JP3202304B2 - 感熱孔版用原紙 - Google Patents

感熱孔版用原紙

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JP3202304B2
JP3202304B2 JP04764892A JP4764892A JP3202304B2 JP 3202304 B2 JP3202304 B2 JP 3202304B2 JP 04764892 A JP04764892 A JP 04764892A JP 4764892 A JP4764892 A JP 4764892A JP 3202304 B2 JP3202304 B2 JP 3202304B2
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史彦 望月
高志 惟村
正之 村田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感度、画質が優れ、し
かも取扱性、製版時の搬送性も向上した感熱孔版用原紙
及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】赤外線、サーマルヘッド、レーザー光等
の手段を用いて原紙を穿孔製版し、これを印刷用の版と
して使う印刷方式は、簡便な印刷方式として広く普及し
ている。これら穿孔方式の中でも、サーマルヘッドを使
用したデジタル穿孔方式は、地汚れの発生が無いこと、
文字や図形のデジタル処理が可能なこと、簡便性が良い
ことなどの理由により、現在では穿孔方式の主流となり
大部分を占めている。また近年、ハードメーカーにおい
ては該製版機の差別化を図るための改良が行われ、サー
マルヘッドの微小化、高精細化(16dot/mm以
上)が進められ、またサーマルヘッドを長寿命化するた
めの低エネルギー化が進められている。更に、市場ニー
ズに合った自動化が進められ、製版から印刷、排版まで
全自動でできる機種も出てきている。従来、この方式に
使用する感熱孔版用原紙は、薄葉紙、不織布、紗等の多
孔質支持体上に、通常は接着剤を用いて、1〜5μmの
熱可塑性フィルムを積層した構成のものであり、前記し
たような製版機の改良が進むにつれ、感熱孔版用原紙も
サーマルヘッドの微小化、高精細化に対応した高画質
化、あるいはサーマルヘッドの低エネルギー化に対応し
た高感度化、更にはそれらを満足した上での自動機への
対応化等の検討がなされている。感熱孔版用原紙の感
度、画質を高める方法としては、感熱孔版用原紙表面の
平滑性を高める方法が既に知られている。これは、表面
の平滑性を上げることで、サーマルヘッドとの密着を良
くし、熱をより効率良く伝達させるという考え方に立っ
ている。従来の感熱孔版用原紙は、薄葉紙の様な表面平
滑性の低い多孔質支持体上に熱可塑性フィルムをラミネ
ートしたものであるが、この場合、支持体表面の凹凸に
沿ってフィルムも変形するため、通常は表面平滑性の低
いものしかできない。特に厚さが2μm以下で融点が低
く、熱収縮率の高い高感度フィルムを用いた場合は、フ
ィルムの剛度が低く、支持体の凹凸に沿った変形がより
現れ易くなる。この支持体の凹凸に沿った変形を防ぎ、
表面平滑性を高めるため、例えば鏡面ロールにフィルム
を密着させた状態で支持体とラミネートする方法(特公
平3−52354号公報)が提案されているが、特殊な
製造設備が必要なこと、フィルムの取扱いに細心の注意
が必要なこと、更には鏡面ロールの清浄度を保つのが困
難なこと等の問題があり、しかも該発明をもってして
も、2μm以下の厚さで融点が低く熱収縮率の高い高感
度フィルムを使用した場合は、所望の感熱孔版用原紙を
得ることはできなかった。また、感熱孔版用原紙の、裁
断時の取扱性、製版印刷時の搬送適性を向上させる方法
としては、支持体とフィルムを接着剤を介してラミネー
トするときに、支持体あるいはフィルムを、水分あるい
は熱で伸縮させ、各々のバランスを取ることによりカー
ルを少なくする方法(特開平3−16794号公報)が
提案されている。この方法では確かにカールが少なくな
り、裁断時の取扱性、製版時の搬送適性は良くなるが、
感熱孔版用原紙製造時の水分あるいは温度管理が複雑に
なること、更にはこのようにして作られた感熱孔版用原
紙は、前記したような支持体表面の凹凸に沿った変形が
フィルム表面に起こるため、表面平滑性が低く、感度、
画質の劣ったものしかできないという品質的問題点もあ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の感熱
製版用原紙が有する欠点を解消し、表面平滑性の高い、
高感度、高画質で、しかも取扱性、製版時の搬送性が良
好な感熱孔版用原紙を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
検討した結果、流れ方向と幅方向のカールを少なくする
のでは無く、流れ方向(以下MDと略す。)と幅方向
(以下CDと略す。)のカールの比を規定することで、
支持体表面の凹凸の影響を受けない表面性を持ち、しか
も取扱性、搬送性が向上した感熱孔版用原紙を見いだ
し、本発明をなすに至った。即ち、本発明は、下記の特
徴をもつ感熱孔版用原紙及びその製造方法である。 1.ラミネート部及び/又はラミネート前後部で、多孔
質支持体及び/又は熱可塑性フィルムを、流れ方向と幅
方向に張った状態で、多孔質支持体上に熱可塑性フィル
ムを積層してなる感熱孔版用原紙であって、熱可塑性フ
ィルム側表面の王研式平滑度が1000秒以上であり、
下記測定法で測定される幅方向と流れ方向とのカール比
が0.2〜5.0であることを特徴とする感熱孔版用原
紙。 測定法:感熱孔版用原紙を平坦な面の上に置き、この感
熱孔版用原紙の流れ方向に平行な10cmの直線を一辺
とする正方形の対角線上に切込みを入れる。切込みの入
った感熱孔版用原紙は、流れ方向、幅方向のカールの強
さにより、図1の様に変化する。このカールの強さを、
図1の流れ方向のa点とc点間の長さ、及び幅方向のb
点とd点間の長さとし、流れ方向と幅方向のカールの比
を式1より求める。
【0005】
【図1】
【0006】
【式1】
【0007】2.多孔質支持体と熱可塑性フィルムを積
層してなる感熱孔版用原紙を製造するに際して、ラミネ
ート部及び/又はラミネート前後部で、多孔質支持体及
び/又は熱可塑性フィルムを、流れ方向と幅方向に張っ
た状態でラミネートすることを特徴とし、更に好ましく
は、多孔質支持体及び/又は熱可塑性樹脂フィルムを幅
方向に張る装置に、エキスパンダーロール及び/又は弓
型バーを用いる1.記載の感熱孔版用原紙の製造方法。
【0008】以下に、本発明を更に詳しく説明する。本
発明で使用する多孔質支持体は、熱可塑性フィルムを支
持し、印刷時にインキが通過できる様な構成を持つもの
であり、例えば、木材パルプ、麻、みつまた、こうぞの
ような天然繊維、及びレーヨン、ビニロン、ナイロン、
ポリエステル、ポリフェニレンサルファイト、アクリロ
ニトリルなどのような化学繊維を、湿式あるいは乾式で
シート状にしたものである。米坪、厚さについては特に
限定されるものでは無いが、インキ消費量、あるいは強
度、取扱性の点より5〜20g/m2 程度のものが適当
である。また、支持体表面の平滑性を高め、フィルムを
ラミネートした後の平滑性をより高めるため、スーパー
カレンダー処理がなされてもよい。
【0009】本発明で使用する熱可塑性フィルムは、製
版時の加熱により穿孔、収縮するものであり、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム、ポ
リスチレンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリ塩化
ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリフ
ッ化ビニリデン等が挙げられる。本発明において、フィ
ルムの組成あるいは特性は、特に限定されるものでは無
いが、本発明の目的である高感度感熱製版用原紙を得る
ためには、5μm以下、望ましくは2μm以下の厚さで
熱収縮率が高く、融点の低い高感度フィルムが好適であ
る。また、これらフィルムにあらかじめ、帯電防止剤、
スティック防止剤等の処理がなされても良い。
【0010】前記支持体及びフィルムを、通常は接着剤
を介してラミネートするのであるが、この接着剤として
は従来公知の接着剤が使え、例えば、ポリエステル系樹
脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂、ポリアクリル酸エステル系樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体樹脂等が挙げられる。接着剤の塗布量
は、量が多すぎると感度、画質の低下が起こり、少ない
と接着力が不足し印刷時の耐刷性が悪くなるため、これ
らの兼ね合いで決められ、0.1〜7g/m2 、好まし
くは0.3〜3g/m2 の範囲で用いるのがよい。また
必要に応じて帯電防止剤、塗工性改質剤の様な添加剤を
使用しても良い。
【0011】本発明の、感熱孔版用原紙表面の王研式平
滑度が1000秒以上で、前記測定法におけるカール比
が0.5〜2.0の感熱孔版用原紙は、ラミネート部及
び/又はラミネート前後部で、多孔質支持体及び/又は
熱可塑性フィルムを、MDとCDに張った状態でラミネ
ートすることにより製造される。多孔質支持体と熱可塑
性フィルムをラミネートし、感熱孔版用原紙を製造する
ためのラミネーターにおいて、支持体または/及びフィ
ルム上に接着剤を塗布し、接着性を有する間に支持体と
フィルムをラミネートするのであるが、通常はラミネー
トを安定して行うため、ある程度の張力を持ってラミネ
ートされる。この張力は、通常、支持体あるいはフィル
ムのフィードロール、ガイドロール、あるいはラミネー
ト後のニップロールの差速を利用したMDに掛かる張力
であるが、本発明においては、以下の様な方法でCDに
も張力が掛かるようにする。
【0012】即ち、ラミネート部または/及びラミネー
ト前後部に、エキスパンダーロールまたは/及び弓バー
の様なCDに張力が掛かる装置を取り付ける。ここでい
うエキスパンダーロールとは、曲率を持った軸に、摩擦
係数が大きく伸縮性のあるゴム状の材質のものを巻き付
けたロール、あるいは、いわゆるフラットエキスパンダ
ーロールと呼ばれているストレートな軸を持つものが挙
げられる。また、ここでいう弓バーとは曲率を持ったバ
ーのことであり、そのバーを滑りながら通過させること
でシートをCDに広げる効果を持つものである。本発明
においては、CDに伸ばす効果の大きいエキスパンダー
ロールが有効であり、またシートに掛かる負荷を少なく
するための回転駆動装置が付いているものが好ましい。
CDに伸ばす装置の取付位置としては、ラミネート部ま
たは/及びラミネート前後部が良い。ラミネート前後部
にそれらCDに伸ばす装置を取り付けた場合は、ラミネ
ート位置と離れているとCDに伸ばした効果が下がるた
め、可能な限りラミネート位置に近い方が良い。また、
支持体側及びフィルム側の両方、あるいは片方に取り付
け、各々のCDに広げる効果を調整できるようにするこ
とが望ましい。
【0013】これら方法によるMDに掛かる張力と、C
Dに掛かる張力のバランスは、使用する支持体、フィル
ムの強度、伸び等の物性、あるいは幅、厚さ等の形状に
より変わり、またできあがった感熱孔版用原紙の平滑
度、カールの数値を所望の数値にするため調整されるも
のであるが、MD、CD共に、ラミネート位置で0.0
3〜7%に伸びる程度の張力に調整されることが望まし
い。また、ラミネート部において、ニップロールを使っ
た加圧方法、あるいはニップロールを使わないでシート
の張力により加圧する方法等あるが、ラミネート部がエ
キスパンダーロールの場合はニップロールを使わない加
圧方法が好ましい。またラミネート部において、支持体
側を外にしても、フィルム側を外にしてもどちらの通紙
方法でも良く、その時のラミネートロールに抱かせる角
度も特に限定されるものではない。
【0014】この様な方法により、MDとCDの張力を
バランスさせ、表面平滑度が王研式で1000秒以上、
及び前記測定法で測定されるカールの比が0.2〜5.
0の感熱孔版用原紙を得るのであるが、MDまたは/及
びCDの張力が弱かった場合は、ラミネート後のフィル
ム面が、支持体表面の凹凸の影響を受け、感熱孔版用原
紙としての平滑度が1000秒に達しなくなる。この時
にはサーマルヘッドとの密着が悪くなり、感度、画質が
劣る結果となる。また、MDあるいはCDの張力バラン
スが相対的に大きく違っている場合は、感熱孔版用原紙
の平滑度としては1000秒以上のものが得られるとき
もあるが、片方向のカールが強くなりすぎ、裁断時の取
扱性の低下、製版機への装着性の低下、及び特に全自動
印刷機においてジャムが起こる等の搬送性低下が見られ
る。片方向のみのカールが強くなった時にこのような問
題が起こるのであるが、これは片方向のみのカールだ
と、カールの原因である内部応力を抑制するような力が
働かず、その応力が無くなるまで自由にカールし、その
ため強いカールになる。本発明のようにMDとCDのカ
ールのバランスが良い場合には、実際はMD、CDに強
い内部応力(カール)が掛かっているのであるが、両者
で相殺しあい、見かけ上はそれ程大きなカールにならな
い。
【0015】本発明の感熱孔版用原紙は、この様な方法
により製造されるのであるが、必要に応じて帯電防止
剤、スティック防止剤等のオーバーコート層、あるいは
水分調整のための加湿等がなされても良い。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、実施例における評価方法は以下の方法による。 1)カール 前記した測定法に準ずる。 2)画質 サーマルヘッドの1ドットあたりの製版エネルギーを可
変できる画像試験機(株式会社大倉電機製:サーマルヘ
ッド印字装置TH−PMD)にて、感熱孔版用原紙を製
版した後、感熱孔版用印刷機(理想化学工業(株)製リ
ソグラフAP7200)にて印刷スピード100枚/分
で印刷し、100枚めの印刷物について画質のきめ細か
さを調べ、実用上問題無いきめ細かい画質が得られた製
版エネルギーを、各感熱孔版用原紙の最低製版エネルギ
ーとして評価した。 3)搬送性 感熱孔版原紙をデジタル穿孔方式の自動製版印刷機
((株)リコー製プリポートSS860)にて100版
製版(各500枚/1版印刷)を行ないその搬送不良率
(式2参照)を調べた。
【0017】
【式2】
【0018】実施例1 厚さ2μの2軸延伸ポリエステルフィルムの片面に、ト
ルエンに溶解した塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体樹脂
(サイビノールLG−L3、サイデン化学(株)製)を
乾燥後約0.9g/m2 となるようにロールコーターで
塗布した後、この塗布面と反対面を連続的に回転駆動し
ているエキスパンダーロールに接触させ、その直後に、
12g/m2 のマニラ麻100%の多孔性支持体と貼り
合わせた。次いでこの、フィルムと多孔性支持体からな
る積層体のフィルム面にシリコーンオイルエマルジョン
(トーレダウコーニング・シリコーン(株)製、SM−
8701)を乾燥後約0.2g/m2 となるように塗布
し感熱孔版用原紙を作製した。ここで得られた感熱孔版
用原紙の王研式平滑度は4800秒、カールの比は0.
73であり、実際に製版印刷した結果、0.125mJ
/dotまできめ細かな画質が得られ搬送性も良好であ
った。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】実施例2 厚さ1.5μの低融点2軸延伸ポリエステル系フィルム
の片面に、トルエン75部、酢酸エチル25部の溶剤に
溶解した飽和ポリエステル樹脂(ボンドKV−35、コ
ニシ(株)製)を乾燥後約1.5g/m2 となるように
ロールコーターで塗布した後、この塗布面と反対面を曲
率を持った弓バーに接触させ、その直後に、マニラ麻8
0%・ポリエステル繊維20%からなる多孔性支持体と
貼り合わせた。次いで、このフィルムと多孔性支持体か
らなる積層体のフィルム面に実施例1で用いたシリコー
ンオイルエマルジョンを乾燥後約0.2g/m2 となる
ように塗布し感熱孔版用原紙を作製した。ここで得られ
た感熱孔版用原紙の王研式平滑度は、2000秒,カー
ルの比は0.42であり、実際に製版印刷した結果、
0.09mJ/dotまできめ細かな画質が得られ搬送
性も良好であった。結果を表1に示す。
【0021】実施例3 厚さ2.0μの低晶質低融点高収縮性の高感度2軸延伸
ポリエステル系フィルムの片面に、メタノールに溶解し
た酢酸ビニル樹脂(セビアンAー712、ダイセル化学
工業(株)製)を乾燥後約1.2g/m2 となるように
ロールコーターで塗布した後、この塗布面と反対面をフ
ラットエキスパンダーロールに接触させ、このロール上
にて同時にマニラ麻80%・ポリエステル繊維20%か
らなる多孔性支持体と貼り合わせた。次いで、このフィ
ルムと多孔性支持体からなる積層体のフィルム面にイソ
プロピレンアルコールに溶解したシリコーンオイル(ト
ーレダウコーニング・シリコーン(株)製、SF−84
21)を乾燥後約0.2g/m2 となるように塗布し感
熱孔版用原紙を作製した。ここで得られた感熱孔版用原
紙の王研式平滑度は3800秒、カールの比は2.82
であり、実際に、製版印刷した結果、0.065mJ/
dotまできめ細かな画質が得られ搬送性も良好であっ
た。結果を表1に示す。
【0022】実施例4 厚さ2.0μの低晶質低融点高収縮性の高感度2軸延伸
ポリエステル系フィルムの片面に、メタノールに溶解し
た酢酸ビニル樹脂を乾燥後約1.2g/m2 となるよう
にロールコーターで塗布した後、この塗布面と反対面を
フラットエキスパンダーロールに接触させ、ガイドロー
ル1本を経てマニラ麻80%・ポリエステル繊維20%
からなる多孔性支持体と貼り合わせた。次いでこの、フ
ィルムと多孔性支持体からなる積層体のフィルム面にイ
ソプロピレンアルコールに溶解したシリコーンオイルを
乾燥後約0.2g/m2 となるように塗布し感熱孔版用
原紙を作製した。ここで得られた感熱孔版用原紙の王研
式平滑度は1200秒、カールの比は0.24であり、
実際に製版印刷した結果、0.09mJ/dotまでき
め細かな画質が得られ搬送性も良好であった。結果を表
1に示す。
【0023】比較例1 実施例1で用いたエキスパンダーロールをとり外した以
外は全て実施例1と同じ方法にて感熱孔版用原紙を得
た。ここで得られた感熱孔版用原紙の王研式平滑度は、
880秒、カールの比は0.18であり、実際に製版印
刷した結果、0.125mJ/dotにおいても白抜け
状の斑点が目だち、がさついた画質であった。また、若
干搬送不良も生じた。結果を表1に示す。
【0024】比較例2 実施例2で用いた弓バーをとり外した以外は全て実施例
2と同じ方法にて感熱孔版用原紙を得た。ここで得られ
た感熱孔版用原紙の王研式平滑度は、720秒、カール
の比は0.16であり、実際に製版印刷した結果、0.
125mJ/dotにおいても白抜け上の斑点が目だ
ち、がさついた画質であった。また、製版中搬送不良が
生じた。結果を表1に示す。
【0025】比較例3 実施例3で用いたフラットエキスパンダーロールをとり
外した以外は全て実施例3と同じ方法にて感熱孔版用原
紙を得た。ここで得られた感熱孔版用原紙の王研式平滑
度は520秒、カールの比は0.08であり、実際に製
版印刷した結果、0.125mJ/dotにおいても白
抜け上の斑点が目だち、がさついた画質であった。ま
た、製版中搬送不良が生じた。結果を表1に示す。
【0026】比較例4 ニップロールの差速を大きくしフィルムにかかる張力を
最大限強くした以外は比較例2と全く同じ方法で感熱孔
版用原紙を得た。ここで得られた感熱孔版用原紙の王研
式平滑度は1030秒、カールの比は0.02であり、
実際に製版印刷した結果、0.09mJ/dotまでき
め細やかな画質が得られた。しかしながら、製版時、印
刷時の搬送不良が多く、MD方向カールが強いため取扱
性も非常に悪かった。結果を表1に示す。
【0027】比較例5 ニップロールの差速を利用しフィルムにかかる張力を最
小限弱くした他は比較例2と全く同じ方法で感熱孔版用
原紙を得た。ここで得られた感熱孔版用原紙の王研式平
滑度は480秒、カールの比は0.27であり、実際に
製版印刷した結果、搬送性は問題無かったが0.125
mJ/dotにおいても白抜け状の斑点がめだち、がさ
ついた画質であった。結果を表1に示す。
【0028】
【発明の効果】本発明方法により得られた感熱孔版用原
紙は、表面平滑性が高いため、サーマルヘッドとの密着
が良好となり、高感度、高画質であり、また、極端な片
方向のみのカールが無いため取扱性が良好であり、製版
時の搬送性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるカール測定の概図である。
【符号の説明】
a,c MDの測定点 b,d CDの測定点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41N 1/24 102 B41C 1/055 511

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラミネート部及び/又はラミネート前後
    部で、多孔質支持体及び/又は熱可塑性フィルムを、流
    れ方向と幅方向に張った状態で、多孔質支持体上に熱可
    塑性フィルムを積層してなる感熱孔版用原紙であって、
    熱可塑性フィルム側表面の王研式平滑度が1000秒以
    上であり、下記測定法で測定される幅方向と流れ方向と
    のカール比が0.2〜5.0であることを特徴とする感
    熱孔版用原紙。 測定法:感熱孔版用原紙を平坦な面の上に置き、この感
    熱孔版用原紙の流れ方向に平行な10cmの直線を一辺
    とする正方形の対角線上に切込みを入れる。切込みの入
    った感熱孔版用原紙は、流れ方向、幅方向のカールの強
    さにより、図1の様に変化する。このカールの強さを、
    図1の流れ方向のa点とc点間の長さ、及び幅方向のb
    点とd点間の長さとし、流れ方向と幅方向のカールの比
    を式1より求める。 【図1】 【式1】
  2. 【請求項2】 多孔質支持体と熱可塑性フィルムを積層
    してなり、熱可塑性フィルム側表面の王研式平滑度が1
    000秒以上であり、下記測定法で測定される幅方向と
    流れ方向とのカール比が0.2〜5.0である感熱孔版
    用原紙の製造方法であって、多孔質支持体上に熱可塑性
    フィルムを積層するに際し、ラミネート部及び/又はラ
    ミネート前後部で、多孔質支持体及び/又は熱可塑性フ
    ィルムを、流れ方向と幅方向に張った状態でラミネート
    することを特徴とする感熱孔版用原紙の製造方法。 測定法:感熱孔版用原紙を平坦な面の上に置き、この感
    熱孔版用原紙の流れ方向に平行な10cmの直線を一辺
    とする正方形の対角線上に切込みを入れる。切込みの入
    った感熱孔版用原紙は、流れ方向、幅方向のカールの強
    さにより、図1の様に変化する。このカールの強さを、
    図1の流れ方向のa点とc点間の長さ、及び幅方向のb
    点とd点間の長さとし、流れ方向と幅方向のカールの比
    を式1より求める。 【図1】 【式1】
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