JP3214596B2 - 回転電機絶縁コイルの製造方法 - Google Patents

回転電機絶縁コイルの製造方法

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JP3214596B2
JP3214596B2 JP28590694A JP28590694A JP3214596B2 JP 3214596 B2 JP3214596 B2 JP 3214596B2 JP 28590694 A JP28590694 A JP 28590694A JP 28590694 A JP28590694 A JP 28590694A JP 3214596 B2 JP3214596 B2 JP 3214596B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転電機の絶縁コイ
ル、特に回転電機の鉄心のスロットに挿入されてなる固
定子コイルの全含浸絶縁による絶縁コイルの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図8及び図9は回転機絶縁コイルの形状
を示すもので、図8は絶縁コイルの対地絶縁層がマイカ
テープ層からなる高圧回転機絶縁コイルの断面図、図9
は低圧回転電機絶縁コイルの断面図であり、図9の
(a)は絶縁コイルの対地絶縁層がフイルム層からな
り、(b)は素線導体がガラス繊維被覆エナメル線から
なる絶縁コイルである。回転電機の絶縁コイルの製造方
法には、絶縁コイルを鉄心スロットに挿入し、樹脂にて
絶縁コイルと鉄心とを一体に含浸し硬化する全含浸絶縁
方式がある。図8に示すように、高圧回転電機の固定子
絶縁コイルは、素線絶縁を施した素線導体を複数回巻回
して素線導体束2を作製し、この素線導体束2に耐電界
性の優れたマイカ箔にガラス繊維等からなる織布あるい
はフイルムを裏打材として貼合わせたマイカ絶縁テープ
あるいシートを巻回して対地絶縁層3を形成した樹脂を
含浸していない未含浸の絶縁コイル14を鉄心スロット
201内に相間絶縁19、楔22等の副材料とともに挿
入し、絶縁コイル14間を結線後、樹脂含浸槽内に収納
して、含浸樹脂を真空・加圧含浸して、その後樹脂含浸
槽より取り出し加熱硬化炉内で硬化して作製される。な
お、高圧回転電機の絶縁コイル14と鉄心スロット20
1との間には、電気的接触不良による部分放電(コロナ
放電)の発生を防止するために低抵抗からなる表面コロ
ナ防止層が巻回設けられている。この全含浸絶縁方式
による絶縁コイルの製造方法は、対地絶縁層3の内部に
充分に樹脂が含浸されるため緻密な絶縁層が得られ絶縁
の高信頼化が達成でき、かつ製造工数が低減できること
から、高電圧が印加される高圧回転電機の絶縁コイルで
は、小形機から大形機まで適用されている。
【0003】上記のように、高圧回転電機の固定子絶縁
コイルは、高電圧が印加されるために樹脂含浸され加熱
硬化された後の対地絶縁層3には部分放電の発生の原因
となる空隙のない均質な絶縁層を形成する必要がある。
ところで、全含浸絶縁方式による絶縁コイルの製造方法
では、含浸樹脂は繰り返し使用されるので含浸時に含浸
樹脂の粘度上昇による対地絶縁層への含浸不良を回避す
るために粘度上昇の少ない安定した樹脂を選択しなけれ
ばならない、そのため、含浸樹脂を加熱し低粘度にして
全含浸する方式では、含浸樹脂がエポキシ樹脂等からな
る熱硬性化樹脂と硬化剤とから構成され、加熱による硬
化反応を促進する硬化促進剤を配合しない樹脂系が用い
られる。この場合、対地絶縁層3を構成するマイカ絶縁
テープに前記した樹脂系との加熱硬化反応を促進する硬
化促進剤を施して、加熱硬化時に対地絶縁層3内に含浸
された含浸樹脂のみの硬化反応を促進するようにしてい
る。また、含浸樹脂の加熱による粘度上昇を避けるため
室温近くの低温度(30〜40℃)にて含浸する方式で
は、含浸樹脂としてエポキシ樹脂等からなる熱硬化性樹
脂と硬化剤からなる低粘度樹脂に硬化促進剤を配合した
室温にて硬化反応性が低く、加熱硬化の高温度時で、硬
化反応性の高い樹脂系が用いられる。前記の含浸樹脂を
加熱して低粘度にして含浸する全含浸方式は、主に大形
機の絶縁に、また室温にて全含浸する方式では、主に中
・小形機の絶縁に適用されている。
【0004】しかしながら、前記した室温にて含浸樹脂
を用いた全含浸方式では、鉄心と一体に絶縁コイルに含
浸樹脂を含浸樹脂槽内で含浸した後、加熱硬化炉内の高
温雰囲気で樹脂を加熱硬化させる含浸工程で、絶縁コイ
ルの温度上昇時の樹脂の加熱硬化反応する前の粘度低下
時に、対地絶縁層3に含浸された樹脂が絶縁コイル表面
より漏洩することにより対地絶縁層3内に空隙9が発生
するおそれがある。このため、前記した含浸樹脂を加熱
して低粘度にして全含浸する場合と同様に、室温にて全
含浸する絶縁コイルの製造方法においても、対地絶縁層
3を構成するマイカ絶縁テープに含浸樹脂との加熱硬化
反応を更に促進する硬化促進剤を施して、対地絶縁層3
内に含浸された含浸樹脂の加熱硬化反応を早め前記した
樹脂含浸後の絶縁コイル表面からの樹脂が漏洩しないよ
うにすることが行われる。
【0005】また、前記した絶縁コイルの絶縁層からの
含浸樹脂の漏洩防止として、樹脂含浸後の鉄心20と絶
縁コイル14とを含浸樹脂槽より取り出し加熱硬化炉に
移動する際に、前記した樹脂の加熱硬化を促進する硬化
促進剤を含む溶液を鉄心外のコイルエンド部の絶縁層表
面に吹きつけ、コイルエンド部最外層の含浸樹脂を硬化
させ対地絶縁層3に含浸された含浸樹脂がコイルエンド
部を介して漏れるのを防止することも行われている。
【0006】さて、この全含浸絶縁方式は、低圧回転電
機の絶縁コイルにおいても、樹脂の一体含浸硬化される
ことによるコイル絶縁層の熱伝導率の向上、及び均一な
絶縁皮膜が形成され得ることから、耐環境性の向上が図
れるので多くの機種に採用されており、この含浸方式
も、前記した室温にて樹脂含浸する全含浸方式が絶縁コ
イルの製造工数の低減が図れることから採用される場合
が多い。図9の(a)は、前記した高圧回転電機の固定
子絶縁コイルの素線導体束と同様に断面矩形状の素線導
体を複数回巻回した素線導体束21にフイルムあるいは
織布からなるテープ又はシートを巻回して対地絶縁層3
2を形成した、いわゆる型巻コイルからなる低圧用の絶
縁コイルであり、この場合においても前記と同様に鉄心
スロット202に挿入した未含浸絶縁コイル15に樹脂
含浸をする全含浸方式により絶縁コイルを作製する。
【0007】図9の(b)は、素線導体としてエナメル
線を用いた乱巻コイルからなるものであり、前記した外
部からの湿気及び汚損雰囲気に対する耐環境性の向上を
図るために、エナメル線10の外層に素線絶縁としてガ
ラス繊維被覆層17を更に設けたガラス繊維被覆エナメ
ル線18からなる素線導体を複数回巻回した絶縁コイル
16を鉄心スロット203に挿入して、全含浸方式によ
り樹脂含浸し、前記したガラス繊維被覆層17の樹脂保
持性により15の表面層に樹脂層を形成させる絶縁構成
からなるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した室
温にて含浸樹脂を全含浸する高圧回転電機の固定子絶縁
コイルにおいては、対地絶縁層からの樹脂漏れ防止策と
しての対地絶縁層に設けられる硬化促進剤量は、対地絶
縁層を構成する絶縁テープに均一に処理される。この際
に、加熱硬化炉内での粘度低下による含浸樹脂の流動に
よるコイル絶縁層からの漏洩を防止するために絶縁テー
プの硬化促進剤の処理量を多くすると絶縁層内への含浸
樹脂の浸透性の低下を招き樹脂含浸不良の原因となる。
また適量処理の場合においても、含浸樹脂の含浸過程に
おいて、硬化促進剤が対地絶縁層内で含浸樹脂とともに
流動して、絶縁層内で硬化促進剤の付着量の割合の多い
部分が発生し、この部分の樹脂が樹脂含浸終了前に硬化
反応がはじまり、粘度が上昇し、絶縁層内への樹脂の含
浸性を阻害する場合がある。これらの絶縁層からの樹脂
漏れ及び樹脂含浸不良は、図8の対地絶縁層3に含浸不
良の空隙9部が発生す原因となる。従って、マイカ絶縁
テープに処理される硬化促進剤の付着量の管理、及び絶
縁層内の厚さ方向で付着量を変化させる等により絶縁層
内に含浸された樹脂が均一に硬化反応をするように処理
する必要があり、絶縁コイル作製のための絶縁処理工数
が煩雑となり、製造作業性が劣るという問題があった。
【0009】また、前記した樹脂含浸後に絶縁コイルの
エンド部に硬化促進剤の溶液を吹き付ける方法において
も、コイルエンド部での樹脂漏れ防止の効果はあるが、
図8の鉄心スロット201内の高電圧が印加される対地
絶縁層3内の樹脂の漏れを完全に防ぐことはできない。
更に硬化促進剤の溶液を吹き付け作業時に溶液が飛散す
ることにより、製造環境に悪影響を及ぼさぬように対策
を講じる必要があるという課題があった。
【0010】更に、前記した低圧回転電機での全含浸方
式による絶縁コイルの製造方法においても、前記した高
圧回転電機の絶縁コイルと同様に、図9の(a)の型巻
コイルの対地絶縁層21、及び図9の(b)の乱巻コイ
ルの及びガラス繊維被覆層17等からなる素線絶縁から
の含浸樹脂の漏れを完全に防止することは困難であり、
対地絶縁層32の空隙9の発生、及びガラス繊維被覆エ
ナメル線18間からの樹脂漏れにより、コイル16内部
の素線導体間に空隙部が発生して、絶縁性能への悪影響
を与えるおそがあるという課題があった。
【0011】この発明の課題は、室温にて樹脂含浸する
全含浸方式からなる回転電機の絶縁コイルにおいて、樹
脂含浸された絶縁コイルの絶縁層からの樹脂の漏洩を防
して、空隙部の発生のない絶縁性能の優れた絶縁コイ
ルを構成することにある
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、この発明は、素線絶縁を有する素線導体を複数
回巻回してなる素線導体束に硬化促進剤を施した対地絶
縁層を形成してなる未含浸絶縁コイルを鉄心スロット内
に収納し、この未含浸絶縁コイルと鉄心とを熱硬化性樹
脂と硬化剤とからなる含浸樹脂にて常温で一体含浸した
後、加熱硬化してなる回転電機絶縁コイルの製造方法に
おいて、前記含浸樹脂に加熱により溶融する粒子状の潜
在性硬化促進剤を分散混合して、この含浸樹脂の含浸時
に前記潜在性硬化促進剤を前記対地絶縁層の表面に残留
させ、その後の前記含浸樹脂の加熱硬化の過程で溶融し
た前記潜在性硬化促進剤による前記熱硬化性樹脂と硬化
剤との硬化反応により、前記対地絶縁層の最外層に樹脂
漏れ防止層を形成するようにするものである(請求項
1)
【0013】請求項1において、前記潜在性硬化促進剤
は、前記含浸樹脂の加熱硬化時の加熱により溶融する樹
脂により表面を覆われてマイクロカプセル化されている
ものとするのがよい(請求項2)。
【0014】更に、請求項1において、対地絶縁層を
成した未含浸絶縁コイルの最外層に、前記含浸樹脂の潜
在性硬化促進剤を吸着する吸着層を設けるのがよい(請
求項3)。
【0015】その場合、前記吸着層は無機材料、有機繊
維又はこれらの複合材料からなるものとすることができ
る(請求項4)。
【0016】また、素線絶縁を有する素線導体を単体あ
るいは複数回巻回してなる未含浸絶縁コイルを鉄心スロ
ット内に収納し、この未含浸絶縁コイルと鉄心とを熱硬
化性樹脂と硬化剤とからなる含浸樹脂にて常温で一体含
浸した後、加熱硬化してなる回転電機絶縁コイルの製造
方法において、前記含浸樹脂に加熱により溶融する粒子
状の潜在性硬化促進剤形状を分散混合するとともに、
の含浸樹脂にて含浸される前記素線絶縁の最外層に前記
潜在性硬化促進剤を吸着する吸着層を設け、前記含浸樹
脂の含浸時に前記潜在性硬化促進剤を前記吸着層に吸着
させ、その後の前記含浸樹脂の加熱硬化の過程で溶融し
た前記潜在性硬化促進剤により前記熱硬化性樹脂と硬
化剤との硬化反応を促進するようにするものとする(請
求項5)。その場合、前記潜在性硬化促進剤は、加熱に
より溶融する樹脂により表面を覆われてマイクロカプセ
ル化されているものとするのがよい(請求項6)
【0017】
【作用】この発明は、熱硬化性樹脂に硬化剤を配合した
含浸樹脂に、加熱により溶融する粒子状の潜在性硬化促
進剤を分散混合し、高圧回転機の固定子コイル絶縁にお
いては、硬化促進剤を施した対地絶縁層を形成した未含
浸の絶縁コイルに全含浸方式で含浸する。これにより、
樹脂の含浸時に絶縁コイルの最外層の絶縁層に潜在性硬
化促進剤が残留,吸着し、樹脂含浸終了後、絶縁コイル
を加熱硬化炉にて加熱硬化する時の温度上昇の過程で、
潜在性硬化促進剤が溶融して絶縁コイルの最外層に含浸
された樹脂の硬化反応を開始させ、加熱硬化温度に到達
した時点では前記した最外層の絶縁層は加熱硬化が終了
した状態となる。また、絶縁層内へ含浸樹脂は、絶縁テ
ープに施された硬化促進剤により、樹脂と硬化剤との硬
化反応が進むが、この硬化反応前の前記した樹脂粘度の
低下が発生しても、前記のように最外層の絶縁層の樹脂
が硬化して樹脂漏れ防止層を形成しているので、絶縁表
面層を介して含浸樹脂が外部へ漏洩することがなく、従
って絶縁層内部の空隙の発生が防止される。
【0018】更に、絶縁コイルの最外層に無機材料、有
機繊維、これらの複合材料などからなる潜在性硬化促進
剤の吸着層を設けることにより、潜在性硬化促進剤を絶
縁層の最外層に効果的に保持残留させ、樹脂漏れ防止層
を確実に形成させることができる。
【0019】また、フイルム又は織布からなる対地絶縁
層を形成した型巻コイルからなる低圧回転電機の固定子
絶縁コイルにおいても、高圧回転電機の固定子絶縁コイ
ルと同様に、対地絶縁層の最外層に前記した含浸樹脂の
潜在性硬化促進剤を吸着する吸着層を設けることによ
り、絶縁層の最外層に樹脂漏れ防止層を形成させるとと
もに、対地絶縁層厚が比較的薄いことから吸着層に吸着
された潜在性硬化促進剤が絶縁層内の含浸樹脂の硬化反
応を促進させ、絶縁層内の空隙の発生を防止できる。
【0020】また、素線導体としてガラス繊維被覆エナ
メル線からなる乱巻コイルの低圧回転電機の絶縁コイル
においても、エナメル線を被覆しているガラス繊維層が
含浸樹脂の潜在性硬化促進剤の吸着層の機能を果たし、
素線導体間に空隙のない緻密なコイルを形成することが
できる。
【0021】
【実施例】以下この発明を実施例に基づいて説明する。実施例1 図1は、この発明の第1の実施例からなる高圧回転電機
の固定子絶縁コイル1の断面図である。なお、図は従来
の図8のコロナ防止層を省略した対地絶縁層からなる絶
縁コイルのみを記載したものであるが、以下の実施例を
も含め従来と同じ部分には同一符号を用いることにより
詳細な説明を省略する。図1において、絶縁コイル1の
対地絶縁層3は、素線導体を複数段巻回してなる素線導
体束2に集成マイカに裏打材としてガラス織布を貼合わ
せたマイカテープを所定回数巻回して構成されている。
前記したマイカテープには、後記するエポキシ樹脂と酸
無水物硬化剤の樹脂配合からなる含浸樹脂の加熱硬化反
応を促進する促進剤が所定量付着されている。この促進
剤としては金属塩類,イミダゾール類,第三級アミン類
から選択することができる。上記したコイルは前記した
ように鉄心スロット内に表面コロナ防止層を巻回して相
間絶縁及び楔等の副材料とともに挿入設置される(図8
参照)。
【0022】前記した鉄心スロット内に挿入された絶縁
コイル1と鉄心とを一体に樹脂含浸する含浸樹脂は、ビ
スフエノールAあるいはビスフエノールF形のエポキシ
樹脂と酸無水物硬化剤を配合し液状化した熱硬化樹脂
に、イミダゾール系の潜在性硬化促進剤をマイクロカプ
セル化した粒径数μm のノバキュアHX3742(旭化
成工業社製)を分散混合し作製した。この配合樹脂から
なる含浸樹脂を、含浸槽内に鉄心とともに前記した絶縁
コイル1を設置して、40℃にて真空・加圧含浸にて含
浸した後、含浸槽より取り出し、加熱硬化炉により14
0℃にて加熱硬化し固定子絶縁コイルを作製した。図1
に示すように、対地絶縁層3の最外層の外層絶縁層4に
は、この対地絶縁層3を構成している集成マイカの裏打
材であるガラス織布に含浸樹脂の潜在性硬化促進剤が付
着し、80℃以上の加熱雰囲気でマイクロカプセル化し
た被覆層が溶融することにより、潜在性硬化促進剤と含
浸樹脂と硬化剤との加熱硬化反応が促進され樹脂硬化し
漏れ防止硬化樹脂層5が形成される。これにより、絶縁
コイル1の加熱硬化時の加熱温度における対地絶縁層3
内の含浸樹脂の硬化反応前の粘度低下があっても、対地
絶縁層3内に含浸された樹脂が絶縁コイル1の最外層の
絶縁層4から漏洩することがないので、空隙のない緻密
な対地絶縁層3を有する絶縁コイル1を形成することが
できる。
【0023】実施例2 図2は、この発明の第2の実施例からなる高圧回転電機
の固定子絶縁コイルの断面図である。この発明の前記し
た第1の実施例の対地絶縁層3との構成の違いは、対地
絶縁層3の外周に含浸樹脂の粒形状の潜在性硬化促進剤
を吸着する吸着層6を新たに設けたことにある。この潜
在性硬化促進剤吸着層6は、含浸樹脂が浸透し前記した
粒径を有するマイクロカプセル化された潜在性硬化促進
剤を補足する絶縁材料であればよく、ガラス繊維からな
るガラスクロス,集成マイカテープ等の無機材料、アラ
ミッド不織布,ポリエステル繊維テープからなる有機材
料あるいはこれらの複合材料からなるガラスクロス−ア
ラミッド不織布やガラスクロス−ポリエステル繊維混織
布等が、図3(a)に示すような吸着テープ7に形成さ
れて使用される。また、図3の(b)の複合吸着テープ
9は、図3の(a)からなる吸着テープ7にフイルム基
材8を裏打材として巻回時の機械的強度の向上を図った
ものである。このフイルム基材8としては、ポリエチレ
ンテレフタレートフイルム,ポリエチレンナフタレート
フイルム,ポリイミドフイルム及びポリアミドフイルム
を適用することが可能である。
【0024】この第2の実施例での含浸樹脂の潜在性硬
化促進剤吸着層6は、図3(a)のガラスクロステープ
を対地絶縁層3に一層巻回した未含浸の絶縁コイル11
を、前記したイミダゾール系の潜在性硬化促進剤をマイ
クロカプセル化した粒径数μm のノバキュアHX374
2を分散混合した含浸樹脂を用いて実施例1と同様の含
浸,加熱硬化条件で全含浸にて作製したものである。こ
の構成の絶縁コイルにおいても対地絶縁層3の最外層に
設けられた潜在性硬化促進剤吸着層6により前記した潜
在性硬化促進剤が補足され、含浸樹脂と硬化剤との硬化
反応が促進され樹脂硬化し、漏れ防止硬化樹脂層5が形
成されるので、対地絶縁層3に含浸された樹脂の漏洩を
防止し空隙のない絶縁層が得られる。
【0025】図4に、定格電圧6kv級の絶縁を施した
前記したこの発明の第1実施例からなる絶縁コイル1
と、第2実施例からなる絶縁コイル11の部分放電開始
電圧特性を、従来のこの発明からなる潜在性硬化促進剤
を用いない含浸樹脂にて全含浸方式にて作製した絶縁コ
イル14の特性と比較し図示した。実施例1及び実施例
2からなる絶縁コイル1及び11は、コイル絶縁層内で
の部分放電開始電圧及び最大放電電荷量とも、従来の絶
縁コイル14に比べて大幅に向上しており、顕微鏡によ
る絶縁コイルの断面観察においても大きな空隙の発生は
なく緻密な絶縁層を形成していることが確認できた。な
お実施例2からなる含浸樹脂の潜在性硬化促進剤を補足
する吸着層を設けた絶縁コイル11の特性の方が良好で
あり、含浸樹脂の絶縁層からの漏れ止め防止の効果が大
きいことがわかる。
【0026】実施例3 図5は、この発明の第3の実施例からなる低圧回転電機
の型巻コイルからなる固定子絶縁コイルの断面図であ
り、従来の図9の(a)に対応するものである。図5に
おいて、対地絶縁層31は素線導体を複数回巻回してな
る素線導体束21にガラスクロス−アラミッド不織布か
らなるテープを複数回巻回して形成したものであり、こ
の絶縁コイルを鉄心スロット内に挿入し、前記のマイク
ロカプセル化潜在性硬化促進剤を分散混合した含浸樹脂
にて40℃に全含浸し、140℃にて加熱硬化して作製
したものである。この場合においても、対地絶縁層31
のガラスクロス−アラミッド不織布、及びテープのラッ
プ部が含浸樹脂の潜在性硬化促進剤吸着層の作用をし
て、潜在性硬化促進剤を吸着することにより、最外層の
テープの含浸樹脂の硬化反応が促進され樹脂硬化するこ
とにより、含浸樹脂の加熱硬化時に対地絶縁層31から
の漏れ防止硬化樹脂層5が形成され、空隙のない絶縁
層を得ることができる。
【0027】この型巻コイルからなる低圧回転電機固定
子絶縁コイルにおいても、前記した高圧回転電機の固定
子絶縁コイルと同様に、対地絶縁層31であるガラスク
ロス−アラミッド不織布に含浸樹脂の硬化反応を促進す
る促進剤を処理した絶縁構成とすることも可能である。
【0028】実施例4 図6は、この発明の第4の実施例からなる低圧回転電機
の乱巻コイルからなる固定子絶縁コイルの断面図であ
り、従来の図9の(b)に対応するものである。図5に
示す絶縁コイル12は、エナメル線10にガラス繊維被
覆層17を設けたガラス繊維被覆エナメル線18からな
る素線導体を複数回巻回して鉄心スロット203に挿入
したものであり、素線導体の素線絶縁構成は従来と同一
である。この低圧回転電機の乱巻コイルにおいても、前
記の型巻コイルと同様の含浸樹脂及び含浸条件で全含浸
方式にて作製したものであるが、素線導体のガラス繊維
被覆層17は、前記した含浸樹脂の潜在性硬化促進剤吸
着層の作用をして潜在性硬化促進剤を吸着することによ
り、絶縁コイル12の加熱硬化時に素線導体のガラス繊
維被覆層17内の含浸樹脂の硬化反応が促進され樹脂硬
化する。また、ガラス繊維被覆エナメル線18の周辺に
含浸された樹脂も、ガラス繊維被覆層17に吸着された
潜在性硬化促進剤により硬化反応が促進されるので、素
線導体間に含浸された樹脂の漏洩をも防止し、空隙のな
い絶縁コイル12を作製することができる。
【0029】次に、図7にこの発明になるエポキシ樹脂
と酸無水物硬化剤と前記したマイクロカプセル化潜在性
硬化促進剤からなる含浸樹脂Aと、従来の室温含浸用の
エポキシ樹脂と硬化剤及び硬化促進剤を配合した含浸樹
脂Bとを、40℃の雰囲気で保存した場合の粘度の経時
特性を示す。この発明からなる含浸樹脂Aの粘度上昇
は、3カ月経過後も初期粘度の2倍以下であり、従来の
前記した室温含浸用のエポキシ樹脂Bと比して安定性し
て優れている。
【0030】
【発明の効果】以上のように、この発明においては、室
温にて含浸樹脂を含浸する全含浸方式からなる回転電機
の絶縁コイルの製造方法において、熱硬化性樹脂と硬化
剤とからなる含浸樹脂に、加熱により溶融する粒子状の
潜在性硬化促進剤を分散混合し、全含浸処理された絶縁
コイルの対地絶縁層の表面に、前記した潜在性硬化促進
剤を残留させることにより、樹脂含浸終了後に加熱硬化
炉にて温度上昇させる過程で最外層の絶縁層に樹脂漏れ
防止層を形成させ、硬化反応前の加熱により粘度低下し
た含浸樹脂が絶縁層を介して外部に漏洩することを防
ぎ、空隙のないコイル絶縁層を得ることができる。その
結果、高圧回転電機の絶縁コイルの絶縁劣化の要因
となる絶縁層内での空隙部での部分放電の発生を排除で
きるので、高信頼性のある絶縁コイルを提供することが
できるとともに、コイル絶縁層の熱伝導率の向上による
回転電機の小形化、容量増大を達成することができる。
【0031】そして、前記した含浸樹脂を構成する潜在
性硬化促進剤が、加熱により溶融する樹脂により表面を
覆われたマイクロカプセル化された潜在性硬化促進剤を
用いることにより、前記した対地絶縁層を構成する絶縁
基材への吸着性を高くすることができる。また室温では
前記した潜在性硬化促進剤のマイクロカプセルの溶融が
なく含浸樹脂と潜在性硬化促進剤との反応を避けること
ができるので、樹脂の貯蔵安定性が良く、繰り返し含浸
する全含浸方式での絶縁コイル製造作業性の向上及び廃
棄樹脂の低減による製造コストの低減ができるという効
果が得られる。
【0032】また、対地絶縁層を施した絶縁コイルの最
外層に、含浸樹脂の潜在性硬化促進剤を吸着する吸着層
を設けることにより、前記した対地絶縁層からの樹脂漏
れ防止用の硬化絶縁層を形成が一層確実になる。
【0033】また、前記したこの発明のマイクロカプセ
ル化潜在性硬化促進剤のような加熱により溶融する微粒
子状の形状を有した潜在性硬化促進剤を含有する含浸樹
脂は、素線導体を巻回してなる低圧回転電機の絶縁コイ
ルを作製する場合においても有効であり、素線導体を構
成する素線絶縁をガラス繊維層のような前記した潜在性
硬化促進剤を捕捉するものから構成することにより、素
線絶縁層及び素線導体間に含浸された樹脂の漏洩を防止
し、空隙のない絶縁コイルを製造することができるの
で、湿気や汚損雰囲気においても耐環境性優れた絶縁構
成を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例からなる高圧回転電機
の固定子絶縁コイルの断面図である。
【図2】この発明の第2の実施例からなる高圧回転電機
の固定子絶縁コイルの断面図である。
【図3】この発明の潜在性硬化促進剤吸着層の構成図で
あり、図3の(a)は有機材料、及び無機材料からなる
吸着テープの断面図、図3の(b)は、図3の(a)か
らなる吸着テープにフイルム基材を貼合わせた複合吸着
テープの断面図である。
【図4】この発明からなる定格電圧6kv級の絶縁を施
した高圧回転電機の固定子絶縁コイルの部分放電開始電
圧特性である。
【図5】この発明の第3の実施例からなる低圧回転電機
の型巻コイルからなる固定子絶縁コイルの断面図であ
る。
【図6】この発明の第4の実施例からなる低圧回転電機
の乱巻コイルからなる固定子絶縁の断面図である。
【図7】この発明になる含浸樹脂の40℃の雰囲気で保
存した場合の粘度の経時特性図である。
【図8】従来の高圧回転機の固定子絶縁コイルの断面図
である。
【図9】従来の低圧回転電機の固定子絶縁コイルの断面
図であり、図9の(a)は絶縁コイルの対地絶縁層がフ
イルム層からなり、図9の(b)は素線導体がガラス繊
維被覆エナメル線からなる絶縁コイルである。
【符号の説明】
1 絶縁コイル 11 絶縁コイル 12 絶縁コイル 13 絶縁コイル 2 素線導体束 21 素線導体束 3 対地絶縁層 31 対地絶縁層 5 漏れ防止硬化樹脂層 6 潜在性硬化促進剤吸着層 7 吸着テープ 9 複合吸着テープ 17 ガラス繊維被覆層 18 ガラス繊維被覆エナメル線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−168185(JP,A) 特開 平6−14487(JP,A) 特開 平6−105496(JP,A) 特開 平6−225489(JP,A) 特開 平5−292713(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 15/12 H02K 3/30 H02K 3/34

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素線絶縁を有する素線導体を複数回巻回し
    てなる素線導体束に硬化促進剤を施した対地絶縁層を
    成してなる未含浸絶縁コイルを鉄心スロット内に収納
    し、この未含浸絶縁コイルと鉄心とを熱硬化性樹脂と硬
    化剤とからなる含浸樹脂にて常温で一体含浸した後、
    熱硬化してなる回転電機絶縁コイルの製造方法におい
    て、前記含浸樹脂に加熱により溶融する粒子状の潜在性硬化
    促進剤を分散混合して、この含浸樹脂の含浸時に前記潜
    在性硬化促進剤を前記対地絶縁層の表面に残留させ、そ
    の後の前記含浸樹脂の加熱硬化の過程で溶融した前記潜
    在性硬化促進剤による前記熱硬化性樹脂と硬化剤との硬
    化反応により、前記対地絶縁層の最外層に樹脂漏れ防止
    層を形成するようにした ことを特徴とする回転電機絶縁
    コイルの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の回転電機絶縁コイルの製造
    方法において、前記潜在性硬化促進剤は、前記含浸樹脂
    の加熱硬化時の加熱により溶融する樹脂により表面を覆
    われてマイクロカプセル化されていることを特徴とする
    回転電機絶縁コイルの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の回転電機絶縁コイルの製
    造方法において、対地絶縁層を形成した未含浸絶縁コイ
    ルの最外層に、前記含浸樹脂の潜在性硬化促進剤を吸着
    する吸着層を設けたことを特徴とする回転電機絶縁コイ
    ルの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の回転電機絶縁コイルの製
    造方法において、前記吸着層は無機材料、有機繊維又は
    これらの複合材料からなることを特徴とする回転電機絶
    縁コイルの製造方法。
  5. 【請求項5】素線絶縁を有する素線導体を単体あるいは
    複数回巻回してなる未含浸絶縁コイルを鉄心スロット内
    に収納し、この未含浸絶縁コイルと鉄心とを熱硬化性樹
    脂と硬化剤とからなる含浸樹脂にて常温で一体含浸した
    後、加熱硬化してなる回転電機絶縁コイルの製造方法に
    おいて、前記含浸樹脂に加熱により溶融する粒子状の潜在性硬化
    促進剤形状を分散混合するとともに、 この含浸樹脂にて
    含浸される前記素線絶縁の最外層に前記潜在性硬化促進
    剤を吸着する吸着層を設け、前記含浸樹脂の含浸時に前
    記潜在性硬化促進剤を前記吸着層に吸着させ、その後の
    前記含浸樹脂の加熱硬化の過程で溶融した前記潜在性硬
    化促進剤により、前記熱硬化性樹脂と硬化剤との硬化反
    応を促進するようにしたことを特徴とする回転電機絶縁
    コイルの製造方法。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の回転電機絶縁コイルの製
    造方法において、前記潜在性硬化促進剤は、加熱により
    溶融する樹脂により表面を覆われてマイクロカプセル化
    されていることを特徴とする回転電機絶縁コイルの製造
    方法。
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