JP3218468B2 - 電子線描画装置 - Google Patents

電子線描画装置

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JP3218468B2
JP3218468B2 JP19000092A JP19000092A JP3218468B2 JP 3218468 B2 JP3218468 B2 JP 3218468B2 JP 19000092 A JP19000092 A JP 19000092A JP 19000092 A JP19000092 A JP 19000092A JP 3218468 B2 JP3218468 B2 JP 3218468B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばセルプロジェク
ション方式で近接効果の補正機構を備えた電子線描画装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体メモリ素子等の微細パター
ンを高速に描画するために電子線描画装置が使用されて
いる。微細パターンを高速に描画するためには、断面形
状が変化できる可変成形ビームを用いて、例えば幅が広
いパターンは断面形状の大きな電子ビームで描画し、逆
に幅が狭いパターンは断面形状の小さな電子ビームで描
画すればよい。
【0003】また、半導体メモリ素子のように特定のメ
モリセルを繰り返すことにより構成されるパターンの場
合には、ステンシルマスク(電子線透過マスク)にその
繰り返しの基本となるパターンの拡大パターンを形成し
ておき、感光基板に所定間隔でそのパターンを縮小転写
していくことにより、全体の回路パターンを高速に高い
スループットで描画することができる。そこで、従来の
この種の電子線描画装置では、可変寸法の矩形のパター
ン及びメモリセルのパターン等のように繰り返しの基本
となる予め用意された複数個の転写用パターンの中から
任意に選んだパターンを縮小転写により描画できるよう
になっている。このような描画方式はセルプロジェクシ
ョン方式とも呼ばれている。
【0004】また、一般に電子線描画装置においては、
例えば周期的なパターンを描画すると、周辺のパターン
の形状が変形する現象である近接効果を如何に補正する
かが重要な課題となっている。近接効果は電子線の後方
散乱に起因する現象である。そして、従来のセルプロジ
ェクション方式の描画装置においては、近接効果を補正
するために、可変成形ビームで描画する領域では、描画
ショット毎にドーズ(照射エネルギー量)を変えて描画
を行っていた。これにより、可変成形ビームで描画する
領域では近接効果補正が良好に補正されていた。
【0005】一方、繰り返しの基本となるパターンの縮
小転写により描画する領域においては、縮小転写により
描画されるパターンの感光基板上での単位面積が5μm
角程度であるため、その5μm角程度の領域を単位とし
てドーズを変えた補正描画が行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うに5μm角程度の領域を単位としてドーズを変えたの
では、補正の単位が粗過ぎて、正確な近接効果補正が行
えない不都合があった。なお、そのように縮小転写によ
り描画する領域(セル部)で5μm角程度という粗いピ
ッチで近接効果の補正を行う方法は、電子線の加速電圧
が50kVでターゲットがシリコン(Si)基板の場合
は、多少の効果がある。しかしながら、特にシリコン基
板上にタングステン(W)又はモリブデン(Mo)等の
重金属が堆積されているターゲットの場合には、後方散
乱電子量が多く、しかも後方散乱の拡がり半径が小さい
ために、5μm角程度ピッチでの補正では良好な補正が
できないという不都合があった。
【0007】本発明は斯かる点に鑑み、セルプロジェク
ション方式で描画を行う場合にも近接効果を良好に補正
できる電子線描画装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の電子
線描画装置は、例えば図1及び図2に示す如く、電子銃
(1)と、この電子銃から放出された電子線が照射され
る第1の矩形の開口パターン(3a)が形成された第1
の電子線透過マスク(3)と、複数の矩形の開口パター
ン(18,17−i)が配列されると共に、この複数の
開口パターンの間にそれぞれ該開口パターンの幅の1/
2以上の幅の遮蔽領域(19)が形成された第2の電子
線透過マスク(7)と、その第1の矩形の開口パターン
を透過した電子線を偏向させてその第2の電子線透過マ
スクの複数の開口パターンの1つの開口パターンの全部
又は一部に照射する第1の偏向手段(5)と、第2の矩
形の開口パターン(21)及び縮小転写用のパターン
(20−j)を含む複数の転写パターンが配列されると
共に、これら複数の転写パターンの間にそれぞれこれら
の転写パターンの幅Lcの1/2以上の幅Ldの遮蔽領
域(22)が形成された第3の電子線透過マスク(1
0)と、その第2の電子線透過マスクの複数の開口パタ
ーンの1つを透過した電子線を偏向させてその第3の
子線透過マスク(10)の複数の転写パターンの1つの
転写パターンの全部又は一部に照射する第2の偏向手段
(8)と、この電子線が照射された転写パターンの全部
又は一部の縮小像をターゲット(16)上に結像する結
像手段(12,15)と、そのターゲット(16)への
電子線の照射量を調整する照射量制御手段(2a,2
b,11)とを有し、可変成形ビームによる描画と一括
縮小転写による描画とを切り換えて描画するものであ
る。
【0009】また、本発明による第2の電子線描画装置
は、例えば図1及び図2に示す如く、電子銃(1)と、
この電子銃から放出された電子線が照射される第1の矩
形の開口パターン(3a)が形成された第1の電子線透
過マスク(3)と、第2の矩形の開口パターン(21)
と縮小転写用のパターン(20−62)とこの縮小転写
用のパターンを分割してなる複数の分割パターン(20
−27,20−36,20−44,20−53)とを含
む複数の転写パターンが配列された第2の電子線透過マ
スク(10)と、その第1の矩形の開口パターン(3
c)を透過した電子線を偏向させて、その第2の電子線
透過マスクのその縮小転写用のパターン(20−62)
にその電子線を照射する際には、この縮小転写用のパタ
ーンの全部又は一部にその電子線を照射すると共に、そ
の第2の電子線透過マスクのその複数の分割パターン
(20−27,20−36,20−44,20−53)
の1つにその電子線を照射する際には、この分割パター
ンの全部にその電子線を照射する偏向手段(5,8)
と、この電子線が照射された転写パターンの縮小像をタ
ーゲット(16)上に結像する結像手段(12,15)
と、そのターゲット(16)への電子線の照射量を調整
する照射量制御手段(2a,2b,11)とを有し、可
変成形ビームによる描画と一括縮小転写による描画とを
切り換えて描画するものである。
【0010】この場合、それら複数の分割パターン(2
0−27,20−36,20−44,20−53)の面
積はそれぞれその縮小転写用のパターン(20−62)
の面積の3/5〜1/25程度であることが望ましい。
【0011】
【作用】斯かる本発明の第1の電子線描画装置によれ
ば、その第2の電子線透過マスク(7)には開口パター
ンの幅Laの1/2以上の幅Lbの遮蔽領域(19)が
設けられ、同様にその第3の電子線透過マスク(10)
には転写パターンの幅Lcの1/2以上の幅Ldの遮蔽
領域(22)が設けられている。従って、第1の矩形の
開口パターン(3c)を透過した電子線を、その第2の
電子線透過マスク(7)を介して順次偏向手段(5,
8)で横ずれさせて、その第2の電子線透過マスク(1
0)の或る縮小転写用のパターン(20−j)及び遮蔽
領域(22)上にその電子線を照射することにより、そ
の縮小転写用のパターン(20−j)の任意の幅の分割
パターンの像がターゲット(16)上に描画される。
【0012】この場合、その縮小転写用のパターン(2
0−j)全体のターゲット(16)上の面積を例えば5
μm角とすると、その分割パターンの大きさは幅がほぼ
0になるまで小さくできる。そして、このような分割パ
ターンをターゲット(16)上に投影して、照射量制御
手段(2a,2b,11)を用いて電子線のドーズを調
整することにより、従来よりも小さいピッチで近接効果
の補正を行うことができ、より良好に近接効果補正が行
われる。
【0013】次に、第2の電子線描画装置によれば、そ
の第2の電子線透過マスク(10)には、縮小転写用の
パターン(20−62)とこの縮小転写用のパターンを
分割してなる複数の分割パターン(20−27,20−
36,20−44,20−53)とが配列されている。
そして、照射量制御手段(2a,2b,11)を用いて
電子線のドーズを調整することにより、それら分割パタ
ーン(20−27,20−36,20−44,20−5
3)の像を順次ターゲット(16)上に描画する。これ
により、従来よりも小さいピッチで近接効果の補正を行
うことができ、より良好に補正が行われる。
【0014】また、特にそれら複数の分割パターンの面
積がそれぞれその縮小転写用のパターン(20−62)
の面積の3/5〜1/25程度であるときには、近接効
果の補正を従来の3/5〜1/25程度の面積単位で行
うことができる。また、分割パターンの面積がその縮小
転写用のパターン(20−62)に比べて小さすぎる
と、描画時間が長くなる不都合がある。従って、分割の
割合がその程度の場合に近接効果が良好に補正されると
共に、特に露光時間がそれ程長くならない。
【0015】
【実施例】以下、本発明による電子線描画装置の一実施
例につき図面を参照して説明する。本例は、セルプロジ
ェクション方式の縮小転写による描画と可変成形ビーム
による描画とを切り換えて描画する描画装置に本発明を
適用したものである。
【0016】図1は本例の電子線描画装置の構成を示
し、この図1において、1は電子銃である。この電子銃
1から順にブランキング用の上段の偏向器2a、ブラン
キング用の下段の偏向器2b、第1成形開口板3、コン
デンサーレンズ4、セル選択用の偏向器5、第1成形レ
ンズ6及び第2成形開口板7を配置する。第1成形開口
板3の光軸AXを含む中央部には正方形の1個の開口パ
ターン3aを形成する。第2成形開口板7の下に、可変
成形用の偏向器8、第2成形レンズ9及びステンシルマ
スク10を配置する。第2成形レンズ9により第2成形
開口板7の開口パターンの像をステンシルマスク10上
に結像する。即ち、第2成形開口板7の配置面とステン
シルマスク10の配置面とは共役である。
【0017】このステンシルマスク10の下側に順に、
ブランキングアパーチャ板11、縮小レンズ12、副偏
向器13、主偏向器14、対物レンズ15及びターゲッ
ト16を配置する。ブランキング用の偏向器2a及び2
bが動作していない状態ではブランキングアパーチャ板
11の開口内にクロスオーバー像(電子線源の像)が結
像される。これに対して、偏向器2a及び2bを動作さ
せることにより、そのクロスオーバー像をブランキング
アパーチャ板11の遮蔽部上に結像して、ターゲット1
6への電子線の照射を中断することができる。これによ
りターゲット16への電子線の各ショットのドーズを調
整することができ、偏向器2a,2b及びブランキング
アパーチャ板11は照射量制御手段として機能する。
【0018】図2(a)は図1の第2成形開口板7のパ
ターンを示し、この図2(a)に示すように、第2成形
開口板7のパターン領域を9行×9列の小領域に分割す
る。そして、光軸AXの直下の1個の小領域を除く80
個の小領域にはそれぞれ比較的大きな矩形又は正方形の
開口パターン17−1,17−2〜17−80を形成す
る。また、その光軸AXの直下の小領域には、可変成形
ビーム用の正方形の開口パターン18を形成する。
【0019】また、i番目(i=1〜80)の開口パタ
ーン17−iのX方向及びこれに垂直なY方向の幅をそ
れぞれLa及びMaとすると、この開口パターン17−
iとこのパターンに隣接する開口パターンとの間にはX
方向の幅がLbでY方向の幅がMbの遮蔽領域19を形
成する。この場合、遮蔽領域19のX方向の幅Lbは幅
Laの1/2以上に設定し、遮蔽領域19のY方向の幅
Mbは幅Maの1/2以上に設定する。即ち、以下の関
係が成立している。 Lb≧La/2,Mb≧Ma/2 (1)
【0020】図2(b)は図1のステンシルマスク10
のパターンを示し、この図2(b)に示すように、ステ
ンシルマスク10のパターン領域も9行×9列の小領域
に分割する。これらステンシルマスク10上の81個の
小領域又はその近傍にはそれぞれ図2(a)の第2成形
開口板7の81個の小領域を通過した電子線が1対1で
結像される。そして、図2(b)のステンシルマスク1
0において、光軸AXの上の1個の小領域を除く80個
の小領域にはそれぞれ、メモリセル等の繰り返しの基本
となる転写用パターン20−1,20−2,20−3〜
20−80を形成する。また、光軸AX上の1個の小領
域上には可変成形ビーム用の正方形の開口パターン21
を形成する。この開口パターン21は、第2成形開口板
7上の開口パターン18に対して共役である。
【0021】また、j番目(j=1〜80)の転写用パ
ターン20−jのX方向及びこれに垂直なY方向の最大
の幅をそれぞれLc及びMcとすると、この転写用パタ
ーン20−jとこのパターンに隣接する転写用パターン
との間にはX方向の幅がLdでY方向の幅がMdの遮蔽
領域22を形成する。この場合、遮蔽領域22のX方向
の幅Ldは幅Lcの1/2以上に設定し、遮蔽領域22
のY方向の幅Mdは幅Mcの1/2以上に設定する。即
ち、以下の関係が成立している。 Ld≧Lc/2,Md≧Mc/2 (2)
【0022】また、図2(b)において、転写用パター
ン20−62は全面に回路パターン等が形成されている
が、この転写用パターン20−62を複数に分割したパ
ターンが形成された転写用パターン20−27,20−
36,20−44,20−53をもステンシルマスク1
0上に配置する。従って、本例では順次転写用パターン
20−27,20−36,20−44,20−53のパ
ターンをターゲット16上に縮小転写することによって
も、転写用パターン20−62のパターンと同一のパタ
ーンを描画することができる。
【0023】図1の装置の基本的な動作につき説明する
に、電子銃1から放出された電子線は第1成形開口板3
の正方形の開口パターン3aを一様な強度で照明する。
第1成形開口板3で断面が正方形に整形された電子線
は、コンデンサーレンズ4及び第1成形レンズ6を介し
て第2成形開口板7の一つの開口パターン上又はその近
傍に照射され、この領域に第1成形開口板3の開口パタ
ーンの像が結像される。この際に、セル選択用の偏向器
5に与える電圧を調整することによって第2成形開口板
7の開口パターン群の任意の一つの開口パターン又はそ
の近傍が照明される。
【0024】その電子線により照明された第2成形開口
板7の開口パターンの全部又は一部の像が、第2成形レ
ンズ9によりステンシルマスク10の対応する領域上に
結像される。ステンシルマスク10を透過した電子線
は、縮小レンズ12及び対物レンズ15を介してターゲ
ット16上に集束され、そのステンシルマスク10上の
選択されたパターンの全部又は一部の縮小像がターゲッ
ト16上に露光される。この際に、ターゲット16上で
可変成形ビームによる描画を行うときには、第2成形開
口板7の開口パターン18及びステンシルマスク10の
開口パターン21が選択される。そして、偏向器8を動
作させてステンシルマスク10上で電子線を横ずれさせ
ることにより、ターゲット16上で断面が可変の矩形の
電子ビームによる描画を行うことができる。
【0025】一方、メモリセル等のパターンを縮小転写
する場合には、ステンシルマスク10上の転写用パター
ン20−1,20−2〜20−80の何れかが選択さ
れ、この選択されたパターンの全部又は一部が縮小され
てターゲット16上に露光される。
【0026】次に、図3及び図4を参照して本例で近接
効果を補正する露光を行う場合の動作につき説明する。
この場合、図3(a)及び(b)に示すように、第2成
形開口板7上の開口パターン17−2及びステンシルマ
スク10上の転写用パターン20−2を選択して描画を
行うものとする。
【0027】先ず、図1の第1成形開口板3の開口パタ
ーン3aの第2成形開口板7上での像を3aGとして、
図1の偏向器5を動作させて、図3(a)に示すよう
に、開口パターン17−2上でその像3aGをX方向に
横ずれさせる。その開口パターン3aの像3aGは開口
パターン17−2よりやや大きい程度である。また、本
例では幅Laの開口パターン17−2とそれにX方向に
隣接する開口パターン17−1との間には幅Lb(≧L
a/2)の遮光領域19が形成されているが、その像3
aGは最大でもその遮光領域19を超えて開口パターン
17−1にかからない程度に横ずれさせる。従って、開
口パターン17−2と像3aGとが重なったパターン領
域23を照射する電子線だけがステンシルマスク10に
向かう。
【0028】次に、その領域23を通過した電子線は、
図1の第2成形レンズ9によりステンシルマスク10の
対応する転写パターン20−2の上にその領域23の像
23Gを結像する。この際に、図1の可変成形ビーム用
の偏向器8を動作させて、図3(b)に示すように、そ
のX方向の幅Lcの転写パターン20−2上でその領域
23の像23GをX方向に横ずれさせる。図3(a)の
開口パターン17−2全体の像は転写用パターン20−
2よりやや大きい程度である。また、本例では幅Lcの
転写用パターン20−2とそれにX方向に隣接する転写
用パターン20−1との間には幅Ld(≧Lc/2)の
遮光領域22が形成されているが、その像23Gは最大
でもその遮光領域22を超えて転写用パターン20−1
にかからない程度に横ずれさせる。
【0029】従って、転写用パターン20−2と像23
Gとが重なったパターン領域24を照射する電子線だけ
がターゲット16に向かう。これにより、ターゲット1
6上には転写用パターン20−2の一部のパターン領域
24の縮小像が描画される。また、図2に示すように、
第2成形開口板7及びステンシルマスク10にはそれぞ
れY方向にも遮光領域19及び22が設けてあるため、
転写用パターン20−2をY方向に制限したパターンを
も同様にターゲット16上に縮小転写することができ
る。
【0030】また、図3(a)及び(b)において、遮
光領域19の幅Lbは開口パターン17−2の幅Laの
1/2以上であり、遮光領域22の幅Ldは転写用パタ
ーン20−2の幅Lcの1/2以上であるため、開口パ
ターン3aの像3aG及び像23Gをそれぞれ最大限横
ずれさせることにより、転写用パターン20−2と像2
3Gとが重なったパターン領域24の面積はほぼ0にす
ることができる。そして、転写用パターン20−2の一
部のパターンの縮小像をターゲット16上に描画してい
る際には、ブランキング用の偏向器2a,2b及びブラ
ンキングアパーチャ板11を用いてそのターゲット16
に対する電子線のドーズを調整する。
【0031】その場合、パターンを高密度に描画する領
域では、その転写用パターン20−2の全体をそのまま
ターゲット16上に露光する。そして、パターンが粗な
領域ではその転写用パターン20−2を一部ずつターゲ
ット16上に露光すると共に、各露光におけるドーズを
多くする。これにより後方散乱電子の量がターゲット1
6の全面でほぼ一様になり近接効果が補正される。更
に、転写用パターン20−2を部分的に露光してそれぞ
れドーズを調整することにより、近接効果の補正ピッチ
を従来よりも小さくでき、より良好に近接効果を補正で
きる。
【0032】例えばターゲット16に電子線を入射させ
たときの後方散乱電子の拡がり半径はほぼその電子線の
レンジ程度である。ターゲット16がシリコン(Si)
基板の場合、50kVで加速された電子線のシリコン中
のレンジは15μm程度である。従って、後方散乱電子
の拡がり半径が15μm程度であるから、この1/5程
度のピッチ即ち3μmピッチで補正描画を行えば近接効
果はかなり良好に補正ができる。従って、5μm角の縮
小像に対応するステンシルマスク10上の転写用パター
ンのうち幅及び長さがそれぞれ3/5の領域だけ照明し
て、この領域を通過した電子ビームで補正描画を行えば
よい。
【0033】また、タングステン(W)等の重金属中で
の電子線のレンジは2.5μm程度であるが、通常タン
グステン等の層は薄いので、後方散乱電子の拡がり半径
は2.5μmとシリコン基板の場合の15μmとの中間
の5μm程度であり、1μmピッチ程度で補正露光を行
えばよい。従って1μm×1μmの大きさの縮小像のビ
ームでドーズを補正して描画を行えばよい。
【0034】図4を参照して、より具体的に説明する。
図4(a)はターゲット16上のパターンの一例を示
し、この図4(a)において、25−1,25−2,2
5−3,‥‥は周辺部の低密度(粗)のパターンであ
り、点線で示す領域26内には高密度のパターン27が
僅かな隙間で多数配列されているとする。この場合、領
域26の内部を周辺部では細かく、中央部では5μm角
に分割する。即ち、中央の領域33の一辺の長さLは5
μmであり、5μm角とは図3(b)の転写用パターン
20−2の全体の縮小像と同じ面積である。そして、領
域28では中央部の1.5倍のドーズを与え、領域29
では1.4倍、領域30では1.3倍、領域31では
1.2倍、領域32では1.1倍のドーズを与える。更
に、周辺の低密度のパターン25−1,25−2,25
−3,‥‥は可変成形ビームで描画すると共に、そのド
ーズは中央の領域33の場合の2.1倍とした。
【0035】次に、図4(b)はシリコン(Si)基板
表面にタングステン(W)が0.2μmの厚みで部分的
に蒸着されているターゲット上に描画する場合を示し、
この図4(b)において、34がタングステンの下地パ
ターンである。そして、下地パターン34の周辺部では
領域を細かく分割し、下地パターン34から離れた所で
は領域35のように5μm角に分割する。即ち、領域3
5の一辺L2は5μmである。そして、領域35のドー
ズを1とすると、領域36では0.9倍、領域37では
0.8倍、領域38では0.7倍、領域39では0.6
5倍、領域40では0.6倍、領域41では0.5倍の
ドーズでそれぞれ描画した。
【0036】次に、図2(b)に示すステンシルマスク
10上の分割された転写用パターン20−27,20−
36,20−44,20−53を用いて近接効果を補正
する方法について説明する。その前に、図3(a)及び
(b)のように転写用パターン20−2の一部のみを照
明する方法の場合には次のような不都合がある。即ち、
図3(b)の領域24のパターンをターゲット16上に
露光する際には、その領域24に隣接する領域のパター
ンもそのターゲット16上で接続されるように露光され
る。このターゲット16上の接続部には図3(a)の開
口パターン17−2のエッジの像が現れる。
【0037】この場合、開口パターン17−2のステン
シルマスク10上の像は、図1の第2成形開口板7から
ステンシルマスク10の間で余分に空間電荷効果を受け
ているため、その像のエッジがシャープでない。そのた
めに、ターゲット16上のパターンの接続部が歪む虞が
ある。その対策として、図2(b)に示すステンシルマ
スク10上の小面積の転写用パターン20−27,20
−36,20−44,20−53の像をターゲット16
上に順にドーズを調整しながら露光する。これにより、
空間電荷効果で開口パターン17−2のエッジが不鮮明
になった場合でも、ターゲット16上には接続部の歪の
無い、且つ近接効果が補正されたパターンを描画でき
る。
【0038】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明の第1の電子線描画装置によれ
ば、第2及び第3の電子線透過マスクの遮蔽領域に電子
線を順次横ずれさせて転写パターンの一部だけをドーズ
を変えてターゲット上に描画できるので、セルプロジェ
クション方式で描画を行う場合にも近接効果を良好に補
正できる利点がある。この場合、マスクパターンの形状
を変える必要がないので、パターンを部分的に太らせた
り細らせたりして近接効果の補正を行う場合よりも簡単
に近接効果が補正できる。
【0040】また、第2の電子線描画装置によれば、分
割パターンをドーズを変えてターゲット上に描画するこ
とにより、セルプロジェクション方式で描画を行う場合
にも近接効果を良好に補正できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子線描画装置の一実施例の縦断
面に沿う端面図である。
【図2】(a)は図1の第2成形開口板7のパターンを
示す平面図、(b)は図1のステンシルマスク10のパ
ターンを示す平面図である。
【図3】(a)は図1の第2成形開口板7上での電子線
の横ずれの説明図、(b)は図1のステンシルマスク1
0上での電子線の横ずれの説明図である。
【図4】(a)は実施例で近接効果の補正を行う際のタ
ーゲット上での領域の分割方法の一例を示す平面図、
(b)はターゲット上での領域の分割方法の他の例を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 電子銃 2a,2b ブランキング用の偏向器 3 第1成形開口板 4 コンデンサーレンズ 5 セル選択用の偏向器 6 第1成形レンズ 7 第2成形開口板 8 可変成形ビーム用の偏向器 9 第2成形レンズ 10 ステンシルマスク 11 ブランキングアパーチャ板 12 縮小レンズ 13 副偏向器 14 主偏向器 15 対物レンズ 16 ターゲット 17−1,17−2,17−3,‥‥ 開口パターン 20−1,20−2,20−3,‥‥ 転写用パターン

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子銃と、 該電子銃から放出された電子線が照射される第1の矩形
    の開口パターンが形成された第1の電子線透過マスク
    と、複数の矩形の開口パターンが配列されると共に、該複数
    の開口パターンの間にそれぞれ該開口パターンの幅の1
    /2以上の幅の遮蔽領域が形成された第2の電子線透過
    マスクと、 前記第1の矩形の開口パターンを透過した電子線を偏向
    させて前記第2の電子線透過マスクの前記複数の開口パ
    ターンの1つの開口パターンの全部又は一部に照射する
    第1の偏向手段と、 第2の矩形の開口パターン及び縮小転写用のパターンを
    含む複数の転写パターンが配列されると共に、該複数の
    転写パターンの間にそれぞれ該転写パターンの幅の1/
    2以上の幅の遮蔽領域が形成された第3の電子線透過マ
    スクと、 前記第2の電子線透過マスクの前記複数の開口パターン
    の1つを透過した電子線を偏向させて前記第3の電子線
    透過マスクの前記複数の転写パターンの1つの転写パタ
    ーンの全部又は一部に照射する第2の偏向手段と、 該電子線が照射された転写パターンの全部又は一部の縮
    小像をターゲット上に結像する結像手段と、 前記ターゲットへの電子線の照射量を調整する照射量制
    御手段とを有し、 可変成形ビームによる描画と一括縮小転写による描画と
    を切り換えて描画することを特徴とする電子線描画装
    置。
  2. 【請求項2】 電子銃と、 該電子銃から放出された電子線が照射される第1の矩形
    の開口パターンが形成された第1の電子線透過マスク
    と、 第2の矩形の開口パターンと縮小転写用のパターンと該
    縮小転写用のパターンを分割してなる複数の分割パター
    ンとを含む複数の転写パターンが配列された第2の電子
    線透過マスクと、 前記第1の矩形の開口パターンを透過した電子線を偏向
    させて、前記第2の電子線透過マスクの前記縮小転写用
    のパターンに前記電子線を照射する際には、該 縮小転写
    用のパターンの全部又は一部に前記電子線を照射すると
    共に、前記第2の電子線透過マスクの前記複数の分割パ
    ターンの1つに前記電子線を照射する際には、該分割パ
    ターンの全部に前記電子線を照射する偏向手段と、 該電子線が照射された転写パターンの縮小像をターゲッ
    ト上に結像する結像手段と、 前記ターゲットへの電子線の照射量を調整する照射量制
    御手段とを有し、 可変成形ビームによる描画と一括縮小転写による描画と
    を切り換えて描画することを特徴とする電子線描画装
    置。
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