JP3197534U - 注湯受け部材、傾注樋及びスラグバケット - Google Patents

注湯受け部材、傾注樋及びスラグバケット Download PDF

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Abstract

【課題】傾注樋やスラグバケット等の溶銑が落下する湯当たり部の更なる耐久性の向上、傾注樋やスラグバケット等の築造の短時間化および製造コストの抑制を可能とした注湯受け部材、これを用いた傾注樋及びスラグバケットを提供する。【解決手段】主としてキャスタブルで形成された注ぎ込まれる高温流体を受ける湯当たり部20を持つ敷部32と該敷部32の周縁部の少なくとも一部から延びる側壁部33、34とを持つ注湯受け部材であって、該湯当たり部20は不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されていることとした。【選択図】図3

Description

本考案は、湯当たり部に用いられる注湯受け部材、これを用いた傾注樋及びスラグバケットに関する。
従来から、高炉から延設された出銑樋を介して溶銑を受ける傾注樋が提案されている。傾注樋は、溶銑を受け入れた後傾動することにより、受け入れた溶銑をトーピードカーや溶銑鍋等の搬送容器に投入する。
この傾注樋は、流動性を持つキャスタブル材を現場で流し込むことにより、または、多数のレンガを現場で築造することにより形成されている。前者の場合には、耐久性が必ずしも十分でない。後者の場合には、レンガ間の目地に先行溶損が発生したり、築造に時間を要したり、使用条件によってはレンガが脱落したりする問題がある。
また、次のような問題も存在する。一般的に、傾注樋は出銑樋の落ち口よりも低く配置されている。したがって、溶銑が傾注樋に移行する際、出銑樋から落下した溶銑が着地する傾注樋の部分(以下、「湯当たり部」と称す)は、溶銑の熱や溶銑の落下による衝撃により溶損が激しくなる。その結果、傾注樋の寿命を短くしてしまう。さらに、近年では傾注樋において脱珪処理を行うようになっている。この際の脱珪処理に伴う酸化雰囲気の形成、スラグの塩基度低下が、傾注樋の湯当たり部の溶損をますます増大させている。なお、脱珪処理は傾注樋に収容されている溶銑に鉄酸化物系処理剤を添加することにより、溶銑中の珪素を酸化させてSiOとしてスラグ化する処理である。この処理により、溶銑中の珪素を低減させることができる。
係る問題に対して、傾注樋の溶銑を受ける中央域をプレキャストブロックで構成し、他の部分をキャスタブルとする傾注樋が開示されている(特許文献1)。また、溶銑を受ける部分をアルミナ−クロミア系の焼成レンガで形成した傾注樋が開示されている(特許文献2)。しかし、特許文献1の傾注樋においては、溶銑が落下する湯当たり部が大きく溶損してしまう問題を依然として抱えている。これは、プレキャストブロックの使用初期の受熱不足による強度発現が十分でないことが原因と考えられる。また、特許文献2の焼成レンガは高価なCrを使用しているため、製造コストが増大してしまう問題点や、レンガ間の目地の先行溶損を起こす問題点を解消するに至っていない。
特開2002−69515 特開2007−217737
本考案は上記した実情に鑑みてなされたものであり、傾注樋やスラグバケット等の溶銑が落下する湯当たり部の更なる耐久性の向上、傾注樋やスラグバケット等の築造の短時間化および製造コストの抑制を可能とした注湯受け部材、これを用いた傾注樋及びスラグバケットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本考案の注湯受け部材は、主としてキャスタブルで形成された注ぎ込まれる高温流体を受ける湯当たり部を持つ敷部と該敷部の周縁部の少なくとも一部から延びる側壁部とを持つ注湯受け部材であって、湯当たり部は不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されていることを特徴とする。
本考案は、溶損が激しいとされる湯当たり部を不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成している。通常、このマグネシア−カーボンを主成分とするレンガは、マグネシアを含有することで耐食性に優れ、カーボンを含有することで耐熱衝撃性、耐スラグ性に優れる。また、本考案は不焼成レンガを使用している。不焼成レンガはその名の通り、レンガ製造工程において焼成工程を要しない。すなわち、不焼成レンガを使用する本考案は、焼成レンガを使用するものよりも傾注樋やスラグバケット等を築造する時間を短縮でき、ひいては製造コスト増大を抑制できる。
また、不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの垂直断面形状は台形状であり、台形状は高温流体と接する側の一辺が短辺であり、短辺と背向する側の他辺が長辺であることが望ましい。
この構成によれば、傾注樋やスラグバケット等の湯当たり部として埋め込まれた不焼成マグネシア−カーボン定形レンガが、溶損により離脱してしまうことを抑制できる。
また、本考案の注湯受け部材を高炉傾注樋として、または、スラグバケットとして用いることが望ましい。
この構成によれば、高炉傾注樋やスラグバケットの耐用性を向上させることができる。
本考案の注湯受け部材によれば、溶損が激しいとされる湯当たり部を不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成するため、耐食性、耐熱衝撃性、耐スラグ性に優れる。したがって、傾注樋やスラグバケット等の耐用性を向上させることができる。また、Crを含まない不焼成レンガを使用するため、傾注樋やスラグバケット等を築造する時間を短縮でき、ひいては製造コストの増大を抑制できる。
実施形態1の傾注樋の平面図 実施形態1における傾注樋のA−A断面図 実施形態1における傾注樋のB−B断面図 実施形態1における高炉に傾注樋を装備している形態の模式図 実施形態2のスラグバケットの断面図
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。また、各図面において同一箇所は同一符号を用いて説明する。図1は、実施形態1の傾注樋を模式的に表す平面図である。図2は、図1に示す傾注樋のA−A垂直断面を模式的に表す断面図である。図3は、図1に示す傾注樋のB−B垂直断面を模式的に表す断面図である。図4は、図1に示す傾注樋が実際に使用される形態を模式的に表す概略図である。図5は、実施形態2のスラグバケットの垂直断面を模式的に表す断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態1について図1〜4を参照して具体的に説明する。
図4に示すように、本実施形態1の傾注樋1は、溶鉱炉として機能する高炉2から出銑した溶銑を、出銑樋としての大樋3及び中樋4を介して中樋4の先端出口5から受ける。この溶銑を受けた傾注樋1は、左右に傾動することによって所望の溶銑鍋6やトーピードカー(図示しない)等に溶銑を移し替える。この傾注樋1が本考案の注湯受け部材に相当する。
傾注樋1は、中樋4の先端出口5側に配置されている。傾注樋1は、傾注樋本体12と湯当たり部20とを備えている。
傾注樋本体12は、長手方向の両端部に溶銑吐出口11が形成され、図2に示すように矢印A1、A2、B1、B2方向に傾動可能である。
傾注樋本体12は、長手方向の先端に向かうにつれて上昇傾斜する底面13をもつ浅底容器状をなす鉄製の甲殻部材14と、甲殻部材14の底面13側のほぼ全体域に設けられたキャスタブル層30とにより形成されている。キャスタブル層30は、耐火物を主要成分とする流動性をもつキャスタブル材を鋳込み成形して形成されたものである。キャスタブル層30の上面には溶銑吐出口11に向かって上昇面となる傾斜面31が形成されている。 湯当たり部20は、傾注樋本体12の長手方向の中央領域において、キャスタブル層30に一体的に埋設されており、傾斜面31の下降端同士の間に位置している。
図3に示すように、湯当たり部20を含む中央領域は、垂直断面(B−B断面)がほぼUの形状の樋形状に形成され、底部を形成する敷部32と、敷部32の両側から立設された側壁部33,34とが一体化されている。側壁部33,34は互いに対向して配置されている。
湯当たり部20は、敷部32の中央領域に配置されている。湯当たり部20は、1つ若しくは複数の不焼成マグネシア−カーボン定形レンガを配置することにより形成されている。そして、湯当たり部20は、キャスタブル層30と一体的に形成されている。この際、湯当たり部20を1つの不焼成マグネシア−カーボン定形レンガとすることが好ましい。これにより、湯当たり部20にはレンガとレンガの繋ぎ目である目地が存在しなくなり、目地部分に起こり易い溶損の問題を回避できる。
また、湯当たり部20は、ほぼ平坦状をなし溶銑と接する側の内底面21と、内底面21に背向して設けられたほぼ平坦状をなすキャスタブル層30側の外底面22を有する円錐台形状であることが望ましい。図3に示すように、垂直断面図(B−B断面図)において湯当たり部20は、外底面22が作る一辺が内底面21が作る一辺よりも長い台形状であることが望ましい。これにより、たとえ湯当たり部20以外の敷部32の溶損が先行して起きたとしても、垂直断面図において外底面22が作る辺は内底面21が作る辺よりも長いため、湯当たり部20を構成する不焼成マグネシア−カーボン定形レンガが抜け出てしまうことを抑制できる。
図1及び図2に示すように、湯当たり部20は、傾注樋1の長手方向の中央領域においてのみ設けられ、傾注樋1の長手方向の両端部には設けられていない。その理由は、中樋4から流れる高温の溶銑は浸食性をもつスラグと共に傾注樋1の長手方向の中央領域で受け止められる。このため、傾注樋1の長手方向の中央領域が最も溶銑に対する耐久性が要請されるからである。多くの場合、特に敷部32の湯当たり部20が、中樋4から落下する溶銑の着地部分になり、落下する溶銑からの衝撃を最も受ける部分となる。したがって、他の部分に比べて更なる耐久性が要請される。
湯当たり部20は、不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されている。不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの組成のうち、炭素材料は特に限定されないが、鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛やその紛砕物、カーボンブラック、粉末ピッチ、メソフェーズピッチなどの炭素質原料が使用できる。炭素材料の使用量は1〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜30重量%である。この範囲内であれば、本実施形態の湯当たり部20におけるスラグ浸透をより効果的に抑制できると共に耐スポーリング性をより効果的に向上させることができる。
不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの組成のうち、マグネシア質原料は特に限定されないが、電融マグネシア、焼結マグネシア、天然マグネサイト、オリビン、ドロマイト、スピネル等のマグネシアを主成分とする材料を各々単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらのマグネシア骨材の他に10重量%以下の範囲内で少量の酸化物耐火原料、非酸化物耐火原料等を添加することができる。
また、酸化防止の目的で一般的に使用されている、Al、Si、Mg、AlMg、AlSi、などの金属や、BC、AlB、CaB、MgBなどのホウ素化合物などの酸化防止剤を必要に応じて添加することができる。
本実施形態1の不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの製造方法は従来の製造方法と同じであってよい。すなわち、マグネシア骨材に炭素質原料を加え、必要に応じて金属粉末やその他既知の添加物を添加し、フェノール樹脂、ピッチ、タール等の炭素結合を形成する結合材を1〜15重量%好ましくは3〜8重量%加えて混練する。そして、これを成形後100〜500℃好ましくは150〜400℃の低温熱処理し、不焼成定形レンガとする。
湯当たり部20を除く敷部32、側壁部33、34を構成するキャスタブル層30はアルミナ−炭化珪素系であり、殊にアルミナ−炭化珪素−シリカ系であり、なかでもアルミナ−炭化珪素−シリカ−炭素系の耐火物であることが望ましい。重量比は、アルミナを約65〜80%、炭化珪素を約10〜30%、シリカを約3〜7%、炭素を1〜5%を含むことがよい。この組成範囲内であれば、炭化珪素、炭素の添加により耐スポーリング性がより効果的に向上し、更に炭化珪素の一部を超微粉の形で添加することにより、炭素の酸化防止と耐溶銑性がより効果的に向上する。
本考案の注湯受け部材である傾注樋1は次のように使用される。傾注樋1よりも高所に位置する高炉2から出銑した溶銑は、大樋3及び中樋4を介して先端出口5から傾注樋1に流れ落ちる。この溶銑は、傾注樋1がA1,A2、B1,B2方向に傾動することにより傾注樋1内を経由し、傾注樋1よりも低所に位置する溶銑鍋16またはトーピードカーに移送される。
このように構成された本考案の注湯受け部材である傾注樋1は、湯当たり部20が不焼成マグネシア−カーボン定形レンガにて形成されているため、湯当たり部20に落下した溶銑による傾注樋1の溶損を効果的に抑制することができる。この結果、傾注樋1の耐久性を高めることができる。また、マグネシア−カーボンレンガを使用しているため、溶銑に対する耐摩耗性の向上、スラグに対する耐食性の向上を図り得る。したがって、傾注樋1の耐久性・耐用性向上に効果的であり、ひいては傾注樋1内の通銑量を増加できる。
(第2実施形態)
以下、本実施形態2について図5を参照して説明する。本実施形態2では、スラグバケット60が本考案の注湯受け部材に相当する。
鉄鉱石から所定組成の溶鋼を作る際に、高炉、溶銑予備処理、転炉、脱ガス、連続鋳造等の各工程で溶融スラグが発生する。これらの溶融スラグは、一般的に各工程で溶滓鍋内に排滓され、その溶滓鍋は鉄道やトラック等の輸送手段によりスラグ処理場に運ばれる。この溶滓鍋として本実施形態2のスラグバッケト60が使用される。溶融スラグがスラグバケット60に流し込まれる際、特に溶融スラグの着地地点であるスラグバッケト60の底部(敷部)は、溶融スラグの熱や溶融スラグの落下による衝撃で溶損が激しくなる。
図5に示すように、スラグバケット60は深底容器状をなす鉄製の甲殻部材51と、甲殻部材51の内面側のほぼ全体域に設けられたキャスタブル層50とにより形成されている。キャスタブル層50は、耐火物を主要成分とする流動性をもつキャスタブル材を鋳込み成形して形成されたものである。
キャスタブル層50は、底部を形成する敷部52と互いに対向して配置されている側壁部53,54からなる。そして、敷部52の中央領域には湯当たり部40が配置される。湯当たり部40はキャスタブル層50と異なる材質であり、キャスタブル層50に一体的に埋設されている。
湯当たり部40は、1つ若しくは複数の不焼成マグネシア−カーボン定形レンガを配置することにより形成されている。そして、湯当たり部40はキャスタブル層50と一体的に形成されている。特に、湯当たり部40を1つの不焼成マグネシア−カーボン定形レンガとすることが好ましい。これにより、湯当たり部40にはレンガとレンガの繋ぎ目である目地が存在しなくなり、目地部分に起こり易い溶損の問題を回避できる。
また、湯当たり部40は、流し込まれる溶融スラグと接する側のほぼ平坦状の内底面41と、内底面41に背向して設けられたほぼ平坦状をなすキャスタブル層50側の外底面42を有する円錐台形状であることが望ましい。図5に示すように、垂直断面図において湯当たり部40の形状は、外底面42が作る一辺が内底面41が作る一辺よりも長い台形状であることが望ましい。これにより、たとえ湯当たり部40以外の敷部52の溶損が先行して起きたとしても、垂直断面図において外底面42が作る辺は内底面41が作る辺よりも長いため、湯当たり部40を構成する不焼成マグネシア−カーボン定形レンガが抜け出てしまうことを抑制できる。
湯当たり部40は、不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成される。不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの組成のうち、炭素材料は特に限定されないが、鱗状黒鉛、土状黒鉛、人造黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛やその紛砕物、カーボンブラック、粉末ピッチ、メソフェーズピッチなどの炭素質原料が使用できる。炭素材料の使用量は1〜70重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜30重量%である。この範囲内であれば、本実施形態の湯当たり部20におけるスラグ浸透をより効果的に抑制できると共に耐スポーリング性をより効果的に向上させることができる。
不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの組成のうち、マグネシア質原料は特に限定されないが、電融マグネシア、焼結マグネシア、天然マグネサイト、オリビン、ドロマイト、スピネル等のマグネシアを主成分とする材料を各々単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。また、これらのマグネシア骨材の他に10重量%以下の範囲内で少量の酸化物耐火原料、非酸化物耐火原料等を添加することができる。
また、酸化防止の目的で一般的に使用されている、Al、Si、Mg、AlMg、AlSi、などの金属や、BC、AlB、CaB、MgBなどのほう素化合物などの酸化防止剤を必要に応じて添加することができる。
本考案の不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの製造方法は従来の製造方法と同じでよい。すなわち、マグネシア骨材に炭素質原料を加え、必要に応じて金属粉末やその他既知の添加物を添加し、フェノール樹脂、ピッチ、タール等の炭素結合を形成する結合材を1〜15重量%好ましくは3〜8重量%加えて混練する。そして、これを成形後100〜500℃好ましくは150〜400℃の低温熱処理をして不焼成定形レンガとする。
湯当たり部40を除く敷部52、側壁部53、54を構成するキャスタブル層50はアルミナ−炭化珪素系であり、殊にアルミナ−炭化珪素−シリカ系であり、なかでもアルミナ−炭化珪素−シリカ−炭素系の耐火物であることが望ましい。重量比は、アルミナを約65〜80%、炭化珪素を約10〜30%、シリカを約3〜7%、炭素を1〜5%を含むことがよい。この組成範囲内であれば、炭化珪素、炭素の添加により耐スポーリング性がより効果的に向上し、更に炭化珪素の一部を超微粉の形で添加することにより、炭素の酸化防止と耐溶銑性がより効果的に向上する。
このように構成された底部(敷部)52を持つ本考案の注湯受け部材であるスラグバケット60を用いることで、注ぎ込まれる溶融スラグが着地する敷部52(特に湯当たり部40)の溶損を効果的に抑制することができる。その結果、スラグバケット60の耐久性を高めることができる。また、湯当たり部40はマグネシア−カーボンレンガを使用しているため、溶銑に対する耐摩耗性の向上、スラグに対する耐食性の向上を図り得る。したがって、スラグバケット60の更なる耐久性向上につながる。
なお、本考案に係る実施形態について説明したが、本考案の範囲はこれに限定されるものではなく、考案の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能である。
1:傾注樋 2:高炉 3:大樋 4:中樋 5:中樋先端出口 6:溶銑鍋
11:溶銑吐出口 12:傾注樋本体 13:甲殻部材底面 14、51:甲殻部材
20、40:湯当たり部 21、41:内底面 22、42:外底面
30、50:キャスタブル層 31:傾斜面 32、52:敷部
33、34、53、54:側壁部 60:スラグバケット

Claims (4)

  1. 主としてキャスタブルで形成された注ぎ込まれる高温流体を受ける湯当たり部を持つ敷部と該敷部の周縁部の少なくとも一部から延びる側壁部とを持つ注湯受け部材であって、
    前記湯当たり部は不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されていることを特徴とする注湯受け部材。
  2. 前記不焼成マグネシア−カーボン定形レンガの垂直断面形状は台形状であり、
    該台形状は高温流体と接する側の一辺が短辺であり、該短辺と背向する側の他辺が長辺である請求項1に記載の注湯受け部材。
  3. 両端部に溶銑吐出口を持つ傾動可能な浅底容器状の甲殻部材と該甲殻部材の底面側に設けられるキャスタブル層とを有し、
    前記キャスタブル層は敷部と該敷部の周縁部の少なくとも一部から延びる側壁部とを持ち、
    前記敷部の中央領域には、注ぎ込まれる高温流体を受ける湯当たり部が前記キャスタブル層と一体的に埋設されている傾注樋であって、
    前記湯当たり部は不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されていることを特徴とする傾注樋。
  4. 深底容器状の甲殻部材と該甲殻部材の内面側に設けられるキャスタブル層とを有し、
    前記キャスタブル層は敷部と該敷部の周縁部の少なくとも一部から延びる側壁部とを持ち、
    前記敷部の中央領域には、注ぎ込まれる高温流体を受ける湯当たり部が前記キャスタブル層と一体的に埋設されているスラグバケットであって、
    前記湯当たり部は不焼成マグネシア−カーボン定形レンガで構成されていることを特徴とするスラグバケット。
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