JP3209654B2 - エンコーダ - Google Patents
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Description
性を利用し、位置決めまたは変位センサならびにマイク
ロマシンに使用するエンコーダに関するものである。
たエンコーダは、発明者らが発表した論文「改善された
集積形マイクロエンコーダの作製(Fabrication of Adv
ancedintegrated Optical Micro-encoder)」(アイ・
イー・イー・イー主催国際会議:マイクロ・エレクトロ
・メカニカル・システムス、(Proc. of I. E. E. E.:
Micro Electro Mechanical Systems)大磯・日本(19
94年))に記載されている(図16)だけであり、半
導体レーザ、光導波路、マイクロレンズおよびレンズ後
方端面に設けた90度位相シフト膜とから構成されてい
た。この種のエンコーダの設計変更、作製、評価を繰り
返し行ってみると、マイクロレンズがなくても光導波路
の最適設計により、レンズと同等の効果を光導波路にも
たせることが可能であること、すなわち、水平および垂
直方向のビームを平行にしようとするレンズの作用を、
光導波路にもたせることができるということが判った。
レンズの作製は厚さ10数ミクロンと厚い上に、垂直方
向のビームも制御する必要があるために、屈折率を厚み
方向に変化させることが必要であった。また、マイクロ
レンズの後方端面半分にポリイミド導波路とは異なる屈
折率膜を、光路差が波長の90度位相分付くように堆積
したが、この方法はわざわざ堆積を行うという工程が増
すばかりでなく、後方端面に付着させた膜の厚さを制御
すること、および選択的に後方端面の半分に付着させる
ことが技術的に容易でなく、マイクロレンズが必要な場
合にはそれでも有効であるが、本発明のように導波路の
導入によってマイクロレンズが不必要になった場合は、
そのレンズの有効性が大幅に減少する。このように、前
記論文ではマイクロレンズの後方端面半分に屈折率が高
い膜を形成させて実現しているが、工程数が増大する上
に、非常に注意深いレンズ堆積を必要とすることもあ
り、歩留まりの低下を引き起こす原因になっていた。一
方、歩留まりの向上もさることながら、さらに小さくし
て1基板において作製できるエンコーダチップの数を増
すこと、すなわち集積度を高めることによりコスト低減
をはかる要求や、小型化の限界を克服することが望まれ
ている。
立場によってさまざまであり、使用する半導体レーザも
種々のものを用いたいという要求があるため、半導体レ
ーザをモノリシックで作製する技術がなくても使用でき
る方法も強く望まれている。従来の方法では、半導体レ
ーザおよびホトダイオードなどの光素子をモノリシーク
しているために、レーザ光を出射する端面、すなわちエ
ッチドミラーをドライエッチングで作製する必要があ
る。しかし、種々の半導体レーザに対して良好なエッチ
ドミラーを形成できるドライエッチング技術が、必ずし
も確立しているわけではないため、その使用する半導体
レーザの種類は限定されていた。
ンズを新たに設けなくても光導波路自身にレンズ機能を
もたせるとともに、マイクロレンズの後方端面の半分に
従来設けていた90度位相シフト膜の作製工程を省略
し、集積度を上げてさらに小型にし、種々の半導体レー
ザにも使用できるエンコーダを得ることを目的とする。
的を達成するために、半導体レーザと、該半導体レーザ
の両端面から出射した光ビームを導く膜状の光導波路
と、前記光ビームによる回折光の干渉位置に配置したホ
トダイオードとを同一基板上に形成したエンコーダにお
いて、前記光導波路の半導体レーザと反対側の端面の半
分に、光導波路の長手方向に対し光路長差が光の波長の
(4分の1+整数)倍になる段差を設ける。
を有することによって目的が達成される。
相シフトさせるために、位相シフタ形成工程を追加せず
に光導波路先端に段差を設けて90度位相シフトをもた
せることができる。また、レンズがないため、工程数の
減少が可能であり、レンズを透過する際の光の減衰が少
ないために、レンズと光導波路との接続損失も少なく、
これらのことからエンコーダのS/Nを大幅に向上でき
る。さらに、半導体レーザの種類の制約を取り除くと同
時に、エッチドミラー形成技術を不要にする方法も可能
にすることができ、さらに小型なエンコーダの実現が可
能になった。
る参考例を図面とともに説明する。図1は本発明による
エンコーダの第1実施例を示す図で、(a)は斜視図、
(b)は平面図、図2は前記実施例の製造工程を示す図
で、(a)は半導体レーザとホトダイオードを示す図、
(b)および(c)は(a)の拡大図におけるA−A′
およびB−B′の各断面をそれぞれ示す図、図3は光導
波路の下部クラッド層の形成を示す図で、(a)は前記
A−A′断面、(b)は前記B−B′断面をそれぞれ示
す図、図4はコア形成工程を示し、(a)および(b)
は前記A−A′およびB−B′断面を示す図、図5は半
導体素子端面の処理を示し、(a)および(b)は前記
A−A′、B−B′断面を示す図、図6は上部クラッド
層の形成を示し、(a)および(b)は前記A−A′、
B−B′断面を示す図、図7は光導波路の形成工程を示
し、(a)および(b)は前記A−A′およびB−B′
断面を示す図、図8は光出射部から出射するレーザ光の
状態を説明する図、図9は光導波路における段差を説明
する図、図10は本発明に関連する第1参考例を示す図
で、(a)は平面図、(b)および(c)は光導波路に
沿う断面B−B′および前記導波路と直交する方向の断
面C−C′を示す図、(d)および(e)は光導波路端
部における前記B−B′およびC−C′の断面を示す
図、(f)は凸状先端のC−C′断面図、図11は本発
明の第2実施例を示す図、図12は本発明に関連する第
2参考例を示す図、図13は本発明に関連する第3参考
例におけるそれぞれ工程を(a)、(b)、(c)に示
す図、図14は本発明に関連する第4参考例を示す図
で、(a)はあらかじめ形成する溝を示す図、(b)は
前記溝のC−C断面図、(c)は下部クラッド層の堆積
を示す図、(d)は前記下部クラッド層の上部を研磨し
た状態を示す図、(e)は上部クラッド層を形成した状
態を示す図、(f)は光導波路の形成を示す図、(g)
は電極を形成した状態を示す図、(h)は半導体レーザ
およびホトダイオードをボンディングした状態をそれぞ
れ示す図、図15は本発明に関連する第5参考例を示す
図である。
り(b)は平面図である。モノリシック形成した半導体
レーザ1およびホトダイオード2と光導波路3とにより
構成されている。本発明の光結合装置をエンコーダとし
て実現するためには、まず、酸二無水物6FDAと有機
ジアミンTFDBの共重合により得られた6FDA/T
FDBと、同様にして得られたPMDA/TFDBの混
合比を変えた2種類のふっ素化ポリイミド(両者の屈折
率は1.533と1.541の屈折率差Δn=0.00
8)の重合体を作製しておく。1個の半導体レーザと2
つのホトダイオード2を作製した。これらのモノリシッ
クに作製した半導体レーザと2つのホトダイオードとは
もちろん同じ構造であり(図2(a))、最終工程の基
板裏面にオーミックコンタクト電極を形成したのち、半
導体レーザの場合は図2(b)に示す電極15から電流
を流し、オーミックコンタクト12を通じて表面から裏
面オーミック電極18へと半導体レーザ1に電流を注入
することになる。ホトダイオードの場合は、スケールか
ら回折した2つの回折光の干渉光を受光すると、ホトダ
イオードの電極から電流が流れる。半導体レーザのエッ
チドミラー(出射端面)14は活性層11より下5.5
μm、上2.5μmの計8μmの深さを有するように、
純塩素の反応性ガスを用いてエッチングにより形成し
た。つぎに、光導波路3の下部クラッド層31を形成す
るため、屈折率1.533のふっ素化ポリイミドを塗布
したのちベークをして、脱水反応をおこさせた(図3
(b))。この厚さは半導体レーザ端面近傍を除いて
は、目標4μmに対して3.9μmであった。引き続い
て、コア層32を形成するために、クラッド層31とは
異なる屈折率1.541のふっ素化ポリイミド材を図4
に示すように塗布・焼結した。この場合、屈折率差Δn
が0.008と小さく制御できることを考慮して、シン
グルモードを得るコアの厚さが3.5μmであるため、
このときのコアの厚み目標を3μmとしたが、実際も目
標通り3.0μmであった。この後、光を導波するため
の伝搬路を、酸素プラズマにさらされた部分がSiO2
に変化する感光性レジストであるSPP(Silicone-ba
ced positive photoresist)レジスト4を用いてホトリ
ソグラフしたのち、酸素ガス雰囲気中で半導体光素子の
端面近傍に発生する斜面部分33を、図5(b)に示す
ように取り除いた。その時のエッチング深さは多少オー
バぎみで4μmであった。コア端面と半導体光素子端面
14との間に10μmの隙間(ギャップ)35を形成し
た。この反応性エッチングにおいて、下部クラッド層3
1は半導体光素子上に残された状態になっている。した
がって、本実施例のようにコアをオーバエッチングして
も半導体レーザ端面がふっ素化ポリイミドで覆われてい
るため、エッチングの際のイオン衝撃を半導体端面が受
けることはないから、半導体レーザの特性劣化を生じな
い。また、コア層32の中心はエッチングの底面から
5.4μmで、活性層11の高さ5.5μmとのずれは
0.1μmしかなく、コアが3μmと厚いために、半導
体レーザから出射したビームは十分にコア内へ伝達して
いく。その後、再びクラッド層材を下層クラッド形成と
同様の手順で塗布・焼結して上層クラッド層34を作製
すると同時に、半導体光素子とコアとの間にあるギャッ
プ35を図6(b)に示すように埋めた。ふっ素化ポリ
イミドの粘度が高いために平坦化にも有効で、塗布しベ
ーク後に、半導体レーザ端面付近のギャップ部段差は大
幅に減少した。この3層構造のふっ素化ポリイミドを、
その前に作製した半導体レーザ1と光軸が合致した光導
波路3とするために、SPPレジスト4を用いたホトリ
ソグラフ技術と酸素プラズマによる反応性イオンエッチ
ング加工で、90度位相シフタ以外は対称であるパタン
により、図7に示すような光導波路3を形成した。この
光導波路加工において、従来の全反射ミラー80を形成
する以外に、図1(b)に示すように、導波路3の先端
を凸状のレンズ形状83とし、導波路3の中心付近にお
いて光の進行方向に設ける段差36の加工を同時に行っ
た。前記凸状レンズ83の形状は次式で表わす2次曲線
のパタン形状にした。 Y=cx2/[1+√(1−c2・m・x2)] ただし、座標はレンズ形状先端を原点にしてX、Y軸を
図1(b)に示すようにした。また、その段差は光路長
差がその光軸を境に、光の波長の(4分の1+整数)倍
になるようにした。導波路先端に設ける段差dは、大気
中の波長をλとすればd(n−1)={(1/4)+整
数m}・λの関係から求められる。本実施例ではm=1
を選んでd=1.94μm(n=1.54)の段差にす
ることにした。このようにレンズ形状のエッチングや段
差導波路作製では、従来の導波路エッチングにおけるマ
スクパタンが異なるだけで、従来の導波路作製工程での
90度位相シフト膜やレンズと同じ機能が同時に実現で
き、従来の90度位相シフトやレンズの形成工程は全く
不要になった。さらに、3層のポリイミド層をエッチン
グすると同時に、電極パッド15の上にあるポリイミド
層も図7(a)のように窓開けする。酸素プラズマでエ
ッチングするとAuなどはエッチレートが小さいために
ストッパとして機能し、窓開けされた電極パッド15が
容易に形成される。裏面を薄片化研磨して厚さ約100
μmにし、裏面オーミック電極18を図8に示すように
形成後、銅ヘッダにボンディングされたSiのヒートシ
ンクに、このエンコーダチップをAuSnはんだで加熱
ボンディングした。ヒートシンクにボンディングした状
態でレーザ部に電流を流すと、光出射部14から出射す
るレーザ光5は、図8(b)に示すようにクラッド層3
1および34の一部を通過してコア32に入射し、途中
で全反射ミラー80で反射され、2次曲線で表わされる
レンズ形状にエッチングされた導波路先端でコリメート
され、図1(b)に示したような平行光線51が得られ
た。エンコーダ本体と離しておいたスケール6(図1
(a))に入射させる。90度位相シフタ以外は左右対
称に形成されているため、導波路3からは2つの平行光
線で出射される。一方の導波路3の半分に段差36を設
けて90度位相差を形成しているため、前記スケール6
で1次回折した光が2つのホトダイオードで干渉して検
出される場合に、両者のホトダイオードで検出されるス
ケールの1ピッチ移動に対して、2つの周期を有する正
弦波信号IA、IBの位相が図9に示すように90度異
なることから、スケールとエンコーダの相対変位だけで
なく方向も検出される。実際、段差が90度ちょうどの
位相が得られなくても(そのときの90度からの誤差を
δとして図9に示す)、2つのホトダイオードで得られ
る信号の差と和をとることによって、90度きっかりの
位相差が得られることを、理論的にも実験でも確認し
た。本実施例では、サブミリオーダのエンコーダチップ
が、単に半導体レーザ作製のプレーナ技術とふっ素化ポ
リイミド導波路作製技術だけで、2インチ基板において
歩留まり60%で約1230個が同時に形成できた。
完成図、(b)および(d)は光導波路に沿うB−B′
断面、(c)、(e)、(f)は光導波路に直交するC
−C′断面につき、それぞれの工程における状態を示す
図である。本参考例の光結合装置であるエンコーダを実
現するためには、第1実施例と同様にして光導波路3の
コア32までを作製した。その後、光を導波するための
伝搬路をSPPレジスト4を用いてホトリソグラフした
のち、酸素ガス雰囲気中で直状の半導体光素子の端面近
傍に発生する斜めの部分の他に、導波路の光軸から半分
の一部を、(b)および(c)に示すように反応性エッ
チングで除去し、第1実施例と同じコア端面と半導体光
素子端面との間に10μmの隙間(ギャップ)35を形
成すると同時にコアをエッチング除去するとともに、穴
71を形成する。その後、再度クラッド層材34を下部
クラッド層31形成と同様の手順で塗布・焼結して上部
クラッド層34を作製すると同時に、半導体光素子とコ
アとの間にあるギャップ35およびコアが除去された穴
71を(d)および(e)のように埋めることにより、
90度位相シフタ72を形成した。ふっ素化ポリイミド
の粘度が高いことから、この上部クラッド層34と同じ
材質で埋められ、段差は僅か0.2μmでほぼ平坦化さ
れた。この3層構造のふっ素化ポリイミドを、先に作製
した半導体レーザと光軸が合致した光導波路とするため
に、SPPを用いたホトリソグラフ技術と酸素プラズマ
による反応性イオンエッチング加工で、第1実施例と同
じように先端を凸状のレンズ形状83にした光導波路3
を形成した(図10(a))。
にレンズ形状のエッチングや導波路作製により備えら
れ、従来の90度位相シフトやレンズ形成工程は全く不
要になった。また、エンコーダとしての特性は第1実施
例と同様に得られた。
の全反射鏡を有する各光導波路からなるエンコーダにつ
いて記載したが、この参考例の導波路に形成した90度
位相シフタはV型半導体レーザと1つの全反射鏡を有す
るエンコーダについても、同様なことが実現できる。
た光導波路作製工程において、ドライエッチングを行う
際に、第1参考例におけるふっ素化ポリイミド導波路
の、全反射81を内側に凸状を形成した鏡面84とし、
全反射82を凹面鏡85とした。このようにすることに
より導波路の長さが短く、しかも広い平行なビームが導
波路端面から出射され、導波路端面部分を凸状にしなく
ても平行なビームが得られた。より強力な光を導波路端
面から出射させるために、凸面鏡のエッチング面にAl
やAuをコートして反射率を高くしておくとよい。この
方法により、直状の半導体レーザを用いたエンコーダ
で、最も小さいエンコーダを実現することができた。
例における導波路作製のドライエッチング工程で、全反
射鏡80の部分を内側に凸面鏡84を形成することによ
りビームを拡げ、光導波路先端を外側に向けて凸状83
とすることにより平行ビームにすることができた。片方
の光導波路先端には段差36を第1実施例と同様に形成
した。
(c)にそれぞれの工程を示す。半導体基板ではなく、
ヒートシンクとして機能するSiに厚さ約1μmの熱酸
化膜6を形成した基板上に、半導体レーザおよび2分割
ホトダイオードをボンディングするための電極パタン1
0を(a)のように形成した。電極としては、下地との
密着性を高めるために、Crを数十〜数百オングストロ
ームつけたのちAuを堆積した。第1実施例と同様に、
ふっ素化ポリイミドのクラッド、コア、クラッドの3層
を形成したのち、SPPをマスクにして酸素プラズマで
ドライエッチングして光導波路3を(b)のように作製
した。コアの中心高さが半導体レーザおよびホトダイオ
ードの活性層の中心部の高さにほぼ一致するように、下
部クラッド層の厚さとコア層の厚さを決定した。具体的
にいうと、下部クラッド層の厚さを5μm、コア層の厚
さを4μmにした。半導体レーザおよびホトダイオード
などの半導体光素子の活性層深さを表面から4.5μm
にして、表面の電極厚さを0.5μm、AuSnはんだ
膜を厚さ2μmEB蒸着により堆積した。光導波路3の
先端は凸面のレンズ形状83に形成し、先端において平
行光線にした。片方の光導波路の先端にはさらに90度
の位相差を形成するために段差36を設け、光導波路3
の途中には反射鏡81および82に2個所設けた。その
後、直状の半導体レーザチップ301および導波路形の
2分割ホトダイオードチップ302を、(c)に示すよ
うに数μm精度でボンディングした。はんだ膜を形成し
た半導体レーザおよびホトダイオードチップのチップの
大きさの精度を決定する劈開精度は10μmの精度しか
得られないので、光導波路間のギャップは20〜30μ
m程余裕をみて作製した。活性層の高さ位置精度はチッ
プの結晶成長の膜厚精度で決まる、活性層の深さ、電極
およびはんだ厚さにより左右され、いずれもサブμm精
度範囲の制御が可能なため、ジャンクションダウン(表
面を下にして)で置き加熱するだけで、問題なくボンデ
ィングできる。基板と平行な方向は数μm精度でボンデ
ィングすればよいので問題はない。この構造および方法
だと、半導体レーザおよびホトダイオードのボンディン
グ工程は第1実施例と比べて増えるものの、既にベース
にヒートシンクが使用されているために、エンコーダを
さらにヒートシンクにボンディングする必要がない。ま
た、半導体レーザおよびホトダイオードの活性層が露出
している面をエッチングで形成する必要がなく、通常の
劈開を行えばよいので、エッチング技術がない場合でも
信頼性が高く長寿命のエンコーダを得ることができる。
もちろん、本来の目的である種々の半導体レーザの実装
の要求を実現することができた。
(a)に示すように、Si基板100の導波路を形成し
ようとする個所に、水酸化カリウムなどのエッチャント
により約20μmの深さの溝91を(b)のように形成
しておき、この上にSiCl4を主成分としてGeCl
4、TiCl4などのドーパントを加えた原料を、酸水
素炎で燃焼すなわち火炎加水分解反応して得られる微粒
子を焼結する方法や、EB蒸着により石英系下部クラッ
ド層110を(c)のように堆積し、(d)のように研
削および研磨して平坦にしておく。この上に、後で活性
層の位置とコア層の高さを合わせる目的で、下部クラッ
ド層と同組成のガラス膜110′を堆積する。その上に
コア層111、上部クラッド層112を(e)に示すよ
うに形成した。第3参考例と同様に導波路形状のパタン
のマスクで、CF系反応性ガスのドライエッチングによ
り光導波路を(g)に示すように形成した。その後、熱
酸化しSiO2絶縁膜9を形成したのち、第3参考例と
同様にして電極10を形成し、劈開ずみのチップの半導
体レーザ301およびホトダイオード302を(h)に
示すようにボンディングした。この構造は基本的に第3
参考例と同じで、光導波路の材料がポリイミドから石英
系に変っただけである。石英系はSi基板と同時に研削
が可能であるため溝部への充填ができ、その充填深さの
分だけ下部クラッド層の厚さを厚くできるために、コア
を伝達する光がにじんで下部クラッド層の下地基板(本
参考例ではSi基板)へ漏れることがなく、光導波路の
損失を小さくできた。また、半導体レーザの基板として
はGaAs基板を使用したが、InPなどの高波長用の
基板でも同様であり、本参考例は半導体レーザの基板の
種類を限定するものではない。
は基本的に変位を測定するだけで、方向の検出は不可能
な構造であり、第1実施例と比べてみると本参考例では
ホトダイオードが2つ以上があるが、ホトダイオードは
1つで十分である。また、両光導波路3の先端とも段差
等を形成する必要がない。もちろん、この場合はホトダ
イオード21は1つでしかも中央部に存在しているため
に、ホトダイオード21で得られる信号の強度は非常に
大きい。このホトダイオードの信号は、光導波路先端を
凸状83にして、伝搬ビームの広がりを小さくすればす
る程S/Nが大きくなる。
は、半導体レーザと、該半導体レーザの両端面から出射
した光ビームを導く膜状の光導波路と、前記光ビームに
よる回折光の干渉位置に配置したホトダイオードとを同
一基板上に形成したエンコーダにおいて、前記光導波路
の半導体レーザと反対側の端面の半分に、光導波路の長
手方向に対し光路長差が光の波長の(4分の1+整数)
倍になる段差を設けたことにより、半導体レーザおよび
ホトダイオードの光素子と光導波路との一体化だけによ
って、方向検出可能な超小型のエンコーダが実現でき
る。また、ヒートシンクにもなるSi、AlN基板をベ
ースにすることにより、エンコーダのヒートシンク実装
工程が減少する。さらに、凸面凹面鏡をもつ光導波路に
より、小型化が可能で、1基板から作製できるエンコー
ダチップの数を増大しコストの低減ができる。また、光
導波路を作製したのちに半導体光素子をボンディングす
ることができるので、種々の半導体レーザが使用でき、
エッチドミラーの形成技術を不要にすることもできる。
で、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
導体レーザとホトダイオードを示す図、(b)および
(c)は前記(a)の拡大図におけるA−A′およびB
−B′の各断面をそれぞれ示す図である。
(a)は前記A−A′断面、(b)は前記B−B′断面
をそれぞれ示す図である。
記A−A′およびB−B′断面を示す図である。
(b)は前記A−A′およびB−B′断面を示す図であ
る。
(b)は前記A−A′およびB−B′断面を示す図であ
る。
(b)は前記A−A′およびB−B′断面を示す図であ
る。
し、(a)および(b)は前記A−A′およびB−B′
断面を示す図である。
(a)は平面図、(b)および(c)は光導波路に沿う
断面B−B′および前記導波路と直交する方向の断面C
−C′を示す図、(d)および(e)は光導波路端部に
おける前記B−B′およびC−C′の断面を示す図、
(f)は光導波路の凸状先端を示すC−C′断面図であ
る。
る。
れの工程を(a)、(b)、(c)に示す図である。
(a)はあらかじめ形成する溝の平面図、(b)は前記
溝のC−C断面図、(c)は下部クラッド層の堆積を示
す図、(d)は上部を研磨した状態を示す図、(e)は
上部クラッド層を形成した状態を示す図、(f)は光導
波路の形成を示す図、(g)は電極を形成した状態を示
す図、(h)は半導体レーザおよびホトダイオードをボ
ンディングした状態を示す図である。
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】半導体レーザと、該半導体レーザの両端面
から出射した光ビームを導く膜状の光導波路と、前記光
ビームによる回折光の干渉位置に配置したホトダイオー
ドとを同一基板上に形成したエンコーダにおいて、前記
光導波路の半導体レーザと反対側の端面の半分に、光導
波路の長手方向に対し光路長差が光の波長の(4分の1
+整数)倍になる段差を設けたことを特徴とするエンコ
ーダ。 - 【請求項2】前記光導波路は、該光導波路の途中に凸面
鏡と凹面鏡とを有することを特徴とする請求項1記載の
エンコーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6762595A JP3209654B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | エンコーダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6762595A JP3209654B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | エンコーダ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08261793A JPH08261793A (ja) | 1996-10-11 |
JP3209654B2 true JP3209654B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=13350359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP6762595A Expired - Lifetime JP3209654B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | エンコーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3209654B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002048645A1 (fr) | 2000-12-11 | 2002-06-20 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Tête de capteur |
-
1995
- 1995-03-27 JP JP6762595A patent/JP3209654B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08261793A (ja) | 1996-10-11 |
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