JP3190142B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用現像液 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用現像液

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JP3190142B2 JP28296192A JP28296192A JP3190142B2 JP 3190142 B2 JP3190142 B2 JP 3190142B2 JP 28296192 A JP28296192 A JP 28296192A JP 28296192 A JP28296192 A JP 28296192A JP 3190142 B2 JP3190142 B2 JP 3190142B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料の現像処理方法に関し、特にそれに用いる現像液に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料の現
像処理に用いられる現像液中には現像液の保存安定性を
高める目的で亜硫酸塩を含むことは周知である。印刷用
写真製版の分野においては、網点画像による連続階調の
画像の再生や、線画の再生を良好にするために高コント
ラスト(ガンマ値10以上)の写真特性を示す画像形成
システムが必要である。従来より、この目的のために
“伝染現像”を利用したリス現像液と呼ばれる特別な現
像液が用いられてきたが、この現像液は亜硫酸塩濃度が
極めて低くしてあるため(高濃度の亜硫酸塩は、“伝染
現像”を阻害する)極めて空気酸化を受けやすく、現像
液の保存安定性が悪いという欠点を有している。
【0003】最近、現像液に高濃度の亜硫酸塩を用い、
ヒドラジン誘導体及びアミノ化合物の存在下に、ハロゲ
ン化銀感光材料を現像して高コントラスト画像を得る方
法が実用化されている。この方法によれば、高コントラ
ストで感度の高い写真特性が得られ、しかも現像液中に
高濃度の亜硫酸塩を加えることができるため、現像液の
空気酸化に対する安定性はリス現像液に比べ大きく向上
する。
【0004】また場合によっては、例えば銀塩拡散転写
用現像液や一浴現像定着液のようにチオ硫酸塩のような
ハロゲン化銀に対して溶解作用の強い化合物を含む現像
液も用いられる。
【0005】しかしながらこれら亜硫酸塩、アミノ化合
物やチオ硫酸塩のようなハロゲン化銀に対して溶解作用
を有する化合物を含む現像液で感光材料を処理すると多
量の銀錯体は容易に還元されて銀スラッジとなって蓄積
される。特に自動現像機を用いて継続的に感光材料を処
理する場合には、銀スラッジが浮遊するだけでなく、ロ
ーラ−やベルト等に付着し、感光材料にローラ−筋状の
銀ステインと称する光の反射により黄色あるいは褐色を
呈する析出銀による汚れが発生する。
【0006】銀スラッジや液汚れの防止剤として、2−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール類(英国特許
第940,169号明細書)、2−メルカプト−1,
3,4−オキサジアゾール類あるいは1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾール(米国特許第3,173,7
89号明細書)、D.L−6,8−ジチオオクタン酸
(米国特許第3,318,701号明細書)、O−メル
カプト安息香酸(英国特許第1,144,481号明細
書)、脂肪族メルカプトカルボン酸(米国特許第3,6
28,955号明細書)、L−チアゾリジン−4−カル
ボン酸(J.Photogr.Sci.,13,233
(1965))、ジスルフィド化合物(特開昭52−3
6029号明細書)、2−ベンズオキサゾ−ルチオ−
ル、2−ベンズイミダゾ−ルチオ−ル(Photog
r.Sci.Eng.,20,220(1976))、
2−メルカプト−5−スルファモイル−n−オクチルベ
ンズイミダゾール(特公昭47−25385、2538
6号明細書)、アセチレングリコ−ル類(特開昭55−
95,947号明細書)、2−メルカプトベンゾチアゾ
−ル−5−スルホン酸(特開昭56−72,441号明
細書)、2−メルカプトベンズイミダゾ−ル−5−スル
ホン酸(特開昭60−258,537号明細書)等が知
られている。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】しかしながら、これら
の化合物は、ハロゲン化銀に対して溶解作用を有する現
像液、特に高濃度の亜硫酸塩(0.2モル/L以上)を
含む現像液においてスラッジ防止剤として使用した場
合、空気酸化によりスラッジ防止効果を失ったり、スラ
ッジ防止効果が弱く多量の使用が必要であったり、ヒド
ラジン誘導体の存在下における現像での増感、高コント
ラスト化の作用に悪影響を与え、減感、軟調化、現像抑
制、カブリの発生等の写真特性に悪影響を与えたり、そ
の他高価であったり、不快臭を有していたりして、充分
に満足出来るものとは言い難いという問題があった。
【0008】従って、本発明の目的は、ハロゲン化銀に
対して溶解作用を有する現像液、特に高濃度の亜硫酸塩
を含む安定な現像液により自動現像機を用いて感光材料
を処理するときに、銀スラッジによる液汚れや現像機の
ローラ−やベルトの汚れを防ぎ、銀ステインのない仕上
がり品質の優れた写真画像を得ることが出来る現像液を
提供することにある。本発明の別の目的は、前述した銀
スラッジの発生を防止した現像液でハロゲン化銀黒白写
真感光材料を処理する方法を提供することにある。更に
別の目的は、銀スラッジの発生を防止したヒドラジン誘
導体による高コントラストネガティブ画像の形成方法を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
ハロゲン化銀写真感光材料用現像液に下記化2で表され
る化合物を含有することによって達成された。また露光
されたネガ型ハロゲン化銀写真感光材料をヒドラジン誘
導体の存在下に現像して高コントラストネガティブ画像
を形成する処理方法においても達成された。
【0010】
【化2】
【0011】式中Rは、置換されていてもよいアルキル
基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、オクチル基、ベンジル基、フェネチル
基、2−エトキシエチル基、シクロヘキシル基等)好ま
しくは、炭素数1〜4のアルキル基、置換されていても
よいアリール基(例えばフェニル基、トリル基、クロロ
フェニル基、メトキシフェニル基、スルホフェニル基、
ヒドロキシフェニル基、シアノフェニル基、カルボキシ
メチルフェニル基、3−カルボキシ−4−ヒドロキシフ
ェニル基等)またはアルケニル基(例えば、アリル基
等)を表し、Xは、水素原子、アルキル基(例えばメチ
ル基、エチル基等)、アルコキシ基(例えばメトキシ
基、エトキシ基等)、ハロゲン原子(例えばクロル原
子、ブロム原子等)、ヒドロキシ基またはカルボキシ基
を表すが好ましくは、水素原子である。Yは、酸素原子
または硫黄原子である。Mは、水素原子、アルカリ金属
原子(例えばナトリウム、カリウム等)またはアンモニ
ウム基を表す。
【0012】本発明に用いられる化2で表される化合物
の具体例を挙げるが、本発明に用いられる化合物は何等
これらに限定されるものではない。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】
【化11】
【0022】
【化12】
【0023】
【化13】
【0024】
【化14】
【0025】
【化15】
【0026】
【化16】
【0027】
【化17】
【0028】
【化18】
【0029】
【化19】
【0030】
【化20】
【0031】
【化21】
【0032】
【化22】
【0033】化4の合成 5−アミノ−2−メルカプトベンズイミダゾール0.8
3gをジオキサン10mlに溶解したものとエチルイソ
チオシアナート0.65gをジオキサン5mlに溶解し
たものとの混合物を室温で8時間撹拌した後、一晩室温
で放置し析晶物を濾取し、ジオキサンで洗浄後、乾燥し
化4を0.93g得た。融点:233.7℃(分解)で
あった。
【0034】化16の合成 5−アミノ−2−メルカプトベンズイミダゾール0.8
3gをメタノール10mlに溶解したものを室温で撹拌
する中へm−スルホフェニルイソチオシアナートNa塩
1.42gを水10mlとメタノール10mlの混合溶
媒に溶解したものを30分間で滴下した後、同温で4時
間撹拌した後、一晩室温で放置し反応液を濃縮しエタノ
ールを加え、析晶物を濾取し、エタノールで洗浄後、乾
燥し化16を1.5g得た。融点:260.0℃(分
解)であった。
【0035】化20の合成 5−アミノ−2−メルカプトベンズイミダゾール0.8
3gをジオキサン10mlに溶解したものとエチルイソ
シアナート0.65gをジオキサン5mlに溶解したも
のとの混合物を室温で4時間撹拌した後、析晶物を濾取
し、ジオキサンで洗浄後、乾燥し化20を1.0g得
た。融点:300℃以上であった。
【0036】化22の合成 5−アミノ−2−メルカプトベンズイミダゾール0.3
3gと3−フェノキシカルボニルアミノベンゼンスルホ
ン酸トリエチルアンモニウム塩1.08gとアセトニト
リル10mlの混合物を8時間加熱還流した後、一晩室
温で放置し析晶物を濾取し、アセトニトリル及びメタノ
ールで洗浄後、乾燥し化22を0.5g得た。融点:3
00℃以上であった。
【0037】他の本発明化合物も同様の合成法で合成で
きる。
【0038】本発明のメルカプト化合物の現像液への添
加量は現像液1L当り0.005g以上の添加で効果が
あるが、好ましくは0.01gから2gの範囲で使用す
る。
【0039】本発明に使用する現像液に用いる現像主薬
には特別な制限はないが、ジヒドロキシベンゼン類を含
むことが好ましく、更に現像能力の点でジヒドロキシベ
ンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類の組合せ
又はジヒドロキシベンゼン類とp−アミノフェノール類
の組合せが好ましい。
【0040】本発明に用いる現像主薬としてはハイドロ
キノン、アルキルハイドロキノン(例えば、t−ブチル
ハイドロキノン、ジメチルハイドロキノン、メチルハイ
ドロキノン等)、カテコール、ビラゾール、クロロハイ
ドロキノン、ジクロロハイドロキノン、アルコキシハイ
ドロキノン(例えば、メトキシハイドロキノン、エトキ
シハイドロキノン等)、アミノフェノール現像主薬(例
えば、NーメチルーPーアミノフェノール、2,4−ジ
アミノフェノール、N(βーヒドロキシエチル)ーPー
アミノフェノール、NーメチルーPーアミノフェノール
サルフェート等)、ピラゾロン類(例えば、4−アミノ
ピラゾロン等)、3−ピラゾリドン現像主薬(例えば、
1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,
4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−
メチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジ
ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−
5−メチル−3−ピラゾリドン、1,5−ジフェニル−
3−ピラゾリドン、1−p−トリル−3−ピラゾリド
ン、1−フェニル−2−アセチル−4,4−ジメチル−
3−ピラゾリドン、1−Pーヒドロキシフェニル−4,
4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−(2−ベンゾチ
アゾリル)−3−ピラゾリドン、3−アセトキシ−1−
フェニル−3−ピラゾリドン等)等を単独もしくは組み
合わせて含有したアルカリ水溶液であることが好まし
い。
【0041】特にハイドロキノンと3−ピラゾリドン類
あるいはハイドロキノンとアミノフェノール類との組み
合わせが高温迅速処理には有用である。又現像主薬を実
質的に含有しない、アクチベータータイプの現像液であ
ってもよい。
【0042】現像主薬は、通常0.1モル/L〜0.8
モル/Lの量で用いられるのが好ましい。またジヒドロ
キシベンゼン類と1−フェニル−3−ピラゾリドン類又
はp−アミノフェノール類との組み合わせを用いる場合
には、前者を0.1モル/L〜0.5モル/L、後者を
0.06モル/L以下の量で用いるのが好ましい。
【0043】本発明に用いられる化2で表される化合物
を含有した現像液は、多量の亜硫酸イオンを含有してい
るときに、スラッジ防止効果を特に顕著に発揮する。こ
のとき具体的には、現像液0.1モル/L以上、好まし
くは0.2モル/L〜1.0モル/Lの亜硫酸イオンを
含有している。亜硫酸イオンを与える亜硫酸塩として
は、具体的には亜硫酸カリウム、亜硫酸ナトリウム、メ
タ亜硫酸カリウムなどのアルカリ金属の亜硫酸塩を用い
ることができる。
【0044】本発明に用いられるアミノ化合物は、ヒド
ラジン誘導体の存在下で硬調化促進効果をもつものであ
る。このアミノ化合物については特開昭56−1062
44号、同61−267759号、同61−23014
5号、同62−211647号、特開平2−50150
号、同2−208652号等に記載されている化合物を
使用することができる。
【0045】以下にその代表的なものを挙げる。 (代表例) 1)N−n−ブチルジエタノールアミン 2)3−ジメチルアミノ−1,2−プロパンジオール 3)2−ジエチルアミノ−1−エタノール 4)2−ジエチルアミノ−1−ブタノール 5)3−ジエチルアミノ−1,2−プロパンジオール 6)3−ジメチルアミノ−1−プロパノール 7)3−ジエチルアミノ−1−プロパノール 8)トリエタノールアミン 9)3−ジプロピルアミノ−1,2−プロパンジオール 10)2−ジオクチルアミノ−1−エタノール 11)3−アミノ−1,2−プロパンジオール 12)1−ジエチルアミノ−2−プロパノール 13)n−プロピルジエタノールアミン 14)2−ジイソプロピルアミノエタノール 15)N,N−ジ−n−ブチルエタノールアミン 16) 3−ジプロピルアミノ−1,2−プロパンジオール 17)2−メチルアミノ−1−エタノール 18)4−ジメチルアミノ−1−ブタノール 19)1−ジメチルアミノ−2−ブタノール 20)1−ジメチルアミノ−2−ヘキサノール 21)5−ジメチルアミノ−1−ペンタノール 22)6−ジメチルアミノ−1−ヘキサノール 23)1−ジメチルアミノ−2−オクタノール 24)6−ジメチルアミノ−1,2−ヘキサンジオール
【0046】添加量は、硬調化促進量であればよいが、
一般的に0.005〜1.0モル/Lの量が添加でき
る。
【0047】現像液中に発生する銀スラッジは、特に現
像液中のローラーやベルトに付着しやすく、しかもロー
ラーやベルトに付着した銀スラッジは感光材料を汚染し
やすい。したがって本発明は、自動現像機で処理する場
合に特に有効に用いられる。かかる自動現像機として
は、例えば対向ローラー方式(例えば、PAKO社Pa
co−rol Super G24−2、富士写真フイ
ルム社G−14LFG−24SQ、RN等)、千鳥ロー
ラー方式(例えば、Eastman Kodak社 K
odalith Processor、M6 Proc
essor、富士写真フイルム社RU等)、ベルト搬送
方式(例えば、Log−E−Tronics社LD−2
41D等)、その他(DuPont社 Cronali
th 24L等)などがある。
【0048】現像液には、その他必要により緩衝剤(例
えば、炭酸塩、硼酸、硼酸塩、アルカノールアミン
等)、アルカリ剤(例えば、水酸化物、炭酸塩等)、溶
解助剤(例えば、ポリエチレングリコール類、これらの
エステル等)、pH調整剤(例えば、酢酸のごとき有機
酸)、増感剤(例えば、四級アンモニウム塩等)、現像
促進剤、界面活性剤、硬膜剤などを含有させることがで
きる。
【0049】現像液には、更にカブリ防止剤(例えば、
5−ニトロインダゾール、5−ニトロベンズイミダゾー
ル、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾ
トリアゾールの如きベンゾトリアゾール類、ベンゾチア
ゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールの
如きチアゾール類、テトラゾール類或いは英国特許第
1,269,268号に記載の化合物等)、キレート化
剤(例えば、エチレンジアミン四酢酸、これらのアルカ
リ金属塩、ポリリン酸塩、ニトリロ酢酸塩等)を含有さ
せることができる。
【0050】この様にして調整された現像液のpHは所
望の濃度とコントラストを与えるに充分な程度に選択さ
れるが、約8〜12の範囲にあることが望ましい。現像
液処理温度及び時間は相互に関係し、かつ全処理時間と
の関係において決定され、一般に約20℃〜50℃で1
0秒〜3分であるが、高温迅速処理の場合には約30℃
〜60℃の温度である。
【0051】本発明においては、現像液のかかる成分
は、使用時に必要な成分が含有されておればよく、使用
に際して使用液として調合する前の処理前の形態、例え
ば固体成分の混合物、濃厚物、溶液、エマルジョンまた
は懸濁物などいかなるものでもよい。例えば、現像液の
成分をいくつかの部分に分けて同一の形態又は異なった
形態にされた現像機でもよく、これらを予め調合した粉
状又は液状の調合液の形態であってもよい。調合剤は使
用に際して必要により、水に溶解又は水で希釈して使用
液とすることができる。
【0052】定着液はチオ硫酸塩、水溶性アルミニウム
化合物を含む溶液であり、望ましくはpH約3.8〜
5.5(20℃)を有する。本発明の方法において、現
像の後に停止工程を設けることもできるが、一般にロー
ラー搬送型の自動現像機には停止工程が省略されてい
る。そのために、現像液が定着液に持ち込まれ、定着液
のpHは約3.8〜5.0(20℃)に調整しておくこ
とが望ましい。定着剤はチオ硫酸アンモニウム、チオ硫
酸ナトリウムなどのチオ硫酸塩であり、定着速度の点か
らチオ硫酸アンモニウムが特に好ましい。定着剤の使用
量は適時かえることができ、一般には約0.1〜5モル
/Lである。
【0053】定着液中で主として硬膜剤として使用する
水溶性アルミニウム塩は、一般に酸性硬膜定着液の硬膜
剤として知られている化合物であり、例えば塩化アルミ
ニウム、硫酸アルミニウム、カリ明バンなどがある。
【0054】本発明の現像処理方法において用いられる
ヒドラジン誘導体には、硫酸ヒドラジン、塩酸ヒドラジ
ン等、又米国特許第4,224,405号、同第4,2
43,734号、同第4,272,614号、同第4,
385,108号、同第4,269,929号、同第
4,323,643号及び特開昭56−106244
号、同61−267759号、同61−230145
号、同62−270953号、同62−178246
号、同62−180361号、同62−275247
号、同63−253357号、同63−265239
号、特願平1−92356号、同平1−99822号公
報等の明細書に記載されたヒドラジン誘導体があり、本
発明に使用することができる。
【0055】上述のヒドラジン誘導体は、現像液中又は
感光材料の乳剤層及び又はその隣接層に含有させても良
い。現像液中に含有させる場合は、1L当り5mg〜5
g、感光材料中に含有させる場合には、銀1モル当り1
-6〜5×10-2モル好ましくは10-5〜2×10-2
ルである。
【0056】本発明の好ましい実施形態としては、上記
の特許明細書に記載されたヒドラジン誘導体を感光材料
中に含有させることが好ましい。
【0057】以下にヒドラジン誘導体の代表例を示すが
この代表例に限定されるものではない。
【0058】
【化23】
【0059】
【化24】
【0060】
【化25】
【0061】
【化26】
【0062】
【化27】
【0063】
【化28】
【0064】
【化29】
【0065】
【化30】
【0066】
【化31】
【0067】
【化32】
【0068】
【化33】
【0069】
【化34】
【0070】
【化35】
【0071】
【化36】
【0072】
【化37】
【0073】
【化38】
【0074】
【化39】
【0075】
【化40】
【0076】
【化41】
【0077】本発明の方法によれば、現像、定着された
写真材料は、水洗及び乾燥される。水洗は、定8によっ
て溶解した銀塩をほぼ完全に除くために行われ、約5℃
〜50℃で10秒〜3分が好ましい。乾燥は、約30℃
〜180℃で行われ、乾燥時間は周囲の状態によって適
時変えられるが、通常は約5秒〜3分30秒でよい。
【0078】本発明の方法によって処理される感光材料
は、いかなるものであっても差支えないが、好ましく
は、白黒用感材すなわちXレイ感材、マイクロ感材、ア
ンリス感材、一般アマチア用白黒感材などに適用され
る。感光層のハロゲン化銀は、塩化銀、塩臭化銀、塩よ
う臭化銀、臭化銀、よう臭化銀などである。また本発明
に使用する感光材料は、ネガ型又は直接ポジ型いずれで
あってもよい。
【0079】本発明の方法に適用できるハロゲン化銀写
真感光材料は、支持体とその上に塗布された少なくとも
一つのハロゲン化銀乳剤層からなる。またハロゲン化銀
乳剤層は、支持体の片面だけでなく両面に塗布されるこ
ともできる。もちろん必要によりバック層、アンチハレ
ーション層、中間層、最上層(例えば、保護層等)など
を有することができる。ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン
化銀を親水性コロイド(例えば、ゼラチン、変性ゼラチ
ン、コロイド状アルブミン、カゼイン、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン
酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン又はこれらの混合物等)に分散したものである。
ハロゲン化銀乳剤は、通常当業界でよく知られた方法
(例えば、シングルジェット法、ダブルジェット法、コ
ントロールジェット法等)によって水溶性銀塩(例え
ば、硝酸銀等)と水溶性ハロゲン塩とを水及び親水性コ
ロイドの存在下で混合し、物理熟成及び金増感及び/又
は硫黄増感などの化学熟成を経て製造される。
【0080】ハロゲン化銀乳剤には、その製造工程中又
は塗布直前で、分光増感剤(例えば、シアニン色素、メ
ロシアニン色素又はその混合物等)、安定剤(例えば、
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデン等)、増感剤(例えば、米国特許第3,6
19,198号明細書に記載の化合物等)、カブリ防止
剤(例えば、ベンゾトリアゾール、5−ニトロベンズイ
ミダゾール、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル等)、硬膜剤(例えば、ホルマリン、グリオキザー
ル、ムコクロム酸、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ
−s−トリアジン等)、塗布助剤(例えば、サポニン、
ソジウムラウリルサルフェート、ドデシルフェノールポ
リエチレンオキサイドエーテル、ヘキサデシルトリメチ
ルアンモニウムブロマイド等)などを添加することがで
きる。
【0081】この様にして製造されたハロゲン化銀乳剤
は、バライタ紙、レジンコーテッド紙、セルロースアセ
テートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム
などの支持体にディップ法、エアーナイフ法、ビード
法、エクストルージョンドクター法、両面塗布法などに
よって塗布乾燥される。
【0082】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて詳細に説明す
るが勿論これらに限定されるものではない。 実施例1 下記の現像液(A)〜(F)を調製した。いずれもpH
10.65であった。 現像液(A) 亜硫酸ナトリウム 67g ハイドロキノン 23g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 0.4g 水酸化カリウム 11g 炭酸ナトリウム(1水塩) 11g 臭化カリウム 3g 水を加えて 1Lとする。 pH 10.65
【0083】現像液(B)〜(F)は、表1のようにし
て作製した。
【0084】
【表1】
【0085】
【化42】
【0086】
【化43】
【0087】また定着液としては、下記のものを用い
た。 チオ硫酸アンモニウム 200g 硫酸ナトリウム(無水) 20g 硼酸 8g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 0.1g 硫酸アルミニウム 15.5g 硫酸 2.0g 氷酢酸 22g 水を加えて 1Lとする。 pH 4.2
【0088】次に、このようにして調製した現像液
(A)〜(F)についてそれぞれ以下の実験を行った。
現像液22Lをローラー搬送型の自動現像機中に入れ、
ポリエチレンテレフタレートに塩臭化銀(臭化銀10モ
ル%)乳剤層を有する黒白写真フイルム(銀量4.5g
/m2 )を画像露光したのち上記現像機に挿入して現像
した。なお現像温度は38℃、現像時間は20秒で行
い、大全紙サイズ(20インチ×24インチ)1枚現像
するごとに現像液を100mlの割合で自動的に補充し
た。1日に大全紙サイズのフイルム100枚を5時間に
わたって現像、この処理操作を一週間続けておこなっ
た。表2に処理した結果を示す。
【0089】
【表2】
【0090】現像液(B)〜(E)で処理したものの写
真特性(感度、調子)は、ほとんど変化しなかったが、
現像液(F)で処理したものは、感度の低下及び軟調化
が見られた。
【0091】実施例2 平均粒径0.1ミクロンの立方体結晶からなるゼラチン
ー塩化銀乳剤をダブルジェト法にて調製し、フロキュレ
ーション法により脱塩、水洗、再溶解した乳剤に化24
のヒドラジン誘導体を硝酸銀1g当り4mg加え、更に
1−フエニル−5−メルカプトテトラゾール、ポリアク
リル酸エチルラテックス、2−ヒドロキシ−4,6−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩及びドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウムを加えた後、ポリエ
チレンテレフタレートフイルム上に銀量(硝酸銀で1平
方メートル当り)5g、ゼラチン量3g(1平方メート
ル当り)になるように塗布した。この上に保護層として
ゼラチン量0.8g(1平方メートル当り)、400か
ら450nmに吸収極大波長をもつ黄色染料を80mg
(1平方メートル当り)および界面活性剤、硬膜剤を加
え、塗布してフイルムを得た。このフイルムを下記の現
像液(GからM)で処理した。
【0092】 現像液の組成 現像液(G) エチレンジアミン2酢酸ナトリウム 1g 水酸化ナトリウム 48g 亜硫酸カリウム 108g ハイドロキノン 55g N−メチル−P−アミノフェノール1/2硫酸塩 0.8g 5−スルホサリチル酸 40g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.4g 3−(5−メルカプトテトラゾリル)ベンゼン スルホン酸 0.2g 臭化カリ 4g N−n−ブチルジエタノールアミン 12g 水酸化カリウムでPHを11.8に調製する。水を加え
て1Lとする
【0093】現像液(H)から(M)は表3のようにし
て作成した。
【0094】
【表3】
【0095】処理は製作したフイルムをセンシトメトリ
ー用ウエッジを通して、明室用プリンター(大日本スク
リーン製造株式会社製、P−627FM)で露光した
後、前記組成の現像液(GからM)で38℃20秒間現
像し、定着、水洗、乾燥した。この処理には自動現像機
(大日本スクリーン製造株式会社製、LD221QT)
を用いた。
【0096】銀スラッジについては上記と同条件で、現
像液(GからM)を大全フィルム(20インチ×24イ
ンチ)を1L当り2平方メートル連続処理した。現像液
は処理中補充しなっかた。処理後自動現像機を止め、2
4時間経時後大全フィルムを5枚処理し、フィルムの汚
れ及び現像槽の汚れを観察した。表4に処理した結果を
示す。
【0097】
【表4】
【0098】現像液(H)〜(L)で処理したものの写
真特性(感度、調子)は、ほとんど変化しなかったが、
現像液(M)で処理したものは、感度の低下及び軟調化
が見られた。
【0099】実施例3 ポリエチレンテレフタレート上塩化銀乳剤層を有する黒
白写真フイルム(銀量3.5g/m2 )を用いる以外
は、実施例1の条件に準じて試験した。下記の現像液
(N)を調製した。 現像液(N) EDTA四酢酸二ナトリウム 2g ハイドロキノン 24g 亜硫酸カリウム 100g 臭化カリウム 0.52g 水酸化ナトリウム 14g トリエチレングリコール 4.3g 5−ニトロインダゾール 0.1g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.05g 水酸化カリウム 3.5g 水を加えて1Lとする。 pH 11.5
【0100】現像液(O)から(T)は表5のようにし
て作製した。
【0101】
【表5】
【0102】表6に処理した結果を示す。
【0103】
【表6】
【0104】
【発明の効果】表2、表4及び表6で示したように、本
発明の化合物を添加した現像液は、写真特性を損なうこ
となく極めて良好に銀スラッジを防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−24347(JP,A) 特開 昭60−258537(JP,A) 特開 平3−145643(JP,A) 特開 平4−296744(JP,A) 特開 昭63−89843(JP,A) 特開 平1−260442(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 5/305 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化1で表される化合物を含有すること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用現像液。 【化1】 式中Rは、アルキル基、アリール基またはアルケニル基
    を表し、Xは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、
    ヒドロキシ基、ハロゲン原子またはカルボキシ基を表
    し、Yは、酸素原子または硫黄原子を表し、Mは、水素
    原子、アルカリ金属原子またはアンモニウム基を表す。
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