JP3218631B2 - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JP3218631B2
JP3218631B2 JP19493091A JP19493091A JP3218631B2 JP 3218631 B2 JP3218631 B2 JP 3218631B2 JP 19493091 A JP19493091 A JP 19493091A JP 19493091 A JP19493091 A JP 19493091A JP 3218631 B2 JP3218631 B2 JP 3218631B2
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寿彦 辻
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マスクパターンの透過
光束を投影光学系を介してステージ上の感光基板に結像
する投影露光装置に関し、とくに、投影光学系の結像特
性を効率よくかつ精度よく測定できるように改良したも
のである。この種の投影露光装置は半導体集積回路や大
型液晶基板などの製造用に供される。
【0002】
【従来の技術】投影光学系の結像特性を計測し、マスク
パターンの結像状態が最高な状態となるように投影光学
系を補正する技術は特開昭60−26343号公報、特
開昭63−306626号公報あるいは特開平1−27
3318号公報などで開示されている。
【0003】特開昭60−26343号公報に開示され
ているものは、微小線要素を有するテストレチクルと、
ステージ上に設置され、微小スリットを介して前記テス
トレチクルの透過光を受光する受光素子とを備え、ステ
ージをZ軸上に昇降させるときに得られる受光素子から
の出力信号の変化に基づいて、投影光学系の特性、たと
えば像面傾斜や像面湾曲を求めている。そして、この計
測結果に基づいて投影光学系を補正する。
【0004】特開昭63−306626号公報あるいは
特開平1−273318号公報に開示されているもの
は、基準マークを有しステージ上に設けられた基準部材
と、特殊の基準マークを有するテストレチクルとを備
え、基準部材をその下面から照射し、基準部材およびテ
ストレチクルの各基準マークを透過した光束を受光して
投影光学系の結像特性を計測可能としたものである。そ
して、露光光の吸収に起因した温度上昇などによる投影
光学系の結像特性の変動を予め予測し、その結果に基づ
いて露光時の結像特性の変動を予測して補正が行なわれ
る。これらの装置によれば、露光時の熱エネルギによる
投影光学系の結像特性、たとえば、像面傾斜や像面湾曲
などの変動をリアルタイムに補正できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の装置にあっては、テストレチクルが必須であ
り、実際のレチクルをセットした状態では投影光学系の
結像特性を計測できない。そのため、実露光中の大気圧
や温度の変動に起因した投影光学系の結像特性の変動が
必ずしも正確に補正できるという保証はない。したがっ
て、とくに次世代の64M DRAMなどのように要求される線
幅が0.3〜0.4μmにもなると、従来の予測制御による結
像特性の補正では充分な合焦精度が期待できない。ま
た、ウエハ交換時のたびにテストレチクルをセットして
結像特性を計測して投影光学系を補正する場合、スルー
プットの低下が免れない。
【0006】また、この種の投影露光装置においては、
上述した像面湾曲、像面傾斜の他にも投影光学系の結像
特性に影響を与える要因として非点收差(以下、本明細
書中「アス」と呼ぶ),偏心あるいは球面收差が存在す
ることが知られているが、これらの従来装置ではアス,
偏心あるいは球面收差を測定していないから、上述した
ように線幅が極細くなると所望の合焦特性が得られない
おそれがある。なお、アスはメディオル方向とサディタ
ル方向の焦点位置の差であり、非点收差に起因するもの
である。
【0007】テストレチクルを用いずに実レチクルを使
用して投影光学系の結像特性を検出する場合、露光領域
の周辺に形成されたマークを使用して合焦状態が測定さ
れるが、露光領域の中央部での焦点検出はできず、した
がって、像面湾曲や像面傾斜、あるいはアスを計測する
ことはできない。
【0008】なお、露光開始前にテストレチクルを用い
て試し焼きを行ない、それに基づいて結像特性を補正す
ることも従来から行なわれているが、露光中の結像特性
の変動に追従できず、また、各ウエハごとに試し焼きす
るとスループットが低下するので現実的ではない。
【0009】本発明の目的は、テストレチクルなどを使
用することなく投影光学系の結像特性を計測してリアル
タイムに補正することを可能にするとともに、従来補正
されていなかったアス,偏心あるいは球面收差による結
像特性への影響を抑制できるようにした投影露光装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)請求項1の発明は、マスクに形成されたパターン
の像を投影光学系を介して基板上に転写することにより
基板を露光する装置に適用され、投影光学系の像面側で
投影光学系を通過した光を検出する検出手段と、検出手
段からの検出信号に基づいて、投影光学系の球面収差を
計測する結像特性計測手段とを設けることにより上述し
た目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1の発明において、結
像特性計測手段により、検出手段からの検出信号の波形
に基づいて球面収差を計測するようにしたものである。 (3)請求項3の発明は、請求項1の発明において、結
像特性計測手段によって計測された球面収差を補正する
補正手段をさらに有するものである。 (4)請求項4の発明は、請求項3の発明において、補
正手段を、投影露光装置の光路中に配置された平行平板
ガラスとしたものである。 (5)請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかの発
明において、基板を載置するステージ上に所定形状のマ
ークを設け、検出手段によりマークからの光を投影光学
系を介して検出するものである。 (6)請求項6の発明は、マスクに形成されたパターン
の像を投影光学系を介して基板上に転写することにより
基板を露光する装置に適用される。そして、投影光学系
の像面側で投影光学系を通過した光を検出する検出手段
と、検出手段からの検出信号に基づいて、投影光学系の
非点収差を計測する結像特性計測手段と、結像特性計測
手段によって計測された非点収差を補正する補正手段と
を設けるとともに、投影光学系にそれぞれ位置調整可能
な複数の可動レンズ群を設け、補正手段には、結像特性
計測手段による非点収差の計測結果に応じて可動レンズ
群のうちの少なくとも1つを駆動する駆動制御手段を設
けることにより、上述した目的を達成する。 (7)請求項7の発明は、請求項6の発明において、複
数の可動レンズ群を、投影光学系の光軸方向の位置と、
光軸に対する位置との少なくとも一方を変更可能にした
ものである。 (8)請求項8の発明は、請求項7の発明において、複
数の可動レンズ群を、それぞれレンズ周縁部の3点に配
置された駆動部材で支持し、各可動レンズ群に設けられ
た駆動部材を、投影光学系の光軸に垂直な平面内におけ
る位置がレンズの周縁方向にそれぞれ重ならないように
配置したものである。 (9)請求項9の発明は、請求項6〜8のいずれかの発
明において、駆動制御手段により、非点収差を補正する
ように少なくとも1つの可動レンズ群を駆動するととも
に、この補正によって生じる他の収差を補正するように
少なくとも1つの可動レンズ群を駆動するようにしたも
のである。 (10)請求項10の発明は、請求項9の発明におい
て、補正手段により、投影光学系の非点収差の他に、投
影倍率、像面湾曲、像面傾斜、及び平均焦点位置のうち
の少なくとも1つを補正するようにしたものである。 (11)請求項11の発明は、請求項6〜10のいずれ
かの発明において、結像特性計測手段により、投影光学
系に対するメディオナル方向とサディタル方向との夫々
の結像特性を計測するようにしたものである。 (12)請求項12の発明は、請求項11の発明におい
て、メディオナル方向に延びたマーク、及びサディタル
方向に延びたマークからの光を投影光学系を介して検出
するようにしたものである。 (13)請求項13の発明は、請求項6〜11のいずれ
かの発明において、位相シフトパターンを含むマークか
らの光を投影光学系を介して検出するようにしたもので
ある。 (14)請求項14の発明は、請求項6〜11のいずれ
かの発明において、エレクトロクロミック素子により構
成されたマークからの光を投影光学系を介して検出する
ようにしたものである。 (15)請求項15の発明は、請求項6〜14のいずれ
かの発明において、所定のマークからの光を投影光学系
を介して検出するようにするとともに、投影光学系の光
軸に垂直な面内においてマークを回転可能にしたもので
ある。 (16)請求項16の発明は、請求項12〜15のいず
れかの発明において、基板を載置するステージ上にマー
クを設けたものである。 (17)請求項17の発明は、請求項12〜16のいず
れかの発明において、投影光学系の結像面内における複
数点にマーク像を投影するとともに、検出手段により複
数のマーク像を同時に検出するようにしたものである。 (18)請求項18の発明は、請求項1〜17のいずれ
かの発明において、基板の露光枚数をカウントするカウ
ンタと、基板の露光枚数に応じて検出手段及び結像特性
計測手段による投影光学系の結像特性計測を行なわせる
ための枚数設定手段とをさらに設けたものである。 (19)請求項19の発明は、請求項1〜18の発明に
おいて、検出手段及び結像特性計測手段による結像特性
の変化量が所定の許容値を越えた時、露光動作を停止す
るようにしたものである。(20)請求項20の発明は、マスクに形成されたパタ
ーンの像を投影光学系を介して基板上に転写することに
より基板を露光する装置に適用される。そして、投影光
学系の像面側で位相シフトパターンからの光を投影光学
系を介して検出する検出手段と、検出手段からの検出信
号に基づいて、投影光学系の結像特性を計測する結像特
性計測手段とを設けることにより上述した目的を達成す
る。 (21)請求項21の発明は、マスクに形成されたパタ
ーンの像を投影光学系を介して基板上に転写することに
より基板を露光する方法に適用される。そして、所定の
マークからの光を投影光学系の像面側で検出し、該検出
結果に基づいて投影光学系の球面収差を計測することに
より上述した目的を達成する。 (22)請求項22の発明は、マスクに形成されたパタ
ーンの像を投影光学系を介して基板上に転写することに
より基板を露光する方法に適用される。そして、所定の
マークから光を投影光学系の像面側で検出し、該検出結
果に基づいて投影光学系の非点収差を計測し、非点収差
の計測結果に応じて、位置調整可能な複数の可動レンズ
群のうちの少なくとも1つを駆動して非点収差を補正す
ることにより上述した目的を達成する。
【0011】
【作用】(1)請求項1〜5の発明 投影光学系の像面側で投影光学系を通過した光を検出
し、その検出信号に基づいて、投影光学系の球面収差を
計測する。請求項2の発明では、検出信号の波形に基づ
いて球面収差を計測する。請求項3の発明では、計測さ
れた球面収差を補正する。とくに請求項4の発明では、
平行平板ガラスにより補正する。請求項5の発明では、
基板を載置するステージ上のマークからの光を投影光学
系を介して検出する。 (2)請求項6〜19の発明 投影光学系の像面側で投影光学系を通過した光を検出
し、その検出信号に基づいて投影光学系の非点収差を計
測する。非点収差の計測結果に応じて可動レンズ群のう
ちの少なくとも1つを駆動して非点收差を補正する。請
求項7の発明は、複数の可動レンズ群における投影光学
系の光軸方向の位置と、光軸に対する位置との少なくと
も一方を変更する。請求項8の発明では、複数の可動レ
ンズ群は、それぞれのレンズ周縁部の3点に配置された
駆動部材で支持される。各可動レンズ群に設けられた駆
動部材は、投影光学系の光軸に垂直な平面内における位
置がレンズの周縁方向にそれぞれ重ならないように配置
され、可動レンズ群は独立して駆動される。請求項9の
発明では、非点收差の補正によって生じる他の収差を補
正する。請求項10の発明では、投影光学系の非点収差
の他に、投影倍率、像面湾曲、像面傾斜、及び平均焦点
位置のうちの少なくとも1つを補正する。請求項11の
発明では、投影光学系に対するメディオナル方向とサデ
ィタル方向との夫々の結像特性を計測する。請求項12
の発明では、メディオナル方向に延びたマーク、及びサ
ディタル方向に延びたマークからの光を投影光学系を介
して検出する。請求項13の発明では、位相シフトパタ
ーンを含むマークからの光を投影光学系を介して検出す
る。請求項14の発明では、エレクトロクロミック素子
により構成されたマークからの光を投影光学系を介して
検出する。請求項15の発明では、所定のマークからの
光を投影光学系を介して検出するとともに、投影光学系
の光軸に垂直な面内においてマークを回転する。請求項
17の発明では、投影光学系の結像面内における複数点
にマーク像を投影するとともに、複数のマーク像を同時
に検出する。請求項18の発明では、基板の露光枚数を
カウントし、設定された枚数になると投影光学系の結像
特性計測を行う。請求項19の発明では、結像特性の変
化量が所定の許容値を越えた時、露光動作を停止する。(3)請求項20の発明 投影光学系の像面側で位相シフトパターンからの光を投
影光学系を介して検出し、その検出信号に基づいて、投
影光学系の結像特性を計測する。 (4)請求項21の発明 所定のマークからの光を投影光学系の像面側で検出し、
該検出結果に基づいて投影光学系の球面収差を計測す
る。 (5)請求項22の発明 所定のマークから光を投影光学系の像面側で検出し、検
出結果に基づいて投影光学系の非点収差を計測する。こ
の非点収差の計測結果に応じて、位置調整可能な複数の
可動レンズ群のうちの少なくとも1つを駆動して非点収
差を補正する。 (6)基準パターン21を下面から照明し、投影光学系
PLを通してマスクパターンRの裏面で反射した光を投
影光学系PLから開口パターン21を通して受光し、ス
テージ14を投影光学系PLの光軸方向に昇降させたと
きに受光手段28から得られる出力信号に基づいて合焦
状態を検出するとともに、露光領域の少なくとも2ヵ所
において合焦状態を検出し、この少なくとも2ヵ所の合
焦状態の検出結果から投影光学系PLの結像特性を計測
する。したがって、テストレチクルなどを使用せずに投
影光学系PLの結像特性が測定でき、また、実際のマス
クパターンをセットした状態でも投影光学系PLの結像
特性を測定でき、この測定結果により結像特性を補正し
てきわめて高精度な合焦状態が得られる。さらに、露光
領域の2ヵ所以上の計測結果に基づいて結像特性が測定
できるので、試し焼きすることなく像面湾曲、像面傾
斜、アスなどの測定を簡単に行なうことができる。ま
た、投影光学系PLによる露光領域のサディタル方向に
延在する第1のパターン21asを通過する照明光に基
づいて合焦状態検出手段32Aで合焦状態を検出すると
ともに、メディオナル方向に延在する第2のパターン2
1amを通過する照明光に基づいて合焦状態検出手段3
2Aで合焦状態を検出し、これら2つの合焦状態の検出
結果から投影光学系PLの結像特性である偏心や球面收
差が計測される。これらの偏心や球面收差は、予め測定
した第1および第2のパターン21as,21amにつ
いての合焦状態のずれ量と偏心との相関関係、あるい
は、予め測定した第1および第2のパターン21as,
21amについての合焦状態のずれ量と球面收差の相関
関係から求められる。
【0012】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】(露光光学系)図1は本発明を半導体集積回
路製造用の投影露光装置に適用した一実施例の概略図で
ある。図1において、超高圧水銀ランプ、エキシマレー
ザ光源等の露光用の照明光源1は、g線,i線あるいは
紫外線パルス光(例えばKrFエキシマレーザ等)など
のレジスト層を感光する波長(露光波長)の照明光IL
を発生する。照明光ILは、照明光の光路の閉鎖,開閉
を行うシャッタ2、および大部分(90%以上)の照明
光を通過させる半透過鏡4を通過した後、オプチカルイ
ンテグレータ(フライアイレンズ)等を含む照明光学系
6に達する。ミラー22は通常状態(露光時)では光路
から退避しており、後述するように投影光学系PLの結
像特性を計測するときのみ光軸上に挿入される。
【0014】シャッタ2は駆動部3により照明光の透過
および遮断を制御するように駆動される。また、半透過
鏡4で反射された照明光の一部は、PINフォトダイオ
ード等の光検出器(パワーモニタ)5に入射する。パワ
ーモニタ5は照明光ILを光電検出して光情報(強度
値)PSを主制御系32に入力する。この光情報PS
は、主制御系32において投影光学系PLの結像特性の
変動量を求めるための基礎データとなっている(詳細後
述)。
【0015】照明光学系6において光束の一様化、スペ
ックルの低減化等が行われた照明光ILは、ミラー7で
反射されてリレーレンズ9a,9bおよび可変ブライン
ド10を通った後、ミラー12で垂直に下方に反射され
てメインコンデンサレンズ13に至り、レチクルRのパ
ターン領域PAを均一な照度で照明する。可変ブライン
ド10の面はレチクルRと共役関係にあるので、駆動モ
ータ11により可変ブラインド10を構成する可動ブレ
ードを開閉させて開口形状を変えることによって、レチ
クルRの照明視野を任意に選択することができる。
【0016】また、本実施例では照明光ILの照射によ
りウエハW等から発生する反射光が、上記ミラー7を通
過して光検出器(反射量モニタ)8に入射するように構
成されている。反射量モニタ8は反射光を光電検出して
光情報(強度値)RSを主制御系32に入力する。ここ
で、この光情報RSは投影光学系PLの結像特性の変動
量を求めるための基礎データとなる(詳細後述)。
【0017】レチクルRは水平面内で2次元移動可能な
レチクルステージRS上に載置され、パターン領域PA
の中心点が投影光学系PLの光軸AXと一致するように
位置決めされる。レチクルRの初期設定は、レチクル周
辺のアライメントマーク(不図示)を光電検出するレチ
クルアライメント系RAからのマーク検出信号に基づい
て、レチクルステージRSを微動することにより行われ
る。レチクルRは不図示のレチクル交換器により適宜交
換されて使用される。特に多品種少量生産を行う場合、
交換は頻繁に行われる。
【0018】パターン領域PAを通過した照明光IL
は、両側テレセントリックな投影光学系PLに入射す
る。投影光学系PLはレチクルRの回路パターンの投影
像を、表面にレジスト層が形成され、その表面が結像面
とほぼ一致するように保持されたウエハW上の一つのシ
ョット領域に重ね合わせて投影(結像)する。
【0019】(XYステージ,Zステージおよびレベリ
ングステージ)ウエハWは不図示のレベリングステージ
上に載置され、このレベリングステージは、駆動モータ
17により光軸方向(Z方向)に微動可能なZステージ
14上に設置されている。Zステージ14は、駆動モー
タ18によりステップ・アンド・リピート方式で2次元
移動可能なXYステージ15上に載置され、XYステー
ジ15は、ウエハWの一つのショット領域に対するレク
チルRの転写露光が終了すると、ウエハ上の次のショッ
ト領域が投影光学系PLの露光領域と一致するまで移動
される。XYステージ15の2次元的な位置は干渉計1
9によって、例えば0.01μm程度の分解能で常時検
出される。そのため、Zステージ14の端部には干渉計
19からのレーザビームを反射する移動鏡14mが固定
されている。干渉計19と移動鏡14mはX方向とY方
向の位置検出用として一対づつ設けられている。
【0020】Zステージ14上には照射量モニタ16が
ウエハWの表面位置とほぼ一致するように設けられてい
る。この照射量モニタ16は、例えば投影光学系PLの
イメージフィールドもしくはレチクルパターンの投影領
域とほぼ同じ面積の受光面を備えた光検出器で構成さ
れ、ショット領域の照射量に関する光情報LSを主制御
系32に入力する。この光情報LSは、投影光学系PL
の結像特性の変動量を求めるための基礎データとなる
(詳細後述)。
【0021】(開口パターン)Zステージ14上にはま
た、投影光学系PLの結像特性、たとえば焦点位置,像
面湾曲,像面傾斜およびアスなどを測定する際に用いら
れる基準部材20が設けられている。基準部材20に
は、図3に示すように投影光学系PLの露光領域(イメ
ージフィールドIF)の中心部の1ヵ所と周辺部の4ヵ
所に対応する位置に、図2(a)に示す格子パターンと
図2(b)に示す格子パターンを一対とする5組の開口
パターン21am,21as〜21em,21esが設
けられている。図3において、半径rの円領域IFは投
影光学系PLの最大露光領域を示し、この円に内接する
正方形は実際にウエハを露光できる最大チップ領域を示
している。
【0022】図2(a),(b)において、黒地が遮光
部、白地が透光部である。図3において、添字m付きの
開口パターン21am〜21emは、投影光学系PLの
メディオナル方向の結像特性を測定するためのもの、添
字s付きの開口パターン21as〜21esは、投影光
学系PLのサディタル方向の結像特性を測定するための
ものであり、各格子パターンはX軸に対して45度およ
び135度の傾きを持っている。以下、メディオナル方
向をM方向、サディタル方向をS方向と呼ぶ。
【0023】開口21を5個以上設ければより多くの結
像特性情報(たとえば像面の湾曲)が得られるが、この
実施例ではスループットや計測光学系の簡素化を考え
て、結像状態が最も有利となる光軸部に1個の開口21
aを、実際に使用する露光領域内であり、かつ結像特性
が最も不利となる像高100%の周辺部に4個の開口2
1b〜21eをそれぞれ配置している。なお、本明細書
中、一対の開口パターン21am,21as〜21e
m,21esを開口21と総称する。
【0024】(計測用照明系LL)開口21はその下方
から計測照明系LLによって照明されている。計測照明
系LLは、照明光ILの光路中に不図示の駆動装置によ
って挿入されるミラー22、ハーフミラー23、レンズ
24、光ファイバ25、レンズ26およびミラー27か
ら成り、照明光ILをウエハステージ15内に導く。開
口21から出射された照明光は投影光学系PLを介して
レチクルRに達し、その裏面によって反射され、再び投
影光学系PLを介して開口21に戻る。この反射光は開
口21を透過した後、ミラー27、レンズ24、光ファ
イバ25、レンズ26およびハーフミラー23を介して
フォトマル,SPD等で構成される光検出器28に入射
し、光検出器28で光電変換されて電気信号として出力
される。ここで、図示は省略しているが、5組の開口2
1a〜21bをそれぞれ個別に照明し、反射光を個別に
受光するように構成されている。なお、開口21の裏面
全体を照明し、光検出器28において5組の開口21a
〜21bの各々からの反射光を個別に受光するように構
成するだけでもよい。また、照明系,受光系とも1組だ
け用意し、開口部を時間的に移動することにより測定す
る構成としてもよい。
【0025】(斜入射式検出光学系)図1において、符
号34は斜入射式検出光学系であり、例えば特公平2−
10361号公報に開示されている。この斜入射式検出
光学系34は、ウエハ表面の投影光学系PLの最良結像
面に対する上下方向(Z方向)の位置を検出し、ウエハ
Wと投影光学系PLとの合焦状態を検出する焦点検出系
29と、ウエハW上の所定領域の結像面に対する傾きを
検出する水平位置検出系30とを組み合わせたものであ
る。
【0026】焦点検出系29および水平位置検出系30
は、光軸AXに対して斜め方向からウエハ表面に入射す
る照明光を射出する光源29a,30aと、ハーフミラ
ー31aと、ウエハ表面での反射光を受光する受光光学
系29b,30bと、ハーフミラー31bとから成る。
照明光学系29aから射出される照明光は、ピンホール
あるいはスリットの像を形成するような結像光束、照明
光学系30aから射出される照明光は平行光束である。
【0027】なお、本実施例では設計上の最良結像面が
零点基準となるように、予め受光光学系29bの内部に
設けられた不図示の平行平板ガラス(プレーンパラレ
ル)の角度が調整されて、焦点検出系29のキャリブレ
ーションが行われるとともに、ウエハ表面と結像面とが
一致した時に、照射光学系30aからの平行光束が受光
光学系30bの内部の4分割受光素子(不図示)の中心
位置に集光されるように、水平位置検出系30のキャリ
ブレーションが行われる。
【0028】(投影光学系PLの結像特性補正部)投影
光学系PLの上部にはその結像特性補正部ICが設けら
れており、投影光学系PLを構成するレンズエレメント
(40,41),43,45の各々を独立に駆動するこ
とにより、投影倍率,ディストーション,像面湾曲,ア
スなどの結像特性が補正される。レチクルRに最も近い
第1群のレンズエレメント40,41は支持部材42に
より固定され、第2群のレンズエレメント43は支持部
材44により固定され、第3群のレンズエレメント45
は支持部材46に固定されている。レンズエレメント4
5より下部のレンズエレメントはそれぞれ投影光学系P
Lの鏡筒部47に固定されている。
【0029】なお、本実施例において投影光学系PLの
光軸AXとは、この鏡筒部47に固定されているレンズ
エレメントの光軸を指すものとする。
【0030】支持部材46は伸縮可能な駆動素子50
a,50b,50c(図4)によって投影光学系PLの
鏡筒部47と連結されている。支持部材44は伸縮可能
な駆動素子49a,49b,49c(図4)によって支
持部材46に連結され、支持部材42は伸縮可能な駆動
素子48a,48b,48c(図4)によって支持部材
44に連結されている。
【0031】図4は投影光学系PLを上方(レチクル
側)から見た図であり、上述した結像特性補正部ICの
平面図である。駆動素子48a〜48cはそれぞれ12
0°ずつ回転した位置に配置され、駆動素子制御部33
により独立制御可能となっている。駆動素子49a〜4
9cおよび50a〜50cも同様にそれぞれ120°ず
つ回転して配置され、駆動素子制御部33により独立制
御可能となっている。駆動素子48a,49aおよび5
0aは互いに40°だけずれて配置されており、駆動素
子48b,49bおよび50bと、48c,49cおよ
び50cについても同様に互いに40°ずつずれて配置
されている。
【0032】駆動素子48〜50として例えば電歪素
子,磁歪素子を用い、駆動素子に与える電圧または磁界
に応じた駆動素子の変位量を予め求めておく。ここでは
図示していないが、駆動素子のヒステリシス性を考慮
し、容量型変位センサ,差動トランス等の位置検出器を
駆動素子に付設し、駆動素子に与える電圧または磁界に
対応した駆動素子の位置をモニタして、高精度な駆動を
可能とする。
【0033】ここで、本実施例では、駆動素子制御部3
3によって、レチクルRに近いレンズエレメント(4
0,41),43および45が移動可能とされるが、こ
れらのエレメントは投影倍率,ディストーション,像面
湾曲およびアスの各特性に与える影響が他の不図示のレ
ンズエレメントに比べて大きく制御しやすくなってい
る。
【0034】本実施例では、移動可能なレンズエレメン
トを3群構成としているため、他の諸収差の変動を押さ
えつつレンズエレメントの移動範囲を大きくでき、しか
も種々の形状歪み(台形,菱形,樽型,糸巻型等のディ
ストーション)、像面湾曲およびアスに対応可能であ
る。したがって、露光光吸収により投影光学系PLの温
度が上昇しその結像特性が変動しても十分に対応でき
る。なお、レンズエレメントの移動は、本実施例で補正
できない投影光学系PLの他の諸収差(例えば球面収差
等)に及ぼす影響が無視できる範囲内で行うものとす
る。あるいは、レンズエレメント相互の間隔を調整する
ことによって、アスを制御しつつ、他の諸収差(倍率,
ディストーション,像面湾曲)をも補正するという方式
を採用しても構わない。
【0035】以上の構成によって、主制御系32から与
えられる駆動指令に応じた量だけ3群のレンズエレメン
ト(40,41),43および45の周縁3点を独立し
て、投影光学系PLの光軸AX方向に移動できる。この
結果、3群のレンズエレメント(40,41),43お
よび45の各々を光軸AXにほぼ沿って平行移動させる
ことができるとともに、光軸AXとほぼ垂直な平面に対
して任意に傾斜させることが可能となる。なお、上記レ
ンズエレメントはそれぞれ光軸AXを仮想的な傾斜基準
として傾斜するものとする。
【0036】主制御系32は、パワーモニタ5,反射量
モニタ8,照射量モニタ16よりそれぞれ光情報を得
て、後述する如く投影光学系PLの結像特性の変動量を
算出するとともに、駆動素子制御部33を初めとして装
置全体を統括制御する。
【0037】(結像特性の計測手順)次に本実施例にお
ける像面湾曲,像面傾斜およびアスの計測手順について
述べる。レチクルRがレチクルステージRSに載置され
た状態で、干渉計19でXYステージ15の位置をモニ
タしながら、基準部材20上の開口21の中心が投影光
学系PLの光軸AX上に来るようにXYステージ15を
モータ18で移動する。このとき、同時にモータ17を
駆動して、Zステージ14を投影光学系PLの最適焦点
位置(ベストフォーカス位置)と思われる位置(設計
値)からその焦点深度(±DOF)の数倍(例えば、2
・DOF)程度下(あるいは上)げる。
【0038】また同時に、ミラー22を光路に移動させ
て開口21に照明光LLを導き、開口21の特定パター
ンおよび投影光学系PLを介してレチクルRの裏面(パ
ターン面)を照明する。レチクルRから反射した照明光
は再び投影光学系PL,開口21を通った後、ミラー2
7,レンズ26,光ファイバ25,レンズ24およびハ
ーフミラー23を介して光検出器28に入射する。その
後、この状態でZステージ14をモータ17によって上
方(あるいは下方)に先のZステージの移動量(2・D
OF)の2倍程度走査する。このとき光検出器28の出
力(すなわち、5組の開口パターン21a〜21eのう
ちの1つを通過した反射光の強度に応じた光電信号)と
焦点検出系29の出力(Zステージ14の位置に対応し
ている)を同時に、たとえばZステージ14の単位移動
量(0.02μm程度)ごとにサンプリングしてA/D
変換すると、図5のような関係が得られる。
【0039】(光検出器28の出力と焦点検出系29の
出力による合焦状態の検出)これは次のように説明でき
る。開口21がレチクルRの裏面に関して投影光学系P
Lのデフォ−カス領域にあるとき、すなわち光学的に両
者が共役関係にないとき、開口21を出射した照明光は
投影光学系PLを介してレチクルRの裏面上に格子パタ
ーンのぼけた像を作る。レチクル裏面で反射した照明光
は再び投影光学系PLを介して開口21に入射するが、
さらにぼけた格子パターンの像になっている。したがっ
て、この反射光が格子パターンを透過するとき、ぼけた
部分は格子パターンの透光部を透過しないから、その分
透過光量が減少する。
【0040】一方、開口21がレチクル裏面に関して投
影光学系PLの焦点面(結像面)にあるとき、すなわ
ち、光学的に両者が共役な位置関係にあるとき、開口2
1から出射した照明光はレチクル裏面に鮮鋭な像を形成
するので、その反射光が開口21に入射するとき、その
反射光は格子パターンの鮮鋭な像を形成する。したがっ
て、その反射光が格子パターンを透過するとき、遮光部
に到達する(遮光部によってケラれる)反射光はほとん
どなく、光検出器28の受光光量がデフォーカスのとき
に比較して増大する。したがって、図5において、光検
出器28のピーク出力時に焦点検出系29で得られた出
力値fが投影光学系PLの最適焦点位置(ベストフォー
カス位置)となる。主制御系32の合焦状態検出部32
Aは光検出器28の出力からそのピーク値を求め、その
時の焦点検出系29の出力値から焦点位置を求める。こ
の処理を各々の開口21am〜21esについて計10
回行うと、図6のように各々のパターン21am〜21
esの焦点位置が焦点検出系29の出力値として求めら
れる。なお、本実施例では基準部材20に5組の開口パ
ターン21a〜21eを設けるとともに、各開口パター
ン21am,21as〜21em,21esの各々から
の反射光を個別に受光可能に構成しているので、上記の
如き計測動作においてZステージ14のZ方向への走査
は1回で済むことになる。
【0041】図6の結果に基づいて、像高(光軸AXか
ら露光領域周辺までの距離)に対する焦点検出系29の
出力の関係を求めると図7のグラフとなる。図7の符号
Mはメディオナル方向の結像特性、符号Sはサディタル
方向の結像特性を示す。また、図7の結像特性は像面傾
斜と像面湾曲とが重畳したものである。図7において、
M方向における像高100%の焦点検出系29の出力値
はそれぞれf5,f4、S方向における像高100%の
焦点検出系29の出力値はそれぞれf3,f2である。
さらに、Z1は像面湾曲を取り除いたM像の最低焦点位
置、Z3は像面湾曲を取り除いたS像の最低焦点位置、
Z2は像面湾曲を取り除いた像面の最低焦点位置、Z4
は像面湾曲を取り除いたS像の最高焦点位置、Z6は像
面湾曲を取り除いたM像の最高焦点位置、Z5は像面湾
曲を取り除いた像面の最高焦点位置、Z7は像面傾斜を
取り除いたS像の最高焦点位置、Z9は像面傾斜を取り
除いたM像の最高焦点位置、Z8は像面傾斜を取り除い
た像面の最高焦点位置である。
【0042】図7において、中心開口21am,21a
sを除く開口21bm,21bs〜21em,21es
についてのグラフから、Z1〜Z6を次式により求め
る。 Z1=f1−(f5−f4)/2 Z3=f1−(f3−f2)/2 Z4=f1+(f3−f2)/2 Z6=f1+(f5−f4)/2 Z2=(Z1+Z3)/2 Z5=(Z4+Z6)/2
【0043】そして、M方向の像面傾斜特性として像高
100%のデータZ1とZ6を結び、S方向の像面傾斜
特性として像高100%のデータZ4とZ3を結び、平
均値特性としてZ5とZ2を結ぶと、図8に示す像面傾
斜特性が得られる。同図において符号Aは全体の像面傾
斜を表わし、M方向とS方向の平均値として求められ、
その像面傾斜ΔZは、 ΔZ=Z5−Z2 となる。また、M方向像面傾斜は、 ΔZm=Z6−Z1 S方向像面傾斜は、 ΔZs=Z4−Z3 となる。
【0044】図7に示したグラフを図8で求めた像面傾
斜により補正し、さらに四隅の開口21bm,21bs
〜21em,21esに対応する焦点検出系29の出力
に中心開口21am,21asに対応する焦点検出系2
9の出力を加えて像面湾曲を求めると、図9に示すグラ
フとなる。図9において、 Z7=(f2+f3)/2 Z9=(f4+f5)/2 Z8=(Z7+Z9)/2 の関係がある。
【0045】ここで、M方向像面湾曲Δrmは、 Δrm=Z9−f1 となり、S方向像面湾曲Δrsは、 Δrs=Z7−f1 となるから、全体の像面湾曲ΔrAは、図9に符号Aで
示すように、ΔrsおよびΔrmの平均として求めら
れ、 ΔrA=(Δrm+Δrs)/2=Z8−f1 となる。アスはM方向像面湾曲とS方向像面湾曲の差で
あるから、図10のようなグラフで示される。
【0046】以上説明した像面傾斜、像面湾曲、および
アスの演算は主制御系32の結像特性計測部32Bで行
われる。
【0047】図9からわかるように、図示しない平均焦
点位置fAは、 fA=f1+ΔrA/2=f1+(Z8−f1)/2 で表わされる。したがって、焦点検出系29の出力がf
Aに一致するようにZステージ14を制御すると、ウエ
ハ表面がレチクルRの裏面と光学的に共役となり、良好
な結像が得られる。これにより、後述する像面湾曲,ア
スの補正が十分でないときでも、従来よりは良好な結像
が得られる。なお、焦点検出系29の零点基準が上記f
Aとなるようにキャリブレーションを行っておくことが
望ましい。また、結像面とウエハ表面の最大偏差を最小
とするような面に焦点検出系29をキャリブレーション
してもよい。
【0048】また、例えば図11に示すような像面湾曲
が得られている場合で、露光領域の半分のエリア(図1
1では中心線80より左半分)のみ露光するときには、
レベリングステージを82の如く左半分だけで最適にな
るように駆動して露光すると良好な結像特性が得られ
る。
【0049】さらに、焦点検出系29の直線性保証範囲
(換言すれば検出可能範囲)が少ない場合は次のように
することができる。まず、モータ17にエンコーダ等の
位置センサを付設し、この値によってZステージを走査
して図5のような関係、すなわち横軸にエンコーダの
値、縦軸に光電検出器28の出力をとったグラフを求め
る。その後、焦点光学系29内のハービングガラスを駆
動させつつ、エンコーダの値と焦点検出系29の出力と
の対応をとり、最終的に焦点検出系29に対する光電検
出器28の出力を求める。
【0050】さらに、後述する予測制御によって焦点検
出系29のハービングガラスを駆動し、これにより、予
めおおよその焦点位置を見つけておいてもよい。この場
合、Zステージ14の走査範囲を小さくでき、焦点検出
系29の出力だけでZステージを走査でき、走査に必要
な時間も短くなり、高スループット化できる。
【0051】(像面湾曲とアスの補正手順)次に、画像
湾曲およびアスを補正する手順について説明する。基本
的には前述したとおり、投影光学系の3群のレンズエレ
メント(40,41)、43および45を光軸方向ある
いは光軸に垂直な軸を回転中心として傾動することによ
り、所望の結像状態を得る。ここでは説明を簡単にする
ため、画像湾曲およびアスに限って説明を行うが、投影
倍率、ディストーションの補正も可能である。
【0052】レンズエレメント(40,41)の駆動に
よる像面湾曲およびアスの変化を図12で説明する。な
お、図12は一例であり必ずしも一般的ではなく、レン
ズエレメントの構成により変化の仕方は異なってくる。
本実施例のレンズエレメント(40,41)を光軸方向
に移動することによって、像面湾曲は図12(a)のよ
うに、またアスは図12(b)のように変化する。ここ
では、像面湾曲を低減するとアスが増加するような光学
系を設定しているので、投影光学系PLの総合焦点差
(像面湾曲,像面傾斜,アスなどを全て含んだショット
内(露光領域内)における焦点(結像)位置の差)を重
要視し、像面湾曲およびアスが最適値になるようにレン
ズエレメント(40,41)を駆動するのが望ましい。
なお、例えば、駆動レンズを変えたり、駆動するレンズ
を増加したり、レンズの曲率,屈折率を変えることによ
って、像面湾曲を減少させるとアスも減少させるように
構成することもできる。
【0053】像面湾曲およびアスの補正のためにレンズ
エレメントを駆動すると、倍率、ディストーションや他
の収差(例えばコマ収差)が悪化する可能性があるが、
複数のレンズエレメントを駆動することができるので、
これらの収差を補正しつつ所望の像面湾曲およびアスの
補正を行うことが可能である。
【0054】以上が投影光学系PLの結像特性補正部I
Cによる補正の手順であるが、レンズエレメント(4
0,41)、43あるいは45の駆動により像面が上下
動してしまう可能性も考えられるが、この変化量に応じ
て焦点検出系29に電気的、または光学的にオフセット
を与えてやれば、ウエハWが常に最良像面にセットされ
るので、この影響を防げる。なお、投影光学系PLが完
全に両側にテレセントリックなものであれば、レチクル
の上下移動によって補正することもできる。
【0055】(像面傾斜の補正)像面傾斜は、前述の計
測から求まった露光領域の4隅の焦点差(像面傾斜)を
オフセットとして電気的、または光学的に水平位置検出
系30に与えて補正する。すなわち、オフセットが与え
られた水平位置検出系30でウエハ面の水平位置を検出
しつつレベリングステージを駆動してウエハWを傾動さ
せることにより像面傾斜が補正される。
【0056】(実際の使用方法)次に本実施例の具体的
な使用方法について説明する。 (1)投影光学系PLが初期状態で有する像面湾曲,像
面傾斜およびアスの最適化は前述した手順でシステムの
セットアップ時に行なえばよい。
【0057】(2)大気圧や周囲温度などの環境の変化
あるいは照明光吸収などによって投影光学系PLの焦点
位置,像面湾曲,像面傾斜およびアスが変化する場合、
それらの変化が比較的遅いとき、あるいは計測間隔にお
ける変化量が無視できる程度のときは、たとえばウエハ
交換時などに定期的にZステージ14を走査し、このと
きの光検出器28から得られる信号に基づいて結像特性
を計測し、レンズエレメント(40,41),43,4
5やレベリングステージを駆動し、これにより、上記各
結像特性が最適になるようにできる。
【0058】(3)上記環境の変化や照明光吸収による
投影光学系PLの焦点位置,像面湾曲,像面傾斜および
アスの変化が比較的速い場合は、上述した開口21を通
過する光束を用いた結像特性の補正と、従来から知られ
ている予測制御による補正とを併用し所望の精度が得ら
れる。
【0059】(予測制御)予測制御とは、たとえば、特
開平1−273318号公報に開示されているもので、
投影光学系PLが露光光から受ける熱量によって変動す
る結像特性を予め計測してメモリし、このメモリ値に基
づいて実露光時の結像特性を補正するものである。
【0060】投影光学系PLの結像状態の変化特性は、
シャッタ2のオープン・クローズの情報、反射量モニタ
8および照射量モニタ16の出力RS,LSを使用して
熱量を計測するとともに、結像特性の変化が充分計測で
きる時間間隔でZステージ14を走査し、開口21を通
る光束の受光信号、すなわち光検出器28の出力信号に
基づいて結像特性を求める。そして、熱量に対する結像
特性の状態変数を主制御系32のメモリに格納する。な
お、熱量は、単位時間あたりの照射エネルギを検出する
照射量モニタ16の出力値と、シャッタ2のオープン時
間とに基づいて算出される。
【0061】露光時には、反射量モニタ8,照射量モニ
タ16からそれぞれ入力される光情報RS,LSと、シ
ャッタ2のオープン・クローズの情報および前述したメ
モリに格納されている変化特性にしたがって、投影光学
系PLの熱吸収による結像特性の変化量を算出する。投
影光学系PLの結像状態が、大気圧変化を初めとする他
の要因で変動する場合には、予め計測して記憶されてい
るデータ(たとえば大気圧変動に対する結像特性の変動
のデータ)に基づいてこれらの変化量も合計する。大気
圧計は投影光学系PLの中に設置することができる。こ
の合計値に対して像面湾曲,像面傾斜およびアスの最適
な補正量を計算し、レンズエレメント(40,41),
43,45を駆動素子48〜50で駆動して補正を行な
う。
【0062】ここで、焦点位置合せは、オフセットが与
えられた焦点検出系29で焦点位置を検出しつつZステ
ージ14を駆動してウエハWを上下動することにより行
なわれる。像面傾斜の補正は、オフセットが与えられた
水平位置検出系30でウエハ面の水平位置を検出しつつ
レベリングステージを駆動してウエハWを傾動させるこ
とにより行なわれる。
【0063】このようにして、例えば1枚のウエハに対
する露光を行っている間に、環境変化等による投影光学
系PLの結像特性の変動量が所定の許容値を越える場合
には、レンズエレメント(40,41),43,45や
Zステージ14を予測制御により駆動した上、さらに定
期的に、たとえばウエハ交換毎、または単位処理枚数毎
に上述したと同様にZステージ14を走査しながら光検
出器28からの信号を検出して焦点位置、像面湾曲,像
面傾斜およびアスを計測して補正を行なうと、予測制御
が定期的にキャリブレーションされ、投影光学系PLの
結像特性が向上する。なお、投影光学系PLの結像特性
の変動量が許容値を越えた時点で直ちに露光動作を停止
し、上記実施例の如く結像特性の計測および補正を行う
ようにしてもよい。
【0064】また、基準部材20が傾いている場合で
も、予めその傾きを計測しておき、開口21による結像
特性の計測時に、計測値に基づいてその傾きを補正する
こともできる。基準部材20の傾きは、斜入射式検出光
学系とそのハービングガラスでXYステージの位置を変
えながら計測したり、製造工程でXYステージを移動し
ながら電子マイクロ等で計測することができる。
【0065】(開口21の変形例I)以上の実施例で
は、開口21のパターンを図2(a),(b)に示すよ
うに透光部と遮光部との組合せパターンで説明したが、
計測光の波長を1/4波長だけシフトさせる位相シフト
パターンを用いて図2と等価なパターンを形成できる。
【0066】この原理を図13により説明する。図13
(a)に示すように、位相パターン51を下方から照明
すると回析光が発生する。このとき、0次光に比べて±
1次光は位相が1/4波長だけずれる。これらの光線が
レチクルRの下面で反射され再びパターン51に戻って
くる。パターン51が焦点面にあるとき、図13(b)
に示すように、±1次光は再び回析し、(+1),(−
1)で示す光線が0次光と同じ光路を通って戻ってい
く。このとき、(+1),(−1)で示す光線の位相が
さらに1/4波長だけずれ、0次光とは1/2波長位相
がずれ、したがって、(+1),(−1)で示す光線は
0次光を打消すように働く。
【0067】パターン51が投影光学系PLの焦点面に
ないときは、0次光と±1次光との位相差が1/2波長
にならないため上記光の打消しがなくなる。以上より、
図14のように開口51の出力が最小となるときが、ベ
ストフォーカスである。この方法によれば、上述した方
法に比べてレチクル裏面からの反射光の全てがパターン
51を通過するため、S/N比が高くなりベストフォー
カス点を検出しやすくなる。
【0068】(開口パターン21の変形例II)以上で
は、基準部材20に10個の開口21am,21as〜
21em,21esを設けた場合について説明したが、
この場合、厳密にはM方向とS方向とでは異なった領域
を観察している。このような点が問題になる場合には、
次のような開口を用いることができる。
【0069】図15に示すように、微小面積のECD
(エレクトロクロミックデバイス)などをマトリックス
状に配置し、各微小素子の印加電圧を制御することによ
り図2(a)あるいは(b)に示すような格子パターン
をそれぞれ形成できる。この場合、図16に示すよう
に、5個の開口21a〜21eを設ければよく、省スペ
ース、信号処理回路の小規模化の面でも有利である。こ
の構成による像面湾曲,像面傾斜およびアスの計測手順
は上述した場合とほとんど同じであるが、M方向および
S方向の開口パターンを設けた上述の実施例では1回の
Zステージ14の走査でM方向とS方向とを同時に計測
できたが、この構成では、M方向とS方向の格子パター
ンのそれぞれについてZステージ14をそれぞれ走査し
なければならない。
【0070】(開口パターンの変形例III)ECDなど
の電気素子で格子パターンを形成する場合は、唯一つの
開口21aで全ての点の計測が可能となる。すなわち、
XYステージ15を移動させて投影光学系PLの露光領
域IF内で開口21aを開口21b〜21eの各々に対
応した位置に位置決めし、それぞれの点でM方向、S方
向のパターンを形成してZステージ14を、その都度、
光軸方向に走査させると、唯一つの開口21aだけで各
点の像面湾曲,像面傾斜およびアスが計測できる。この
際、ECDなどの電気素子で格子パターンを形成せずと
も、例えば、上記実施例と同様にクロムなどの遮光部で
格子パターンを形成してもよい。ただし、この場合には
格子パターンを水平面内で回転可能に構成しておく必要
がある。しかしながら上記の如く2つの開口パターン2
1am,21asを形成しておく必要はなく、唯一の開
口パターン(21am,21asのいずれか一方)で良
いといった利点がある。
【0071】(開口パターンの変形例IV)図2(a),
(b)に示した開口パターンや図13に示した位相シフ
ト式パターンを使用する場合は、基準部材20そのも
の、あるいは基準部材20が設けられているZステージ
を回転可能にすれば、ECDなどの電気素子によるパタ
ーンと同様に、唯一つの開口パターンで露光領域内の5
箇所(21a〜21e)で像面湾曲,像面傾斜およびア
スを計測できる。すなわち、たとえば図2(a)の開口
パターンを露光領域の光軸上でX軸に対して45度回転
させてメディオナル方向の計測を行い、さらに、X軸に
対して135度回転させてサディタル方向の計測を行な
う。これを各点で行えばよい。
【0072】(開口パターンの変形例V)2つの開口2
1am,21esを用いることもできる。この場合、上
記段落番号
【0069】で述べたのと同じ動作となるが、ECDが
不要でかつ光学系が容易となる利点がある。
【0073】(複数の焦点検出系を設ける変形例)以上
では、投影光学系PLの光軸中心を測定する唯一つの焦
点検出系29を設けた場合について説明したが、露光エ
リア内の各所が計測できるように複数個の焦点検出系を
設けることもできる。このとき、複数個の焦点検出系2
9が図3の21am,21as〜21em,21esの
各点を測定できれば、基準部材20が傾いている場合、
あるいは傾きが変化している場合でも、誤差なく測定で
きる。逆に、基準部材20を厳密に水平に保持できれ
ば、基準部材20の複数の開口21を複数の焦点検出系
29のキャリブレーションに用いることができる。
【0074】また、この場合、像面の凹凸とウエハの凹
凸を考慮してより厳密な焦点合せも可能である。たとえ
ば、ウエハWの反りに合わせて像面を意図的に湾曲させ
て露光することも可能である。なお、焦点検出系29お
よび水平位置検出系30は本実施例の構成に限られるも
のではない。例えばウエハ上の矩形状のショット領域の
4隅およびその中心の各々にスリットまたはピンホール
の像を照射することにより各点での高さ位置(Z方向の
位置)を検出するように焦点検出系を構成すれば、特に
水平位置検出系を設けずとも、5点での高さからウエハ
表面の傾斜量を求めることができる。
【0075】(投影光学系PLの偏心および球面收差の
測定方法)上述した投影露光装置を用いて、投影光学系
PLの偏心あるいは球面收差を計測して補正することも
できる。
【0076】−偏心の測定・除去−投影光学系PLを構
成するレンズエレメントの全ての光軸が揃っている場合
には、形成される光軸中心の像(すなわち投影光学系P
Lの露光領域IFの中心に形成される像)には非点收差
(アス)は発生しない。つまり、図3の開口21am,
21asでそれぞれ測定したフォーカス点にはずれがな
い。そこで、開口21amでの測定値と開口21asで
の測定値のずれを求めれば、投影光学系PLの偏心を測
定できる。そして、たとえばレンズエレメント(40,
41),43,45のいずれかを、光軸と直交する垂直
面内において、測定された偏心量を補正するように移動
させることにより、偏心が除去できる。
【0077】−球面收差の測定・除去− 球面收差がある場合、図5あるいは図14の波形が歪
み、たとえば、左右が非対称になったり、コントラスト
が低下する。そこで、予め球面收差が発生した場合の信
号歪をシミュレーションして求めておけば、検出信号の
歪から收差量が測定できる。そして、投影光学系PLと
ウエハWとの間に平行平板ガラスを挿入することにより
球面收差を除去できる。
【0078】(結像特性照明光をレチクル側から照射す
る変形例)以上では、開口パターン21を有する基準部
材20をZステージ14上に配置し、ステージの下方か
ら投影光学系PLの結像特性計測照明光を照射し、レチ
クル裏面からの反射光を再び投影光学系PLおよび開口
21を介して光検出器28で受光するようにしたが、次
のようにして、上記計測用照明光を照射してもよい。
【0079】開口パターンを有するテストレチクルを用
い、レチクル上方からその開口パターン,投影光学系P
Lを介してウエハステージ上の基準反射面に計測用照明
光を照射し、その基準反射面からの反射光を投影光学系
PL,レチクルの開口パターンを通して光検出器で受光
する。この場合、光検出器はレチクルとほぼ共役の位置
に配置される。ここでテストレチクルを用いずとも、図
3中に示した開口パターンをデバイスレチクルの複数箇
所に設けることによって、同様に結像特性を求めること
ができる。
【0080】なお以上では、半導体集積回路を製造する
ための縮小投影露光装置について説明したが、本発明は
これ以外の投影露光装置、たとえば大型の液晶装置を製
造するのに使用される露光装置などにも適用できる。
【0081】ここで、上記実施例では投影光学系PLの
結像特性を補正する手段として、投影光学系PLを構成
するレンズエレメントの一部を駆動する機構(結像特性
補正部IC)を用いていたが、本発明に適用できる補正
手段は上記機構に限られるものではなく、例えばレチク
ルRを駆動する方式、もしくはレチクルRと投影光学系
PLとの間に配置したフィールドレンズを2次元移動、
または傾斜させる方式、あるいは投影光学系PLを構成
する2つのレンズエレメントに挟まれた空間を密封し、
この密封空間の圧力を調整する方式等のいずれか、ある
いはこれらを組み合わせたものを採用しても構わない。
なお、上記実施例の如き投影光学系の結像特性の計測
は、単位時間毎、もしくは所定のウエハ処理枚数毎に行
うようにしても良い。
【0082】また、上記実施例では基準部材20の開口
パターン21am、21as〜21em、21esの各
々を独立に照明するとともに、各開口パターンからの反
射光を個別に受光するように構成するものとしたが、例
えば基準部材20の裏面全体を照明可能に構成するとと
もに、基準部材20とファイバー25の端面との間に可
変絞りを配置し、各開口パターンの位置での焦点位置を
検出するに際しては可変絞りを駆動して、所望の開口パ
ターンのみに照明光を照射するように構成しても良い。
この場合には、ファイバー25および光検出器28が1
組だけあれば良く、計測用照明系LLの構成を簡略化で
きるといった利点が得られる。
【0083】さらに、上記実施例では計測結果に基づい
て結像特性補正部ICにより投影光学系の結像特性を補
正し、予め各收差をほぼ零に抑えることとしていた。し
かしながら、上記補正を行わずとも、計測結果(像面湾
曲、像面傾斜、非点收差等)に基づいて投影光学系PL
の平均的な結像面を求め、この平均結像面が零点基準と
なるように焦点検出系29および水平位置検出系30の
キャリブレーションを行う(または電気的、光学的にオ
フセットを与える)だけでも構わない。この際、上記の
如く算出された平均的な結像面の評価を行い、この平均
的な結像面の理想結像面(設計値)に対する変化量が所
定の許容値(焦点検出系29や水平位置検出系30の検
出可能範囲、レベリングステージの可動範囲等によって
一義的に定められる値)以内であればキャリブレーショ
ンのみを行い、許容値を超えている場合には上記補正を
行うこととしても良い。なお、上記実施例において結像
特性補正部ICにより補正できない收差、あるいは補正
しきれずに残留した收差については、焦点検出系29や
水平位置検出系30のキャリブレーションを行ったり、
電気的または光学的にオフセットを与えることにより除
去してやれば良いことは言うまでもない。
【0084】また、上記実施例において予測制御を併用
する場合には、例えば何枚のウエハ毎に上記の如き投影
光学系の結像特性の計測を行うかを設定するための枚数
設定手段(カウンタ等)を設けておく。一般に、露光動
作を開始してから所定枚数のウエハまでは、予測制御に
おいて演算にて算出される結像特性と、上記計測にて求
まる実際の結像特性との差(演算誤差)は小さく、特に
上記計測を行わずとも、予測制御のみで結像特性を所定
の許容値以内に抑えることができる。このため、露光動
作を開始する前に枚数設定手段にセットする枚数は多く
ても良く、ここでは例えば10枚に設定しておくものと
する。これにより、10枚のウエハに対する露光が終了
するたびに上記計測が行われることになる。
【0085】以上のように枚数設定手段を用いる場合、
露光動作開始前に結像特性の計測、補正を行った後は、
予測制御のみで結像特性を補正しながら、10枚目まで
のウエハの露光を行い、この露光が終了した時点で上記
計測を実行する。そして、この計測結果と演算にて算出
される結像特性とを比較し、その差(演算誤差)が所定
の許容値(投影光学系の焦点深度や結像特性の制御精度
等によって定まる値)以上となっている場合には、直ち
に上記計測結果に基づいて結像特性の補正を行うととも
に、枚数設定手段への処理枚数(例えば8枚程度)を設
定する。一方、上記差が許容値に達していない場合に
は、上記差に従って実験的、または経験的に枚数設定手
段における設定枚数を変更する。つまり、あと何枚のウ
エハに対する露光を行うと、上記差が許容値以上となる
かを判断して、設定枚数を変更、例えば2枚に設定す
る。次に、2枚のウエハに対する露光が終了した時点で
上記計測を実行して結像特性を補正するとともに、枚数
設定手段に対する設定枚数を8枚程度に設定する。これ
は処理枚数の増加に伴って、露光動作を開始してから所
定時間経過するまでは徐々に上記差が大きくなるためで
ある。以下、上記動作を繰り返して実行していき、実際
の結像特性がほぼ安定した時点で枚数設定手段への設定
枚数も固定されることになり、当該枚数毎の計測と予測
制御とによって、残りの全てのウエハに対する露光が行
われる。このようなシーケンスを採用することによっ
て、上記計測の回数を減らすことができ、スループット
を向上させることが可能となる。
【0086】なお、本発明ではデバイスレチクルの裏面
(パターン面)に、基準部材20上の開口パターンの像
を投影しているため、レチクルパターンの形状等によっ
てはレチクルからの反射光の強度が低下し得る。このよ
うな場合には、投影光学系PLの露光領域IF内での計
測点をずらして再度計測を行うようにすることが望まし
い。
【0087】また、露光領域IF内の外周付近に設定さ
れる計測点(図3中の開口パターン21b〜21eに対
応する位置)については、予め各開口パターンの投影像
がレチクルRのパターン形成領域から外れるように、基
準部材20上での開口パターン21b〜21eの位置を
設定するようにしても良い。なお、本実施例では露光領
域内の4隅(各收差が最大であり実使用領域)に開口パ
ターンを設けたことがその長所のひとつであり、これに
より最大收差位置での計測によって信頼性が高い。開口
パターンが露光領域外であれば收差はあってもよい。
【0088】なお、以上の実施例の構成において、レチ
クルRがマスクパターンを、ウエハWが感光基板を、開
口パターン21が基準パターンを、光検出器28が受光
手段を、合焦状態検出部32Aが合焦状態検出手段を、
結像特性計測部32Bが結像特性計測手段をそれぞれ構
成する。
【0089】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば次のような効果を奏する。 (1)請求項1〜5や請求項21の発明のように、投影
光学系の球面收差を計測すれば、正確にマスクのパター
ンを基板上に転写することができる。 (2)請求項6〜19の発明、請求項22の発明のよう
に、複数の可動レンズ群により結像特性を補正するよう
にすれば、非点收差のみならず、その他の收差あるいは
倍率などを独立して補正できる。(3)請求項20の発明のように、位相シフトパターン
を含むマークからの光で結像特性計測を行なえば、検出
精度が向上する。 (4)本発明によれば、 マスクパターンの透過光束を投
影光学系を介してステージ上の感光基板に結像する投影
露光装置において、ステージ側に基準パターンを設け、
この基準パターンを下面から照明し、投影光学系を通し
てマスクパターンの裏面で反射した光を投影光学系から
開口パターンを通して受光し、ステージを投影光学系の
光軸方向に移動させたときに受光手段から得られる出力
信号に基づいて合焦状態を検出するとともに、露光領域
の少なくとも2ヵ所において合焦状態を検出し、この少
なくとも2ヵ所の合焦状態の検出結果から投影光学系の
結像特性を計測するようにすれば、テストレチクルなど
を使用せずに投影光学系の結像特性が測定でき、また、
実際のマスクパターンをセットした状態でも投影光学系
の結像特性を測定できる。さらに、露光領域の2ヵ所以
上の計測結果に基づいて結像特性を測定できるようにす
れば、試し焼きすることなく像面湾曲、像面傾斜、アス
などの測定を簡単に行なうことができ、この測定結果に
より結像特性を補正してきわめて高精度な合焦状態が得
られる。詳述すると、テストレチクルを使わず実レチク
ルで計測できるということは、レチクルのたるみ等によ
るレチクル間の誤差,レチクルセット時に混入するゴミ
等による誤差が全く存在せず、レチクルの温度等も露光
時と同じ、すなわち露光時とレチクルが同じ条件で測定
でき、それゆえ、高精度な計測が行える。さらにまた、
投影光学系による露光領域の光軸上でサディタル方向に
延在する第1のパターンを通過する照明光に基づいて合
焦状態検出手段で合焦状態を検出するとともに、メディ
オナル方向に延在する第2のパターンを通過する照明光
に基づいて合焦状態検出手段で合焦状態を検出し、これ
ら2つの合焦状態の検出結果から投影光学系の結像特性
である偏心や球面收差を計測するようにすれば、従来、
行なわれていなかった投影光学系の偏心や球面收差のに
よる結像特性の補正も行なうことができ、高精度が合焦
状態が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る投影露光装置の一実施例を示す全
体構成図
【図2】開口パターンを説明する図
【図3】露光領域内の開口設置箇所を示す図
【図4】投影光学系PLの上面図
【図5】焦点検出系29の出力と開口21を通過した計
測反射光を受光する光検出器の出力との関係を示すグラ
【図6】5組の開口についての図5の関係を示すグラフ
【図7】像高に対する焦点検出系29の出力を示すグラ
フであり、像面湾曲と像面傾斜を含むもの
【図8】像高に対する焦点検出系29の出力を示すグラ
フであり、図7のグラフから像面傾斜成分を抽出したも
【図9】像高に対する焦点検出系29の出力を示すグラ
フであり、図7のグラフから像面湾曲成分を抽出したも
【図10】像高に対する焦点検出系29の出力を示すグ
ラフであり、図9のグラフからアス成分だけを抽出して
示すもの
【図11】露光領域を半分だけ使用する場合の説明図
【図12】(a)は像面湾曲を除去することを説明する
ため、(b)はアスを除去することを説明するためのグ
ラフ
【図13】位相シフトパターンを説明する図
【図14】位相シフトパターンを使用した場合におけ
る、焦点検出系29の出力と開口21を通過した計測反
射光を受光する光検出器の出力との関係を示すグラフ
【図15】開口をECDで構成する場合を説明する図
【図16】開口をECDで構成する場合の開口の配置を
説明する図
【符号の説明】
1 光源 2 シャッタ 14 Zステージ 15 XYステージ 19 干渉計 20 基準部材 21 開口 21am〜21em メデイオナル方向パターン 21as〜21es サディタル方向パターン 28 光検出器 29 焦点検出系 30 水平位置検出系 32 主制御系 32A 合焦状態検出部 32B 結像特性計測部 33 駆動素子制御系 40,41,43,45 レンズエレメント 48,49,50 駆動素子 R レチクル W ウエハ PL 投影光学系

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して基板上に転写することにより前記基板を
    露光する装置において、 前記投影光学系の像面側で前記投影光学系を通過した光
    を検出する検出手段と、 前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記投影光学
    系の球面収差を計測する結像特性計測手段と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】 前記結像特性計測手段は、前記検出手段
    からの検出信号の波形に基づいて前記球面収差を計測す
    ることを特徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  3. 【請求項3】 前記結像特性計測手段によって計測され
    た球面収差を補正する補正手段をさらに有することを特
    徴とする請求項1に記載の投影露光装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、前記投影露光装置の光
    路中に配置された平行平板ガラスであることを特徴とす
    る請求項3に記載の投影露光装置。
  5. 【請求項5】 前記基板を載置するステージ上に所定形
    状のマークが設けられ、前記検出手段は、前記マークか
    らの光を前記投影光学系を介して検出することを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載の投影露光装置。
  6. 【請求項6】 マスクに形成されたパターンの像を投影
    光学系を介して基板上に転写することにより前記基板を
    露光する装置において、 前記投影光学系の像面側で前記投影光学系を通過した光
    を検出する検出手段と、 前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記投影光学
    系の非点収差を計測する結像特性計測手段と、 前記結像特性計測手段によって計測された非点収差を補
    正する補正手段とを有し、 前記投影光学系は、それぞれ位置調整可能な複数の可動
    レンズ群を有し、前記補正手段は、前記結像特性計測手
    段による非点収差の計測結果に応じて前記可動レンズ群
    のうちの少なくとも1つを駆動する駆動制御手段を有す
    ることを特徴とする投影露光装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の可動レンズ群は、前記投影光
    学系の光軸方向の位置と、前記光軸に対する位置との少
    なくとも一方を変更可能であることを特徴とする請求項
    6に記載の投影露光装置。
  8. 【請求項8】 前記複数の可動レンズ群は、それぞれレ
    ンズ周縁部の3点に配置された駆動部材で支持されてお
    り、各可動レンズ群に設けられた駆動部材は、前記投影
    光学系の光軸に垂直な平面内における位置が、レンズの
    周縁方向にそれぞれ重ならないように配置されているこ
    とを特徴とする請求項7に記載の投影露光装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動制御手段は、前記非点収差を補
    正するように少なくとも1つの前記可動レンズ群を駆動
    するとともに、この補正によって生じる他の収差を補正
    するように少なくとも1つの前記可動レンズ群を駆動す
    ることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の投
    影露光装置。
  10. 【請求項10】 前記補正手段は、前記投影光学系の非
    点収差の他に、投影倍率、像面湾曲、像面傾斜、及び平
    均焦点位置のうちの少なくとも1つを補正することを特
    徴とする請求項9に記載の投影露光装置。
  11. 【請求項11】 前記結像特性計測手段は、前記投影光
    学系に対するメディオナル方向とサディタル方向との夫
    々の結像特性を計測することを特徴とする請求項6〜1
    0のいずれかに記載の投影露光装置。
  12. 【請求項12】 前記検出手段は、前記メディオナル方
    向に延びたマーク、及び前記サディタル方向に延びたマ
    ークからの光を前記投影光学系を介して検出することを
    特徴とする請求項11に記載の投影露光装置。
  13. 【請求項13】 前記検出手段は、位相シフトパターン
    を含むマークからの光を前記投影光学系を介して検出す
    ることを特徴とする請求項6〜11のいずれかに記載の
    投影露光装置。
  14. 【請求項14】 前記検出手段は、エレクトロクロミッ
    ク素子により構成されたマークからの光を前記投影光学
    系を介して検出することを特徴とする請求項6〜11の
    いずれかに記載の投影露光装置。
  15. 【請求項15】 前記検出手段は、所定のマークからの
    光を前記投影光学系を介して検出するとともに、前記マ
    ークは、前記投影光学系の光軸に垂直な面内において回
    転可能であることを特徴とする請求項6〜14のいずれ
    かに記載の投影露光装置。
  16. 【請求項16】 前記マークは、前記基板を載置するス
    テージ上に設けられていることを特徴とする請求項12
    〜15のいずれかに記載の投影露光装置。
  17. 【請求項17】 前記マークは、前記投影光学系の結像
    面内における複数点にマーク像を投影するとともに、前
    記検出手段は前記複数のマーク像を同時に検出すること
    を特徴とする請求項12〜16のいずれかに記載の投影
    露光装置。
  18. 【請求項18】 前記基板の露光枚数をカウントするカ
    ウンタと、前記基板の露光枚数に応じて前記検出手段及
    び前記結像特性計測手段による前記投影光学系の結像特
    性計測を行なわせるための枚数設定手段とをさらに有す
    ることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載の
    投影露光装置。
  19. 【請求項19】 前記検出手段及び前記結像特性計測手
    段による結像特性の変化量が所定の許容値を越えた時、
    露光動作を停止することを特徴とする請求項1〜18の
    いずれかに記載の投影露光装置。
  20. 【請求項20】 マスクに形成されたパターンの像を投
    影光学系を介して基板上に転写することにより前記基板
    を露光する装置において、 前記投影光学系の像面側で位相シフトパターンからの光
    を前記投影光学系を介して検出する検出手段と、 前記検出手段からの検出信号に基づいて、前記投影光学
    系の結像特性を計測する結像特性計測手段と、 を有することを特徴とする投影露光装置。
  21. 【請求項21】 マスクに形成されたパターンの像を投
    影光学系を介して基板上に転写することにより前記基板
    を露光する方法において、 所定のマークからの光を前記投影光学系の像面側で検出
    し、該検出結果に基づいて前記投影光学系の球面収差を
    計測することを特徴とする投影露光装置。
  22. 【請求項22】 マスクに形成されたパターンの像を投
    影光学系を介して基板上に転写することにより前記基板
    を露光する方法において、 所定のマークから光を前記投影光学系の像面側で検出
    し、該検出結果に基づい て前記投影光学系の非点収差を
    計測し、 前記投影光学系は、それぞれ位置調整可能な複数の可動
    レンズ群を有し、前記非点収差の計測結果に応じて前記
    可動レンズ群のうちの少なくとも1つを駆動して前記非
    点収差を補正することを特徴とする投影露光方法。
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