JP3196274B2 - ポリマー粒状体の製造方法 - Google Patents

ポリマー粒状体の製造方法

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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマー粒状体の製造方
法に関し、詳しくはポリマーの有機溶媒溶液から有機溶
媒を蒸発除去してポリマー粒状体(粉体)を効率よく製
造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】工業的
にポリカーボネート,ポリアリレート及びポリエステル
ポリカーボネート等のポリマーを製造する方法として
は、界面重縮合法が好ましく使用されている。この界面
重縮合法においては、例えば、ポリカーボネートでは、
反応終了後に得られるエマルジョン溶液を洗浄・分離操
作してポリカーボネートの塩化メチレン溶液を得てい
る。次いで、このポリカーボネートの塩化メチレン溶液
(PCM)からポリカーボネートを単離することによっ
てポリカーボネートを製造している。このポリカーボネ
ートの塩化メチレン溶液からポリカーボネートを単離す
る方法としては、様々な方法が検討されている。例え
ば、ポリカーボネートの溶液に貧溶媒を添加する方法
(特公昭42−14474号公報)、ポリカーボネート
溶液の結晶化を利用したニーダーによる粉砕方法(特公
昭53−15899号公報)、温水に投入する方法(特
開昭60−115625号公報)等がある。しかし、こ
れらの方法はいずれも、ポリカーボネート等のポリマー
を単離する方法としては、設備費用が高くなり、コスト
的に問題がある。したがって、コストを低減させるため
に、より簡素化した単離方法が求められている。
【0003】これらを解決する方法として、特公昭60
−54329号公報や特公平2−45648号公報には
改良技術が開示されている。しかし、ここに開示されて
いる方法では、溶媒の塩化メチレンを蒸発させる際、い
ずれも水蒸気や窒素ガス等を必要とし、除去した溶媒の
回収に問題を残している。更には、粒径の大きなポリマ
ー粒状体しか得られず、溶媒を除去するのに多大な設備
とエネルギーを必要とする欠点を有する。また、系に水
がたまり、水を抜き出す操作が必要となり、同時に得ら
れるポリマーには多量の水が含まれるという欠点を有す
る。
【0004】本発明者らは、上記状況を鑑み、低コスト
であるとともに、より簡単な方法で、しかも得られるポ
リマーへの他成分の混入も低減した高品質のポリマー粒
状体の製造方法を開発すべく鋭意検討を重ねた。その結
果、特定の条件下で、ポリマーの有機溶媒溶液をポリマ
ー粒状体と接触させることによって、上記目的を達成で
きることを見出した。本発明はかかる知見に基いて完成
したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、ポ
リマーの有機溶媒溶液からポリマー粒状体を製造する方
法において、実質的に水蒸気を含まず、かつ有機溶媒が
蒸発する雰囲気に保持されるとともに、均一に攪拌され
ているポリマー粒状体が存在する造粒帯域に、ポリマー
の有機溶媒溶液を供給し、攪拌羽根を備えた造粒槽中で
(但し、破砕機を備えたものを除く)、該溶液を前記ポ
リマー粒状体と接触させながら有機溶媒を蒸発させるこ
とを特徴とするポリマー粒状体の製造方法を提供するも
のである。
【0006】本発明において、対象とするポリマーは、
ポリカーボネート,ポリアリレートが最適であるが、そ
のほかにポリエステルポリカーボネート,ポリアミド
等,溶液重合によって生成する各種のポリマーを充当す
ることもできる。このうち、例えば、ポリカーボネート
溶液は、通常の重縮合反応によって得られるものであ
り、2価フェノールとホスゲンまたは炭酸エステル化合
物とを反応させることにより容易に製造することができ
る。ここで、2価フェノールとしては、例えば、ハイド
ロキノン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン〔ビスフェノール
Aなど〕;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロアル
カン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ケトン等及びこれらのハロゲン置換化合物が挙
げられる。また、炭酸エステル化合物としては、ジフェ
ニルカーボネート等のジアリールカーボネート,ジメチ
ルカーボネート,ジエチルカーボネート等のジアルキル
カーボネートが挙げられる。そして、例えばホスゲン法
によれば、最も一般的には、ビスフェノールAとホスゲ
ンを塩化メチレン(メチレンクロライド)等の不活性溶
媒中で第三級アミン(トリエチルアミンなど)の触媒の
存在下で反応させることにより得ることができる。
【0007】一方、ポリアリレート溶液も、通常の重縮
合反応によって得られるものであり、2価フェノールと
テレフタル酸ジクロリドやイソフタル酸ジクロリド等と
を反応させることによって容易に製造することができ
る。ここで、2価フェノールとしては、上記同様に、ハ
イドロキノン;4,4’−ジヒドロキシジフェニル;ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)アルカン〔ビスフェノー
ルAなど〕;ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロア
ルカン;ビス(4−ヒドロキシフェニル)オキシド;ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド;ビス(4−
ヒドロキシフェニル)スルホン;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトン等及びこれらのハロゲン置換化合物が
挙げられる。
【0008】本発明において使用される有機溶媒として
は、ポリマーに対して実質的に不活性であり、さらに使
用温度で実質的に安定であって、ポリマーを溶解するも
のであればよい。しかし、沸点の高いものは溶媒の脱揮
を効率よく行うためには、ポリマー溶液の加熱温度を高
くする必要がある。したがって、ポリマー粒状体からの
有機溶媒の除去を考慮すると、200℃以下の沸点を有
する有機溶媒を用いることが好ましい。この有機溶媒と
しては、例えば、ポリカーボネートについては、通常好
ましく使用されるメチレンクロライドのほか、クロロホ
ルム,クロロベンゼン等の塩素系溶媒をはじめ、ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,アセトン,メチルエチルケト
ン,酢酸エチル,ジオキサン,テトラヒドロフラン等の
溶媒、またはこれらの混合物、さらにこれらに実質的に
溶解するに問題なく混合されたヘプタン,ヘキサン,ペ
ンタン等の脂肪族アルカン類が混合されていてもよい。
そして、これらの溶媒は、ポリマーが析出しない程度の
貧溶媒を含んでいてもよい。ここで、貧溶媒としては、
ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族化合物、ペン
タン,ヘキサン,ヘプタン,オクタン等のアルカン類、
アセトン,メチルエチルケトン等のケトン類、またはこ
れらの混合溶媒である。これらの貧溶媒は、気化させ蒸
気として供給してもよく、ポリマーの有機溶媒溶液を造
粒槽に供給する際に、または造粒槽に直接供給するかい
ずれの方法を採ってもよい。
【0009】上記溶媒に溶解されるポリマーの濃度は、
3〜70重量%、好ましくは10〜60重量%が適当で
ある。この濃度が3重量%未満では、回収する溶媒量が
多くなるために生産性が低下して効率的でない。また、
70重量%を超えると、固体状となって流動性が低くな
り、溶媒除去装置への供給や、運転が困難となり好まし
くない。なお、ポリマーの有機溶媒溶液の濃度を40重
量%以上にするときに、場合によるとゲル化が生じる
が、ゲル化しても差支えはない。
【0010】前記のような有機溶媒を用いて調製された
ポリマーの有機溶媒溶液は、有機溶媒が蒸発する雰囲気
に保持され、かつ均一に攪拌されているポリマー粒状体
が存在する造粒帯域(例えば造粒槽,造粒器等)に供給
される。このポリマーの有機溶媒溶液の供給量は、各種
の状況により異なり、一義的に決定できないが、通常は
造粒帯域のポリマー粒状体保持量に対して、毎時250
重量%以下、好ましくは毎時100重量%以下である。
この供給量が少ないと生産性が低下し、また、供給量が
多くなると、得られるポリマー粒状体中の残存溶媒量が
増大し、品質が低下するので好ましくない。そして、そ
の供給方法は、造粒槽内に滞留しているポリマー粒状体
にポリマーの有機溶媒溶液を滴下乃至流下させてもよ
い。また、流動しているポリマー粒状体内に供給しても
よい。さらに、ポリマーの有機溶媒溶液を加熱加圧し、
造粒帯域でフラッシュさせてもよい。なお、ポリマーの
有機溶媒溶液の濃度が高濃度(40重量%以上)になる
と、有機溶媒溶液の流動性が若干悪くなる場合があり、
このようなときには、加熱器から出ると同時に造粒槽に
供給するとよい。
【0011】次に、溶媒除去装置の操作条件は、造粒帯
域を有機溶媒が蒸発する雰囲気に保持すればよいが、通
常、温度は、0〜200℃、好ましくは30〜150℃
に保持される。造粒帯域の温度が、0℃未満では有機溶
媒の蒸発速度が遅くなり、生産性が低下して効率的でな
くなり好ましくない。また、200℃を超えると、得ら
れるポリマーの劣化や溶媒の分解が始まり好ましくな
い。また、造粒帯域の圧力は、減圧,常圧,加圧状態の
いずれでもよいが、0.1〜11kg/cm2abs、好ましくは
0.5〜5kg/cm2absに保持される。圧力が0.1kg/cm2a
bs未満では、真空操作にコストが掛かり好ましくない。
また、11kg/cm2 abs を超えると、有機溶媒の蒸発速
度が遅くなり、耐圧性の造粒槽等が必要となり、コスト
的に不利になり好ましくない。そして、造粒帯域でのポ
リマーの滞留時間は、ポリマーの有機溶媒溶液の供給量
にも関係してくるが、0.01〜10時間である。滞留時
間が短いと粒状体保持量が少なくなり、充分な攪拌,混
合が期待できず好ましくない。また、滞留時間が長いと
不必要に大きな造粒槽等を用いなければならず、コスト
的に不利になるため好ましくない。
【0012】本発明においては、ポリマーの有機溶媒溶
液から有機溶媒を除去するのに、ポリマー粒状体と接触
させながら有機溶媒を蒸発させることを特徴とする。す
なわち、造粒帯域には有機溶媒を蒸発させるために予か
じめポリマー粒状体を投入しておく。ここで、造粒帯域
に予かじめ投入されるポリマーは、運転当初には、既製
のポリマー粒状体を仕込んでおくようにすればよい。そ
して、定常運転に入ったら、生成して来るポリマー粒状
体が、予かじめ投入されているポリマー粒状体と同様の
機能を果たし、連続的に運転操作をすることができ、ポ
リマーを効率的に製造することができる。例えば、ポリ
カーボネートの場合、ポリカーボネート粒状体として、
フレーク状のポリカーボネートフレーク(PCF)が用
いられ、その粒径が8メッシュ〜200メッシュの範囲
にあることが好ましい。粒径が8メッシュ未満でも、2
00メッシュを超えてもポリカーボネートが固まりとな
り、粉末化することが困難となり、好ましくない。造粒
帯域に予かじめ投入されるポリマー粒状体の仕込み量
は、特に制限はないが、運転開始時及び定常運転時とも
に、少なくとも攪拌機を運転したときにポリマー粒状体
が流動し、均一に攪拌できる量とすべきである。なお、
運転当初のポリマー粒状体は、同種のものあるいは異種
のものであってもよい。
【0013】次に、本発明の方法を図面に基いて説明す
る。図1は、本発明の方法を実施するのに適した溶媒除
去装置の一例を示す説明図である。また、図2は、本発
明の方法を実施するのに適した溶媒除去装置の一例を示
す他の説明図である。溶媒除去装置Aの主要構成をなす
造粒槽Bとしては、縦型でも横型でもよく、流体もしく
は粉体の混合攪拌に使用されているものであればいずれ
でもよい。図1において、ポリカーボネートを製造する
場合について説明する。先ず、溶媒除去装置Aは、ポリ
カーボネートフレークPCFを攪拌するための攪拌羽根
Eを有する攪拌機Dと温調用のジャケットCとを備えた
造粒槽Bからなる。造粒槽Bの上部にはポリカーボネー
トの有機溶媒溶液PCMを投入するための有機溶媒溶液
供給管1と蒸発した有機溶媒MCを排出するための有機
溶媒排気管2とが設けられている。攪拌羽根Eの形状等
は特に限定されず、上記ポリカーボネートフレークPC
Fを均一に、かつ充分に攪拌できるものならばよい。な
お、図中、Pは圧力計,Tは温度計,Mは攪拌羽根駆動
用モーターである。
【0014】本発明の方法では、上述のような造粒槽B
中に前述のポリカーボネートフレークPCFを入れて攪
拌羽根Eで均一に攪拌しながら、原料のポリカーボネー
ト有機溶媒溶液PCMを投入するものである。このと
き、生成するポリカーボネートフレーク(粒状体)への
水分の残留を少なくするために、造粒槽B中を実質的に
水蒸気を含まない雰囲気とする必要がある。従って、造
粒槽B中に供給するポリカーボネート溶液中の水分をあ
らかじめ除去しておくことが好ましい。水分の除去は、
公知の方法、例えば、モレキュラーシーブなどの吸着剤
により水分を吸着除去することより行うことができる。
【0015】次に、図2において、造粒槽Bには、有機
溶媒を蒸発させるために造粒槽Bを熱媒でもって温度調
節することができるジャケットCを装備していることが
好ましい。また、造粒槽Bには、ポリマー粒状体を攪拌
するための攪拌羽根Eを有する攪拌機Dが装備されてい
る。そして、造粒槽Bには、ポリマーの有機溶媒溶液F
を加熱器Gで適宜温度に調整し供給するための有機溶媒
溶液供給管1,造粒槽内に投入されたポリマー粒状体と
接触して蒸発する有機溶媒を排出するための有機溶媒排
気管2,蒸発排出された有機溶媒を凝縮し回収溶媒Jと
して再使用するための冷却器H等が設けられている。こ
こで、造粒槽B及び有機溶媒溶液供給管1には、必要に
応じて貧溶媒Nを供給するための貧溶媒供給管5,6を
設けることができる。さらに、造粒槽Bには、生成した
ポリマーの粒状体Lを取り出す排出バルブ3を有する排
出管4が設けられている。なお、図中、Mは前記と同様
に攪拌羽根駆動用モーターである。
【0016】このような図2の溶媒除去装置Aでポリマ
ー粒状体を効率的に製造するには、初めに、造粒槽B
を、有機溶媒が蒸発する雰囲気に保持するためにジャケ
ットCで所定温度に調節しておく。所定温度に調節され
た造粒槽Bには、有機溶媒溶液供給管1から必要あれば
加熱器Gで所定温度に加熱してからポリマーの有機溶媒
溶液Fを供給する。そして、造粒槽Bには、運転当初は
既製のポリマー粒状体を投入し、攪拌機Dでもって均一
に攪拌し滞留させておく。供給されたポリマーの有機溶
媒溶液Fは、均一に攪拌され滞留しているポリマー粒状
体Lと接触させながら有機溶媒を蒸発させることにより
ポリマー粒状体Lが生成する。造粒槽Bで生成したポリ
マー粒状体Lは、排出バルブ3の開閉により排出管4か
ら抜き取られ、次工程に移される。
【0017】本発明の方法を実操業で実施する際には、
造粒槽としては、例えば、ヘンシェルミキサー〔三井三
池化工器(株)製〕,ナウターミキサー〔ホソカワミク
ロン(株)製〕,TURBO SPHEREミキサー〔住友重機械工
業(株)製〕,タービュライザー〔ホソカワミクロン
(株)製〕等がある。また、粒状体混合用の機器として
は、例えばニーダー,パドルミキサー,ロータリードラ
ム型混合器,リボン乾燥機、ディスクドライヤー等が好
適に使用できる。そして、攪拌翼としては、ヘリカル
翼,パドル翼,格子翼,櫂型翼等が適している。
【0018】なお、造粒槽内には、ポリマーの有機溶媒
溶液とともに、その他に実質的に問題のない範囲で、窒
素,空気等の不活性ガスを混入させてもよい。また、造
粒槽より蒸発除去された溶媒は、冷却器で凝縮、回収し
て再使用することもできる。
【0019】そして、造粒槽内で生成したポリマー粒状
体は、造粒槽の下部よりロータリーバルブ等の排出バル
ブを開閉して排出管から連続的に排出される。また、造
粒槽内のポリマー粒状体のレベルに応じて堰を設けて溢
流させることもできる。さらに、造粒槽内が加圧されて
いる場合には、内圧を利用して排出させることもでき
る。排出させるための装置としては、例えば、スクリュ
ーコンベア等を設けたものを用いることもできる。
【0020】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により、更
に詳しく説明する。なお、ポリカーボネートとしては、
出光石油化学(株)製タフロンA2500を用い、これ
を塩化メチレン(広島和光純薬(株)製−特級−)に溶
解させてポリカーボネートの塩化メチレン溶液(PC
M)とした。また、ポリカーボネートフレーク(PC
F)としては、出光石油化学(株)製タフロンFN22
00を篩分けし、平均粒径が0.5mmとなるように調整し
たものを用いた。
【0021】実施例1 (株)三英製作所製の万能混合攪拌機5DMVにPCF
を500g仕込み、攪拌しながら30重量%のPCMを
毎時400gの速度で供給した。供給中の温度は50
℃,圧力は−400mmHgに保持した。10時間供給
を続け、さらに真空度を−700mmHg以下として約
30分間攪拌した後、攪拌機を開放し、目的物を得た。
【0022】実施例2 実施例1において、PCMの濃度を10重量%にした他
は、実施例1と同様の操作を行った。 実施例3 実施例1において、温度を110℃,圧力を5kg/c
2 に保持した他は、実施例1と同様の操作を行った。
【0023】実施例4 EBERBACH製ワーリングブレンダー BLENDER7011Sを用
い、同じくEBERBACH製ステンレスコンテナNO.8525 にP
CF100gを仕込み、攪拌しながら30重量%のPC
Mを毎時90gの速度で供給した。供給中の温度は60
〜70℃であった。なお圧力は常圧である(開放系)。
5時間供給を続け、その後密閉し、さらに真空度を−7
00mmHg以下として約30分攪拌した後、目的物を
得た。
【0024】実施例5 ヘリカル翼を有する容量50リットルの攪拌槽にPCF
10kgを仕込み、攪拌しながら30重量%のPCMを
毎時9kgの速度で供給した。供給中の温度を90℃,
圧力を−400mmHgに保持した。運転中2段ダンパ
によって生成したフレークを30分おきに約1.3kgず
つ抜き出し、24時間運転し、約65kgのPCFを得
た。そのPCFを、温度50℃,真空度−700mmH
g以下で約30分間保持し、目的物を得た。
【0025】実施例6 実施例1において、PCMの供給速度を毎時1000g
にした他は、実施例1と同様に操作を行った。 実施例7 実施例2において、PCMの供給速度を毎時1000g
にした他は、実施例2と同様に操作を行った。 実施例8 実施例1において、PCMの供給速度を毎時2000g
にした他は、実施例1と同様に操作を行った。
【0026】比較例1 実施例1において、PCFの量を50gにし、PCMを
毎時40gの速度で供給した他は、実施例1と同様に行
った。しかし、PCF量が少ないため、均一に攪拌でき
ず、内容物は固まりとなり、フレークは得られなかっ
た。上記実施例1〜8で得られたフレークについて、そ
の品質評価として、平均粒径,嵩密度及び残存塩化メチ
レン(MC)量を測定した。その結果を第1表に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例9〜14 造粒槽としては、槽の上部に伝熱面積62.5cm2 の加熱
器(熱交換器媒体として、200ポンドスチームを使
用)を直接取り付けた10リットル(ジャケット付)容
のものを用いた。オートクレーブ内にPCF1,000g
を入れ、攪拌し、50℃,常圧に保持した。そこへ、a
重量%のPCMを毎時bgで加熱器に投入した。また、
貧溶媒として、n−ヘプタンをオートクレーブの側面部
より毎時cgで供給した。そして、供給したPCM中の
PC量で500gとなった時点で、ボトムよりPCFを
約500gを抜出すことを繰り返し、合計20時間運転
した。得られたPCFを50℃,30分間,−700mm
Hg以下で乾燥した。なお、品質評価は、4回目に抜き出
したPCFについて実施した。
【0029】実施例9〜14のa,b,cの値及びオー
トクレーブに投入されたPCM濃度を第2表に示す。ま
た、実施例9〜14で得られたフレークについて、その
品質評価として平均粒径,嵩密度及び残存塩化メチレン
(MC)量を測定した。その結果を第3表に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、簡単な装
置並びに操作で、ポリマー溶液から不活性溶媒を蒸発除
去し、残留溶媒量の少ないポリマー粒状体を得ることが
できる。したがって工程の簡素化が達成され、建設コス
トやランニングコストの低減とともに、良質のポリマー
を安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を実施するのに適した溶媒除去
装置の一例を示す説明図である。
【図2】 本発明の方法を実施するのに適した溶媒除去
装置の一例を示す他の説明図である。
【符号の説明】
A:溶媒除去装置 B:造粒槽 C:ジャケット D:攪拌機 E:攪拌羽根 F:ポリマーの有機溶媒溶液 G:加熱器 H:冷却器 J:回収溶媒 K:排気 L:ポリマー粒状体 N:貧溶媒 M:攪拌機用モーター P:圧力計 T:温度計 1:有機溶媒溶液供給管 2:有機溶媒排気管 3:排出バルブ 4:排出管 5:貧溶媒供給管 6:貧溶媒供給管(造粒槽用)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 64/40 C08J 3/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマーの有機溶媒溶液からポリマー粒
    状体を製造する方法において、実質的に水蒸気を含ま
    ず、かつ有機溶媒が蒸発する雰囲気に保持されるととも
    に、均一に攪拌されているポリマー粒状体が存在する造
    粒帯域に、ポリマーの有機溶媒溶液を供給し、攪拌羽根
    を備えた造粒槽中で(但し、破砕機を備えたものを除
    く)、該溶液を前記ポリマー粒状体と接触させながら有
    機溶媒を蒸発させることを特徴とするポリマー粒状体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 有機溶媒が塩化メチレンであることを特
    徴とする請求項1記載のポリマー粒状体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリマーがポリカーボネートであること
    を特徴とする請求項1記載のポリマー粒状体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒溶液中のポリマーの濃度が3〜
    70重量%であることを特徴とする請求項1記載のポリ
    マー粒状体の製造方法。
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