JP3214826U - 電動アシスト自転車用トルク検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】人力出力トルクの大きさを正確に検出し、電動アシストと人力の出力トルクの大きさのマッチングを正確に制御する電動アシスト自転車用トルク検出装置を提供する。【解決手段】電動アシスト自転車の車体1に固定可能な取り付け部品と、取り付け部品に設置されるトルクセンシング装置とを含む。トルクセンシング装置は垂直に配置されるセンサ弾性体6を含み、センサ弾性体にセンサ弾性体の変形を検知できる変形センサが設置され、センサ弾性体にセンシングスプロケット7が設置され、センシングスプロケットは伝動チェーン4のテンション部41に噛み合い、テンション部はセンシングスプロケットの箇所にV字状の湾曲部が形成され、張ってセンシングスプロケットをプッシュする時、センサ弾性体に変形を発生させ、変形センサはセンサ弾性体の変形量に対応する電気信号を出力する。【選択図】図1
Description
本考案は電動アシスト自転車の技術分野に関し、特に人が自転車に乗る時のペダル踏力の大きさを正確に検出できる検出装置に関する。
現在、蓄電池、ハブモータが取り付けられた電動自転車はその省力、利便性などの利点で中国国内において普及している。しかしながら、従来の電動自転車は以下の問題が存在する。電動自転車がペダルを受け持ち、それにより自転車に乗る人が人力でこぎやすいが、動力源とするペダルとハブモータは別々に制御可能である。つまり、自転車に乗る人はその車両のハンドルに設置された電気のスイッチによってハブモータの回転速度を直接的に制御することができ、それにより完全に電力によって車両の行進を駆動することができる。このように、電動走行状態では、自転車に乗る人が電気のスイッチを順調に制御することが難しいので、電力補助駆動とペダル踏み駆動を良好に協働させることができず、それにより純電力駆動モードのみを採用でき、ペダル踏み走行は蓄電池の電気量を消費し尽さなければ採用できない。該走行方式は迅速で、省力であるという利点を有するが、スピード違反が生じやすく、更に走行の危険を引き起こすことがある。また、それは一部のユーザが人力で走行することで体を鍛えるという需要を満たすことができない。
従って、電動アシスト自転車が提供され、電動アシスト自転車の基本的構造と動作原理は電動自転車に類似し、それも蓄電池によってハブモータを駆動し、それにより車両の走行を駆動する。しかし、そのハブモータの回転速度への制御は対応するセンサで検知した信号によって制御され、制御器はセンサから出力されたペダルの速度、トルク、又は車両の状態等の信号を受信した時、ハブモータの動作状態と出力トルクを自動制御することができる。つまり、自転車に乗る人はペダル踏み走行を採用せず純電力駆動を実現することができず、電力駆動は補助駆動のみに用いることができ、それにより車両の走行速度を効果的に制限することができ、それと同時に省力の目的を達成できる。
例えば、特許文献1に開示された“電動アシスト車制御方法及びシステム”において、該方法は速度センサによって電動アシスト車の行進速度を検知し、水準器によって電動アシスト車の走行状態を検知し、電動アシスト車に乗り始める時、その行進速度はゼロより大きく、この時に電動アシスト車の走行状態が水平走行状態であれば、単に人力でペダルに作用するねじり力によって電動アシスト車を駆動し、且つ車両の水平走行状態でのペダルの回転速度又はねじり力値を記録する。電動アシスト車の走行状態が上り坂走行状態であれば、駆動モータを起動して順方向回転させ、補助動力を形成し、それによりペダルは水平走行状態での回転速度又はねじり力値を達成する。つまり、車両が坂を上る時、自転車に乗る人がペダルを踏んで出力するねじり力値及び車両の走行速度は水平走行時の速度との一致を維持する。電動アシスト車の走行状態が下り坂走行状態であれば、車両の慣性で駆動モータの逆方向回転を駆動して発電させ、それによりモバイル電源へ充電する。
上記発明は、実際の走行状態に応じて車両の走行モードを自動制御するという利点を有するが、依然として以下の欠陥が存在する。まず、車両は大部分の時間内に水平走行状態にある時に電動アシストを実現することができない。つまり、それはアシストを必要とするかどうかを判断する主な根拠は水準器で得られた車両の走行状態信号であり、従って、そのアシスト効果は明らかではない。次に、一般的な状況で、人々は水平走行時に高い走行速度を有し、上り坂時に対応的に走行速度を低下させ、それによりモバイル電源とハブモータに過大な負荷を与えてその使用寿命に影響することを避けることが望ましい。しかし、上記発明は電動アシスト時の出力トルクの制御方式が合理的ではなく、それが制御するのは出力するトルクの大きさではなく、車両の走行速度であり、それは制御方式の簡略化に有利であるが、電動アシスト時の出力トルクが過大であるという問題を引き起こしやすい。特に、上り坂の勾配が非常に大きく、又は車両の負荷が大きい時、モバイル電源とハブモータの過負荷動作を引き起こし、それによりその使用寿命に深刻に影響する。
また、上記発明において、ペダルにトルクセンサ1を直接的に設置してペダルトルクを検出するという構想の記載もある。しかし、従来のトルクセンサは主にトルクを受けた後の変形によって対応する出力電気信号を生成するものであり、ペダルは車両をこぐ時に受けるトルクが限られる。つまり、その変形量は非常に微小であり、それによりトルクセンサはそれを正確に検出しにくく、高い精度のトルクセンサを採用すれば、車両全体の製造コストを非常に大きく上昇させる。
本考案の目的は、従来においてチェーン伝動を採用した電動アシスト車が人力で出力したトルクの大きさに基づいて電動アシストの出力トルクを正確に制御しにくいという問題を解決するために、電動アシスト自転車用トルク検出装置を提供することであり、人力走行の出力トルクを正確に検出することができ、それにより制御器は正確に電動アシストの出力トルクを制御し、電動アシストの出力トルクと人力の出力トルクの大きさをマッチさせ、自転車に乗る人が本人の主観的意志に従って車両の速度を容易に制御することを確保し、省力とともに良好な鍛錬効果を達成する。
上記目的を達成するために、本考案は以下の技術的解決手段を用いる。電動アシスト自転車用トルク検出装置であって、電動アシスト自転車の車体に固定可能な取り付け部品と、取り付け部品に設置されるトルクセンシング装置とを含み、前記トルクセンシング装置は取り付け部品に設置され且つ垂直に配置されるセンサ弾性体を含み、前記センサ弾性体にセンサ弾性体の変形を検知できる変形センサが設置され、センサ弾性体にセンシングスプロケットが設置され、センシングスプロケットは電動アシスト自転車の伝動チェーンのテンション部に噛み合い、伝動チェーンのテンション部はセンシングスプロケットと接する箇所にV字状の湾曲部が形成され、伝動チェーンの緩み部において更に伝動チェーンに初期張力を持たせるテンション機構が設置され、伝動チェーンのテンション部が張ってセンシングスプロケットをプッシュする時、センサ弾性体に変形を発生させ、この時の変形センサはセンサ弾性体の変形量に対応する電気信号を出力することができる。
従来技術において、ペダル、チェーンリングの箇所のトルクを検知することで駆動モータの出力トルクを制御するという手段もあるが、従来のトルクを検知するためのセンサはいずれも部品の変形を測定することによって対応する電気信号を得るものであり、ペダル、チェーンリングそのものは剛性構造である。従って、自転車に乗る人が自転車に乗る時のペダルとチェーンリング等の変形量は極めて微小であり、対応的に、それが出力する電気信号の精度は限られ、又はコストが極めて高い高精度センサを用いる必要がある。従って、人々は一般的に上記センサによって車両が走行状態にあるかどうかを判断することしかできず、乗る時のペダル又はチェーンリングのトルクの大きさに基づいて対応的に駆動モータの出力トルクを制御することができない。本考案では伝動チェーンのテンション部に押し付けるセンシングスプロケットを設置することによって、テンション部がセンシングスプロケットと接する箇所にV字状の湾曲部を形成する。このように、自転車に乗る人が自転車に乗り始める時、ペダルはチェーンリングの順方向回転を駆動し、この時に伝動チェーンのテンション部は張力を受けて張り、それによりV字状の湾曲部に位置するセンシングスプロケットをプッシュし、更にセンサ弾性体に変形を発生させ、センサ弾性体における変形センサは対応する電気信号を出力することができ、駆動モータは電気信号の大きさに基づいて対応するトルクを出力する。理解できることとして、合理的な材料選択及び構造設計によって、センサ弾性体が十分な弾性を有することができ、それにより車両に乗り始める時にセンサ弾性体は十分に大きな変形を発生させることができる。つまり、本考案は伝動チェーンのテンション程度を検知することによって間接的に人力走行の出力トルクを得るものであり、それにより駆動モータの出力トルクと人力走行の出力トルクとのマッチングを容易に実現することができる。特に、取り付け部品に設置されるセンサ弾性体は片持ち梁に類似する構造を容易に形成することができ、それによりセンシングスプロケットは伝動チェーンにプッシュされる時に大きな湾曲変形を発生させることができ、制御器が駆動モータの出力トルクを正確に制御することに有利である。テンション機構は伝動チェーンに安定的な初期張力を持たせることができ、それにより変形センサが出力する電気信号の安定性を確保することができる。
好ましくは、前記センサ弾性体の一端は取り付け部品に固着され、前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の他端に設置され、それによりセンサ弾性体は片持ち梁状を呈し、前記センシングスプロケットはテンション部の上側に噛み合う。
センサ弾性体が片持ち梁状を呈し、センシングスプロケットがセンサ弾性体の吊り下げ端に設置され、それにより、車両に乗る時に、センサ弾性体の吊り下げ端に設置されるセンシングスプロケットはセンサ弾性体に可能な限り大きな湾曲変形を発生させることができ、それにより変形センサが出力する制御信号は駆動モータの出力トルクを正確に制御することができる。
好ましくは、前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の一端に設置され、センサ弾性体の他端にガイドスプロケットが設置され、センシングスプロケットとガイドスプロケットはそれぞれ電動アシスト自転車の伝動チェーンのテンション部の両側に位置し、センシングスプロケットとガイドスプロケットはそれぞれテンション部に噛み合い、伝動チェーンのテンション部はガイドスプロケットとセンシングスプロケットを順次巻回した後にZ字状の湾曲部が形成される。
伝動チェーンのテンション部の上下両側にそれぞれ伝動チェーンに押し当てるセンシングスプロケットとガイドスプロケットが設置され、それによりテンション部はセンシングスプロケットの箇所にZ字状の湾曲部が形成される。このように、自転車に乗る人が自転車に乗り始める時、ペダルはチェーンリングの順方向回転を駆動し、この時に伝動チェーンのテンション部は張力を受けて張り、それによりガイドスプロケットとセンシングスプロケットをプッシュし、更にセンサ弾性体を曲げて変形させ、センサ弾性体における変形センサは対応する電気信号を出力することができ、駆動モータは電気信号の大きさに基づいて対応するトルクを出力する。ガイドスプロケットとセンシングスプロケットとの間の相対位置を合理的に設計することによって、伝動チェーンがセンシングスプロケットの箇所に形成するZ字状の湾曲部は十分な夾角を有し、それによりテンション部はセンシングスプロケットに対して十分なプッシュ力を発生させる。
好ましくは、前記取り付け部品は垂直に配置されるサポートスタンドを含み、前記センサ弾性体はサポートスタンドの上部に固着され、サポートスタンドの下部に電動アシスト自転車のチェーンリングとラチェットとの間に固定されるフォークに接続可能な分解式フープが設置される。
分解式フープはサポートスタンドと車体のフォークとの間の接続及び取り付けを容易にし、垂直に設置されるサポートスタンドは取り付け空間の減少に有利であるだけでなく、車両に乗る時にそれは主に軸方向に沿う張力又は圧力を受けることもできる。従って、その強度と剛性を顕著に向上させることができる。
好ましくは、前記取り付け部品は水平に配置される取り付け板を含み、前記センサ弾性体の一端は取り付け板の片側に固着され、取り付け板の他側に電動アシスト自転車の車体に接続可能な長円状ネジ穴が設置され、センサ弾性体の他端に下向きに傾斜する湾曲部が設置され、センシングスプロケットは湾曲部の端部に設置され、且つセンシングスプロケットは伝動チェーンのテンション部の上側に噛み合う。
水平に配置される取り付け板は、本考案の車体での配置及び取り付けに有利であり、下向きに傾斜する湾曲部は、センサ弾性体と伝動チェーンとの間のピッチを引きあけることに有利であり、車両に乗る時に両者の間における干渉と摩擦の発生を避ける。
好ましくは、前記取り付け部品は前後の二つの間隔をおいて配列される垂直のサポートスタンドを含み、前記センサ弾性体の前後両端はそれぞれ前後の二つのサポートスタンドに固着され、前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の中間位置に設置され、サポートスタンドの上部に伝動チェーンのテンション部に噛み合うガイドスプロケットが設置され、サポートスタンドの下部に電動アシスト自転車のチェーンリングとラチェットとの間におけるフォークに接続し且つ固定可能な分解式フープが設置され、ガイドスプロケットとセンシングスプロケットはそれぞれ伝動チェーンのテンション部の両側に位置する。
本態様において、伝動チェーンにおけるセンシングスプロケットに対向する側に二つのガイドスプロケットが設置され、それにより三つのスプロケットで品字状の配置を形成する。伝動チェーンはガイドスプロケット、センシングスプロケットとガイドスプロケットを順次巻回した時に固定されるV字状の湾曲部を形成することができる。三つのスプロケットの相対位置を調整することによって、伝動チェーンは深いV字状の湾曲部を形成することができ、それにより同じ伝動チェーン張力でセンシングスプロケットに対してより大きなプッシュ力を形成し、且つセンシングスプロケットが受けるプッシュ力は伝動チェーンの張力、即ちチェーンリングのトルクのみに関連することを確保し、チェーンリングとラチェットとの間の相対距離等の外部要因による角度センサが出力する電気信号への影響と干渉を避ける。
好ましくは、前記変形センサはセンサ弾性体の表面に密着する抵抗ひずみゲージであり、それによりセンサ弾性体の湾曲変形を検知しやすい。
好ましくは、前記テンション機構は、一端が回転可能に車体に設置されるテンションロッカーを含み、テンションロッカーの他端に緩み部に噛み合うテンションスプロケットが設置され、前記テンションロッカーにテンションバネが設置され、テンションバネはテンションロッカーの揺動を駆動し、それによりテンションスプロケットは緩み部に押し当てられる。
テンションバネはトーションバネであってもよく、引張バネであってもよく、テンションスプロケットは緩み部の内側に噛み合うことができ、それにより伝動チェーンに固有張力が形成され、伝動チェーンの長さ等の変化による出力信号の変化を避ける。
従って、本考案は以下の有益な効果を有する。電動アシスト自転車に乗る時の人力出力トルクの大きさを正確に検出することができ、それにより電動アシストの出力トルクと人力の出力トルクの大きさのマッチングを正確に制御することができ、自転車に乗る人が本人の主観的意志に従って車両の速度を容易に制御することを確保し、省力とともに良好な鍛錬効果を達成する。
以下に図面及び考案を実施するための形態によって本考案について更に説明する。
図1に示すように、電動アシスト自転車用トルク検出装置であって、それは自転車に乗る人がペダルを踏んで走行する時に電動アシスト自転車の人力出力トルクを検出することに適し、それにより電動アシストの出力トルクを正確に制御する。ここでの電動アシスト自転車は車体1、車体に設置されるチェーンリング2とラチェット3、チェーンリングとラチェットに巻き付けられる伝動チェーン4を含み、伝動チェーンにおけるチェーンリングとラチェットとの間に位置する上側部分はテンション部41であり、下側部分は緩み部42であり、チェーンリングはクランク21によってペダル22に接続される。また、電動アシスト自転車は更に補助動力を提供できる駆動モータ、駆動モータの動作状態及び出力トルクを制御できる制御器、駆動モータに電力を提供する蓄電池を含む。
本考案は、トルクセンシング装置、トルクセンシング装置を取り付けるために用いられる取り付け部品を含み、取り付け部品は電動アシスト自転車の車体に固定することができる。人力出力トルクを容易に検出するために、トルクセンシング装置は取り付け部品に設置される棒状のセンサ弾性体6を含み、センサ弾性体は前後に沿って垂直に配置され、且つセンサ弾性体にセンサ弾性体の変形を検知できる変形センサが設置される。好ましくは、変形センサはセンサ弾性体の表面に密着する抵抗ひずみゲージである。また、センサ弾性体に更にセンシングスプロケット7を設置する必要があり、センシングスプロケットは伝動チェーンのテンション部に押し当てられ、且つ伝動チェーンのテンション部に噛み合い、それにより伝動チェーンのテンション部はセンシングスプロケットと接する箇所にV字状の湾曲部が形成される。
このように、チェーンリングが伝動チェーンによってラチェットの順方向回転を駆動する時、伝動チェーンのテンション部は張ってセンシングスプロケットをプッシュし、それによりセンサ弾性体に湾曲変形を発生させ、この時の変形センサは対応する電気信号を出力することができ、制御器は変形センサが出力した信号を受信した後に駆動モータの動作を制御し、且つ対応するアシストトルクを出力する。理解できることとして、上り坂又は自転車に乗る人が走行速度を向上させようとする時、自転車に乗る人がペダルによって出力する人力トルクは対応的に向上し、この時に伝動チェーンのテンション部の張力は対応的に向上し、それによりセンシングスプロケットが受けられるプッシュ力は増加し、対応的にセンサ弾性体の湾曲変形量は増加し、変形センサが出力する電気信号は増大し、制御器は駆動モータがより大きなアシストトルクを出力するように制御する。センサ弾性体の材料及び長さ等の構造パラメータを合理的に選択することによって、センサ弾性体は十分な弾性を有することができ、それにより車両に乗り始める時にセンサ弾性体は十分に大きな変形を発生させることができる。つまり、本考案は伝動チェーンのテンション程度を検知することによって間接的に人力走行の出力トルクを得るものであり、且つ駆動モータの出力トルクと人力走行の出力トルクのマッチングを容易に実現することができる。
変形センサの出力する電気信号の安定性を確保するために、伝動チェーンの緩み部にテンション機構を設置することができる。具体的に、テンション機構はテンションロッカー11を含み、車体に回転軸を設置し、テンションロッカーの一端は回転可能に車体の回転軸に設置し、テンションロッカーの吊り下げ端に緩み部の内側に噛み合うテンションスプロケット9を設置し、テンションロッカーにテンションバネを設置し、テンションバネはテンションロッカーの揺動を駆動し、それによりテンションスプロケットは外側向きに緩み部をプッシュし、更に伝動チェーン全体に安定的な初期張力を維持させる。人力走行時に、人力トルクで伝動チェーンのテンション部の張力を向上させ、この時、変形センサは安定的な電気信号を出力することができる。当然のことながら、テンションバネは回転軸に嵌設されるトーションバネであってもよく、該トーションバネの一端はテンションロッカーに引っ掛けられ、他端は車体に引っ掛けられる。又は、テンションバネは引張バネであってもよく、引張バネの一端はテンションロッカーに接続され、他端は車体に接続される。
センサ弾性体の湾曲変形の検知に有利にするために、センサ弾性体の一端を取り付け部品に固着し、センサ弾性体の他端を吊り下げることによって、センサ弾性体は片持ち梁状を呈することができる。センシングスプロケットはセンサ弾性体の吊り下げ端に設置され、且つセンシングスプロケットはテンション部の上側に噛み合う。このように、車両に乗る時、センサ弾性体の吊り下げ端に設置されるセンシングスプロケットはセンサ弾性体に可能な限り大きな湾曲変形を発生させることができ、それにより変形センサが出力する制御信号は駆動モータの出力トルクを正確に制御することができる。
好ましくは、図2に示すように、センシングスプロケットをセンサ弾性体の一端に設置し、センサ弾性体の他端にガイドスプロケット8を設置し、ガイドスプロケットとセンシングスプロケットがセンサ弾性体の同一側に位置する。また、ガイドスプロケットとセンシングスプロケットはそれぞれ伝動チェーンのテンション部の上下両側に位置し、センシングスプロケットは伝動チェーンのテンション部に押し当てられ、且つ伝動チェーンのテンション部に噛み合い、ガイドスプロケットは伝動チェーンのテンション部に押し当てられ、且つ伝動チェーンのテンション部に噛み合い、伝動チェーンのテンション部はガイドスプロケットとセンシングスプロケットを順次巻回した後にZ字状の湾曲部を形成する。このように、チェーンリングは伝動チェーンによってラチェットの順方向回転を駆動する時、伝動チェーンのテンション部は張ってガイドスプロケットとセンシングスプロケットをプッシュし、それによりセンサ弾性体に湾曲変形を発生させることができ、この時の変形センサは対応する電気信号を出力することができ、制御器は変形センサが出力した信号を受信した後に駆動モータの動作を制御し、且つ対応するアシストトルクを出力する。
取り付け部品の強度と剛性の増加に有利にするために、取り付け部品は垂直に配置されるサポートスタンド50であってもよく、センサ弾性体はネジによってサポートスタンドの上部に固着され、サポートスタンドの下部に分解式フープ51が配置される。具体的に、図3に示すように、分解式フープはサポートスタンドの下部に設置される半円形溝を含み、サポートスタンドの下部に当接し且つネジでクランプ板511に接続され、クランプ板にサポートスタンドの半円形溝に対応する半円形溝が設置される。このように、車体におけるチェーンリングとラチェットとの間に位置する円筒状のフォークをサポートスタンド下部の半円形溝内に係着され、続いてクランプ板はサポートスタンドの下部に当接し、この時にフォークは同時にクランプ板における半円形溝内に係着される。続いてネジでクランプ板をサポートスタンドにきつく固定し、フォークを確実にクランプし且つ半円形溝内に位置決めすることができ、それによりサポートスタンドをフォークに直交して固定する。車両に乗る時に、サポートスタンドは主に軸方向に沿う張力又は圧力を受ける。従って、その強度と剛性を顕著に向上させることができる。
当然のことながら、図4、図5に示すように、取り付け部品は水平に配置される取り付け板52を用いてもよく、センサ弾性体の一端はネジによって取り付け板の片側に固着され、取り付け板の他側に前後の二つの長円状ネジ穴521が設置される。このように、我々は長円状ネジ穴内に設置されるネジによって取り付け板を電動アシスト自転車の車体に固定することができ、長円状ネジ穴は取り付け板位置の調整を容易にする。好ましくは、センサ弾性体の吊り下げ端に下向きに傾斜する湾曲部61を設置し、且つセンシングスプロケットを湾曲部の端部に設置することができる。このように、センシングスプロケットが伝動チェーンのテンション部の上側に噛み合う時、センサ弾性体と伝動チェーンとの間に十分なピッチを形成でき、車両に乗る時に両者の間における干渉と摩擦の発生を避ける。
周知のように、車両に乗る時、センシングスプロケットの前後両側の伝動チェーンテンション部はそれぞれ傾斜する張力を有し、前後の二つの張力でセンシングスプロケットに対してプッシュの合力が形成される。センシングスプロケットの両側のテンション部の傾斜角度はセンシングスプロケットの取り付け位置の変化とともに変化するために、同じ人力出力トルクで、抵抗ひずみゲージの出力する電気信号は変化し、更に制御器の駆動モータ出力トルクへの制御に有利ではない。従って、図6に示すように、取り付け部品は前後の二つの間隔をおいて配列されるサポートスタンドであってもよく、且つ二つのサポートスタンドは垂直に配置される。センサ弾性体の前端は前のサポートスタンドに固定され、センサ弾性体の後端は後ろのサポートスタンドに固着され、センシングスプロケットはセンサ弾性体の中間位置に設置され、且つセンシングスプロケットはテンション部の下側に噛み合う。また、各サポートスタンドの上部に伝動チェーンのテンション部の上側に噛み合うガイドスプロケット8を設置し、且つサポートスタンドの下部に電動アシスト自転車のチェーンリングとラチェットとの間に接続され且つ固定可能なフォーク上の分解式フープを設置し、二つのガイドスプロケットとセンシングスプロケットはそれぞれ伝動チェーンのテンション部の上下両側に位置し、それにより逆品字状の配列が構成される。
伝動チェーンが第一ガイドスプロケット、センシングスプロケットと第二ガイドスプロケットを順次巻回した時、伝動チェーンはセンシングスプロケットと接する箇所に突出するV字状の湾曲部が形成され、且つ該V字状の湾曲部は固定される夾角を有する。三つのスプロケットの相対位置を調整することによって、伝動チェーンに深いV字状の湾曲部を形成することができる。この時にV字状の湾曲部に定められる夾角は小さく、それにより同じ伝動チェーン張力でセンシングスプロケットに対してより大きな下向きのプッシュ力が形成され、それによりセンサ弾性体に変形を発生させ、抵抗ひずみゲージは対応する電気信号を出力することができ、且つセンシングスプロケットが受けるプッシュ力は伝動チェーンの張力、即ちチェーンリングのトルクのみに関連し、チェーンリングとラチェットとの間の相対距離等の外部要因による角度センサが出力する電気信号に対する影響と干渉を避ける。
1 車体
11 テンションロッカー
2 チェーンリング
21 クランク
22 ペダル
3 ラチェット
4 伝動チェーン
41 テンション部
42 緩み部
50 サポートスタンド
51 分解式フープ
511 クランプ板
52 取り付け板
521 長円状ネジ穴
6 センサ弾性体
61 湾曲部
7 センシングスプロケット
8 ガイドスプロケット
9 テンションスプロケット
11 テンションロッカー
2 チェーンリング
21 クランク
22 ペダル
3 ラチェット
4 伝動チェーン
41 テンション部
42 緩み部
50 サポートスタンド
51 分解式フープ
511 クランプ板
52 取り付け板
521 長円状ネジ穴
6 センサ弾性体
61 湾曲部
7 センシングスプロケット
8 ガイドスプロケット
9 テンションスプロケット
Claims (8)
- 電動アシスト自転車の車体に固定可能な取り付け部品と、取り付け部品に取り付けられるトルクセンシング装置とを含む電動アシスト自転車用トルク検出装置において、
前記トルクセンシング装置は取り付け部品に設置され且つ垂直に配置されるセンサ弾性体を含み、前記センサ弾性体にセンサ弾性体の変形を検知できる変形センサが設置され、センサ弾性体にセンシングスプロケットが設置され、センシングスプロケットは電動アシスト自転車の伝動チェーンのテンション部に噛み合い、伝動チェーンのテンション部はセンシングスプロケットと接する箇所にV字状の湾曲部が形成され、伝動チェーンの緩み部において更に伝動チェーンに初期張力を持たせるテンション機構が設置され、伝動チェーンのテンション部が張ってセンシングスプロケットをプッシュする時、センサ弾性体に変形を発生させ、この時の変形センサはセンサ弾性体の変形量に対応する電気信号を出力することができることを特徴とする、
電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記センサ弾性体の一端は取り付け部品に固着され、前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の他端に設置され、それによりセンサ弾性体は片持ち梁状を呈し、前記センシングスプロケットはテンション部の上側に噛み合うことを特徴とする、
請求項1に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の一端に設置され、センサ弾性体の他端にガイドスプロケットが設置され、センシングスプロケットとガイドスプロケットはそれぞれ電動アシスト自転車の伝動チェーンのテンション部の両側に位置し、センシングスプロケットとガイドスプロケットはそれぞれテンション部に噛み合い、伝動チェーンのテンション部はガイドスプロケットとセンシングスプロケットを順次巻回した後にZ字状の湾曲部が形成されることを特徴とする、
請求項1に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記取り付け部品は垂直に配置されるサポートスタンドを含み、前記センサ弾性体はサポートスタンドの上部に固着され、サポートスタンドの下部に電動アシスト自転車のチェーンリングとラチェットとの間に固定されるフォークに接続可能な分解式フープが設置されることを特徴とする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記取り付け部品は水平に配置される取り付け板を含み、前記センサ弾性体の一端は取り付け板の片側に固着され、取り付け板の他側に電動アシスト自転車の車体に接続可能な長円状ネジ穴が設置され、センサ弾性体の他端に下向きに傾斜する湾曲部が設置され、センシングスプロケットは湾曲部の端部に設置され、且つセンシングスプロケットは伝動チェーンのテンション部の上側に噛み合うことを特徴とする、
請求項1から3のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記取り付け部品は前後の二つの間隔をおいて配列される垂直のサポートスタンドを含み、前記センサ弾性体の前後両端はそれぞれ前後の二つのサポートスタンドに固着され、前記センシングスプロケットはセンサ弾性体の中間位置に設置され、サポートスタンドの上部に伝動チェーンのテンション部に噛み合うガイドスプロケットが設置され、サポートスタンドの下部に電動アシスト自転車のチェーンリングとラチェットとの間のフォークに接続し且つ固定可能な分解式フープが設置され、ガイドスプロケットとセンシングスプロケットはそれぞれ伝動チェーンのテンション部の両側に位置することを特徴とする、
請求項1に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記変形センサはセンサ弾性体の表面に密着する抵抗ひずみゲージであることを特徴とする、
請求項1から3又は6のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。 - 前記テンション機構は、一端が回転可能に車体に設置されるテンションロッカーを含み、テンションロッカーの他端に緩み部に噛み合うテンションスプロケットが設置され、前記テンションロッカーにテンションバネが設置され、テンションバネはテンションロッカーの揺動を駆動し、それによりテンションスプロケットは緩み部に押し当てられることを特徴とする、
請求項1から3又は6のいずれか1項に記載の電動アシスト自転車用トルク検出装置。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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