率(縮倍データ)を算出し、同デ
ータをズーム処理部302に送出する。パン処理部30
5,チルト処理部306およびズーム処理部302で
は、それぞれの駆動モータ制御データをモータ駆動用の
制御信号に変換し、各モータを駆動制御するようにして
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記提案装置では、パ
ン,チルト,ズーム制御データの内容については、具体
的に述べられていない。すなわち、一般に、カメラのズ
ーム,パン,チルト量の制御には、ポテンショメータや
ステッピングモータが使用されており、例えばポテンシ
ョメータを使用する場合を想定すると、ズームレンズの
ポテンショメータ値と焦点距離の関係や、旋回台のパ
ン,チルトのポテンショメータ値とパン,チルト角度の
関係は、線型ではないことが知られている。
【0005】また、カメラ制御量、すなわち、パン,チ
ルト,ズームのポテンショメータ値とカメラ計算量、す
なわち、パン,チルト角度および焦点距離の関係を示す
校正曲線をテーブルとして持つなどの方法も考えられる
が、現在の技術では製作時の個体差もあることから、装
置毎に校正曲線を求める必要が生じ、非常に手間が掛か
るという問題がある。
【0006】一方、映像上を指示したときに、指示され
た対象に関する情報を表示したり対象の制御を実行する
には、指示された対象を同定する必要がある。その対象
の同定にはいくつかの方法が提案されているが、カメラ
から対象への視線ベクトルを用いて対象を同定するに
は、カメラのパン,チルト,ズームの計算量が必要とな
る。したがって、この発明の課題は、カメラのパン・チ
ルト・ズームの制御量とこれらの計算量(パン・チルト
角度、焦点距離)とを容易に関連付け、得られたカメラ
計算量を用いて映像上の指示された対象の同定を可能と
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】 このような課題を解決
するため、請求項1の発明では、対象を撮像するカメラ
と、このカメラの映像を表示するディスプレイと、カメ
ラのパン・チルト・ズーム制御を行なうカメラ制御手段
と、現在のカメラ制御量を読み出すカメラ制御量読出手
段と、現在のカメラ制御量をパン・チルト量については
角度に、ズーム量については焦点距離で表わされるカメ
ラ計算量に変換するカメラ状態量変換手段と、現在のカ
メラ制御量と変換されたカメラ計算量とを関連付けて記
憶するカメラ状態量記憶手段とを備え、前記カメラから
の映像をディスプレイに表示し、その映像上で対象を指
示してそれに関する情報の表示,制御を行なう監視制御
装置におけるカメラ制御方法であって、前記カメラ状態
量変換手段では、カメラのチルト・ズームの制御量を固
定としてパン量を変化させた前後での映像上の注目点を
入力されて、変化前のカメラの焦点距離とその画面座標
変化から変換後のチルト計算量の基準値を算出した後、
カメラのズームの制御量を固定としてパン・チルトの制
御量を変化させた前後での映像上の注目点を入力され
て、変化前のパン・チルト角度とその画面座標変化から
変化後のカメラのパン・チルト量を角度に変換するとと
もに、カメラのパン・チルト制御量を固定としてズーム
の制御量を変化させた前後での映像上の注目点を入力さ
れて、変化前のカメラの焦点距離とその画面座標変化か
ら変化後のカメラのズーム量を焦点距離に変換すること
を特徴としている。
【0008】上記請求項1の発明においては、 前記カ
メラ状態量変換手段でのパン,チルトの状態量の変換時
に、画面の中心が分かるようなマークを映像と重ね合わ
せて表示しておき、パン,チルト量の変化前の注目点と
して変化後に画面の中心となる点を入力したのち、この
注目点が画面中心のマークに重なるようにパン,チルト
制御を行なうことができる(請求項2の発明)。
【0009】
【作用】
1)請求項1の発明のように、カメラのチルト・ズーム
の制御量を固定して、パン制御量を変化させた前後での
映像上の注目点の画面座標値を得、これらの値と変化前
のカメラのチルト角度および焦点距離との間に成立する
関係式から、チルト計算量の基準値を算出するととも
に、カメラのパン・チルト・ズームの制御量を変化させ
た前後での映像上の注目点の画面座標値を得、これらの
値と変化前のカメラのパン・チルト角度および焦点距離
の間に成立する関係式から、パン・チルトの制御量につ
いては角度に、ズーム制御量については焦点距離にそれ
ぞれ変換することで、カメラ制御量と計算量との対応付
けを容易にし、映像上での対象の同定を容易にする。
【0010】2)請求項2の発明のように、請求項1に
おいてパン・チルト量の変化前の注目点として、変化後
に画面の中心(画面座標の原点)となる点を入力するこ
とにより、変化後の注目点の画面座標の入力を不要とす
る。また、変化後の注目点を画面座標の原点とすること
により、請求項1の映像上の注目点の画面座標値とカメ
ラのパン・チルト角度および焦点距離との間で成立する
関係式を簡略化し、パン・チルト角度の計算を容易にす
る。
【0011】
【実施例】図1はこの発明の第1実施例を示すブロック
図である。カメラユニット1はカメラ11、レンズ12
および旋回台13から構成されており、計算機3に接続
されている。カメラユニット1は計算機3のカメラ制御
手段31により制御され、そのパン,チルト,ズームの
制御量はカメラ制御量読出手段32により読み出すこと
ができる。カメラ11から出力される映像は、ディスプ
レイ2に表示される。ディスプレイ2上の画面座標は、
計算機3に接続されたマウス4に連動してディスプレイ
2の画面上を移動可能なカーソル5によって選択指示で
きるようになっている。また、キーボード6からは計算
機3に対するデータ入力が可能である。
【0012】以下、この実施例ではカメラのパン,チル
ト,ズームの制御にポテンショメータを使用する場合に
ついて説明する。また、カメラ状態量とは、カメラ制御
量とカメラ計算量の両方を合わせたものを表わし、カメ
ラ制御量はカメラを実際に制御する場合に使用する量、
すなわち、カメラのパン,チルト,ズームの各ポテンシ
ョメータ値を示し、また、カメラ計算量は対象の同定に
使用する量、すなわちカメラのパン,チルト角度および
焦点距離を表わすものとする。また、1つのカメラ状態
量はここでは、プリセット番号により管理するものとす
る。
【0013】図2は図1における処理動作の概要を示す
フローチャートであり、ステップ1(step1)のカ
メラ計算量基準値設定処理と、ステップ2(step
2)のカメラ状態量設定処理とが実行される。カメラ計
算量基準値設定処理では、カメラを基準としたい位置に
パン,チルト制御し、ズームを最広角に制御した場合の
パン,チルト,ズーム制御量とパン,チルト,ズーム計
算量を設定・記憶する。ズーム計算量、すなわち焦点距
離の基準値f0 は、最広角時の焦点距離fW とする。パ
ン計算量、すなわちパン角度の基準値θ0 は、キーボー
ド6から適当な値を入力する。チルト計算量、すなわち
チルト角度の基準値φ0 は、ズーム量を最広角として後
述する計算に基づき設定する。
【0014】図3に上記カメラ計算量基準値設定処理の
詳細を示す。以下、図3について図5,6および図8を
参照して説明する。なお、図5は画面座標系と実空間座
標系と物体の位置関係を説明する説明図、図6はカメラ
計算量基準値設定の各処理における映像例の説明図、図
8はカメラ状態量記憶手段の内容説明図である。
【0015】step1−1では、カメラ計算量の基準
量となるプリセット位置のデータを格納する領域を示
す、カメラ計算量基準プリセット番号をキーボード6か
ら計算機3に入力する。例えば、カメラ計算量基準プリ
セット番号=1とする。step1−2では、カメラ制
御手段31によりカメラのズームを最広角に制御する。
このとき、パン,チルトの制御量は適当で良い。ここ
で、図6(1)のような映像がディスプレイ2に表示さ
れる。映像内には、物体8a,8bが映っている。st
ep1−3では、カメラ制御手段31により計算量の基
準としたい位置にパン,チルト制御する。これにより、
図6(2)のような映像がディスプレイ2に表示され
る。
【0016】step1−4では、step1−3処理
後のカメラ制御状態でのパン角度の基準値θ0 を、キー
ボード6から計算機3に入力する。step1−5で
は、step1−3処理後のカメラのパン,チルト,ズ
ームの各制御量を、カメラ制御量読出手段32から読み
出し、計算機3の内部に記憶しておく。step1−6
では、図6(2)の映像に対して、画面座標系のy軸を
重ね合わせ図6(3)のように表示する。step1−
7では、図6(3)の映像上でチルト角度基準値計算の
ための注目点の座標を、マウス4を使用してカーソル5
をディスプレイ2上で動かし、マウス4を注目点の位置
でクリックすることにより入力する。注目点Pの画面座
標をp(xp,yp)とする。
【0017】step1−8では、図6(3)のy軸に
対して点pの存在する方向と逆方向にカメラのパン制御
を行ない、図6(4)のように注目点が画面の端付近に
くるようにする。図6(4)では注目点pは点p’の位
置に移動することになる。step1−9では、ste
p1−6で重ね合わせ表示した画面座標系のy軸を消去
する。step1−10では、step1−7と同様に
して、step1−8によるパン変化後の注目点の画面
座標p’(xp’,yp’)を入力する。
【0018】step1−11では、step1−7と
step1−10で得られた画面座標p(xp,y
p),p’(xp’,yp’)と、焦点距離f、パン変
化前のチルト角度φ、カメラ回転中心点Oから点Pへの
実空間座標系での単位視線ベクトル(Xp,Yp,Z
p)、パン制御後のカメラ回転中心点Oから点P’への
実空間座標系での単位視線ベクトル(Xp’,Yp’,
Zp’)の間には、下記(1),(2),(3)式の関
係が成立する。
【0019】 Zp =(fsinφ+ypcosφ)/√(xp2 +f2 +yp2 ) …(1) Zp’=(fsinφ+yp’cosφ)/√(xp’2 +f2 +yp’2 ) …(2) Zp =Zp’ …(3)
【0020】実空間座標系は図5に示すように、カメラ
11の回転中心を原点、水平右方向をX軸、視線方向を
Y軸、垂直上方向をZ軸とし、旋回台のパン回転面をX
−Y平面とする座標系であり、画面座標系はカメラ11
の画面中心を原点とし、右方向にx軸、上方向にy軸と
する座標系である。画面はカメラ11の回転中心から焦
点距離fだけ視線方向に離れた位置に、視線方向に垂直
に存在する。
【0021】ここで、 A=1/√(xp2 +f2 +yp2 ) B=1/√(xp’2 +f2 +yp’2 ) …(4) とおいて、(4)式を(1),(2)式に代入し、
(3)式の関係を利用して整理すると、 φ=tan-1[(ypB−yp’A)/{(A−B)f}] …(5) となる。この(5)式に、f=f0 を代入することで、
チルト角度基準値φ0 が計算される。
【0022】なお、チルト角度基準値φ0 を求める際に
選択する注目点としては、パン変化前には画面y軸付近
にある点が望ましく、パン制御量としては、注目点がパ
ン変化後に画面の端付近になるような制御量が望まし
い。これは、チルト角度基準値φ0 を計算する際の誤差
を小さくするためである((5)式の分母参照)。
【0023】図3のstep1−12では、カメラ状態
量記憶手段34内のstep1−1で入力した、カメラ
計算量基準プリセット番号に該当する箇所に、step
1−5で得られたカメラ制御量と、初期条件で与えられ
た焦点距離基準値f0 、step1−4で入力されたパ
ン角度基準値θ0 、step1−11で得られたチルト
角度基準値φ0 を、例えば図8のように記憶する。
【0024】図4はカメラ状態量設定処理を説明するた
めのフローチャートである。その概略は、これまでに設
定されたカメラ状態量を基準として、新たなカメラ状態
量を設定することにあり、大別して基準カメラ状態量選
択、パン・チルト角度計算、焦点距離計算および設定カ
メラ状態量格納の各処理からなっている。以下、図4に
ついて図5,図7および図8を参照して詳細に説明す
る。なお、図7はカメラ状態量設定の各処理における映
像例の説明図で、他は上記と同様である。
【0025】step2−1の基準カメラ状態量選択で
は、これから新たに設定するカメラ状態量でのパン・チ
ルト角度と焦点距離を計算するための基準プリセット位
置を設定し、そのプリセット位置にカメラを制御する。
すなわち、step2−1−1では、基準プリセット番
号をキーボード6から計算機3に入力する。基準プリセ
ット番号のプリセット位置でのカメラ制御量とカメラ計
算量の値は、既に設定されているものとする。最初にこ
の処理を行なうときは、step1のカメラ計算量基準
値設定処理で設定されたプリセット番号を、基準プリセ
ット番号として選択することになる。ここでは、基準プ
リセット番号=1として説明する。
【0026】step2−1−2では、計算機3内に図
8のような形式で記憶されているカメラ状態量から、基
準プリセット番号のカメラ制御量(パン・チルト・ズー
ムのポテンショメータ値)を読み取り、カメラ制御手段
31を介してカメラのパン・チルト・ズームを制御す
る。このときの映像は図7(1)のようになっている。
映像内には物体8a,8bが映っている。
【0027】step2−2のパン・チルト角度計算で
は、ズーム(焦点距離)はstep2−1の基準カメラ
状態量選択処理後の状態で固定とし、パン・チルトにつ
いてのみ、これから新たに設定するプリセット位置に変
更する。パン・チルト制御前後の映像上の注目点の位置
変化から、パン・チルト角度の計算を行なう。すなわ
ち、step2−2−1では、マウス4を使用してカー
ソル5をディスプレイ2上で動かし、パン・チルト角度
計算用注目点の画面座標q(xq,yq)を入力する。
図7(1)では、物体8b内の1点を点Qとしている。
【0028】step2−2−2では、ズームは固定と
し、パン・チルトを設定したい位置に変更する。変化後
の映像は図7(2)のようになり、step2−2−1
で入力した点qは映像上では点q’に移動している。s
tep2−2−3では、step2−2−1と同様にし
て、パン・チルト制御後のパン・チルト角度計算用注目
点の画面座標q’(xq’,yq’)を入力する。
【0029】step2−2−4では、計算機3内のカ
メラ状態量変換手段33により、以下の関係式を求め
る。step2−2−1とstep2−2−3で得られ
た画面座標q(xq,yq),q’(xq’,yq’)
と、基準プリセット位置でのパン角度θ、チルト角度
φ、焦点距離f、カメラ回転中心点Oから点Qへの実空
間座標系での単位視線ベクトル(Xq,Yq,Zq)
と、パン・チルト制御後のパン角度θ’、チルト角度
φ’、カメラ回転中心点Oから点Q’への実空間座標系
での単位視線ベクトル(Xq’,Yq’,Zq’)との
間には、次の数1で示す(6),(6)’,(6)”
式、数2で示す(7),(7)’,(7)”式および数
3で示す(8)式の関係式が成立する。なお、パン・チ
ルト制御前後でズームは固定としているので、焦点距離
はfで一定である。
【0030】パン・チルト制御前の状態では、数1とな
る。
【数1】
【0031】パン・チルト制御後の状態では、数2とな
る。
【数2】
【0032】実空間座標系では、点Q=点Q’だから、
数3の関係が成立する。
【数3】
【0033】(7)”および(8)式より、Z成分につ
いて考えると、 Zq =(fsinφ’+yq’cosφ’)/√(xq’2 +f2 +yq’2 ) =√(f2 +yq’2 )sin(φ’+α)/√(xq’2 +f2 +yq’2 ) …(9) となる。ただし、 cosα=f/√(f2 +yq’2 ) sinα=yq’/√(f2 +yq’2 ) −180°<α<180° …(10) とする。
【0034】(9)式の関係から、φ’は次の(11)
式で表わされる。 φ’=sin-1{Zq(√(xq’2 +f2 +yq’2 )/√(f2 +yq’2 )}−α …(11) この(11)式と(6)”式より、パン・チルト制御後
のチルト角度φ’の値が求められ、角度φ’の値が定ま
れば(6)”,(7)”および(8)式のX,Y成分か
ら、パン・チルト制御後のパン角度θ’の値が求められ
る。
【0035】step2−3の焦点距離計算では、パン
・チルトは、step2−2のパン・チルト角度計算処
理後の状態で固定とし、ズーム(焦点距離)についての
み、これから新たに設定するプリセット量に変更する。
ズーム制御前後の映像上の注目点の位置変化から、焦点
距離の計算を行なう。すなわち、step2−3−1で
は、step2−2−1と同様にして、ズーム制御前の
焦点距離計算用注目点Rの画面座標r(xr,yr)を
入力する。図7(2)では点rは点q’と別の点をとっ
ているが、q’が画面座標の原点でなければ、別に同じ
点でも構わない。
【0036】step2−3−2では、パン・チルトは
固定で、ズームを設定したい大きさに変更する。変更後
の映像は図7(3)のようになり、step2−3−1
で入力した物体8b内の点Rは、映像上では点r’に移
動している。step2−3−3では、step2−3
−1と同様にして、ズーム制御後の焦点距離計算用注目
点の画面座標r’(xr’,yr’)を入力する。st
ep2−3−4では、計算機3内のカメラ状態量変換手
段33により、以下の計算を行なう。つまり、step
2−3−1とstep2−3−3で得られた画面座標r
(xr,yr),r’(xr’,yr’)から、基準プ
リセット位置でのズームを1とした場合のズーム倍率M
(M>0)を求める。ズーム倍率Mは、次の(12)式
で計算される。
【0037】 M=xr’/xr=yr’/yr =√(xr’2 +yr’2 )/√(xr2 +yr2 ) …(12) ズーム倍率Mが得られれば、基準プリセット位置での焦
点距離fは図8で得られているので、設定するプリセッ
ト位置での焦点距離f’は、次の(13)式で得られ
る。 f’=M・f …(13)
【0038】step2−4の設定カメラ状態量格納処
理は、step2−2のパン・チルト角度計算およびs
tep2−3の焦点距離計算処理によって、これから設
定したいプリセット位置へのカメラ制御は終了している
ので、この位置でのカメラ状態量を読み出し、上記計算
結果と合わせてデータを格納する。すなわち、step
2−4−1では、カメラ制御量読出手段31によってカ
メラ制御量、つまり、カメラのパン・チルト・ズームの
ポテンショメータ値を読み出す。
【0039】step2−4−2では、今回新たに設定
するプリセット番号を入力する(設定プリセット番号≠
基準プリセット番号とする)。ここでは、プリセット番
号=2とする。step2−4−3では、カメラ状態量
記憶手段34内のstep2−4−2で入力した設定プ
リセット番号に該当する箇所に、step2−4−1で
得られたカメラ制御量、すなわち、カメラのパン・チル
ト・ズームのポテンショメータ値と、step2−2の
パン・チルト角度計算およびstep2−3の焦点距離
計算処理で得られたカメラ計算量、すなわち、カメラの
パン角度θ’、チルト角度φ’、焦点距離f’を格納す
る(図8参照)。
【0040】さらに、別のプリセット位置を設定する場
合には、step1に戻る。そうでない場合には、処理
を終了する。なお、この実施例では、パン・チルト角度
計算をしてから焦点距離計算の順に処理を行なっている
が、焦点距離計算をしてからパン・チルト角度計算を行
なうようにしても良い。
【0041】図9はこの発明の他の実施例を示すフロー
チャート、図10は図9におけるパン・チルト計算処理
における映像例を説明する説明図である。まず、ste
p2−2’−1では、パン・チルト制御後に画面の中心
となる点s(xs,ys)を入力する(図10(1)参
照)。step2−2’−2では、図10(2)に示す
ように、画面の中心が分かるようなマークを、映像と重
ね合わせて表示する。
【0042】step2−2’−3では、ズームを固定
としパン・チルトの制御を行なう。このとき、step
2−2’−1で設定した点sが、step2−2’−2
で表示された画面の中心を示すマークに一致するよう
に、パン・チルトの制御を行なう。パン・チルトの制御
後、点sは点s’=点o(0,0)に移動している(図
10(3)参照)。step2−2’−4では、ste
p2−2’−2で表示したマークを消去する。
【0043】step2−2’−5では、計算機3内の
カメラ状態量変換手段33により、パン・チルト角度の
計算を行なう。すなわち、step2−2’−1とst
ep2−2’−3で得られた画面座標s(xs,y
s),s’(xs’,ys’)=o(0,0)と、基準
プリセット位置でのパン角度θ、チルト角度φ、焦点距
離f、カメラ回転中心点Oから点Sへの実空間座標系で
の単位視線ベクトル(Xs,Ys,Zs)と、パン・チ
ルト制御後のパン角度θ’、チルト角度φ’、カメラ回
転中心点Oから点S’への実空間座標系での単位視線ベ
クトル(Xs’,Ys’,Zs’)との間には、次の数
4で示す(14)式、数5で示す(15)式および数6
で示す(16)式の関係式が成立する。なお、ここでも
パン・チルト制御前後でズームは固定としているの
で、焦点距離はfで一定である。
【0044】パン・チルト制御前の状態では(6)”式
より数4(14式)となる。
【数4】
【0045】パン・チルト制御後の状態では(7)”式
より数5(15式)となる。
【数5】
【0046】実空間座標系では、点S=点S’だから数
6(16式)の関係が成立する。
【数6】
【0047】数5,6で示す(15),(16)式のZ
成分について考えると、 Zs=sinφ’ が得られ、これよりφ’は次の(17)式で表わされ
る。 φ’=sin-1Zs …(17)
【0048】また、数5,6で示す(15),(16)
式のX,Y成分について考えると、 Xs=sinθ’cosφ’ Ys=cosθ’cosφ’ となる。よって、次の(18)式が得られる。 θ’=tan-1(Xs/Ys) …(18)
【0049】(17),(18)式および(14)式に
より、パン・チルト制御後のパン角度θ’とチルト角度
φ’の値が求められる。(17),(18)式の計算は
(11)式のチルト角度φ’の計算と、その後のパン角
度θ’の計算に比べてはるかに容易である。
【0050】
【発明の効果】この発明によれば、以下のような効果を
期待することができる。 1)請求項1の発明によれば、基準プリセット位置が既
に設定されていれば、カメラのパン・チルト・ズーム制
御と、その前後での映像上の注目点の画面座標値を入力
するだけで、新たに設定するプリセット位置のカメラ計
算量(パン・チルト角度および焦点距離)を求めること
ができ、得られたカメラ計算量とカメラ制御量とを関連
付けて記憶することにより、パン・チルト角度および焦
点距離を利用した映像上の指示対象の同定が可能とな
る。
【0051】2)請求項2の発明によれば、請求項1に
おいてパン・チルト量の制御前の注目点として、制御後
の画面の中心(画面座標の原点)となる点を入力するこ
とにより、変化後の注目点の画面座標の入力が不要とな
る。また、変化後の注目点を画面座標の原点とすること
により、請求項1の映像上の注目点の画面座標値とカメ
ラのパン・チルト角度および焦点距離との間で成立する
関係式が簡略化され、パン・チルト角度の計算が容易と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す構成図である。
【図2】図1における処理動作の概要を示すフローチャ
ートである。
【図3】図2のカメラ計算量基準値設定処理の詳細を示
すフローチャートである。
【図4】図2のカメラ状態量設定処理の詳細を示すフロ
ーチャート図である。
【図5】画面座標系と実空間座標系と物体の位置関係を
説明する説明図である。
【図6】カメラ計算量基準値設定の各処理における映像
例の説明図である。
【図7】カメラ状態量設定の各処理における映像例の説
明図である。
【図8】カメラ状態量記憶手段の内容例の説明図であ
る。
【図9】この発明の第2実施例であるパン,チルト角度
計算処理を示すフローチャートである。
【図10】図9のパン,チルト角度計算処理における映
像例の説明図である。
【図11】提案装置を示す全体構成図である。
【図12】提案装置におけるカメラコントロール部の詳
細構成図である。
【符号の説明】
1…カメラユニット、2…ディスプレイ、3…計算機、
4…マウス、5…カーソル、6…キーボード、11…カ
メラ、12…レンズ、13…旋回台、31…カメラ制御
手段、32…カメラ制御量読出手段、33…カメラ状態
量変換手段、34…カメラ状態量記憶手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 23/02 G03B 15/00 H04N 5/225 H04N 5/232

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象を撮像するカメラと、このカメラの
    映像を表示するディスプレイと、カメラのパン・チルト
    ・ズーム制御を行なうカメラ制御手段と、現在のカメラ
    制御量を読み出すカメラ制御量読出手段と、現在のカメ
    ラ制御量をパン・チルト量については角度に、ズーム量
    については焦点距離で表わされるカメラ計算量に変換す
    るカメラ状態量変換手段と、現在のカメラ制御量と変換
    されたカメラ計算量とを関連付けて記憶するカメラ状態
    量記憶手段とを備え、前記カメラからの映像をディスプ
    レイに表示し、その映像上で対象を指示してそれに関す
    る情報の表示,制御を行なう監視制御装置におけるカメ
    ラ制御方法であって、 前記カメラ状態量変換手段では、カメラのチルト・ズー
    ムの制御量を固定としてパン量を変化させた前後での映
    像上の注目点を入力されて、変化前のカメラの焦点距離
    とその画面座標変化から変換後のチルト計算量の基準値
    を算出した後、カメラのズームの制御量を固定としてパ
    ン・チルトの制御量を変化させた前後での映像上の注目
    点を入力されて、変化前のパン・チルト角度とその画面
    座標変化から変化後のカメラのパン・チルト量を角度に
    変換するとともに、カメラのパン・チルト制御量を固定
    としてズームの制御量を変化させた前後での映像上の注
    目点を入力されて、変化前のカメラの焦点距離とその画
    面座標変化から変化後のカメラのズーム量を焦点距離に
    変換することを特徴とする監視制御装置におけるカメラ
    制御方法。
  2. 【請求項2】 前記カメラ状態量変換手段でのパン,チ
    ルトの状態量の変換時に、画面の中心が分かるようなマ
    ークを映像と重ね合わせて表示しておき、パン,チルト
    量の変化前の注目点として変化後に画面の中心となる点
    を入力したのち、この注目点が画面中心のマークに重な
    るようにパン,チルト制御を行なうことを特徴とする請
    求項1に記載の監視制御装置におけるカメラ制御方法。
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