JP3209099B2 - 鋳造装置、鋳造方法およびタービン翼 - Google Patents

鋳造装置、鋳造方法およびタービン翼

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JP3209099B2 JP17790696A JP17790696A JP3209099B2 JP 3209099 B2 JP3209099 B2 JP 3209099B2 JP 17790696 A JP17790696 A JP 17790696A JP 17790696 A JP17790696 A JP 17790696A JP 3209099 B2 JP3209099 B2 JP 3209099B2
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D27/00Treating the metal in the mould while it is molten or ductile ; Pressure or vacuum casting
    • B22D27/04Influencing the temperature of the metal, e.g. by heating or cooling the mould
    • B22D27/045Directionally solidified castings

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばガスタービ
ン、航空機エンジン部品等に適用される単結晶合金また
は柱状結晶合金の鋳造装置、鋳造方法およびこの鋳造方
法によって鋳造されたタービン翼に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばガスタービンエンジンや航空機エ
ンジンにおいては、鋳造によって製作されたタービンブ
レード等の部材が非常高い温度下で長時間の運転にさら
される。このため、上記の部材は高温強度を要求される
が、このような高温強度条件を満たす鋳物合金として、
単結晶組織を有する鋳物合金や柱状晶組織を有する鋳物
合金が知られている。
【0003】上記のような合金を鋳造するためには、一
般的に、一方向凝固法と呼ばれる鋳造方法が用いられ
る。この一方向凝固法では、真空または不活性ガス雰囲
気下で、鋳型の外周を加熱する筒状の加熱装置内に挿入
した鋳型に溶融金属を流し込み、この溶融金属を流し込
んだ鋳型を上記の加熱装置から序々に鋳型を引き出す。
この際、鋳型からの放射冷却によってあるいはチルプレ
ートを設けることにによって当該鋳型の底部の溶融金属
から順に冷却して凝固させることにより、単結晶組織ま
たは柱状結晶組織を有する鋳物合金を形成する方法が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
一方向凝固による鋳造においては、部材が大型化するほ
ど凝固界面の温度勾配が不足しがちとなる。このため、
例えばガスタービンのタービンブレード等の長尺部品を
鋳造する際には、鋳造後の鋳物合金が有するマクロ組織
が不良となり、長手方向に良好な単結晶組織や柱状晶組
織を形成するのが困難であるという問題があった。ま
た、鋳型からの放射冷却やチルプレートによる冷却で
は、冷却に時間を要するため、鋳造に多大な時間を要す
るという問題があった。このため、一層の鋳造速度の高
速化が求められていた。
【0005】本発明は係る従来の問題に鑑みてなされた
ものであって、単結晶組織や柱状晶組織を有する鋳物合
金を鋳造する際に、鋳物合金の大型化が可能で鋳造速度
を向上させることができる鋳造装置、鋳造方法およびこ
の鋳造方法により鋳造されたタービンブレードを提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る鋳造装置
は、 鋳型が設置されかつ冷却用液体金属を収容可能な
容器と、前記鋳型の外周を所定の温度に加熱する加熱手
段と、前記加熱手段を前記鋳型に対して鉛直上方向に移
動させる移動手段と、前記加熱手段の鉛直上方向への移
動にしたがって液位が上昇するように前記容器内に冷却
用液体金属を供給し、前記加熱手段によって加熱された
前記鋳型の外周を当該冷却用液体金属内に埋没させなが
ら冷却する冷却手段とを有する。
【0007】本発明に係る鋳造装置では、加熱手段によ
って溶融金属が収容された鋳型の外周を所定の温度に加
熱しながら移動手段によって加熱手段の鉛直上方向へ移
動する。同時に、加熱手段の鉛直上方向への移動にした
がって液位が上昇するように容器内に冷却用液体金属を
供給する。これにより、冷却用液体金属の液面付近での
鋳型内の溶融金属の凝固界面における温度勾配が大きく
なる。このため、欠陥のない単結晶組織や柱状晶組織を
有する鋳物合金が形成されることになる。
【0008】本発明に係る鋳造装置は、好ましくは、前
記冷却手段は、前記容器に連通しかつ所定量の冷却用液
体金属を収容する補助容器を有し、当該補助容器内に所
定の体積物を浸入させ、当該体積物の埋没体積に応じた
量の冷却用液体金属を前記容器に供給する。
【0009】これにより、容器への冷却用液体金属の供
給は、補助容器に収容された所定量の冷却用液体金属か
ら行われることになり、新たな冷却用液体金属を供給す
る必要がない。
【0010】本発明に係る鋳造方法は、冷却用液体金属
を収容可能な容器内に鋳型を設置し、前記鋳型の外周を
加熱装置により加熱し、前記鋳型内に溶融金属を注入
し、前記溶融金属の注入ののち、前記加熱装置を前記鋳
型に対して所定の速度で上昇させ、液位が前記加熱装置
の移動にしたがって上昇するように前記容器内に冷却用
液体金属を供給し、前記加熱装置によって加熱された前
記鋳型の外周を当該冷却用液体金属内に埋没させながら
冷却し、当該鋳型内の溶融金属を下部より一方向に凝固
させる。
【0011】本発明に係る鋳造方法では、鋳型の加熱位
置を上方向に移動させながら、鋳型の加熱された外周を
冷却用液体金属によって冷却することにより、鋳型内の
溶融金属の凝固界面の温度勾配が大きくなり、欠陥のな
い単結晶組織や柱状晶組織を有する鋳物合金が形成され
ることになる。
【0012】本発明に係るタービン翼は、冷却用液体金
属を収容可能な容器内に鋳型を設置し、前記鋳型の外周
を加熱装置により加熱し、前記鋳型内に溶融金属を注入
し、前記溶融金属の注入ののち、前記加熱装置を前記鋳
型に対して所定の速度で上昇させ、液位が前記加熱装置
の移動にしたがって上昇するように前記容器内に冷却用
液体金属を供給し、前記加熱装置によって加熱された前
記鋳型の外周を当該冷却用液体金属内に埋没させながら
冷却し、当該鋳型内の溶融金属を下部より一方向に凝固
させることによって鋳造されている。
【0013】本発明に係る鋳造方法によって鋳造された
タービン翼は、欠陥のない単結晶組織や柱状晶組織が翼
方向に延びる鋳物合金によって形成されることになるた
め、高温強度に優れたタービン翼となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明をする。
【0015】図1は、本発明に係る鋳造方法を実施する
ための鋳造装置の一実施形態を示す概略構成図である。
図1において、鋳造装置1は、真空チャンバ内に設けら
れており、真空あるいはArガス等の不活性ガス雰囲気
内に置かれている。
【0016】鋳造装置1は、メインタンク2と、断熱材
3、サセプタ4および高周波コイル5からなる加熱装置
6と、鋳型Mに溶融金属30を注入するためのるつぼ1
1と、連通管15によってメインタンク2と連通された
補助タンク21と、補助タンク21内の冷却用液体金属
LM内に浸入されるラム22とを有する。
【0017】メインタンク2は、鋳型Mが内部に設けら
れかつ冷却用液体金属LMを収容可能であり、その底部
には鋳型Mを冷却するためのチルプレート7が設けられ
ている。鋳型Mは、例えばセラミックス等の材料から形
成されるが、上記のチルプレート7は、冷却水Wの循環
によって冷却され、高温のためにチルプレートが溶解す
るのを防ぐ役割を果たす。
【0018】加熱装置6は、断熱材3、サセプタ4およ
び高周波コイル5から構成されている。断熱材3は、例
えばフェルト状のカーボンから形成された筒状の部材で
あり、この断熱材3の内周にサセプタ4および高周波コ
イル5が設けられている。高周波コイル5は、例えば、
カーボンから形成されるサセプタ4に、高周波電流を流
すことにより発熱し、鋳型Mの外周を加熱する。上記の
サセプタ4は上下の分割されているが、加熱時に上側と
下側との温度を異ならせるためである。また、加熱装置
6は、図示しない駆動装置によって矢印A1 およびA2
方向に移動可能となっている。
【0019】るつぼ11には、外周に高周波コイル11
aが設けられており、これに高周波電流を流すことによ
りるつぼ11内に投入される鋳物合金の材料を溶解す
る。また、るつぼ11は、傾斜可能に保持されており、
傾斜させることにより、るつぼ11内で溶解された溶融
金属を鋳型Mの開口部から注ぎ込むことができるように
なっている。なお、るつぼ11は、上記の加熱装置6の
矢印A1 またはA2 方向に移動するようになっている。
【0020】補助タンク21は、上記したメインタンク
2と連通管15によって通じており、補助タンク21内
には冷却用の液体金属LMが所定量収容されている。補
助タンク21および連通管15の周囲には、加熱ヒータ
16が設けられており、この加熱ヒータ16の発熱によ
り、冷却用液体金属LMが凝固しないように、補助タン
ク21および連通管15を所定の温度に保持する。冷却
用液体金属LMには、例えば、Sn,Al等を用いるこ
とができ、また、冷却用液体金属LMの温度は、例えば
700℃程度とする。
【0021】ラム22は、図示しない駆動装置によっ
て、矢印B1 およびB2 方向に移動可能となっており、
矢印B1 方向に移動させることにより上記の補助タンク
21内の冷却用液体金属LM内に浸入可能となってい
る。ラム22を冷却用液体金属LM内に浸入させると、
ラム22の埋没した体積分の冷却用液体金属LMによっ
て、補助タンク21の液位が上昇する。液位が上昇する
ことにより、メインタンク2内に連通管15を通じて冷
却用液体金属LMが流入し、メインタンク2と補助タン
ク21の液圧が等しくなる量が流入する。したがって、
ラム22を矢印B2 方向に下降させる際に、ラム22の
速度を制御すればメインタンク2の液位の上昇速度を制
御することができる。なお、ラム22の材料は、冷却用
液体金属LMに浸入させても溶融しない材料を使用す
る。
【0022】次に、上記のように構成される鋳造装置1
の動作について説明する。鋳造装置1によって、単結晶
組織または柱状晶組織を有する鋳物合金を鋳造するので
あるが、単結晶組織または柱状晶組織は、例えば図3に
示すような構造となっている。図3(a)は、単結晶組
織を示しており、図3(b)は、柱状晶組織を示してお
り、図3(b)からわかるように所定の結晶軸が一定の
方向に揃っており、他の2つの結晶軸は不規則な方向を
向いているものである。単結晶組織を有する鋳物合金を
鋳造する場合には、鋳型Mの構造を例えば図4(a)に
示すようなものとする。図4(a)に示す鋳型M内に
は、その底部にセレクタSが形成されており、このセレ
クタSは、柱状晶鋳造から結晶性の一つを選択するもの
であり、セレクタSの作用により単結晶組織が形成され
る。一方、柱状晶組織を有する鋳物合金を鋳造する場合
には、図4(b)に示すようなセレクタSが形成されて
いない鋳型Mを用い、一方向凝固によって鋳造すること
により凝固方向に上記の所定の結晶軸が揃うことにな
る。
【0023】まず、上記のような鋳型Mをメインタンク
2の底部に設けられたチルプレート7上にセットし、チ
ャンバー内を真空排気あるいは不活性ガス雰囲気状態と
する。
【0024】この状態で、るつぼ11内に鋳物合金用の
材料を投入し、高周波コイル11aによってこれを溶融
する。鋳物合金用の材料としては、単結晶組織を有する
鋳物合金を鋳造する場合には、例えば、Cr:9〜11
%,Mo:0.5〜0.8%,W:5.5〜6.5%,
Ta:5.2〜6%,Al:5〜6%,Ti:1.8〜
2.5%,Co:4.2〜4.9%,Re:0.05〜
0.5%を有し、残りがNiと不可避不純物からなる組
成(以上重量%)を有するNi基合金を用いることがで
きる。
【0025】次いで、高周波コイル5によってサセプタ
4を発熱させることにより、鋳型Mの外周の加熱を開始
する。このとき、2分割されたサセプタ4の上側付近の
温度は例えば、1500℃〜1550℃程度とし、下側
の温度を1600℃程度する。これは、鋳型Mの上側と
下側との間に温度勾配をつけるためである。
【0026】これと同時に、るつぼ11の高周波コイル
11aによって、るつぼ11内に投入された材料を加熱
溶融し、るつぼ11を傾斜させて鋳型M内に注ぐ。
【0027】一方、補助タンク内では、例えば、Sn,
Al等の金属からなるが冷却用液体金属LMが、加熱ヒ
ータ16によって所定の温度に加熱保持されている。こ
のとき、冷却用液体金属LMの温度は、例えば700℃
程度とするが、高周加熱ヒータによって温度制御が可能
となっている。
【0028】鋳型M内への溶融金属の注入が完了した
ら、加熱装置6を所定の速度で上昇させていく。なお、
加熱装置6の上昇速度は、例えば、10〜50cm/h
の範囲とする。これと同時に、ラム22を補助タンク2
1内に下降させて、冷却用液体金属LMをメインタンク
2内に供給する。このとき、メインタンク2内に供給さ
れた冷却用液体金属LMの液位が加熱装置の下端部の直
下に追従するように、メインタンク2への冷却用液体金
属LMの供給量を制御する。したがって、ラム22の下
降速度をメインタンク2の液位の上昇速度が加熱装置6
の上昇速度と略等しくなるような速度とするが、この速
度は、ラム22の断面積、メインタンク2および補助タ
ンク21の断面積から算出される。
【0029】加熱装置6を上昇させるとともに、メイン
タンク2に冷却用液体金属を供給すると、図2に示すよ
うな状態となるが、鋳型Mに充填された溶融した金属材
料は、鋳型Mの底部から順次凝固していく。このとき、
加熱装置6の上昇に伴って、加熱装置6の下端の直下か
ら冷却用液体金属LMの液面が上昇してくるため、加熱
部位と冷却部位の境界付近で凝固するのであるが、この
境界付近の温度勾配は大きくなり、かつ略一定したもの
となる。なお、放射冷却によって鋳型Mの外周を冷却し
た場合には、鋳型Mの下側では温度勾配が40〜50℃
/cm程度であり、鋳型Mの上側では10℃/cm以下
であったが、本実施形態おいては、鋳型Mの全長を通じ
て60℃/cm程度の温度勾配が得られた。
【0030】このため、本実施形態における凝固後の鋳
物合金の有する単結晶組織または柱状晶組織は、全長に
渡って欠陥の無いものとなる。したがって、鋳型を長大
化した場合であっても、良好な単結晶組織または柱状晶
組織を有するものとすることが可能となる。また、凝固
界面における温度勾配を大きくすることができることか
ら、冷却作用を増大させることが可能となり、冷却用液
体金属の液位の上昇速度を増加させることが可能とな
り、鋳造速度を高めることが可能となる。
【0031】この後、メインタンク2内の冷却用液体金
属LMの液位を上昇させていき、メインタンク2内の冷
却用液体金属LMの液位が鋳型Mの上端部までくるとラ
ム22の下降を停止する。液面が鋳型Mの上端まで達し
たら、この状態を例えば10分間保持し、その後にラム
22を上昇させて、冷却用液体金属LMの液面を下げる
【0032】これにより、鋳造が完了するが、通常、引
き続いて熱処理を行う。この熱処理は、例えば、上記し
た単結晶のNi基合金の組成の例では、1240〜12
70℃の範囲の所定の温度に30〜300分間保持し、
950〜1050°の範囲の所定温度に3〜6時間保持
し、さらに850〜900℃の範囲内の所定温度に16
〜32時間保持する。 これにより、γ相の素地に微細
な金属間化合物からなるγ’相が均一に分散析出した組
織を有する合金となり、この合金は、優れた高温強度お
よび高温耐食性を有する。
【0033】次に、図5は、本発明に係る鋳造方法によ
って鋳造されたタービンブレードの形状の一例を示す斜
視説明図である。タービンブレードは、タービンディス
クに取り付けられて、高温の燃焼ガス流の中を高速度で
回転し、ブレードの周縁または長手方向に沿った部分は
時間とともに変動する熱流にさらされることから、ブレ
ードを高温強度に優れたものとする必要がある。
【0034】そこで、本発明に係る鋳造方法によって上
記のようなタービンブレードを鋳造すれば、欠陥のない
単結晶組織または柱状晶組織を有する鋳造合金によって
形成されるため、高温強度に優れたタービンブレードが
得られる。鋳造の際には、例えば図5に示すタービンブ
レード40の根元部分41から先端部42に向けてまた
は先端部42から根元部41に向けて凝固するようにす
る。これにより所定の結晶軸がタービンブレード40の
長手方向に揃うことになり、長手方向に対して結晶方位
等を抑制することができる。なお、冷却用液体金属液位
の上昇は、前述の補助タンクによる方法以外に圧送、固
体金属供給等の方法によっても可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る鋳造
装置および鋳造方法によれば、凝固界面の温度勾配は大
きくなり、かつ鋳型の全長に渡って略一定したものとす
ることができる。このため、凝固後の鋳物合金の有する
単結晶組織または柱状晶組織は、全長に渡って欠陥の無
いものとなる。したがって、鋳型を長大化した場合であ
っても、良好な単結晶組織または柱状晶組織を有するも
のとすることが可能となり、高温強度に優れる鋳物合金
が得られる。また、凝固界面における温度勾配を大きく
することができることから、冷却作用を増大させること
が可能となり、鋳型加熱装置および冷却用液体金属の液
位の上昇速度を増加させることが可能となり、鋳造速度
を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る鋳造装置の一実施形態を示す概略
構成図である。
【図2】図1に示す鋳造装置により鋳造を行っている様
子を示す説明図である。
【図3】単結晶組織の形状の一例を示す斜視説明図(図
3(a))および柱状晶組織の形状の一例を示す斜視説
明図(図3(b))である。
【図4】単結晶組織を有する鋳物合金を鋳造する場合の
鋳型の構造の一例を示す説明図(図4(a))および柱
状晶組織を有する鋳物合金を鋳造する場合の鋳型の構造
の一例を示す説明図(図4(b))である。
【図5】本発明に係るタービンブレードの形状の一例を
示す
【符号の説明】
1… 鋳造装置 2… メインタンク 3… 断熱材 4… サセプタ 5… 高周波コイル 6… 加熱装置 7… チルプレート 11… るつぼ 11a… 高周波コイル 15… 連通管 16… 高周波コイル 21… 補助タンク 22… ラム 30… 溶融金属 40… タービンブレード 41… 根元部分 42… 先端部分 M… 鋳型 LM… 冷却用溶融金属
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−94774(JP,A) 特開 昭53−131926(JP,A) 特開 平7−236941(JP,A) 特開 平9−94631(JP,A) 特開 平7−279609(JP,A) 特開 平3−297551(JP,A) 特開 昭47−38625(JP,A) 実開 昭63−127757(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 27/04 B23P 15/02 F01D 5/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型が設置されかつ冷却用液体金属を収容
    可能な容器と、 前記鋳型の外周を所定の温度に加熱する加熱手段と、 前記加熱手段を前記鋳型に対して鉛直上方向に移動させ
    る移動手段と、 前記加熱手段の鉛直上方向への移動にしたがって液位が
    上昇するように前記容器内に冷却用液体金属を供給し、
    前記加熱手段によって加熱された前記鋳型の外周を当該
    冷却用液体金属内に埋没させながら冷却する冷却手段と
    を有する鋳造装置。
  2. 【請求項2】前記冷却手段は、前記容器に連通しかつ所
    定量の冷却用液体金属を収容する補助容器を有し、当該
    補助容器内に所定の体積物を浸入させ、当該体積物の埋
    没体積に応じた量の冷却用液体金属を前記容器に供給す
    る請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 【請求項3】冷却用液体金属を収容可能な容器内に鋳型
    を設置し、 前記鋳型の外周を加熱装置により加熱し、 前記鋳型内に溶融金属を注入し、 前記溶融金属の注入ののち、前記加熱装置を前記鋳型に
    対して所定の速度で上昇させ、 液位が前記加熱装置の移動にしたがって上昇するように
    前記容器内に冷却用液体金属を供給し、前記加熱装置に
    よって加熱された前記鋳型の外周を当該冷却用液体金属
    内に埋没させながら冷却し、当該鋳型内の溶融金属を下
    部より一方向に凝固させる鋳造方法。
  4. 【請求項4】冷却用液体金属を収容可能な容器内に鋳型
    を設置し、 前記鋳型を外周から加熱装置により加熱し、 前記鋳型内に溶融金属を注入し、 前記溶融金属の注入ののち、前記加熱装置を前記鋳型に
    対して所定の速度で上昇させ、 液位が前記加熱装置の移動にしたがって上昇するように
    前記容器内に冷却用液体金属を供給し、前記加熱装置に
    よって加熱された前記鋳型の外周を当該冷却用液体金属
    内に埋没させながら冷却し、当該鋳型内の溶融金属を下
    部より一方向に凝固させることによって鋳造されたター
    ビン翼。
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