JP3203451B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
静電荷像現像用トナーInfo
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Description
る方法に用いられるトナーに関する。
等を顕像化するために、トナーと称される検電性、ある
いは感磁気性の微粒子を該潜像に吸着せしめて可視像と
する画像形成方法がある。
えば米国特許第2,297,691号明細書等に記載さ
れている如く多数の方法が知られている。この電子写真
法においては、一般には、光導電性物質を利用し、種々
の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像
をトナーを用いて現像してトナー像を形成し、必要に応
じて紙等の転写材にこのトナー画像を転写した後、加
熱、加圧あるいは溶剤蒸気等を用いてトナー画像を該転
写材等に定着する事により、複写物を得る。現在、複写
物の定着の強度、転写物のハンドリングの容易さ、作業
の快適性といった点で熱を利用した定着方法が主流をな
している。熱定着法としては、ヒートチャンバー法の如
く輻射熱を利用した方法もあるが、熱したロール状の加
熱体をトナー画像に押し当てて定着する所謂熱ローラー
定着法が、熱効率の高さと高速対応性と安全性の高さで
もっとも多くの機械で採用されている。しかしながら、
効率が高いとは言っても熱溶融に使用されるエネルギー
は複写機内で占めるところはかなり大きなものであり、
また直接溶融したトナー像と接触するためにトナーが熱
ロールに付着して後の画像を汚す所謂オフセット現象
や、甚だしくは被定着物ごと熱ロールに巻き付いてしま
う所謂巻き付き現象が避け難いと言う欠点がある。
画質化が求められている。
可塑性樹脂中に染・顔料等の着色剤,荷電制御剤等の添
加剤を溶融混合し、均一に分散した後、微粉砕装置,分
級機により所望の粒径を有するトナーを製造する方法が
知られている。
ックスなどの離型性物質を添加する場合に制約がある。
すなわち、離型性物質の分散性を十分なレベルとするた
めには、樹脂との混練温度において、溶解して液状に
なっていないこと、離型性物質の含有量を約5重量部
以下にすることなどである。このような制約のため、粉
砕法によるトナーの定着性には限界がある。
含有した懸濁重合法トナーが提案されている。この懸濁
重合法においては重合性単量体および着色剤(更に必要
に応じて重合開始剤、架橋剤、荷電制御剤その他の添加
剤)を均一に溶解または分散せしめて単量体組成物とし
た後、この単量体組成物を分散安定剤を含有する連続相
(例えば水相)中に適当な撹拌機を用いて分散し同時に
重合反応を行なわせ、所望の粒径を有するトナー粒子を
得るものである。
る分散媒中で単量体組成物の液滴を生成せしめるため、
単量体組成物に含まれる極性基を有する成分は水相との
界面である表層部に存在し易く、非極性の成分は表層部
に存在しないという、いわゆる擬似カプセル構造をと
る。この製法上の特徴を活用し、他の粉砕法では使用で
きない低融点のワックスを含有させることが可能であ
る。
クスの内包化により、耐ブロッキング性と低温定着とい
う相反する性能を両立することが可能である。すなわ
ち、低融点ワックスが内包化されていることにより、耐
ブロッキング性能を低下させることなく、低温で溶融す
るワックスによりトナー中の熱伝導性が向上し、その結
果、低温定着が可能となる。またさらに好ましいことに
は、定着時に融解したワックスが離型剤としても働くた
め、定着ローラーにオイル等の離型剤を塗布することな
く、高温オフセットを防止することが可能となる。
物に大量の低融点ワックスを溶解,分散し水性媒体中で
造粒する場合、ワックスを含まない系よりも造粒が不安
定となり、得られるトナーの粒度分布がブロードとなる
傾向が確認された。
化は、定着性の良化をめざし、そのワックス量の増加を
求められている。このような場合、完全なるワックスの
内包化は難しく、ブロッキング性能はある程度維持する
ものの、剤の流動性が劣るものとなる。剤の流動性,凝
集性に対しては、特開昭56−116042号公報,同
昭56−116043号公報に反応性ポリエステル含有
重合トナー、特開昭60−238846号公報に飽和ポ
リエステル含有重合トナーが提案されている。
低融点のワックスを大量に含有させると、ワックスとポ
リエステルの相溶性が悪いため、造粒が不安定系となり
粒度分布がブロードとなる。
水性媒体中での懸濁重合では重合が粒子界面から始ま
り、極性成分は界面付近に集中し非極性成分は中心部に
集まる性質を利用して、通常の混練・粉砕に頼るトナー
製造方法では製造不可能なぐらいワックス成分を多量に
含有させた重合トナーを開発し、低温で定着可能なトナ
ーを得た。
劣るものとなった。
ビニル系重合性単量体の場合重合開始剤量を0.5〜2
0重量%とし、開始剤の半減期が0.5〜30時間にな
るように重合温度を設定すると、大旨熱定トナーとして
使用可能なトナー組成物を得る事が出来る。
ば撹拌を停止してもトナー粒子が合体して餅状になる事
は無くなり、重合転化率が97、8%に達した時点で取
り出して乾燥すれば、何の問題も無くトナーとして使用
可能となる。
溶融のワックスを多量に含有させると、通常の環境下で
は何ら問題なく良質な画像を得ることが出来るが、高温
な環境に放置すると著しく現像性が低下するという現象
が発生した。
した静電荷像現像用カラートナーを提供する事にある。
は、少なくとも重合性単量体、着色剤、ワックス、スチ
レン−ブタジエン樹脂及びポリエステル樹脂を含有する
重合性単量体系を、水性媒体中に分散させて懸濁重合す
ることによって製造された静電荷像現像用トナーであっ
て、ワックスが該トナーに対して5〜30wt%含有さ
れ、該スチレン−ブタジエン樹脂が該ワックスに対して
1〜50wt%含有され、且つ有機溶剤及び重合性単量
体の含有量が1,000ppm以下であることにより達
成することが出来る。
体中の低分子量成分及び無極性成分をトナー粒子中心部
に内包化することが出来る。一方懸濁重合法は重合反応
が進むにつれて重合性単量体系の粘度が増大し、ラジカ
ル種や重合性単量体の移動が困難になり、系内に未反応
の重合性単量体が残留し易い。通常の粉砕法によるトナ
ーの場合、トナー用樹脂の製造時、或は溶融混練時にか
ける熱により残留重合性単量体を追い出すことが出来る
が、直接トナーを製造する懸濁重合法トナーの場合には
高い熱を加える事は出来ないので通常の粉砕法トナーに
比べると多量の重合性単量体がトナー中に内蔵されて残
る事になる。ここでこの懸濁重合法に依るトナーを水の
存在しない状態で高温に放置すると、未反応の重合性単
量体が徐々に表面から揮散してゆく時に、内部の低分子
量成分や無極性成分、つまり低融点ワックスを表面部に
搬送し残してゆく事に依ってトナーの現像性を劣化させ
るものと思われる。トナー中には、重合性単量体以外に
も揮発性の有機溶媒成分が微量存在し、これらを含めて
全溶剤成分の含有量を、懸濁重合トナー製造時に1,0
00ppm以下になるよう規制する事に依って多量の低
融点ワックスを内包化したまま高温下に放置しても劣化
する事のないトナーを得ることが出来た。
性更には剤の流動性に問題点を生じた。剤の流動性及び
シャープな粒度のトナーを得ることは、粉砕法にみられ
る分級工程の省略、現像性、高画質化に不可欠であり、
本発明者らは鋭意検討を行った。
相方の性質を有するポリマーであるスチレン−ブダジエ
ン樹脂と、さらに剤の流動性を見い出すためにポリエス
テル樹脂とを重合性単量体中に溶解混合することによ
り、剤の流動性が良好でかつシャープな粒度のトナーを
得られることを見い出した。
るワックスの重合過程のポリマー成分からの相分離を緩
和する作用をスチレン−ブダジエン樹脂が有することが
示唆されるが、その詳細は不明である。
樹脂は、グラフト共重合体、ブロック共重合体等、いか
なる共重合体でも使用可能であるが、より本発明の作用
を効果的に発揮しうる構成としてはブロック共重合体が
好ましい。
構成として、スチレン,ブタジエンの共重合比が95:
5〜65:35であることが好ましい。ここでスチレン
比が95%を上回ると造粒性に対し効果が見られず、一
方数%未満となると造粒性及びトナーブロッキング性が
劣化する。このようにスチレン−ブタジエンの共重合比
によって効果の削減が生じるのは、ポリマー成分と、ワ
ックス成分との相溶性のつり合が必要であることを示し
ているものと考える。
る理由としては、その各相への相溶成分セグメントがよ
り、ある割合で確保されていることによるものと思われ
る。
の添加量としては、ワックスに対して1〜50wt%で
あることが好ましい。スチレン−ブタジエン樹脂がワッ
クスに対して1wt%未満の場合は造粒性に効果が見れ
れず、一方、50wt%を超える場合は、トナーのブロ
ッキング性及び流動性に劣化を生じる。
ラフィン,ポリオレフィン系ワックスが挙げられるが、
パラフィン系ワックスを用いるとより高度に本発明の効
果を発揮しうる。パラフィン系ワックスが選択される理
由としては、重合性単量体への溶解性が大きいことが挙
げられる。ワックスの融点としては、50〜90℃が好
ましく、より低温定着を達成しうる。
含有させることにあるが、単独では造粒性が更に悪化す
る傾向にあり、上記スチレン−ブタジエン樹脂と併用す
ることにより剤の流動性,造粒性相方が同時に満足でき
るものとなる。
ステルで形成され、その結果、剤の流動性が確保、さら
に、ポリエステル添加によるワックスのモノマー系にお
ける相分離傾向を緩和する役目としてスチレン−ブタジ
エン共重合体が作用するものと考えられる。
和ポリエステルであり、重合性単量体に対して、0.1
〜10wt%含有することが好ましい。重合単量体に対
し0.1wt%未満の添加では剤の流動性が確保でき
ず、10wt%を超えるとワックス含有系における造粒
性が悪化する。
mol%のエーテル化ジフェノール成分及び10〜40
mol%のC6〜C16炭化水素基で置換された2価カル
ボン酸又はその誘導体成分、さらに全モノマー量の1〜
20wt%の3価以上のポリカルボン酸又は/およびポ
りオール類又はそれらの誘導体を少なくとも含むことが
好ましい。
いてトナー流動性,現像性,帯電性及び環境安定性が良
好であることを見い出したが、その効果の理由は、明ら
かになっていない。
する重合性単量体、及び着色剤等のトナー特性付与剤と
しては以下のものが挙げられる。
チルスチレン・m−メチルスチレン・p−メチルスチレ
ン・p−メトキシスチレン・p−エチルスチレン等のス
チレン系単量体、アクリル酸メチル・アクリル酸エチル
・アクリル酸n−ブチル・アクリル酸イソブチル・アク
リル酸n−プロピル・アクリル酸n−オクチル・アクリ
ル酸ドデシル・アクリル酸2−エチルヘキシル・アクリ
ル酸ステアリル・アクリル酸2−クロルエチル・アクリ
ル酸フェニル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸
メチル・メタクリル酸エチル・メタクリル酸n−プロピ
ル・メタクリル酸n−ブチル・メタクリル酸イソブチル
・メタクリル酸n−オクチル・メタクリル酸ドデシル・
メタクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸ステア
リル・メタクリル酸フェニル・メタクリル酸ジメチルア
ミノエチル・メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメ
タクリル酸エステル類その他のアクリロニトリル・メタ
クリロニトリル・アクリルアミド等の単量体が挙げられ
る。
用し得る。上述の単量体の中でも、スチレンまたはスチ
レン誘導体を単独で、あるいはほかの単量体と混合して
使用する事がトナーの現像特性及び耐久性の点から好ま
しい。
エン樹脂,ポリエステル樹脂の他に樹脂を添加して重合
しても良い。例えば、単量体では水溶性のため水性懸濁
液中では溶解して乳化重合を起こすため使用できないア
ミノ基、カルボン酸基、水酸基、スルフォン酸基、グリ
シジル基、ニトリル基等親水性官能基含有の単量体成分
をトナー中に導入したい時には、これらとスチレンある
いはエチレン等ビニル化合物とのランダム共重合体、ブ
ロック共重合体、あるいはグラフト共重合体等、共重合
体の形にして、あるいはポリアミド等の重縮合体、ポリ
エーテル、ポリイミン等重付加重合体の形で使用が可能
となる。こうした極性官能基を含む高分子重合体をトナ
ー中に共存させると、前述のワックス成分を相分離さ
せ、より内包化が強力となり、本発明の目的とするトナ
ーの性能を向上させるのでその使用が望ましい。その使
用量としては、1〜20wt%が好ましい。また、これ
ら極性官能基を含む高分子重合体の平均分子量は5,0
00以上が好ましく用いられる。5,000以下、特に
4,000以下では、本重合体が表面付近に集中し易い
事から、現像性、耐ブロッキング性等に悪い影響が起こ
り易くなり好ましくない。また、単量体を重合して得ら
れるトナーの分子量範囲とは異なる分子量の重合体を単
量体中に溶解して重合すれば、分子量分布の広い、耐オ
フセット性の高いトナーを得ることが出来る。
のものが使用出来、カーボンブラック、鉄黒、C.I.
ダイレクトレッド1、C.I.ベーシックレッド1、
C.I.モーダントレッド30、C.I.ダイレクトブ
ルー1、C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッ
ドブルー15、C.I.ベーシックブルー3、C.I.
ベーシックブルー5、C.I.モーダントブルー7、
C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグ
リーン4、C.I.ベーシックグリーン6等の染料、黄
鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファーストイエロ
ー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザ
イエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジ
ンレーキ、モリブデンオレンジGTR、ベンジジンオレ
ンジG、カドミウムレッド4R、ウォッチングレッドカ
ルシウム塩、ブリリアントカーミン3B、ファストバイ
オレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバル
トブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレ
ーキ、キナクリドン、ローダミンレーキ、フタロシアニ
ンブルー、ファストスカイブルー、ピグメントグリーン
B、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグ
リーンG等の顔料がある。本発明においては重合法を用
いてトナーを得るため、着色剤の持つ重合阻害性や水相
移行性に注意を払う必要があり、好ましくは表面改質、
例えば重合阻害の無い物質に依る疎水化処理を施してお
いたほうが良い。特に、染料系やカーボンブラックは重
合阻害性を有しているものが多いので、使用の際には注
意を要する。染料系を表面処理する好ましい方法として
は、予めこれらの染料の存在下に重合性単量体を重合せ
しめる方法が挙げられる。
同様の処理の他、カーボンブラックの表面官能基と反応
する物質、例えばボリオルガノシロキサンあるいはポリ
エチレングリコール等とグラフト化処理を行なうのも良
い。他の顔料類は、カーボンブラック程重合阻害性の強
いものは少ないが、重合性単量体への分散を考えても同
様の処理をしたほうが良い。
ナーとしても良い。
化するために荷電制御剤を配合しても良く、その際トナ
ーの色調に影響を与えない無色又は淡色の荷電制御剤が
好ましい。
反応時に半減期0.5〜30時間であるものを、重合性
単量体の0.5〜20重量%の添加量で重合反応を行な
うと、分子量1万〜10万の間に極大を有する重合体を
得、トナーに望ましい強度と適当な溶融特性を与えるこ
とが出来る。重合開始剤例としては、2,2’−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シ
クロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾ
ビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジア
ゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシ
カーボネート、クメンヒドロパーオキサイド、2,4−
ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオ
キサイド等の過酸化物系重合開始剤が挙げられる。
ましい添加量としては、0.001〜15重量%であ
る。
のトナー組成物、すなわち重合性単量体中に着色剤、離
型剤、可塑剤、結着剤、荷電制御剤、架橋剤、磁性体等
トナーとして必要な成分及びその他の添加剤、例えば重
合反応で生成する重合体の粘度を低下させるために入れ
る有機溶媒、分散剤等を適宜加えて、ホモジナイザー、
ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機に
依って均一に溶解または分散せしめた単量体系を、分散
安定剤を含有する水系媒体中に懸濁する。この時、高速
撹拌機もしくは超音波分散機のような高速分散機を使用
して一気に所望のトナー粒子のサイズとするほうが、得
られるトナー粒子の粒径がシャープになる。重合開始剤
添加の時期としては、重合性単量体中に他の添加剤を添
加する時同時に加えても良いし、水系媒体中に懸濁する
直前に混合しても良い。又、造粒直後、重合反応を開始
する前に重合性単量体あるいは溶媒に溶解した重合開始
剤を加える事も出来る。
態が維持され且粒子の浮遊・沈降が防止される程度の撹
拌を行なえば良い。
剤として公知の界面活性剤や有機・無機分散剤が使用出
来、中でも無機分散剤が有害な超微粉を生じ難く、その
立体障害性により分散安定性を得ているので反応温度を
変化させても安定性が崩れ難く、洗浄も容易でトナーに
悪影響を与え難いので、好ましく使用出来る。こうした
無機分散剤の例としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネ
シウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛等の燐酸多価金属
塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、メ
タ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の
無機塩、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸
化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナ等の
無機酸化物が挙げられる。
0重量部に対して、0.2〜20重量部を単独で使用す
る事が望ましいが、超微粒子を発生し難いもののトナー
の微粒化はやや苦手であるので、0.001〜0.1重
量部の界面活性剤を併用しても良い。
ゼン硫酸ナトリウム、テトラデシル硫酸ナトリウム、ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等が挙げられ
る。
まま使用しても良いが、より細かい粒子を得るため、水
系媒体中にて該無機分散剤粒子を生成させることが出来
る。例えば、燐酸カルシウムの場合、高速撹拌下、燐酸
ナトリウム水溶液と塩化カルシウム水溶液とを混合し
て、水不溶性の燐酸カルシウムを生成させることが出
来、より均一で細かな分散が可能となる。この時、同時
に水溶性の塩化ナトリウム塩が副生するが、水系媒体中
に水溶性塩が存在すると、重合性単量体の水への溶解が
抑制されて、乳化重合に依る超微粒トナーが発生し難く
なるので、より好都合である。重合反応終期に残存重合
性単量体を除去する時には障害となることから、水系媒
体を交換するか、イオン交換樹脂で脱塩したほうが良
い。無機分散剤は、重合終了後酸あるいはアルカリで溶
解して、ほぼ完全に取り除くことが出来る。
℃以上、一般には50〜90℃の温度に設定して重合を
行なう。この温度範囲で重合を行なうと、内部に封じら
れるべき離型剤やワックスの類が、相分離により析出し
て内包化がより完全となる。残存する重合性単量体を消
費するために、重合反応終期ならば、反応温度を90〜
150℃にまで上げる事は可能である。
ぼ直線的に転化率は上がるが、トナーが固形化する90
%以上では重合度の上昇が鈍り、重合転化率95%以上
では非常に遅くなる。そのまま重合反応を進めて残留重
合性単量体量を、1,000ppm以下となるよう操作
しても良いが、従来懸濁重合法で公知の重合性単量体消
費促進手段を使用出来る。
手段としては、重合転化率が95%以上に達した時点で
20〜60℃昇温して熱に依る粘度の低下、及び熱重合
の開始に依る重合性単量体の消費促進があり、この時高
温で分解する重合開始剤を重合体系に共存させておくと
依り効果的に重合性単量体の消費が行なわれる。
応の重合性単量体及び、あるいは有機溶媒を一部溜去し
て、残留量を1,000ppm以下とすることが生成ト
ナーの凝集防止の点で好ましい。水中に保持する代わり
に、例えば水蒸気を40〜50℃にまで冷却しながら、
水で湿潤されたトナー粒子を過飽和の水蒸気に晒す事に
よって水中に保持したのと同様の効果を残しつつ、残留
量を1,000ppm以下とする事も出来る。
を消費する方法としては、トナーの溶剤となる有機溶媒
を重合体系に入れる、可塑剤をトナーの耐ブロッキング
性を悪化させない程度の量を重合体系に入れる等して重
合体系の粘度を低下させる方法がある。
を除去する方法としては、トナー結着樹脂は溶解しない
が重合性単量体及び、あるいは有機溶媒成分は溶解する
高揮発性の有機溶媒で洗浄する方法、酸やアルカリで洗
浄する方法、発泡剤や重合体を溶解しない溶媒成分を重
合体系に入れ、得られるトナーを多孔化する事に依り内
部の重合性単量体及び、或は有機溶媒成分の揮散面積を
ふやす方法があるが、トナー構成成分の溶出、その溶媒
の残留性等溶媒の選択が難しいので、減圧下に重合性単
量体及び、あるいは有機溶媒成分を揮散させる方法が、
もっとも好ましい。
下、定着時に発生する重合性単量体及びその反応残渣、
或は溶剤に依る異臭を感じなくするためには、より望ま
しくは100ppm以下にする。
添加し、これをTHF4mlに溶解したものを、また残
留重合性単量体及び残留有機溶媒量の定量は、トナー
0.2gをTHF4mlに溶解したものを、それぞれガ
スクロマトグラフィーにて以下の条件で内部標準法によ
り測定した。
split比 1:60,線速度 30mm/sec. カラム :ULBON HR−1 50m×0.25m
m 試料量 :2μl 標示物質:トルエン 以下、実施例及び比較例に基づき本発明を具体的に説明
する。
液451gを投入し、60℃に加温した後、1.0M−
CaCl2 水溶液67.7gを徐々に添加してCa3
(PO4 )2 を含む水系媒体を得た。
機化工業製)を用いて12,000rpmにて均一に分
散、溶解した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)[t1/2 =140
min.at60℃]10g、及びジメチル−2,2’
−アゾビスイソブチレート[t1/2 =1,270mi
n.at60℃、t1/2 =80min.at80℃]1
gを溶解し、重合性単量体系を調製した。
入し、60℃、N2 雰囲気下においてTK式ホモミキサ
ーにて8,000rpmで15分間撹拌し、トナー粒子
サイズの懸濁液滴を造粒した。その後、パドル撹拌翼で
撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた。この時点での
重合転化率は90%であった。その後、水蒸気の還流を
止めて、液温を80℃とし更に10時間撹拌を続けた。
反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えてCa3 (P
O4 )2 を溶解し、濾過、水洗、乾燥して重量平均径=
8.7μmの重合トナーを得た。このトナーを45℃、
50mmHgの減圧下で、12時間脱気処理を行なっ
た。この時点での残留している重合性単量体量は150
ppmであった。
のとなった。粒度分布について表2に示す。
尚粒度分布の測定方法は、下記の方法で行った。
ターTA−II型(コールター社製)を用い、個数分
布,体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)
及びCX−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を
接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%Na
Cl水溶液を調製する。測定方法としては前記電解水溶
液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好
ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜5m
l加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸
濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を
行い、前記コールターカウンターTA−II型により、
アパチヤーとして100μmアパチャーを用いて、個数
を基準として2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
た。
リカ0.6gを外添した。更に、このシリカ外添物30
gと樹脂コートフェライトキャリア570gとを混合し
て二成分現像剤とした。
(CLC−500 キヤノン製)改造機を用いて画出し
した。現像条件は、23℃/65%の環境下で現像コン
トラスト320Vとした。
ただけの上記複写上の未定着画像を外部定着機(定着ロ
ーラーはフッ素系ソフトローラーとし、加圧ローラーは
シリコン系ローラーとしたもの(オイル塗布機能な
し))にて定着した。得られた定着画像は、オフセット
することもなく、定着性に優れたものであった。また、
この現像剤を35℃の環境に1か月間放置したが、初期
と変わらぬ良好な画質であった。
8時間後、重合転化率が99%以上に達した時点で、ト
ナーを取り出して分散剤の洗浄、乾燥処理を行なった。
この時点で、残留重合性単量体量は4,300ppmで
あった。このトナーを実施例1と同様にして現像剤を調
整し画出しを行なったところ、実施例1と変わらぬ良好
な画像であった。しかし、定着装置周辺よりスチレン臭
がした。このトナーを35℃の環境下に1か月間放置し
たところ、トナートリボが極めて低下し、非常にカブリ
の多い画像となった。
などの異なるトナーを製造し、評価した。
おける粒度分布を表2に示す。
及び顔料等の分散性が大きく関与している。さらには顔
料分散性においてはモノマー系に対する添加物,樹脂,
ワックス等の相溶性が重要となる。
比較例2,5でそれぞれ測定したその結果を表3に示
す。また、造粒時の顔料の分散性についても表3に記載
する。なお、顔料分散性は、顕微鏡による目視により判
別した。表3より明らかに顔料分散性と界面張力の低下
が造粒性の判断材料となることが分った。
スチレン−ブタジエン樹脂とポリエステル樹脂とを含有
せしめているため、造粒性と剤の流動性とが改善され、
高品質の定着画像が得られる。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも重合性単量体、着色剤、ワッ
クス、スチレン−ブタジエン樹脂及びポリエステル樹脂
を含有する重合性単量体系を、水性媒体中に分散させて
懸濁重合することによって製造された静電荷像現像用ト
ナーであって、ワックスが該トナーに対して5〜30w
t%含有され、該スチレン−ブタジエン樹脂が該ワック
スに対して1〜50wt%含有され、且つ有機溶剤及び
重合性単量体の含有量が1,000ppm以下であるこ
とを特徴とする静電荷像現像用トナー。 - 【請求項2】 該ポリエステル樹脂が不飽和ポリエステ
ルであり、重合性単量体に対して0.1〜1.0wt%
含有することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現
像用トナー。 - 【請求項3】 該スチレン−ブタジエン樹脂がブロック
共重合樹脂であり、かつ、スチレンとブタジエンの比が
95:5〜65:35であることを特徴とする請求項1
又は2に記載の静電荷像現像用トナー。 - 【請求項4】 該ワックスがパラフィン系ワックスであ
り、かつその融点が50〜90℃であることを特徴とす
る請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用ト
ナー。
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- 1993-06-29 JP JP18220793A patent/JP3203451B2/ja not_active Expired - Fee Related
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