JP3206460B2 - ネットワーク通信システム - Google Patents

ネットワーク通信システム

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JP3206460B2
JP3206460B2 JP30975496A JP30975496A JP3206460B2 JP 3206460 B2 JP3206460 B2 JP 3206460B2 JP 30975496 A JP30975496 A JP 30975496A JP 30975496 A JP30975496 A JP 30975496A JP 3206460 B2 JP3206460 B2 JP 3206460B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネット電
話やインターネットVPN(Virtual Private Network
)を構築するネットワーク通信システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】通信手段の1つとして、アナログ電話回
線やISDN(Integrated Services Degital Network)
等の公衆電話回線網は、従来より広く用いられている。
この公衆電話回線網では、通信に先立って、網側が発呼
側と被呼側との間でコネクション(論理的な通信パス)
を確保して、被呼側を呼び出す。このようなコネクショ
ン型の通信システムでは、通信路が長い程、コネクショ
ンの確立が困難になる。したがって、公衆電話回線網
は、一般に、通信距離に応じた料金体系を採用してい
る。このため、公衆電話回線網を介して相手と直接的に
接続する通常の電話の場合、遠距離通話のときの通話料
金は高額になってしまうという欠点がある。その反面、
公衆電話回線網を介した直接接続の場合は、電話番号を
入力するという簡単な操作で接続可能であると共に、ベ
ルを鳴らして相手を呼び出し、相手がそれに応答すると
即会話を開始できるという長所がある。また、相手が応
答しなければ不在であると判断することができ、この場
合には通信料金は不要である。
【0003】また、パーソナルコンピュータ(以下、パ
ソコンと称する)等の端末をモデム又はターミナルアダ
プタを使用して公衆電話回線網に接続する、又はLAN
(Local Area Network) 上の端末をリモート接続用ルー
タを使用して公衆電話回線網に接続する場合であって、
公衆電話回線網を介して遠方の相手端末と直接的にコン
ピュータ通信する場合も上記と同様である。
【0004】一方、近年では、新たな通信手段として、
インターネットが急速に普及しつつある。インターネッ
トの場合、送信側の通信機器は、データを送信する際
に、データ列を所定の大きさ毎に区切ってデータグラム
(パケット)を作成し、近隣の通信機器へ送出する。各
データグラムには、受信側の通信機器のインターネット
におけるアドレス(IPアドレス)が付加されている。
データグラムを受け取った場合、送信先(受信側)のI
Pアドレスに基づいて、通信機器は、近隣の通信機器の
うち、受信側に近い方の通信機器へデータを送出する。
これにより、コネクションを確立しなくても、送信側の
データは受信側へ届けられる。このようなコネクション
レス型の通信システムでは、送信側および受信側の通信
機器は、いずれも両者間の通信パスを把握していない。
したがって、インターネットの場合は、データ量(通信
時間)に応じた料金体系、あるいは、1年毎など、所定
の期間毎に一定の料金体系を採用していることが多い。
このような料金体系は、送信側と受信側との間の通信距
離に影響を受けないので、特に、海外との通信など、長
距離の通信では、インターネットを利用して通信するこ
とによって、通信費用を削減できる可能性が高い。
【0005】上記インターネットは、従来は、電子メー
ルなど、文字主体のデータ通信に使用されていたが、近
年では、回線の帯域幅の向上に伴って、インターネット
電話やビデオ会議システムなど、通信機器間でのリアル
タイム双方向通信にも利用されている。また、インター
ネットは、LANをリモート接続用ルータなどを介して
インターネットに接続してインターネットVPNを構築
することにも利用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】インターネット電話で
は、基本的に近隣のインターネット接続業者(プロバイ
ダ)との通話料金のみで通話が可能であり、長距離通話
を行う場合には、公衆電話回線網を介した直接接続に比
べて大幅に通話料金を削減できる。しかしながら、通話
相手がインターネット上に接続していないと呼び出すこ
とはできず、これでは在、不在の確認もできないという
欠点もある。特に、パソコンを使用しそれにインターネ
ット電話ソフトウェアを組み込んだタイプのインターネ
ット電話では、常にパソコン等を起動させておかなけれ
ば相手からの呼出しには応答できないが、通常、SOH
O(スモールオフィス、ホームオフィス)などでは1日
中パソコンを起動させることはない。
【0007】また、インターネットVPNなどのインタ
ーネットを経由したその他の接続の場合でも、上記と同
様にプロバイダとの通話料金のみで通話が可能である。
しかしながら、やはり通信相手がインターネット上に常
時接続し、且つ固定したIPアドレスを所有していなけ
れば、任意の時間に所望の相手と通信を開始することは
できない。
【0008】ところで、上記インターネットに各種の通
信機器(電話装置、通信機能を持つパソコン等)を接続
する方式は、専用線による接続と、ダイアルアップ接続
との2つに大別できる。専用線による接続方法は、通信
機器とプロバイダとの間に専用の通信線を用意して、各
通信機器とインターネットとを常時接続する方式であ
る。この場合、通信機器がインターネットに常時接続さ
れているため、当該通信機器には固有のIPアドレスが
割り当てられる。この方式は、比較的大きな会社や大学
などで採用されており、使用者は、通常、通信線(専用
線)の維持費用として、電話会社などに一定の費用を支
払っている。
【0009】一方、ダイアルアップ接続は、インターネ
ットに接続したいときのみに、通信機器とインターネッ
トとを接続する方式である。インターネットへの接続
は、公衆電話回線網などを利用してプロバイダと通信
し、この通信をプロバイダが中継することによって行わ
れる。プロバイダは、通信機器が接続されたとき、当該
通信機器のIPアドレスとして、空いているIPアドレ
スを割り当てる。これにより、複数の通信機器間でIP
アドレスを共用できる。また、この方式では、各通信機
器との間に専用の通信回線も不要である。この結果、通
信量が少ない場合には、専用線回線に比べて安価にイン
ターネットを利用できる。したがって、ダイアルアップ
接続方式は、比較的小さな会社や個人宅など、通信量が
比較的少ない場合に採用されることが多い。
【0010】しかしながら、被呼側の通信機器がダイア
ルアップ接続方法を採用していた場合、発呼側の通信機
器は、被呼側がインターネットに接続されているか否か
を事前に判定できない。もし、発呼時において、被呼側
の通信機器がインターネットに接続されていれば、発呼
側の通信機器は、被呼側と通信できるが、そうでない場
合には、両通信機器は、通信できない。したがって、確
実に接続されるとは限らず、即応性に欠けるという問題
点を有している。この問題は、インターネット電話やビ
デオ会議システムなど、特に、リアルタイムで双方向通
信しようとしている場合には致命的となる。また、プロ
バイダへのダイアルアップ接続が集中する時間帯では、
プロバイダへの接続すらできない場合もあり得る。
【0011】なお、このような問題は、インターネット
に限らず、パソコン通信の場合など、各通信機器が必要
に応じてネットワークに接続する場合であれば発生する
が、以下に示すように、インターネットへダイアルアッ
プ接続する場合には、さらなる問題が発生する。
【0012】具体的には、インターネットを構成する各
通信機器は、データグラムに含まれている送信先のIP
アドレスに基づいて、当該データグラムを所定の相手先
へ伝送する。したがって、通信するにあたって、送信側
は、受信側のIPアドレスを把握している必要がある。
ところが、ダイアルアップ接続方法では、各通信機器の
IPアドレスは、それぞれのプロバイダと接続するまで
決定されない。したがって、送信側は、専用線接続方式
のように、受信側のIPアドレスを予め把握しておくこ
とができない。
【0013】そこで、従来では、この問題を解決するた
めに、各通信機器間の通信を中継するために、固定のI
Pアドレスを持つサーバをインターネット上に設置して
いる。この場合、各通信機器は、インターネットに接続
した後、先ず上記サーバとの通信を開始する。各通信機
器が通信を開始すると、サーバは、一方との通信を他方
へ中継する。この場合、サーバのIPアドレスへ送出し
たデータグラムが相手の通信機器へ転送されるので、各
通信機器は、相手のIPアドレスを知る必要がない。こ
の結果、ダイアルアップ接続している通信機器間であっ
ても、何ら支障なく通信できる。
【0014】ところが、サーバを設けた場合には、サー
バを維持する必要があり、維持費用がかかるという問題
が新たに発生する。また、サーバが混んでいた場合に
は、自通信機器と相手の通信機器とが空いていても通信
できないという問題も派生する。さらに、サーバ内で通
信相手を探す方法が確立されておらず、所望の通信相手
を見つけることが困難である。例えば、現時点では、以
下のような探索方法によって、相手を探すことが多い。
すなわち、各通信機器は、サーバへ自らの名称を登録す
る。サーバは、受け取った名称のリストを表示し、各通
信機器は、そのリスト内から所望の相手を選択する。こ
の方法では、接続者数が増えるに従って、探索時の手間
が増大する。
【0015】また、サーバを設置したとしても、相手の
通信機器がネットワークに接続されていなければ、通信
を開始できないという問題点は、依然として解決されて
いない。
【0016】したがって、固定したIPアドレスを所有
していない小規模な会社や個人の場合は、任意の時間に
所望の相手と通信を開始するためには、通信料金が高額
になっても、公衆電話回線網を介した直接接続の形態に
せざるを得ない。
【0017】また、インターネット電話の場合、通話相
手に電話をかける時間を予め連絡し、定めた時間にプロ
バイダに接続し、電話ソフトウェアを起動し、当該ソフ
トウェア上で通話相手の指定を行うことで初めて通話が
可能である。このように、インターネット電話は、公衆
電話回線網を使用した通常の電話と比べて煩雑な操作を
必要とするため、一般の使用者が日常使用するのは困難
である。
【0018】尚、通話相手がインターネットに接続して
いなくても呼出し可能なインターネット電話も開発され
ている。この方式でも、やはりインターネット上にサー
バを配置している。この方式では、発信側が上記サーバ
にログインして接続した後、相手の電話番号を入力して
それをサーバに伝える。そして、相手の電話番号を受け
たサーバは、電話網を介して通信相手にインターネット
電話がかかってきた旨のメッセージを送信し、相手がそ
れを受諾すれば通話可能となる。しかしながら、この方
式でも、相手のパソコンが常時電源入力状態でなけれ
ば、接続は不可能である。
【0019】また、上記の各方式のインターネット電話
の場合(特にサーバを使用する場合)には、相手を呼び
出すまでに、公衆電話回線網を使用した通常の電話に比
べて長い待ち時間が必要であるという問題もある。
【0020】以上のように、従来では、公衆電話回線網
を介して相手と直接接続する形態とインターネットを経
由した接続形態とが独立して存在し、それぞれに長所及
び短所があり、必ずしも使用者が満足できるものではな
いのが現状である。上記の両接続形態の長所を兼ね備え
るような方式は、今のところ存在しない。
【0021】本発明は、上記に鑑みてなされたものであ
り、その主な目的は、使用者が煩雑な操作をすることな
く、遠距離通話(通信)料金の安いインターネット電話
やインターネットVPNなどを長い待ち時間なしに利用
することができるネットワーク通信システムを提供する
ことにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るネ
ットワーク通信システムは、上記課題を解決するため
に、公衆電話回線網による通信相手との直接接続と、
ンターネットである通信ネットワークを経由した通信相
手との接続とを同時に行うことができるように、少なく
とも2つの回線と接続可能に設けられた発呼側及び被呼
側の通信装置を含み、上記発呼側及び被呼側の通信装置
の少なくとも一方は、通信相手との直接接続時間を監視
し、当該直接接続時間が設定時間に達したことを検出す
る接続時間監視手段を備え、上記発呼側及び被呼側の通
信装置は、一方の回線を使用して両者間で直接接続を行
っている場合に、その直接接続時間が上記設定時間を越
えたことを上記接続時間監視手段が検出したとき、現在
の直接接続を維持して両者間の通信を継続したままで、
他方の回線を使用して通信ネットワークを経由した通信
相手との接続を行う通信ネットワーク接続手段と、通信
ネットワーク経由の接続に成功した後に、通信ネットワ
ーク経由の通信に切り換えて直接接続に使用している回
線を切断する切替手段とを備えていることを特徴として
いる。
【0023】尚、上記の回線としては、公衆電話回線
(ISDNなどのディジタル回線或いはアナログ回
線)、移動体通信システムの無線回線、ケーブルテレビ
(CATV)回線、専用線などが挙げられる。上記通信
ネットワークとしては、例えば、インターネットなどの
コネクションレス型のネットワークや、パソコン通信な
どが挙げられる。
【0024】上記構成では、発呼側及び被呼側の通信装
置とも少なくとも2つの回線と接続可能である。発呼側
の使用者は、ある1つの回線を使用して操作が簡単な直
接接続を行う。このように最初に直接接続を行えば、簡
単な操作(通常、ダイアル操作のみ)で接続可能である
と共に、呼び出した相手がそれに応答すると即通信を開
始できる。
【0025】この直接接続による通信が開始されると、
発呼側及び被呼側の通信装置の少なくとも一方が直接接
続時間の監視を行う。そして、直接接続時間が上記設定
時間を越えた場合、現在の直接接続を維持して通信を継
続したままで、別の回線を使用してインターネットなど
の通信ネットワークを経由した通信相手との接続を行
う。さらに、通信ネットワーク経由の接続に成功した後
に、直接通信から通信ネットワーク経由の通信に切り換
え、直接接続の回線を切断する。このように、直接通信
から通信ネットワーク経由の通信に切り換えは、直接接
続と通信ネットワーク経由接続との両方接続形態が確立
された状態で行われるので、通信が途切れることはな
い。そして、上記のように直接接続のための簡単な操作
を行うだけで、直接接続より遠距離通話料金の安い通信
ネットワーク経由の通信に自動で切り替わり、通信ネッ
トワーク経由の通信に伴う煩雑な操作や待ち時間は一切
不要である。
【0026】尚、通信時間が短い場合には、通信ネット
ワーク経由の方がかえって通信料金が高くなる(相手も
市内通信料金が必要となるため)ことも考えられるが、
本システムでは、直接接続が予め設定した時間だけ継続
した場合に限り、通信ネットワーク経由への切り替えが
発生するようになっており、課金体系に応じて当該設定
時間を適切に設定することにより、通信時間が比較的短
ければ上記の切り替えは発生せず、結果として、通信時
間に応じて通信料金が安い方の通信方式が自動的に選択
されることになる。すなわち、使用者は、通信ネットワ
ークを意識することなく直接接続操作(ダイヤル操作な
ど)をするだけで、結果的に通信料金の安くなる通信方
式を使用していることになる。
【0027】また、請求項2の発明に係るネットワーク
通信システムは、請求項1記載の発明の構成において、
上記発呼側及び被呼側の通信装置は通話機能を有する電
話装置であり、上記一方の回線は直接通話(通常の電
話)に使用され、上記他方の回線は通信ネットワーク経
由の通話(インターネット電話又はパソコン通信でのコ
ンピュータ電話サービス)に使用されることを特徴とし
ている。尚、上記の電話装置は、送受話器を有する電話
機のみならず、マイク及びスピーカ付きのコンピュータ
でも実現可能である。
【0028】このように、上記の通信装置を電話装置と
して適用することにより、電話番号のダイアル操作のみ
で、あたかも通常の電話をしているかのようにインター
ネット電話などの通信ネットワーク経由の通話ができ、
上記請求項1の発明と同様の作用・効果が期待できる。
【0029】なお、上記発呼側及び被呼側の通信装置
単一の端末装置(パソコンなど)又はローカルエリアネ
ットワーク(LAN)を通信ネットワークに接続するた
めのネットワーク接続装置である場合、当該ネットワー
ク接続装置は、単一の端末装置を通信ネットワークに接
続する場合には当該端末装置に内蔵(例えばパソコンの
ソフトウェアとして実現したり、インテリジェント通信
ボードとして実現)することができ、LANを通信ネッ
トワークに接続する場合にはルータとして構成すること
ができる。
【0030】このように、上記の通信装置をネットワー
ク接続装置として適用することにより、直接接続の簡単
な操作のみで、インターネットVPNなどを容易に構成
することができる。
【0031】また、請求項3の発明に係るネットワーク
通信システムは、上記課題を解決するために、公衆電話
回線網による通信相手との直接接続と、インターネット
である通信ネットワークを経由した通信相手との接続と
を同時に行うことができるように、少なくとも2つの回
線と接続可能に設けられた発呼側及び被呼側の通信装置
を含み、上記発呼側及び被呼側の通信装置の少なくとも
一方は、通信相手との直接接続開始後の通信データ量を
監視し、当該データ量が設定量に達したことを検出する
データ量監視手段を備え、上記発呼側及び被呼側の通信
装置は、一方の回線を使用して両者間で直接接続を行っ
ている場合に、上記データ量が上記設定量に達したこと
を上記データ量監視手段が検出したとき、現在の直接接
続を維持して両者間の通信を継続したままで、他方の回
線を使用して通信ネットワークを経由した通信相手との
接続を行う通信ネットワーク接続手段と、通信ネットワ
ーク経由の接続に成功した後に、通信ネットワーク経由
の通信に切り換えて直接接続に使用している回線を切断
する切替手段とを備えていることを特徴としている。
【0032】このように、最初に公衆電話回線網による
直接接続を行えば、呼び出した相手がそれに応答すると
即通信を開始できる。さらに、接続時間監視の代わりに
データ量監視を行い、通信相手との直接接続開始後の通
信データ量が設定量に達したときに、現在の直接接続を
維持して通信を継続したままで、別の回線を使用して通
信ネットワーク(インターネット)を経由した通信相手
との接続を行う。ここで、直接通信から通信ネットワー
ク経由の通信への切り換えは、直接接続と通信ネットワ
ーク経由接続との両方接続形態が確立された状態で行わ
れるので、通信を途切れさせることなく、直接接続より
遠距離通話料金の安い通信ネットワーク経由の通信に自
動で切り替わり、通信ネットワーク経由の通信に伴う煩
雑な操作や待ち時間は一切不要である。
【0033】また、請求項4の発明に係るネットワーク
通信システムは、請求項1、2又は3記載の発明の構成
において、上記発呼側及び被呼側の通信装置の少なくと
も一方は、通信ネットワークを経由した通信データに付
加される自己の識別情報を、通信相手との直接接続中
に、通信相手に通知する通知手段を備えていることを特
徴としている。尚、上記の識別情報とは、インターネッ
トのアドレス(IPアドレス)やパソコン通信の識別コ
ードなどである。
【0034】上記のように、発呼側及び被呼側の通信装
置の少なくとも一方が、IPアドレスなどの自己の識別
情報を、直接接続中に通信相手に通知するようになって
いるので、通信(通話)開始時に相手の識別情報が分か
らなくても、直接接続中に通信ネットワーク経由の接続
が可能となる。
【0035】また、請求項5の発明に係るネットワーク
通信システムは、請求項4記載の発明の構成において、
上記被呼側の通信装置は、通信ネットワークであるイン
ターネットに対してダイアルアップ接続を行うことによ
って、その都度アドレスを識別情報として取得するもの
であることを特徴としている。
【0036】このように、被呼側がダイアルアップ接続
の場合は、従来では通信ネットワーク(インターネッ
ト)上に設けられたサーバを中継する以外に通信ネット
ワークを経由した通信はできなかったが、本発明では請
求項5に記載の通知手段によって通信相手のIPアドレ
スが分かるので、通信ネットワーク(インターネット)
上に設けられたサーバを中継する必要もない。したがっ
て、通信に要する費用をさらに削減できると共に、サー
バの混雑に関わらず、確実に通信可能となる。
【0037】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態について、図1
ないし図12に基づいて説明すると以下の通りである。
【0038】本実施の形態では、インターネット電話装
置について説明する。本実施の形態に係るインターネッ
ト電話装置(ネットワーク通信システムの通信装置)に
は、後述のように様々な形態があるが、先ず、インター
ネット電話機能を通常の電話機に持たせたインターネッ
ト電話機(通常電話とインターネット電話との一体型)
を使用した場合を例示して説明する。
【0039】図1に、上記インターネット電話機1・1
を使用した通信システムを示している。ここで、発呼側
と被呼側とを区別するために、必要に応じて発呼側とな
るインターネット電話機1の参照符号を1a、被呼側と
なるインターネット電話機1の参照符号を1bとして記
載する。尚、各インターネット電話機1には発呼側およ
び被呼側双方の機能が具備されており、いずれも発呼側
及び被呼側になり得る。
【0040】各インターネット電話機1は、ダイアル操
作による相手先電話番号の入力により公衆電話回線網
(以下、単に電話回線と称する)へ発呼し、電話回線の
交換機へ相手先の電話番号を通知できる。これにより、
各インターネット電話機1は、ISDNなどのディジタ
ル回線或いはアナログ回線を使用して、互いに相手を呼
び出し、直接通信できる。
【0041】また、図1に示す各インターネット電話機
1は、インターネット接続業者(プロバイダ)3に加入
しており、ダイアルアップ接続によって通信ネットワー
クとしてのインターネット4を利用することができる。
尚、各インターネット電話機1は、発呼側になる場合と
被呼側になる場合とがあるので、それらが加入している
プロバイダ3には同様の機能が要求される。
【0042】具体的には、プロバイダ3は、電話回線を
介してインターネット電話機1から接続要求を受けた場
合、アカウント(使用資格)を示すIDと、各ID毎に
予め設定されたパスワードとを入力させる。アカウント
とパスワードとの照合が終わると、プロバイダ5は、自
らが保有している複数のアドレス(IPアドレス)のう
ちの空いているIPアドレスの1つを、当該インターネ
ット電話機1の臨時のIPアドレスとして割り当てる。
これにより、インターネット電話機1は、現接続時にお
ける自らのIPアドレスを認識できる。この結果、イン
ターネット電話機1は、所定の大きさ毎に区切られたデ
ータ列(データグラム)を作成してプロバイダ3へ送出
したり、プロバイダ3から受け取ったデータグラムのう
ち、自分宛のデータグラムを識別できる。プロバイダ3
は、インターネット電話機1からのデータグラムをイン
ターネット4へ転送し、インターネット4からのデータ
グラムをインターネット電話機1へ送出する。これによ
り、インターネット電話機1は、固有のIPアドレスを
持たなくてもインターネット4へ接続できる。
【0043】このように、プロバイダ3は、ダイアルア
ップ接続による加入者との間で、IPアドレスやインタ
ーネット4との接続回線などを共有している。したがっ
て、プロバイダ3において、ダイアルアップ接続の接続
料金は、インターネット電話機1が固有のIPアドレス
を保持し、専用の通信回線を介してインターネット4と
常時接続している場合、すなわち専用回線接続の場合に
比べて安く設定されていることが多い。
【0044】また、プロバイダ3は、電話回線やケーブ
ルテレビ(CATV)回線などを介してインターネット
電話機1と通信するために、1つ又は複数のアクセスポ
イントを備えている。プロバイダ3への加入者は、例え
ば市内局番で通話できる範囲内など、近隣に設けられた
アクセスポイントを選択することにより、プロバイダ3
と通信する際の電話回線などの使用料(通話料)を安く
抑えることができる。
【0045】現在、インターネット4は、広く普及しつ
つあり、多くのプロバイダがサービスを開始している。
これらのプロバイダの多くは、ダイアルアップ接続をサ
ポートしており、次に詳述するインターネット電話機1
を、電話回線を介した直接通信及びインターネット4を
経由した通信の両方が可能となるように設置すれば、本
実施形態に係る通信システムを容易に構築することが可
能である。
【0046】次に、インターネット電話機1の構成につ
いて説明する。
【0047】上記インターネット電話機1は、通信相手
との電話回線を介した直接通信と、インターネット4を
経由した通信とを所定期間同時に行うことができるよう
に、少なくとも2つの通信回線を同時に接続することが
できるものである。これを実現するための回線接続形態
は、後述のように複数考えられるが、ここでは、図2に
示すように、2つの回線(Bチャネル)を同時使用可能
なディジタル回線であるISDNを上記の電話回線とし
て使用し、そのディデタル回線終端装置(DSU:Digi
tal Service Unit)2に、インターネット電話機1を接
続した形態を例示して説明する。
【0048】上記のインターネット電話機1は、図3に
示すように、TA(Terminal Adaptor)機能を具備し、
S/T点インタフェース(I/F)11を備えている。
また、インターネット電話機1は、当該電話機全体を制
御するCPU(Central Processing Unit)12と、動作
プログラム等が記憶されているROM(Read Only Memo
ry)13と、作業用の記憶領域となるRAM( Random
access Memory )14と、マイクロフォンとスピーカと
を具備した送受話部15と、送受話部15からの入出力
信号を増幅するアンプ16と、アンプ16からのアナロ
グ入力をディジタルに変換すると共にアンプ16への出
力をアナログに変換するA/D・D/A変換部17と、
操作ボタンやインディケータなどの入出力部18と、こ
の入出力部18に対する入出力制御を行う入出力制御部
(I/O)19とを備えている。さらに、インターネッ
ト電話機1は、プロバイダ3のアクセスポイントの電話
番号などの各種設定値を記憶するための書換え可能な不
揮発性のメモリも備えている。
【0049】上記S/T点I/F11は、CPU12の
指令に基づいて呼の設定/切断(回線接続/切断)を制
御したり、CPU12が処理するデータ列とISDN上
を伝送される電気信号とを相互に変換する機能を有す
る。また、上記CPU12は、入出力部18の操作ボタ
ン入力、又は上記S/T点I/F11を介して入力され
る受信情報に基づき、ROM13内の所定のプログラム
を実行して各種の通信制御処理を行う。
【0050】尚、本実施の形態では、上記ROM13内
の所定のプログラムを実行するCPU12によって、特
許請求の範囲に記載の接続時間監視手段、通信ネットワ
ーク接続手段、切替手段、及び通知手段が実現されてい
る。
【0051】次に、上記のインターネット電話機1を使
用した通信システムの概略の動作を図1、図4ないし図
6に基づいて説明する。
【0052】先ず、図4に示すように、発呼側インター
ネット電話機1aからの通常のダイアルにより、発呼側
と被呼側との間で通常の電話、すなわち電話回線(ここ
ではISDNの一方のBチャネル)を介した直接通話を
行う(図1中の『1.音声』)。
【0053】そして、上記の直接通話時間が予め設定さ
れた時間に達すれば、直接通話中に、発呼側インターネ
ット電話機1aから被呼側インターネット電話機1b
へ、ダイアルアップ開始要求信号が送信される。これに
応答して、被呼側インターネット電話機1bは、ダイア
ルアップ開始OK信号を発呼側インターネット電話機1
aへ返信する(図1中の『2.ダイアルアップ要求、応
答』)。
【0054】次に、図5に示すように、上記の通常電話
による直接通話中を継続しながら、発呼側及び被呼側イ
ンターネット電話機1a・1bの双方が、空いている回
線(ここではISDNの他方のBチャネル)を使用し
て、それぞれのプロバイダ3へダイアルアップ接続を行
う(図1中の『3.ダイアルアップ』)。これにより、
発呼側及び被呼側インターネット電話機1a・1bの双
方が、それぞれのプロバイダ3よりIPアドレスを取得
する(図1中の『4.IPアドレス』)。
【0055】そして、通常電話による直接通話中を継続
しながら、発呼側及び被呼側がそれぞれ取得したIPア
ドレスを、音声に乗せて相手側へ連絡する。尚、その後
のインターネット電話にて秘話が必要であれば、上記の
IPアドレスと共に暗号鍵も相手側に連絡する(図1中
の『5.IPアドレス、暗号鍵』)。この動作により、
発呼側及び被呼側インターネット電話機1a・1bの双
方がインターネット4に接続され、且つ相手のIPアド
レスを認識した状態となるので、インターネット電話が
可能である。
【0056】そこで、図6に示すように、発呼側及び被
呼側インターネット電話機1a・1bの双方は、通常電
話による直接通話中に、インターネット電話に自動で切
替えて通常電話を切断する。そして、その後はインター
ネット電話で通話を継続する(図1中の『6.音
声』)。尚、この場合、通常電話時に連絡した暗号鍵等
を用いて、インターネット上の秘話が可能である。
【0057】以上のように、インターネット電話機1を
使用した通信システムでは、使用者が通常のダイアルを
するだけで、遠距離通話料金の安いインターネット電話
に自動で切り替わり、インターネット電話に伴う操作や
インターネット電話の接続に必要な待ち時間は不要であ
る。
【0058】尚、通話時間が短い場合には、インターネ
ット電話の方がかえって通話料金が高くなる(相手も市
内通話料金が必要となるため)ことも考えられるが、本
インターネット電話機1では、電話回線による直接通話
が予め設定した時間だけ継続した場合に限り、通常電話
からインターネット電話への切り替えが発生するように
なっており、課金体系に応じて当該設定時間を適切に設
定することにより、通話時間が比較的短ければインター
ネット電話への切り替えは発生せず、結果として、通話
時間に応じて通話料金が安い方の通話方式が自動的に選
択されることになる。すなわち、使用者は、インターネ
ット電話を意識することなく通常の電話操作(ダイヤル
操作)をするだけで、結果的に通話料金の安くなる通話
方式で通話していることになる。
【0059】次に、上記のインターネット電話機1を使
用した通信システムのより詳細な動作を、図7及び図8
のフローチャートに基づいて説明する。
【0060】インターネット電話機1の使用開始前に、
プロバイダ3のアクセスポイントの電話番号と、プロバ
イダ3に対する照合用のアカウント及びパスワードと、
当該インターネット電話機1を使用する地域の市外局番
(自分の市外局番)と、通常電話からインターネット電
話へ切り替えるまでの時間とを、インターネット電話機
1に設定しておく。この設定値は、インターネット電話
機1の不揮発性のメモリに記憶され、通信動作中に参照
される。尚、上記の設定値は、一度設定しておけば、そ
の後変更がない限り通話を行う毎に設定する必要はな
い。勿論、パスワードなどの一部の設定値又は全部の設
定値を必要に応じて変更することができる。
【0061】先ず、上記の設定が予め行われた発呼側イ
ンターネット電話機1aの使用者が、相手の電話番号を
ダイアルして発呼する(図7のステップ1a)これによ
り、被呼側インターネット電話機1bは、電話回線(こ
こでは、ISDNの一方のBチャネル)を介して呼び出
される(ステップ1b)。尚、以下では、ステップ1a
をS1aのように略称する。また、発呼側インターネッ
ト電話機1aが行う処理には、S1aのように末尾にa
を示し、被呼側インターネット電話機1bが行う処理に
は、S1bのように末尾にbを付加して、両者の動作を
区別する。
【0062】上記において、被呼側インターネット電話
機1bの使用者が呼び出しに応答すれば、通常電話によ
る直接通話が開始される。
【0063】上記発呼側インターネット電話機1aにお
いては、図3のCPU12が、ダイアルされた相手の電
話番号が市外局番(さらには国番号)まで含んでおり、
且つその市外局番が自分の市外局番ではないか否かを判
断する(S2a)。ここでNOと判定した場合は、市内
通話ということなので、インターネット電話への切り替
えは不要であり、その後は通常電話を継続することにな
る。
【0064】一方、上記S2aでYESの場合、市外通
話又は海外通話なので、通話時間に応じたインターネッ
ト電話への切り替えのために、通話時間の測定を開始す
る(S3a)。尚、ここでは発呼側インターネット電話
機1aが直接通話時間の監視を行っているが、これに限
定されず、発呼側及び被呼側インターネット電話機1a
・1bの少なくとも一方が直接通話時間の監視を行えば
よい。ここで、予め設定された時間になる前に通話が終
了すれば、インターネット電話への切り替えは発生しな
い。一方、通話時間測定開始後に予め設定された一定時
間を経過すると、以下のインターネット電話への切り替
え動作を開始することになる。
【0065】すなわち、発呼側インターネット電話機1
aは、現在の直接通話に使用している回線とは別の回線
(ここでは、ISDNの他方のBチャネル)の空きを確
認した上で、ダイアルアップ開始要求信号を、現在通話
中の音声信号に乗せて被呼側インターネット電話機1b
へ送信する(S4a)。例えば、回線の周波数帯域内
で、音声に重畳しても耳障りにならない帯域を使用して
ダイアルアップ開始要求信号を送信する。
【0066】或いは、上記ダイアルアップ開始要求信号
などのインターネット電話への切り替え動作のための信
号の送受信音が、受話器のスピーカから聞こえるように
してもよい。このようにすれば、使用者は、インターネ
ット電話への切り替え動作が開始されたことが認識でき
る。
【0067】一方、被呼側インターネット電話機1b
も、現在の直接通話に使用している回線とは別の回線
(ここでは、ISDNの他方のBチャネル)の空きを確
認した上で、発呼側からの上記ダイアルアップ開始要求
信号に応答して、ダイアルアップ開始OK信号を、現在
通話中の音声信号に乗せて発呼側インターネット電話機
1aへ返信する(S2b)。
【0068】尚、発呼側インターネット電話機1aは、
上記のダイアルアップ開始OK信号を受信できなけれ
ば、被呼側がインターネット電話機ではない(又は、被
呼側の別回線が空いていない)と判定し、その後のイン
ターネット電話への切り替え動作は行わず、現在の通常
電話を継続する(S5aでNO)。一方、被呼側からの
ダイアルアップ開始OK信号の返信があった場合(S5
aでYES)、発呼側インターネット電話機1aは、現
在の直接通話を継続しながらも、空いている別回線を使
用して、プロバイダ3へダイアルアップ接続を行う(S
6a)。
【0069】また、上記被呼側インターネット電話機1
bも、S2bにおけるダイアルアップ開始OK信号の返
信後、空いている別回線を使用して、プロバイダ3へダ
イアルアップ接続を行う(S3b)。
【0070】その後、発呼側及び被呼側インターネット
電話機1a・1bのいずれか一方でもプロバイダ3に接
続できなければ、接続できなかった側が相手にその旨を
通知して現在の通常電話を継続する(S7a及び/又は
S4bでNO)。一方、発呼側及び被呼側インターネッ
ト電話機1a・1bの双方がプロバイダ3に接続してI
Pアドレスを取得すれば(S7a及びS4bでYE
S)、お互いに相手側へ、自己のIPアドレス及び必要
に応じて暗号鍵を、現在通話中の音声信号に乗せて送信
する(図8のS8a及びS5b)。
【0071】その後、発呼側及び被呼側のインターネッ
ト電話機1a・1bは、それぞれ相手側のIPアドレス
及び暗号鍵を取得する(S9a及びS6a)。次に、発
呼側インターネット電話機1aは、テストデータをイン
ターネット4経由で被呼側インターネット電話機1bへ
送信し(S10a)、それを受信した被呼側インターネ
ット電話機1bは、インターネット4経由で発呼側イン
ターネット電話機1aへテストデータを返信する(S7
b)。ここで、もし所定時間内に被呼側からのテストデ
ータの返信がなければ(S11aでNO)、発呼側イン
ターネット電話機1aは、インターネット4経由の回線
状態が悪いと判断し、プロバイダ3との接続を切断し、
直接通話中の回線を介して被呼側にもその旨を連絡す
る。この場合、被呼側インターネット電話機1bもプロ
バイダ3との接続を切断し、その後は通常電話を継続す
ることになる。
【0072】上記S11aにおいて、所定時間内に被呼
側からのテストデータの返信があれば、発呼側インター
ネット電話機1aは、インターネット切替信号を現在通
話中の音声に重畳して被呼側へ送信する(S12a)。
そして、発呼側インターネット電話機1aは、図3の送
受話部15に対する音声入出力を通常電話からインター
ネット電話に切り替える(S13a)。また、発呼側か
らインターネット切替信号を受信した被呼側インターネ
ット電話機1bも(S8b)、同様に、送受話部15に
対する音声入出力を通常電話からインターネット電話に
切り替える(S9b)。これにより、発呼側と被呼側と
の間で、インターネット電話による通話が開始される。
【0073】尚、上記の通常電話からインターネット電
話への切り替えの際、通常電話及びインターネット電話
がいずれも可能な状態で送受話部15の入出力を切り替
えているので、通話途中であっても比較的円滑な切り替
えが可能で、通話に大きな影響を与えることはない。
【0074】上記のようにしてインターネット電話によ
る通話が開始されると、発呼側インターネット電話機1
aが通常電話の接続を切断し(S14a)、その後はイ
ンターネット電話での通話を継続する。
【0075】その後、インターネット電話での通話を終
了する場合、通話断の信号がインターネット4経由で相
手に出力され(S15a又はS10b)、発呼側及び被
呼側インターネット電話機1a・1bは、プロバイダ3
との接続を切断する(S16a及びS11b)。
【0076】ところで、インターネット電話に切り替え
た後は、盗聴を防止するために暗号鍵を使用して情報を
暗号化することが望ましい。暗号化に際しては、発呼側
及び被呼側が、使用する暗号鍵を認識している必要があ
る。通話前に双方が暗号鍵を既に認識できている場合も
考えられるが、そうでない場合や暗号鍵を変更する場合
は、発呼側と被呼側との間で暗号鍵の通知を行う必要が
ある。そこで、上記のように、通話の守秘性が期待でき
る通常電話による通話中に、音声に乗せて暗号鍵を相手
側へ送信することにより、比較的安全に暗号鍵を通知す
ることができる。
【0077】ここで、使用する暗号化方式は、RSAな
どの公開鍵と秘密鍵が分離している方式、双方で共通の
秘密鍵(共通鍵)を使用する方式のいずれでもよい。ま
た、上記の説明では、発呼側と被呼側とがいずれも暗号
鍵を相手へ通知しているが、特に双方で共通の秘密鍵を
使用する場合には、いずれか一方のみが暗号鍵を他方へ
通知すればよい。勿論、守秘性を必要としない通話であ
れば、暗号化は不要であり、その分処理の高速化が期待
でき、暗号鍵の連絡も不要である。
【0078】また、上記の説明では、発呼側及び被呼側
の双方でIPアドレスを交換しているが、いずれか一方
がIPアドレスを他方へ連絡するだけでも、インターネ
ット4上の通話は可能である。すなわち、相手からIP
アドレスの通知を受けた側が、インターネット4を介し
てその相手へIPパケットを送信すれば、そのIPパケ
ットのヘッダにはソース(発信元)アドレスとデスティ
ネーション(宛先)アドレスとが設定されているので、
当該IPパケットを受信した相手は、その時点で発信元
のIPアドレスを取得できるからである。
【0079】また、現在では、インターネット4上に設
置されたIPアドレス管理用のサーバによるIPアドレ
ス問い合わせシステムによって、相手のIPアドレスを
取得する方法も存在するので、上記の説明のように音声
に乗せてIPアドレスを交換する代わりに、このシステ
ムを利用してもよい。
【0080】また、上記の説明では、インターネット4
への接続時に、通信テスト(図8のS10a、S11a
及びS7b)を実行しているが、これは必須ではなく省
略することも可能である。
【0081】また、通話中には以下の二つの操作も可能
である。その一つは、通常電話による通話中に、インタ
ーネット電話への切り替えを強制的に開始する操作であ
る。これは、使用者が、最初から長電話にると意識して
電話する場合に行う操作であり、図3の入出力部18に
おける所定の操作によって可能となる。もう一つは、イ
ンターネット電話から通常電話への強制切り替え操作で
ある。これは、インターネット電話の音声品質に問題が
あると使用者が判断した場合に行われる操作であり、や
はり図3の入出力部18における所定の操作によって可
能となる。
【0082】また、上記の説明では、図2に示す一体型
の実施形態について説明したが、その他の形態として
は、図9ないし図12に示す形態が考えられる。
【0083】先ず、図9の形態は、通常のアナログ電話
機10とインターネット電話機BOX11(DSUを兼
用したもの)との合体型であり、インターネット電話機
BOX11をISDNに接続している。この場合、イン
ターネット電話機BOX11が、通常電話とインターネ
ット電話との切り替えなどの上述の通信制御を行うこと
になる。
【0084】また、図10の形態は、マイク及びスピー
カ付きのコンピュータ12での実行型であり、パソコン
などのコンピュータ12をターミナルアダプタ(TA)
13を介してISDNのDUS14に接続している。こ
の場合、通常電話とインターネット電話との切り替えな
どの上述の通信制御は、コンピュータ12のメモリに格
納されたソフトウェアを当該コンピュータ12が実行す
ることによって実現される。
【0085】また、図11の形態は、やはりマイク及び
スピーカ付きのコンピュータ12での実行型であるが、
この形態ではアナログ電話回線をコンピュータ12に2
本接続している。一方のアナログ電話回線は、上述のよ
うにインターネット4に接続するためのものなので、モ
デム15を使用している。他方のアナログ電話回線は、
直接通話用なのでモデム15などは特に必要ない。尚、
音声にダイアルアップ開始要求信号などを重畳するため
の機能及び音声からダイアルアップ開始要求信号などを
分離する機能を具備した装置(図示せず)を、直接通話
用のアナログ電話回線に接続することもできる(勿論、
当該機能をコンピュータ12内に持たせることも可能で
ある)。
【0086】また、図12の形態は、ケーブルテレビ
(CATV)回線と電話回線(アナログ又はディジタル
回線)との混成接続の例であり、インターネット電話機
又はマイク及びスピーカ付きコンピュータのいずれでも
実現可能である。インターネット電話機又はコンピュー
タと各回線とを接続するために、CATV回線にはケー
ブルモデム16、電話回線にはモデム(又はDSU)1
7が使用される。
【0087】勿論、通常電話用の回線及びインターネッ
ト電話用の回線として、CATV回線を使用することが
できる。
【0088】図示しないが、その他にも、無線通信部を
複数有する携帯電話機(又はコンピュータ)に、上述の
インターネット電話機1と同様の機能を持たせることも
可能である。さらに、マイク及びスピーカ付きの携帯型
コンピュータ(ノート型パソコンなど)を、ISDN公
衆電話機のISDNポートに接続する形態も考えられ
る。
【0089】また、ダイアルアップ接続タイミングやI
Pアドレスを相手に連絡する方法としては、上記の説明
のように通話中に音声に必要な情報を重畳する以外に
も、以下のような様々な方法が考えられる。
【0090】その一つは、ISDNを使用する場合に、
Dチャネルパケット通信を使って情報通知を行う方法で
ある。この方法を使用すれば、現在使用中のBチャネル
による回線接続とは別ルートで、通話に何ら影響を与え
ることなくIPアドレスなどを送信することができる。
尚、この場合、発呼側及び被呼側とも、ISDN事業者
に対して、Dチャネルパケットを使用するための契約が
必要である。
【0091】また、現在では、ISDNフレックスホン
やアナログ電話回線のトリオホン(いずれもNTT(日
本電信電話株式会社)のサービス名)と呼ばれるような
3者通話サービスが行われており、このサービスを利用
して、IPアドレスなどを送信することができる。上記
の3者通話サービスとは、ISDNフレックスホンのよ
うに、同時に二人の相手と通話可能であるサービス、又
はトリオホンのように、相手との呼を保留したままで他
の相手と別の呼を設定することができるサービスであ
る。直接通話用の回線とは別の回線(すなわちプロバイ
ダ3にダイアルアップ接続するための回線)が3者通話
機能を有するものであれば、当該3者通話機能を有する
回線で電話相手に直接電話し、プロバイダ3との接続を
維持したままで、IPアドレスなどの情報を相手へ送信
することができる。
【0092】また、インターネット4経由で、電子メー
ルを使用して相手へIPアドレスを連絡することもでき
る。プロバイダ3は、図1のインターネット電話機1の
メールサーバでもある。具体的には、プロバイダ3は、
インターネット電話機1に、電子メールアドレスを予め
割り当てており、これに対応した図示しない記憶領域
(メールボックス)を備えている。インターネット電話
機1宛の電子メールは、プロバイダ3へ配送され、プロ
バイダ3は、インターネット電話機1宛の電子メールを
受け取って、対応するメールボックスに蓄積する。プロ
バイダ3は、インターネット4に常時接続されており、
そのIPアドレスは常に一定である。したがって、イン
ターネット電話機1がインターネット4に接続されてい
るか否か、および、接続時のIPアドレスに関わらず、
電子メールは確実に配送される。各インターネット電話
機1は、ダイアルアップ接続した際に、自分宛の電子メ
ールを上記メールボックスから読み出すことができる。
【0093】そこで、IPアドレスを電子メールとし
て、相手先の電子メールアドレスへ送信するのである。
この場合、インターネット電話機1は、例えば5秒間隔
など、所定の周期で、プロバイダ3に設けられた自分の
メールボックスを監視し、相手からの電子メールが到着
すると、上記メールボックスから当該電子メールを読み
出してIPアドレスとを取得する。尚、この方法は、ダ
イアルアップ接続タイミングの連絡には使用することが
できない。
【0094】また、上記の説明は、発呼側及び被呼側が
いずれもダイアルアップ接続を行う場合についてのもの
であるが、インターネット電話機1がインターネット4
に専用線でつながっている接続形態でも、上記の通常電
話からインターネット電話への自動切り替え動作は有効
である。尚、専用線接続の場合は、プロバイダ3へのダ
イアルアップ接続の工程が不要となることは言うまでも
ない。
【0095】したがって、次の4形態のいずれでも、本
実施の形態の通常電話からインターネット電話への自動
切り替え方式が適用可能である。 (1)発呼側がダイアルアップインターネット接続であ
り、被呼側もダイアルアップインターネット接続である
形態。 (2)発呼側が専用線インターネット接続であり、被呼
側がダイアルアップインターネット接続である形態。 (3)発呼側がダイアルアップインターネット接続であ
り、被呼側が専用線インターネット接続である形態。 (4)発呼側が専用線インターネット接続であり、被呼
側も専用線インターネット接続である形態。
【0096】上記の4形態の中でも、特に、被呼側がダ
イアルアップインターネット接続である(1)及び
(2)の形態において、本実施の形態の方式は有効であ
る。それは、被呼側がダイアルアップインターネット接
続であれば、電話の開始前に、被呼側のIPアドレスが
発呼側では分からないためであり、この様な状態でも本
実施の形態の方式を適用すれば、上述のように、相手に
通常のダイアルをするだけで、インターネット電話に伴
う操作もインターネット電話に必要な待ち時間も不要
で、結果として電話料金も安くなるからである。
【0097】また、被呼側が専用線インターネット接続
である(3)及び(4)の形態においても本実施の形態
の方式が有効であるのは、相手に通常のダイアルをする
だけでインターネット電話に切り替わり、(1)及び
(2)の形態と同様の効果が得られるからである。ま
た、被呼側が専用線インターネット接続であっても、発
呼側の使用者が被呼側のIPアドレスを知っているとは
限らず、もし被呼側のIPアドレスを知らなくとも、相
手に通常のダイアルをするだけでインターネット電話に
切り替わり、やはり(1)及び(2)の形態と同様の効
果が得られる。
【0098】尚、事前に公機関から固定したIPアドレ
スを取得している場合、プロバイダ3からIPアドレス
を取得する工程を省略することができる。また、IPア
ドレスの代わりに「ドメイン名」による指定も可能であ
る。これは、インターネット4上に設けられたドメイン
・ネーム・サーバから構成されるドメイン・ネーム・シ
ステム(DNS)を利用することによって、ドメイン名
からそれに対応するIPアドレスを取得することができ
るからである。
【0099】また、上記の説明ではインターネット4を
経由したインターネット電話への切り替えについて説明
したが、インターネット4に限らず、パソコン通信での
コンピュータ電話サービスにも応用できる。すなわち、
インターネット4の代わりにパソコン通信を利用する場
合、通常電話からパソコン通信でのコンピュータ電話サ
ービスへの切り替えを、上述の通常電話からインターネ
ット電話への自動切り替えと同様にして行えばよい。
【0100】発呼側及び被呼側がパソコン通信に加入し
ておれば、近隣のアクセスポイントまで電話すれば、発
呼側及び被呼側の双方が、パソコン通信サーバにログイ
ンできる。上記のパソコン通信サーバは、発呼側及び被
呼側と通信して、例えば、データベース検索など、所定
のサービスを提供するだけでなく、発呼側と被呼側との
間の通信を中継できる。これにより、発呼側と被呼側と
は、インターネット4を経由する代わりに、パソコン通
信サーバを経由して、双方向に通信できるようになる。
【0101】一般に、パソコン通信サーバは、加入者を
識別コード(ID)などによって管理しており、加入者
が電話回線を介して接続した場合に、IDおよびパスワ
ードを照合して、それぞれの加入者を識別する。したが
って、インターネット4の代わりにパソコン通信を利用
する場合は、IPアドレスの代わりにパソコン通信の識
別コード(ID)を利用することになる。
【0102】〔実施の形態2〕本発明のその他の実施の
一形態について、図13ないし図24に基づいて説明す
ると以下の通りである。
【0103】本実施の形態では、ネットワーク接続装置
の一例としてのインターネットVPN接続装置(以下、
インターネット接続器と称する)について説明する。イ
ンターネット接続器とは、インターネットを経由してコ
ンピュータ間を接続するための装置であり、後述のよう
に様々な形態があるが、先ず、LAN上の端末をインタ
ーネットに接続するリモート接続用ルータとして使用さ
れるインターネット接続器について説明する。
【0104】図13に、上記インターネット接続器21
・21を使用した通信システムを示している。ここで、
発呼側と被呼側とを区別するために、必要に応じて発呼
側となるインターネット接続器21の参照符号を21
a、被呼側となるインターネット接続器21の参照符号
を21bとして記載する。尚、各インターネット接続器
21には発呼側および被呼側双方の機能が具備されてお
り、いずれも発呼側及び被呼側になり得る。
【0105】上記インターネット接続器21は、コンピ
ュータ20と共にLAN22上に接続されている。LA
N22上のコンピュータ20が相手先電話番号を入力し
て当該LAN22外の相手との通信を行う場合、LAN
22上のインターネット接続器21aは、電話回線へ発
呼し、相手のインターネット接続器21bと直接通信で
きる。また、インターネット接続器21は、プロバイダ
3に加入しており、ダイアルアップ接続によってインタ
ーネット4を利用することができる。
【0106】次に、インターネット接続器21の構成に
ついて説明する。
【0107】上記インターネット接続器21は、通信相
手との電話回線を介した直接通信と、インターネット4
を経由した通信とを所定期間同時に行うことができるよ
うに、少なくとも2つの通信回線を同時に接続すること
ができるものである。これを実現するための回線接続形
態は、後述のように複数考えられるが、ここでは、図2
0に示すように、2つの回線(Bチャネル)を同時使用
可能なISDNを上記の電話回線として使用し、そのD
SU2にインターネット接続器21を接続した形態を例
示して説明する。
【0108】上記のインターネット接続器21は、図1
4に示すように、前記実施の形態1におけるインターネ
ット電話機1の送受話部15、アンプ16及びA/D・
D/A変換部17(図3参照)の代わりに、LANイン
タフェース(I/F)23を有している点が異なるが、
その他の基本的なハード構成は、上記インターネット電
話機1と同様である。但し、インターネット接続器21
のCPU12は、ルーティング機能などのインターネッ
ト電話機1にはない各種機能を有することは言うまでも
ない。また、インターネット接続器21は、プロバイダ
3のアクセスポイントの電話番号などの各種設定値を記
憶するための書換え可能な不揮発性のメモリも備えてい
る。
【0109】次に、上記のインターネット接続器21を
使用した通信システムの概略の動作を図13、図15な
いし図17に基づいて説明する。
【0110】尚、以下の説明に際して、発呼側のLAN
22上のインターネット接続器21aのIPアドレス
を”a0.a1.a2.a3 ”、当該LAN22上のコンピュータ
20のIPアドレスを”a0.a1.a2.a4 ”とする。これら
のIPアドレスは、公機関から取得した公式のIPアド
レスではなく、発呼側のLAN22上でのみ有効なロー
カルな非公式IPアドレスである。
【0111】また、被呼側のLAN22上のインターネ
ット接続器21bのIPアドレスを”b0.b1.b2.b3 ”、
当該LAN22上のコンピュータ20のIPアドレス
を”b0.b1.b2.b4 ”とする。これらのIPアドレスも、
被呼側のLAN22上でのみ有効なローカルな非公式I
Pアドレスである。
【0112】先ず、図15に示すように、発呼側のLA
N22上のIP:a0.a1.a2.a4 のコンピュータ20が、
遠隔地にある被呼側のLAN22上のIP:b0.b1.b2.b
4 のコンピュータ20との通信を要求するフレームを発
呼側のLAN22へ送出すれば、発呼側インターネット
接続器21aが被呼側インターネット接続器21bへ通
常のダイアルにより発呼し、電話回線(ここではISD
Nの一方のBチャネル)を介した直接接続を行う(図1
3中の『1.データ』)。これにより、IP:a0.a1.a
2.a4 のコンピュータ20とIP:b0.b1.b2.b4 のコン
ピュータ20との間で、直接接続によるデータ通信が可
能となる。
【0113】そして、上記の直接通信時間が予め設定さ
れた時間に達すれば、直接通信中に、発呼側インターネ
ット接続器21aから被呼側インターネット接続器21
bへ、ダイアルアップ開始要求信号が送信される。これ
に応答して、被呼側インターネット接続器21bは、ダ
イアルアップ開始OK信号を発呼側インターネット接続
器21aへ返信する(図13中の『2.ダイアルアップ
要求、応答』)。
【0114】次に、図16に示すように、上記の直接接
続を継続しながら、発呼側及び被呼側インターネット接
続器21a・21bの双方が、空いている回線(ここで
はISDNの他方のBチャネル)を使用して、それぞれ
のプロバイダ3へダイアルアップ接続を行う(図13中
の『3.ダイアルアップ』)。これにより、発呼側及び
被呼側インターネット接続器21a・21bの双方が、
それぞれのプロバイダ3よりIPアドレスを取得する
(図13中の『4.IPアドレス』)。
【0115】そして、直接接続を継続しながら、発呼側
及び被呼側がそれぞれ取得したIPアドレス(ここでは
発呼側IP:c0.c1.c2.c3 、発呼側IP:d0.d1.d2.d3
とする)を、相手側へ連絡する。尚、その後のインター
ネット4を経由した通信にて暗号通信が必要であれば、
上記のプロバイダ3から取得したIPアドレスと共に暗
号鍵も相手側に連絡する(図13中の『5.IPアドレ
ス、暗号鍵』)。この動作により、発呼側及び被呼側イ
ンターネット接続器21a・21bの双方がインターネ
ット4に接続され、且つ相手の公式なIPアドレスを認
識した状態となるので、インターネット4を経由した通
信(インターネットVPN)が可能である。
【0116】そこで、図17に示すように、発呼側及び
被呼側インターネット接続器21a・21bの双方は、
上記の直接接続中にインターネットVPN状態に自動で
切替え、直接接続を切断する。そして、その後はインタ
ーネット4を経由した通信を継続する(図13中の
『6.データ』)。尚、この場合、直接接続時に連絡し
た暗号鍵等を用いて、インターネット上の暗号通信が可
能である。
【0117】上記のインターネット4を経由した通信を
行う際、発呼側及び被呼側インターネット接続器21a
・21bは、コンピュータ20から受けたデータ(IP
パケット)をインターネット4に送出するとき、及びイ
ンターネット4からデータを受信したとき、IPパケッ
トのヘッダに含まれるソース(発信元)アドレス及びデ
スティネーション(宛先)アドレスを以下のように変換
する。ここで、例えば発信元アドレスがIP:a0.a1.a
2.a4 、宛先アドレスがIP:b0.b1.b2.b4 のIPパケ
ットを〔IP:a0.a1.a2.a4 →IP:b0.b1.b2.b4 〕と
して表現する。
【0118】すなわち、インターネット4へのデータ送
出時、発呼側インターネット接続器21aは、〔IP:
a0.a1.a2.a4 →IP:b0.b1.b2.b4 〕のIPパケット
を、〔IP:c0.c1.c2.c3 →IP:d0.d1.d2.d3 〕に変
換してインターネット4へ送出する。一方、被呼側イン
ターネット接続器21bは、〔IP:b0.b1.b2.b4 →I
P:a0.a1.a2.a4 〕のIPパケットを、〔IP:d0.d1.
d2.d3 →IP:c0.c1.c2.c3 〕に変換してインターネッ
ト4へ送出する。
【0119】また、インターネット4からのデータ受信
時、発呼側インターネット接続器21aは、〔IP:d
0.d1.d2.d3 →IP:c0.c1.c2.c3 〕のIPパケット
を、〔IP:b0.b1.b2.b4 →IP:a0.a1.a2.a4 〕に変
換してLAN22上へ送出する。
【0120】一方、被呼側インターネット接続器21b
は、〔IP:c0.c1.c2.c3 →IP:d0.d1.d2.d3 〕のI
Pパケットを、〔IP:a0.a1.a2.a4 →IP:b0.b1.b
2.b4 〕に変換してLAN22上へ送出する。
【0121】このインターネット接続器21のIPアド
レス変換により、直接接続からインターネットVPNに
切り替わっても、そのまま通信を継続することができ
る。
【0122】以上のように、インターネット接続器21
を使用した通信システムでは、当該インターネット接続
器21を接続したコンピュータ20で、相手の電話番号
を指定して、直接通信をするのみで、遠距離通話料金の
安いインターネット4経由の接続に自動で切り替わり、
当該インターネット4経由の接続に伴う操作及びその接
続に必要な待ち時間は不要である。
【0123】尚、通話時間が短い場合には、インターネ
ット4経由の方がかえって通信料金が高くなる(相手も
市内通信料金が必要となるため)ことも考えられるが、
本インターネット接続器21では、直接接続が予め設定
した時間だけ継続した場合に限り、インターネット4経
由への切り替えが発生するようになっており、課金体系
に応じて当該設定時間を適切に設定することにより、通
信時間が比較的短ければインターネット4経由への切り
替えは発生せず、結果として、通信時間に応じて通信料
金が安い方の通信方式が自動的に選択されることにな
る。すなわち、使用者は、インターネット4への接続を
何ら意識することなく、相手との直接接続を行うだけ
で、結果的に通信料金の安くなる通信方式で通信してい
ることになる。
【0124】上記のインターネット接続器21を使用し
た通信システムのより詳細な動作を、図18及び図19
のフローチャートに示している。尚、発呼側インターネ
ット接続器21aが行う処理には、S21aのように末
尾にaを示し、被呼側インターネット接続器21bが行
う処理には、S21bのように末尾にbを付加して、両
者の動作を区別している。
【0125】前述のインターネット電話機1と同様、通
信の開始前に、プロバイダ3のアクセスポイントの電話
番号と、プロバイダ3に対する照合用のアカウント及び
パスワードと、インターネット接続器21を使用する地
域の市外局番(自分の市外局番)と、直接接続からイン
ターネット4経由へ切り替えるまでの時間とを、インタ
ーネット接続器21に設定しておく必要がある(LAN
22側の設定は除く)。この設定値は、インターネット
接続器21の不揮発性のメモリに記憶され、通信動作中
に参照される。尚、上記の設定値は、一度設定しておけ
ば、その後変更がない限り通信を行う毎に設定する必要
はないのは先と同様である。
【0126】図18及び図19のフローチャートに示す
発呼側インターネット接続器21aの処理S21a〜S
36a、及び被呼側インターネット接続器21bの処理
S21b〜31bは、基本的には、図7及び図8のフロ
ーチャートに示すインターネット電話機1の発呼側の処
理S1a〜S16a及び被呼側の処理S1b〜11bと
同様であり、その詳細な説明は省略する。両者の主な違
いは、インターネット接続器21では、直接接続時にロ
ーカルな(非公式の)IPアドレスを使用しており、イ
ンターネット4経由の通信に切り替えた場合にIPアド
レス変換を行う(S33a及びS29b)ことである。
尚、インターネット電話機1では、直接通話時に、音声
信号にダイアルアップ開始要求信号やIPアドレスを、
通話音声に乗せて伝送しているが、インターネット接続
器21では、直接通信時に、発呼側及び被呼側コンピュ
ータ20・20間の通信データに紛れ込ませるのではな
く、IP:a0.a1.a2.a3 の発呼側インターネット接続器
21aとIP:b0.b1.b2.b3 の被呼側インターネット接
続器21bとの間でダイアルアップ開始要求信号やIP
アドレスの送受信を行っている。
【0127】また、インターネット接続器21では、通
信回線に流れるデータ量を測定することが可能なので、
図8のS23aでの処理(すなわち通信時間の測定)の
代わりに、通信データ量の測定を行ってもよい(一般的
に、通信継続時間と通信データ量とは比例関係にあり、
通信時間の測定と同様の結果が期待できる)。この場
合、通信相手との直接接続開始後の通信データ量が設定
量(ユーザー設定可能)に達すれば、S24aの処理へ
移行する。このデータ量監視機能(データ量監視手段)
は、発呼側インターネット接続器21a又は被呼側イン
ターネット接続器21bの少なくとも一方が有していれ
ばよい。
【0128】ところで、インターネット電話と同様、イ
ンターネット4経由の通信に切り替えた後は、盗聴を防
止するために暗号鍵を使用して情報を暗号化することが
望ましい。上述の通り、暗号化に使用する暗号鍵を、通
話の守秘性が期待できる直接通信中に相手側へ送信する
ことにより、比較的安全に暗号鍵を通知することができ
る。
【0129】ここで、使用する暗号化方式は、RSAな
どの公開鍵と秘密鍵が分離している方式、双方で共通の
秘密鍵(共通鍵)を使用する方式のいずれでもよい。ま
た、上記の説明では、発呼側と被呼側とがいずれも暗号
鍵を相手へ通知しているが、特に双方で共通の秘密鍵を
使用する場合には、いずれか一方のみが暗号鍵を他方へ
通知すればよい。勿論、守秘性を必要としない通話であ
れば、暗号化は不要であり、その分処理の高速化が期待
でき、暗号鍵の連絡も不要である。
【0130】また、上記の説明では、発呼側及び被呼側
の双方でIPアドレスを交換しているが、いずれか一方
がIPアドレスを他方へ連絡するだけでも、インターネ
ット4上の通話が可能であることは上述の通りである。
また、インターネット4上に設置されたIPアドレス管
理用のサーバによるIPアドレス問い合わせシステムに
よって、相手のIPアドレスを取得する方法を使用する
ことができる。
【0131】また、上記の説明では、インターネット4
への接続時に、通信テスト(図19のS30a、S31
a及びS27b)を実行しているが、これは必須ではな
く省略することが可能である。
【0132】また、上記の説明では、図20に示すよう
に、ISDNに接続したルータ型の実施形態について説
明したが、その他の形態としては、図21ないし図24
に示す形態が考えられる。
【0133】先ず、図21の形態は、やはりルータ型で
はあるが、使用する回線がCATV回線と電話回線(ア
ナログ又はディジタル回線)との混成型であり、CAT
V回線への接続にはケーブルモデム16、電話回線への
接続にはモデム(又はDSU)17が使用される。
【0134】また、図22の形態は、LAN上に接続さ
れていない単独のコンピュータ20での実行型であり、
パソコンなどのコンピュータ20をターミナルアダプタ
(TA)13を介してISDNのDUS14に接続して
いる。この場合、直接接続とインターネット4経由との
切り替えなどの上述の通信制御は、コンピュータ20の
メモリに格納されたソフトウェアを当該コンピュータ2
0が実行することによって実現される。
【0135】また、図23の形態は、やはり単独のコン
ピュータ20での実行型であるが、この形態では、2つ
のモデム15・15を介して、アナログ電話回線をコン
ピュータ20に2本接続している。
【0136】また、図24の形態は、やはりコンピュー
タ20での実行型であるが、使用する回線がCATV回
線と電話回線(アナログ又はディジタル回線)との混成
型であり、図21の形態と同様、CATV回線への接続
にはケーブルモデム16、電話回線への接続にはモデム
(又はDSU)17が使用される。
【0137】勿論、直接接続用の回線及びインターネッ
ト経由用の回線として、CATV回線を使用することが
できる。
【0138】図示しないが、その他にも、無線通信部を
複数有する携帯型コンピュータ(ノート型パソコンな
ど)に、上述のインターネット接続器21と同様の機能
を持たせることも可能である。さらに、携帯型コンピュ
ータを、ISDN公衆電話機のISDNポートに接続す
る形態も考えられる。
【0139】また、ダイアルアップ接続タイミングやI
Pアドレスを相手に連絡する方法としては、上記の説明
のように直接接続中に当該直接接続している回線を使用
して発呼側及び被呼側間でIPアドレスなどを送受信す
る以外にも、実施の形態1で説明した方法、すなわち、
ISDNを使用する場合に、Dチャネルパケット通信を
使って情報通知を行う方法、3者通話サービスを利用す
る方法、及び電子メールを使用する方法(電子メールだ
けはダイアルアップ接続タイミングの連絡に使用できな
い)がある。
【0140】また、上記の説明は、発呼側及び被呼側が
いずれもダイアルアップ接続を行う場合についてのもの
であるが、インターネット接続器21がインターネット
4に専用線でつながっている接続形態でも、上記の直接
接続からインターネット4経由への自動切り替え動作は
有効である。尚、専用線接続の場合は、プロバイダ3へ
のダイアルアップ接続の工程が不要となることは言うま
でもない。
【0141】すなわち、前記実施の形態1で示した
(1)〜(4)の4形態のいずれでも、本実施の形態の
インターネット4への自動切り替え方式が適用可能であ
る。また、特に、被呼側がダイアルアップインターネッ
ト接続である(1)及び(2)の形態において、やはり
本実施の形態の方式は非常に有効である。それは、被呼
側がダイアルアップインターネット接続であれば、通信
の開始前に、被呼側のIPアドレスが発呼側では分から
ないためであり、この様な状態でも本実施の形態の方式
を適用すれば、上述のように、相手に通常のダイアルを
するだけで、インターネット4経由の接続に伴う操作も
その待ち時間も不要で、結果として電話料金も安くなる
からである。また、被呼側が専用線インターネット接続
である(3)及び(4)の形態においても本実施の形態
の方式が有効であるのは、相手に通常のダイアルをする
だけでインターネット4経由の接続に切り替わり、
(1)及び(2)の形態と同様の効果が得られるからで
ある。また、発呼側の使用者が被呼側のIPアドレスを
知らなくとも、相手に通常のダイアルをするだけでイン
ターネット4経由の接続に切り替わり、やはり(1)及
び(2)の形態と同様の効果が得られる。
【0142】また、事前に公機関から固定したIPアド
レスを取得している場合、プロバイダ3からIPアドレ
スを取得する工程を省略することができる。また、IP
アドレスの代わりに「ドメイン名」による指定も可能で
ある。
【0143】また、本実施の形態の方式も、前記実施の
形態1のインターネット電話機1と同様、インターネッ
ト4に限らず、パソコン通信でのコンピュータ電話サー
ビスにも応用できる。
【0144】本実施の形態の通信システムには、例えば
ネットワーク会議、データ検索、データ更新、又はファ
イル転送など様々なアプリケーションソフトが使用可能
である。例えば、ネットワーク会議の場合、1回目のイ
ンターネットVPN通信への切り替え後、空いた通信チ
ャネル(それまで直接接続に使用していた回線)で別の
相手を次々と呼び出し、インターネットVPN通信に参
加させるという方式により、多対多の通信を容易に実現
することができる。
【0145】以上のように、本実施の形態1及び2に係
るネットワーク通信システムの通信装置は、公衆回線を
介して通信端末に発呼し、直接的に相手と通信可能に接
続する直接接続手段と、相手との直接接続時間を監視す
る接続時間監視手段と、上記直接接続時間が予め設定さ
れた時間を越えたとき、公衆回線を介した相手との直接
接続を維持して通信を継続したままで、インターネット
4又はパソコン通信網などの通信ネットワークを経由し
て相手と通信可能に接続する通信ネットワーク接続手段
と、この通信ネットワーク経由の接続成功後に公衆回線
を介した接続を切断して通信ネットワーク経由の通信に
切り換える手段とを備えていることを特徴としている。
これにより、使用者は、相手との直接接続を行うだけ
で、自動的に通信料金の安価な通信ネットワーク経由の
接続が可能となり、また、通信ネットワーク経由の接続
のための操作や待ち時間も不要である。
【0146】また、本実施の形態1及び2に係る通信方
法は、発呼側の通信装置を公衆回線を介して直接的に被
呼側の通信装置と通信可能に接続するステップと、上記
公衆回線を介した直接接続時間が予め設定された時間を
越えたとき、当該直接接続を維持して発呼側と被呼側と
の間の通信を継続したままで、通信ネットワークを経由
して発呼側と被呼側とを通信可能に接続するステップ
と、上記の通信ネットワーク経由の接続が成功した後
に、公衆回線を介した直接接続を切断して通信ネットワ
ーク経由の通信に切り換えるステップとを含んでいるこ
とを特徴としており、上記と同様の効果が得られる。
【0147】
【発明の効果】請求項1の発明に係るネットワーク通信
システムは、以上のように、公衆電話回線網による通信
相手との直接接続と、インターネットである通信ネット
ワークを経由した通信相手との接続とを同時に行うこと
ができるように、少なくとも2つの回線と接続可能に設
けられた発呼側及び被呼側の通信装置を含み、上記発呼
側及び被呼側の通信装置の少なくとも一方は、通信相手
との直接接続時間を監視し、当該直接接続時間が設定時
間に達したことを検出する接続時間監視手段を備え、上
記発呼側及び被呼側の通信装置は、一方の回線を使用し
て両者間で直接接続を行っている場合に、その直接接続
時間が上記設定時間を越えたことを上記接続時間監視手
段が検出したとき、現在の直接接続を維持して両者間の
通信を継続したままで、他方の回線を使用して通信ネッ
トワークを経由した通信相手との接続を行う通信ネット
ワーク接続手段と、通信ネットワーク経由の接続に成功
した後に、通信ネットワーク経由の通信に切り換えて直
接接続に使用している回線を切断する切替手段とを備え
ている構成である。
【0148】これにより、直接接続のための簡単な操作
を行うだけで、直接接続より遠距離通話料金の安い通信
ネットワーク経由の通信に自動で切り替わり、通信ネッ
トワーク経由の通信に伴う煩雑な操作や待ち時間は一切
不要である。また、使用回線の課金体系に応じて通信切
り替え発生までの時間を適切に設定することにより、使
用者は、通信ネットワークを意識することなく直接接続
操作(ダイヤル操作など)をするだけで、結果的に通信
料金の安くなる通信方式を使用することができるという
効果を奏する。
【0149】請求項2の発明に係るネットワーク通信シ
ステムは、以上のように、請求項1記載の発明の構成に
おいて、上記発呼側及び被呼側の通信装置は通話機能を
有する電話装置であり、上記一方の回線は直接通話に使
用され、上記他方の回線は通信ネットワーク経由の通話
に使用される構成である。
【0150】これにより、電話番号のダイアル操作のみ
で、あたかも通常の電話をしているかのようにインター
ネット電話などの通信ネットワーク経由の通話ができ、
上記請求項1の発明と同様の効果を奏する。
【0151】
【0152】
【0153】請求項3の発明に係るネットワーク通信シ
ステムは、以上のように、公衆電話回線網による通信相
手との直接接続と、インターネットである通信ネットワ
ークを経由した通信相手との接続とを同時に行うことが
できるように、少なくとも2つの回線と接続可能に設け
られた発呼側及び被呼側の通信装置を含み、上記発呼側
及び被呼側の通信装置の少なくとも一方は、通信相手と
の直接接続開始後の通信データ量を監視し、当該データ
量が設定量に達したことを検出するデータ量監視手段を
備え、上記発呼側及び被呼側の通信装置は、一方の回線
を使用して両者間で直接接続を行っている場合に、上記
データ量が上記設定量に達したことを上記データ量監視
手段が検出したとき、現在の直接接続を維持して両者間
の通信を継続したままで、他方の回線を使用して通信ネ
ットワークを経由した通信相手との接続を行う通信ネッ
トワーク接続手段と、通信ネットワーク経由の接続に成
功した後に、通信ネットワーク経由の通信に切り換えて
直接接続に使用している回線を切断する切替手段とを備
えている構成である。
【0154】このように通信装置がネットワーク接続装
置の場合は、通信データの監視が可能であるので、直接
接続時間の監視に代えて通信データ量の監視を行うこと
よって、最初に公衆電話回線網による直接接続を行え
ば、呼び出した相手がそれに応答すると即通信を開始で
きると共に、直接接続より遠距離通話料金の安い通信ネ
ットワーク経由の通信に自動で切り替わり、通信ネット
ワーク経由の通信に伴う煩雑な操作や待ち時間は一切不
要である。
【0155】請求項4の発明に係るネットワーク通信シ
ステムは、以上のように、請求項1、2又は3記載の発
明の構成において、上記発呼側及び被呼側の通信装置の
少なくとも一方は、通信ネットワークを経由した通信デ
ータに付加される自己の識別情報を、通信相手との直接
接続中に、通信相手に通知する通知手段を備えている構
成である。
【0156】これにより、請求項1、2又は3の発明の
効果に加えて、通信(通話)開始時に相手の識別情報が
分からなくても、通信ネットワーク経由の接続が可能と
なるという効果を併せて奏する。
【0157】請求項5の発明に係るネットワーク通信シ
ステムは、以上のように、請求項4記載の発明の構成に
おいて、上記被呼側の通信装置は、通信ネットワークで
あるインターネットに対してダイアルアップ接続を行う
ことによって、その都度アドレスを識別情報として取得
するものである。
【0158】従来では通信ネットワークとしてのインタ
ーネット上に設けられたサーバを中継する以外に通信ネ
ットワークを経由した通信はできなかったが、上記請求
項5の発明の構成により、サーバの中継なしにそれが可
能となり、請求項4の発明の効果に加えて、通信に要す
る費用を削減できると共に、サーバの混雑に関わらず確
実に通信ができるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すものであり、通信
システム全体の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記通信システムのインターネット電話装置の
一形態例を示すブロック図である。
【図3】図2のインターネット電話装置の内部構成を示
す概略のブロック図である。
【図4】上記通信システムの初期の動作を説明するため
のブロック図である。
【図5】上記通信システムのその後(図4の動作後)の
動作を説明するためのブロック図である。
【図6】上記通信システムのその後(図5の動作後)の
動作を説明するためのブロック図である。
【図7】上記通信システムの動作の一部を示すフローチ
ャートである。
【図8】上記通信システムの動作の一部を示すフローチ
ャートである。
【図9】上記通信システムにおけるインターネット電話
装置のその他の形態例を示すブロック図である。
【図10】上記通信システムにおけるインターネット電
話装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【図11】上記通信システムにおけるインターネット電
話装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【図12】上記通信システムにおけるインターネット電
話装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【図13】本発明のその他の実施の形態を示すものであ
り、通信システム全体の要部構成を示すブロック図であ
る。
【図14】上記通信システムのインターネット接続装置
の内部構成を示す概略のブロック図である。
【図15】上記通信システムの初期の動作を説明するた
めのブロック図である。
【図16】上記通信システムのその後(図15の動作
後)の動作を説明するためのブロック図である。
【図17】上記通信システムのその後(図16の動作
後)の動作を説明するためのブロック図である。
【図18】上記通信システムの動作の一部を示すフロー
チャートである。
【図19】上記通信システムの動作の一部を示すフロー
チャートである。
【図20】上記通信システムにおけるインターネット接
続装置の一形態例を示すブロック図である。
【図21】上記通信システムにおけるインターネット接
続装置のその他の形態例を示すブロック図である。
【図22】上記通信システムにおけるインターネット接
続装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【図23】上記通信システムにおけるインターネット接
続装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【図24】上記通信システムにおけるインターネット接
続装置のさらに他の形態例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 インターネット電話機(通信装置、電話機) 3 プロバイダ 4 インターネット(通信ネットワーク) 12 CPU(接続時間監視手段、通信ネットワーク
接続手段、切替手段、通知手段) 20 コンピュータ 21 インターネット接続器(通信装置、ネットワー
ク接続装置) 22 LAN
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H04M 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】公衆電話回線網による通信相手との直接接
    続と、インターネットである通信ネットワークを経由し
    た通信相手との接続とを同時に行うことができるよう
    に、少なくとも2つの回線と接続可能に設けられた発呼
    側及び被呼側の通信装置を含み、 上記発呼側及び被呼側の通信装置の少なくとも一方は、
    通信相手との直接接続時間を監視し、当該直接接続時間
    が設定時間に達したことを検出する接続時間監視手段を
    備え、 上記発呼側及び被呼側の通信装置は、一方の回線を使用
    して両者間で直接接続を行っている場合に、その直接接
    続時間が上記設定時間を越えたことを上記接続時間監視
    手段が検出したとき、現在の直接接続を維持して両者間
    の通信を継続したままで、他方の回線を使用して通信ネ
    ットワークを経由した通信相手との接続を行う通信ネッ
    トワーク接続手段と、通信ネットワーク経由の接続に成
    功した後に、通信ネットワーク経由の通信に切り換えて
    直接接続に使用している回線を切断する切替手段とを備
    えていることを特徴とするネットワーク通信システム。
  2. 【請求項2】上記発呼側及び被呼側の通信装置は通話機
    能を有する電話装置であり、上記一方の回線は直接通話
    に使用され、上記他方の回線は通信ネットワーク経由の
    通話に使用されることを特徴とする請求項1記載のネッ
    トワーク通信システム。
  3. 【請求項3】公衆電話回線網による通信相手との直接接
    続と、インターネットである通信ネットワークを経由し
    た通信相手との接続とを同時に行うことができるよう
    に、少なくとも2つの回線と接続可能に設けられた発呼
    側及び被呼側の通信装置を含み、 上記発呼側及び被呼側の通信装置の少なくとも一方は、
    通信相手との直接接続開始後の通信データ量を監視し、
    当該データ量が設定量に達したことを検出するデータ量
    監視手段を備え、 上記発呼側及び被呼側の通信装置は、一方の回線を使用
    して両者間で直接接続 を行っている場合に、上記データ
    量が上記設定量に達したことを上記データ量監視手段が
    検出したとき、現在の直接接続を維持して両者間の通信
    を継続したままで、他方の回線を使用して通信ネットワ
    ークを経由した通信相手との接続を行う通信ネットワー
    ク接続手段と、通信ネットワーク経由の接続に成功した
    後に、通信ネットワーク経由の通信に切り換えて直接接
    続に使用している回線を切断する切替手段とを備えてい
    ることを特徴とするネットワーク通信システム。
  4. 【請求項4】上記発呼側及び被呼側の通信装置の少なく
    とも一方は、通信ネットワークを経由した通信データに
    付加される自己の識別情報を、通信相手との直接接続中
    に、通信相手に通知する通知手段を備えていることを特
    徴とする請求項1、2又は3記載のネットワーク通信シ
    ステム。
  5. 【請求項5】上記被呼側の通信装置は、通信ネットワー
    クであるインターネットに対してダイアルアップ接続を
    行うことによって、その都度アドレスを識別情報として
    取得するものであることを特徴とする請求項4記載のネ
    ットワーク通信システム。
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