JP2014061764A - クローラ式走行体とその制御方法 - Google Patents

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Shintaro Ikeda
慎太郎 池田
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Koji Tanno
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Abstract

【課題】シートの巻き込みを防止することができるクローラ式走行体とその制御方法を提供すること。
【解決手段】本実施の形態にかかる制御方法は、主クローラベルト4とアーム5と円盤状タイヤ10とを備えたクローラ式走行体の制御方法であって、アーム5を駆動することで、側面視において主クローラベルト4の前方の主回転軸13及び後方の主回転軸13を結ぶ直線よりも円盤状タイヤ10の車軸9が下側となり、かつ前後方向において前方の主回転軸13と後方の主回転軸13の間に円盤状タイヤ10の車軸が配置された旋回モードにする。そして、左右の円盤状タイヤ10を反対方向に回転させて、クローラ式走行体1を旋回させる。
【選択図】図11

Description

本発明は、クローラ式走行体とその制御方法に関し、特に詳しくは左右のクローラを反対方向に回転させて旋回する制御に関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。特許文献1には、主クローラと、主クローラに対して回動自在に設けられた回動クローラを有するクローラ式走行装置が開示されている。主クローラは、車体の左右に設けられている。回動クローラは、車体の4隅に設けられている。回動クローラには車輪が設けられている。
高速走行時には、回動クローラを前後方向に伸ばし、かつ車輪が下側になっている。一方、悪路走行時には、前後方向において、前後の車輪を内側に配置している(段落0032、図4、図6参照)。
特開2011−105137号公報
しかし、特許文献1には、旋回するための制御については、何ら開示されていない。クローラ式走行体が旋回する場合、以下に示す問題点がある。例えば、ビニールシートのようなシート状の敷設物(以下、単にシートとする)が固定されることなく敷設された路面での旋回動作を行う場合を考える。クローラベルト接地面に生じる旋回中心方向成分の力により、旋回時にはシート22を車体下部に引き込んでしまう(図21参照)。このような路面環境は、例えば建物の床下に見られる。床下からの湿気が上部構造に悪影響を与えないために、防湿シートが敷設されるためである。
この防湿シートは床下基礎の面積に応じて一定寸法の重なりを持たせて敷かれ、端部は固定されていない。よって、クローラ式走行体旋回時の引き込みによりシートのズレや引き裂きが生じる場合がある。ここで、クローラ式走行体は人の代わりに床下環境の点検作業を行うために投入される。駆動にクローラが選定されている理由としては床下環境の多くが不整地となっているためである。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、旋回時にシートの巻き込みを防ぐことができるクローラ式走行体とその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様にかかるクローラ式走行体は、車体と、前記車体に設けられた左右の主クローラベルト、左右の前記主クローラベルトをそれぞれ回転させる第1駆動機構と、左右の前記主クローラベルトに対応して設けられ、前記第1駆動機構によって回転する左右のアームベルトと、前記主クローラベルトに対して前記アームベルトを回動自在に保持するアームと、前記アームを駆動することで、前記主クローラベルトに対する前記アームベルトの角度を変化させる第2駆動機構と、前記主クローラベルトよりも低い摩擦係数を有し、前記第1駆動機構によって独立して回転する左右の円盤状タイヤと、を備えたクローラ式走行体の制御方法であって、前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が下側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と前記後方主回転軸の間に前記円盤状タイヤの車軸が配置された旋回モードにし、前記旋回モードとなって、前記主クローラベルトが離地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを反対方向に回転させて、前記クローラ式走行体を旋回させるものである。こうすることで、旋回時にシートの巻き込みを防止することができる。
上記の制御方法において、前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が上側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と後方主回転軸の外側に前記車軸が配置される走行モードにし、前記走行モードとなって、前記主クローラベルトが接地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを同方向に回転させて、前記クローラ式走行体を前後方向に走行させる、ようにしてもよい。このようにすることで、走行時に走行体が転倒するのを防止することができる。
上記の制御方法において、左右の前記アームベルトが、前記前方主回転軸周りに回動する左前方アームベルト及び右前方アームベルトと、前記後方主回転軸周りに回動する左後方アームベルトと右後方アームベルトと、を含み、左右の前記円盤状タイヤが、前記左前方アームベルト、前記右前方アームベルト、前記左後方アームベルト、及び前記右後方アームベルトに対応する左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤを含み、前記旋回モードでは、左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤの車軸が、上面視において前記クローラ式走行体の重心を中心とした円周上に配置されていてもよい。こうすることで、重心周りに回転させることができる。
上記の制御方法において、前記円盤状タイヤの接地部が全周にわたって曲面形状となっていてもよい。これにより、旋回時におけるシートの引き込み力をより低減することができる。
本発明の一態様にかかるクローラ式走行体は、車体と、前記車体に設けられた左右の主クローラベルト、左右の前記主クローラベルトをそれぞれ回転させる第1駆動機構と、左右の前記主クローラベルトに対応して設けられ、前記第1駆動機構によって回転する左右のアームベルトと、前記主クローラベルトに対して前記アームベルトを回動自在に保持するアームと、前記アームを駆動することで、前記主クローラベルトに対する前記アームベルトの角度を変化させる第2駆動機構と、前記主クローラベルトよりも低い摩擦係数を有し、前記第1駆動機構によって独立して回転する左右の円盤状タイヤと、前記アームの角度を制御する制御部と、を備えたクローラ式走行体であって、前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が下側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と前記後方主回転軸の間に前記円盤状タイヤの車軸が配置された旋回モードにし、前記旋回モードとなって、前記主クローラベルトが離地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを反対方向に回転させて、前記クローラ式走行体を旋回させる、ものである。こうすることで、旋回時にシートの巻き込みを防止することができる。
上記のクローラ式走行体において、前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が上側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と後方主回転軸の外側に前記車軸が配置される走行モードにし、前記走行モードとなって、前記主クローラベルトが接地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを同方向に回転させて、前記クローラ式走行体を前後方向に走行させる、ようにしてもよい。このようにすることで、走行時に走行体が転倒するのを防止することができる。こうすることで、重心周りに回転させることができる。
上記のクローラ式走行体において、左右の前記アームベルトが、前記前方主回転軸周りに回動する左前方アームベルト及び右前方アームベルトと、前記後方主回転軸周りに回動する左後方アームベルトと右後方アームベルトと、を含み、
左右の前記円盤状タイヤが、前記左前方アームベルト、前記右前方アームベルト、前記左後方アームベルト、及び前記右後方アームベルトに対応する左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤを含み、前記旋回モードでは、左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤの車軸が、上面視において前記クローラ式走行体の重心を中心とした円周上に配置されていてもよい。
上記のクローラ式走行体において、前記円盤状タイヤの接地部が全周にわたって曲面形状となっていてもよい。これにより、旋回時におけるシートの引き込み力をより低減することができる。
本発明によれば、旋回時にシートの巻き込みを防ぐことができるクローラ式走行体とその制御方法を提供することができる。
実施形態1にかかるクローラ式走行体のシステム構成を示す側面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す側面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す正面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体のアームの構成を示す側面図及び上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の内部駆動装置の概略構成を示す上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体のアーム駆動部の概略構成を示す側面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体のアーム駆動範囲を示す側面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体のアーム角度制御部の概略構成を示す上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の旋回動作概略を示す上面図である。 旋回モード時におけるクローラ式走行体の姿勢概略を示す側面図である。 クローラ式走行体の主クローラベルトによる、シートの引き込みメカニズムを示す上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の接地面に及ぼす力を示す上面図である。 実施形態1にかかるクローラ式走行体の有する円盤状タイヤの形状を拡大して示す上面図である。 走行モード時におけるクローラ式走行体の姿勢概略を示す側面図である。 走行モード時における転倒防止効果を説明するための側面図である。 実施形態2にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す側面図である。 実施形態2にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す上面図である。 実施形態2にかかるクローラ式走行体の外部概略構成を示す正面図である。 実施形態2にかかるクローラ式走行体のアーム駆動範囲を示す側面図である。 クローラ式走行体によるシートの引き込みを説明するための上面図である。
実施の形態1.
本発明の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。なお、以下の説明では、説明の明確化のため、適宜図中に前後方向、左右方向、上下方向を示しており、その方向に従って説明を行う。
クローラ式走行体は床下点検用に構成された装置である。図1を用いて、以下にクローラ式走行体(以下、走行体1とする)のシステム概要を示す。走行体1は点検時に用いるカメラ2を搭載し、車体・カメラ操作は遠隔地より有線もしくは無線で行う。操作に用いるコントローラ3は車体操作部、カメラ操作部、カメラ映像表示部を有する。これにより、操縦者はカメラの映像を確認しながら車体を操作し、点検ポイントにおいてはカメラ映像を記録することが可能となる。さらに、コントローラ3は、走行モードと旋回モードと収納モードを切り替えるためのボタンなどを備えている。走行モードでは走行体1が前後方向に走行し、旋回モードでは、走行体1がその場で旋回する。収納モードは、使用していない走行体1を収納するときに使用される。
図2〜4は、本実施例における走行体1の外部概略構成図の例である。走行体1は、カメラ2、車体23、主クローラベルト4、アーム5を備えている。
車体23の上側にはカメラ2が設置されている。車体23の左右両側には、主クローラベルト4が設けられている。主クローラベルト4は、左右独立に駆動されて、走行体1を走行させるための駆動部となる。すなわち、走行体1が前方に走行する場合は、左右の主クローラベルト4が前方に回転する。一方、走行体1が後方に走行する場合は、左右の主クローラベルト4が後方に回転する。また、左右の主クローラベルト4の回転速度を変えることで、左右への旋回移動が可能になる。
アーム5は、主クローラベルト4と回転軸を同じにしている。ここでは、走行体1の4隅にアーム5が配置されている。すなわち、走行体1は、左前方のアーム5、右前方のアーム5、左後方のアーム5、及び右後方のアーム5を備えている。左右方向において、アーム5は主クローラベルト4の外側に配置される。
アーム5は主クローラベルト4の回転に応じて回転するサブクローラとなる。さらに、アーム5は、主クローラベルト4に対して回動自在に取り付けられている。
図5に示すように2つのアームプーリ6、2つのアームフレーム7、アームベルト8、車軸9、円盤状タイヤ10、主回転軸13を有している。なお、図5は、左前方のアーム5の構成を模式的に示す図である。
2つのアームプーリ6は、前後に離間して配置されている。そして、2つのアームプーリ6は、アームベルト8の内部に配置されている。アームプーリ6の外周面がアームベルト8の内周面と接触している。これにより、アームプーリ6の回転に応じて、アームベルト8が回転する。
一方のアームプーリ6と同軸に、主クローラベルト4を回転させるための主回転軸13が設けられている。また、他方のアームプーリ6と同軸に、車軸9が設けられている。この車軸9には、円盤状タイヤ10が設けられている。円盤状タイヤ10の径は、アームプーリ6の径とアームベルト8の厚みの和よりも大きくなっている。したがって、車軸9と主回転軸13とを水平に配置した図5の状態において、円盤状タイヤ10がアームベルト8よりも上下にはみ出しており、接地する。
次に、走行体1の動力装置について、図6を用いて説明する。走行体1は動力装置として、2つの主クローラ駆動用モータ11と、2つのアーム駆動用モータ12とを備えている。2つの主クローラ駆動用モータ11は、左右の主クローラベルト4を独立して駆動させる。すなわち、2つの主クローラ駆動用モータ11の一方が、左の主クローラベルト4を駆動し、他方が右の主クローラベルト4を駆動する。左右の主クローラベルト4に動力を伝達する機構は基本的には同じ構成となっている。
2つの主クローラ駆動用モータ11は、左右に並んで配置されている。2つの主クローラ駆動用モータ11のうち、左側に配置された主クローラ駆動用モータ11は左の主クローラベルト4を駆動し、右側に配置された主クローラ駆動用モータ11は右の主クローラベルト4を駆動する。
一方、2つのアーム駆動用モータ12は、前後のアーム5を独立して駆動する。すなわち、一方のアーム駆動用モータ12が左前方のアーム5と右前方のアーム5を駆動し、他方のアーム駆動用モータ12が左後方のアーム5と右後方のアーム5を駆動する。前後左右のアーム5に動力を伝達する機構は基本的には同じ構成で対称に配置されている。
アーム駆動用モータ12は前後に並んで配置されている。2つのアーム駆動用モータ12のうち、前方に配置されたアーム駆動用モータ12が左前方のアーム5と右前方のアーム5を駆動し、後方に配置されたアーム駆動用モータ12が左後方のアーム5と右後方のアーム5を駆動する。
主クローラ駆動用モータ11からの動力は主回転軸13、主プーリ14を介して主クローラベルト4へと伝達される。アームベルト8の回転は主回転軸13と連動して回転するアームプーリ6を介して伝達される。これにより、主クローラベルト4と連動してアームベルト8が回転する。すなわち、主クローラ駆動用モータ11がアームプーリ6を主回転軸13周りに回転させることで、アームベルト8が回転する。このように、アームベルト8は、主クローラベルト4と共回りするクローラベルトである。
1つのアーム5には2つのアームプーリ6が設けられている。そして、一方のアームプーリ6が主プーリ14と同軸上に配置されて、主クローラ駆動用モータ11の回転によりアームベルト8を回転させる。一方のアームプーリ6がアームベルト8を回転することで、他方のアームプーリ6が回転する。他方のアームプーリ6は、円盤状タイヤ10と同軸上に配置されている。そして、他方のアームプーリ6と同軸の円盤状タイヤ10も同様に主回転軸13と連動して回転する。すなわち、主クローラ駆動用モータ11によって、他方のアームプーリ6が車軸9周りに回転することで、円盤状タイヤ10が車軸9周りに回転する。これにより不要な動力源を省くことができる。
ここでは、主クローラ駆動用モータ11が後方の主回転軸13上に配置されている。そして、後方側の主回転軸13が駆動軸となっており、前方の主回転軸13が従動軸となっている。すなわち、後方側の主回転軸13周りに後方側の主プーリ14が回転することで、主クローラベルト4が回転する。そして、主クローラベルト4が回転することで、前方側の主プーリ14が回転する。これにより、主クローラベルト4が所望の回転速度で回転するため、走行体1を移動させることができる。もちろん、前後の主回転軸13のいずれを駆動軸としてもよく、両方を駆動軸としてもよい。主回転軸13と車軸9とは左右方向に沿って配置されている。
後方側の主プーリ14は、左後方及び右後方のアーム5のアームプーリ6と同軸に回転する。例えば、右後方のアーム5に設けられた2つのアームプーリ6のうち一方のアームプーリ6は、後方側の主プーリ14と同軸で回転する。そして、右後方のアーム5の他方のアームプーリ6は、円盤状タイヤ10と同軸に回転する。同様に、前方側の主プーリ14は、左前方及び右前方のアーム5のアームプーリ6と同軸に回転する。例えば、右前方のアーム5に設けられた2つのアームプーリ6のうち一方のアームプーリ6は、前方側の主プーリ14と同軸で回転する。そして、他方のアームプーリ6は、円盤状タイヤ10と同軸に回転する。
図6に示すようにアーム5自体の回動動作には2つのアーム駆動用モータ12を用いている。こうすることで走行体1の前後のアーム5を独立に駆動させることが可能である。図6、図7に示すように、アーム駆動用モータ12からの動力はアーム駆動プーリ15、アーム駆動ベルト16を介してアーム5へと伝達される。1つのアーム駆動ベルト16の内部には、2つのアーム駆動プーリ15が設けられている。そして、2つのアーム駆動プーリ15の一方が、アーム駆動用モータ12のモータ軸25と同軸に設けられ、他方が主プーリ14と同軸に設けられている。モータ軸25は左右方向に沿って設けられている。
アーム5は主回転軸13を回転中心として、お互いのアーム5に設けられた向かい合う円盤状タイヤ10同士が接触することなく360度回転する(図8参照)。なお、図8は、アーム5を回動させた時の円盤状タイヤ10の軌跡を点線で示している。このように、主クローラベルト4に対してアーム5は回動自在に保持されている。これより、主クローラベルト4に対してアームベルト8の角度を変えることができる。
図6に示すように左右のアーム5は動力源を共有しているため、それぞれ連動して回転する。すなわち、左前方のアーム5は、右前方のアーム5と同じ角度だけ回転する。同様に、左後方のアーム5は、右後方のアーム5と同じ角度だけ回転する。もちろん、左右のアーム5に対して動力源を別々にして、独立に回転させてもよい。
なお、図9に示すように、主回転軸13上のアーム駆動プーリ15、アームフレーム7は軸受15aを介して主回転軸13上に設けられているため、主回転軸13の回転動作からは独立している。アーム駆動プーリ15からの回転駆動力はアーム駆動プーリ15に接続されたアームフレーム7により伝達される。よって、アーム5自体の回転はアーム駆動用モータ12、アームベルト8の回転は主クローラ駆動用モータ11とした回転動作の切り分けを可能とする。これにより、アーム5が車体23、及び主クローラベルト4を持ち上げた状態の角度に保ったまま、円盤状タイヤ10の回転駆動を要する旋回動作を実現する。
また、アーム5は上記役割に加え、走行体1走行時の段差乗り越え動作も可能とする。床下環境においては、例えば路面上に施工された配管や基礎間仕切りによる段差を乗り越えるために使用される。
図6に示すように、車体23の内部にはアブソリュートエンコーダ18と、制御部19と、エンコーダプーリ20、エンコーダベルト21が設けられている。アブソリュートエンコーダ18は、アーム5回転部の角度情報を取得する。アブソリュートエンコーダ18はアーム駆動用モータ12の出力軸からエンコーダプーリ20、エンコーダベルト21を介してアーム5の角度情報を取得する。
制御部19は、アブソリュートエンコーダ18が取得した角度を定位置制御する。これにより、操縦者は指定した任意の位置へ、アーム5を回転させることが可能となる。アーム5は機構的に回転バックドライブを防ぐことで走行体1持ち上げ後の旋回動作時には、アーム5の角度保持制御が不要となっている。なお、制御部19、主クローラ駆動用モータ11、アーム駆動用モータ12は、車体23に搭載されたバッテリ(不図示)から電源が供給される。
図10は、走行体1上面からの視点での旋回動作図の例である。左右の主クローラベルト4がそれぞれ独立に駆動され、逆方向に回転することで本動作が可能となっている。すなわち、左右の主クローラベルト4が反対方向に同じ速度で回転することで、走行体1をその場旋回させることができる。
図11は、走行体1側面からの視点での旋回動作図の例である。基礎上にシート22が敷設された環境での旋回動作とする。4つのアーム5を図11のように走行体1の下方側に保持し走行体1を持ち上げる。具体的には、前方の主回転軸13と後方の主回転軸13を結ぶ直線L1よりも円盤状タイヤ10の車軸9が下方になるようにする。さらに、前後方向において、2つの主回転軸13の間に円盤状タイヤ10の車軸9が配置されるようにする。また、車軸9と主回転軸13とを結ぶ直線を直線L2とする。
制御部19は、主クローラベルト4に対するアーム5の角度が、上記のようになるようにアーム駆動用モータ12を制御する。こうすることで、旋回時の接地面に生じる旋回中心方向成分の力発生の主要因となる主クローラベルト2面を路面に対し非接触とすることが可能となる。これにより旋回時の接地箇所は各アーム5の先端に配置された円盤状タイヤ10の円周部のみとなる。
ここで、旋回時における敷設物の引き込みやズレの発生メカニズムについて説明する。本現象は、車体旋回に必要な方向以外の力成分が作用するために発生している。図12にその簡易モデルを示す。図12は、走行体1を上面から見た図である。まず、円盤状タイヤ10を用いずに、主クローラベルト4のみを接地させて旋回する場合について、考える。
図12には、クローラ接地路面に対して作用する代表的な力を示している。走行体1をその場旋回させるために、主クローラベルト4を反対方向に回転させたとする。この場合、右側の主クローラベルト4が前方方向への力を発生し、左側の主クローラベルト4が後方への力を発生させたとする。
この力のうち、ちょうど旋回中心Oを中心とする円の接線方向に作用する成分の力が走行体1の旋回動作を実現させている。主クローラベルト4は、旋回動力伝達のために路面とは面接触となっている。面接触となり前後方向に接地長が生じる以上、路面に伝える動力は旋回中心を中心とする円の接線方向以外つまり旋回に寄与しない方向成分の力を必ず有する。旋回に寄与しない方向の成分のうち、旋回中心方向に作用する成分の力がシート22を引き込んでしまう現象の主たる要因となっている。以降、この成分の力を引き込み力と呼ぶ。
このことより、引き込み現象を抑制するためには円の接線方向にのみ力を作用させることが理想的であると考えられる。主クローラベルト4が路面に及ぼす力をF、主クローラベルト接地長さをL、旋回中心からクローラベルト接地面の図心間での最短距離である基準旋回半径をRとすると引き込み力はF・cosθで与えられる。図1で示されるcosθに着目すると、接地長Lの長さを一つの要因として引き込み力が増大することがわかる。
なお、図12では、代表的な6点における力のみを示したが、主クローラベルト4が面接触の場合、接地面の各座標においても同様の力成分が引き込み方向に作用する。すなわち、主クローラベルト4は路面と面接触となっているため、前後方向における主クローラベルト4の接地長さLに渡って、引き込み力が発生する。さらにクローラベルトには不整地走行のためのグリップ力が備わっているため、旋回駆動にクローラベルトをそのまま用いるとそれら成分の力の影響が大きくなる。
図12より、引き込み力F・cosθの大きさはFを定数とすると、cosθに依存している。図12からも明らかなようにcosθの値はRを長くするか、もしくはLを短くすることで小さくすることが可能となる。ここで、引き込み現象を抑制するためには円の接線方向にのみ力を作用させることが理想的であると考えられる。よって、図12のクローラ走行車に対してはモデルのクローラ間隔に対する接地長の比を小さくすることが有効となる。
そこで、本実施形態では、上記理論に基づき、図13に示すように円盤状タイヤ10を用いることで基準旋回半径Rを長くし、実質的な接地長Lを短くしている、さらに点接地とすることで引き込み力を減少させることを狙いとしている。
具体的には、走行体1を旋回させる旋回モードでは、制御部19アーム5の角度を制御して、図11に示すようにしている。このようにすることで、実質的な接地長さLを短くすることができる。すなわち、前後の円盤状タイヤ10を近づけるようにアーム5の角度を制御することで、引き込み力を小さくすることができる。
また、図11に示すようにすることで、主クローラベルト4を路面から十分に離地させることができる。したがって、路面に傾斜や段差があった場合でも、主クローラベルト4が接地するのを防ぐことができる。すなわち、主クローラベルト4が接地しない程度に走行体1を安定した姿勢で保持することができる。これにより、グリップ力の強い主クローラベルト4によるシート22の引き込みを防止することができる。すなわち、路面から主クローラベルト4までの距離が短い場合、傾斜や段差によって走行体1が傾くと、主クローラベルト4が接地してしまう。主クローラベルト4が接地すると、その部分の引き込み力によってシート22が引き込まれてしまう。特に、主クローラベルト4の前端又は後端が接地すると、引き込み力F・cosθが大きくなってしまう。
主クローラベルト4を離地させるためには、直線L1と直線L2の角度θ1は、30°あるいはそれ以下とすることが好ましい。さらに、前後の車軸9の間隔が、前後の主回転軸13の間隔の1/3以下とすることが好ましい。
さらに、左右方向において、主クローラベルト4の外側に、アームベルト8が設けられており、アームベルト8の外側に円盤状タイヤ10が設けられている。よって、円盤状タイヤ10のみを接地させることで、実質的にRを大きくすることができる。これにより、引き込み力を小さくすることができる
本実施形態においては、図13の上面図に示すように、円盤状タイヤ10を走行体1重心が旋回中心となる円の円周上に配置し、接地箇所を4点とすることで上記引き込み成分の力の発生を抑制する。すなわち、4つの円盤状タイヤ10の接地位置が、重心を中心とする円周上に配置されるようなアーム角度とする。具体的には、左右方向における円盤状タイヤ10の位置が同じ場合、前後方向において、前の車軸9と後ろの車軸9の中間に重心位置が配置されるようにする。これは上記理論に基づき、アームにより基準旋回半径Rを増加・接地長さLを減少させることを狙いとしている。しかし、図13のように本実施形態においても、円盤状タイヤ10が円に対して接線方向に配置されている訳ではないため引き込み方向の力は発生してしまう。
そのため、低摩擦の材料・形状とすることで対策を行う。図14に示すように接地点における摩擦を低減させるために、円盤状タイヤ10を路面に対し点接地とするために円盤状タイヤ10接地部を全周にわたって曲面形状とする。すなわち、円盤状タイヤ10の両面外周をR面取りしている。また、円盤状タイヤ10の材質としてポリアセタール等の自己潤滑性を持つ超エンジニアリング樹脂、または上記樹脂を表面にコーティングした金属を用いる。なお、主クローラベルト4には、不整地での走破性のため、柔軟なウレタンスポンジを用いている。したがって、円盤状タイヤ10の摩擦係数が、主クローラベルト4よりも小さくなる。すなわち、円盤状タイヤ10の外周面を主クローラベルト4よりも滑りやすい材質とする。
円盤状タイヤ10に滑りやすい材質を用いることで、シート22の引き込み力を低減して、シートのずれ現象を防止できるという効果を得ることができる。以下、シートのズレ現象への防止効果について説明する。上記の通り、主クローラベルト4接地面に生じる旋回中心方向成分の力に起因して発生するシート22の走行体1下部への引き込み現象を防止している。しかし、シート22と路面間の最大静止摩擦力が敷設物と円盤状タイヤ10間の最大静止摩擦力よりも小さい場合には、旋回時に敷設物ごと回転してしまいズレ現象が発生する。これは、引き込み現象とは異なるメカニズムであり、旋回のための方向の駆動力のみが作用している場合においても発生する恐れがある。よって円盤状タイヤ10とシート22間の摩擦係数を低減することで、シート22全体をその場に留めておくことが可能となる。これにより、シート22の引き込みを防止することができる。
次に、通常の走行モードについて説明する。走行モードでは、主クローラベルト4が同じ方向に回転する。走行モードにおけるアーム5の姿勢は図15に示すようになる。
図15に示す走行モードでは、車軸9が直線L1よりも上に配置されている。さらに、前後方向において、車軸9が前後の主回転軸13の外側に配置されている。すなわち、前方のアーム5の車軸9は、前方の主回転軸13の前側にあり、後方のアーム5の車軸9は、後方の主回転軸13の後ろ側にある。そして、円盤状タイヤ10は離地しており、主クローラベルト4が接地している。
図15に示すように通常走行時にはアーム5を上方側へ保持し円盤状タイヤ10を路面と非接触とする。こうすることで、主クローラベルト4面での接地となり不整地においても平均接地圧を低減することができ、安定した走行を可能とする。そして、摩擦係数の低い円盤状タイヤ10を用いることで、壁面における転倒を防止することができる。
以下、転倒防止効果について、図16を用いて説明する。クローラ式走行体1の誤動作や操縦者の誤操作等により壁面24に対して直進した場合、到達後は壁面24を車体が登るような方向に駆動力が作用する。このまま駆動力を壁面24に伝えると、車体は路面27に対してほぼ垂直に立ち上がった状態となり、最終的にはバランスを崩し後方へ転倒する。本実施例では図16のように壁面24に動力を伝える媒体は最初に壁面24に接触する円盤状タイヤ10となる。この円盤状タイヤ10が車体の壁面24を登るために必要な摩擦力、つまり駆動力を低減させるため、壁面24に対して円盤状タイヤ10が空転した状態で留まることとなる。よって、転倒防止効果を得ることができる。
図15に示すように、走行モードにおいて直線L1と直線L2とがなす角度θを、例えば45°あるいは、それ以下とすることができる。また、θ2をθ1よも大きくするようにしてもよい。これにより、転倒を確実に防止することができる。
ユーザがコントローラ3を操作することで、走行モード、旋回モード、収納モードを切り替えることができる。ユーザが旋回モードボタンを押すと、コントローラ3が指令を走行体1に送信する。すると、走行体1の制御部19が図11に示すアーム角度となるように、アーム駆動用モータ12を制御する。
アーム駆動用モータ12がアーム5を駆動することで、側面視において主クローラベルト4の前方の主回転軸13及び後方の主回転軸13を結ぶ直線L1よりも円盤状タイヤ10の車軸9が下側となる。すなわち、アーム5が主クローラベルト4に対して斜め下方を向いて設置された状態となる。さらに、前後方向において前方の主回転軸13と後方の主回転軸13の間に円盤状タイヤ10の車軸9が配置された旋回モードになる。旋回モードとなって、主クローラベルト4が離地した状態で主クローラ駆動用モータ11を駆動することで、左右の円盤状タイヤ10を反対方向に回転させて、走行体1を旋回させる。これにより、その場旋回時におけるシート22の引き込み力を小さくすることができる。
また、旋回モードでは、左前方、右前方、左後方、及び右後方の円盤状タイヤ10の車軸9が、上面視において走行体1の重心を中心とした円周上に配置されている。こうすることで、重心周りにその場旋回することができるため、安定した旋回が可能になる。また、円盤状タイヤ10の接地部が全周にわたって曲面形状となっていると、旋回時の引き込み力を低減することができる。
ユーザがコントローラ3の走行モードボタンを押すと、コントローラ3が指令を走行体1に送信する。走行体1の制御部19が、図15に示すアーム角度となるようアーム駆動用モータ12を制御する。アーム駆動用モータ12がアーム5を駆動することで、側面視において主クローラベルト4の前方の主回転軸13及び後方の主回転軸13を結ぶ直線L1よりも円盤状タイヤ10の車軸9が上側となる。すなわち、アーム5が主クローラベルト4に対して斜め上方を向いて設置された状態となる。さらに、前後方向において前方の主回転軸13と後方の主回転軸13の外側に車軸9が配置される走行モードになる。走行モードとなって、主クローラベルト4が接地した状態で主クローラ駆動用モータ11を駆動することで、左右の円盤状タイヤ10を同方向に回転させて、走行体1を前後方向に走行させる。これにより、安定した走行が可能になる。
ユーザが収納ボタンを押すと、コントローラ3が指令を走行体1に送信する。走行体1の制御部19が、図2に示すアーム角度となるようアーム駆動用モータ12を制御する。図2では、走行体1の前後方向の大きさが小さくなるため、狭いスペースで収納することができる。
なお、図11では、前方のアーム5と後方のアーム5が対称な角度としているが、前方のアーム5と後方のアーム5を非対称な角度としてもよい。すなわち、前方のアーム5と後方のアーム5とで、θ1の角度が異なっていてもよい。例えば、走行体1の重心位置が前又は後ろに偏っている場合、前後方向において重心位置が前後の車軸9の中心に配置されるように、主クローラベルト4に対するアーム5の角度を調整する。こうすることで、走行体1の重心位置が前又は後ろに偏っている場合でも、上面視において、重心位置を通る円周上に、円盤状タイヤ10の接地位置が配置される。これにより、走行体1が安定に旋回できるようになる。
なお、それぞれのモードにおけるアーム角度は予め設定されていてもよい。例えば、アーム5や主クローラベルト4の長さ、あるいは走行体1の重心位置に応じて、最適なアーム角度を予め決定しておけばよい。そして、ユーザが各モードとなるように操作すると、制御部19がアーム駆動用モータ12を所定の角度だけ駆動する。これにより、主クローラベルト4に対するアーム角度が所望の値になる。さらに、走行体1に乗せるカメラ2やその他の物体に応じて、走行体1の重心位置が変わる場合、アーム5の角度を変化させてもよい。この場合重心位置に応じて、自動的に最適なアーム角度を求めるようにしてもよい。
実施の形態2.
実施の形態1では、左前方、右前方、左後方、右後方の4か所に円盤状タイヤ10を配置した構成を示したが、本実施の形態では、3か所に円盤状タイヤ10を配置した構成となっている。本実施の形態にかかる走行体1について図17〜図19を用いて説明する。
図17、18、19はそれぞれ旋回姿勢時の概略構成を示す正面図、上面図、側面図である。実施形態1と同様にアーム5先端に円盤状タイヤ10を有する機構を用いる。また、フロントもしくはリア側の2つのアーム5は実施形態1と同様の構造をとる。ここでは、フロント側のアーム5を実施形態1と同様にしている。
残りのアーム5は円盤状タイヤ10の取り付け方向が他のものと90度ずれたものとし、数も1つに変更する。これを補助アーム26と呼ぶこととする。よって本実施形態におけるクローラ式走行体1は上記の計3つの回転駆動稼動な円盤状タイヤ10を有する。補助アーム26と円盤状タイヤ10は例えば、専用の駆動用モータを用いてそれぞれ駆動される。
また、図20に補助アーム26の可動範囲を示す。本実施例も実施形態と同様の理論に基づいて構成されており、旋回時には引き込み力を減少させシート22の引き込みを抑制することが可能となる。さらに円盤状タイヤ10の外周面の摩擦係数を低いものとすることで、シート22のズレ現象と転倒防止効果も有することとなる。通常走行モードでは補助アーム26を含む全てのアームを持ち上げた状態で走行する。旋回モードでは3つのアームを接地させ、主クローラベルト4を離地させる。これにより、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。また、後方の円盤状タイヤ10が旋回方向に回転するため、摩擦力を低減することができ、シート22の引き込み力をより低減することができる。
実施の形態1と同様に、上面視において、3つの円盤状タイヤ10の接地位置が走行体1の重心を中心とする円周上に配置されるようにする。なお、図20に示したように補助アーム26を回転させる構成に限らず、補助アーム26を上下に直動させる構成としてもよい。
上記の説明では、フロント側のアーム5を実施形態1と同様にしているが、リア側のアーム5を実施の形態1と同様にしてもよい。この場合、補助アーム26がフロント側に設けられる。
以上本発明の実施形態を示したが、床下点検に限らず旋回動作時の路面保護等を要する各種環境での走行・点検に用いることが可能である。
1 走行体
2 カメラ
3 コントローラ
4 主クローラベルト
5 アーム
6 アームプーリ
7 アームフレーム
8 アームベルト
9 車軸
10 円盤状タイヤ
11 主クローラ駆動用モータ
12 アーム駆動用モータ
13 主回転軸
14 主プーリ
15 アーム駆動プーリ
15a 軸受
16 アーム駆動ベルト
18 アブソリュートエンコーダ
19 制御部
20 エンコーダプーリ
21 エンコーダベルト
22 シート
23 車体
24 壁面
26 補助アーム
27 路面

Claims (8)

  1. 車体と、
    前記車体に設けられた左右の主クローラベルト、
    左右の前記主クローラベルトをそれぞれ回転させる第1駆動機構と、
    左右の前記主クローラベルトに対応して設けられ、前記第1駆動機構によって回転する左右のアームベルトと、
    前記主クローラベルトに対して前記アームベルトを回動自在に保持するアームと、
    前記アームを駆動することで、前記主クローラベルトに対する前記アームベルトの角度を変化させる第2駆動機構と、
    前記主クローラベルトよりも低い摩擦係数を有し、前記第1駆動機構によって独立して回転する左右の円盤状タイヤと、
    を備えたクローラ式走行体の制御方法であって、
    前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が下側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と前記後方主回転軸の間に前記円盤状タイヤの車軸が配置された旋回モードにし、
    前記旋回モードとなって、前記主クローラベルトが離地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを反対方向に回転させて、前記クローラ式走行体を旋回させる、
    クローラ式走行体の制御方法。
  2. 前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が上側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と後方主回転軸の外側に前記車軸が配置される走行モードにし、
    前記走行モードとなって、前記主クローラベルトが接地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを同方向に回転させて、前記クローラ式走行体を前後方向に走行させる、
    請求項1に記載のクローラ式走行体の制御方法。
  3. 左右の前記アームベルトが、前記前方主回転軸周りに回動する左前方アームベルト及び右前方アームベルトと、前記後方主回転軸周りに回動する左後方アームベルトと右後方アームベルトと、を含み、
    左右の前記円盤状タイヤが、前記左前方アームベルト、前記右前方アームベルト、前記左後方アームベルト、及び前記右後方アームベルトに対応する左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤを含み、
    前記旋回モードでは、左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤの車軸が、上面視において前記クローラ式走行体の重心を中心とした円周上に配置されていることを特徴とする請求項1、又は2に記載のクローラ式走行体の制御方法。
  4. 前記円盤状タイヤの接地部が全周にわたって曲面形状となっている請求項1〜3に記載のクローラ式走行体の制御方法。
  5. 車体と、
    前記車体に設けられた左右の主クローラベルト、
    左右の前記主クローラベルトをそれぞれ回転させる第1駆動機構と、
    左右の前記主クローラベルトに対応して設けられ、前記第1駆動機構によって回転する左右のアームベルトと、
    前記主クローラベルトに対して前記アームベルトを回動自在に保持するアームと、
    前記アームを駆動することで、前記主クローラベルトに対する前記アームベルトの角度を変化させる第2駆動機構と、
    前記主クローラベルトよりも低い摩擦係数を有し、前記第1駆動機構によって独立して回転する左右の円盤状タイヤと、
    前記アームの角度を制御する制御部と、を備えたクローラ式走行体であって、
    前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が下側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と前記後方主回転軸の間に前記円盤状タイヤの車軸が配置された旋回モードにし、
    前記旋回モードとなって、前記主クローラベルトが離地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを反対方向に回転させて、前記クローラ式走行体を旋回させる、
    クローラ式走行体。
  6. 前記第2駆動機構が前記アームを駆動することで、側面視において前記主クローラベルトの前方主回転軸及び後方主回転軸を結ぶ直線よりも前記円盤状タイヤの車軸が上側となり、かつ前後方向において前記前方主回転軸と後方主回転軸の外側に前記車軸が配置される走行モードにし、
    前記走行モードとなって、前記主クローラベルトが接地した状態で前記第1駆動機構を駆動することで、前記左右の円盤状タイヤを同方向に回転させて、前記クローラ式走行体を前後方向に走行させる、
    請求項5に記載のクローラ式走行体。
  7. 左右の前記アームベルトが、前記前方主回転軸周りに回動する左前方アームベルト及び右前方アームベルトと、前記後方主回転軸周りに回動する左後方アームベルトと右後方アームベルトと、を含み、
    左右の前記円盤状タイヤが、前記左前方アームベルト、前記右前方アームベルト、前記左後方アームベルト、及び前記右後方アームベルトに対応する左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤを含み、
    前記旋回モードでは、左前方円盤状タイヤ、右前方円盤状タイヤ、左後方円盤状タイヤ、及び右後方円盤状タイヤの車軸が、上面視において前記クローラ式走行体の重心を中心とした円周上に配置されていることを特徴とする請求項5、又は6に記載のクローラ式走行体。
  8. 前記円盤状タイヤの接地部が全周にわたって曲面形状となっている請求項5〜7に記載のクローラ式走行体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016028930A (ja) * 2014-07-23 2016-03-03 三菱電機特機システム株式会社 クローラ式走行装置及び車椅子
CN110842948A (zh) * 2019-12-14 2020-02-28 梁静 一种排爆机器人
CN113353165A (zh) * 2021-07-21 2021-09-07 中煤科工集团重庆研究院有限公司 一种宽窄体履带车

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