JP3190248B2 - 光ピックアップの対物レンズ駆動装置 - Google Patents

光ピックアップの対物レンズ駆動装置

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JP3190248B2
JP3190248B2 JP08799696A JP8799696A JP3190248B2 JP 3190248 B2 JP3190248 B2 JP 3190248B2 JP 08799696 A JP08799696 A JP 08799696A JP 8799696 A JP8799696 A JP 8799696A JP 3190248 B2 JP3190248 B2 JP 3190248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク装置な
どに使用される光ピックアップの軸摺動型の対物レンズ
駆動装置に関するものである。更に詳しくは、この形式
の対物レンズ駆動装置において軸摺動するレンズホルダ
のがた付きを除去するための機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ピックアップの軸摺動型の対物レンズ
駆動装置は、可動側のレンズホルダを固定側部材に形成
された摺動軸に沿って摺動可能に保持していると共に、
当該摺動軸の回りに回転可能に保持した構成となってい
る。レンズホルダと固定側部材の間には、フォーカシン
グ用の磁気駆動回路およびトラッキング用の磁気駆動回
路が構成されている。一般には、レンズホルダの側にフ
ォーカシング用の駆動コイルおよびトラッキング用の駆
動コイルが搭載され、固定側部材には、これらに対峙す
る位置にフォーカシング用のマグネットおよびトラッキ
ング用のマグネットが搭載される。フォーカシング用の
駆動コイルを励磁することにより、レンズホルダは摺動
軸に沿って摺動して、当該レンズホルダに搭載されてい
る対物レンズのフォーカシング補正が行なわれる。同様
に、トラッキング用の駆動コイルを励磁することによ
り、レンズホルダは摺動軸の回りに回転駆動して、対物
レンズのトラッキング補正が行なわれる。
【0003】ここで、レンズホルダの軸孔と、ここに差
し込まれている摺動軸とは上記のように相対的に移動可
能にする必要があるので、これらの間にはクリアランス
が必要である。これらの間のクリアランスが適切に形成
されないと、両者の間にがた付きが発生してしまう。例
えば、レンズホルダの軸孔の内周面に対して摺動軸が片
当たりの状態になってしまう。このような事態が発生す
ると、レンズホルダの摺動、回転が円滑に行なわれない
おそれがある。また、このようながた付きがあると、レ
ンズホルダに複共振が発生して、その適正な駆動が阻害
されるおそれもある。さらには、がた付きのためにレン
ズホルダが摺動軸に対して傾き、すなわち、そこに搭載
されている対物レンズが傾いてしまい、光ピックアップ
の光学性能が劣化するおそれもある。
【0004】このような弊害を回避するために、レンズ
ホルダを摺動軸に対して横方向に押し付ける力、すなわ
ち、摺動軸の軸線に直交する方向から側圧を作用させ
て、レンズホルダの軸孔と摺動軸との間のがた付きを取
る機構が提案されている。この機構としては、例えば、
実開平2−35330号公報、実開平2−42215号
公報に開示されたものが知られている。
【0005】後者の実開平2−42115号公報に開示
されている機構は、対物レンズが搭載されたレンズホル
ダにおいて、その摺動軸を中心とする重量バランスをと
るために取付けられているバランサを強磁性体から形成
した構成となっている。このバランサと、対物レンズ駆
動用に配置されているマグネットとの間に発生する磁力
を利用して、レンズホルダを摺動軸に対して横方向から
押し付け、これによって、レンズホルダと摺動軸との間
のがたを取っている。
【0006】レンズホルダに対して磁気的な側圧を与え
る方法は、板ばね、弾性素材を用いて側圧をレンズホル
ダに与える方法に比べて、側圧の安定性、温度特性、経
時変化等の点で優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、レンズホルダ
は一般に樹脂成形品であるので、レンズホルダの各部分
の寸法誤差を抑制することが困難な場合がある。このた
め、軸孔の内周面が精度良く円筒状内周面となるように
成形できない場合がある。例えば、軸孔軸線方向の中央
部分が膨らんだ樽型になったり、あるいは、中央部分が
細くなった糸巻型になったりする。これに対して、摺動
軸の側は金属素材等からなる加工品が使用されるので、
一般に寸法誤差が少ない。
【0008】このように軸孔が精度良く成形されない場
合には次のような弊害が発生する。すなわち、前述した
ように軸孔と摺動軸の間のがた付きを除去するために側
圧を作用させても、軸孔内周面の形状によってはレンズ
ホルダが傾いたままに保持されてしまうおそれがある。
図11には、この一例を示してある。図に示すように、
軸孔51が中央が括れた糸巻形状をしている場合には、
当該軸孔51が形成されているレンズホルダ50に側圧
を加えると、軸孔51の括れた中央部分が摺動軸60の
外周面61に当たった状態になる。この状態では、所謂
1点支持の状態でレンズホルダ50の側が摺動軸60に
支持される。これでは、側圧Fを加えてもレンズホルダ
50は不安定な状態で傾いたままであり、がた付きが解
消されないので、側圧Fを作用させた意味が無くなって
しまう。
【0009】本発明の課題は、この点に鑑みて、レンズ
ホルダの軸孔と摺動軸との間のがた付きを除去するため
に側圧を加えた時にレンズホルダが傾いた状態に陥るこ
とのない光ピックアップの対物レンズ駆動装置を提案す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の光ピックアップの対物レンズ駆動装置に
おいては、対物レンズを保持しているレンズホルダを摺
動軸に対してほぼ直交する方向から押し付ける側圧を発
生させる側圧付与手段と、側圧が作用している状態にお
いて、摺動軸の外周面における軸線方向に離れた2点に
接触するように形状が設定された軸孔内周面とを有する
構成を採用している。
【0011】このように、本発明では、2点支持の状態
で軸孔内周面が摺動軸の外周面に支持された状態にな
る。この結果、軸孔と摺動軸の間のがた付きを確実に除
去することができる。
【0012】または、本発明では、前記軸孔の内周面
は、当該軸孔の両端位置において前記摺動軸の外周面に
接触するように、前記軸孔の一つの含軸断面形状は、一
方の側が前記軸孔の両端部を結んだ直線より中央部分が
外側に凹んだ凹状曲線により規定され、他方の側が前記
軸孔の両端部を結んだ直線より中央部分が内側に突出し
た凸状曲線によって規定されている。
【0013】さらに、本発明では、前記レンズホルダは
樹脂成形品であり、前記軸孔が形成されている円筒状部
分と、この円筒状部分の周囲において放射状に連続して
いる複数のリブとを備え、前記軸線に対して、前記円筒
状部分における前記側圧が作用する側に形成されている
前記リブの数を反対側に形成されているリブの数よりも
多く形成することにより、前記凹状曲線および前記凸状
曲線を備えた前記軸孔内周面が形成されていることを特
徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
実施の形態を説明する。
【0015】(全体構成)図1ないし図3を参照して軸
摺動型の対物レンズ駆動装置を説明する。この対物レン
ズ駆動装置20は、可動部材であるレンズホルダ1を備
えており、このレンズホルダ1は中央に軸孔11を備え
ている。この軸孔11に、固定側の部材である摺動軸7
が差し込まれて、レンズホルダ1は、この摺動軸7に沿
って摺動可能であると共に当該摺動軸7の回りに回転可
能となっている。後述するように、本例の対物レンズ駆
動装置20は、その軸孔11と摺動軸7の間のがた付き
を取るためにレンズホルダ1に対して磁気的に側圧を加
える側圧付与手段を備えている。また、側圧付与手段に
よって確実にがた付きが除去されるように、軸孔11の
内周面の形状が適切に設定されている。
【0016】各部分の構成を説明する。まず、レンズホ
ルダ1には対物レンズ2がその光軸が摺動軸7の軸線7
aと平行となるように取付けられている。また、レンズ
ホルダ1には、摺動軸7を中心として対物レンズ2の反
対側にバランサ8が搭載されている。レンズホルダ1の
外周面には摺動軸7を挟んで対称位置にそれぞれ対をな
すフォーカシング用駆動コイル4とトラッキング用駆動
コイル3が固着されている。
【0017】摺動軸7は、固定側部材の構成要素である
外ヨーク9の中央に形成したボス9aに圧入、接着等の
方法によって固定されている。外ヨーク9は摺動軸7を
挟み両側が円弧状になっており、これら円弧状の周壁部
が直角に立ち上がって上記の各コイル4、3と対向して
いる。この外ヨーク9の周壁部の内周面には円弧状のマ
グネット6が固着されている。マグネット6は例えば樹
脂バインダにより一体成形される。
【0018】外ヨーク9には内ヨーク5が重ねられてい
る。内ヨーク5も外ヨーク9と同様に摺動軸7を挟み両
側が円弧状になており、これら円弧状の周壁部が直角に
立ち上がっている。これらの周壁部は摺動軸7を中心と
する円弧形状をしており、レンズホルダ1に開けた窓孔
1aを下側から上方に向けて貫通して延びている。そし
て、各コイル4、3とマグネット6は、外ヨーク9と内
ヨーク5の間に位置している
【0019】このように、内ヨーク5と、各駆動コイル
3、4と、マグネット6と、外ヨーク9が摺動軸7の側
からこの順序で外側に向けて配置されて、これらを通る
実質的に閉鎖した磁気回路が形成されている。なお、外
ヨーク9の周壁部は円弧状ではなく円筒状でもよい。ま
た、上記実施形態では外ヨーク9の内側に内ヨーク5を
設けた例を示したが、内ヨーク5を設けないものでもよ
い。
【0020】図4および図6に示すように、マグネット
6は、中間部分に摺動軸7と平行な方向に延びる溝6c
が形成されている。この溝6cを境にして、マグネット
6は、フォーカシング用マグネット部6aと、トラッキ
ング用マグネット部6bとに分けられている。フォーカ
シング用マグネット部6aはN極とS極が摺動軸7の軸
線7aの方向に並ぶように分極着磁されている。これに
対して、トラッキング用マグネット部6bは、フォーカ
シング用マグネット部6aの着磁方向とは直交する方向
(摺動軸7を中心とする円周方向)にN極とS極が並ぶ
ように分極着磁されている。このように各マグネット部
6a、6bは一体に形成されることにより連続した共通
の面に配置されていることになる。なお、フォーカシン
グ用マグネットとトラッキング用マグネットを各々別体
に形成したものを配置してもよい。
【0021】次に、図5に示すように、フォーカシング
用駆動コイル4は横長の長方形をしており、その長辺が
フォーカシング用マグネット部6aの各磁極に対峙する
ように配置されている。トラッキング用駆動コイル3
は、縦長の長方形をしており、その長辺がトラッキング
用マグネット部6bの各磁極に対峙するように配置され
ている。
【0022】(側圧付与手段)本例の対物レンズ駆動装
置20に組み込まれている側圧付与手段を説明する。側
圧付与手段は、一対の磁性片10A、10Bを備えてい
る。これらの磁性片10A、10Bは、図1から分かる
ように、レンズホルダ3の扇形の外周縁部において、フ
ォーカシング用マグネット部6aの磁極中心に対峙する
位置から角度aだけずれた位置に固着されている。
【0023】フォーカシング用マグネット部6aの磁極
中心(磁気的中立位置)は摺動軸7に対して点対称の位
置にある。すなわち、軸線7aを通る直線L1の上に位
置しており、図においては符号6A、6Bとして示して
ある。これらの位置6A、6Bに対峙するレンズホルダ
3の扇形の外周縁部の位置3A、3Bに対して、各磁性
片10A、10Bは、摺動軸7の回りに逆方向に向けて
同一の角度aだけ偏位した位置にそれぞれ取付けられて
いる。これらの磁性片10A、10Bは共通の部品であ
り、同一形状であり同一の磁気特性を備えている。
【0024】図7および図8には、一方の磁性片10A
の取付け部分を取り出して示してある。これらの図に示
すように、磁性片10Aは、摺動軸7の軸線7aの方向
に長い板状部材であり、摺動軸7を中心とする円周方向
の幅xはフォーカシング用マグネット部6aの円周方向
の寸法に比べてかなり小さい。摺動軸7の軸線7aの方
向の長さyは、フォーカシング用マグネット部6aの軸
線7aの方向の長さよりも短く設定されている。他方の
磁性片10Bも同一形状なので、その説明は省略する。
【0025】なお、側圧付与手段としては、本例のよう
な磁気吸引力を利用する方法の他に、板ばねを用いる方
法、弾性素材からなるダンパーを用いる方法でもよい。
【0026】(側圧付与手段の機能)このように構成し
た本例の対物レンズ駆動装置20の動作を、側圧付与手
段の機能を中心に説明する。
【0027】図7、図8には、フォーカシング用マグネ
ット部6aによる磁束と磁性片10Aとの関係を示して
ある。フォーカシング用マグネット部6aは、摺動軸7
の軸線7aの方向に分極着磁されている。図7に示すよ
うに、摺動軸7に直交する平面内では、磁束は空隙内の
周方向の中央付近において極大となり、空隙の両端に近
くなるにしたがって減少していく。空隙内には磁性片1
0Aが配置されているので、磁性片10Aにはフォーカ
シング用マグネット部6aによる磁気吸引力が作用す
る。磁性片10Bの側も同一の大きさの磁気吸引力が作
用する。
【0028】ここで、本例では、磁性片10Aおよび1
0Bは、フォーカシング用マグネット部6aの磁極中心
に対峙した位置よりも角度aだけずれた位置に配置され
ている。この結果、磁性片10Aとこれに対峙するマグ
ネット部6aの間の磁気吸引力と、磁性片10Bとこれ
が対峙するマグネット部6aの間の磁気吸引力とが合成
されて、レンズホルダ1を摺動軸7に対して横方向に押
し付ける側圧が発生する。すなわち、図1において矢印
で示すように、磁極中心を通る直線L1に直交する方向
に向かう側圧Fが作用する。
【0029】この側圧Fが作用すると、レンズホルダ1
の軸孔11の内周面が摺動軸7の外周面に押し付けられ
る。この結果、軸孔11と摺動軸7の間のがた付きが除
去される。すなわち、側圧Fが作用していない場合に
は、摺動軸7と軸孔11の間にがた付きがあると、摺動
軸7に対してレンズホルダ1の軸孔11が片当たりの状
態になってしまうことがある。しかし、本例では、図1
(B)に示すように、側圧Fが常に作用しており、この
ような弊害が回避される。
【0030】一方、図8に示すように、フォーカシング
用マグネット部6aの摺動軸7の軸線7aの方向の断面
内においては、マグネット部6aが軸線7aの方向に分
極着磁されているので、磁性片10A、10Bが配置さ
れた空隙内における磁束の勾配が上下方向の中間部にお
いて逆転する。ここでは上記磁性片10A、10Bは磁
路の一部として作用し、磁性片10A、10Bが分極着
磁の中央部に磁気的に吸引される。この吸引力が復帰力
として作用して、レンズホルダ1が摺動軸7の方向の所
定の高い位置に保持される。すなわち、対物レンズ2が
フォーカシング方向の中立位置に保持される。
【0031】なお、フォーカシング用駆動コイル4に駆
動電流を流すと、駆動電流と磁気回路内の磁束によって
推力が発生して、レンズホルダ1がフォーカシング方向
に移動してそこに搭載されている対物レンズ2のフォー
カシング動作が行なわれる。また、トラッキング用駆動
コイル3に駆動電流を流すと、レンズホルダ1がトラッ
キング方向に移動して、そこに搭載されている対物レン
ズ2のトラッキング動作が行なわれる。
【0032】(レンズホルダの軸孔の形状)ここで、図
9を参照して、本例のレンズホルダ1に形成された軸孔
11の形状を説明する。図9(A)に示すように、軸孔
11は、全体として軸線11aの中央部分が横方向に僅
かに湾曲した円筒形状をしている。軸孔11の上端側の
円形開口111の中心とその下端側の円形開口112の
中心とを結ぶ直線を軸線11aであるとみなす。このと
き、軸孔内周面113は、前述した側圧付与手段によっ
て作用する側圧Fの作用方向の含軸断面が、図9(B)
に示すように、軸線11aの一方の側が凹状曲線114
によって規定され、他方の側が凸状曲線115によって
規定された形状となる。これに対して、摺動軸7は実質
的に正確な円柱体として加工されている。
【0033】したがって、側圧Fが図に示す方向からレ
ンズホルダ1に作用すると、レンズホルダ1が横方向に
移動して、その軸孔11の内周面113の凹状曲線11
4によって規定される部分の上端縁116と下端縁11
7が摺動軸7の外周面71の上端部分および下端部分に
当たる。このように、レンズホルダ1の軸孔11の内周
面113は摺動軸7の外周面71に対して2点で支持さ
れた状態となる。この結果、軸孔11と摺動軸7の間の
がた付きが確実に除去される。また、この場合、レンズ
ホルダ1は、軸孔11の上下の円形開口111、112
の径差に起因した傾きが発生するのみである。したがっ
て、レンズホルダ1の傾きも最小に抑えることができ
る。
【0034】なお、本例の軸孔11の湾曲方向は、側圧
Fの作用方向に対応させる必要がある。
【0035】(レンズホルダの成形方法) 次に、上記形状をした軸孔11を備えたレンズホルダ1
の成形方法の例を説明する。レンズホルダ1は合成樹脂
の成形品である。したがって、レンズホルダ1を樹脂成
形するときのひけを利用することにより、図9に示す形
状の軸孔11を成形することができる。
【0036】すなわち、射出成形時において、成形型に
射出した樹脂が硬化する際に、肉厚の厚い部分のひけ
量、すなわち熱収縮量の方が、肉厚の薄い部分よりも大
きい。この性質を利用すれば、軸孔11を図9に示すよ
うな形状に成形できる。
【0037】このための方法として、本形態では、図1
0に示すように、円筒状部分120の周囲において放射
状に連続しているリブの本数を、側圧Fが作用してくる
側と、軸線に対して対称な他方の側で変えてある。
【0038】例えば、側圧Fが作用してくる側の円筒状
部分131には複数、例えば3本のリブ141、14
2、143が連続し、他方の円筒状部分132には1本
のリブ144が連続するようにレンズホルダの成形形状
を設定しておく。このようにすれば、連続しているリブ
の多い側の方が成形時における熱収縮が大きいので、図
9(A)、(B)に示すような形状の軸孔を得ることが
できる。
【0039】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明の光ピック
アップの対物レンズ駆動装置においては、レンズホルダ
と摺動軸の間のがた付きを取るために、側圧付与手段に
よってレンズホルダを摺動軸に対して横方向から押し付
けると共に、レンズホルダに開けた軸孔内周面の形状
を、摺動軸の外周面によって2点支持されるように設定
してある。
【0040】したがって、本発明によれば、側圧を付与
することによってレンズホルダと軸孔の間のがた付きを
確実に除去できる。また、レンズホルダの傾き、すなわ
ち対物レンズの傾きの発生を抑制することができる。
【0041】また、本発明においては、樹脂成形品であ
るレンズホルダの成形時の熱収縮を利用して軸孔内周面
の形状を設定している。すなわち、軸孔周囲において放
射状に連続しているリブの本を、側圧が作用してくる側
と、軸線に対して対称な他方の側で変えることにより、
成形時の収縮量を調整し、軸孔内周面の成形形状を設定
している。したがって、本発明の成形方法によれば、目
標とするレンズホルダの軸孔内周面の形状を簡単に得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明を適用した光ピックアップの対
物レンズ駆動装置を示す概略平面図、(B)はそのB−
B線で切断した部分の概略断面図である。
【図2】図1の装置のII−II線で切断した部分の概
略断面図である。
【図3】図1の装置の磁性片の取付け部分を取り出して
示す部分拡大図である。
【図4】図1の装置のマグネットの着磁状態を説明する
ための説明図である。
【図5】図1の装置の駆動コイルの形状を示す説明図で
ある。
【図6】図1の装置のマグネットを示す概略斜視図であ
る。
【図7】図1の装置の磁性片の部分の磁束の状態を示す
説明図である。
【図8】図1の装置の磁性片の部分の磁束の状態を示す
説明図である。
【図9】(A)は図1の装置のレンズホルダの軸孔形状
を示すための説明図、(B)は側圧の作用方向を含む軸
孔の含軸断面を示す部分断面図である。
【図10】レンズホルダの軸孔の内周面形状を目標とす
る形状に成形するための方法を示す説明図である。
【図11】従来における軸摺動型の対物レンズ駆動装置
における側圧作用時の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1 レンズホルダ 2 対物レンズ 3、4 駆動コイル 6 マグネット 6a トラッキング用マグネット部 6b フォーカシング用マグネット部 7 摺動軸 7a 摺動軸の軸線 71 摺動軸の外周面 10A、10B 磁性片 11 軸孔 11a 軸孔の軸線 113 軸孔内周面 114 凹状曲線 115 凸状曲線 116、117 摺動軸によって支持される部分 20 対物レンズ駆動装置 F レンズホルダに作用する側圧
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/09 G11B 7/095 G11B 7/22 F16C 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズを保持していると共に軸孔を
    備えたレンズホルダと、前記軸孔に差し込まれた摺動軸
    とを備え、前記レンズホルダが前記摺動軸に対してその
    軸線方向に摺動可能であると共に当該軸線の回りに回転
    可能に支持されている光ピックアップの対物レンズ駆動
    装置において、 前記レンズホルダを前記摺動軸に対してほぼ直交する方
    向から押し付ける側圧を発生する側圧付与手段と、前記
    側圧が作用している状態において、前記摺動軸の外周面
    における軸線方向に離れた2点に接触するように形状が
    設定された前記軸孔の内周面とを有し、 前記軸孔の内周面は、当該軸孔の両端位置において前記
    摺動軸の外周面に接触するように、前記軸孔の一つの含
    軸断面形状は、一方の側が前記軸孔の両端部を結んだ直
    線より中央部分が外側に凹んだ凹状曲線により規定さ
    れ、他方の側が前記軸孔の両端部を結んだ直線より中央
    部分が内側に突出した凸状曲線によって規定されてお
    り、 前記レンズホルダは樹脂成形品であり、前記軸孔が形成
    されている円筒状部分と、この円筒状部分の周囲におい
    て放射状に連続している複数のリブとを備え、前記軸線
    に対して、前記円筒状部分における前記側圧が作用する
    側に形成されている前記リブの数を反対側に形成されて
    いるリブの数よりも多く形成することにより、前記凹状
    曲線および前記凸状曲線を備えた前記軸孔内周面が形成
    されていることを特徴とする光ピックアップの対物レン
    ズ駆動装置
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