JP3218980B2 - 2次元レーザアレー - Google Patents
2次元レーザアレーInfo
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Description
XAlYGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)よなる
レーザ素子に関する。
ーザ素子の材料として従来より研究されており、本出願
人は、最近この材料を用いてパルス電流において、室温
での410nmのレーザ発振を発表した(例えば、Jpn.
J.Appl.Phys.Vol35、1996 pp.L74-76)。発表した素子
はいわゆる電極ストライプ型のレーザ素子であり、エッ
チングにより、活性層の端面に平行鏡を形成して共振器
が作成されている。図5にそのレーザ素子の概略構造を
示す模式的な断面図を示す。このレーザ素子はレーザ光
の共振方向に平行な方向で素子を切断した際の図であ
り、40は基板、41はn型窒化物半導体層、42は活
性層、43はp型窒化物半導体層、44、45は活性層
の端面にエッチングにより形成された共振面である。
チングして共振面を作成した場合、図5のAに示すよう
に、「エッチングしろ」ができる。つまり、エッチング
により発生した水平な窒化物半導体面、若しくは基板面
が余剰部分となって表面に露出する。この「エッチング
しろ」が、活性層の端面より発せられるレーザ光の一部
を反射、及び吸収することにより、レーザ光の集光を難
しくし、出力を低下させるという欠点がある。
わゆるストライプ導波路型のレーザ素子は、一個づつ独
立して製造されるために、レーザ素子の数々の特性をウ
ェーハの段階でチェックするのが難しい。さらに、レー
ザ素子を2次元アレーとして使用する際に、それぞれが
独立した構造を有するため、高集積化が難しいという欠
点もある。
とするところは、窒化物半導体を用いた2次元レーザア
レーの出力を高めると共に、高集積化が可能な2次元レ
ーザアレーを実現することにある。
レーは2つの態様よりなり、第1の態様は、基板上に活
性層を含む窒化物半導体層が積層されてなる単位レーザ
素子が、同一基板内に複数形成された2次元レーザアレ
ーであって、前記基板は、300Kにおける熱伝導率が
20(k/Wm-1K-1)以上、かつ、透明な材料から成
り、前記単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで
形成された対向する第1の共振面と第2の共振面とを有
し、さらに、少なくとも一方の共振面の外側にあり、端
面が基板水平方向に対して傾斜した角度で逆メサ形状に
エッチングされた窒化物半導体層の表面にミラーが形成
されており、共振面間で共振されたレーザ光がミラーで
反射されることにより、レーザ光の少なくとも一方が基
板側に出射されることを特徴とする。
む窒化物半導体層が積層されてなる単位レーザ素子が、
同一基板内に複数形成された2次元レーザアレーであっ
て、前記基板は、300Kにおける熱伝導率が20(k
/Wm-1K-1)以上、かつ、透明な材料から成り、前記
単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで形成され
た第1の共振面を有し、また活性層以外の窒化物半導体
層内に第2の共振面を有し、さらに、基板水平方向に対
して傾斜した角度でエッチングされたもう一方の活性層
のエッチング端面にミラーが形成されており、活性層内
の発光がミラーを介して共振面間で共振されることによ
り、レーザ光の少なくとも一方が基板側に出射されるこ
とを特徴とする。
レーザ素子の概略の構造を示す模式的な断面図であり、
図5と同じくレーザ光の共振方向と平行方向での断面図
を示しているがn電極、p電極は特に図示していない。
この図において、10は基板、11はn型窒化物半導体
層、12は活性層、13はp型窒化物半導体層を示して
いる。
チングにより形成された第1の共振面21と、第2の共
振面22とを有しており、これらの共振面は平行鏡とな
って、活性層の発光を共振面間で共振させる作用があ
る。エッチング方法には、大別してウェットエッチン
グ、ドライエッチングがあるが、共振面となるような表
面が平滑な面を得るためには、ドライエッチングを用い
る方が望ましい。ドライエッチング装置には、例えば反
応性イオンエッチング(RIE)、反応性イオンビーム
エッチング(RIBE)、電子サイクロトンエッチング
(ECR)、イオンビームエッチング(IBE)等の装
置があり、いずれの装置を用いてもよく、窒化物半導体
のエッチングレート、保護膜等の種類によりエッチング
装置、そのエッチング装置に用いるエッチングガス等を
適宜使い分ける。例えば、RIEを用いる場合、特開平
8−17803号公報に記載されているように、塩素ガ
スとケイ素ガスの混合ガスを用いることにより、制御性
よく窒化物半導体をエッチングすることができる。
の共振面の外側にあり、端面が基板水平方向に対して傾
斜した角度でエッチングされた窒化物半導体層の表面に
ミラー(23)が形成されている。図1では共振面22
の外側にある順メサ方向にエッチングされた窒化物半導
体層の表面にミラー23が形成されているが、共振面の
片側だけでなく、両方の面の外側にある窒化物半導体層
の表面にミラーを形成してもよい。図2は、もう一方の
共振面21の外側にある窒化物半導体層の表面にミラー
23’を形成したレーザ素子である。このミラー23、
23’は共振面間21、22で共振されたレーザ光を反
射して、レーザ光を基板水平方向と異なる方向に出射す
る。即ち、このミラーにより、従来の端面発光の導波路
型レーザ素子を面発光型レーザ素子にできる。レーザ光
の出射方向としては基板水平面に対して垂直な方向が最
も好ましく、そのために、共振面の外側にある窒化物半
導体層のエッチング角度を適宜調整する必要がある。図
2ではミラー23が形成される窒化物半導体を順メサ形
状、ミラー23’が形成される窒化物半導体層を逆メサ
形状として、一方のレーザ光を窒化物半導体層側から取
り出し、片方のレーザ光を基板側から取り出している
が、両方を順メサ形状、若しくは逆メサ形状として両方
のレーザ光を同一面側から取り出すようにすることもで
きる。
子の概略の構造を示す模式的な断面図であり、活性層の
共振方向と同じ平行方向での断面図を示しており、同じ
くp電極、n電極は特に図示していない。なお、この図
において、基板、n型窒化物半導体層、活性層、p型窒
化物半導体層の符号は図1、2と同一符号でもって示し
ている。
ングで形成された第1の共振面31を有し、また活性層
以外の窒化物半導体層内、若しくは窒化物半導体が積層
されていない側の基板面に第2の共振面32を有してい
る。図3では第2の共振面はn型窒化物半導体層11の
内部に形成されているが、この第2の共振面11を窒化
物半導体が積層されていない側の基板面、即ち基板の裏
面に形成してもよい。第2の共振面を窒化物半導体の内
部に形成する場合、その共振面となる部材はレーザ光が
共振するような窒化物半導体の多層膜で形成することが
できる。多層膜の構成としては、活性層の発光波長を反
射するように、互いに屈折率の異なる窒化物半導体層の
各膜厚をλ/4n(λ:波長、n:窒化物半導体の屈折
率)の膜厚で設計し、このように設計された窒化物半導
体層を数層〜数十層積層することにより第2の共振面3
2を作成することができる。一方、基板裏面に共振面を
形成する場合には、例えばTiO2、SiO2、Al2O3
等の互いに屈折率の異なる誘電体の各膜厚を同じくλ/
4n(n:誘電体の屈折率)となるように、数層〜数十
層、基板裏面表面に積層することにより第2の共振面3
2を形成することができる。
して傾斜した角度でエッチングされたもう一方の活性層
のエッチング端面にミラー33が形成されている。この
ミラー33は活性層内の発光がミラー33を介して共振
面間31、32で共振されることにより、レーザ光が基
板水平方向と異なる方向に出射される。
て、ミラー23、23’、33は、例えば誘電体多層
膜、金属薄膜を表面に形成することによって実現でき
る。誘電体多層膜は、前記のように各膜厚をλ/4nに
調整して積層する。金属薄膜の場合は活性層の発光波長
に吸収が少ない反射率を有する金属材料を蒸着、スパッ
タ等の製膜装置を用いて形成する。また、本発明のレー
ザ素子では、共振面に誘電体多層膜よりなる共振面の反
射率を調整する反射膜を形成することもできるが、その
場合、共振面以外に形成するミラーの反射率を、共振面
に形成する反射膜の反射率よりも高くすることが望まし
い。
ファイア(Al2O3)、スピネル(MgAl2O4)、S
iC、GaN、ZnO等のように常温(300K)にお
ける熱伝導率が20(k/Wm-1K-1)以上にある材料
を用いることが望ましく、特に好ましくは、サファイ
ア、スピネル、GaN、ZnOのような、透明な材料を
選択する。透明な材料は基板側からレーザ光を取り出す
ことができるので、発光効率が向上する。熱伝導率が高
い材料は、レーザ素子を載置するヒートシンクのような
放熱用の支持体に迅速に放熱することができるので、レ
ーザ素子の出力を高める。
子の構造を示す斜視図であり、具体的には第1の態様に
係るレーザ素子を示しており、活性層の両端面から出る
レーザ光が全て電極側から観測される。またこの図は単
位レーザ素子が同一面内に複数形成された2次元アレー
の一部を示している。このように本発明のレーザ素子に
よると、同一ウェーハ内において複数の発光部を構成す
ることができるので、従来のように一個づつ分離しなく
ても、レーザ素子の個々の特性をウェーハの状態で測
定、検査することができる。
ようにすると、照明用の光源として用いることができ
る。例えばLEDの効率は15%前後、蛍光灯の効率が
25%前後、白熱灯に至っては7%前後にしか過ぎな
い。しかしながら、本発明のレーザ素子をこのような照
明用光源として用いると、発光効率が70%以上と非常
に高く、低電力の光源を提供できる。しかも窒化物半導
体はバンドギャップが1.9eV〜6.1eVまである
ため、同一素子内において青色、緑色、赤色の発光を得
ることができる。従って、ディスプレイと同様に一個の
照明で数々の色調を再現することができる。また、本発
明のようにレーザ光を反射するミラーを設けると、レー
ザ光が広がりやすくなるが、照明用光源であれば、特に
集光する必要もなく、拡散するほど好ましいため、本発
明のレーザ素子が好適となる。また、照明用光源として
用いる場合、レーザ光の発光観測面側に、レーザ光を拡
散させる部材を配置することにより、さらに好ましい光
源が提供できる。
共振面を形成する際にできる「エッチングしろ」をうま
く利用し、この「エッチングしろ」の部分を斜めに形成
し、その表面にミラーを形成することにより、従来の端
面発光型のレーザ素子を面発光型のレーザ素子に転換し
た。しかもこの斜めの「エッチングしろ」にはミラーが
形成されているため、レーザ光が吸収されることなく反
射されて出力の低下を防ぐことができる。また高集積化
が容易にできる。
うにエッチングにより共振面の外側に残った「エッチン
グしろ」でレーザ光の一部が吸収、散乱されるころがあ
ったが本発明のレーザ素子ではミラーにより効率よくレ
ーザ光が取り出されるため実質的にしようできるレーザ
光の出力の効率を高くすることができる。
を変えることにより面発光型のレーザが実現できるの
で、素子の高集積化ができ、さらにレーザ光が吸収され
る材料が少ないので素子の出力低下を防止することがで
きる。
全体の発熱量が非常に大きくなるが、窒化物半導体の場
合、基板にサファイア、スピネルのように透明で熱伝導
率の高い材料が使用されるため、発熱にも耐えるという
利点がある。さらに基板が透明であるということは、従
来のGaP、GaAsのような不透明な基板を利用した
発光デバイスと異なり、基板側からでもレーザ光を損失
が少なく取り出すことができるため非常に好ましい光源
を提供することができる。
の構造を示す模式断面図。
の構造を示す模式断面図。
の構造を示す模式断面図。
示す斜視図。
面図。
Claims (8)
- 【請求項1】 基板上に活性層を含む窒化物半導体層が
積層されてなる単位レーザ素子が、同一基板内に複数形
成された2次元レーザアレーであって、 前記基板は、300Kにおける熱伝導率が20(k/W
m-1K-1)以上、かつ、透明な材料から成り、 前記単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで形成
された対向する第1の共振面と第2の共振面とを有し、
さらに、少なくとも一方の共振面の外側にあり、端面が
基板水平方向に対して傾斜した角度で逆メサ形状にエッ
チングされた窒化物半導体層の表面にミラーが形成され
ており、共振面間で共振されたレーザ光がミラーで反射
されることにより、レーザ光の少なくとも一方が基板側
に出射されることを特徴とする2次元レーザアレー。 - 【請求項2】 基板上に活性層を含む窒化物半導体層が
積層されてなる単位レーザ素子が、同一基板内に複数形
成された2次元レーザアレーであって、 前記基板は、300Kにおける熱伝導率が20(k/W
m-1K-1)以上、かつ、透明な材料から成り、 前記単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで形成
された第1の共振面を有し、また活性層以外の窒化物半
導体層内に第2の共振面を有し、さらに、基板水平方向
に対して傾斜した角度でエッチングされたもう一方の活
性層のエッチング端面にミラーが形成されており、活性
層内の発光がミラーを介して共振面間で共振されること
により、レーザ光の少なくとも一方が基板側に出射され
ることを特徴とする2次元レーザアレー。 - 【請求項3】 前記第2の共振面が、互いに屈折率の異
なる窒化物半導体層の各膜厚をλ/4n(λは波長、n
は窒化物半導体の屈折率)の膜厚で積層して成ることを
特徴とする請求項2記載の2次元レーザアレー。 - 【請求項4】 前記基板が、サファイア、スピネル、G
aN、ZnOから成る群から選択された1つであること
を特徴とする請求項1又は2記載の2次元レーザアレ
ー。 - 【請求項5】 基板上に活性層を含む窒化物半導体層が
積層されてなる単位レーザ素子が、同一基板内に複数形
成された照明用光源であって、 前記基板は、300Kにおける熱伝導率が20(k/W
m-1K-1)以上の材料から成り、 前記単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで形成
された対向する第1の共振面と第2の共振面とを有し、
さらに、少なくとも一方の共振面の外側にあり、端面が
基板水平方向に対して傾斜した角度でエッチングされた
窒化物半導体層の表面にミラーが形成されており、共振
面間で共振されたレーザ光がミラーで反射されることに
より、レーザ光の少なくとも一方が基板水平方向と異な
る方向に出射され、 発光観測面側に、レーザ光を拡散させる部材が配置され
たことを特徴とする照明用光源。 - 【請求項6】 基板上に活性層を含む窒化物半導体層が
積層されてなる単位レーザ素子が、同一基板内に複数形
成された照明用光源であって、 前記基板は、300Kにおける熱伝導率が20(k/W
m-1K-1)以上の材料から成り、 前記単位レーザ素子は、活性層端面にエッチングで形成
された第1の共振面を有し、また活性層以外の窒化物半
導体層内に第2の共振面を有し、さらに、基板水平方向
に対して傾斜した角度でエッチングされたもう一方の活
性層のエッチング端面にミラーが形成されており、活性
層内の発光がミラーを介して共振面間で共振されること
により、レーザ光の少なくとも一方が基板水平方向と異
なる方向に出射され、 発光観測面側に、レーザ光を拡散させる部材が配置され
たことを特徴とする照明用光源。 - 【請求項7】 前記第2の共振面が、互いに屈折率の異
なる窒化物半導体層の各膜厚をλ/4n(λは波長、n
は窒化物半導体の屈折率)の膜厚で積層して成ることを
特徴とする請求項6記載の照明用光源。 - 【請求項8】 前記基板が、サファイア、スピネル、S
iC、GaN、ZnOから成る群から選択された1つか
ら成ることを特徴とする請求項6又は7記載の照明用光
源。
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