JP3205591B2 - クロマトグラフのデータ処理装置 - Google Patents

クロマトグラフのデータ処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクロマトグラフのデータ
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クロマトグラフでは、1つの試料を分析
すると、その中に含まれている成分数だけピークとして
分離されるのが一般的である。しかし、クロマトグラフ
は優れた分析装置であるが、必ずしも全成分が完全に分
離できるとはかぎらない。また、新しいサンプルを測定
する際には、何成分から成るのかわからないこともあ
る。
【0003】従って、測定されたクロマトグラフをその
まま信じると危険なこともある。
【0004】そのため、従来は、一般には、得られたク
ロマトグラムより分析者が目視でピーク形状を見て、ピ
ークの単一性(一成分からなるピーク)や複合性(複数
成分からなるピークの重なり合ったもの)を確認してい
た。しかし、モニタとなるクロマトグラム表示のレベル
が低すぎると、ピークの形状を明確に確認できず、誤認
するケースがあった。これを改善するには、見かけ上の
表示レベル(感度ともいう)を上げて、ピーク形状を大
きくして見る再処理が考えられるが、これは再処理する
ための時間を多く費やし、また、その判断にかなりの経
験を要していた。
【0005】以上を配慮して、例えば特開昭56−90
259号公報に開示されるクロマトグラフのデータ処理
方法では、同一リテンションタイムにおける同一ピーク
の面積は、そのピーク高さとほゞ比例することに着目し
て、既知の分析対象成分のピーク面積とピーク高さの比
を予め記憶しておき、この記憶値と検出された未知試料
の成分のピークの面積と高さの比とを演算して比較し、
一定範囲を超えた場合には、ピークの複合性を認識させ
るような技術が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような、既知試
料と未知試料とのピーク面積と高さの比からピークの単
一性,複合性を判断する技術は、熟知しない者であって
も自動的に判断を行ない得る。
【0007】本発明は、更に進んで、このようなピーク
の単一性,複合性の自動判定を行なう場合に、データ処
理の簡便化を図ることを意図するもので、従来、事前に
必要とされていた工程、すなわち予め既知試料の分析対
象成分のピーク面積とピーク高さの比を測定してこれを
記憶するといった工程)を不要としつつ、高精度にピー
クの単一性,複合性を判定し得るクロマトグラフのデー
タ処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、基本的には次のような課題解決手段を提案
する。
【0009】すなわち、クロマトグラフにより得られた
試料の分析データを処理する装置において、クロマトグ
ラムの各ピークごとにそのピーク波形の対称性を数値的
に算出し、この対称性に関する数値が予め設定した判定
基準(この判定基準はピークの単一性,複合性を判定す
るための基準である)の条件を満たしているか否か判断
する演算処理装置を備えた。この演算処理装置は、クロ
マトグラムの各ピークごとに、ピーク波形のベースライ
ンから1/2の高さ位置におけるピーク幅の前半分の幅
aと後半分の幅bとの比率wr1=a/b、ベースライ
ンから10%の高さ位置におけるピーク幅の前半分の幅
cと後半分の幅dとの比率wr2=c/d、前記wr1
とwr2の比率wr=wr1/wr2を算出して、wr
1<1,wr2<1,wr1<wr2,wr>1の条件
を満たしているか否か判定を行い、前記条件を満たして
いない場合には、複合成分のピークが重なり合っている
ものと判定する。
【0010】
【作用】クロマトグラフのデータ処理装置は、本来の機
能としては、クロマトグラフからのデータ(クロマトグ
ラム)からピークの同定,定量計算等を行なうものであ
るが、本発明では、さらに、ピーク波形の対称性を上記
した比率wr1,wr2,wrから数値的に算出する
ーク波形は対称であるほど単一性の蓋然性が高く、非
対称の場合は、2成分以上のピークが重なり合った所謂
複合性の疑いがある。
【0011】このピークの対称性の数値が算出される
と、これが予め設定した判定基準の条件を満足するか否
か判断され、条件の満足如何により各ピークの単一性,
複合性が判定される。
【0012】この方式によれば、従来の自動判定方式
(特開昭56−90259号)の如く既知試料の試料成
分すべてについて予めそのピークの面積・高さの比を確
認しなければならないといった工程を不要とする。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0014】図1は本発明の一実施例に係るクロマトグ
ラフのデータ処理装置のブロック構成図、図2はそのデ
ータ処理の一例を示す説明図、図3はクロマトグラムの
進行状態を示す説明図、図4はそのクロマトグラム及び
レポートを示す説明図である。
【0015】図1において、クロマトグラフのデータ処
理装置1は、コンピュータにより構成され、中央演算処
理器(CPU)2を中枢として、その周辺にA/D変換
器3、入力機器となるキーボード4、出力機器5(例え
ば、ディスプレイ,プリンタ等)、データ処理に必要な
制御プログラムを格納する制御命令格納器6、クロマト
グラフからの分析データを格納するデータ格納器7、入
力機器4から入力された情報を格納するパラメータ格納
器8を備え、これらの周辺機器3〜8と中央演算処理器
2とがインターフェイス9を介して接続される。
【0016】中央演算処理器2は、データ処理系とし
て、クロマトグラム作成の他に、クロマトグラムの各ピ
ークごとにそのピーク波形の対称性を数値的に算出し、
この対称性に関する数値が予め設定した判定基準(この
判定基準はピークの単一性,複合性を判定するための基
準である)の条件を満たしているか否か判断する演算機
能を備える。判定基準は入力機器4に設けた判定基準設
定器4aにより設定されて、パラメータ格納器8に格納
する。これらの機能の具体的内容については後述する。
【0017】クロマトグラフからのアナログ信号(測定
データ)は、A/D変換器3でデジタル信号に変換さ
れ、インターフェイス9を介して中央演算処理器2に入
る。中央演算処理器2は、制御命令格納器6のプログラ
ムに従い、A/D変換器3から入力された信号を所定形
式のデータに変えデータ格納器7に格納する。このデー
タ信号は、一定値以上になると出力機器5から印字され
る。これらの動作がくり返され、分析終了まで続き図3
に示すようなクロマトグラムを得ることができる。図3
の横軸tは保持時間、縦軸Vはピークの出力電圧であ
る。
【0018】分析終了と共に中央演算処理器2がピーク
波形処理を行ない、クロマトグラムにおける各ピークの
高さや面積を求めて試料成分の同定及び定量計算が行な
われる。
【0019】更に本実施例では、中央演算処理器2によ
り、測定データのピーク波形処理時に、ピーク波形の予
め設定した1箇所以上の高さ位置における波形幅の前半
分の幅と後半分の幅との比率を求めてピーク非対称率を
算出する。
【0020】ここでは、図2に示すように、ピーク波形
のベースライン21からの半値幅(ピーク高さの1/2
の高さ位置におけるピーク幅)のうちの前半分の幅aと
後半分の幅bとの比率(a/b)、及びピークのベース
ラインから10%の高さ位置におけるピーク幅の前半分
の幅cと後半分の幅dとの比率(c/d)とをそれぞれ
求める。
【0021】なお、図2において、20はクロマトグラ
ム、Hはピーク高さ、hはピーク高さの1/2の高さ
(h=H/2)、htはピーク高さHのベースラインよ
り10%の高さ(ht=H/10)、21はベースライ
ン、22はクロマトグラムの進行方向、23はピーク頂
点からベースラインへの垂線である。
【0022】ピーク波形処理を行なった際にピーク毎に
各部の値を計算して表にしておく。例えば、
【0023】
【表1】
【0024】これらのデータから、各ピークの単一性,
複合性、換言すればピークの重なり判定を行なうには、
次のファクターを計算する。
【0025】(1)ピーク非対称率1 wr1=a/
b (2)ピーク非対称率2 wr2=c/d (3)ピーク非対称率 wr =wr1/wr2 さらに、本実施例で用いるピーク重なりの判定基準は次
の通りである。これにより、クロマトグラムの各ピーク
が単一成分か、複合成分かを判定することができる。
【0026】(規則)単一成分は次の条件を満たしたも
ので、これ以外は複合成分の疑いがある成分である。
【0027】(1)−1 wr1<1 , wr2
<1 (2)−2 wr1<wr2 (3)−3 wr>1 以上の判定結果は、ピーク毎にピーク波形コード格納器
8aに格納される。全ピークの判定終了後、出力機器5
にクロマトグラム,ピーク同定,定量計算の結果と併せ
てピークの単一性,複合性に関する判定結果が各ピーク
毎にレポート表示される。
【0028】図4は、データ解析の一例で、「ピーク重
なり状態」を示すピークコードとして表示され、Sがシ
ングルで単一成分を示し、Cは「重なり(複合)のおそ
れありピーク」を示す。
【0029】分析者は以上のレポート結果を基に、複合
のおそれありの表示部分を、分析条件を変えて新たに再
分析するか、他の同定装置(例えば質量分析計や、液体
クロマトグラフでは3次元クロマトグラフで純度の確
認)で分析を試ればよい。なお、ピーク波形の対称性の
判定基準は、上記実施例のものに限定するものではな
く、任意に設定し得る。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、各ピークの単一性,複
合性を自動的に判定してこれを認識させることができ、
分析成分の同定の信頼性を高めると共に、その単一性,
複合性の判定も従来の自動判定方式に較べて簡便に行な
い得るので、分析作業効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るクロマトグラフのデー
タ処理装置のブロック構成図
【図2】上記実施例のデータ処理の一例を示す説明図
【図3】上記実施例で作成されるクロマトグラムの進行
状態を示す説明図
【図4】上記実施例で作成されるクロマトグラム及びレ
ポートを示す説明図
【符号の説明】
1…データ処理装置、2…中央演算処理器、3…A/D
変換器、4…入力機器、4a…判定基準設定器、5…出
力機器、6…制御命令格納器、7…データ格納器、8…
パラメータ格納器、8a…ピーク波形コード格納器、
a,b…前半分の波形幅、c,d…後半分の波形幅。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロマトグラフにより得られた試料の分
    析データを処理するデータ処理装置において、 クロマトグラムの各ピークごとに、ピーク波形のベース
    ラインから1/2の高さ位置におけるピーク幅の前半分
    の幅aと後半分の幅bとの比率wr1=a/b、ベース
    ラインから10%の高さ位置におけるピーク幅の前半分
    の幅cと後半分の幅dとの比率wr2=c/d、前記w
    r1とwr2の比率wr=wr1/wr2を算出して、
    wr1<1,wr2<1,wr1<wr2,wr>1の
    条件を満たしているか否か判定を行い、前記条件を満た
    していない場合には、複合成分のピークが重なり合って
    いるものと判定する演算処理装置を備えていることを特
    徴とするクロマトグラフのデータ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記ピークが重なり合っているか否かの
    判定結果をプリンタ,ディスプレイ等の表示手段によ
    り、ピーク同定,定量計算等の本来のデータ解析の結果
    と併せてレポートするよう設定して成る請求項1記載の
    クロマトグラフのデータ処理装置。
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