JP3189557B2 - 三次元形状計測方法および装置 - Google Patents

三次元形状計測方法および装置

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JP3189557B2 JP03696694A JP3696694A JP3189557B2 JP 3189557 B2 JP3189557 B2 JP 3189557B2 JP 03696694 A JP03696694 A JP 03696694A JP 3696694 A JP3696694 A JP 3696694A JP 3189557 B2 JP3189557 B2 JP 3189557B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、三次元形状計測方法に
関し、詳しくは、各種物体の三次元形状を計測する方法
であって、スポット光などによる非接触式の測定手段
で、被測定物の表面上の各点の位置を測定し、これら各
点の位置情報を総合して被測定物の三次元形状を計測す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】非接触式測定手段で被測定物の三次元形
状を計測する方法は、被測定物の三次元形状を正確かつ
迅速に計測できる方法として、各種技術分野で利用され
ている。また、このような三次元形状の計測方法が適用
できる計測装置も各種提案されている。
【0003】例えば、被測定物を載置する定盤の上方
に、非接触式測定手段の測定器が、定盤と平行な面に沿
って移動自在に設置された計測装置がある。測定器を前
後左右に移動させながら、それぞれの位置で、測定器の
真下に位置する被測定物上の点の位置を測定する。非接
触式測定手段の具体例としては、例えば、測定器から真
下に向けてスポット光を照射し、被測定物の表面で反射
された反射光を再び測定器で受光して、その受光位置か
ら、三角測量の原理で、測定器から被測定物までの距離
を測定するものがある。測定器から被測定物までの距離
を、測定器から定盤面までの距離から差し引けば、被測
定物のその点における高さが求められる。被測定物の高
さを被測定物上の多数の点について求めれば、被測定物
全体の三次元形状が計測できることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な従来における三次元形状の計測方法および装置では、
計測を開始するまでの準備に手間がかかるとともに、三
次元形状の計測精度も十分ではないという問題があっ
た。
【0005】すなわち、前記のような従来の計測装置で
は、被測定物を載置した定盤の面と、測定器が移動する
移動面とが正確な平行面になっていないと、被測定物の
各点における高さの測定値が不正確になり、その結果、
三次元形状の計測精度が悪くなる。また、測定器から照
射するスポット光の方向も、正確に真下方向になってい
ないと、測定器から被測定物までの距離に誤差が生じ
る。
【0006】そのため、従来の計測装置では、定盤上
に、測定器とその移動機構を据え付ける際に、水準器な
どを用いて、定盤と測定器の移動面が正確な平行面にな
るように、慎重な作業を行う必要があり、大変に手間の
かかる作業であった。また、測定装置を使用しているう
ちに、振動や衝撃などの外力あるいは環境変化などで、
測定器や移動機構に位置や姿勢のずれが生じて、測定結
果が不正確になることもあった。そのため、定期的に、
測定器および移動機構の取付位置や姿勢を点検したり修
正したりする作業が必要になる場合もあった。
【0007】さらに、被測定物の測定面が、測定器から
の照射光に正対している場合には問題はないが、被測定
物の測定面が、測定からの照射光に対して傾斜している
と、測定面からの反射光を測定器で捉えられず、測定が
出来なくなる。そこで、被測定物の測定面に、測定器か
らの照射光が正対するように、測定器の姿勢を変えられ
るようにしたり、測定器を首振り自在にしたりして、被
測定物の測定面の形状に合わせて、光の照射方向を変え
ることが考えられた。
【0008】ところが、光の照射方向を変えるために測
定器を傾ければ、当然、定盤面に対する測定器の傾きが
変わってしまうので、測定器が定盤面に正対していた元
の状態での測定結果とは連続性がなくなってしまう。測
定器から測定点までの距離が同じであっても、測定器の
傾きによって、測定点の高さは違ってくるのである。そ
のために、ひとつの被測定物を、場所によって測定器の
傾きを変えて測定を行うことは出来なかった。
【0009】そこで、本発明の課題は、前記した従来技
術の問題点を解消し、測定器すなち測定手段の位置や姿
勢を正確に知ることで三次元形状の計測精度を高め得る
とともに、被測定物の形状に合わせて、測定手段を傾け
たり姿勢を変えたりしても問題なく測定が行え、しか
も、測定手段の据え付けや取付調整に面倒がなく作業が
行い易い三次元形状の計測方法および装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、本
発明にかかる三次元形状の計測装置は、定置された被測
定物に対して移動自在な非接触式測定手段で、被測定物
上の各点の位置を測定して、被測定物の三次元形状を計
測する方法において、前記被測定物の定置面に、基準球
面体および基準平面体を配置しておき、この基準球面体
および基準平面体のそれぞれの表面上の少なくとも3点
について、前記測定手段で測定手段に対する相対位置を
測定し、ここで測定された基準球面体上の各点の位置か
ら測定手段に対する基準球面体の中心の相対位置を求
め、かつ、基準平面体上の各点の位置から測定手段に対
する基準平面体の相対姿勢を求め、これらの結果をもと
にして、前記被測定物の定置面に対する測定手段の位置
および姿勢を知る。
【0011】被測定物は、通常、表面が正確な平面に仕
上げられた定盤などの定置面に置かれた状態で計測が行
われる。但し、定盤の上に載置されていなくても、何ら
かの手段で、挟持されたり吊り下げられたりして、決ま
った位置に支持されていればよい。このようにして、被
測定物が定まった位置に配置された状態で、その基準と
なる面を定置面と呼ぶ。
【0012】非接触式測定手段は、レーザ等のスポット
光で三角測量による距離測定を行う測定器など、既知の
各種測定手段が用いられる。測定原理や内部機構は、既
知の技術を自由に組み合わせることができる。光の代わ
りに、各種放射線や電磁波、磁気、超音波などを利用す
る非接触式測定手段も採用できる。
【0013】非接触式測定手段の移動機構も、既知の三
次元形状計測装置における移動機構と同様の構造が採用
できる。測定手段の移動は、前後左右あるいは垂直方向
への直線運動、水平面あるいは垂直面での旋回運動など
を、必要に応じて自由に組み合わせればよい。移動機構
としては、測定手段の測定方向を傾ける動きができるこ
とが好ましい。測定手段の測定方向とは、前記スポット
光であればその照射方向であり、測定する測定点を配置
すべき方向である。
【0014】基準球面体は、完全な球体のほか、球体の
一部から支柱が突出するものや、半球、あるいは、直方
体などの立体と球面を組み合わせたものなど、部分的な
球面体でも構わない。前記測定手段による位置測定がで
きる測定点が、少なくとも3点以上取れるだけの球面を
備えていればよいのである。基準球面体の径や球面の面
積は、測定手段の測定原理や精度、球面の加工精度など
を考慮して設定すればよい。例えば、スポット光による
三角測量を行う測定手段の場合、スポット光の口径の1
0〜100倍程度の球径を有するものが好ましい。基準
球面体は、測定に影響を与えるような凹凸や歪みのない
正確で滑らかな球面に形成できる材料からなるものが好
ましく、具体的には、セラミックが好ましい材料であ
る。硬質の金属や合成樹脂、ガラス質材料も使用可能で
ある。
【0015】基準球面体は、測定手段とは別に、予め定
置しておく。具体的には、定盤などの定置面に対して、
適当な位置に取り付けておけばよく、定盤に一体形成し
ておいたり、ねじや金具で固定しておいてもよい。基準
球面体を定盤の上に立てられた支柱の先端に設けるな
ど、定置面から離れた位置に基準球面体があっても構わ
ない。また、基準球面体が、定盤などの定置面上で複数
位置に着脱自在に取り付けられるようになっていてもよ
い。基準球面体の取付位置を変更できれば、被測定物の
形状などに合わせて、測定の邪魔にならない場所に、基
準球面体を取り付けることができる。本発明では、連続
した一連の測定作業中に、測定手段の位置の基準となる
基準球面体の位置が移動しないように定置されていれば
よいのである。
【0016】基準平面体は、基準球面体と同様に、前記
測定手段による位置測定ができる測定点が、少なくとも
3点以上取れるだけの平面を備えていれば、その平面形
状および面積は自由に設定できる。基準平面体は、基準
球面体と同様の材料で形成される。基準平面体は、被測
定物の定置面に対して、一定の位置および姿勢で配置さ
れていれば、定置面と同じ面にあっても、定置面から離
れた位置にあっても構わない。基準平面体は、定置面に
対して、平行に配置されていてもよいし、傾斜していて
もよく、その傾斜角度も任意に設定することができる。
基準平面体も、基準球面体と同様に、定盤などの定置面
上で複数位置に着脱自在に取り付けられるようになって
いてもよい。基準平面体と基準球面体とを一体的に作製
しておいて、両者を一緒に取り扱えるようにすることも
できる。
【0017】上記基準平面体の表面で表す基準平面と、
基準球面体の球中心で表す原点とを基準にして、ひとつ
の座標系が決定される。この座標系は、測定手段の移動
位置や姿勢の変動によっては変わることのない、絶対的
な座標系である。
【0018】本発明では、前記測定手段で、基準球面体
と基準平面体に対する測定を行うことで、測定手段自身
の位置と姿勢を知る。
【0019】すなわち、測定手段で、基準球面体および
基準平面体のそれぞれの表面上の少なくとも3点の測定
点について、その位置を測定する。ここで、測定される
のは、測定手段の位置および姿勢を基準にした相対的な
位置である。
【0020】ここで測定された基準球面体上の少なくと
も3点の位置から、幾何学上の法則にしたがって適切な
演算処理を行うことで、測定手段に対する基準球面体の
球中心の相対位置が求められる。このような演算処理
は、測定手段の制御装置に組み込まれたマイクロコンピ
ュータなどの演算処理装置と演算処理プログラムを用い
て行えばよい。なお、基準球面体の球中心を求めるに
は、理論的には少なくとも3点の位置と基準球面体の半
径が判っていればよいが、4点の位置データがあれば半
径が判らなくても球中心は求まる。また、理論的に必要
な数を超える位置の測定を行うことで、測定位置の誤差
を少なくすることもできる。基準平面体上の3点の位置
から測定手段に対する基準平面体の相対姿勢が求められ
る。この際の演算処理も、基準球面体の場合と同様に行
われる。
【0021】測定手段に対する基準球面体の球中心の相
対位置と、測定手段に対する基準平面体の相対姿勢の情
報をもとにして、基準球面体および基準平面体で決定さ
れる絶対座標系における、測定手段の位置と姿勢が求め
られる。
【0022】得られた測定手段の位置と姿勢の情報をも
とに、測定手段の移動制御系における測定手段の位置お
よび姿勢の情報を修正したり、測定データの補正を行
う。
【0023】
【作用】座標の原点位置と座標軸の方向を示す平面とを
決めれば、ひとつの座標系が決定できる。したがって、
定置された基準球面体の球中心を原点とし、基準平面体
の表面を基準平面とする座標系が決定できる。
【0024】つぎに、球面上で少なくとも3点の位置が
判れば、その球中心の位置が求められる。すなわち、球
面上の3点の位置と球の半径、あるいは、球面上の4点
の位置が決まれば、球中心は確定する。また、平面上で
3点の位置が判れば、その平面の傾きすなわち姿勢が求
められる。
【0025】そこで、測定手段とは別に定置された基準
球面体と基準平面体に対して、測定手段で、それぞれの
表面の少なくとも3点の位置を測定すれば、測定手段に
対する、基準球面体の球中心の相対位置と基準平面体の
平面の相対姿勢とが求められる。ここで、基準球面体の
球中心と基準平面体の平面とで決定される絶対座標系を
基準にすれば、この座標系での、測定手段の位置と姿勢
が求められることになる。
【0026】なお、絶対座標系の原点を求める際に、基
準球面体上の点の位置を測定する方法を採用すれば、原
点そのものを設けておいて、測定手段でその位置を測定
するのに比べて、はるかに操作が容易で、しかも、正確
である。これは、例えば、定盤などの表面に原点表示を
設けていても、測定手段を正確に原点表示位置に合わせ
て測定を行うのは難しく、しかも、物理的に形成された
原点表示には、一定の広がりがあるため、厳密な意味で
の原点を測定することは困難である。しかし、一定の大
きさのある基準球面体上の任意の点について、その位置
を測定するのは容易である。また、複数の測定点の位置
をどこに選んでも、それらの測定点の位置から演算され
る球中心の位置は、数学的に厳密に決められるのであ
る。
【0027】このようにして、測定手段の正確な位置と
姿勢が求められれば、測定手段の据え付け時に、据え付
け誤差があったり、測定手段とその移動機構を構成する
部材に製作誤差や取付誤差があったり、移動機構内部で
の測定手段の位置決定あるいはと制御に誤差やばらつき
があったりしても、これらの誤差やばらつきによる測定
結果への影響を、容易に修正することができる。
【0028】すなわち、測定手段の据え付けなどを、物
理的に正確に調整したり修正したりする作業を行わなく
ても、測定手段の位置および姿勢に関する情報を、測定
時の演算要素に加えるなどの情報の処理を行うだけで、
測定手段の位置および姿勢のずれが修正されて、測定精
度の向上が果たせることになる。
【0029】また、連続した測定を行って、測定手段の
移動に伴う位置誤差が累積したりしても、適当な段階
で、前記した基準球面体と基準平面体を利用した、測定
手段の位置および姿勢の測定を行って、測定手段の位置
および姿勢の情報を修正しておけば、誤差が累積して測
定精度に大きな影響を与えることがない。
【0030】被測定物の形状に合わせて、測定手段の測
定方向を傾けるような操作を行ったときにも、前記した
基準球面体と基準平面体を利用した、測定手段の位置お
よび姿勢の測定を行って、測定方向の傾きに伴う位置お
よび姿勢の情報を修正しておけば、測定方向を傾けた状
態でも正確な測定が可能になる。しかも、ひとつの被測
定物に対して、測定方向を傾けない状態と傾けた状態あ
るいは傾き角度が異なる状態を混在させて測定を行って
も、それらの異なる状態での測定結果を、それぞれの状
態での測定手段の位置および姿勢による修正を加えるこ
とで、全ての測定結果を同じように処理することが可能
になる。
【0031】
【実施例】ついで、本発明の実施例について、図面を参
照しながら以下に説明する。
【0032】図1は三次元形状計測装置の全体構造を表
している。硬質金属やセラミックスその他の剛性の大き
な材料で作製された厚板状をなす定盤10の上に、門型
の支持構造22、走行支柱24、旋回部25、回転腕2
6などを介して、非接触式測定手段である測定器20が
取り付けられている。支持構造22は、定盤10の中央
を横断して両端まで水平方向に梁状に設けられており、
支持構造22に沿って走行支柱24が自由に水平移動す
るようになっている。走行支柱24の下部で、旋回部2
5が水平旋回する。旋回部25に対して水平方向に延び
る回転腕26は先端の測定器20とともに、垂直方向に
回転する。これら、走行支柱24、旋回部25、回転腕
26の運動を組み合わせることで、測定器20は、定盤
10上の任意の場所に移動でき、また、測定器20の傾
きも自由に変更できるようになっている。
【0033】定盤10の上には、三次元形状を計測する
被測定物Xが置かれている。被測定物Xの側方で、定盤
10の上には、基準球面体40と基準平面体30が取り
付けられている。基準平面体30は、薄い矩形のセラミ
ック板からなり、表面が正確な平面に仕上げられてい
る。基準平面体30の寸法の1例を記載すると、5×1
0cm程度のものであり、その平面度は約2μm程度に仕
上げられている。基準平面体30の表面は、定盤10の
表面に対して平行状態に取り付けられている。
【0034】基準球面体40は、セラミックからなる球
体であり、底部に接合された垂直な支持軸42で、定盤
10の表面よりも少し高い位置に取り付けられている。
【0035】上記のような構造の測定装置を用いて、被
測定物Xの三次元形状を計測する方法を説明する。
【0036】まず、測定器20で、基準平面体30の表
面上の3点S1 〜S3 に対する位置測定を行う。平面上
の3点の位置が決まれば、その平面の姿勢あるいは傾き
が判るから、測定器20に対する基準平面体30の相対
的な姿勢あるいは傾きが求められる。実際には、基準平
面体30は定盤10に固定されているから、測定器20
に対する基準平面体30の相対的な姿勢や傾きとは、基
準平面体30あるいは定盤10に対する測定器20の姿
勢あるいは傾きを表すことになる。
【0037】つぎに、測定器20で、基準球面体40の
表面上の3点P1 〜P3 に対する位置測定を行う。球面
上の3点の位置が決まれば、基準球面体40の半径は予
め判っているので、基準球面体40の球中心の位置が判
る。この状態を、図2に詳しく説明しているおり、3点
1 〜P3 にスポット光Rを当てて、それぞれの位置を
求めれば、それらの3点P1 〜P3 が表面に存在する特
定半径の球は一義的に確定することになる。このように
して、測定器20に対する基準球面体40の球中心Cの
位置が求められる。このことは、基準球面体40の球中
心Cを原点とすれば、この原点Cに対する測定器20の
位置が求められることになる。
【0038】以上の結果、定盤10すなわち定置面に固
定された基準平面に対する測定器20の正確な姿勢ある
いは傾きと、基準球面体40の球中心Cを原点とする測
定器20の正確な位置が決定される。言い換えると、定
置面側に固定された基準平面と原点で決定される絶対座
標系での測定器20の位置と姿勢が決定される。
【0039】測定器20は、その移動機構である走行支
柱24や旋回部25の走行量や旋回量をもとにして、移
動機構内部での位置や姿勢が制御されたり、移動機構の
内部に備えた各種センサで測定器20の位置を検知した
りしている。この移動機構の内部の座標系すなわち制御
座標系での測定器20の位置および姿勢の情報と、前記
した基準平面や原点を基準とした絶対座標系での位置や
姿勢とのずれを求めて、移動機構側の制御座標系を修正
する。すなわち、制御座標系の原点や軸方向の情報を修
正するのである。移動機構自体の据え付けを物理的ある
いは機械的に調整したりするのではなく、移動機構の制
御装置に組み込まれている制御プログラムなどの内部情
報としての制御座標系の修正だけを行えばよいのであ
る。移動機構側の制御座標系が正確に修正されれば、そ
の後は、移動機構側の制御座標系のみを用いて、測定器
20の移動制御や位置、姿勢の決定を行うことができ
る。
【0040】測定器20による被測定物Xに対する測定
作業は、通常の三次元形状の計測方法と同様に行う。具
体的には、被測定物X上の測定点Qに対して、測定器2
0からスポット光を照射し、その反射光を捉えること
で、測定器20から測定点Qまでの距離すなわち測定器
20からの相対位置が判る。このときの測定器20の位
置および姿勢は、上記測定点Qでの測定値に、前記した
移動機構内部での制御座標系での測定器20の移動量
と、制御座標系と絶対座標系とのずれによる修正を加え
られているので、常に正確な測定結果が得られることに
なる。
【0041】なお、測定器20を移動させながら測定を
行っているうちに、移動機構内部での移動量の誤差など
が累積して、正確な位置および姿勢との間にずれが生じ
る場合がある。そのような場合には、一定時間の測定を
行う毎に、前記した基準球面体40および基準平面体3
0の測定による座標系の修正を行えば、測定器20の移
動に伴う誤差の累積を解消することができる。
【0042】被測定物Xが、平坦な面のみからなる物体
であれば、測定器20から垂直下方に照射されたスポッ
ト光Rの反射光を確実に測定器20で捉えることができ
るが、被測定物Xが、複雑な曲面や傾斜面を有している
場合には、垂直下方を向いた測定器20では反射光が捉
え難くなる。
【0043】そこで、被測定物Xの形状に合わせて、回
転腕26を旋回させ、測定器20を傾けて、スポット光
Rの照射方向を変えれば、被測定物Xの傾斜面や垂直面
の測定点Qについても、正確な位置の測定が行える。こ
のように、測定器20を傾けたときには、前記した基準
球面体40および基準平面体30の測定による座標系の
修正を行っておけば、測定器20を傾けない状態と同じ
ように、正確な測定が行える。ひとつの被測定物Xに対
して、場所によって、測定器20の傾きを変えながら、
被測定物X全体の三次元形状を正確に測定することがで
きる。
【0044】
【発明の効果】以上に述べた、本発明にかかる三次元形
状の計測方法および装置によれば、前記した基準球面体
および基準平面体を利用することで、非接触式測定手段
の位置および姿勢を正確に知ることができる。
【0045】その結果、測定手段およびその移動機構の
据え付け誤差などに起因する測定の誤差を容易に修正す
ることが可能である。測定手段や移動機構の位置や姿勢
を物理的に直すのではなく、単に、位置や姿勢を決める
座標系の情報を修正するだけであるから、修正作業は簡
単で、しかも、精度の高い修正が可能である。
【0046】特に、被測定物の形状に合わせて、測定手
段を傾けたりしたときでも、その傾きに伴う位置や姿勢
の修正を容易に行うことができるので、測定器を被測定
物上の各測定点にとって最も好ましい位置および姿勢に
移動させて、正確な測定を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を表す斜視図
【図2】基準球面体の位置測定方法を説明する斜視図
【符号の説明】
10 定盤(定置面) 20 測定器(非接触式測定手段) 22〜26 移動機構 30 基準平面体 40 基準球面体 C 球中心 Q 被測定物上の測定点 P1 〜P3 基準球面体上の測定点 S1 〜S3 基準平面体上の測定点 X 被測定物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱野 誠司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−205311(JP,A) 特開 昭63−96504(JP,A) 特開 平1−202611(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 102 G01B 21/00 - 21/32

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動自在な非接触式測定手段で、被測定
    物上の各点の位置を測定して、被測定物の三次元形状を
    計測する方法において、予め定置された基準球面体およ
    び基準平面体のそれぞれの表面上の少なくとも3点につ
    いて、前記測定手段で測定手段に対する相対位置を測定
    し、ここで測定された基準球面体上の各点の位置から測
    定手段に対する基準球面体の球中心の相対位置を求め、
    かつ、基準平面体上の各点の位置から測定手段に対する
    基準平面体の相対姿勢を求め、これらの結果をもとにし
    て、測定手段の位置および姿勢に関する情報を得ること
    を特徴とする三次元形状計測方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の方法において、基準球面体お
    よび/または基準平面体の定置位置が変更できるように
    なっている三次元形状計測方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の方法において、非接
    触式測定手段が、レーザを用いた手段である三次元形状
    計測方法。
  4. 【請求項4】 被測定物を定置する定置面と、定置面お
    よび被測定物に対して移動自在で、被測定物上の各点の
    位置を測定する非接触式測定手段とを備えた三次元形状
    計測装置において、前記定置面側に、前記非接触式測定
    手段でその表面上の少なくとも3点の位置を測定できる
    基準球面体および基準平面体を備えていることを特徴と
    する三次元形状計測装置。
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