JP3201824B2 - 呼吸ガス供給装置 - Google Patents

呼吸ガス供給装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟なダイヤフラムに
よって区切られた内部チャンバを画定するケーシング，
ケーシングの第１側壁に配置され、内部チャンバ内に延
びるロッド組立体の一方の端部においてピストンと一体
であり、弁座と共働する弁を備えた膨張弁体を備え、ロ
ッド組立体の他方の端部は、ダイヤフラムと共働するレ
バーに接続される種類の、特に潜水夫用の呼吸ガス供給
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】この種の装置は、出願人名義によるフラ
ンス国特許公開第２，６４４，７５０号明細書に記載さ
れている。この種の装置は、ダイヤフラムによって使用
者が十分な量の呼吸ガスを周囲の媒体の圧力で調達する
ことを可能にし、膨張弁体は、周囲媒体の圧力より高い
圧力で供給される呼吸ガスの必要な膨張を保証する。
【０００３】上記明細書に記載されたように、このよう
な膨張によってケーシング内は非常に寒冷となり、した
がって弁体の機械的操作機構を実質的に冷却する傾向と
なる。使用者が低温の媒体内で操作するとき、内部チャ
ンバ内の温度は一層低い値まで下がる。内部チャンバ
は、呼吸用マウスピースを通ってその中に侵入する水を
しばしば含むことがある。
【０００４】さらに使用者によって吐き出された空気は
水分で飽和されている。内部チャンバ内に存在する水分
は、冷えた部品と接触して、氷結し、弁体の機械的機構
の妨げとなる。これらの欠点を解消できる第１の解決策
によれば、上記明細書は非熱伝導材料でロッド組立体を
つくることを提案している。現在では、金属ではなくて
プラスチック材料でケーシングをつくっているので、上
記の第１の提案による解決は不十分なことが確認され
た。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡単
な構造で製造コストを低くおさえながら、特に潜水の場
合に、低温であるがわずかにマイナスである温度の媒体
内における氷結の耐性を著しく向上させることができ
る、前記した種類の呼吸装置を提供することである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この目的のため本発明の
一特徴によれば、膨張弁体は装置の周囲媒体との熱交換
手段を有している。
【０００７】本発明のさらに特定の一特徴によれば、弁
座はケーシングの外に延び、周囲媒体との大きな熱交換
面を提供する典型的にはひれ形状をした外側部分を構成
する熱伝導材料製の管状要素内に取付けられている。
【０００８】本発明の他の一特徴によれば、ロッド組立
体の他端部は、ケーシングの第１側壁と反対側の第２側
壁側に取付けられ、装置を囲む媒体との熱交換手段と組
合された管状ロッド支持体内に案内され、ロッド支持体
は典型的には、周囲媒体との熱交換する大きな熱交換面
を備える例えばひれ形状である外側部分を備えた閉鎖部
材に接続される。
【０００９】このような構造を用いると、呼吸ガスの膨
張によって装置内で発生される寒冷状態は、前記熱交換
手段によって周囲媒体に排出されるので、本質的な膨張
弁体のレベルまで、すなわち冷たい媒体内で装置が使用
される場合にまで範囲が広げられても、あるいはロッド
とレバーとの間の連接接続部分のレベルまでも、これら
の部分が氷結する危険を防止する。
【００１０】本発明は、海中潜水夫用のような、圧縮空
気呼吸装置の第２段に適用されるのが好ましいが、その
ような装置の第１段の膨張にも適用される。本発明の他
の特徴及び利点は、限定しない例として与えられた一実
施態様について、添付の図面を参照しながら以下になさ
れる記載によって明らかになるであろう。
【００１１】
【実施例】図１には、底部２及び対向する側壁の二つの
部分３，４をもった、洗面器の形をしたケーシング１が
見られる。洗面器形ケーシングは、強制供給再開用押し
ボタン７を有する外側フード６によって保護された、エ
ラストマ材料製の柔軟なダイヤフラム５により閉じられ
る。したがってケーシング１及びダイヤフラム５は、導
管によって口腔（図示せず）と連通し、第１側壁部分３
内に配置され、全体として符号９で示される膨張弁体に
よって呼吸ガスを供給される内部チャンバ８を画定す
る。
【００１２】この膨張弁セット９は、内部シリンダ１２
を限定する管状弁本体１１が中に取付けられる収容部１
０によって形成され、内部シリンダ１２内にはピストン
１３が滑動自在に取付けられ、ピストンの一端は、エラ
ストマ製の弁要素１４を支持し、弁要素１４の反対側
は、内部チャンバ８内に延びるロッド１５によって延長
されている。
【００１３】本発明に従って弁本体１１内には、ケーシ
ングの外に延びる外側部分を構成し、圧力下の呼吸ガス
供給管（図示せず）と接続されるための管状要素１６が
ねじ込まれる。管状要素１６は、その内側端部に管状要
素１７を受けるねじ溝を備え、管状要素１７の面取りさ
れた内側端部は弁要素１４のための弁座を形成する。
【００１４】ピストン１３−弁１４のセットは、側壁３
に取り付けられたデフレクタ１９に支えられ、内部チャ
ンバ８の内側ではロッド１５の案内部を形成するばね１
８によって弁座１７の方へ付勢される。デフレクタ１９
は、ケーシング１の底部２から内部チャンバ８の内側に
延びる突出部２０によって、側壁３に抗する位置に係止
される。
【００１５】本発明の一態様によれば、管状要素１６の
外側部分は、典型的には周囲の媒体と管状要素１６、弁
座本体１７及び弁本体１１の組立体との間の熱交換を確
立するための複数の環状冷却ひれ２１によって形成され
る。
【００１６】本発明の特別な態様によれば、ピストン・
ロッド１５は、第２ロッド２２と同軸に接続され、第２
ロッド２２のピストン・ロッド１５と反対側の端部は、
膨張弁セット９と反対側の第２側壁部分４に取付けられ
た管状ロッド支持体２４の内部シリンダ内で滑動する座
金２３を支える。
【００１７】ロッド支持体２４は、二つの側面開口２５
を有し、これらの開口を、作動レバー２７のフオーク形
端部の二つの指が座金２３と共働するために通り、レバ
ー２７の他方の端部は、ダイヤフラム５と接触して共働
する。
【００１８】さらに特別な方法によれば、図に示された
ように、ピストン・ロッド１５は、断熱プラスチック材
料製、例えばアセタール樹脂製のキャップ２８内にねじ
込まれ、キャップ自体は同様に断熱プラスチック材料
製、特にアセタール樹脂製の管状継手２９のねじ切り端
部にねじ込まれて、管状継手内には座金２３と反対側の
ロッド２２の端部に、例えば周縁に広げられた頭部３０
が固定される。
【００１９】本発明の一態様によれば、第２ロッド及び
レバーの支持体２４は、第２側壁４を横切る開口３１に
取付けられ、円筒形閉鎖固定要素３２のねじ切りされた
内側端部にねじ止めによって接合され、閉鎖固定要素３
２は、管状要素１６の外側端部のように、一連の環状冷
却ひれ３３の形状である外側部分を校正紙、固定閉鎖要
素３２はその外側端部に、ロッド支持体２４とのねじ止
めを可能にするドライバー受け３４を備えている。
【００２０】実際的実施態様では、ピストン１３−弁１
４−ピストン・ロッド１５のセット、第２ロッド２２及
びレバー２７はステンレス鋼でつくられる。デフレクタ
１９は、ケーシング１と同じプラスチック材料、例えば
ポリフエニレン・オキシド又はポリウレタンでつくられ
る。弁座本体１７，弁本体１１及びロッド支持体２４は
クロム鍍金真鍮でつくられる。管状要素１６及び円筒形
要素３２は例えばクロム鍍金のような表面処理を施され
た真鍮でつくられる。
【００２１】本発明が一実施態様と関連して述べられた
が、本発明はそれに限定されるものではなく、むしろ当
業者にとって明らかな修正及び変形を受け入れることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 潜水用の第２段の膨張の断面略図。
【符号の説明】
１ 洗面器形のケーシング ２ ケーシング１の底部 ３，４ 同側壁の部分 ５ エラストマ製の柔軟なダイヤフラム ６ 外側フード ７ 強制供給再開用押しボタン ８ 内部チャンバ ９ 膨張弁体 １０ 膨張弁体９の収容部 １１ 同管状弁本体 １２ 同内部シリンダ １３ 同ピストン １４ 同エラストマ製弁要素 １５ ピストン１３のロッド １６ 管状要素 １７ 膨張弁体９の弁座 １８ 同ばね １９ 同デフレクタ ２０ 突出部 ２１，３３ 環状冷却ひれ ２２ 第２ロッド ２３ 座金 ２４ 管状ロッド支持体 ２５ ロッド支持体２４の側面開口 ２６ 作動レバー２７の一方の端部の指 ２７ 作動レバー ２８ キャップ ２９ 管状継手 ３０ 第２ロッドの広げられた頭部 ３１ 第２側壁４の開口 ３２ 円筒形閉鎖固定要素 ３４ ドライバー受け
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B63C 11/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 柔軟なダイヤフラム（５）によって区切
    られた内部チャンバ（８）を具備するケーシング（１）
    を構成し、前記ケーシングの第１側壁（３）に配置さ
    れ、前記ケーシングの中に排出を行い、内部チャンバ内
    に延びるピストン・ロッド組立体（１５，２２）の一方
    の端部はピストン（１３）と一体であり、弁座（１７）
    と共働する弁（１４）を備えた膨張弁体（９）を具備
    し、前記ピストン・ロッド組立体の他方の端部（２３）
    は、ダイヤフラム（５）と共働するレバー（２７）に接
    続される呼吸ガス供給装置において、膨張弁体（９）
    が、ケーシングの外側に露出した部分を備え、装置を囲
    む媒体と熱交換する熱交換手段（１６，２１）を具備す
    ることを特徴とする装置。
  2. 【請求項２】 弁座（１７）が熱伝導材料製の管状要素
    （１６）内に取付けられ、前記管状要素が、ケーシング
    の外に延び、周囲媒体に接する大きな熱交換面（２１）
    を備える形状である外側部分を構成することを特徴とす
    る請求項１記載の装置。
  3. 【請求項３】 外側部分がひれ（２１）の形状であるこ
    とを特徴とする請求項２記載の装置。
  4. 【請求項４】 ピストン（１３）と弁（１４）とによっ
    て構成された組立体が、ばね（１８）によって弁座（１
    ７）方向に付勢され、前記ばねが、内部チャンバ（８）
    内に配置されたプラスチック材料製の覆い（１９）に支
    えられることを特徴とする請求項１ないし３のいずれか
    １項記載の装置。
  5. 【請求項５】 ロッド組立体（１５，２２）が、ピスト
    ン（１３）と一体の第１ロッド（１５）及び第２ロッド
    （２２）によって構成され、前記第１ロッド及び前記第
    ２ロッドが、プラスチック材料製の継手要素（２９）に
    よって同軸に接続されていることを特徴とする請求項１
    ないし４のいずれか１項に記載の装置。
  6. 【請求項６】 第１ロッド（１５）及び第２ロッド（２
    ２）がステンレス鋼製であることを特徴とする請求項５
    記載の装置。
  7. 【請求項７】 ロッド組立体の他端部（２３）が、管状
    ロッド支持体（２４）に案内され、前記支持体が、ケー
    シングの第１側壁（３）と対向する第２側壁（４）側に
    取付けられ、装置を囲む媒体に接する熱交換手段（３
    ２，３３）と組合されたことを特徴とする請求項１ない
    し６のいずれか１項に記載の装置。
  8. 【請求項８】 ロッド支持体（２４）が、周囲媒体と接
    する大きな熱交換面（３３）を備える形状である外側部
    分を有する円筒形要素（３２）に接続されていることを
    特徴とする請求項７記載の装置。
  9. 【請求項９】 円筒形要素（３２）の外側部分がひれ
    （３３）の形状であることを特徴とする請求項８記載の
    装置。
  10. 【請求項１０】 ケーシング（１）がプラスチック材料
    でつくられていることを特徴とする請求項１ないし９の
    いずれか１項に記載の装置。
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