JP3198069U - 電気自動車の双方向スライド装置 - Google Patents

Abstract

【課題】双方向クラッチ内部の摩擦抵抗力を削減することにより、電気自動車のスライド距離がより長くなるようにし、走行距離を延ばした電気自動車の双方向スライド装置を提供する。【解決手段】回転軸１、スライドコンバーター、スライドコントロールループ３、ロックピラー２とスライディングシート４を備える。スライドコンバーターは正八角柱形で、八つの側面には何れも対称的に設置された二つの傾斜軌道面があり、傾斜軌道面の底部は位置決め浅溝を通じて連結されている。回転軸が回転する時、ロックピラーは慣性と遠心作用により傾斜軌道面とスライディングシート内壁の間にロックされることでスライディングシートを動かして回転させ、電気自動車を駆動して走行させる。回転軸が回転停止時に、ロックピラーはリターンスプリング５により傾斜軌道面に沿って位置決め浅溝に引き戻されることで、スライディングシートから離脱され、電気自動車のスライドを実現する。【選択図】図１

Description

本考案はスライド装置に関わり、具体的には電気自動車の双方向スライド装置に関する。

電気自動車は車載用電源を動力とし、環境保護と省エネ等の特徴を有しているものの、車載用電源の容量の制限を受けているため、走行速度と充電後の走行距離はいずれも一定の欠陥があり、頻繁に充電しなければならないことから、車載用の充電可能な電源の使用寿命を短縮させると同時に、使用者の生活に不便をもたらしている。

電気自動車は平坦路で正常に走行する時、往々にして僅かな電力を提供すれば、慣性効果の下で従来スピードの走行を維持することができるが、実際には、一貫して大量の電力提供を維持し、車載用電源の電気エネルギーを浪費している。一方、電気自動車が坂を下る時、自身の重力と慣性に頼り、ワンウェイクラッチを利用すればスライド走行を実現できるが、現有技術のワンウェイクラッチではボールと外輪が接触しているため、電気自動車がスライドする時にワンウェイクラッチの抵抗力が増大し、スライド距離を短縮させている。

現有技術ではワンウェイクラッチがあり、動力を伝達する時には、回転軸、ボール及びシェルが接触することにより動力を伝達し、シェルが回転し、回転軸が回転しない時には、手動でボールとシェルが離脱するように操作する必要があり、構造が複雑で、適時に操縦しなければスライドを実現することができない。

現有ワンウェイクラッチにおける内部抵抗力によりもたらされるスライド距離が短い問題または人が適時に操作しなければスライドを実現することができないという問題を解決するため、本考案では電気自動車の双方向スライド装置を提供している。

上述した技術問題を解決するために本考案は下記の技術方案を採用している。回転軸、スライドコンバーター、リング型スライドコントロールループとスライディングシートを備えた電気自動車の双方向スライド装置であって、スライドコンバーターは回転軸の一端に固定され、回転軸の他端はモーターの出力軸に連結され、スライディングシートは電気自動車におけるリヤアクスルの駆動軸に連結されている。前記スライドコントロールループとスライドコンバーターは全てスライディングシート内に設置され、スライドコントロールループはスライドコンバーターを巡って設置され、且つスライドコントロールループはスライドコンバーター及びスライディングシート内壁の何れも接触していない。スライドコントロールループの円周面には等間隔で位置決め窓孔が設けられ、位置決め窓孔には円柱形のロックピラーが設けられ、ロックピラーの軸方向は回転軸の軸方向に平行している。

前記スライドコンバーターは正八角柱形で、スライドコンバーターの八つの側面はスライディングシートの内壁面と対向し、前記スライドコントロールループには八つの位置決め窓孔が設けられ、八つの位置決め窓孔内に設置されたロックピラーはそれぞれスライドコンバーターの八つの側面に対応している。ロックピラーの円周面には一周を取り囲むリミット凹溝が設けられ、スライドコントロールループの外側円周面にはリミット凹溝に対応する切り溝が設けられている。一つのリング形リターンスプリングはリミット凹溝と切り溝内に設置されると同時に、ロックピラーをスライドコンバーターの側面に押さえる。前記スライドコンバーターの八つの側面には何れも対称的に設置された二つの傾斜軌道面があり、傾斜軌道面の頂部はスライドコンバーターのサイドエッジに連結されている。スライドコンバーターの同じ側面にある二つの傾斜軌道面の底部は位置決め浅溝を通じて連結されている。

回転軸が回転する時、ロックピラーは慣性と遠心作用により一側の傾斜軌道面に沿って回転軸の回転方向に逆らって移動し、且つ傾斜軌道面とスライディングシートの内壁の間にロックされることでスライディングシートを動かして回転させ、電気自動車を駆動して走行させる。回転軸が回転を停止した時、ロックピラーはリターンスプリングにより傾斜軌道面に沿って位置決め浅溝に引き戻されることで、スライディングシートから離脱され、電気自動車のスライドを実現する。

前記回転軸とスライドコンバーターは一体構造である。

前記スライドコンバーターにおける近接する二つの側面の間は弧面又は平面を介して連結されている。

前記スライドコンバーターにおける傾斜軌道面の傾斜角は2-4°である。

前記スライドコンバーターにおける位置決め浅溝の曲率半径はロックピラーの曲率半径より大きい。

当該双方向スライド装置の回転軸はモーターの出力軸に連結され、スライディングシートは電気自動車におけるリヤアクスルに連結されている。スライドコンバーターは正八角柱形であるため、スライドコンバーターの八つの側面には何れも二つの対向的に設置された傾斜軌道面があり、傾斜軌道面の頂部はスライドコンバーターのサイドエッジに連結されている。スライドコンバーターの同じ側面にある二つの傾斜軌道面の底部は位置決め浅溝を通じて連結されている。ロックピラーの初期位置は位置決め浅溝内にあり、モーターの正転又は逆転にかかわらず、ロックピラーは遠心力の作用により原位置から振り捨てられて傾斜軌道面とスライディングシートの内壁の間にロックされ、回転軸、スライディングシートを通じてモーターの動力をリヤアクスルに伝達する。

坂を下る時、モーターは停止し、ロックピラーはリターンスプリングの引っ張り力の作用下、位置決め浅溝に引き戻される。この時、ロックピラーとスライディングシートの内壁が接触していないため、電気自動車がスライドしている時に、リヤアクスルはスライディングシートを動かしてアイドリングするようにし、ロックピラーを通じて動力をモーターに伝達しない。同時に、両者が接触しないため、当該双方向スライド装置の内部抵抗力を減少させることにより、電気自動車のスライド距離がより長くなるようにする。

当該双方向スライド装置において、ロックピラーは円柱体であるため、両側に転がることができることを保証し、モーターの正転又は逆転にかかわらず、何れもロックすることができ、ひいて動力が回転軸からスライディングシートに出力するようにした。スライドコントロールループの作用はロックピラーの同期移動を保持することで、リターンスプリングの作用はモーターが回転しない時にロックピラーがスライドコンバーターの側壁にある位置決め浅溝内に位置することを保証するだけではなく、モーターが回転停止時に、ロックピラーを傾斜軌道面とスライディングシートの内壁にロックされた位置から原位置に引き戻し、スライディングシートから離脱し、スライディングシートから回転軸への動力の伝達経路を切断する。

本考案において、当該双方向クラッチは正八角柱形スライドコンバーターの側面にある傾斜軌道面、位置決め浅溝と円柱形ロックピラーによりモーターの正転又は逆転にかかわらず、動力を順次回転軸、スライディングシートを通じてリヤアクスルに伝達し、且つ電気自動車を駆動して走行させ、回転軸が停止した後、リターンスプリングによりロックピラーを自動的に原位置に引き戻させ、スライディングシート内壁との接触から離脱し、自動的にスライドモードに切り替えることを実現すると同時に、当該双方向クラッチ内部の摩擦抵抗力を削減することにより、電気自動車のスライド距離がより長くなるようにし、走行距離を延ばした。

本考案の全体構造概略図である。 本考案における回転軸の構造概略図である。 本考案におけるスライドコンバーターの構造概略図である。 本考案におけるスライドコントロールループの構造概略図である。 本考案におけるスライドコントロールループの断面図である。 本考案におけるスライディングシートの構造外略図である。 本考案におけるスライディングシートの断面図である。 本考案におけるロックピラーの構造概略図である。

図中、1は回転軸、2はロックピラー、3はスライドコントロールループ、4はスライディングシート、5はリターンスプリング、101はスライドコンバーター、102は傾斜軌道面、103は位置決め浅溝、104は傾斜軌道面頂部、201はリミット凹溝、301は位置決め窓孔、302は切り溝である。

図に示されているように、回転軸1、スライドコンバーター101、リング型スライドコントロールループ3とスライディングシート4を備えた電気自動車の双方向スライド装置であって、スライドコンバーター101は回転軸1の一端に固定され、且つ両者は一体構造で、回転軸1の他端はモーターの出力軸に連結され、スライディングシート4は電気自動車におけるリヤアクスルの駆動軸に連結されている。前記スライドコントロールループ3とスライドコンバーター101は全てスライディングシート4内に設置され、スライドコントロールループ3はスライドコンバーター101を巡って設置され、且つスライドコントロールループ3はスライドコンバーター101及びスライディングシート4内壁の何れもと接触していない。スライドコントロールループ3の円周面には等間隔で位置決め窓孔301が設けられ、位置決め窓孔301には円柱形のロックピラー2が設けられ、ロックピラー2の軸方向は回転軸1の軸方向と平行している。

そのうち、スライドコンバーター101は正八角柱形で、スライドコンバーター101の八つの側面はスライディングシート4の内壁面と対向し、スライドコンバーター101における近接する二つの側面の間は弧面又は平面を介して連結されている。前記スライドコントロールループ3には八つの位置決め窓孔301が設けられ、八つの位置決め窓孔301内に設置されたロックピラー2はそれぞれスライドコンバーター101の八つの側面に対応している。ロックピラー2の円周面には一周を取り囲むリミット凹溝201が設けられ、スライドコントロールループ3の外側円周面にはリミット凹溝201に対応する切り溝302が設けられている。一つのリング形リターンスプリング5はリミット凹溝201と切り溝302内に設置されると同時に、ロックピラー2をスライドコンバーター101の側面に押さえる。前記スライドコンバーター101の八つの側面には何れも対称的に設置された二つの傾斜軌道面102があり、傾斜軌道面102の傾斜角は2-4°で、傾斜軌道面の頂部104はスライドコンバーター101のサイドエッジに連結されている。スライドコンバーター101の同じ側面にある二つの傾斜軌道面の底部は位置決め浅溝103を通じて連結され、位置決め浅溝103の曲率半径はロックピラー2の曲率半径より大きい。

回転軸1が回転する時、ロックピラー2は慣性と遠心作用により一側の傾斜軌道面に沿って回転軸の回転方向に逆らって移動し、且つ傾斜軌道面とスライディングシート4内壁の間にロックされることでスライディングシート4を動かして回転させ、電気自動車を駆動して走行させる。回転軸1が回転停止時に、ロックピラー2はリターンスプリング5により傾斜軌道面に沿って位置決め浅溝103に引き戻されることで、スライディングシート4から離脱され、電気自動車のスライドを実現する。

本考案において、ロックピラー2が初期位置である位置決め浅溝103内にある時、ロックピラー2とスライディングシート4内壁の間には隙間があり、この際、もし電気自動車がスライド状態であれば、モーターと回転軸1は何れも回転せず、電動自動車のリヤアクスルがスライディングシート4を動かして回転しているが、スライディングシート4、ロックピラー2、スライドコンバーター101は何れも接触していないため、動力を回転軸に伝送することができない。

電気自動車が正常に走行する時、モーターは回転軸1とスライドコンバーター101を動かして回転し、ロックピラー2は慣性作用により原位置から振り捨てられてスライドコンバーター101の傾斜軌道面102とスライディングシート内壁4の間に形成された隙間にロックされ、この時、スライディングシート4、ロックピラー2及びスライドコンバーター101は順次接触して動力の伝達経路を構成し、動力をスライドシート4及びそれに連結された電気自動車のリヤアクスルに伝送し、さらに電気自動車を駆動して走行させる。モーターを切断した後、回転軸1及びスライドコンバーター101は回転を停止し、ロックピラー2はリターンスプリング5の作用下、初期位置である位置決め浅溝103に引き戻され、スライディングシート4、ロックピラー2、スライドコンバーター101の接触が離脱され、電気自動車がスライドする時に、リヤアクスルが回転を回転軸1に伝達することを防止する。

１ 回転軸
２ ロックピラー
３ スライドコントロールループ
４ スライディングシート
５ リターンスプリング
１０１ スライドコンバーター
１０２ 傾斜軌道面
１０３ 位置決め浅溝
１０４ 傾斜軌道面頂部
２０１ リミット凹溝
３０１ 位置決め窓孔
３０２ 切り溝

Claims (5)

1. 回転軸（1）、スライドコンバーター（101）、リング型スライドコントロールループ（3）、およびスライディングシート（4）を備えた電気自動車の双方向スライド装置であって、
   スライドコンバーター（101）は回転軸（1）の一端に固定され、回転軸（1）の他端はモーターの出力軸に連結され、スライディングシート（4）は電気自動車におけるリヤアクスルの駆動軸に連結され、前記スライドコントロールループ（3）とスライドコンバーター（101）は全てスライディングシート（4）内に設置され、スライドコントロールループ（3）はスライドコンバーター（101）を巡って設置され、且つスライドコントロールループ（3）はスライドコンバーター（101）及びスライディングシート（4）内壁の何れもと接触せず、スライドコントロールループ（3）の円周面には等間隔で位置決め窓孔（301）が設けられ、位置決め窓孔（301）には円柱形のロックピラー（2）が設けられ、ロックピラー（2）の軸方向は回転軸（1）の軸方向に平行している電気自動車の双方向スライド装置において、
   スライドコンバーター（101）は正八角柱形で、スライドコンバーター（101）の八つの側面はスライディングシート（4）の内壁面と対向し、前記スライドコントロールループ（3）には八つの位置決め窓孔（301）が設けられ、八つの位置決め窓孔内（301）に設置されたロックピラー（2）はそれぞれスライドコンバーター（101）の八つの側面に対応し、ロックピラー（2）の円周面には一周を取り囲むリミット凹溝（201）が設けられ、スライドコントロールループ（3）の外側円周面にはリミット凹溝（201）に対応する切り溝（302）が設けられ、一つのリング形リターンスプリング（5）はリミット凹溝（201）と切り溝（302）内に設置されると同時に、ロックピラー（2）をスライドコンバーター101の側面に押さえ、前記スライドコンバーター（101）の八つの側面には何れも対称的に設置された二つの傾斜軌道面（102）があり、傾斜軌道面頂部（104）はスライドコンバーター（101）のサイドエッジに連結され、スライドコンバーター（101）の同じ側面にある二つの傾斜軌道面の底部は位置決め浅溝（103）を通じて連結され、
   回転軸（1）が回転する時、ロックピラー（2）は慣性と遠心作用により一側の傾斜軌道面に沿って回転軸の回転方向に逆らって移動し、且つ傾斜軌道面とスライディングシート（4）の内壁との間にロックされることでスライディングシート（4）を動かして回転させ、電気自動車を駆動して走行させ、
   回転軸（1）の回転停止時に、ロックピラー（2）はリターンスプリング（5）により傾斜軌道面に沿って位置決め浅溝（103）に引き戻されることで、スライディングシート（4）から離脱され、電気自動車のスライドを実現する、
   ことを特徴とする電気自動車の双方向スライド装置。
2. 前記回転軸（1）とスライドコンバーター（101）は一体構造である、
   ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の双方向スライド装置。
3. 前記スライドコンバーター（101）における近接する二つの側面の間は弧面又は平面を介して連結されている、
   ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の双方向スライド装置。
4. 前記スライドコンバーター（101）における傾斜軌道面（102）の傾斜角は2-4°である、
   ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の双方向スライド装置。
5. 前記スライドコンバーター（101）における位置決め浅溝（103）の曲率半径はロックピラー（2）の曲率半径より大きい、
   ことを特徴とする請求項1に記載の電気自動車の双方向スライド装置。

Images