JP3209808B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として塩化ビニル樹
脂製タイル等の床材の接着に使用される、オープンタイ
ムが長く、且つ未乾燥の溶剤を含んでいる状態での接着
力(ウェットタック)に優れ、最終の接着状態での耐水
性の良好な接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酢酸ビニル系重合体をメタノール等の有
機溶剤に溶解した溶液に炭酸カルシウム、クレー、タル
ク等無機フィラーを始めとする添加剤を加えたペースト
状のものは接着剤、とりわけ塩化ビニル樹脂製タイル等
の床材用の接着剤として使用されている。
【0003】しかしながら、この種の接着剤は塗布後、
10〜15分程度で乾燥し、接着性を失ってしまい、ま
た反面、ある程度乾燥しないと仮に貼着するための接着
力が出ないため、比較的広い面積での施工作業において
は作業性が劣るという問題点があった。
【0004】こうした問題点を解決する方法として、特
公昭49−23812号公報においては酢酸ビニル系重
合体溶液に各種の界面活性剤を添加する方法が提案され
ている。また、特開昭55−104342号公報におい
ては酢酸ビニル系重合体溶液にペンタエリスリトール部
分高級脂肪酸エステルを、特開昭56−26946号公
報においては酢酸ビニル系重合体溶液にグリセリン部分
酢酸エステル高級脂肪酸エステルを添加する方法が提案
されている。これらの方法はオープンタイムの延長には
効果があるものの、ウェットタックの向上効果が乏し
く、また接着剤としての耐水性の点で不十分であったり
(特公昭49−23812号公報において提案された方
法)、また酢酸ビニル系重合体溶液への添加時に加熱し
たり、あるいは予め可塑剤に溶解してから添加する等、
配合方法が複雑(特開昭55−104342号、特開昭
56−26946号公報において提案された方法)であ
った
【0005】。
【発明が解決しようとする課題】こうした問題は、接着
剤のオープンタイム、およびウェットタックに関係して
いると考えられる。酢酸ビニル系重合体溶液の接着剤に
おいては、重合体の分子量、濃度にもよるが、分子量が
20000〜200000程度の重合体が40〜60%
含まれる接着剤の場合、含有する溶剤の3〜15%が揮
発した段階でウェットタックが実用上有効なレベルに達
し、更に含有する溶剤の40〜60%が揮発した段階で
ウェットタックが急速に低下し、この段階で貼着しても
最終的に十分な接着力が得られないといわれている。接
着剤を被着体に塗布後、最終的に十分な接着力が得られ
る最長の時間をオープンタイムと称しているが、上記の
問題点を解決するためには含有する溶剤が揮発しない
か、もしくは極めて少量の揮発した段階でウェットタッ
クが実用上有効なレベルに達し、しかも含有する溶剤が
40〜60%揮発するまでの時間が長くできれば解決で
きる。
【0006】本発明はこうした観点から、容易に配合調
整でき、しかも床材接着の作業性が良好な接着剤、即ち
オープンタイムが長く、ウェットタックが良好で且つ接
着剤としての耐水性の優れた接着剤を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明で使用する酢酸ビ
ニル系重合体としては、酢酸ビニルホモポリマーの他、
酢酸ビニルとエチレン、プロピレン等のオレフィンある
いは高級α−オレフィン、アクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の不
飽和酸あるいはそのアルキルエステル、半エステル、無
水物、アミド、ニトリル、塩等の不飽和酸誘導体、不飽
和スルホン酸またはその塩、バーサチック酸ビニル、ビ
ニルエーテル、塩化ビニル等との共重合体が使用でき
る。
【0008】有機溶剤としては酢酸ビニル系重合体を溶
解し得るものであれば特に限定されないが、工業的に安
価に入手できるメタノールが通常最も一般的に使用され
る。また酢酸エチル、エタノール、イソプロピルアルコ
ール、トルエン、アセトンをはじめ、汎用の有機溶剤が
使用できる。またメタノール等の比較的低沸点の溶剤に
メトキシプルパノールやセロソルブ類の比較的高沸点の
溶剤を5〜20%程度加えることによってオープンタイ
ムが多少延長できる。酢酸ビニル系重合体と有機溶剤と
の比率は特に限定されるものではないが、一般には酢酸
ビニル系重合体20〜60重量%、有機溶剤80〜40
重量%のものが使用される。
【0009】本発明で使用するポリカプロラクトンとし
ては、ε−カプロラクトンを開環重合したポリカプロラ
クトンであれば良く、その中でも0〜60℃で液状の樹
脂で酢酸ビニル系重合体を溶解している有機溶剤に溶解
するものは、比較的簡単に酢酸ビニル系重合体と配合で
きるので好ましい。特に分子末端に平均して3個の水酸
基を持ち、その分子量が300〜1000のポリカプロ
ラクトンはオープンタイムの延長効果、ウェットタック
の向上効果が大きく好ましい。
【0010】酢酸ビニル系重合体とポリカプロラクトン
との配合比率は、酢酸ビニル系重合体100重量部に対
して0.01〜50重量部、好ましくは5〜30重量部
である。ポリカプロラクトンが酢酸ビニル系重合体1重
量部未満ではオープンタイムの延長効果、ウェットタッ
クの向上効果がほとんどなく、また50重量部を越える
とオープンタイムが長くなり過ぎるばかりでなく、接着
剤としての最終接着力が実用上必要な接着力に達しない
こともあるので好ましくない。ポリカプロラクトンが5
〜30重量部配合した時は、オープンタイムの延長効
果、ウェットタックの向上効果が実用上最適なレベルに
なり、また最終接着力も酢酸ビニル系重合体本来の性能
を損なうことがない。
【0011】ポリカプロラクトンは酢酸ビニル系重合体
の有機溶剤溶液に容易に溶解配合できるので、そのまま
添加し攪拌することによって均一に配合できる。配合
は、一般に重合体溶液の混合などに使用する機器を用い
れば良い。
【0012】本発明の接着剤組成物には、更に必要に応
じてプラスチックフィラー、炭酸カルシウム、クレー、
タルク、酸化チタン、フライアッシュ等のフィラーやロ
ジン、ロジン誘導体、テルペン樹脂、石油樹脂等のタッ
キファイヤーや繊維類、顔料、染料、可塑剤等を添加し
ても良い。また、有機溶剤に対して若干量の水が存在し
ても良い。
【0013】
【実施例】更に実施例において詳しく説明する。以下、
「部」、「%」とあるのは、特にことわりのない限り
「重量部」、「重量%」である。
【0014】(実施例1) 酢酸ビニル系重合体メタノ
ール溶液(ダイセル化学工業(株)製;セビアン−A8
00)に、ポリカプロラクトンとして、分子量850で
分子末端に平均して3個の水酸基を持つポリカプロラク
トン(ダイセル化学工業(株)製;Placcel 3
08)を、酢酸ビニル系重合体100部に対してポリカ
プロラクトン20部を配合して接着剤組成物を得た。
【0015】温度20℃、湿度65%の室内で、この接
着剤組成物をスレート板に櫛ごてを用いて、約300g
/m2 になるように塗布して、塗布直後及び塗布後一定
時間経過毎に塩化ビニル樹脂製タイルを貼着し、0.1
kg/cm2 の荷重を5秒間かけて24時間後に接着力
を測定した。接着力が0.1kg/cm2 未満になる時
間をオープンタイムとした。
【0016】また温度20℃、湿度65%の室内で、こ
の接着剤組成物をスレート板に約300g/m2 になる
ように塗布して、塗布直後及び塗布後10分経過後にこ
の接着面に、直径12mmのステンレスボールを傾斜角
30度、10cmの位置から転がし、ボールの止まった
距離を測定し、この距離をウェットタックの指標とし
た。
【0017】オープンタイムの測定と同様にして作成し
た接着試験片を72時間、温度20℃、湿度65%の室
内で保存した後、20℃の水に3時間浸漬してから接着
力を測定し、この値を耐水性の指標とした。これらの結
果を表1に示す。
【0018】(実施例2〜6) 実施例1においてポリ
カプロラクトンの量を酢酸ビニル系重合体100部に対
して1.5部、5部、10部、30部、45部を配合し
て接着剤組成物の調整をした。
【0019】これら5種類の接着剤組成物について実施
例1と同様に性能を測定した。これらの測定結果を表1
に示す。
【0020】(実施例7) 実施例1においてポリカプ
ロラクトンの種類をPlaccel308から分子量2
000のPlaccel 212AL(ダイセル化学工
業(株)製)を、酢酸ビニル系重合体100部に対して
15部とメトキシプロパノール8部を配合して接着剤組
成物を得た。
【0021】この接着剤について、実施例1と同様に性
能を測定した。測定結果を表1に示す。
【0022】(比較例1) 酢酸ビニル系重合体メタノ
ール溶液(ダイセル化学工業(株)製;セビアン−A8
00)を実施例1と同様に性能を測定した。測定結果を
表1に示す。
【0023】(比較例2) 実施例1においてポリカプ
ロラクトンの量を酢酸ビニル系重合体100部に対して
60部を配合して接着剤組成物を得た。
【0024】この接着剤組成物について、実施例1と同
様に性能を測定した。測定結果を表1に示す。
【0025】
【表1】 ここで、オープンタイムは20〜80分であれば実用的
には問題なく、ウェットタックは25cm以下であれば
実用的に適している。また耐水性は1kg/cm2 以上
であれば実用的には問題ない。従って、実施例1〜8に
おいてその性能は、比較例1と比べて実用性能上優れて
おり、液状樹脂の添加による大きな性能向上が認められ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、広い面積の接
着施工、例えば尺角の塩化ビニル樹脂製タイル等の接着
や長尺塩化ビニル樹脂シートの接着施工等に使用される
接着剤として適している。また塗料、シーリング材、被
覆剤等の用途にも使用し得る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酢酸ビニル系重合体の有機溶剤溶液に酢酸
    ビニル系重合体100重量部にポリカプロラクトン0.
    01〜50重量部を配合してなる接着剤組成物。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の接着剤組成物
    からなる塩化ビニル樹脂材と床材との接着剤。
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