JP3210447B2 - 光学的目的物抽出装置 - Google Patents

光学的目的物抽出装置

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JP3210447B2
JP3210447B2 JP31688492A JP31688492A JP3210447B2 JP 3210447 B2 JP3210447 B2 JP 3210447B2 JP 31688492 A JP31688492 A JP 31688492A JP 31688492 A JP31688492 A JP 31688492A JP 3210447 B2 JP3210447 B2 JP 3210447B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、風景などの多
くの物体、文字などを含んでいる画像の中から、特定の
物体、文字を抽出するような、光情報処理の分野におい
て利用される目的物抽出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人間が見ている日常の風景のような数多
くの物体や文字などのパターンを含んでいる画像(以下
入力画像と称する)の中から、目的パターンを抽出する
方法の1つとして、マッチドフィルタリング法がある。
図2は、従来のマッチドフィルタリング法の光学系の構
成を示す模式構成図である。マッチドフィルタリング法
は、画像表示装置14に表示されている入力画像のフー
リエ変換像が、フーリエ変換レンズ15の後焦点面に作
られ、該後焦点位置に配置されている目的パターンのマ
ッチドフィルタに入射し、透過光をフーリエ変換レンズ
18により更にフーリエ変換すると、目的パターンが入
力画像の中に存在するとき、高い相関を表わす相関スポ
ットが、フーリエ変換レンズ18の後焦点面上に配置さ
れているスクリーン19上に現れ、その位置により、入
力画像の中の目的パターンの位置を知ることができる方
法である。このとき、マッチドフィルタ21には目的パ
ターンの強度分布のフーリエ変換を参照光との干渉縞の
形で記録したホログラムが一般的に用いられる。通常、
レーザ11から出射した光束12は、ビームエキスパン
ダ13で略平行の光束に広げられ、画像表示装置14を
通して、前記のようにスクリーン19上に相関スポット
が現れ、それが撮像装置20で撮像され、そのデータは
コンピュータ17で処理される。
【0003】然し乍ら、この方法では、フィルターにホ
ログラムを用いた場合、探したい目的パターン毎に一々
フィルターを作成しなければならないこと、フィルター
の位置合わせの許容誤差が極めて小さく、数μmの位置
ズレが性能を著しく低下させることがある等の問題があ
る。また、この方法における出力画像は、相関スポット
である明るい光の点でしかないので、目的物を抽出した
後に別のパターン認識などの処理を行なう際に、そのま
ま出力画像を別の処理の入力に使用する等のことはでき
ないでいた。なお、フィルターにホログラムを用いず
に、実時間で探したい目的パターンを変えることができ
る空間光変調器を用いる方法もあるが、現在の空間光変
調器ではホログラムと同等の細かいピッチの干渉縞を描
く能力がなく、光学的目的物抽出装置の性能がかなり劣
ってしまうという問題点がある。
【0004】また、入力画像から目的パターンを抽出す
る別の方法としては、コンピュータの画像処理ソフトな
どに使用されているテンプレートマッチング法がある。
このテンプレートマッチング法は、目的パターンを入力
画像の中で動かして最も良く合った場所を探す方法であ
る。この方法には、残差逐次検定法、相互相関係数によ
る方法等がある。然し乍ら、いずれの方法も基本的には
目的パターンを入力画像の中で走査させなくてはなら
ず、時間がかかるという問題点があった。これは、画素
数が多いほど顕著に現れてくる問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従って、上
記の問題点を解決するためになされたもので、抽出した
い目的パターン毎に製作しなければならないホログラム
等の干渉縞を描いたマッチドフィルタを用いることな
く、しかも、そのために比較的光学系の位置合わせが簡
単になり、入力画像から目的パターンが相関スポットで
はなく、そのままの形で抽出でき、目的パターンの走査
が必要ないために、短時間の処理が可能な光学的目的物
抽出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の技術的
な課題の解決のためになされたもので、少なくともコヒ
ーレントな光束を出射する光源と;入力画像を強度透過
率或いは反射率分布で表示して、該光束に強度分布を与
える第1の画像表示手段と;該第1の画像表示手段を透
過した或いは反射した光束の強度分布を、光学的にフー
リエ変換する第1のフーリエ変換レンズと;目的パター
ンのフーリエ変換像を作成するフーリエ変換像作成手段
と;該第1のフーリエ変換レンズのフーリエ変換面に配
置され、且つ該フーリエ変換像作成手段により得られた
目的パターンのフーリエ変換像を、強度透過率或いは反
射率分布にして表示して、該光束に更に強度分布を与え
る空間光変調器と、該空間光変調器を透過した或いは反
射した光束の強度分布を光学的に更にフーリエ変換する
第2のフーリエ変換レンズと;該第2のフーリエ変換レ
ンズによりフーリエ変換されて得られた出力画像を撮像
する撮像手段とから構成され;該撮像された出力画像を
再び該第1の画像表示手段の入力画像として表示して、
複数回、前記の一連の処理工程を繰り返すフィードバッ
クループを形成することを特徴とする光学的目的物抽出
装置を提供する。
【0007】そして、撮像手段により撮像された出力画
像を再び第1の画像表示手段の入力画像として表示する
途中に、出力画像のコントラスト改善などを実質的に実
時間で行なう濃度変換手段を設けることが好適である。
更に、フーリエ変換像作成手段は、コヒーレントな光束
を出射する光源と、目的パターンを強度透過率或いは反
射率分布にして表示して、光束に強度分布を与える第2
の画像表示手段と、第2の画像表示手段から透過或いは
反射した光束の強度分布を、光学的にフーリエ変換する
第3のフーリエ変換レンズと、第3のフーリエ変換レン
ズにより得られた目的パターンのフーリエ変換像を撮像
する撮像手段とから構成されるものが好適である。
【0008】また、空間光変調器は、光書き込み型の空
間光変調器であり、且つ、フーリエ変換像作成手段は、
コヒーレントな光束を出射する光源と、目的パターンを
強度透過率或いは反射率分布にして表示して、光束に強
度分布を与える第2の画像表示手段と、第2の画像表示
手段から透過した或いは反射した光束の強度分布を、光
学的にフーリエ変換する第3のフーリエ変換レンズとか
ら構成され、第3のフーリエ変換レンズのフーリエ変換
面に光書き込み型空間光変調器の書き込み面を配置させ
たものが好適である。更に、空間光変調器に、目的パタ
ーンのフーリエ変換像を、実質的に実時間で適当な閾値
により二値化された画像で表示するものが好適である。
また、光書き込み型空間光変調器は、書き込み面から書
き込まれた像を閾値により二値化処理して表示する処理
動作を行なうものが好適である。
【0009】
【作用】上記のような本発明の光学的目的物抽出装置の
構成において、光源から出射されたコヒーレントな光束
は、第1の画像表示手段に入射する。第1の画像表示手
段では、入力画像が強度の透過率或いは反射率分布で表
示されているので、入射したコヒーレント光束は、入力
画像の強度分布に変調されて、透過光又は反射光とし
て、第1の画像表示手段を出射する。変調されたコヒー
レント光束は、第1のフーリエ変換レンズを通過し、焦
点面に入力画像のフーリエ変換像を形成する。一方、目
的パターンのフーリエ変換像がフーリエ変換像作成手段
により作成され、空間光変調器上に強度の透過率或いは
反射率分布で表示される。この空間光変調器は、第1の
フーリエ変換レンズの焦点面に配置されているので、入
力画像のフーリエ変換像が空間光変調器に入射し、目的
パターンのフーリエ変換像の強度分布で更に変調され、
入力画像のフーリエ変換像と目的パターンのフーリエ変
換像との積の出力が透過し、或いは反射していく。
【0010】このように、この空間光変調器にはフーリ
エ変換像が描かれるだけで干渉縞は描かれないので、マ
ッチドフィルタ法等の方法で用いられる干渉縞を描くた
めのホログラム等の使用の必要はなくなる。そのため、
この空間光変調器の配置は、マッチドフィルタに比べて
厳密さを要求されずに済む。しかも、目的パターンを変
更するときは、空間光変調器に描く目的パターンのフー
リエ変換像を変えるだけで良く、これは、コンピュータ
などの使用により簡単に実行できるものである。この
後、自身の焦点距離だけ空間光変調器の後ろに配置され
た第2のフーリエ変換レンズにより、コヒーレント光束
は再度フーリエ変換され、出力画像になる。この出力画
像は、入力画像と目的パターンの相互相関的演算の結果
であり、入力画像の中で目的パターンと似た空間周波数
成分を持つ部分が残ったものと言える。従って、出力画
像を撮像手段により撮像し、再び入力画像として第1の
画像表示手段に表示するという処理を複数回行なうこと
により、入力画像の中の目的パターンの部分だけが最後
まで残って出力され、結局、入力画像からの目的パター
ンの抽出ができるのである。しかも、出力画像は相関ス
ポットのような光点でなく、抽出された目的パターンそ
のものの画像である。また、前記の処理工程は、入力画
像全体を1本のコヒーレント光束で同時に並列的に行な
ってしまうので、テンプレートマッチングのような走査
の時間は必要なくなる。
【0011】画像処理装置などの濃淡変調手段を用い
て、撮像手段により撮像した出力画像のコントラスト改
善等の処理工程を行なうことにより、目的パターンの抽
出効率の向上、画像の光学系通過によるコントラスト比
の低下の改善を行なうことができる。また、フーリエ変
換像作成手段を、光源から出射されたコヒーレント光束
が、目的パターンが強度の透過率或いは反射率分布で表
示されている第2の画像表示手段に入射し、入射したコ
ヒーレント光束が目的パターンの強度分布に変調され
て、透過又は反射光として出射し、変調されたコヒーレ
ント光束は、第3のフーリエ変換レンズを通り、焦点面
に目的パターンのフーリエ変換像を作成し、そのパター
ンを撮像手段により撮像する方法にすることにより、目
的パターンを表示するだけで、光学的に高速、簡便に目
的パターンのフーリエ変換像を作成することができ、目
的パターンの変更は、第2の画像処理手段に表示する画
像を変えるだけで行なうことができる。
【0012】更に、空間光変調器に光書き込み型のもの
を用い、フーリエ変換像作成手段を、目的パターンのフ
ーリエ変換像を、直接、この空間光変調器に書き込むも
のにすることにより、目的パターンを表示するだけで、
光学的に更に高速、簡便に目的パターンのフーリエ変換
像を作成することができる。
【0013】更に、また、前記空間光変調器に、前記の
目的パターンのフーリエ変換像を、実質的に実時間で、
適当な閾値により二値化された画像で表示することによ
り、出力画像に残る目的パターンのコントラスト比の低
下の改善を行なうことができる。また、前記の光書き込
み型空間光変調器を、書き込み面から書き込まれた像を
閾値により二値化処理して、表示する動作を行なうもの
にすることによっても、目的パターンのコントラスト比
の低下の改善を行なうことができる。
【0014】次に、本発明の光学的目的物抽出装置につ
いて更に詳しく具体的に以下実施例より、説明するが、
本発明がそれらによって、制限されるものではない。
【0015】
【実施例1】図1は、本発明の光学的目的物抽出装置の
1実施例の構成を示す模式構成図である。さて、レーザ
11より出射したコヒーレント光束12は、ビームエキ
スパンダ13により適当な光束径に広げて、コリメータ
され、画像表示装置14に入射する。画像表示装置14
には、目的物抽出の対象となる入力画像が強度パターン
の透過率分布で描かれ、光束12が透過して入力画像が
読み出される。光束12はフーリエ変換レンズ15を透
過して、フーリエ変換レンズ15の焦点面に配置された
空間光変調器16上に入力画像のフーリエ変換像を形成
する。一方、コンピュータ17には抽出したい目的パタ
ーンのフーリエ変換像があらかじめメモリ−されてい
て、そこから、空間光変調器16に目的パターンのフー
リエ変換像の強度パターンを透過率分布として表示す
る。従って、入力画像のフーリエ変換像は、空間光変調
器16を透過する際に、目的パターンのフーリエ変換像
の強度パターンにより、変調を受け、入力画像と目的パ
ターンの各対応する空間周波数成分の積の演算が行なわ
れる。この後、光束12は、フーリエ変換レンズ18を
透過して、逆フーリエ変換され、スクリーン19上に入
力画像と目的パターンの相互相関的演算の結果が出力さ
れる。そして、スクリーン19の後には、撮像装置20
が配置され、スクリーン19上に形成された出力画像を
撮像し、それをコンピュータ17に送る。
【0016】具体的には、出力画像は入力画像の中で目
的パターンと相関が少ないものが削られた画像であり、
入力画像の中で目的パターンとの相関度が高い部分は、
コントラスト比が落ちることなく、出力され、逆に目的
パターンとの相関度がほとんどない部分は、コントラス
ト比がほとんどなくなって出力されたものになる。従っ
て、出力画像を撮像装置20で撮像し、再び入力画像と
して画像表示装置14に表示して、上記の一連の処理工
程を何回か繰り返せば、入力画像の中で目的パターンと
相関度が低い部分が消えて、目的パターンと同じパター
ンのみが最後まで出力画像中に残り、目的物の抽出を行
なうことができる。尚、繰り返しの回数は、コンピュー
タ17のプログラムにより適当な回数に制御される。ま
た、目的物の抽出結果は、コンピュータ内のCRT等に
出力される。
【0017】ここで用いた画像表示装置14には、一般
的な電気アドレス型の空間光変調器である液晶パネルを
用いることができる。また、ここで、空間光変調器16
には、一般的な電気アドレス型の空間光変調器である液
晶パネルなどを用いることができる。更に、撮像装置2
0には、CCDカメラや撮像管などを用いることができ
る。
【0018】また、空間光変調器16上に光軸を中心と
した適当な半径を持つ円形マスク等を配置して、目的パ
ターン或いは入力画像或いは両方の光軸付近の像を削る
処理を行なっても良い。これにより、どのようなパター
ンもほぼ共通に有する低い空間周波数成分がカットさ
れ、目的パターンの抽出を、より効率的に行なうことが
できる。マスクの使用以外でも、目的パターンのフーリ
エ変換像をコンピュータ17で画像表示装置14上に表
示する際に、光軸付近の像を表示させないようにする方
法等もある。
【0019】更にまた、空間光変調器16に目的パター
ンのフーリエ変換像の強度パターンの二値化画像を表示
すれば、目的パターンのフーリエ変換像と一致する入力
画像のフーリエ変換の部分は、空間光変調器の作用をほ
とんど受けずに透過していくので、出力画像に残る目的
パターンのコントラスト比の低下を防ぐことができる。
このような空間光変調器には、強誘電性液晶を用いた電
気アドレス型のものを用いることができる。特に、強誘
電性液晶を用いた空間光変調器は、画像の二値化だけで
なく、原理的に分解能が高く、高コントラストなどが得
やすく、好適である。また、二値化処理工程を画像処理
装置などを用いて行なってしまえば、一般の電気アドレ
ス型の空間光変調器を用いても同様のことが可能であ
る。
【0020】
【実施例2】図3は、本発明の光学的目的物抽出装置の
他の実施例の構成を示す模式構成図である。この実施例
では、空間光変調器16に表示する目的パターンのフー
リエ変換像を光学的に得ることと、出力画像に画像処理
装置による濃淡変換を施すことに特徴がある。即ち、レ
ーザ11より出射したコヒーレント光束12は、ビーム
エキスパンダ13により適当な光束径に広げられ、コリ
メータされ、ハーフミラー31に入射し、そこで光束1
2aと光束12bの2つの光束に分けられる。光束12
aは、画像表示装置32に入射する。画像表示装置32
には、コンピュータ17にメモリ−されている抽出した
い目的パターンの強度パターンが透過率分布として描か
れており、光束12aが透過して目的パターンが読み出
される。その後、光束12aはフーリエ変換レンズ33
を透過し、その焦点面に配置されたスクリーン34上に
目的パターンのフーリエ変換像を形成する。この像は、
撮像装置35で撮像される。ここで、画像表示装置32
に表示される目的パターンは、撮像装置で目的パターン
を直接撮像して、その像を表示するようにしても良い。
【0021】一方、光束12bは、ミラー36により偏
向させられた後に、画像表示装置14に入射する。画像
表示装置14には、目的物抽出の対象となる入力画像が
強度パターンの透過率分布に描かれ、光束12bが透過
して、入力画像が読み出される。光束12bはフーリエ
変換レンズ15を透過して、フーリエ変換レンズ15の
焦点面に配置された空間光変調器16上に入力画像のフ
ーリエ変換像を形成する。空間光変調器16には、撮像
装置35で撮像された目的パターンのフーリエ変換像が
強度パターンの透過率分布で表示されているのであるか
ら、光束12bが透過する際に、目的パターンのフーリ
エ変換像の強度パターンにより変調を受け、入力画像と
目的パターンの各対応する空間周波数成分の積の演算が
行なわれる。この後、光束12bは、フーリエ変換レン
ズ18を透過して再度フーリエ変換され、スクリーン1
9上に入力画像と目的パターンの相互相関的演算の結果
が出力される。具体的には、出力画像は、入力画像の中
で目的パターンと相関が少ないものが削られた画像であ
り、入力画像の中で目的パターンとの相関度が高い部分
は、コントラスト比が落ちることなく出力され、逆に、
目的パターンとの相関度がほとんどない部分は、コント
ラスト比がほとんどなくなって出力されたものになる。
【0022】この後、出力画像は撮像装置20により撮
像され、コントラスト比の改善などを行なう画像処理装
置37に入力される。画像処理装置37を用いて、目的
物抽出の具合の様々なコントロールを行なうことができ
る。例えば、コントラスト比が小さい部分はより小さ
く、コントラスト比が大きい部分はより大きくなるよう
に処理する。また、コントラスト比を全体的に高くなる
ような処理を行なったりすれば、最終出力において、目
的パターンの抽出がより確実になったり、目的パターン
と類似したパターンの抽出が可能になったりする効果を
あげることができる。この他にも、入力画像が光学系を
通ってきたことによる画像の劣化を補正するというよう
な目的にも、画像処理装置37を使用することができ
る。
【0023】画像処理装置37で適当な処理を施された
出力パターンを、再び入力画像として、画像表示装置1
4に表示して、前記のような一連の処理工程を何回か繰
り返せば、入力画像の中で目的パターンと相関度が低い
部分は消えて、目的パターンと同じパターンのみを、若
しくは、画像処理装置37の処理方法によっては、類似
パターンが最後まで出力画像の中に残り、目的物の抽出
を行なうことができる。尚、繰り返しの回数は、コンピ
ュータ17のプログラムにより適当な回数に制御され
る。また、目的物の抽出結果は、コンピュータ内のCR
T等に出力される。
【0024】ここで用いた画像表示装置14、32に
は、一般的な電気アドレス型の空間光変調器である液晶
パネルなどを用いることができる。また、ここで、空間
光変調器16には、一般的な電気アドレス型の空間光変
調器である液晶パネルなどを用いることができる。更
に、撮像装置20、35には、CCDカメラや撮像管な
どを用いることができる。尚、この実施例では、光束1
2をハーフミラー31により2つに分けているが、レー
ザ及びビームエキスパンダを各々2台用意して、別々に
2つの光束12a、12bを形成するような装置にして
も問題はない。
【0025】
【実施例3】図4は、本発明の光学的目的物抽出装置の
更なる他の実施例の構成を示す構成図である。この実施
例では、空間光変調器に液晶ライトバルブに代表される
ような光書き込み型のものを用いることに特徴がある。
半導体レーザ41より出射したコヒーレントな光束42
は、コリメータレンズ43によりコリメータされ、画像
表示装置32に入射する。画像表示装置32には、コン
ピュータ17にメモリ−されている抽出したい目的パタ
ーンの強度パターンが、透過率分布として描かれてお
り、光束42が透過し、目的パターンが読み出される。
その後、光束42はフーリエ変換レンズ33を透過し、
その焦点面に配置された光書き込み型空間光変調器44
の書き込み面上に目的パターンのフーリエ変換像を形成
する。これにより、光書き込み型空間光変調器44で
は、例えば液晶ライトバルブの場合、入射したフーリエ
変換像の光強度分布に応じて、ライトバルブ内の光導電
体層の抵抗変化により、液晶内に電場が印加されて液晶
部分配列が変化し、目的パターンのフーリエ変換像が書
き込まれる。
【0026】一方、半導体レーザ45より出射したコヒ
ーレントな光束46は、コリメータレンズ47によりコ
リメータされ、画像表示装置14に入射する。画像表示
装置14には、目的物抽出の対象となる入力画像が、強
度パターンの透過率分布で描かれ、光束46が透過して
入力画像が読み出される。変調された光束46は、偏光
ビームスプリッタ48で反射し、フーリエ変換レンズ1
5に入射する。この時、偏光ビームスプリッタ48にお
ける反射率を最も良くするためには、画像表示装置14
の出射光を偏光ビームスプリッタの全反射に対応する直
線偏光状態(通常はs偏光状態)にすれば良い。フーリ
エ変換レンズ15を透過した後、焦点面に配置された光
書き込み型空間光変調器44の読み出し面に入力画像の
フーリエ変換像が入射し、反射するが、この時、光書き
込み型空間光変調器44には、前記のような目的パター
ンのフーリエ変換像が書き込まれ、液晶の構造が変化し
ているので、目的パターンのフーリエ変換像の部分に当
った(相当する)入力画像のフーリエ変換像の部分は、
光書き込み型空間光変調器44へ書き込まれたパターン
に応じて偏光状態が変化していき、反射光は再びフーリ
エ変換レンズ15を通り、再び、偏光ビームスプリッタ
48に入射する。ここで、光書き込み型空間光変調器4
4に書き込まれた目的パターンのフーリエ変換像に応じ
て変化した直線偏光で、変化前と直交する成分(通常は
p偏光成分)は、偏光ビームスプリッタ48をそのまま
透過し、スクリーン19に達し、達した像が出力画像と
なる。
【0027】この出力画像は、入力画像と目的パターン
の相互相関的演算の結果である。具体的には、出力画像
は入力画像の中で目的パターンと相関が少ないものが削
られた画像であり、入力画像の中で目的パターンとの相
関度が高い部分は、コントラスト比が落ちることなく、
出力され、逆に目的パターンとの相関度がほとんどない
部分は、コントラスト比がほとんどなくなって出力され
たものになる。従って、出力画像を撮像装置20で撮像
し、再び入力画像として画像表示装置14に表示して、
前記の一連の処理工程を何回か繰り返せば、入力画像の
中で目的パターンと相関度が低い部分は消えて、目的パ
ターンと同じパターンのみが最後まで出力画像の中に残
り、目的物の抽出が行なえる。尚、繰り返しの回数は、
コンピュータ17のプログラムにより適当な回数が制御
される。また、目的物の抽出結果は、コンピュータ17
内のCRT等に出力され得る。ここで用いた画像表示装
置14、32には、一般的な電気アドレス型の空間光変
調器である液晶パネルなどを用いることができる。ま
た、撮像装置20には、CCDカメラや撮像管などを用
いることができる。
【0028】またこの実施例では、光書き込み型空間光
変調器を用いたが、このような空間光変調器としては、
液晶パネルに光導電体層を組合わせたものが一般的であ
り、ネマテック型液晶を用いたものが実用上好適であ
る。光書き込み型空間光変調器44には、グレーレベル
や二値化画像で目的パターンのフーリエ変換像が書き込
まれるが、二値化画像で書き込まれる場合には、出力画
像中の目的パターンのコントラスト比の低下が抑えられ
るという効果が出てくる。このような空間光変調器に
は、画像の二値化だけでなく、原理的に分解能が高く、
コントラスト比が高いものであるので好適である。
【0029】更に、光アドレス型空間光変調器として
は、BSO(ビスマス・シリコン・オキサイド;Ba12
SiO20)などの光誘起屈折率変化を有する媒体を用い
たものも使用することができる。特に、BSO材料で
は、書き込み光として感度の高い短波長よりの可視光を
用いて、読み出し光として書き込み感度の低い赤色から
赤外領域における波長域の光を用いることにより、書き
込み及び読み出しを同時に行なうことができる。但し、
BSO材料は反射板を用いることにより反射型で使用す
ることもできるが、通常、透過型として用いることが多
い。この場合、BSO材料に入射する読み出し光の入射
方向を変更する必要もあるが、本発明の本質ではない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学的目
的物抽出装置により、前記のような効果が得られた。そ
れらをまとめると、次のような顕著な技術的効果とな
る。即ち、第1に、抽出したい目的パターン毎に製作し
なければならないホログラム等の干渉縞を描いたマッチ
ドフィルタを用いる必要がなくなり、しかも、そのため
に比較的光学系の位置合わせが簡単になる目的物抽出装
置を提供できた。第2に、入力画像から目的パターンが
相関スポットでなく、入力画像内に存在していたままの
形で抽出できるようになった光学的目的物抽出装置が提
供された。第3に、更に、目的パターンの走査の必要が
ないために、短時間の処理が可能になった光学的目的物
抽出装置が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的目的物抽出装置の1実施例の構
成を示す模式的構成図である。
【図2】従来のマッチドフィルタリング法の光学系を示
す模式構成図である。
【図3】本発明の光学的目的物抽出装置の他の実施例の
構成を示す構成図である。
【図4】本発明の光学的目的物抽出装置の更なる他の実
施例の構成を示す構成図である。
【符号の説明】
11 レーザ 12、12a、12b、42、46 光束 13 ビームエキ
スパンダ 14、32 画像表示装
置 15、18、33 フーリエ変
換レンズ 16 空間光変調
器 17 コンピュー
タ 19、34 スクリーン 20、35 撮像装置 21 マッチドフ
ィルタ 31 ハ−フミラ
ー 36 ミラー 37 画像処理装
置 41、45 半導体レー
ザ 43、47 コリメータ
レンズ 44 光書き込み
型空間光変調器 48 偏光ビーム
スプリッタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−174010(JP,A) 特開 平4−171510(JP,A) 特開 平4−240625(JP,A) 特開 平4−240624(JP,A) 特開 平4−255832(JP,A) 特開 平3−259128(JP,A) 特開 平3−251828(JP,A) 特開 平2−293827(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/46 G02F 3/00 502 G06E 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コヒーレントな光束を出射する光源と、 入力画像を強度透過率或いは反射率分布で表示して、該
    光束に強度分布を与える第1の画像表示手段と、 該第1の画像表示手段を透過した或いは反射した光束の
    強度分布を、光学的にフーリエ変換する第1のフーリエ
    変換レンズと、 抽出したいパターン(以下目的パターンと称する)のフ
    ーリエ変換像を作成するフーリエ変換像作成手段と、 該第1のフーリエ変換レンズのフーリエ変換面に配置さ
    れ、且つ該フーリエ変換像作成手段により得られた目的
    パターンのフーリエ変換像を、強度透過率或いは反射率
    分布にして表示して、該光束に更に強度分布を与える空
    間光変調器と、 該空間光変調器を透過した或いは反射した光束の強度分
    布を光学的に更にフーリエ変換する第2のフーリエ変換
    レンズと、 該第2のフーリエ変換レンズによりフーリエ変換されて
    得られた出力画像を撮像する撮像手段とから構成され、 該撮像された出力画像を再び該第1の画像表示手段の入
    力画像として表示して、複数回、前記の一連の処理工程
    を繰り返すフィードバックループを形成することを特徴
    とする光学的目的物抽出装置。
  2. 【請求項2】前記撮像手段により撮像された出力画像を
    再び前記の第1の画像表示手段の入力画像として表示す
    る途中に、該出力画像のコントラスト改善などを実質的
    に実時間で行なう濃度変換手段を設けることを特徴とす
    る請求項1に記載の前記光学的目的物抽出装置。
  3. 【請求項3】前記のフーリエ変換像作成手段は、 コヒーレントな光束を出射する光源と、 目的パターンを強度透過率或いは反射率分布にして表示
    して、該光束に強度分布を与える第2の画像表示手段
    と、 該第2の画像表示手段から透過或いは反射した光束の強
    度手段を、光学的にフーリエ変換する第3のフーリエ変
    換レンズと、 該第3のフーリエ変換レンズにより得られた目的パター
    ンのフーリエ変換像を撮像する撮像手段とから構成され
    ることを特徴とする請求項1或いは2に記載の光学的目
    的物抽出装置。
  4. 【請求項4】前記の空間光変調器は、光書き込み型の空
    間光変調器であり、且つ、 前記フーリエ変換像作成手段は、コヒーレントな光束を
    出射する光源と、目的パターンを強度透過率或いは反射
    率分布にして表示して、該光束に強度分布を与える第2
    の画像表示手段と、 該第2の画像表示手段から透過した或いは反射した光束
    の強度分布を、光学的にフーリエ変換する第3のフーリ
    エ変換レンズとから構成され、 該第3のフーリエ変換レンズのフーリエ変換面に該光書
    き込み型空間光変調器の書き込み面を配置させることを
    特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の光学的目的
    物抽出装置。
  5. 【請求項5】前記の空間光変調器に、前記目的パターン
    のフーリエ変換像を、実質的に実時間で適当な閾値によ
    り二値化された画像で表示することを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の光学的目的物抽出装置。
  6. 【請求項6】前記の光書き込み型空間光変調器は、書き
    込み面から書き込まれた像を閾値により二値化処理して
    表示する処理動作を行なうものであることを特徴とする
    請求項4に記載の光学的目的物抽出装置。
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