JP3215545B2 - 薄膜多層配線板及びその製造方法 - Google Patents
薄膜多層配線板及びその製造方法Info
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- JP3215545B2 JP3215545B2 JP12629293A JP12629293A JP3215545B2 JP 3215545 B2 JP3215545 B2 JP 3215545B2 JP 12629293 A JP12629293 A JP 12629293A JP 12629293 A JP12629293 A JP 12629293A JP 3215545 B2 JP3215545 B2 JP 3215545B2
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Description
の製造方法に関するものである。
ム等を実現する場合、通常、小型かつ高速・高集積のI
Cチップ等を使用すると共に、それらを高速化に適した
構造にして配線板に実装することが重要な課題となる。
のの一つとして、セラミックス配線板に複数個のICチ
ップ等を実装した、いわゆるマルチチップモジュール
(MCM: Multichip Modules )と呼ばれる装置が従来
より提唱されている。
ラミックス配線板の多層化や、導体パターンの細線化・
薄膜化を図ることなどによって、より高密度実装が可能
なMCMを作製することが盛んに試みられている。
層配線板とは、例えば樹脂製の絶縁層と金属層(導体パ
ターン等)とを交互に積層することによって製造された
配線板を指すものである。
ライプロセス(スパッタリング、真空蒸着等)またはウ
ェットプロセス(めっき等)のいずれかが選択されるこ
とになる。そして、この種の薄膜多層配線板において
は、パターン形成精度に優れたドライプロセスによる金
属層の形成が一般的に実施されている。
おいて導体パターンは、例えば絶縁層へのバイアホール
形成用穴等の形成、スパッタリング等による金属薄膜の
形成、レジスト配置状態でのエッチング等を経ることに
よって作製される。
スのみによる金属薄膜の形成には、成膜に時間及びコス
トがかかるという問題がある。また、金属薄膜をエッチ
ングして所望の導体パターンを形成する際、エッチング
残渣やオーバーエッチング等の不具合を回避するため
に、エッチングの条件制御を厳密に行わなければならな
いという問題がある。
パッタリングを行った場合、バイアホールの側壁部分の
膜厚を確保することが難しいという欠点がある。よっ
て、金属層間の接続信頼性の低下を避けるために、無電
解めっき等によるバイアホールの穴埋めを余儀無くさ
れ、結果として工程の煩雑化及びコスト高につながって
しまう。しかも、無電解めっき等による穴埋めを行った
としても、バイアホールが小径である場合には、穴埋め
が不完全なものとなり易くなる。
であり、その目的は、精度及び信頼性等に優れたファイ
ンな導体パターンを容易にかつ低コストに形成すること
ができる薄膜多層配線板及びその製造方法を提供するこ
とにある。
めに、請求項1に記載の第1の発明では、感光性樹脂製
の絶縁層と金属製の導体パターンとをセラミックス基板
上に交互に積層形成してなる薄膜多層配線板において、
前記感光性樹脂製の絶縁層上に形成されたクロム薄層
と、前記クロム薄層上に形成された、鉄、ニッケルから
選択される少なくともいずれか一種の金属からなる金属
薄層と、前記金属薄層上に形成された電解銅めっき層
と、前記電解銅めっき層上に形成された、ニッケル、コ
バルト、クロム、パラジウムから選択される少なくとも
一種の金属からなる電解金属めっき層とからなる導体パ
ターンを備えた薄膜多層配線板をその要旨としている。
少なくとも下記の(a) 〜(f) の工程、即ち、(a) 導体パ
ターンを有するセラミックス基板上に感光性樹脂製の絶
縁層を形成する工程、(b) スパッタリングによって、前
記絶縁層上にクロム薄層を形成する工程、(c) スパッタ
リングによって、前記クロム薄層上に鉄、ニッケルから
選択される少なくともいずれか一種の金属からなる金属
薄層を形成する工程、(d) 前記金属薄層上の所定部分に
めっきレジストを形成した後、硫酸銅電解めっき浴を用
いて前記金属薄層上に電解銅めっき層を形成する工程、
(e) ニッケル、コバルト、クロム、パラジウムから選択
される少なくとも一種の金属を含むめっき浴を用いて、
前記電解銅めっき層上に金属めっき層を形成する工程、
(f) 前記めっきレジストを剥離すると共に、その部分か
ら露出する前記金属薄層及び前記クロム薄層をエッチン
グにて除去することにより、所定の導体パターンを形成
する工程からなる薄膜多層配線板の製造方法をその要旨
としている。
属薄層を形成した場合、電解銅めっき層形成工程の前工
程として、ピロリン酸銅電解めっき浴またはシアン化銅
電解めっき浴から選択される少なくとも一種の電解めっ
き浴を用いて前記金属薄層上に電解銅めっき薄層を形成
する工程を設けても良い。更に、前記電解銅めっき層を
形成するための前記硫酸銅電解めっき浴に、光沢剤を添
加しておくことも良い。
詳細に説明する。本発明では、例えば窒化アルミニウム
(AlN)基板、アルミナ(Al2 O3)基板、窒化ホ
ウ素(BN)基板、窒化珪素(Si3 N4 )基板等のよ
うなセラミックス焼結体基板が用いられる。このような
基板の表面には、従来公知の方法によって複数種の金属
からなる薄膜の導体パターンが形成され、かつその上に
は感光性樹脂製の絶縁層が形成される。そして、これら
は本発明の薄膜多層配線板において、第一層めの導体パ
ターン及び絶縁層となる。
びその露光・現像等を行うことによって形成される。こ
のとき感光性樹脂として、例えば感光性ポリイミド樹脂
やジビニルシロキサンビスベンゾシクロブテン(BC
B)樹脂等が使用される。このようにして形成される絶
縁層の厚さは、10μm〜30μm程度であることが良
い。この厚さを前記範囲内としておくことは、好適な諸
電気特性を保持しつつ配線板全体の薄層化を図るうえで
好ましいからである。
フィ技術またはエッチング法等の手段によって、各層間
の電気的導通を図るバイアホールを形成するための穴が
形成される。
縁層の形成手順を述べる。第一層めの絶縁層上には、ス
パッタリングが施されることによってクロム薄層が形成
される。
した理由は、前記方法によれば絶縁層上に、薄くかつ密
着性及び緻密性等に優れた被膜を比較的容易に形成する
ことができるからである。
なる感光性樹脂層との密着性に優れるうえ、一般的なエ
ッチング液によって容易に除去することができるからで
ある。本発明の場合、前記クロム薄層は、ポリイミドの
ような感光性樹脂と反応し易い銅の絶縁層内への拡散に
よって絶縁層の物理特性が害されることを防止する役目
を果たすものである。
0.1μmであることが好ましい。この厚さが0.05
μm未満であると、銅の拡散を防止する作用を充分に果
たすことができなくなる虞れがある。一方、この厚さが
0.1μmを越えると、スパッタリングに時間やコスト
がかかることになり、好適ではない。
て鉄、ニッケルから選択される少なくともいずれか一種
の金属からなる金属薄層が形成される。金属薄膜の形成
にスパッタリングを採用した理由は、前記方法によれば
クロム薄層上に、薄くかつ密着性及び緻密性等に優れた
被膜を比較的容易に形成することができるからである。
ずれもクロム薄層とその表層に析出される電解銅めっき
層との間の密着性を向上させる役割を果たすものであ
る。前記金属薄層の厚さは0.05μm〜0.2μmで
あることが望ましい。この厚さが0.05μm未満であ
ると、電解銅めっき層の密着性を充分に向上させること
ができなくなる虞れがある。一方、この厚さが0.2μ
mを越えると、スパッタリングに時間やコストがかかる
ことになり、好適ではない。
レジストが形成され、硫酸銅電解めっき浴を用いためっ
きによって電解銅めっき層が形成される。銅めっき層の
形成方法として電解めっきを選択した理由は、電解めっ
きは無電解めっきよりも成膜速度が速く、めっき設備等
も簡単なもので足りるということから、大量生産かつ低
コスト化向きという利点があるからである。
き回り性に優れているため、バイアホールの側壁部分の
ような箇所にも被膜を均一に析出できるという利点があ
るからである。
外にも、例えばピロリン酸銅浴、シアン化銅浴等を電解
めっき浴として用いることも可能である。また、前記電
解銅めっき層は、電気を導通させるための実質的な導体
層として機能する金属層であることから、他の三層に比
べて厚めに形成される。前述のような事情を鑑みると、
前記銅めっき層は厚さ3μm〜15μmの範囲内で形成
されることが好ましい。
を形成した場合、電解銅めっき層形成工程の前工程とし
て、ピロリン酸銅電解めっき浴またはシアン化銅電解め
っき浴から選択される少なくとも一種の電解めっき浴を
用いて前記金属薄層上に電解銅めっき薄層を形成する工
程を行うことが望ましい。
かないと、鉄薄膜表面に対して硫酸銅浴で化学置換反応
が生じ易く、銅薄膜と下地鉄薄膜との密着性が低下する
からである。なお、この場合において形成される電解銅
めっき薄層の厚さは、0.1μm〜0.5μm程度であ
ることが良い。
酸銅電解めっき浴に、光沢剤を添加しておくことが望ま
しい。光沢剤を添加することとした理由は、この方法に
よって得られる電解銅めっき層は面内膜厚のばらつきが
小さくなるからである。また、薄膜結晶が緻密で、かつ
バイアホール内の膜の均一性にも優れたものとなるから
である。
バルト、クロム、パラジウムから選択される少なくとも
一種の金属を含むめっき浴を用いて金属めっき層が形成
される。
応するものではないため、電解銅めっき層と感光性樹脂
との間に介在させることによって両者間の反応を防止す
ることができるからである。また、前記金属めっき浴に
光沢剤を添加しておくことも好ましい。
m〜2.0μm程度であることが良い。この厚さが0.
5μm未満であると、銅の拡散を防止する作用が充分に
得られなくなる虞れがある。一方、この厚さが2.0μ
mを越えると、横方向へのめっきの析出によって、導体
パターンの形成精度が低下し、好適なパターン断面形状
が得られなくなる虞れがある。
なかでも、特にニッケルを含む電解めっき浴を選択する
ことが良い。その理由は、ニッケル電解めっき浴は比較
的安価であることから、これを用いることは製造コスト
の低減を図るうえで好適であるからである。
部分から露出する金属薄層及びクロム薄層はエッチング
にて除去される。この処理によって、金属層において不
要な部分が切断除去され、その結果として複数種の金属
層からなる第一層めの導体パターンが得られる。この場
合、クロム、鉄、ニッケルを同時に溶解できるエッチン
グ液として、塩酸水溶液等を用いることが製造工程を簡
略化するうえで好ましい。
返し行い、第三層め以降の導体パターン及び絶縁層を形
成することによって、所望の薄膜多層配線板が製造され
る。このようにして得られる本発明の薄膜多層配線板で
は、基本的に導体パターンは、ドライプロセスであるス
パッタリングとウェットプロセスである電解めっきとを
経て形成されることを特徴としている。また、前記導体
パターンを構成するクロム薄層及び金属薄層は、電解銅
めっき層及び電解金属めっき層に比べて極めて薄いもの
となっている。しかも、本発明では、導体パターンにお
いて主たる部分を占める電解銅めっき層は、成膜速度の
速い硫酸銅電解めっき浴を用いて形成されるという特徴
がある。
パターンを形成していた従来の場合とは異なり、より低
コストに導体パターンの形成を行うことが可能となる。
しかも、本発明の製造方法によると、エッチングにより
最終的に導体パターンを形成するときでも極めて薄い金
属被膜を除去するのみで足りることから、従来のときほ
ど厳密な条件制御が要求されることはない。ゆえに、本
発明によると、導体パターンの形成を比較的容易に行う
ことが可能となる。
酸銅電解めっき浴を用いているため、バイアホールの側
壁にめっき被膜を確実に付着させることができる。この
ため、バイアホールによる層間の接続信頼性も確実に向
上する。
図3に基づき詳細に説明する。 〔実施例1〕まず、実施例1の薄膜多層配線板を製造す
る手順を図1(a)〜図1(d),図2に基づき詳細に
説明する。
て、ホットプレスによって作製されたAlN基板(Al
N:Y2 O3 =96:4)1を選択し、そのAlN基板
1上に第一層めのNi薄膜導体パターンC1 を形成し
た。
よって、前記AlN基板1上に、絶縁層I1 となる感光
性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−5100)を厚さが
32μmになるように塗布した。
プリベークした後、露光・現像を行い、更にその感光性
ポリイミド樹脂に対して380℃,30分間のキュア処
理を施した。以上の処理によって、直径30μmのバイ
アホール2を備える厚さ16μmの第一層めの絶縁層I
1 を得た(図1(a) 参照)。
所製:CFS−8EP)を用い、アルゴン雰囲気中にて
絶縁層I1 に対する逆スパッタを行った。その際、ガス
圧を0.8Paとし、スパッタ時間を2分間とした。
記絶縁層I1 上に0.1μmのCr薄層L1 を形成し
た。また、そのCr薄層L1 上に同真空スパッタ装置に
よって、金属薄層としての0.17μmのFe薄層L2
を形成した(図1(b) 参照)。本実施例において、Cr
スパッタではガス圧を0.8Paとし、スパッタ時間を
10分とした。また、Feスパッタではガス圧を0.6
Paとし、スパッタ時間を20分とした。
薄層L2 上にフォトレジスト(東京応化製:OMR−8
3/60cp)を厚さが2.5μmになるように塗布
し、かつ乾燥を行った。その後、前記フォトレジストに
対するプリベーク、露光・現像及びポストベークを行う
ことによって、L/S=30μm/30μmのチャンネ
ル状のめっきレジスト3を作製した。
ジスト3の表面検査を行い、得られためっきレジスト3
が精度に優れるものであることを確認したうえで次の工
程を行った。
ることによって絶縁層I1 の表面を活性化した後、下記
のシアン化銅電解めっき浴による電解銅めっきを実施し
た。そして、Fe薄層L2 上に厚さ0.5μmの電解C
uめっき層L3aを形成した。
ロッセル塩5g/l 〜15g/l ,シアン化ナトリウム:6
0g/l 〜80g/l ,カソード電流密度:1.5A/dm2 〜
3.0A/dm2 浴温:35℃〜45℃, めっき時間:2分間。
することにより前記めっき浴を除去した後、今度は下記
の硫酸銅電解めっき浴による電解銅めっきを実施した。
そして、電解Cuめっき層L3a上に、更に厚さ4.0μ
mの電解Cuめっき層L3 を析出させた。
40g/l 〜60g/l ,塩素イオン:30mg/l〜60mg/
l, 光沢剤:4ml/l〜10ml/l,カソード電流密度:
1.0A/dm2 〜3.0A/dm2 ,浴温:24℃〜30℃,
めっき時間:8分間。
剤として、日本シェーリング株式会社製の「カパラシド
GS」を使用した。 工程(8):次いで、AlN基板1を水洗することによ
り前記めっき浴を除去した後、今度は下記の電解ニッケ
ルめっき浴による電解めっきを実施した。そして、電解
Cuめっき層L3 上に厚さ1.0μmの電解Niめっき
層L4 を析出させた(図1(c) 参照)。
ホウ酸30g/l 〜40g/l ,塩化ニッケル:30g/l
〜45g/l , 光沢剤:少量,カソード電流密度:1.
0A/dm2 〜2.5A/dm2 ,pH=3.8〜4.2, 浴
温:55℃〜60℃,めっき時間:2分間。
剤として、メルテックス株式会社製の「ナイカルPC−
3」を使用した。 工程(9):ここでOMR剥離液に浸漬することによっ
てめっきレジスト3を剥離した後、50%塩酸水溶液で
Fe薄層L2 及びCr薄層L1 をエッチングした。そし
て、前記めっきレジスト3の剥離によって露出したFe
薄層L2 及びCr薄層L1 とを同時に除去することによ
り、L1 ,L2 ,L3a,L3 ,L4 の合計五層からなる
導体パターンC2 を得た(図1(d) 参照)。
(9)を繰り返し行い、最終的には図2に示されるよう
に、AlN基板1上に四層の導体パターンC1 〜C4 と
三層の絶縁層I1 ,I2 ,I3 とを持つ薄膜多層配線板
を作製した。
層配線板の諸特性(導体パターンの断線及びショート
の発生・断面形状・プル強度、及びバイアホール
の接続状態)を調査した。それらの結果を表1に示す。
導体パターンC2 〜C4 に断線及びショート等といった
不具合は認められなかった。また、導体パターンC2 〜
C4 の断面形状も極めて良好であり、幅方向への拡がり
等も殆どないものとなっていた。しかも、導体パターン
C2 〜C4 は、表面の光沢及び平滑性にも優れていた。
/mm2 という好適な値が得られ、導体パターンC2 〜C
4 に優れた密着性が確保されていることがわかった。ま
た、前記観察の結果、バイアホール2内に各金属層が均
一に形成され、バイアホールの接続状態も良好であるこ
とが確認された。
の導体パターンC2 〜C4 は、ファインなものであるに
も関わらず、優れた形成精度及び信頼性を備えたもので
あるという結論に達する。また、実施例1の製造方法に
従えば、このようなファインな導体パターンC2 〜C4
を容易にかつ低コストに形成できるという結論にも達す
る。 〔実施例2〕まず、実施例2の薄膜多層配線板を製造す
る手順を図3に基づき詳細に説明する。
て、Al2 O3 基板(Al2 O3 =93%)4を選択
し、そのAl2 O3 基板4上に第一層めのNi薄膜導体
パターンC1 を形成した。
よって、前記Al2 O3 基板4上に、絶縁層I1 となる
感光性ポリイミド樹脂(東レ製:UR−3100)を厚
さが20μmになるように塗布した。
プリベークした後、露光・現像を行い、更にその感光性
ポリイミド樹脂に対して380℃,30分間のキュア処
理を施した。以上の処理によって、直径20μmのバイ
アホール2を備える厚さ10μmの第一層めの絶縁層I
1 を得た。
所製:CFS−8EP)を用い、アルゴン雰囲気中にて
絶縁層I1 に対する逆スパッタを行った。その際、ガス
圧を0.8Paとし、スパッタ時間を2分間とした。
記絶縁層I1 上に0.1μmのCr薄層L1 を形成し
た。また、そのCr薄層L1 上に同真空スパッタ装置に
よって、金属薄層としての0.05μmのNi薄層L2
を形成した。本実施例において、Crスパッタではガス
圧を0.8Paとし、スパッタ時間を10分とした。ま
た、Niスパッタではガス圧を0.3Paとし、スパッ
タ時間を3分とした。
薄層L2 上にフォトレジスト(東京応化製:OMR−8
3/150cp)を厚さが3.5μmになるように塗布
し、かつ乾燥を行った。その後、前記フォトレジストに
対するプリベーク、露光・現像及びポストベークを行う
ことによって、L/S=10μm/10μmのチャンネ
ル状のめっきレジスト3を作製した。
ジスト3の表面検査を行い、得られためっきレジスト3
が精度に優れるものであることを確認したうえで次の工
程を行った。
ることによって絶縁層I1 の表面を活性化した後、直ち
に下記の硫酸銅電解めっき浴による電解銅めっきを実施
した。そして、Ni薄層L2 上に厚さ6.0μmの電解
Cuめっき層L3 を形成した。
40g/l 〜60g/l ,塩素イオン:30mg/l〜60mg/
l, 光沢剤:4ml/l〜10ml/l カソード電流密度:1.0A/dm2 〜3.0A/dm2 ,浴
温:24℃〜30℃, めっき時間:10分間。
ーリング株式会社製の「カパラシドGS」を使用した。 工程(7):次いで、Al2 O3 基板4を水洗すること
により前記めっき浴を除去した後、今度は下記の電解ニ
ッケルめっき浴による電解めっきを実施した。そして、
電解Cuめっき層L3 上に厚さ1.0μmの電解Niめ
っき層L4 を析出させた(図3参照)。
ホウ酸30g/l 〜40g/l ,塩化ニッケル:30g/l
〜45g/l , 光沢剤:少量,カソード電流密度:1.
0A/dm2 〜2.5A/dm2 ,pH=3.8〜4.2, 浴
温:55℃〜60℃,めっき時間:2分間。
剤として、メルテックス株式会社製の「ナイカルPC−
3」を使用した。 工程(8):ここでOMR剥離液によってめっきレジス
ト3を剥離した後、70%塩酸水溶液でNi薄層L2 及
びCr薄層L1 をエッチングした。そして、前記めっき
レジスト3の剥離によって露出したNi薄層L2 及びC
r薄層L1 とを同時に除去することにより、L1 ,L2
,L3 ,L4 の合計四層からなる導体パターンC2 を
得た。
(8)を繰り返し行い、最終的にはAl 2 O3 基板4上
に四層の導体パターンC1 〜C4 と三層の絶縁層I1 ,
I2 ,I3 とを持つ薄膜多層配線板を作製した。
層配線板に対し、前記実施例1と同様の調査を行った結
果を表1に示す。顕微鏡下での観察を行ったところ、各
層の導体パターンC2 〜C4 に断線及びショート等とい
った不具合は認められなかった。
も極めて良好であり、幅方向への拡がり等も殆どないも
のとなっていた。しかも、導体パターンC2 〜C4 は、
表面の光沢及び平滑性にも優れていた。
/mm2 という好適な値が得られ、導体パターンC2 〜C
4 に優れた密着性が確保されていることがわかった。ま
た、前記観察の結果、バイアホール2内に各金属層が均
一に形成され、バイアホールの接続状態も良好であるこ
とが確認された。
の導体パターンC2 〜C4 は、前記実施例1のときより
も更にファインなものであるにも関わらず、優れた形成
精度及び信頼性を備えたものであるという結論に達す
る。また、実施例2の製造方法に従えば、このような極
めてファインな導体パターンC2 〜C4 を容易にかつ低
コストに形成できるという結論にも達する。
ることはなく、以下のように変更することが可能であ
る。例えば、 (a)実施例1,2の薄膜多層配線板よりもビルドアッ
プ層を増設することにより、更に多層化を図った構成と
することもできる。また、セラミックス焼結体基板の表
裏両面にビルドアップ層を形成することも勿論可能であ
る。
感光性樹脂は、実施例1,2にて用いた樹脂以外のもの
であっても勿論良く、またその塗布及び露光・現像の方
法も適宜他の方法に代替することが可能である。
分のエッチング除去の前に電解金属めっき層L4 を形成
する実施例1,2の方法に代えて、前記剥離及びエッチ
ングの後に電解金属めっき層L4 を形成する方法として
も良い。また、電解金属めっき層L4 の形成に代えて無
電解金属めっき層の形成を行っても良い。
配線板及びその製造方法によれば、精度及び信頼性等に
優れたファインな導体パターンを容易にかつ低コストに
形成することができるという優れた効果を奏する。
配線板の製造工程を説明するための部分概略断面図であ
る。
略断面図である。
説明するための部分概略断面図である。
レジスト、4…セラミックス基板としてのAl2 O3 基
板、I1 ,I2 ,I3 …(感光性樹脂製の)絶縁層、C
1 ,C2 ,C3 ,C4 …(金属製の)導体パターン、L
1 …クロム(Cr)薄層、L2 …金属薄層としてのFe
薄層またはNi薄層、L3 ,L3a…電解銅(Cu)めっ
き層、L4 …電解金属めっき層としての電解ニッケル
(Ni)めっき層。
Claims (4)
- 【請求項1】感光性樹脂製の絶縁層(I1 ,I2 ,I3
)と金属製の導体パターン(C1 ,C2 ,C3 ,C4
)とをセラミックス基板(1,4)上に交互に積層形
成してなる薄膜多層配線板において、 前記感光性樹脂製の絶縁層(I1 ,I2 ,I3 )上に形
成されたクロム薄層(L1 )と、 前記クロム薄層(L1 )上に形成された、鉄、ニッケル
から選択される少なくともいずれか一種の金属からなる
金属薄層(L2 )と、 前記金属薄層(L2 )上に形成された電解銅めっき層
(L3 ,L3a)と、 前記電解銅めっき層(L3 ,L3a)上に形成された、ニ
ッケル、コバルト、クロム、パラジウムから選択される
少なくとも一種の金属からなる金属めっき層(L4 )と
からなる導体パターン(C2 ,C3 ,C4 )を備えた薄
膜多層配線板。 - 【請求項2】少なくとも下記の(a) 〜(f) の工程からな
ることを特徴とする薄膜多層配線板の製造方法: (a) 導体パターン(C1 )を有するセラミックス基板
(1,4)上に感光性樹脂製の絶縁層(I1 )を形成す
る工程、 (b) スパッタリングによって、前記絶縁層(I1 )上に
クロム薄層(L1 )を形成する工程、 (c) スパッタリングによって、前記クロム薄層(L1 )
上に鉄、ニッケルから選択される少なくともいずれか一
種の金属からなる金属薄層(L2 )を形成する工程、 (d) 前記金属薄層(L2 )上の所定部分にめっきレジス
ト(3)を形成した後、硫酸銅電解めっき浴を用いて前
記金属薄層(L2 )上に電解銅めっき層(L3)を形成
する工程、 (e) ニッケル、コバルト、クロム、パラジウムから選択
される少なくとも一種の金属を含むめっき浴を用いて、
前記電解銅めっき層(L3 )上に金属めっき層(L4 )
を形成する工程、 (f) 前記めっきレジスト(3)を剥離すると共に、その
部分から露出する前記金属薄層(L2 )及び前記クロム
薄層(L1 )をエッチングにて除去することにより、所
定の導体パターン(C2 ,C3 ,C4 )を形成する工
程。 - 【請求項3】鉄のスパッタリングによって前記金属薄層
(L2 )を形成した場合、電解銅めっき層(L3 )形成
工程の前工程として、ピロリン酸銅電解めっき浴または
シアン化銅電解めっき浴から選択される少なくとも一種
の電解めっき浴を用いて前記金属薄層(L2 )上に電解
銅めっき薄層(L3a)を形成する工程を行うことを特徴
とした請求項2に記載の薄膜多層配線板の製造方法。 - 【請求項4】前記電解銅めっき層(L3 )を形成するた
めの前記硫酸銅電解めっき浴に、光沢剤を添加しておく
ことを特徴とした請求項2または3に記載の薄膜多層配
線板の製造方法。
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JP12629293A JP3215545B2 (ja) | 1993-05-27 | 1993-05-27 | 薄膜多層配線板及びその製造方法 |
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JPH06334341A JPH06334341A (ja) | 1994-12-02 |
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