JP3203360B2 - 自動車エンジンの冷却システム - Google Patents

自動車エンジンの冷却システム

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JP3203360B2 JP21953198A JP21953198A JP3203360B2 JP 3203360 B2 JP3203360 B2 JP 3203360B2 JP 21953198 A JP21953198 A JP 21953198A JP 21953198 A JP21953198 A JP 21953198A JP 3203360 B2 JP3203360 B2 JP 3203360B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車エンジンの冷却シ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジン冷却システムに用いられるサー
モスタットの作動範囲はワックスによる弁のリフト・ア
ップ速度の大きなワックスが固体から全て液化するまで
の状態変化領域の87℃までと、弁のリフト・アップ速
度の小さいワックス液体の体膨張領域の87℃以上で、
水温の上限は123℃にもなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】サーモスタットの作動
温度範囲をワックスが固体から液化する弁のリフト・ア
ップ速度の大きな状態変化領域の87℃までの間に集中
させ、その領域の弁のリフト・アップの拡大、増長手段
を講ずると共に、クーリング・ファン・スイッチの連動
により水温の上限を81℃以下に抑えることである。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明は、弁のリフト・
アップの拡大、増長手段は、第一にロッドに係合する弾
性シール・スプールの中心孔の側壁の肉厚をロッドの直
径の25%から5%の範囲内に薄くすることにより、ス
プール内の潤滑油の圧力と外側のワックス圧を等しくす
ることによりスプールの摺動摩擦をゼロにし、スプール
を絞り上げるワックス圧を下げるにあり、又、第二にサ
ーモスタットのフランジに少なくとも1個の小孔をあ
け、主弁の表裏に加わる水圧を同圧にしてリターン・ス
プリングのバネ定数を小さくしてワックスの液化を促進
するにある。この第一、第二の相乗効果と、クーリング
・ファン・スイッチの連動により水温の上限を81℃以
下に抑え、自己能力の50%で冷却水の流量を倍増させ
ることを特徴とする。
【0005】例えばクーリング・ファン・スイッチが水
温81℃でONするようにセットする。本発明の主弁を
通る冷却水の流量が従来のものの倍であるからクーリン
グ・ファン・スイッチONの時は水温は極めて敏感に下
がるので水温は81℃を超すことはない。従って、クー
リング・ファン・スイッチの起動温度が先行する。水温
の上限は81℃とは限らない。それより1℃でも低い方
が良いので、それにはクーリング・ファン・スイッチの
起動温度を1℃刻みに下げて確認を取る。これが一番容
易、確実で時間もとらない。
【実施例】
【0006】図2は従来のワックス型サーモスタットY
と、それに、本発明のワックス型サーモスタットXとの
夫々冷却水温対主弁リフトのダイヤグラムである。
【0007】何れのサーモスタットも主弁は72℃で開
き始めるがXでは設定温度の81℃で、リフト6mmに
なるが余裕は充分であり、更に4℃の上昇85℃でバル
ブは全開となりリフトは倍の12mmになる。即ち設定
温度の81℃は自己能力の50%で従来の2倍の成果を
上げ、尚50%(リフト6mm)の余裕を温存している
のであるが、これはクーリング・ファン・スイッチが8
1℃でONして水温の上昇を止めるからである。若しク
ーリング・ファン・スイッチが無ければXは大きくリフ
トアップして危険である。本発明のサーモスタットは本
発明のクーリング・ファン・スイッチの連動無しで単独
では存在出来ないのである。
【0008】これに対しYは水温86℃以上のワックス
液状下ではリフト不足の連続でリフトが12mmに達す
るのに水温が123℃にもなるが、全然余裕が無い。
【0009】X、Y曲線と、水温の上限81℃のZ−
Z’ラインとの間の斜線部分は主弁を通って流れるXと
Yの流量の差で、この時、Xのリフトは6mmでYのリ
フトは3mmになる。従ってXの流量はYの約2倍であ
る。クーリング・ファン・スイッチONで第一、第二の
相乗効果がこれ程の威力を発揮できるのである。従っ
て、このラジエータを含むクーリング・ファン、クーリ
ング・ファン・スイッチ、ファン・モーターは他からの
影響を受けぬようにワンセットとして絶対に独立して設
置するべきである(図12の一点鎖線内)。そして、エ
アコン用のラジエータ、及びファン等は小さく別に設け
る。
【0010】図3及び図4は本発明の自動車エンジン冷
却システムにおける、冷却水の温度制御用ワックス型サ
ーモスタットの断面図で前者は主弁の閉弁時を後者はそ
の全開時を示す。
【0011】図3に於いて、ワックス型サーモスタット
1に装着するサーモ・アクチュエータ2はロッド3とロ
ッド3に摺動自在に係合するガイド・メンバ4とガイド
・メンバ4の下端面に気密に係合し、同じくロッド3に
摺動自在に係合する弾性シール・スプール5の底内面と
ロッドの下端面との間に形成される空間に所要量の潤滑
油6を封じ込み、これ等4者を一体にしてワックス7を
充填する感熱シリンダ筒8内に挿入し、気密に圧着して
構成する。
【0012】一般にワックス型サーモスタットは図4に
示す様に、弁座9を形成するハウジング10に固定する
フレーム11と、弁座9に係合する主弁12、及びこれ
を圧入固定するサーモ・アクチュエータ2及び、主弁1
2とフレーム11との間に介装するリターン・スプリン
グ13とよりなる。
【0013】水温が規定温度を超えて上昇すると、サー
モ・アクチュエータ2の感熱シリンダ筒8内に密封充満
するワックス7の溶融膨張によるワックス圧と等価の弾
性シール・スプール5内の潤滑油6は、リターン・スプ
リング13に抗してロッド3を上方へ絞り上げる。然
し、ロッド3はハウジング10の頂点14に係合支持さ
れているので、相対的に主弁12は下方へ開く(図
4)。
【0014】水温が下降に転ずると感熱シリンダ筒8内
の溶融ワックス7は逐次凝固収縮するからリターン・ス
プリング13により主弁12は全閉に至る(図3)。こ
の様にしてハウジング10の頂点14に係合支持されて
いるロッド3に対しサーモ・アクチュエータ2のガイド
・メンバ4は上下に摺動し、これに固定される主弁12
及び主弁と一体構成のバイパス弁15はこれに対応して
開閉する。
【0015】以下に弾性シール・スプールの肉厚を超薄
くし且つ、フランジ面に小孔を設け、リターン・スプリ
ングのバネ定数を1/2にする相乗効果に就き説明す
る。
【0016】ワックス圧の代りに油圧を利用した簡易な
弾性シール・スプールの油圧力−主弁リフトの卓上試験
装置を図1に示す。 35. 油圧供給口 36. サーモ・アチュエータ 内部の弾性シール・スプールを観察出来る様に感熱シリ
ンダを切断して装着する 37. 外部から内部を観察する窓 38. 透明なアクリルパイプ 39. 弾性シール・スプール 40. ロッド 41. 潤滑油 42. リターン・スプリング 43. ダイヤル・インジゲータ(図示せず)
【0017】図1の試験装置で測定した油圧−弁リフト
の実測値を表1に示す。 表1に於いて (A)は従来のロッド3の径3.8mmで、シール・ス
プールはその径の45%の肉厚1.7mmでバネ定数は
15.1kgのもの (B)はロッド3の径4.5mmで、その径の25%の
肉厚1.25mmのもの (C)はロッド3の径4.5mmで、その径の5%の肉
厚0.225mmのもの であって係合するリターン・スプリング9のバネ定数は
0.55kg/mmである。
【0018】弾性シール・スプール5の肉厚が(C)の
ように超薄いとスプール内部の潤滑油6の圧力はワック
ス圧と等価になる。弾性シール・スプール5はその内外
から等価の圧力で支えられ浮遊状態になるので、ロッド
3間の摩擦抵抗がゼロとなり、ロッド3のリフト・アッ
プはロッド3の下端面に加えられる潤滑油6の圧力によ
ってもたらされる。そして摩擦抵抗がゼロであるから主
弁は低いワックス圧で急速に開く。
【0019】(A)は肉厚1.7mmのため起動圧力は
80kg/cmで、リフトが0.6mmであり、バネ
荷重15.1kgに抗し、ロッド3を10mm絞り上げ
るのに140kg/cmの圧力を要し論外である。
【0020】ロッド3を起動する圧力は(B)、(C)
共に50kg/cmで、その時のリフトは同じく0.
4mmであるが、それ以後はバネ荷重15.1kgに抗
してロッドを10mm絞り上げるのに、(C)は超薄肉
0.225mmのため、90kg/cmで達し、
(B)は遅れて100kg/cmで達す。
【0021】従って、これ等を考えると、弾性シール・
スプール5の肉厚を(B)以上に厚くすると、起動圧力
は50kg/cmを超すので、肉厚の上限はロッド3
の径の25%とする。又、弾性シール・スプール5の肉
厚は(C)に示す5%で充分で、これ以上薄くすると、
その製造が困難になり、コスト高になるので、肉厚の上
限はロッド3の径の5%とする。
【0022】更に、表1の(C)のリターン・スプリン
グ9のバネ定数0.55kg/mmを0.27kg/m
mに変えて、図1の試験装置で測定した油圧−主弁リフ
トの実験値(D)を表2に示す。
【0023】(D)の起動圧力30kg/cmで弁リ
フト0.3mm、圧力60kg/cmで弁リフトは1
3.5mmとなる。超薄肉の弾性シール・スプール5
に、更にバネ定数を従来、0.55kg/mmを0.2
7kg/mmと約半減にしたリターン・スプリング9を
係合して、ワックス7の液化を促進し、その液化の量を
急増させて弁リフトを上げる相乗効果は図2に示す通り
で群を抜くのである。
【0024】従来から現在に亘り、自動車エンジンのサ
ーモスタット1のフランジ16にはエンジンの冷却水の
温度上昇を早める目的で必ず公知のジグル弁機構17
(図5)を装着する。エンジンの作動中は水圧で閉弁
し、エンジンが停止するとジグル弁18が解放されて開
き、矢印の方向に冷却水の補給が出来る。
【0025】ところが、このジグル弁機構は実は後述す
る様に諸悪の根源である。以下これに就き述べる。
【0026】図6はジグル弁機構付き(図示せず)従来
の旧型のワックス型サーモスタット構成の自動車エンジ
ン冷却システムの一例である。エンジンのウォータ・ジ
ャケット20の流出口21とラジエータ22の流入口2
3間の第一水路24と、ラジエータの流出口25とサー
モスタット・キャップ26、サーモスタット・ハウジン
グ27、ウォータ・ポンプ28を経てウォータ・ジャケ
ット20の流入口29に至る第二水路30と、第一水路
24及び第二水路30間を連通するバイパス水路31
と、バイパス水路31の開口32を開閉するバイパス弁
15及び第二水路を開閉する主弁12を有するバイパス
型サーモスタット1は、サーモスタット・キャップ26
によってサーモスタット・ハウジング27内に気密に固
定される。
【0027】尚、図に於いてA’はサーモスタット・ハ
ウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ26
内に近接する部位の水温の測定点、Cは流量の測定点で
あり、33はクーリング・ファンである。
【0028】エンジンの冷態時、バイパス型サーモスタ
ット1の主弁12は密閉し、ジグル弁18(図示せず)
も水圧で閉弁しているので、ウォータ・ジャケット20
の流出口21からの高温の冷却水は、ラジエータ22内
を還流出来ず、第一水路24の分岐点Jからバイパス水
路31→サーモスタット・ハウジング27→ウォータ・
ポンプ28→ウォータ・ジャケット20の流入口29へ
と矢印の様に短絡還流する。従ってサーモスタット・ハ
ウジング27内の水温の上昇は早くなる。
【0029】然し、ラジエータ22とサーモスタット・
キャップ26間の冷却水は流れないで滞留しているから
水温の上昇率は低い。図6の自記記録の図7で明らかな
ように、サーモスタット・ハウジング27内の測定点
A’における水温Aがバイパス型サーモスタット1の主
弁12の開弁温度87℃になっても、第二水路30の図
示測定点B’の水温Bは45℃になるに過ぎず、その差
は42℃である。サーモスタット1の主弁12が開弁す
る瞬間、ラジエータ22の下部からの低温冷却水が流入
するため、Bの水温は更に13℃下がり、結局、サーモ
スタット・ハウジング27内の水温との差は55℃の拡
大する。A、B間の斜線で示す面積はその間の熱エネル
ギー損失となる。尚、径か時間はAの水温60℃の時を
ゼロとする。
【0030】サーモスタット1の熱応答は冷却水の熱応
答よりかなり遅れる。従って、主弁12は水温が規定の
開弁温度よりかなり高くなってから弁を開く。同様に、
水温が規定の閉弁温度よりかなり下がってから弁を閉じ
る。この主弁12の開閉初期に大きな熱オーバー・シュ
ートが発生し、又、主弁が閉じたとき主弁の上流側にサ
ージ圧のピークが発生する。
【0031】このオーバー・シュートとサージ圧によっ
て、シリンダ・ブロック、シリンダ・ヘッドに亀裂が発
生することがあり、サーモスタット1、ラジエータ2
2、ウォータ・ポンプ28等の寿命を縮める。
【0032】そこで、本発明では、従来のジグル弁機構
を排除してサーモスタットのフランジ16に少なくとも
1個の小孔19を開口する(図8)。この孔があって
も、コンピュータ制御によるスロットル・ボディ内に噴
射するコールド・スタート・インジェクターのためにエ
ンジンは暖気時間ゼロで即起動するのである。
【0033】小孔19を設けることによりフランジ16
の内外の水圧が等しくなり、リターン・スプリング13
のバネ定数を小さくし、之により主弁12の開弁速度を
高めることができる。即ち、孔がないと、図6において
キャップ26内の水圧はかなり高く、之に抗して主弁を
閉じておくためにスプリング12のバネ定数が高くな
り、開弁速度は低くなる。本発明のサーモスタットは自
己の能力の50%は温存しているのですべての作動が静
かにソフトに迅速に実行されるので、エンジンの振動も
少なく、エンジンの寿命も増す。
【0034】本発明のサーモスタット4ヶの耐久試験の
結果を表3に、従来のもの4ヶを表4に示す。サーモス
タットの耐久性に最も重要な要素であるリフトの変化値
は本発明の方が従来のものより一桁以上も小さく、初期
との変化に至っては殆どゼロに等しい。
【0035】以上述べた本発明のサーモスタットは、ロ
ッドの径、シリンダの内容積、シリンダの肉厚を従来の
サーモスタットと同一のものとした。それでいてもこの
様な類を見ない成果を得たのであるが、以下に述べる手
段を講ずれば冷却水温の上限81℃を更に下げることが
出来る。
【0036】即ち、例えば図2で溶融温度がラインXよ
り3℃早い別のワックスを使用して冷却温水の上限81
℃を78℃に下げることが出来るのである。いずれにし
てもクーリング・ファンスイッチONの温度を1℃刻み
に下げて確認を取る。
【0037】図9はクーリング・ファンを電気的にO
N、OFF制御する有接点ファン・スイッチ44の拡大
断面図で、その右下にその実物大を示す。図9に於いて
ファン・スイッチに装着する小型サーモ・アクチュエー
タ45はロッド46とロッドに摺動自在に係合するガイ
ド・メンバ47の下端面に気密に係合し、同じくロッド
46に摺動自在に係合する弾性シール・スプール48の
底内面とロッドの下端面との間に形成される空間に所要
量の潤滑油49を封じ込み、これ等4者を一体にしてワ
ックス50を充填する感熱筒51内に挿入し、気密に圧
着して構成する。
【0038】サーモ・アクチュエータ45を筐体52の
下端に圧入固定し、ロッド46に挿入する止めリング5
3にリターン・スプリング54を負荷するプッシュ・ロ
ッド55は筐体52の中心孔を貫通突出し、摺動自在で
その先端面56は筐体52の上面に固定するスイッチ・
ケース57内の可動接点58の背面に対向する。
【0039】スイッチ・ケース57の内部には固定接点
59を固定する薄い燐青銅板60の開放遊端を止金具6
1の先端アゴ部で仰え込み、+端子62の下端に固定
し、電気絶縁モールド63で一体に形成する。この固定
接点59はスイッチ・ケース57内にあって可動接点5
8に対向する。可動接点58を固定する薄い燐青銅の円
板64は固定接点59に対し、スナップ・アクションす
るように湾曲形成し、その外周は止め盤65とバネ66
で支持する。そして、スイッチ・ケース57内にこれ等
接点機構を内蔵してケース57の上周面を図示のように
加圧してクーリング・ファン・スイッチは構成される。
【0040】エンジン冷却水の温度が上昇するとサーモ
・アクチュエータ45内のワックスは膨張して体積を増
し、ロッド46は上昇しロッドに固定する止めリング5
3を介してリターン・スプリング54に抗してプッシュ
・ロッド55を前進させる。そして例えば水温が81℃
になるとプッシュ・ロッド55は前進して可動接点58
は翻転してスイッチONとなる。水温が下がるとワック
スは収縮して今度はリターン・スプリング54によりプ
ッシュ・ロッド55は後退し、可動接点は逆に翻転して
スイッチOFFとなるのである。
【0041】このクーリング・ファン・スイッチの最適
起動温度は先行して1℃刻みで下げて確認決定し、エン
ジン冷却システムの最適部を選んでネジ込み、感熱筒が
冷却水中にある様に取り付けるのである。この有接点ク
ーリング・ファン・スイッチのONを75℃にした水温
対経過時間の自記記録を図10に示す。75℃に達する
迄はA’(図12)の温度はAはB’(図12)の温度
Bより1℃高いが75.5℃に達してON、OFF繰り
返す段になるとA、B共に75.5℃を上限として両者
ほぼ同じになり絶対に75.5℃を超すことはない。
【0042】図11は半導体温度センサを内蔵した無接
点型クーリング・ファン・スイッチ67の拡大断面図で
右下にその実物大を示す。本体68の上部にケース69
を固定し、ケース69の内部に+端子70を電気絶縁モ
ールドで一体に成形する絶縁体71を収容する。
【0043】本体68の内部に半導体温度センサー72
の+端子73を端子70に、又アース端子74をケース
69に夫々接続する。そして内部を例えばエポキシ系モ
ールドで固める。75はその注入口である。注入後、注
入口はモールドで塞がる。この無接点型クーリング・フ
ァン・スイッチのONを75℃にした実施例は図10と
全く同じである。
【0044】図12は本発明の自動車エンジン冷却シス
テムの一例である。図6のエンジン冷却システムと同一
の箇所には同一符号で示す。無接点型クーリング・ファ
ン・スイッチ67はサーモスタット・キャップ26を変
形して取り付ける。サーモスタット1は弾性シール・ス
プールの肉厚を超薄くし、リターン・スプリングのバネ
定数を半減し、更に従来のジグル弁機構をフランジ面か
ら取りのぞき小孔を設ける(図8)。76はファン駆動
モーターである。尚、図に於いてA’はサーモスタット
・ハウジング27内、B’はサーモスタット・キャップ
26内の水温の測定点である。
【0045】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明によれ
ば、シール・スプールの肉厚が薄く、その内外の圧力が
等しくなり、シール・スプールのロッドに対する摩擦抵
抗がゼロとなり、主弁を低いワックス圧で即ち低い冷却
水温度で急速に開弁することができる。また主弁が閉じ
る弁座を介するフランジに小孔が形成されているのでフ
ランジ内外が等圧になり、之によりリターン・スプリン
グのバネ定数を小さくし、この点においても主弁の作動
速度を更に高くし、低温度で開弁することができる。か
くて、燃費を節約し、エンジンの寿命を増し、NO
COを削減し、地球温暖化防止に貢献することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ワックス圧の代りに油圧を利用した弾性シ
ール・スプールの油圧力−弁リフトの試験装置。
【図2】 従来の最新型ワックス型サーモスタットY
と本発明のワックス型サーモスタットXの冷却水温対弁
リフトのダイヤグラムである。
【図3】 本発明の自動車エンジン用ワックス型サー
モスタットの断面図で主弁の全閉時を示す。
【図4】 本発明の自動車エンジン用ワックス型サー
モスタットの断面図で主弁の全開時を示す。
【図5】 ジグル弁機構。
【図6】 ジグル弁機構付の従来のサーモスタットで
構成する自動車エンジンの冷却システム。
【図7】 図6の冷却水の流量、温度、経過時間の自
記記録を示す。
【図8】 本発明の自動車エンジン用ワックス型サー
モスタットのフランジ面の小孔を示す断面図。
【図9】 有接点クーリング・ファン・スイッチの断
面図。
【図10】 有接点クーリング・ファン・スイッチの冷
却水温対経過時間の自記記録を示す
【図11】 半導体温度センサを内蔵する無接点のクー
リング・ファン・スイッチの断面図
【図12】 本発明の自動車エンジンの高冷却効率のワ
ックス型サーモスタットに連動する同じく本発明の半導
体温度センサを内蔵する無接点クーリング・ファン・ス
イッチで構成する自動車エンジンの冷却システム。
【符号の説明】 1 サーモスタット 20 ウォータ・ジャケット 2 サーモ・アクチュエータ 21 ウォータ・ジャケットの流出口 3 ロッド 22 ラジエータ 4 ガイド・メンバ 23 ラジエータの流入口 5 弾性シール・スプール 24 第1水路 6 潤滑油 25 ラジエータの流出口 7 ワックス 26 サーモスタット・キャップ 8 感熱シリンダ筒 27 サーモスタット・ハウジング 9 弁座 28 ウォータ・ポンプ 10 ハウジング 29 ウォータ・ジャケットの流入口 11 フレーム 30 第2水路 12 主弁 31 バイパス水路 13 リターン・スプリング 32 バイパス水路の開口 14 頂点 33 クーリング・ファン 15 バイパス弁 44 有接点クーリング・ファン・ 16 フランジ面 スイッチ 17 ジグル弁機構 67 半導体温度センサを利用した 18 ジグル弁 無接点クーリング・ファン・ 19 小孔 スイッチ 76 ファン駆動モーター

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのウォータ・ジャケットの流出
    口とラジエータを連通する第一水路と、ラジエータとウ
    ォータ・ジャケットの流入口を連通する第二水路と、第
    一第二水路を連通するバイパス水路、第二水路とバイパ
    ス水路の交点に設けられたハウジングと、ハウジングに
    固定されたロッドと、該ロッドに摺動可能に係合された
    ガイド・メンバと、ロッドの外周を囲みガイド・メンバ
    に基部を気密に係合された弾性シール・スプールと、ロ
    ッドとシール・スプールとの間の空間に封入された潤滑
    油と、ガイド・メンバとシール・スプールを収納する感
    熱シリンダと、感熱シリンダ内に封入されたワックス
    と、ガイド・メンバに固定され第二水路を開閉する主弁
    及びバイパス水路を開閉するバイパス弁と、弁座を有し
    ハウジングに固定されたフランジと、主弁を弁座の方へ
    付勢するリターン・スプリンングとを有し、主弁の閉弁
    時にフランジの内外面に水圧が掛けられている冷却シス
    テムにおいて、 シール・スプールのロッドに接する部分の肉厚がロッド
    直径の25%から5%の範囲内にあり、 少なくとも一個の小孔がフランジに形成されており、主
    弁の作動温度範囲がワックスの固体から液体に変化する
    範囲内にあるように、シール・スプールの肉厚及びリタ
    ーン・スプリングのバネ定数が選定されており、エンジ
    ンのクーリング・ファンを作動させるクーリング・ファ
    ン・スイッチを設け、冷却水の温度の上限がワックスが
    固体から液体に変化する範囲内にあるよう、クーリング
    ・ファン・スイッチの作動温度を定めたことを特徴とす
    る自動車エンジンの冷却システム。
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