JP3193178B2 - 薄膜形成方法 - Google Patents

薄膜形成方法

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JP3193178B2
JP3193178B2 JP05083293A JP5083293A JP3193178B2 JP 3193178 B2 JP3193178 B2 JP 3193178B2 JP 05083293 A JP05083293 A JP 05083293A JP 5083293 A JP5083293 A JP 5083293A JP 3193178 B2 JP3193178 B2 JP 3193178B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子サイクロトロン共
鳴を用いたマイクロ波プラズマCVD法に基づく薄膜形
成方法の改良に関するもので、詳細には膜形成速度を向
上させ量産性に優れた薄膜形成方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より、所定の基板表面に薄膜を形成す
るための方法として、化学気相成長法(CVD法)が知
られているが、その中でもマイクロ波CVD法は無電極
放電のため長時間安定であり、また再現性がよいことか
ら多用されている。また、最近では従来のマイクロ波C
VD法において、不純物の混入を抑制するとともにプラ
ズマ発生効率を向上させることを目的として電子サイク
ロトロン共鳴プラズマCVD法(以下、単にECR法と
いう)が知られている。
【0003】そこで、従来のECR法をその概略配置図
である図6、7を基に説明する。図6,7において、2
1は生成室、22はマイクロ波導波管、23はマイクロ
波発振器、24は電磁コイルである。このECR法によ
れば、マイクロ波発振器23から出力されたマイクロ波
はマイクロ波導波管22、およびマイクロ波導入窓25
を介してプラズマ生成室21に入射される。生成室21
にはガス導入口26よりプラズマ生成用ガス(原料ガ
ス)が導入され、且つ真空排気口27より排気されて生
成室21内の圧力は一定に保たれている。生成室21の
周囲に設置された電磁コイル24によりプラズマ中で電
子サイクロトロン共鳴が生じる磁界強度(マイクロ波周
波数が2.45GHzの場合には0.0875T(テス
ラー))の磁界が印加されている。これにより、磁界中
にマイクロ波が入射されてプラズマが生成されると電子
サイクロトロン波が誘起しプラズマ中を伝播し、電子サ
イクロトロン共鳴条件までの強磁場側でプラズマに吸収
されて高密度のプラズマが生成される。
【0004】また、ガスの圧力が10-2乃至10-1Pa
オーダーの低圧力下で基体28表面に膜を堆積させる場
合には図6によれば、プラズマ生成室21と膜堆積室2
9とがプラズマ引出窓30を挟んで分離されていること
が多いが、ガス圧力1Pa以上で成膜する場合には図7
に示すようにプラズマ生成室21内に基体28を設置し
生成室21内で膜堆積が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
のような従来のECR法において生成室21内に入射さ
れるマイクロ波の周波数が2.45GHzである場合、
それに用いられるマイクロ波発振器は一般市販品で定格
電力は最大で5kWまでしかなく、5kWを超える発振
器は非常に高価であるなどの制限があり、マイクロ波投
入電力を大きくすることができなかった。そのために、
膜の堆積速度が小さく、構造上多くの基体を設置するこ
とができず、量産性に欠けるなどの問題があった。よっ
て、本発明は、プラズマ生成室内へのマイクロ波投入電
力を高めるとともに量産性に優れた薄膜形成方法を提供
することを目的とするのである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記の
問題点に対して検討を行ったところ、プラズマ生成室内
へのマイクロ波投入電力を高めることによりプラズマ密
度が増大しそれにより膜の堆積速度が大幅に向上すると
いう知見を得、それに基づき検討を重ねた結果、少なく
とも2つのマイクロ波発振器を用い、プラズマ発生領域
に対して印加されている磁界の磁力線に平行な方向から
マイクロ波を対向入射させることにより、高価なマイク
ロ波発振器を用いなくても高いプラズマ密度が得られる
とともにプラズマ発生領域を拡大することができ、量産
性を向上できることを見出した。
【0007】即ち、本発明の薄膜形成方法は、反応室内
に原料ガスを導入し、マイクロ波導波管を介してマイク
ロ波を入射させるとともに、前記反応室内に電子サイク
ロトロン共鳴が起きる条件以上の外部磁界を印加し、前
記反応室内にプラズマを生成し、該プラズマ発生領域内
あるいはその近傍に設置された基体上に薄膜を堆積させ
る薄膜形成方法において、前記反応室内の中央部におけ
る磁束密度が、電子サイクロトロン共鳴が起きる条件を
満足し、かつ前記反応室内の中央部より外側の領域にお
ける磁束密度を、前記反応室の中央部よりも高くすると
ともに、前記マイクロ波をプラズマ発生領域に印加され
た磁界の磁力線に平行な方向より、前記反応室内に対向
入射することを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明の薄膜形成方法によれば、反応室内に対
向する2方向からマイクロ波を入射するため、マイクロ
波発振器1台当たりの最大定格電力の2倍のマイクロ波
電力を投入することができる。また、図4に示すよう
に、マイクロ波投入電力が大きくなるに従いプラズマ密
度も大きくなる。さらに、プラズマ密度が高くなるほど
膜の堆積速度を高めることができる。
【0009】また、本発明の方法によれば、マイクロ波
の入射方向に対して膜堆積面が直角となるように基体を
設置することによりプラズマが分断される場合において
も基体の両面に膜堆積を行うことができることから成膜
面積を2倍とすることもでき、実質的な膜の堆積量を増
大させることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照し詳細
に説明する。図1は、本発明において用いられる薄膜形
成装置の概略配置図である。図1によれば、反応室1の
相対向する側にマイクロ波発振器2、3が設置され、マ
イクロ波発振器2、3よりマイクロ波導波管4、5およ
びマイクロ波導入窓6、7を介して反応室1内にマイク
ロ波が導入されるように配置されている。一方、反応室
1の周囲には反応室内部に電子サイクロトロン共鳴が生
じるような磁界を付与するための電磁コイル8、9、1
0、11が設置されている。また、反応室1内に反応ガ
スを導入するためのガス導入口12および反応室1内部
を所定の圧力に維持するための真空排気口13が設けら
れている。また反応室1内部には膜を堆積させる基体1
4、15が設置されている。
【0011】本発明の薄膜形成方法によれば、図1にお
いて反応室1内に反応ガスをガス導入口12より所定の
流量で導入すると同時に、マイクロ波発振器2、3より
マイクロ波導波管4、5およびマイクロ波導入窓6、7
を介して反応室1内にマイクロ波を導入することによ
り、反応室1内にプラズマを発生させる。さらに反応室
1内のプラズマ発生領域16に対して、電磁コイル8、
9、10、11により電子サイクロトロン共鳴条件とな
るような磁界を印加する。この時のマイクロ波の周波数
は例えば2,45GHzに設定された場合、反応室1の
中央に位置するプラズマ発生領域16付近で0.087
5T(テスラー)=875ガウスとなるように磁界が印
加される。
【0012】かかる構成において、図1の薄膜形成装置
における磁場配位を示す図2によれば、反応室1のマイ
クロ波導入窓6、7では磁力線(図中、実線)はマイク
ロ波入射方向と平行になるように制御される。本発明に
よれば、反応室1内に導入されるマイクロ波はこの磁力
線と平行な方向から導入することが必要である。これ
は、磁場に平行に入射する電磁波の右回り円偏光成分の
みがカットオフ密度が存在せず、高密度プラズマ中を伝
播できるとの理由に基づくものであり、マイクロ波の入
射方向が磁力線と平行でない場合にはマイクロ波はプラ
ズマ中に伝播することができず、プラズマ密度を高める
ことができないためである。
【0013】なお、反応室1の左端からの距離に対する
磁束密度との関係を図3に示した。
【0014】図3から明らかなように反応室1の中央部
でECR条件となりその中央部より外側の領域の磁場は
875ガウスより強磁場となっている。
【0015】かかる方法によれば、反応室1内の投入電
力を大きく向上させることができ、例えば、使用するマ
イクロ波発振器の最大定格電力が5kWであっても、反
応室1内へは10kWまで投入電力を高めることができ
る。
【0016】例えば、マイクロ波投入電力とプラズマ密
度との関係を示した図4からも明らかなように、反応室
内に13.3Paの圧力で水素ガスを導入し水素プラズ
マを発生させてラングミュアプローブによりプラズマ密
度を測定したところ、図6、7に示す従来の方法ではせ
いぜい6×1011cm-3であった。
【0017】これに対して本発明の方法によれば、図4
に示すようにマイクロ波投入電力が向上することに伴
い、プラズマ密度を10×1011cm-3以上まで高める
ことができ、投入電力10kWで約15×1011cm-3
のプラズマ密度が得られた。
【0018】また、水素ガスの代わりにArおよびXe
を用いて同様な圧力下でプラズマ密度を測定したとこ
ろ、マイクロ波投入電力10kWでAr1.6×1013
cm-3、Xeで5×1013cm-3といずれも従来法に比
較して約2倍のプラズマ密度を得ることができた。
【0019】また、本発明に基づきダイヤモンド膜を成
膜した。反応ガスとしてCH4 ガスを5%の濃度で水素
ガスとともに導入した。なお、反応室内の圧力を4〜4
0Paで変化させたところ、反応室圧力と成長速度との
関係を示した図5からも明らかなように、圧力が低いほ
ど成膜速度(Growth Rate)は高くなる傾向
にあり、マイクロ波投入電力が高くなるにつれて成膜速
度も向上した。本発明により10kWのマイクロ波を投
入したところ、4Paの圧力下における成膜速度は1.
2μm/hrで4kWの場合に比較して約3.4倍にま
で向上した。
【0020】また、図1に示したように、反応室1内に
おいて直径100mmの円板上の基体をマイクロ波の入
射方向に対して膜堆積面が直角となるように2つの基板
を背中合わせの状態で設置したところ、いずれの基体の
表面にも0.6μm/hrの高い成膜速度で同等のダイ
ヤモンド膜を成膜することができた。
【0021】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、反
応室内へのマイクロ波投入電力を高めることができ、こ
れにより反応室内のプラズマ密度を高め、基体への薄膜
の成膜速度を向上させることができる。しかも、基体へ
の薄膜形成領域を拡大することができ、薄膜の形成の量
産性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において用いられる薄膜形成装置の概略
配置図である。
【図2】図1の薄膜形成装置における磁場配位を示す図
である。
【図3】図1の薄膜形成装置における反応室の左端から
の距離に対する磁束密度との関係を示した図である。
【図4】マイクロ波投入電力とプラズマ密度との関係を
示した図である。
【図5】反応室圧力と成長速度との関係を示した図であ
る。
【図6】従来の薄膜形成方法を説明するための概略配置
図である。
【図7】従来の他の薄膜形成方法を説明するための概略
配置図である。
【符号の説明】
1 反応室 2,3 マイクロ波発振器 4,5 マイクロ波導波管 6,7 マイクロ波導入窓 8,9,10,11 電磁コイル 12 ガス導入口 13 真空排気口 14,15 基体 16 プラズマ発生領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 16/511 H01L 21/205 H01L 21/31 H05H 1/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応室内に原料ガスを導入し、マイクロ波
    導波管を介してマイクロ波を入射させるとともに、前記
    反応室内に電子サイクロトロン共鳴が起きる条件以上の
    外部磁界を印加し、前記反応室内にプラズマを生成し、
    該プラズマ発生領域内あるいはその近傍に設置された基
    体上に薄膜を堆積させる薄膜形成方法において、前記反
    応室内の中央部における磁束密度が、電子サイクロトロ
    ン共鳴が起きる条件を満足し、かつ前記反応室内の中央
    部より外側の領域における磁束密度を、前記反応室の中
    央部よりも高くするとともに、前記マイクロ波をプラズ
    マ発生領域に印加された磁界の磁力線に平行な方向よ
    り、前記反応室内に対向入射することを特徴とする薄膜
    形成方法。
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