JP3193715U - 収納ケース - Google Patents
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Abstract
【課題】極めて繊細な取り扱いが要求される部品の、加工及び組み立て工程で共通して使用できると共に、個別部品の保管時及び運搬時に優れた保護機能を有する収納ケースを提供する。
【解決手段】板状部品2を収納するための収納ケースであって、板状部品を搭載する面に第1の支持部材160が設けられたトレイ体100と、トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられ、トレイ体に対向する面の第1の支持部材と対応する位置に第2の支持部材260が設けられた蓋体200と、環状の連結具5と、を有し、トレイ体、及び蓋体の外周の1辺には、それぞれ貫通孔が設けられた連結用耳部272が延在し、連結具は、貫通孔に挿通して蓋体とトレイ体とを開閉可能に連結し、トレイ体に対して貝合わせ状に蓋体を閉じることで、第1の支持部材と第2の支持部材とが板状部品の両面を支持する。
【選択図】図1
【解決手段】板状部品2を収納するための収納ケースであって、板状部品を搭載する面に第1の支持部材160が設けられたトレイ体100と、トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられ、トレイ体に対向する面の第1の支持部材と対応する位置に第2の支持部材260が設けられた蓋体200と、環状の連結具5と、を有し、トレイ体、及び蓋体の外周の1辺には、それぞれ貫通孔が設けられた連結用耳部272が延在し、連結具は、貫通孔に挿通して蓋体とトレイ体とを開閉可能に連結し、トレイ体に対して貝合わせ状に蓋体を閉じることで、第1の支持部材と第2の支持部材とが板状部品の両面を支持する。
【選択図】図1
Description
本考案は、部品を保管、運搬するための収納ケースに関する。
従来から、電子部品などの半完成品の保管、運搬や完成品の出荷においては、電子部品の表面に傷などの損傷を与えないように、専用の収納トレイ及び収納ケースが使用されることがあった(例えば、特許文献1〜4等を参照)。
近年では、電子部品に限らず、機械加工された金属部品においても、最終製品の小型化に伴う使用する部品の超精密化により、極めて繊細な取り扱いが要求される超精密金属部品が増加している。このような超精密金属部品を保管、運搬するための収納ケースが要望されている。
近年では、電子部品に限らず、機械加工された金属部品においても、最終製品の小型化に伴う使用する部品の超精密化により、極めて繊細な取り扱いが要求される超精密金属部品が増加している。このような超精密金属部品を保管、運搬するための収納ケースが要望されている。
ところで、特許文献1〜4に開示されている従来技術においては、超精密金属部品などを保管、運搬するための収納トレイ及び収納ケースに必要な機能を充分に備えていない。例えば、特許文献1に開示されているトレイは、トレイの凹部の隙間に収納部品を押し込んで保持させることにより、垂直方向、及び水平方向への位置ずれを防止するものである。しかし、超精密金属部品の場合、外部応力により塑性変形することが懸念され、トレイの凹部の隙間に収納部品を押し込むことができないことから、特許文献1のような構造を採用できない。また、特許文献1のトレイは、複数のトレイを積み重ねて保管することが前提であることから、1つの収納トレイごとに単独で、個別部品の保管用及び運搬用として使用する場合には、採用できない。
また、特許文献2に開示されているトレイは、複数のトレイを積層し、上下2つのトレイの間に収納部品を挟み込むものである。しかし、この場合、蓋となる上側のトレイを取り除いた状態では、収納部品の支持が不安定になる。また、上下2つのトレイの構造部材に直接に収納部品が接触するため、構造部材との摩擦による損傷が生じる恐れがあり、超精密金属部品用の収納トレイとしては適さないものであった。
また、特許文献3に開示されているトレイは、トレイの凹部に収納部品を載置し、水平方向への位置ずれを防止し、複数のトレイを積層することにより、塵埃の侵入を防止できるものである。しかし、この場合、単にトレイの凹部に収納部品を載置しているのみであることから、車両による運搬時などの垂直方向の振動による位置ずれ、及び振動による衝撃力の発生を防止できない。また、トレイの構造部材に直接に収納部品が接触するため、構造部材との摩擦による損傷が生じる恐れがあり、超精密金属部品用の収納トレイとしては適さないものであった。
また、特許文献4に開示されているペリクルの収納構造は、LSI等を製造する際のリソグラフィー工程で使用されるフォトマスクやレティクルに異物が付着することを防止するために用いられるペリクルを、トレイとフタとよりなるケースに収納するものである。
特許文献4に係る発明の特徴は、トレイとフタとを、ペリクルの枠に設けた保護フィルムに接触させることによってペリクルを拘束し、この状態でペリクルを輸送した場合には、輸送時の振動や衝撃によってペリクルを擦って損傷したり、強い擦れによる塵が発生してペリクルに付着したりすることを防止できるとするものである。しかし、ペクテル膜は、剛性を有する枠に貼り合わされた状態であるため、トレイやフタに非接触の構造とすることが可能であるが、超精密金属部品の場合、枠体に貼り合わせることができないため、特許文献4の構造を採用できない。
特許文献4に係る発明の特徴は、トレイとフタとを、ペリクルの枠に設けた保護フィルムに接触させることによってペリクルを拘束し、この状態でペリクルを輸送した場合には、輸送時の振動や衝撃によってペリクルを擦って損傷したり、強い擦れによる塵が発生してペリクルに付着したりすることを防止できるとするものである。しかし、ペクテル膜は、剛性を有する枠に貼り合わされた状態であるため、トレイやフタに非接触の構造とすることが可能であるが、超精密金属部品の場合、枠体に貼り合わせることができないため、特許文献4の構造を採用できない。
一方、剥離し易い特殊な表面処理が施された部品や、保管及び運搬中において表面への異物付着を避ける必要がある部品などを収納する収納トレイは、単に収納するのみならず、特定の部位を覆い保護すると共に、収納している部品に、局所的に応力が加わることを防ぐ優れた保護機能を有するものであることが望ましい。また、収納トレイは、部品の加工及び組み立て工程で共通して、1つの収納トレイごとに単独で、個別部品の保管用及び運搬用として使用できるために蓋付きの収納ケースであることが望ましい。
本考案は、前記事情に鑑みてなされたものであって、極めて繊細な取り扱いが要求される部品の、加工及び組み立て工程で共通して使用できると共に、個別部品の保管時及び運搬時に優れた保護機能を有する収納ケースの提供を課題とする。
前記課題を達成するため、本考案の収納ケースは、板状部品を収納するための収納ケースであって、前記板状部品を搭載する面に第1の支持部材が設けられたトレイ体と、前記トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられ、前記トレイ体に対向する面の前記第1の支持部材と対応する位置に第2の支持部材が設けられた蓋体と、環状の連結具と、を有し、前記トレイ体の外周の1辺、及び前記蓋体の外周の1辺には、それぞれ貫通孔が設けられた連結用耳部が延在し、前記連結具は、前記トレイ体の貫通孔と前記蓋体の貫通孔とに挿通して前記蓋体と前記トレイ体とを開閉可能に連結し、前記トレイ体に対して貝合わせ状に前記蓋体を閉じることで、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とが前記板状部品の両面を支持することを特徴とする。
上記の収納ケースにおいて、前記第1の支持部材と、前記第2の支持部材とが、板状のクッション材からなるものであっても良い。
上記の収納ケースにおいて、前記板状部品には貫通孔が設けられており、前記トレイ体は、前記貫通孔を挿通可能な柱体を備え、前記板状部品を前記トレイ体の第1の支持部材の上に搭載させるとともに、前記貫通孔に前記柱体を挿通させるものであってもよい。
上記の収納ケースにおいて、前記トレイ体は、平面視外形の一部をなす開閉用耳部及び縁取り用耳部を有し、前記開閉用耳部と前記縁取り用耳部とは、互いに隣接して配置され、前記蓋体は、平面視外形の一部をなす開閉用耳部及び縁取り用耳部を有し、前記開閉用耳部と前記縁取り用耳部とは、互いに隣接して配置され、前記トレイ体に対して貝合わせ状に前記蓋体を閉じた状態で、前記トレイ体の開閉用耳部は、前記蓋体の開閉用耳部に対向し、前記トレイ体の開閉用耳部と前記蓋体の開閉用耳部とが重なっていない部分を有するものであっても良い。
上記の収納ケースにおいて、前記トレイ体が、前記板状部品を収納する収納用凹部を有し、前記収納用凹部の底面に前記第1の支持部材が設けられ、前記蓋体が、前記トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられることで前記トレイ体の前記収納用凹部に入り込む蓋体凸部を有し、前記蓋体凸部の下面に前記第2の支持部材が設けられていても良い。
上記の収納ケースにおいて前記第1の支持部材が、前記収納用凹部の底面の周縁に隙間を設けて配置され、前記第2の支持部材が、前記蓋体凸部の下面の周縁に隙間を設けて配置され、前記板状部品を前記トレイ体と前記蓋体とで挟み込むことで、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間で、周縁部を浮かせた状態で前記板状部品の両面を支持するものであっても良い。
上記の収納ケースにおいて、前記収納用凹部の外周部に、前記板状部品の少なくとも1箇所を掴んで取り出すための掴み代が設けられていても良い。
上記の収納ケースにおいて、前記板状部品が、超精密金属薄板であっても良い。
上記の収納ケースにおいて、前記板状部品が、燃料電池用金属セパレータであっても良い。
本考案の収納ケースは、トレイ体の板状部品を搭載する面に第1の支持部材が設けられ、蓋体のトレイ体に対向する面に第2の支持部材が設けられている。また、本考案の収納ケースは、トレイ体と蓋体とが連結具で連結されており、トレイ体に板状部品を収納し、蓋体をトレイ体に対して貝合わせ状に閉じることで、板状部品は第1の支持部材と第2の支持部材とにより挟み込まれた状態で支持される。即ち、板状部品が、厚さ方向(垂直方向)に振動することを防ぐことにより、板状部品の固定位置がずれることを防止できる。
加えて、板状部品の表面において、第1の支持部材、又は第2の支持部材と当接し覆われている部分は、埃等の異物が付着することがなく、異物の付着による性能の低下、損傷の発生などの不具合を抑制できる。
また、本考案の収納ケースは、トレイ体に板状部品を収納し、蓋体をトレイ体に対して貝合わせ状に閉じることで、板状部品を、第1の支持部材と、第2の支持部材とで挟み込んで支持できる。そのため、板状部品の第1の支持部材と、第2の支持部材とにより支持される部分以外の領域は、直接には収納ケースの構造部材に当接しない。したがって、板状部品の一部に、収納ケースの構造部材と直接に接触させることがなく、構造部材との摩擦による傷が生じることがある極めて繊細な部位がある場合には、このような領域を避けて板状部品を支持することができる。
加えて、板状部品の、第1の支持部材及び第2の支持部材により支持される部分以外の領域は、トレイ体と蓋体との間に、隙間をあけて支持された状態となる。したがって、板状部品の面上及び/又は下面に、他の部品を組み付けた半組品に対しても、本考案の収納ケースを共通して使用できる。
さらに、本考案の収納ケースは、連結具によって、トレイ体に対して貝合わせ状に蓋体を閉じることが可能に連結されている。したがって、トレイ体と蓋体とが分離することがなく、蓋体の保管管理が容易となる。また、トレイ体と蓋体とを一体とし、ヒンジ部を折り曲げて蓋体を閉じる構造と比較すると、本考案の収納ケースでは、トレイ体と蓋体とが別体であるため、ヒンジ部を折り曲げて変形させる場合に比べて反発応力が発生しないため、蓋体を閉じる操作が極めて容易となる。
また、本考案の収納ケースは、トレイ体に板状部品を収納し、蓋体をトレイ体に対して貝合わせ状に閉じることで、個別の板状部品がトレイ体と蓋体との間で完全に周囲を覆われて格納される。したがって、従来技術のように複数のトレイ体を重ねなくても個別の板状部品に埃等の異物が付着することを抑制できる。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態を説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
〔第1実施形態〕
図1、図2は、第1実施形態の収納ケース1と、収納ケース1に収納される板状部品2を示す斜視図である。図1は、開放状態の収納ケース1を示し、図2は、板状部品2を収納した閉じた状態の収納ケース1を示す。また、図3に、板状部品2をトレイ体に収納し、蓋体を閉じた状態の収納ケース1の平面図を示す。
図1、図2は、第1実施形態の収納ケース1と、収納ケース1に収納される板状部品2を示す斜視図である。図1は、開放状態の収納ケース1を示し、図2は、板状部品2を収納した閉じた状態の収納ケース1を示す。また、図3に、板状部品2をトレイ体に収納し、蓋体を閉じた状態の収納ケース1の平面図を示す。
収納ケース1は、板状部品2を搭載するトレイ体100と、トレイ体100に対して貝合わせ状に閉じられる蓋体200と、トレイ体100と蓋体200とを開閉可能に連結する3つの連結リング(連結具)5と、を有する。
図1、図2に示すように、板状部品2は、トレイ体100と蓋体200との間に挟まれるようにして収納される。
なお、本実施形態において、収納ケース1並びに板状部品2は、水平面に平行に配置された状態を基に、上下方向を説明する。また、収納ケース1のトレイ体100に対して貝合わせ状に蓋体200が閉じられ、板状部品2を収納した状態(図2に示す蓋体が閉じた状態)を基に、上下方向を説明する。
図1、図2に示すように、板状部品2は、トレイ体100と蓋体200との間に挟まれるようにして収納される。
なお、本実施形態において、収納ケース1並びに板状部品2は、水平面に平行に配置された状態を基に、上下方向を説明する。また、収納ケース1のトレイ体100に対して貝合わせ状に蓋体200が閉じられ、板状部品2を収納した状態(図2に示す蓋体が閉じた状態)を基に、上下方向を説明する。
図1に示す形状の板状部品2は、本実施形態の収納ケース1に収納される対象物としての一例である。板状部品2は、例えば、厚みが500μm以下の超精密加工された金属製の薄板からなる超精密金属部品である。本考案に係わる収納ケース1は、このような超精密金属薄板用の収納ケースとして好適に用いることができる。本考案に係わる収納ケース1は、特に、超精密金属部品である燃料電池用金属セパレータ用の収納ケースとして好適に用いることができる。板状部品2は、主面部2aと、その中央部の特殊鍍金などの表面加工処理が施された部分(特殊鍍金部2b)と、周縁部2cとを有する。また、板状部品2の主面部2aには、2つの貫通孔2eが設けられている。
板状部品2の形状及び寸法は、特に限定されないが、外部応力による塑性変形を防ぐ必要のある、極めて繊細な取扱いが必要とされる主に超精密金属部品であって、例えば厚みが3μm〜500μm、縦横の長辺の長さが50mm〜1200mm程度である。
また、本考案の収納ケース1は、トレイ体100と蓋体200との間に板状部品2を挟み込むことを基本としているので、縦横の長辺の長さが1200mmよりも大きい板状部品2は、取り扱いが困難となることから適していない。
また、本考案の収納ケース1は、トレイ体100と蓋体200との間に板状部品2を挟み込むことを基本としているので、縦横の長辺の長さが1200mmよりも大きい板状部品2は、取り扱いが困難となることから適していない。
特殊鍍金などの表面加工処理が施された部分(特殊鍍金部2b)には、剥離しやすい特殊鍍金膜が形成されており、局所的な付加応力や摩擦力が加わることを避けることが好ましい。
板状部品2の周縁部2cは、超精密金属部品の最終製品の組み立て製造手順において、他の部材が組み付けられていく(一例としてシール材が積層される)。また、周縁部2cには、カール加工や、プレス加工による段差、打ち抜き加工の孔が形成されていても良い。何れの場合であっても、周縁部2cは、主面部2aに比較して、厚みが増す場合がある。
板状部品2の周縁部2cは、超精密金属部品の最終製品の組み立て製造手順において、他の部材が組み付けられていく(一例としてシール材が積層される)。また、周縁部2cには、カール加工や、プレス加工による段差、打ち抜き加工の孔が形成されていても良い。何れの場合であっても、周縁部2cは、主面部2aに比較して、厚みが増す場合がある。
収納ケース1のトレイ体100及び蓋体200は、合成樹脂材料からなり、真空成型法又は圧空成型法により一体成型加工されている。したがって、トレイ体100及び蓋体200は、それぞれ略均一な厚さの一枚の合成樹脂板に凹凸が形成された形状を有している。なお、本実施形態のトレイ体100及び蓋体200は、同じ金型を用いて真空成型、又は圧空成型が可能な構成を例示する。
また、トレイ体100及び蓋体200を構成する合成樹脂材料としては、透明性の高いものを用いることができる。透明性の高いものを用いることで、収納ケース1を閉じた状態(図2の状態)とした場合であっても収納された板状部品2を、外部から直接に観察することが可能となる。
また、トレイ体100及び蓋体200を構成する合成樹脂材料として、有彩色又は無彩色の様々な色に着色されたものを用いて板状部品2の製造ロットの管理を行っても良い。
また、トレイ体100及び蓋体200を構成する合成樹脂材料として、有彩色又は無彩色の様々な色に着色されたものを用いて板状部品2の製造ロットの管理を行っても良い。
図1に示すように、トレイ体100は、平坦に形成された主面150と、主面150に対し裏側に向かって凹む収納用凹部110、嵌合用凹部120、並びに補強用凹部130と、主面150の最外周縁において表側から裏側に向かって延びる縁部140と、縁部140の外周に延在する耳部170と、を有している。
なお、耳部170には、開閉用耳部171、連結用耳部172、縁取り用耳部173の3種類が配設されている。
トレイ体100の収納用凹部110、嵌合用凹部120、補強用凹部130は、その側壁が下方向に窄まるテーパ形状となっている。また、トレイ体100の縁部140は、下方向に広がるテーパ形状となっている。
また、トレイ体100は、収納用凹部110の底面111に配設された第1の支持部材160と、2つの柱体161と、を有している。
なお、耳部170には、開閉用耳部171、連結用耳部172、縁取り用耳部173の3種類が配設されている。
トレイ体100の収納用凹部110、嵌合用凹部120、補強用凹部130は、その側壁が下方向に窄まるテーパ形状となっている。また、トレイ体100の縁部140は、下方向に広がるテーパ形状となっている。
また、トレイ体100は、収納用凹部110の底面111に配設された第1の支持部材160と、2つの柱体161と、を有している。
トレイ体100の主面150は、矩形状に形成されており、長手方向の中央に収納用凹部110が形成されている。長手方向の両側の端部近傍には、それぞれ、一つの嵌合用凹部120と、2つの補強用凹部130が形成されている。
トレイ体100の収納用凹部110は、四辺形の板状部品2の外形に対して十分な大きさを有する。収納用凹部110は、四辺形の底面111と、底面111の各辺から主面150に向かって上方に延びる壁部112とを有している。
また、壁部112の一部には、外側に湾曲して広がった掴み代113が形成されている。掴み代113が形成されている部分では、収納用凹部110に収納された板状部品2の外形と壁部112との距離が広くなる。したがって、掴み代113に指を入れることで、板状部品2の縁に指を掛けやすくなり、作業者は収納用凹部110から容易に板状部品2を取り出すことができる。なお、掴み代113の位置は、壁部112の一部であれば何れであってもよく、例えば平面視における収納用凹部110の四隅に配されていても良い。
また、壁部112の一部には、外側に湾曲して広がった掴み代113が形成されている。掴み代113が形成されている部分では、収納用凹部110に収納された板状部品2の外形と壁部112との距離が広くなる。したがって、掴み代113に指を入れることで、板状部品2の縁に指を掛けやすくなり、作業者は収納用凹部110から容易に板状部品2を取り出すことができる。なお、掴み代113の位置は、壁部112の一部であれば何れであってもよく、例えば平面視における収納用凹部110の四隅に配されていても良い。
トレイ体100の収納用凹部110の底面111には、矩形板状の第1の支持部材160と一対の柱体161が固着されている。
トレイ体100の第1の支持部材160は、底面111の中央部の近傍に配置され、その四方と収納用凹部110の壁部112の間には、隙間部(隙間)103が設けられている。第1の支持部材160は、板状部品2の特殊鍍金部2bに対応する形状であり、特殊鍍金部2bに対応する位置に設けられている。
また、一対の柱体161は、板状部品2の貫通孔2eより若干小さく、貫通孔2eに対応する位置に設けられている。
トレイ体100の第1の支持部材160は、底面111の中央部の近傍に配置され、その四方と収納用凹部110の壁部112の間には、隙間部(隙間)103が設けられている。第1の支持部材160は、板状部品2の特殊鍍金部2bに対応する形状であり、特殊鍍金部2bに対応する位置に設けられている。
また、一対の柱体161は、板状部品2の貫通孔2eより若干小さく、貫通孔2eに対応する位置に設けられている。
トレイ体100の嵌合用凹部120は、主面150の短手方向の中央であって、長手方向の両端部近傍にそれぞれ円形に窪んで形成されている。トレイ体100の嵌合用凹部120は、後段に説明する蓋体200の嵌合用凸部220と嵌合可能である。
トレイ体100の補強用凹部130は、主面150の四隅にそれぞれ形成されている。補強用凹部130は、それぞれ主面150の強度を確保するために設けられている。本実施形態の補強用凹部130は、円形に窪んだ形状を有しているが、細長い溝形状にする等して特定の方向に対して強度を高める形状としても良い。
トレイ体100の縁部140は、主面150の外周縁四方に側面として形成されており、その縁部140の外周には耳部170として、開閉用耳部171、連結用耳部172、縁取り用耳部173が延在している。
縁部140は、トレイ体100の強度を高めると共に、トレイ体100を平坦な面に安定して載置するために設けられている。
縁部140は、トレイ体100の強度を高めると共に、トレイ体100を平坦な面に安定して載置するために設けられている。
トレイ体100は、縁部140を構成する4つの側面のうち、少なくとも一つの側面141に一対の突起142を有する。突起142は、側面141の垂直方向外側に突出して形成されている。
トレイ体100の縁部140の外周に耳部170が延出している。耳部170は、幅の広い耳部の部分と、幅が狭い耳部の部分との2種類が配設されている。開閉用耳部171と連結用耳部172とは、縁部140の4辺に延出する耳部170のうち、互いに対向する辺に配設されている。連結用耳部172には、トレイ体100と蓋体200とを開閉可能に連結する連結具である連結リング5を取り付けるためのリング挿通孔(貫通孔)172aが配設されている。
トレイ体100の開閉用耳部171は、貝合わせ状に閉じられた蓋体200を開けるときに、トレイ体100を固定するために掴むための把持部となる部分である。
開閉用耳部171は、トレイ体100の外形を構成する1辺に、中央から一端にわたって形成される幅の広い開閉用耳部171(把持部)と、中央から他端に亘って形成される幅の狭い縁取り用耳部173とが配設されている。開閉用耳部171及び縁取り用耳部173は、トレイ体100の平面視外形の一部をなしている。また、開閉用耳部171は、縁取り用耳部173より、延出幅が広く、作業者が、トレイ体100を固定するために把持できる十分な幅を有している。
開閉用耳部171は、トレイ体100の外形を構成する1辺に、中央から一端にわたって形成される幅の広い開閉用耳部171(把持部)と、中央から他端に亘って形成される幅の狭い縁取り用耳部173とが配設されている。開閉用耳部171及び縁取り用耳部173は、トレイ体100の平面視外形の一部をなしている。また、開閉用耳部171は、縁取り用耳部173より、延出幅が広く、作業者が、トレイ体100を固定するために把持できる十分な幅を有している。
図1に示すように、蓋体200は、トレイ体100に対応して嵌り合う形状を有している。蓋体200は、トレイ体100に対して貝合わせ状に閉じられた状態で、トレイ体100の主面150に対向する平坦な主面250と、主面250に対し凸となった蓋体凸部210、嵌合用凸部220、並びに補強用凸部230と、主面250の最外周縁においてトレイ体100側に向かって延びる縁部240と、を有している。
蓋体200の蓋体凸部210、嵌合用凸部220、補強用凸部230並びに縁部240は、トレイ体100の収納用凹部110、嵌合用凹部120、補強用凹部130並びに縁部140及び蓋体200にそれぞれ対応したテーパ形状となっている。これにより、収納ケース1は、トレイ体100に対して蓋体200を貝合わせ状に閉じる際に、スムーズに行える。また、このようなテーパ形状を有することによって、トレイ体100及び蓋体200は、真空成型法で成型加工する時に、金型から成型品を取り外すことが容易になる。
蓋体200の蓋体凸部210、嵌合用凸部220、補強用凸部230並びに縁部240は、トレイ体100の収納用凹部110、嵌合用凹部120、補強用凹部130並びに縁部140及び蓋体200にそれぞれ対応したテーパ形状となっている。これにより、収納ケース1は、トレイ体100に対して蓋体200を貝合わせ状に閉じる際に、スムーズに行える。また、このようなテーパ形状を有することによって、トレイ体100及び蓋体200は、真空成型法で成型加工する時に、金型から成型品を取り外すことが容易になる。
蓋体200の主面250は、矩形状であり、長手方向の中央に蓋体凸部210が形成され、長手方向の両側の端部近傍に、それぞれ嵌合用凸部220及び2つの補強用凸部230が形成されている。蓋体200の主面250は、トレイ体100に対して蓋体200を貝合わせ状に閉じる時に、下側を向く面であって、トレイ体100の主面150と対向する面である。
蓋体200の蓋体凸部210は、トレイ体100の収納用凹部110と嵌合する形状に形成されており、四辺形の下面211と、下面211の各辺から主面250に向かって延びる壁部212とを有している。また、壁部212の一部には、外側に湾曲して広がった掴み代対向部213が形成されている。掴み代対向部213は、トレイ体100と蓋体200とを同じ金型を用いて成型する場合に、不可避的に形成される。しかしながら、トレイ体100と蓋体200とを別々の金型を用いて成型する場合には、掴み代対向部213を省略しても良い。
蓋体200の蓋体凸部210の下面211には、第2の支持部材260が固着されている。第2の支持部材260は、第1の支持部材160と同形状であって、トレイ体100に対して蓋体200を貝合わせ状に閉じた状態で、第1の支持部材160と対向する位置に配置されている。蓋体200の第2の支持部材260は、下面211の中央部の近傍に配置され、その四方と蓋体凸部210の壁部212の間には、板状部品を第2の支持部材260が支持した時に空隙が生じるように隙間部(隙間)203が設けられている。
蓋体200の嵌合用凸部220は、主面250の短手方向の中央であって、長手方向の両端部近傍にそれぞれ円形凸に形成されている。蓋体200の嵌合用凸部220は、トレイ体100に対し上方から蓋体200を貝合わせ状に閉じることで、トレイ体100の嵌合用凹部120に嵌る。これにより、トレイ体100と蓋体200とがずれることを防ぐことができる。嵌合用凹部120と嵌合用凸部220とは、同じ形状を有し、トレイ体100と蓋体200とのずれを防ぐ十分な深さであれば円形に限らず、四辺形や溝形状としても良い。
蓋体200の補強用凸部230は、主面250の四隅にそれぞれ形成されている。補強用凸部230は、それぞれ主面250の強度を確保するために設けられている。蓋体200の補強用凸部230は、トレイ体100と蓋体200との重ね合わせを阻害しないために、トレイ体100の補強用凹部130と同じ形状とすることが好ましい。蓋体200の補強用凸部230は、トレイ体100の補強用凹部130と合わせた形状であれば溝形状などの形状を採用できる。
また、トレイ体100の補強用凹部130及び蓋体200の補強用凸部230を深く形成し、嵌合用凹部120及び嵌合用凸部220の役割を兼ねるようにしても良い。
また、トレイ体100の補強用凹部130及び蓋体200の補強用凸部230を深く形成し、嵌合用凹部120及び嵌合用凸部220の役割を兼ねるようにしても良い。
蓋体200の縁部240は、主面250の外周縁四方に主面250を囲むような側面として形成されており、その先端部には耳部270が形成されている。縁部240は、蓋体200の強度を高めることができる。
蓋体200は、縁部240を構成する側面の一つに一対の凹部242を有する。凹部242は、トレイ体100の突起142に対応する位置、及び形に設けられている。凹部242は、側面241の垂直方向外側に凹んだ形状を有している。
トレイ体100の突起142と蓋体200の凹部242とは、トレイ体100と蓋体200とを重ね合わせた際に嵌合する。トレイ体100と蓋体200とは、上下方向から重ね合わされるため、側面141の垂直方向に突出する突起142が、側面241の垂直方向に凹む凹部242に嵌り合うことで、トレイ体100と蓋体200とが上下方向に抜けにくくなる。したがって、突起142と凹部242はトレイ体100と蓋体200の抜け止めとして機能する。
トレイ体100の突起142と蓋体200の凹部242とは、トレイ体100と蓋体200とを重ね合わせた際に嵌合する。トレイ体100と蓋体200とは、上下方向から重ね合わされるため、側面141の垂直方向に突出する突起142が、側面241の垂直方向に凹む凹部242に嵌り合うことで、トレイ体100と蓋体200とが上下方向に抜けにくくなる。したがって、突起142と凹部242はトレイ体100と蓋体200の抜け止めとして機能する。
トレイ体100の突起142が形成される側面141、並びに蓋体200の凹部242が形成される側面241は、連結リング5の配置された側と反対側に位置する側面であることが望ましい。トレイ体100と蓋体200とは、連結リング5により連結されており、連結リング5の配置された側と反対側の側面から、蓋体200の開閉用耳部171を把持して持ち上げることで、収納ケース1を開放することができる。したがって、突起142及び凹部242を連結リング5の配置された側と反対側の側面141及び側面241に形成することで、収納ケース1を開放する起点に抜け止めを配置し、収納ケース1に加えられた衝撃力などで、不意に収納ケース1が開放してしまうことを防止できる。
蓋体200の縁部240の外周には、耳部270として、開閉用耳部271、連結用耳部272、縁取り用耳部273が延在している。開閉用耳部271と連結用耳部272とは、縁取り用耳部273に比べて幅が広くなっている。連結用耳部272には、トレイ体100と蓋体200とを開閉可能に連結する連結具であるリング挿通孔(貫通孔)272aが配設されている。
蓋体200の開閉用耳部271は、四辺形の蓋体200の四辺に形成される耳部270のうち、蓋体の開閉時に把持用として使用される部分である。開閉用耳部171は、トレイ体100の外形を構成する1辺に、中央から一端にわたって形成される幅の広い開閉用耳部271(把持部)と、中央から他端に亘って形成される幅の狭い縁取り用耳部273とが配設されている。開閉用耳部271は、蓋体200の外形を構成する1辺に、中央から一端にわたって形成される幅の広い開閉用耳部271(把持部)と、中央から他端に亘って形成される幅の狭い縁取り用耳部271bとを有する。開閉用耳部271及び縁取り用耳部273は、蓋体200の平面視外形の一部をなし、開閉用耳部271と縁取り用耳部273とは、互いに隣接して配置されている。また、縁取り用耳部273は、開閉用耳部271より、延出幅が広く、作業者が、蓋体200を把持できるように十分な幅を有している。
図3に示すように、収納ケース1の蓋体200を閉じた状態、即ち、トレイ体100に対して蓋体200を貝合わせ状に閉じた状態で、トレイ体100の開閉用耳部171(把持部)と蓋体200の開閉用耳部271(把持部)とは、少なくとも一部分が重ならないように配置されている。
このように、収納ケース1は、トレイ体100の開閉用耳部171と蓋体200の開閉用耳部271とが、延出幅が広い把持部として配置されている。これにより、作業者は、トレイ体100の開閉用耳部171と、蓋体200の開閉用耳部271とを、それぞれ、右手、左手で把持して、収納ケース1の蓋体200を容易に開閉することができる。
なお、トレイ体100の耳部170及び蓋体200の耳部270は、製造工程の最終段階で外形状を裁断することで形成されるため、裁断するための工具として異なる形状のものを用いることで、平面視で異なる形状の外形(耳部)を形成できる。したがって、トレイ体100及び蓋体200は、真空成型法又は圧空成型法の金型を共通して使用し、裁断工程の工具のみ変えることで、異なる形状の開閉用耳部171及び開閉用耳部271を形成できる。
図1、図2に示すように、収納ケース1のトレイ体100と蓋体200とを開閉可能に連結する連結具である連結リング5は、トレイ体100に設けられたリング挿通孔(貫通孔)172a、及び蓋体200に設けられたリング挿通孔(貫通孔)272aに挿通させて、トレイ体100と蓋体200とを連結する。本実施形態の収納ケース1には、3つの連結リング5が設けられているが、連結リングの取り付け数量は、収納ケース1の寸法に応じて決定するのが好ましい。
連結リング5は、取り外し可能な開閉リングであることが望ましいが、取り外せなくても良い。連結リング5は、開閉リングを開いた状態で、トレイ体100のリング挿通孔172a、及び蓋体200のリング挿通孔272aに通し、開閉リングを閉じることで、トレイ体100と蓋体200とを連結する。
連結リング5は、トレイ体100の連結用耳部172に設けられたリング挿通孔172a、及び蓋体200の連結用耳部272に設けられたリング挿通孔272aに挿通可能であれば、その形状、材質、寸法を問わない。連結リング5の具体例としては、例えば、金属製の開閉リングや、樹脂製の結束バンドなどを挙げることができる。
また、板状部品2の製造ロットごとに、異なる色に着色された連結リング5を備えた収納ケース1を使用するなどして、製造ロットの管理を行っても良い。
連結リング5は、取り外し可能な開閉リングであることが望ましいが、取り外せなくても良い。連結リング5は、開閉リングを開いた状態で、トレイ体100のリング挿通孔172a、及び蓋体200のリング挿通孔272aに通し、開閉リングを閉じることで、トレイ体100と蓋体200とを連結する。
連結リング5は、トレイ体100の連結用耳部172に設けられたリング挿通孔172a、及び蓋体200の連結用耳部272に設けられたリング挿通孔272aに挿通可能であれば、その形状、材質、寸法を問わない。連結リング5の具体例としては、例えば、金属製の開閉リングや、樹脂製の結束バンドなどを挙げることができる。
また、板状部品2の製造ロットごとに、異なる色に着色された連結リング5を備えた収納ケース1を使用するなどして、製造ロットの管理を行っても良い。
次に、トレイ体100の収納用凹部110に設けられる第1の支持部材160と、蓋体200の蓋体凸部210に設けられる第2の支持部材260について詳細に説明する。
第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、板状部品2の特殊鍍金部2bに対応する形状を有していることが好ましい。これにより、上下に重ねられたトレイ体100と蓋体200との間に、挟まれて収納された板状部品2は、その特殊鍍金部2bが、第1の支持部材160と第2の支持部材260とによって完全に覆われる。したがって、保管時や移動時に板状部品2の特殊鍍金部2bに傷が生じたり、埃等が付着したりすることを防止できる。
第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、板状部品2の特殊鍍金部2bに対応する形状を有していることが好ましい。これにより、上下に重ねられたトレイ体100と蓋体200との間に、挟まれて収納された板状部品2は、その特殊鍍金部2bが、第1の支持部材160と第2の支持部材260とによって完全に覆われる。したがって、保管時や移動時に板状部品2の特殊鍍金部2bに傷が生じたり、埃等が付着したりすることを防止できる。
また、第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、一定の厚みを有する板状に形成されている。また、第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、クッション材からなることが好ましい。本考案に係わる収納ケース1の、第1の支持部材160及び第2の支持部材260に使用されるクッション材としては、特に限定されないが、例えばポリウレタン樹脂、ポリエチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の合成樹脂を発泡成形して作られるポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、アクリルフォーム、ポリイミドフォームなどからなるクッション性を有するスポンジを好適に用いることができる。
また、第1の支持部材160、及び第2の支持部材260に使用されるクッション材としては、内部に空気を封入した1つ又は複数のエアバッグからなるクッション性を有する緩衝材を用いても良い。
これらのクッション材の中でも、本考案の収納ケース1に係わる第1の支持部材160、及び第2の支持部材260に使用されるクッション材としては、優れた可撓性とクッション性を有するポリウレタンフォームからなるスポンジを使用するのが特に好ましい。
また、第1の支持部材160、及び第2の支持部材260に使用されるクッション材としては、内部に空気を封入した1つ又は複数のエアバッグからなるクッション性を有する緩衝材を用いても良い。
これらのクッション材の中でも、本考案の収納ケース1に係わる第1の支持部材160、及び第2の支持部材260に使用されるクッション材としては、優れた可撓性とクッション性を有するポリウレタンフォームからなるスポンジを使用するのが特に好ましい。
また、第1の支持部材160は、収納用凹部110の底面111に固着部材を介し固着され、第2の支持部材260は、蓋体凸部210の下面211に固着部材を介し固着されている。固着部材としては、両面接着テープ、両面粘着テープ、接着剤、粘着剤、ホットメルトからなる部材群から選択された1種以上の部材を使用しても良い。接着剤、粘着剤やホットメルトの塗布は、第1の支持部材160と、第2の支持部材260の面全体に行っても良く、また、第1の支持部材160と、第2の支持部材260の四隅などに局所的に行っても良い。
トレイ体100の収納用凹部110の底面111には、作業者が第1の支持部材160を固着する際に第1の支持部材160の位置決めを行い易いようにマーキングとしての凸部、凹部、又は溝などが形成されていても良い。同様に蓋体200の蓋体凸部210の下面211にも、マーキングとして凸部、凹部、又は溝などが形成されていても良い。
トレイ体100の収納用凹部110の底面111には、作業者が第1の支持部材160を固着する際に第1の支持部材160の位置決めを行い易いようにマーキングとしての凸部、凹部、又は溝などが形成されていても良い。同様に蓋体200の蓋体凸部210の下面211にも、マーキングとして凸部、凹部、又は溝などが形成されていても良い。
図4に、板状部品2を収納した収納ケース1の断面図を示す。図4は、収納ケース1の嵌合用凹部120及び嵌合用凸部220を横切る直線(図3におけるA−A線)に沿う矢視断面図である。
図4を基に、板状部品2を収納する収納ケース1の作用について説明する。
図4を基に、板状部品2を収納する収納ケース1の作用について説明する。
収納ケース1は、トレイ体100の収納用凹部110に板状部品2を収納し上方から蓋体200を重ねる(閉じる)ことで、板状部品2は第1の支持部材160と第2の支持部材260との間に挟み込まれる。第1の支持部材160の周囲には隙間部103が設けられ、第2の支持部材260の周囲には隙間部203が設けられているため、第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、板状部品2の周縁部2cを避けるように、周縁部2cより内側を支持できる。板状部品2の周縁部2cには、他部材が組み付けられて、主面部2aに対して厚みが大きくなる。周縁部2cを避けるように、第1の支持部材160及び第2の支持部材260を配置することで、周縁部2cを浮かせた状態で板状部品2を支持できる。
第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、共にクッション材からなる。第1の支持部材160及び第2の支持部材260をクッション材とすることで、板状部品2は、収納ケース1に収納された状態で姿勢が保持され、車両による運搬などにより振動が加わっても、板状部品2に衝撃が伝わりにくく、振動による位置ずれや、振動摩擦による損傷が生じにくい。
第1の支持部材160及び第2の支持部材260をクッション材とする場合においては、板状部品2を格納し収納ケース1を閉じた状態で、第1の支持部材160及び第2の支持部材260を圧縮させた状態として、板状部品2を支持することが好ましい。また、第1の支持部材160及び第2の支持部材260は、最も圧縮された状態であっても、周縁部2cとトレイ体100及び蓋体200の間に、十分な隙間が形成されるような厚みとすることが好ましい。
なお、第1の支持部材160の厚みと、第2の支持部材260の厚みとは、必ずしも同じでなくても良い。板状部品2の、周縁部2cに積層する周縁部品2dの厚さ及び積層する方向に応じて、一方の支持部材の厚みを厚くして、周縁部品2dがトレイ体100及び蓋体200の構造部材に、接触しないように構成することが好ましい。
なお、第1の支持部材160の厚みと、第2の支持部材260の厚みとは、必ずしも同じでなくても良い。板状部品2の、周縁部2cに積層する周縁部品2dの厚さ及び積層する方向に応じて、一方の支持部材の厚みを厚くして、周縁部品2dがトレイ体100及び蓋体200の構造部材に、接触しないように構成することが好ましい。
第1の支持部材160及び第2の支持部材260が、クッション材であることで、第1の支持部材160及び第2の支持部材260は板状部品2に押し当てられて板状部品2の表面形状に沿って変形する。これによって、第1の支持部材160及び第2の支持部材260と板状部品2は滑りにくくなり、挟み込まれた状態の板状部品2は振動などを受けても位置ズレしにくい。したがって、車両による運搬時などの垂直方向の振動を受けた場合であっても、板状部品2が収納用凹部110の壁部112に衝突することを抑制し、板状部品2が外部応力により塑性変形することから保護できる。
図4に示すように、収納ケース1に収納された板状部品2は、その中央部の近傍(より具体的には、図1に示す特殊鍍金部2b)が、第1の支持部材160と第2の支持部材260とによって挟まれ支持されている。したがって、板状部品2の周縁部2cは、トレイ体100及び蓋体200に接触することなく中空に浮いた状態となる。周縁部2cが、トレイ体100及び蓋体200と接触させることで傷が生じる虞がある繊細な部位である場合に、周縁部2cに傷が生じることを防止できる。
加えて、収納ケース1は、板状部品2の周縁部2cが上下に重なり合うトレイ体100及び蓋体200と、厚さ方向の一定の隙間をあけて支持された状態で支持する。したがって、板状部品2の周縁部2cに他の部品(周縁部品2d)を積層した半組品に対しても、収納ケース1を共通して使用できる。
加えて、収納ケース1は、板状部品2の周縁部2cが上下に重なり合うトレイ体100及び蓋体200と、厚さ方向の一定の隙間をあけて支持された状態で支持する。したがって、板状部品2の周縁部2cに他の部品(周縁部品2d)を積層した半組品に対しても、収納ケース1を共通して使用できる。
また、本実施形態の収納ケース1は、トレイ体100の収納用凹部110に板状部品2の貫通孔2eの位置に対応して設けられた柱体161を有する。柱体161は、貫通孔2eより小径に形成されている。これにより、板状部品2をトレイ体100の収納用凹部110に収納することで、柱体161が貫通孔2eを挿通した状態となり、板状部品2が収納用凹部110に収納された状態で、柱体161の外周の一部が、貫通孔2eの内周に当接し、板状部品2が面方向に移動することを抑制できる。
柱体161の厚みは、第1の支持部材160の厚みより大きいことが好ましい。これにより、板状部品2を第1の支持部材160の上に搭載することで、柱体161を板状部品2の貫通孔2eに挿通させることができる。したがって、収納ケース1を開放した状態であっても、トレイ体100に搭載された板状部品2の面方向の移動を抑制できる。
柱体161は、クッション材を使用することが好ましく、第1の支持部材160及び第2の支持部材260と同じ材質のものを用いることができる。
柱体161としてクッション材を用いることで、柱体161の外周の一部が、板状部品2の貫通孔2eの内周に当接した際に、板状部品2を傷つけることがない。
柱体161としてクッション材を用いることで、柱体161の外周の一部が、板状部品2の貫通孔2eの内周に当接した際に、板状部品2を傷つけることがない。
以上、本考案の詳細について説明したが、本考案は上述した実施形態に限定されるものではなく、本考案の主旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることができる。
例えば、蓋体200の蓋体凸部210は、収納用凹部110と嵌合せず、単に収納用凹部110の内部に入り込む形状としても良い。
また、蓋体200に蓋体凸部210を形成せず、主面250に直接的に第2の支持部材260が設けられていても良い。
また、蓋体200に蓋体凸部210を形成せず、主面250に直接的に第2の支持部材260が設けられていても良い。
1…収納ケース、2…板状部品、2a…主面部、2b…特殊鍍金部、2c…周縁部、2d…周縁部品、2e…貫通孔、5…連結リング(連結具)、100…トレイ体、103、203…隙間部(隙間)、110…収納用凹部、111…底面、112、212…壁部、113…掴み代、120…嵌合用凹部、130…補強用凹部、140、240…縁部、141、241…側面、142…突起、150、250…主面、160…第1の支持部材、161…柱体、170、270…耳部、171、271…開閉用耳部、172、272…連結用耳部、172a、272a…リング挿通孔(貫通孔)、173、273…縁取り用耳部、200…蓋体、210…蓋体凸部、211…下面、213…掴み代対向部、220…嵌合用凸部、230…補強用凸部、242…凹部、260…第2の支持部材
Claims (9)
- 板状部品を収納するための収納ケースであって、
前記板状部品を搭載する面に第1の支持部材が設けられたトレイ体と、
前記トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられ、前記トレイ体に対向する面の前記第1の支持部材と対応する位置に第2の支持部材が設けられた蓋体と、
環状の連結具と、を有し、
前記トレイ体の外周の1辺、及び前記蓋体の外周の1辺には、それぞれ貫通孔が設けられた連結用耳部が延在し、
前記連結具は、前記トレイ体の貫通孔と前記蓋体の貫通孔とに挿通して前記蓋体と前記トレイ体とを開閉可能に連結し、
前記トレイ体に対して貝合わせ状に前記蓋体を閉じることで、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とが前記板状部品の両面を支持することを特徴とする収納ケース。 - 前記第1の支持部材と、前記第2の支持部材とが、板状のクッション材からなることを特徴とする請求項1に記載の収納ケース。
- 前記板状部品には貫通孔が設けられており、
前記トレイ体は、前記貫通孔を挿通可能な柱体を備え、
前記板状部品を前記トレイ体の第1の支持部材の上に搭載させるとともに、前記貫通孔に前記柱体を挿通させることを特徴とする請求項1又は2に記載の収納ケース。 - 前記トレイ体は、平面視外形の一部をなす開閉用耳部及び縁取り用耳部を有し、前記開閉用耳部と前記縁取り用耳部とは、互いに隣接して配置され、
前記蓋体は、平面視外形の一部をなす開閉用耳部及び縁取り用耳部を有し、前記開閉用耳部と前記縁取り用耳部とは、互いに隣接して配置され、
前記トレイ体に対して貝合わせ状に前記蓋体を閉じた状態で、前記トレイ体の開閉用耳部は、前記蓋体の開閉用耳部に対向し、前記トレイ体の開閉用耳部と前記蓋体の開閉用耳部とが重なっていない部分を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の収納ケース。 - 前記トレイ体が、前記板状部品を収納する収納用凹部を有し、前記収納用凹部の底面に前記第1の支持部材が設けられ、
前記蓋体が、前記トレイ体に対して貝合わせ状に閉じられることで前記トレイ体の前記収納用凹部に入り込む蓋体凸部を有し、前記蓋体凸部の下面に前記第2の支持部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の収納ケース。 - 前記第1の支持部材が、前記収納用凹部の底面の周縁に隙間を設けて配置され、
前記第2の支持部材が、前記蓋体凸部の下面の周縁に隙間を設けて配置され、
前記板状部品を前記トレイ体と前記蓋体とで挟み込むことで、前記第1の支持部材と前記第2の支持部材との間で、周縁部を浮かせた状態で前記板状部品の両面を支持することを特徴とする請求項5に記載の収納ケース。 - 前記収納用凹部の外周部に、前記板状部品の少なくとも1箇所を掴んで取り出すための掴み代が設けられていることを特徴とする請求項5又は6の何れか一項に記載の収納ケース。
- 前記板状部品が、超精密金属薄板であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の収納ケース。
- 前記板状部品が、燃料電池用金属セパレータであることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の収納ケース。
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3193715U true JP3193715U (ja) | 2014-10-16 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106829135A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-13 | 武汉华星光电技术有限公司 | 液晶显示面板运输托盘 |
CN106882454A (zh) * | 2017-03-14 | 2017-06-23 | 武汉华星光电技术有限公司 | 液晶显示面板运输托盘 |
Cited By (3)
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CN106829135A (zh) * | 2017-03-07 | 2017-06-13 | 武汉华星光电技术有限公司 | 液晶显示面板运输托盘 |
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