JP3203896B2 - 船舶の舵 - Google Patents

船舶の舵

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JP3203896B2
JP3203896B2 JP20795293A JP20795293A JP3203896B2 JP 3203896 B2 JP3203896 B2 JP 3203896B2 JP 20795293 A JP20795293 A JP 20795293A JP 20795293 A JP20795293 A JP 20795293A JP 3203896 B2 JP3203896 B2 JP 3203896B2
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忠司 大井
尚昭 岡村
義明 高橋
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶の舵に係り、特
に、舵板の形状を改良することにより舵効き性を向上さ
せた船舶の舵に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5に示すように、一般に、船舶1にお
いてその船尾部2に設けられる舵としては、舵板3がそ
の船首部3cにおいて舵心軸5に取り付けられ、舵板3
はその形状が船軸及び船舷方向の断面略矩形状のものが
採用されている。そして、図6に示すように、船舶1の
推進中に舵板3を操舵して例えば船軸に対して左舷側に
舵角θを与えると、舵板3の左舷側はこれに推進スクリ
ュ4からの海水等が衝突して圧力が上昇し、右舷側は圧
力が減少してこれらの差圧による舵板3乃至船尾部2を
右舷側に向ける揚力Fが発生する。この揚力Fによっ
て、船舶1はその船尾部2が右舷方向に押しずらされ進
行方向を左舷方向に変えることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した舵
を有する船舶の操舵性を高めようとすると、以下に述べ
るような問題がある。
【0004】 舵板の数を増加させればよいが、操舵
機構が複雑化してしまう。
【0005】 舵板面積を増加させればよいが、これ
により操舵抵抗が増加し、より大きな操舵力が必要とな
り操舵機構が大型化してしまう。
【0006】 舵角を増やせばよいが、舵板にはその
形状によって決定される最大揚力を発生する舵角(即ち
迎え角)があり、それ以上舵角を増やすと揚力が低下す
る(所謂ストール)ので限界がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、舵板の形状を改良することにより舵効き性を向上さ
せた船舶の舵を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る船舶の舵は、舵板の下辺部を舵心軸より
船尾方向後方に順次下方に傾斜させると共に舵心軸側か
ら船尾方向後方に舵板の断面積を順次拡大し、且つ上記
舵板の下辺部に沿った端縁を鉛直方向に臨ませて尖端状
に形成したものである。
【0009】また、上記舵板が、その上辺部が舵心軸よ
り船尾方向後方に順次上方に傾斜され、且つ上記舵板の
上辺部に沿った端縁が鉛直方向に臨んで尖端状に形成さ
れたものである。
【0010】
【作用】上記構成により、舵板に舵角を与えるとその舵
角を与えた反対側の下辺部或いは上辺部に沿った端縁に
海水等のたて渦が生じ、その側の圧力をさらに減少させ
てより大きな揚力を発生させることができ、これによっ
て舵効き性を向上することができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0012】図1に示すように、舵板3は、その下辺部
3aが舵心軸5より船尾方向後方に順次下方に傾斜され
ると共に、その上辺部3bが舵心軸5より船尾方向後方
に順次上方に傾斜されて、舵心軸5側から船尾方向後方
に向けて断面積が順次拡大されるよう形成される。換言
すれば、舵板3は船首側から船尾側に向けて縦長が順次
伸長され、船軸方向の縦断面台形状に形成されたウエッ
ジ・シェイプとなっている。また舵板3は、その船首部
3cに船舷方向の縦断面矩形状とされる舵心軸5の取付
部6を有し、その取付部6より船尾側の下辺部3a及び
上辺部3bに沿った下端縁3d及び上端縁3eが、それ
ぞれ鉛直方向に臨んだ尖端状とされて船舷方向の縦断面
六角形状に形成される。このように尖端状に形成された
下端縁3d及び上端縁3eのエッジ角αは70°以下に
設定される。
【0013】次に実施例の作用を述べる。
【0014】図2に示すように、船舶1の推進中、舵板
3に例えば左舷側の舵角θを与えると舵板3を右舷側に
押しずらす揚力Fが発生するが、その舵角θを与えた反
対側、即ち右舷側の下端縁3d及び上端縁3eに図示す
るような海水等のたて渦rが発生する。このたて渦rに
より、舵板3の舵角θを与えた反対側の圧力をより減少
させ結果的に大きな揚力Fを得ることができ、これによ
って舵効き性を向上することができる。
【0015】このたて渦r発生のメカニズムを詳細に説
明する。図2(a)に示すように、舵板3には流速Vの
海水等の流れが衝突し、その流速Vの舵板3に対して垂
直方向の成分である流速Vu が舵板3に作用して揚力F
を発生させる。図2(b)に示すように、舵板3の上端
縁3e付近に衝突した流速Vu はその上端縁3eに沿っ
て上昇し、上辺部3bから弧状の軌跡を描いて離脱す
る。舵板3の右舷側では流速Vより低い流速Vs (図2
(a)参照)となるので、離脱直後では高い流速Vu
低い流速Vs との間に非常に薄い不連続層lができる。
不連続層lはその層内に小渦rs の場を有しているが、
粘性の影響で不連続層lは連続になるよう拡散し、小渦
s は次第に大渦rl となっていく。この過程により、
舵板3の右舷側には図2(c)に示すようなスパイラル
状のたて渦rが発生することになる。
【0016】ここで、舵板3は船首側から船尾側に向け
て縦長が順次伸長されているので、推進に伴ってこのた
て渦rを上下に逃がさず順次後方に発達させながら送る
よう保持することができる。
【0017】次に変形実施例について述べる。
【0018】図3に示すように、この第一の変形実施例
においては、舵板3はその左舷側のみ下端縁3d及び上
端縁3eにおいてエッジが落とされ、船舷方向の縦断面
縦長の台形状に形成される。このように舵板3を形成し
ても舵効き性を向上することができる。尚、このように
すると操舵方向の左右によって舵の効きが異なることが
懸念されるが、その影響はほとんど無視できる程度であ
り、それよりも下端縁3d及び上端縁3eを尖端状にし
たことによる効果の方が顕著に現れる。よって、舵板3
の右舷側のみエッジを落とす形状としてもよい。また、
片側のみエッジを落とすので両側を行う場合に比べ加工
の手間が半減し加工費を削減することができる。
【0019】また図4に示すように、この第二の変形実
施例においては、舵板3は、図1の実施例同様その下辺
部3aが船尾方向斜め下に伸長され下端縁3dは尖端状
とされるが、その上辺部3bは略水平に伸長され上端縁
3eは尖端状とされず、船舷方向の縦断面縦長の五角形
状に形成される。特に、舵板3の上方は船舶の外板(図
5参照)に覆われるので上記たて渦rは上方に逃げずら
く、他方舵板3の下方は開放されており下方には逃げや
すくなっていることから、このように舵板3の下部の形
状を変えるだけでも舵効き性を向上することができる。
【0020】尚、以上実施例の他にも舵板3の形状は様
々考えられ、例えば船首側から船尾側に向けてアール状
に伸長するよう形成してもよい。
【0021】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0022】(1)舵板の形状を改良することにより大
きな揚力を発生させ、舵効き性を向上することができ
る。
【0023】(2)構造を複雑化せず舵効き性を向上す
ることができ、軽量化、コスト等の点で有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船舶の舵の一実施例を示す斜視図
である。
【図2】舵板に発生するたて渦を示す図である。
【図3】舵板の第一の変形実施例を示す斜視図である。
【図4】舵板の第二の変形実施例を示す斜視図である。
【図5】船舶及び従来の舵を示す図で、(a)は側面
図、(b)はA−A線断面図である。
【図6】船舶の操舵状態を示す上面図である。
【符号の説明】
3 舵板 3a 下辺部 3d 下端縁 5 舵心軸
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−34596(JP,A) 実開 昭56−31998(JP,U) 実公 昭15−6133(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63H 25/38

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 舵板の下辺部を舵心軸より船尾方向後方
    に順次下方に傾斜させると共に舵心軸側から船尾方向後
    方に舵板の断面積を順次拡大し、且つ上記舵板の下辺部
    に沿った端縁を鉛直方向に臨ませて尖端状に形成してな
    ることを特徴とする船舶の舵。
  2. 【請求項2】 上記舵板が、その上辺部が舵心軸より船
    尾方向後方に順次上方に傾斜され、且つ上記舵板の上辺
    部に沿った端縁が鉛直方向に臨んで尖端状に形成された
    請求項1記載の船舶の舵。
JP20795293A 1993-08-23 1993-08-23 船舶の舵 Expired - Fee Related JP3203896B2 (ja)

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