JP3189096B2 - 液浴中での鋼製造方法と同方法を実施するための装置 - Google Patents

液浴中での鋼製造方法と同方法を実施するための装置

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は鉄冶金に関し、さらに詳しくは液浴中での鋼
製造方法と同方法を実施するための装置とに関する。
先行技術 多段階テクノロジー形式:凝集−コークス化学−平炉
方法−製鋼方法(転炉−平炉−電気的鋼溶融)による伝
統的製鋼方法は先行技術において周知である。これらの
方法は全て下記の実質的な欠点を有する:複雑な補助装
備を備えた、多量の、費用のかかる主要処理単位;それ
らの保守と修理のための多額の総出費(労力消費も含め
る);中間生成物の冷却に伴う大きい工程間の熱損失;
中間生成物の工程間運搬のための実質的な費用;各処理
単位の熱損失から成る実質的な総熱損失;抽出される鉄
の実質的な総損失;出発金属材料の利用率における限定
された可能性;各処理段階における廃棄物発生による実
質的な環境汚染。
鉄含有物質とスラグ形成フラックスとを含む供給材料
の使用による液浴での製鋼方法は先行技術において公知
である。この方法は本質的に、鉄酸化物と還元剤との相
互作用による低炭素鋼の製造、プロセスに熱を与えるた
めの酸素含有ガス中での燃料の燃焼、及び所定化学組成
の鋼を製造するための低炭素鋼への炉外方法(off−fur
nace method)による添加剤の導入に在る。(Pokhvisn
ev A.N.,Kozhevnikov I.Ju.,Spektor A.N.,Yarkho
E.N.,“Off−Furnace Production of Iron Abroa
d",Metallurgy,Moscow,1964,314−315頁)。
公知方法では、最初に、金属鉄、例えば鋼スラグを溶
融するために液浴を形成する。鉄溶融物中に炭素電極を
浸漬することによって又はメタンを用いて鉄溶融物中に
炭素パワー(power)を注入することによって、鉄溶融
物を連続的に又は定期的に浸炭する。鉄鉱石の塊とスラ
グ形成フラックスとを連続的に又は定期的に鉄−炭素溶
融物の表面に供給する。鉄溶融物と還元剤との完全な接
触のために、すなわち鉄溶融物中に溶解した炭素のため
に、鉄は還元され、それによって鉄−炭素溶融物の質量
は増加する。この場合に、鉄鉱石中に含まれる廃鉱石
(waste ore)の酸化物がスラグ形成フラックスと共に
溶融され、それによって鉄溶融物の表面に溶融スラグを
形成する。供給材料を溶融し、鉄を還元するプロセスに
は液浴中の酸素含有ガス中での燃料の燃焼によって得ら
れる熱が与えられる。湯出し(tapping)の前に、炭素
含有還元剤の供給を予め停止することによって、鉄−炭
素溶融物を脱炭する。得られた低炭素鋼は炉外方法を用
いてその化学組成を所定パラメータに修正するために供
給する。
本質的に、供給材料を溶融して、低炭素鋼を製造する
ための液浴を形成するための溶融スペースを含む平炉で
ある、液浴中での製鋼装置は先行技術で公知である。該
溶融スペースは炉床、壁及び天井によって形成され、液
浴中に鉄還元剤を導入するためのデバイス、液浴中に供
給材料を加えるための手段、液浴から鋼とスラグとを湯
出しするための手段、酸素含有ガスを用いて溶融スペー
ス内で燃料を燃焼するための燃焼デバイス、及び溶融ス
ペースから燃焼生成物を排出するためのダクトを備え
る。
該方法と該装置の本質的な特徴は酸化還元プロセスを
実施するための共通処理帯に在る。
この場合に、平炉処理スペース中の雰囲気は金属に対
して非常に酸化性であり、これは燃料の完全燃焼の必要
性から生ずる。さらに、酸化性雰囲気は、酸化性ガス、
すなわち燃焼生成物(CO2とH2O)と接触すると活発に酸
化される鉄の還元プロセスを遅延させる。このように、
公知方法では、2種の対立的な冶金プロセスが同時に行
われる:鉄酸化物含有スラグとの金属接触界面では鉄酸
化物が還元され、“金属−スラグ”界面では鉄が酸化さ
れる。しかし、炉のガス雰囲気によるスラグ中の鉄酸化
物の再酸化を伴って、主として鉄が酸化される。結局
は、還元剤の比消費が増加し、還元プロセスの速度が低
下する。
燃料の不完全燃焼による溶融物上の還元性雰囲気の形
成は燃料の比消費を急激に増加させる。スラグ層の厚さ
を高めることによって還元プロセスに対する炉酸化性雰
囲気の不利な影響を減ずる変形を用いる場合にも同様な
結果が得られる、スラグ層は金属の酸化を遅延させるの
みでなく、より大きな程度に、溶融物による熱吸収を遅
延させる。
反射炉内の熱伝達の条件は主に、燃焼炎ジェットと沸
騰時にも非常に低い熱伝導を有するスラグによって主と
して代表される溶融物との間の接触面積が比較的小さい
ため、低い効果を有する。これは溶融プロセスの促進を
不可能にし、主としてこの事実のために、低生産量、低
熱効率、燃料の高い比消費を生ずる。
反射炉は燃料の燃焼に用いる空気の酸素による置換
を、前記炉の安定性を低下させずにかつ金属の溶融損な
しには、可能にせず、そのためにプロセスの熱効率を実
質的に高めることができない。
発明の開示 本発明は本質的に、直接(単一工程)プロセスの使用
によって金属供給材料からの製鋼の技術的及び経済的イ
ンデックスを改良する、液浴中でのこのような製鋼方法
と同方法を実施する装置とを提供することを目的とす
る。
この目的は、鉄含有原料物質とスラグ形成フラックス
とを含む供給材料を用いる液浴中での製鋼方法におい
て、鉄酸化物と還元剤との相互作用による低炭素鋼の製
造と、プロセスに熱を与えるための酸素含有ガス中での
燃料の燃焼と、炉外方法により低炭素鋼中へ注入され
る、鋼に所定化学組成を与えることを意図した添加剤の
導入とを含む方法によって達成される;本発明による
と、液浴を低炭素鋼の出発溶融物と、それと化学平衡に
ある製鋼用スラグとから形成し、酸化還元帯を形成し、
この帯を通して出発溶融スラグを、酸素含有ガス中での
燃料の燃焼によって形成され、酸化帯において溶融スラ
グ中に沈降する燃焼炎ジェットの動力学的作用下の閉鎖
回路によって低炭素鋼の表面上を移動させ、溶融スラグ
中に空気によって粉状供給材料を注入して、酸化鉄濃度
を高め、精製スラグを形成し、サムバーシブル(sumber
sible)燃料−酸素炎ジェットの熱を用いて、前記粉状
供給材料を溶融し、スラグ溶融物を低炭素鋼溶融物の温
度に比例して再熱し、鉄還元プロセスに溶融スラグから
熱を与え、溶融スラグ中への粉状物質の注入に用いられ
る空気中に含まれる酸素と燃料−酸素燃焼炎ジェットの
酸素とを用いて、溶融スラグ中に含まれる硫黄を酸化し
て、ガス相中に取り出し、鉄還元剤を還元帯に供給され
る再熱スラグ溶融物中に注入し、その結果、低炭素鋼が
溶融スラグから析出する粒子(drop)として得られて、
前記低炭素鋼の出発溶融物に追加され、ガス状還元生成
物が溶融スラグから溶融スラグ上のガス相に取り出さ
れ、この溶融スラグの化学組成が還元されて出発スラグ
溶融物の出発化学組成になり、出発スラグ溶融物の出発
量(mass)が次の処理サイクルを実施するために酸化帯
に供給され、形成された過剰な量の溶融スラグは次回の
(further)プロセスから除去され、得られた低炭素鋼
はその化学組成を所定パラメータに炉外方法の使用によ
って修正するために供給される。
溶融スラグ中に入れられ、提案方法において製鋼プロ
セスに熱を与えるために用いられる酸素中での燃料燃焼
の火炎ジェットは、この燃料の熱利用効率を平炉型の炉
の空気中での燃料燃焼方法に比べて約2.5〜3.0倍に高め
る。燃料の利用のこの改良は、サブマーシブル(submer
sible)火炎ジェットが溶融スラグと完全に混合され、
それらの間の区分の接触表面積の大きさを、平炉中の溶
融スラグと該溶融スラグ上の空気中で燃焼される燃料の
火炎ジェットとの間の接触表面積に比べて、数十倍及び
百倍に高める。溶融物への熱伝達速度は前記接触表面積
の増加に直接比例して増加する。このようにして促進さ
れる熱交換は、冶金プロセスの急激な促進と燃焼生成物
の放出による熱損失の最少化とを可能にする。これらの
熱損失は燃料の燃焼に消費される空気を、実際に窒素を
含まない酸素と置換することによってさらに減少する。
サブマーシブル燃料−酸素火炎ジェットを適用するため
に、製鋼プロセスは促進され、燃料の比消費は減少す
る。
さらに、提案方法による製鋼の冶金方法を1つの共通
帯ではなく2帯において連続的に実施することは、溶融
スラグからの鉄の還元プロセスの実施と、このプロセス
と熱による供給材料の溶融プロセスとの最も好都合な条
件下での実施とを可能にする。これらのプロセスを共通
帯において半還元性−半酸化性条件下で実施する場合に
は、完全な燃料燃焼の生成物が鉄還元剤を酸化すること
によって、この“寄生的な(parasitic)”プロセスの
ために多量の燃料と還元剤との付加的な消費を伴うの
で、これらのプロセスは燃料と鉄還元剤とを実質的に多
量に消費して遅延した速度で進行する。
従って、1つの共通帯ではなく2処理帯における提案
方法による製鋼プロセスは燃料と還元剤との比消費の実
質的な低下と製鋼プロセスの促進とを可能にし、他の要
素は全て等しい。
提案製鋼方法では、還元プロセス実施に必要な熱が鉄
酸化物と共に供給され、得られる鋼の温度にそれぞれ再
熱される溶融スラグによって還元帯に伝達される。前述
したように、再熱は還元帯においてサブマーシブル燃焼
炎ジェットを用いて高い効率で実施される。この効率は
その出発部分を用いた溶融スラグ量の反復増加と、必要
な再熱温度の明白な低下と、その結果の、サブマーシブ
ル火炎ジェット中での燃料燃焼生成物の放出による熱損
失の明白な低下とによって維持される。
還元帯のこの効果的な熱供給を維持するために、次の
処理サイクルのために出発スラグ溶融物量を還元帯から
再び酸化帯に送り、それによって出発スラグ溶融物の形
成のための熱の消費を除去する。熱発生剤として用いら
れ、閉鎖処理サイクルを通して循環形式で移動する多量
の出発スラグ溶融物の使用は、2帯製鋼プロセスの提供
による燃料及び鉄還元剤の低い比消費の最大限の維持を
可能にする。さらに、燃料と還元剤との低い比消費が燃
焼生成物、含まれる二酸化炭素による環境汚染を減少さ
せ、生態環境を改良する。
還元帯のための熱伝達剤として溶融スラグの使用に最
大効率を与えるために、溶融スラグから還元され、低炭
素鋼を形成する鉄1kgにつき溶融スラグ2−15kgの比か
らの量で出発スラグ溶融物を形成することが有利であ
り、溶融スラグを還元帯に供給する前の溶融スラグの再
熱温度は50〜300℃の範囲内にすることが適切である。
これの全てが高い熱利用率を生じ、溶融スラグと接触す
る場所で冷却される耐火ライニングの実質的に高い強度
をもたらす。
鉄酸化物から鉄を還元するための作用剤の最少比消費
を生ずるために、還元剤を還元帯に分散媒体によって、
鉄酸化物から鉄を還元するために化学量論的に必要な量
以上の量で導入することが好ましい。
燃料の最少比消費を生ずるために、還元帯で形成され
る鉄還元のガス状生成物を好ましくはサブマーシブル燃
料−酸素炎ジェット中に排出し、そこで前記生成物は酸
素中で再燃焼する。
還元剤と燃料との比消費を最少にし、溶融室耐火ライ
ニングの耐用寿命を延長させ、プロセスを促進するため
に、Fe3O4をFeOに還元するために充分な量の還元剤を酸
化帯に含まれる溶融スラグ中に分散方法によって導入す
ることが有利である。
供給材料中に含まれる鋼スクラップの処理を促進する
ために、鋼スクラップを好ましくは溶融スラグ下の低炭
素鋼溶融物中に加え、低炭素鋼の周囲溶融物に好ましく
は酸化性ガス流を吹き込んで、スクラップを溶融し、形
成された鉄酸化物を溶融スラグ中に移し、鉄酸化物をそ
の後に低炭素鋼が得られるまで還元する。
熱損失を最少にし、スクラップ溶融プロセスにおける
燃料の比消費を減ずるために、酸素を酸化性ガスとして
有利に用いることができる。
スクラップ溶融プロセスにおけるレッドヒューム(re
d fume)発生を最少にし、前記レッドヒュームによる
熱損失を減ずるために、並びにガス洗浄のための出費を
減ずるために、燃料−酸素炎ジェットの完全燃焼生成物
をを適切には酸化性ガスとして用いることができ、燃焼
炎ジェット上を流れる溶融スラグ中で、Fe3O4濃度をそ
れのFeOへの転化のためにかつ形成されるCOとH2のCO2
H2Oへの転化のために充分な濃度に維持することが望ま
しい。
燃料−酸素炎ジェットによるスクラップ溶融に用いら
れる燃料をより効果的に利用するために、溶融スラグ中
のFe3O4の必要濃度は溶融スラグ中への鉄鉱石材料の適
当量の導入によって有利に維持される。
供給材料中の鉄鉱石材料の分率が小さく、燃料−酸素
炎ジェットの鋼溶融物中への吹き込みを用いるスクラッ
プ溶融に用いられる燃料をより効果的に利用するため
に、溶融スラグ中のFe3O4の必要濃度は溶融スラグ中へ
の酸素の吹込みによって有利に維持される。
製鋼プロセス中に偶発的に形成されるスラグの価値を
高めるために、還元帯の最後における溶融スラグの化学
組成がポルトランドセメントの化学組成により近似する
ことを保証するように、溶融スラグ中に吹き入れる粉状
スラグ形成フラックスのこのような比を選択することが
有利である。
合金鋼の構造を安価にするために、適当な合金元素の
酸化物を含む鉱石原料物質を酸化帯の溶融スラグ中に導
入する。
この目的も、炉床、壁及び天井によって形成された、
液浴を形成し、供給材料を溶融するための溶融スペース
を含み、液浴中に鉄還元剤を導入するためのデバイス、
液浴中に供給材料を加えるための手段、溶融スペース内
に燃料を供給し、燃焼するためのデバイス、装置の溶融
スペースから鋼とスラグとを湯出しするための手段を備
える装置によって達成される。本発明によると、溶融ス
ペースは本質的に、冷却手段を備え、溶融スラグ上のガ
ススペースをプロセスのテクノロジー帯に一致して酸化
帯と還元帯とに密封分離するために天井と壁とに固定さ
れた仕切りによって形成される閉鎖環状室であり;粉状
供給材料の添加手段と溶融スペース内での燃料の供給燃
焼のためのデバイスとは酸化帯に配置され、溶融スラグ
中に沈降した羽口(tuyere)の形状に製造され;鉄還元
剤の導入デバイスは還元帯のスラグ溶融物移動方向の最
初の部分に配置され、溶融スラグ中に沈降した、少なく
とも1つの羽口の形状に製造され;溶融スペースから鋼
とスラグとを湯出しするための手段は還元帯に配置され
た、鋼の湯出しのための開口と、還元帯の、スラグ溶融
物移動方向から見て、最後に酸化帯との境界において配
置されたスラグの湯出しのための開口とを含む。
仕切りを備えた閉鎖環状溶融室の形状の溶融スペース
の実施態様は、溶融室が環状回路に沿って複数の処理区
分に分割され、これらの処理区分を通って溶融スラグが
連続的に閉鎖回路内を移動し、これらの区分を連続的に
通過する前記溶融スラグの各粒子が適当な作用を受ける
ので、製鋼プロセスのより効果的な構成を可能にする。
このように、溶融スラグは酸化帯に入った後に、前記溶
融スラグ中に粉状供給材料を注入するための羽口とサム
バーシブル燃焼炎ジェットの方法によって酸素中で燃料
を燃焼させるための羽口とを備える区分を通過する。次
に、溶融スラグは溶融スラグをサムバーシブル燃料−酸
素炎ジェットによって再熱するための羽口を備えた区分
に供給される。燃料−酸素羽口内に配置され、溶融スラ
グ流動方向に配向したノズルのために、溶融スラグは燃
焼炎ジェットによって動力学的に作用され、閉鎖環状溶
融室を通って連続的に移動する。還元帯に入った後に溶
融スラグは前記溶融スラグに鉄還元剤を注入するための
羽口を備えた区分を通過した後に、この溶融スラグは低
炭素鋼の還元された粒子(reduced drop)を沈降させ
る区分を通って流れる。還元帯と還元された粒子を沈降
させる区分との最後において、処理サイクル中に形成さ
れた新たなスラグ量が湯出しデバイスを通して溶融室か
ら取り出される。閉鎖環状溶融室のために、出発スラグ
量はプロセス中に保持され、新たな処理サイクルに加わ
るために酸化帯に入る。従って、閉鎖環状溶融室は出発
溶融スラグの反復使用を可能にし、その製造のための材
料とエネルギーとを実質的に節約する。
さらに、酸化帯に粉状供給材料と燃料−酸素炎ジェッ
トとを注入するための羽口を備え、還元帯に鉄還元剤を
導入するための羽口を備えた閉鎖環の形状に製造された
溶融室のガススペースを横断仕切りによって酸化帯と還
元帯とに密封分離した装置の実施態様は、提案製鋼方法
の最大効率による実施を可能にする。
燃料−酸素羽口は有利には垂直に配置され、それらの
下部側面は注入ノズルを備え、ノズルのオリフィスは溶
融スラグの移動方向に配向する。
これはサブマーシブル燃焼炎ジェットの溶融スラグ加
熱と環状溶融室を通るその移動とのための最大効率によ
る使用を可能にする。
装置は適切には、その酸化帯の中央区分にスクラップ
添加口と前記スクラップ添加口の両側に配置されたスク
ラップ溶融酸素羽口又は燃料−酸素羽口を備える。
これは鋼スクラップの非常に効果的な添加と溶融との
構成を可能にする。
溶融スラグ中に還元剤を供給するための羽口と溶融物
を再熱するための羽口とは酸化帯の第2部分の発端(ス
ラグ溶融物移動方向から見て)に、有利に配置される。
これは、溶融スラグを非常に効果的な再熱を構成し、
溶融スラグを還元帯に供給する前に鉄を予め還元するこ
とを可能にする。
溶融スラグに液状鉄を導入する手段を装置に備え、こ
の手段を還元帯の最初の(スラグ溶融物移動方向から見
て)区分に配置し、その後に還元鉄を沈降させる区分を
配置することが望ましい。
これは液状鉄を鉄還元剤として最も効果的に用いるこ
とを可能にする。
ガス圧解放弁を備えることが好都合である。
このような解決策は還元帯においてガス圧が急激に上
昇する場合の緊急事態を阻止する。
鉄還元のガス状生成物の可能な熱エネルギーを最大に
利用するために、還元帯のガススペースを溶融スラグへ
酸素と燃料とを注入し、そこで燃料を燃焼させるための
羽口に連結するためのガス輸送ダクトを装置に備えるこ
とが適切である。
図面の簡単な説明 次に、本発明を本発明の特定の実施態様に関して、添
付図面に関連づけてさらに詳述する: 図1は提案製鋼装置の一般的平面図を概略的に示す; 図2は図1のラインII−IIに沿った、一部切り欠き断
面図である; 図3は製鋼装置の面III−IIIに沿った展開図である。
発明を実施するための最も良い方法 提案製鋼方法は下記の通りである。
最初に、低炭素鋼の出発溶融物と、それと化学的平衡
にある出発鋼溶融用スラグとから液浴を形成する、この
液浴は酸化帯と還元帯とに分離された閉鎖回路を通って
循環式に連続移動する。
酸化帯では、下記処理操作を連続的に実施する。
粉状供給材料と燃料−酸素炎ジェットとを空気によっ
て出発スラグ溶融物中に導入して、この供給材料を溶融
し、酸素と空気とを用いてスラグから硫黄を同時に除去
する。
溶融スラグを還元帯に供給する前に、FeOから鉄を還
元するプロセスに熱を与えるためにサブマーシブル燃料
−酸素燃焼炎ジェットを用いて溶融スラグを再熱し、そ
の後に一定の条件下で溶融スラグを硫黄からさらに精製
する。
酸化帯から還元帯に溶融スラグを供給した後に、下記
操作を実施する。
還元剤を溶融スラグ中に導入する。還元剤はガス状
(例えば、天然ガス又は水素)、又は液状(例えば燃料
油)、又は粉状(例えば、炭素粉末)のいずれでもよ
く、多量のスラグ流中に吹き込まれるか又は注入され
る。
これらの還元剤の組合せ使用も可能である。還元剤量
はFeOから鉄を、FeOのスラグ中所定残留濃度まで還元す
るために化学量論的に必要な量以上であるべきであり、
この量は特に脱リン方法によって規定される。
還元剤を溶融スラグ中に導入した後に、溶融スラグは
低炭素鋼の金属溶融物を含む底部への金属粒子の沈降に
よる最終溶融スラグからの穏やかな(quiet)金属分離
区分を通って移動する。
還元金属の沈降が終了した後に、還元帯の最後におけ
る溶融スラグ量を2部分に分割する:最初の出発部分
(このスラグ流の量は一定に留まる)は次の処理サイク
ルに用いるために酸化帯に送り、溶融スラグのダンプ
(dump)部分は次の処理サイクルから除く。
得られる低炭素鋼はプロセスから取り出し、その化学
組成の炉外修正のために送る。
得られる技術的効果を最適にするために、提案方法は
さらに複数の特徴を有する。
第一に、鉱石−フラックス溶融物を混合した出発スラ
グを含む総(common)スラグ流の最適再熱温度を維持し
てから、50〜300℃の範囲内の金属浴の温度よりも高い
レベルにおいて、例えば1650〜1900℃までのレベルにお
いて還元帯に供給する。
この場合に、FeOからの鉄還元区分を通って流れる出
発溶融スラグの最適量は還元鉄1kgにつき2〜15kgの範
囲内に維持される。
密接に相互関係するこれらの量的パラメータは、提案
テクノロジー機構による製鋼プロセスの熱バランスの分
析と計算とに基づいて確立される。
この場合に、溶融スラグの再熱に適した最大温度は19
00℃と判定される。この温度を越えると、溶融スラグと
接触する場所における溶融プラント耐火ライニングの強
度は急激に損なわれ、溶融プラントの熱効率はかなり低
下し、燃料の比消費は実質的に増加する。
第二に、提案テクノロジー機構による溶融スラグの化
学組成の調節の可能性を考慮すると、CaO含量(55〜60
%)と、FeO(6〜8%)とMgO(2〜4%)との減少し
た濃度とを有する塩基度の上昇した(2.5〜3.5)典型的
な鋼溶融用スラグに近い、再生出発溶融スラグの最適化
学組成を維持することが有利である。このスラグは良好
な精錬特性を有するのみでなく、その組成によってポル
トランドセメント製造の殆ど調製ずみの原料物質として
の使用にも適する。
第三に、供給材料と共に導入される酸化鉄を含む溶融
スラグ中に、前記鉄酸化物をFeOのみに還元するために
化学量論的に必要な量以上の量の還元剤を吹き込む。
第四に、供給材料中に用いた鋼スクラップの溶融プロ
セスを促進するために、ガス状酸素による鉄酸化方法を
用いる。このために、スラグ下方の低炭素鋼溶融物中に
等量ずつ(by uniform portions)スクラップを添加
し、酸素ジェットによってセクラップ添加帯中に鋼を吹
き入れる。その結果、液状金属、主として鉄は酸化さ
れ、金属浴の温度はそれぞれ上昇する。この浴の高い熱
伝導と酸素ジェットによるバブリング(bubbling)との
ために、熱は急速にスクラップに伝達され、スクラップ
は加速された速度で溶融する。計算が意味するように、
スクラップの完全溶融のためには、鉄スクラップ量から
鉄の1/3を酸化することが必要である。
このような吹き込みによって、鉄の蒸発を減ずること
が必要になるならば、金属浴に燃料−酸素炎ジェットを
吹き込む。
金属浴に燃料−酸素炎ジェットを吹き込む場合には、
完全燃焼の生成物(CO2とH2O)が金属を酸化し、COとH2
によって解離される。完全燃焼の前記生成物の熱と化学
エネルギーとをさらに利用するために、溶融スラグ(ス
ラグ溶融の付近)中のFe3O4濃度はCOとH2によるバブル
をCO2とH2Oに酸化する(約95〜99%まで)ために充分で
あるような量で維持される。計算が意味するように、CO
とH2と相互作用するスラグ中のFe3O4量はスクラップを
溶融するサブマーシブル燃焼炎ジェット中の酸素量を少
なくとも7.5倍越える。このようなFe3O4濃度は、スクラ
ップの他にこのために充分な量で鉱石コンセントレート
を含む供給材料から鋼を溶融する場合に、自動的に得ら
れる(例えば、鉄をスクラップから鋼に20〜25%を越え
ない量で転化する場合に)。鋼がスクラップのみから溶
融される場合には、Fe3O4の必要な濃度を維持するため
に、スクラップ溶融用燃料−酸素羽口の付近においての
み溶融スラグに同じ羽口に配置された酸素ノズルの上部
列を通して酸素を供給することによって酸素を吹き込む
ことを含む方法を用いる。これらの酸素ジェットを用い
て、酸化第一鉄(FeO)をFe3O4に酸化し、スラグ中に実
質的な量の熱を発生させる。計算が意味するように、こ
のための酸素量はスクラップの溶融に用いるサブマーシ
ブル燃焼炎ジェット中で消費される酸素量の少なくとも
半分(50%)を成す。
実際に、スクラップ溶融帯において溶融物から発生し
たガスの連続高速分析に基づいて溶融スラグ中のFe3O4
の最適濃度が維持される。
スラグ吹込みプロセス中に又は金属浴に酸素と燃料−
酸素炎ジェットとの両方を吹き込む時に形成される鉄酸
化物を溶融スラグ中に通し、溶融スラグから還元帯にお
いて鉄を取り出し、前述した方法によって低炭素鋼中に
加える。
計算が示すように、スクラップから鋼への加速転化
は、公知方法に比べて、最少のエネルギー総消費量を必
要とするに過ぎず、スクラップから鉄の最大収量を得る
ことを可能にする。
供給材料中のスクラップ対鉱石コンセントレートの比
は如何なる値(0〜100%)をも取りうる。
得られた鋼中に実質的な量で保持される合金元素を含
むスクラップを溶融するために、同じテクノロジー機構
を用いる。
スクラップへの酸素ジェット又は燃料−酸素炎ジェッ
トの直接吹込み方法も有利に用いられる。
第五に、合金元素を含む鋼を溶融する場合に、硬質も
しくは液状合金鉄としての合金元素を鋼充満レードル
(ladle)に湯出しされる低炭素鋼中に必要量で加えら
れる。鋼中に炭素の必要濃度を得るために、適当量の炭
素含有物質を前記低炭素鋼中に加える。
第六に、合金鋼、特に低合金鋼を溶融する場合には、
鉄還元に用いた前記テクノロジー機構に従って前記合金
元素を還元することによって、合金元素を溶融プロセス
中にその中に加えることができる。このために、鋼合金
化のために必要な元素の酸化物を含む鉱石又はコンセン
トレートの適当量を出発スラグ流中に鉄鉱石コンセント
レートと共に吹き込むことができる。
同じテクノロジー機構に従って、提案装置を鉄合金の
溶融に有利に用いることができ、必要に応じて、金属浴
(例えば、1850℃まで)と溶融スラグ(例えば、2000℃
まで)との上限温度レベルを上げることができる。
第七に、還元剤として液状鉄を用いる場合には、小滴
として液状鉄を多量の溶融スラグ中に加える。
第八に、還元プロセス中に形成される可燃性ガスを特
別な排気デバイスによって還元性ガススペースから吸引
して、酸化帯内のサブマーシブル火炎ジェットの燃料−
酸素羽口中に送り、そこで燃料又は還元剤として用い
る。
原型(prototype)の比較分析によって、提案製鋼方
法は、上記で開示したそのテクノロジー機構が鉄還元の
反応帯における熱供給に関する問題の根本的に新しい技
術的解決に基づくことを特徴とするものであると結論す
ることができる。この解決策は溶融スラグに新しい付加
的機能、すなわち前記帯の単独伝熱体(heat carrie
r)の機能を与えることを含む。
スラグのこの機能は方法の新しい組合せ:溶融スラグ
量の人為的増加と、得られる鋼の温度に関するその再熱
との組合せによって生ずる。この場合に、溶融スラグ量
は鉱石−フラックス溶融物と出発溶融スラグとの混合を
用いて増加し、鋼を一定方法によって製造する場合に出
発溶融スラグの化学組成は化学平衡にある最終スラグの
化学組成に一致する。一定のテクノロジー機構におい
て、出発溶融スラグを再循環式に絶えず用いる。
溶融スラグ(流動)の再熱は鉄還元プロセスの前にサ
ブマーシブル燃料−酸素炎ジェットを用いて実施され、
還元帯から排出される可燃性ガスは補充燃料として用い
られる。
溶融スラグが再熱される環状溶融室の酸化帯ガススペ
ースがFeOから鉄を還元する反応帯を有する還元帯のガ
ススペースから密封分離されるために、鉄は燃焼生成物
の酸化作用を受けず、このことがプロセスの効率を高め
る。
さらに、提案テクノロジー機構の根本的に新規な特徴
は、供給材料の鉱石成分のいずれかの量(0〜100%)
と組み合わせた鉄スクラップからの高収率での鋼製造を
可能にする、複数の方法の新しい組合せである。この組
合せはガス状酸化剤(O2もしくはCO2とH2O)による鉄の
完全な酸化と、引き続いての、前記テクノロジー機構に
よる鉄酸化物の還元とを用いた、スクラップの加速溶融
を含む。
これは、如何なる金属供給材料からも高い生産量、燃
料の低い比消費、軽度の雰囲気汚染で、かつポルトラン
ドセメントの半製品としてスラグを生産して、高品質の
鋼をコークスを用いずに(cokuless)単工程で直接製造
するために提案方法を用いることを可能にし、ロングラ
ンでは、これは燃料の比消費と燃焼生成物による雰囲気
の汚染とを1.5〜2.5分の1に減少することを可能にす
る。
提案製鋼方法は、本質的に、何らかの外形の中空輪郭
の形状に、好ましくは環状に製造された溶融室1(図
1)である装置において最大効率で実施される。溶融室
1は環状外壁2と環状内壁3と、底部4(図2)と、天
井5とから構成される。断面図では、溶融室1は好まし
くは方形である。環状溶融室1は2つの処理帯:酸化帯
6(図3)と還元帯7を含む。酸化帯6内の溶融スラグ
9上に配置されたガススペース8は、還元帯7内の溶融
スラグ9上に配置されたガススペース10から横断仕切り
11によって密封的に分離される。溶融スラグ9と接触す
る場所における壁2と3及び仕切り11には、外部から、
冷却手段、例えばパネル12を備える。好ましくは、湿っ
た水蒸気が冷却剤として用いられる。
溶融スラグ(非発泡)上に配置された壁2と3は軸方
向環状面III−IIIから斜めに傾斜することができ、これ
は溶融室1が定常な高さである場合にガススペース8と
10の容積を増大させ、これらのスペースから発泡溶融ス
ラグ9が溢流するのを阻止する。
溶融室1は、その酸化帯6において、内部に垂直サブ
マーシブル燃料−酸素羽口13(図1)を含み、羽口13の
下部側面には溶融スラグ9の移動方向(矢印Aに沿っ
て)に配向したオリフィス14(図3)を有する吹込みノ
ズルを備える。
羽口13は2グループとして配置する:1グループは溶融
スラグの移動方向(矢印Aに沿って)から見て帯6の最
初の1/2に配置され、他のグループは前記帯の第2半分
に存在する。同帯6は内部に、粉状供給材料を空気輸送
ユニット17によるパイプライン16を通して溶融スラグ9
中に吹き込むために設計されたガス−粉末羽口15を有す
る。このようなユニット数は特定の操作条件と前記ユニ
ットの容量とによって決定される。
溶融スラグの移動方向(矢印Aに沿って)から見て羽
口13と15の直後に配置される垂直サブマーシブル吹込み
羽口18は、Fe3O4をFeOに還元するために溶融スラグ9中
に粉状還元剤を吹き込むように設計される。粉状還元剤
は空気輸送ユニット19によるパイプライン20を通して羽
口18中に供給される。ガス状又は液状還元剤を用いる場
合には、これをパイプライン21を通して羽口18中に導入
される。
装置内の羽口13,15及び18の総数、環状溶融室1中に
配置された1列のそれらの数、及びこれらの列の数はこ
の溶融室の大きさ、装置の生産量、及び製鋼プロセスの
特定の形式に依存する。或いは、羽口15と18は羽口13と
一列に配置される。
酸化帯6の中央部分には、天井5に初期液体浴を形成
するために鋼溶融物と溶融スラグとを注入するように及
び、スクラップが鉄含有物質の成分部分である場合に
は、鋼スクラップ221を添加するように設計されたスク
ラップ添加口22を備える。さらに、この開口22は塊状の
供給材料を装入するために用いることができる。可動な
スクラップ溶融用酸素/燃料−酸素羽口23はスクラップ
添加口22の周囲に配置される。これらの羽口23並びに羽
口13,15,18はそれらの垂直移動機構(図面に示さず)を
備える。さらに、羽口23は揺動機構24(図2)を備え、
この機構によって前記羽口23は垂直から所定角度αをな
して振り子運動を実施することができる。全ての羽口は
水又は湿った蒸気によって冷却される。
装置は還元帯7のガススペース10を燃料−酸素羽口13
と23と連結するガス伝達突出型ダクト25(図3)を備え
る。このダクト25は鉄還元で形成されたガス状生成物を
矢印Bの方向に羽口13と23中に輸送するように設計さ
れ、羽口において前記生成物は酸素と混合され、サブマ
ーシブル燃焼炎ジェット中で燃焼する。
溶融室1の内部スペースは酸化帯6から溶融スラグ9
を受け取る側の還元帯7において鉄還元剤を溶融スラグ
9中に吹き込むための羽口26を有する。
粉状還元剤を用いる場合には、羽口26は還元剤を空気
輸送ユニット19から供給するためのパイプライン20と連
結する。これらのユニット19と羽口26の数と、帯7の一
定区分への羽口の特定配置とは製鋼装置の特定の全体大
きさ、装置の生産量及びテクノロジーパラメータによっ
て決定される。ガス状又は液状還元剤を用いる場合に
は、これをパイプライン21から羽口26へ導入する。
還元剤として液状鉄を用いる場合には、羽口26を配置
する区分に小滴に粉砕された鉄を溶融スラグ中に導入す
るための微粉砕機付きロート27を含む手段を備える。
製鋼装置は得られた鋼29を湯出しするために用いられ
る開口28を備え、還元帯7に、好ましくはその中央部分
に配置された、鋼の連続湯出しを保証する湯出しデバイ
スを備える。鋼29を製造するプロセス中に形成される溶
融スラグ量9(ダンプ スラグ)を湯出しするための開
口30を溶融スラグ9の移動方向から矢印Aに沿って見て
帯7の最後に配置される。
装置は、酸化帯6に配置され、矢印D(図3)によっ
て湿す方向に燃焼生成物を排出するように設計されたガ
ス排出ダクト31を備える。
このダクトは開口23と排出ガスによってスクラップを
加熱するためのユニット(図面に示さず)とに結合し、
また前記排出ガスによって酸素と燃料とを加熱するため
の回復器(recuperator)(図面に示さず)と結合す
る。
装置の操作に安全性を確保するために、還元帯7は圧
力解放弁32を備え、これはこの帯のガスの圧力を所定値
を越えないレベルに自動的に維持させる。
提案方法による製鋼プロセスは下記のように進行す
る: 最初に、環状溶融室1内にこの室を別の製鋼装置で製
造された低炭素鋼を充填することによって、液浴を形成
する、次に、溶融スラグ9、例えば溶鉱炉スラグを鉱溶
融物上に注入し、燃料−酸素羽口13を前記溶鉱炉スラグ
中に沈降させ、予めオンに切り換えた前記羽口13中に燃
料と酸素とを供給する。溶融スラグを1600〜1750℃の最
適作用温度に加熱した後に、その化学組成と量とを出発
スラグの組成を得るための所定パラメータに適合するよ
うに修正する。この修正は適当な粉状供給材料の必要量
を溶融スラグ9中に空気輸送ユニット17と羽口15とを用
いて吹き込むことによって実施される。この場合に、羽
口13は溶融スラグ中に導入される物質を溶融するために
充分な、適当量の熱を溶融スラグに与えるために用いら
れる。液浴が形成された後に、鋼を得るために必要な粉
状供給材料をガス−粉末羽口15と空気輸送ユニット17と
を用いて溶融スラグ9中に吹き入れる。
帯6の最初の半分に配置された燃料−酸素羽口13を用
いて、これらの物質を1600〜1650℃の範囲内の溶融スラ
グ9の最適温度を維持することによって溶融して、前記
溶融スラグ9をスクラップ221の溶融帯方向に流動させ
る状態を形成する。スクラップ添加機構によって開口22
から炉床4に添加されたスクラップ221の第2部分は、
スクラップ溶融羽口23と、必要に応じて、それらの揺動
機構24とを作動に切り換えることによって、完全に溶融
される。羽口23のノズルがスクラップ表面に又は金属浴
に最大に接近するために、スクラップ221が溶融され、
同時に鉄はその表面から又は低炭素鋼29の溶融物から完
全に酸化され、FeOの形状で、スラグ中に達する。この
場合に、溶融金属中の不純物は重度に(deep)酸化さ
れ、それによって金属スクラップは低炭素鋼に変化す
る。
酸化帯6では硫黄から溶融スラグ9を精製する、激し
いプロセスが行われ、硫黄は燃焼炎ジェットの酸素、空
気輸送ユニットからの空気及びスクラップ酸化剤のジェ
ットによって酸化され、硫黄ガス(sulfurous gas)と
して燃焼生成物と共に装置から(矢印Dに沿って)除去
される。このような溶融スラグ脱硫プロセスは低炭素鋼
の溶融を可能にする。次に、溶融スラグ9が予備還元
(Fe3O4→FeO)のために前記羽口18の位置に供給された
時に、還元剤を羽口18によって溶融スラグ9中に吹き入
れる。
粉状還元剤を使用する場合には、これを空気輸送ユニ
ット19を用いて羽口18に供給する。ガス状又は液状還元
剤を用いる場合には、これをパイプライン21から羽口18
に供給する。
FeOの形状でのみ酸化鉄を含む溶融スラグ9を燃料−
酸素羽口13の第2グループを有する区分に供給する場合
には、前記溶融スラグ9は羽口13によって1650〜1900℃
の温度に再熱されて、還元帯7中に移動する。溶融スラ
グがこの帯に入ると、羽口26を用いて前記溶融スラグ中
に還元剤が吹き込まれる。還元剤が粉末の形状である場
合には、これは羽口26中に空気輸送ユニット19によって
供給される。ガス状又は液状還元剤を用いる場合には、
これをパイプライン21から羽口26に供給する。還元剤と
して液状鉄を用いる場合には、前記液状鉄を微粉砕機付
きロート27を通して溶融スラグ上に(矢印Cに沿って)
注入する。小滴に微粉砕された液状鉄は溶融スラグを通
って沈降し、鉄を還元する。この場合に、鉄の量と鉄と
相互作用する溶融スラグの量との間には明確な平衡が維
持され、前記平衡は鉄から低炭素鋼に所定の精錬をする
こと及び同時に溶融スラグ9から所定量の鉄を還元する
ことを可能にする。沈降プロセスでは、鋼小滴がリンと
硫黄とから精製され、低炭素鋼の溶融物中に入れられ
る。溶融スクラップからの金属も低炭素鋼の溶融物中に
入れられる。これらの金属溶融物を混合する場合には、
直接溶融と、酸化された部分の還元との両方によってス
クラップから得られた金属が不純物含量に関して完全に
純粋であることを考慮に入れるべきある。液状鉄を使用
して、中炭素鋼と高炭素鋼とを得ることが必要である場
合には、残留炭素を含める必要性から鉄を精錬する、残
留炭素は残留低炭素鋼と混合した場合に、鋼中に炭素の
所定濃度を得ることを可能にする。得られた鋼の化学組
成は、前記鋼が湯出し口(tap opening)28から湯出し
された後に、例えば取鍋(ladle)中で炉外方法を用い
て、最終的に修正される。製鋼装置において金属中に沈
降した羽口26を用いて炭素含有粉末を吹き込むことによ
って、金属を浸炭することもできる。沈降帯を通過した
後に、鋼小滴を除去された溶融スラグ9は湯出し口30か
ら湯出しされるダンプ部分と、装置内に残留して、連続
再循環式に進行する次の製鋼サイクルで溶融スラグ9の
出発部分を用いる酸化帯6に送られる出発部分とに分割
される。
実施例1 C=0.3%;Si=0.15%;Mn=0.3%;P=0.045%;S=0.0
45%を含有する純粋な鋼スクラップのみを含む鉄含有原
料物質から、鋼を製造した。
酸化帯の前方部分では、適当な粉状スラグ形成フラッ
クス物質(石灰石、ボーキサイト、鉄スケール等)を出
発スラグ溶融物中に吹込み、出発スラグ溶融物と同じ組
成(CaO−60%;SiO2=20%;Al2O3=8.0%;MgO=3.0%;F
eO=7.0%;MnO=1.0%;塩基度3.0)を有する新鮮な溶
融スラグ部分(リファイナリースラグ)を形成した。リ
ファイナリースラグ量は250kg/tのスクラップに等しか
った。出発スラグ溶融物の量は還元鉄1kgにつき7.5kgの
レベルに維持され、これは被溶融スクラップ1トンにつ
き2430gに相当した。この帯の溶融スラグに燃料−酸素
炎ジェット(α=1.0〜1.1)の助けで吹き込むことによ
って、この溶融物に吹き入れるスラグ形成物質を溶融す
るためにかつ溶融スラグの温度を1600〜1650℃のレベル
に維持するために必要な熱を、溶融物に与えた。燃料と
しては、排出ノズルを用いて燃料−酸素羽口中に酸素に
よって排出される、還元帯からの可燃性ガスを用いた。
このガス量は還元プロセス中に形成されるガス総量の約
38%を成し、CO、H2、CO2、H2O及び窒素から構成され
た。前記可燃性ガスの排出と燃焼のために消費される酸
素量は30.0m3/tであった。発生した熱の一部は空気輸送
ユニットの空気の加熱と、この帯における装置のハウジ
ングによる熱損失の補償とのために用いられた。サブマ
ーシブル燃焼炎ジェット(α>1.0、但し<1.1)中の遊
離酸素を用いて、溶融スラグは硫黄をSO2に酸化し、こ
れを溶融物から完全燃焼生成物と共に除去することによ
って、激しく脱硫された。溶融スラグ中の硫黄の残留濃
度は0.01%以下であった。
酸化帯では、スクラップをスクラップ添加口から添加
し、鋼浴中に沈降させ、鋼浴には68.5m3/tスクラップの
比消費で酸素を吹き入れた。低炭素鋼溶融物(324.5kg/
tスクラップ)の鉄の酸化によって、それから或る量の
熱が発生し、そのためにスクラップは迅速に溶融し、16
00〜1630℃の温度に加熱された。その結果、溶融スラグ
との激しく発泡する接触のために、溶融金属は硫黄とリ
ンとを除去され、酸素を用いて溶融金属は炭素、ケイ素
及びマンガンを除去された。
酸素の吹込みによる低炭素鋼の酸化によって形成され
た鉄酸化物、主としてFeOと、スクラップ1トンにつき
約60kgのFeを含む一定量のFe3O4とを富化されて、溶融
スラグは酸化帯の末端方向に移動し、末端において溶融
スラグは予備還元と再熱とを受けた。このために、前記
溶融スラグに酸素が明確に不足した燃焼炎ジェット(α
=0.96〜0.98)を吹き入れた。還元帯からの可燃性ガス
の残留部分(62%)は燃料として用いた。前記可燃性ガ
スの燃焼に要する酸素量は43.0m3/tスクラップであっ
た。その結果、この処理区分を通過した後に、溶融スラ
グは酸化物Fe3O4を含まず(酸化物FeOのみが溶融スラグ
中に残留した)、1735℃の温度にまで(135℃だけ)再
熱された。
このような処理後に、FeO含量の増加した(この濃度
はスクラップ溶融によって7%から22.5%まで上昇し
た)溶融スラグを還元帯の最初の区分に入り、そこで微
粉砕石炭が窒素の助けで前記溶融スラグ中に吹き入れら
れた(スクラップ1トンは、C=90%;H2=4%;及び
S=0.4%;湿分<2%;灰分=10%を含む石炭68kgを
必要とした)。スクラップ溶融プロセス中に酸化され
た、スクラップ1トンにつき鉄324.5kgの量は溶融スラ
グから還元され、低炭素鋼の精錬溶融物(refined mel
t)中に戻された。スラグ形成物質(ボーキサイト、ス
ケール)の鉄を考慮した金属収率は98%であった。得ら
れた金属の化学組成(%):C=0.05;Si=痕跡量;Mn=0.
05;P=0.004%;S=0.004%。
沈降区分における低炭素鋼の溶融物中にスラグ流から
還元鉄が沈降した後に、溶融スラグ(この化学組成は出
発スラグ溶融物の化学組成に一致した)を2部分に分割
した:260kg/tスクラップの量(スラグ形成物質250kg+
スクラップからの不純物−SiO2;MnO;P2O5;S等10kg)を
有する1部分は装置からダンプスラグとして取り出し、
ポルトランドセメントのクリンカーとして用いた、一方
では溶融スラグの残留量(2430kg/tスクラップ)は次の
製鋼サイクルの酸化帯に流入した。前記組成の低炭素鋼
は1620℃の温度において鋼充満レードル中に湯出しし
て、そこで前記低炭素鋼中に必要な添加剤と脱流剤とを
導入することによって、炭素その他の元素に関して修正
した。この実施例では、高品質鋼1トンの製造はスクラ
ップ1t、スラグ形成物質(石灰石、ボーキサイト、スケ
ール)250kg、エネルギー発生石炭68kg及び純度95%酸
素137m3を消費した。製鋼プロセスの総エネルギー消費
(酸素を得るためのエネルギー消費を考慮)はこの実施
例では同等の(equivarent)燃料92.9kgであり、これは
通常の電気的製鋼プロセスに比べて(火力発電所におけ
る燃料消費と電力供給組織と変圧器とにおける損失とを
考慮)、供給材料の1成分(10%)としての鉄製造のた
めのエネルギー消費が約2.5〜3分の1であった。
実施例2 Fetotal=67.7%;Fe2O3=65.46%;FeO=28.17%;SiO2
=5.12%;S=0.096%;P2O5=0.029%を含有する鉄鉱石
コンセントレートから、液状低炭素鋼を製造した。
酸化帯の前方部分では、適当な粉状鉱石コンセントレ
ート(石灰石1508kg/tとボーキサイト114kg/t鋼)を160
0℃の温度において出発スラグ溶融物中に吹込んだ。こ
れらの物質を溶融するため、これらの物質の吹き入れに
用いる空気を溶融温度に加熱するため、反応Fe3O4→FeO
を実施するため、及び酸化帯における装置のハウジング
による熱損失の50%の補償のために必要な熱は、溶融ス
ラグ中に沈降させた燃焼炎ジェットを用いて得られた。
燃料としては、天然ガス(76.4m3/t鋼)と、天然ガスと
酸素と(222.0m3)を用いて燃料−酸素羽口中に排出さ
れる、還元帯からのガス(36.2%総量)とを用いた。供
給材料の吹き入れに用いる圧縮空気と燃焼生成物と溶融
スラグとの間の展開された接触面積のために、溶融スラ
グは強度に脱硫される(0.01%まで)。
1600℃において溶融スラグを酸化帯の区分に入れ、そ
こで還元反応Fe3O4→FeOが天然ガス(47.2m3/t鋼)を用
いて完成され、溶融スラグは再熱された(77℃だけ)。
このために、還元帯からの可燃性ガスの63.8%と天然ガ
ス136m3とが前記溶融スラグ中で純度95%の酸素390m3
消費して燃焼された。FeOからの鉄の還元に関しては、
第1実施例と同様の、但し硫黄含量の高い(1.7%)石
炭を用い、出発スラグ溶融物の比は最大限に(15kg/kg
還元鉄)選択した、これは15,315kg/t鋼であった。
溶融スラグが還元帯に入ると、スラグ温度は1770℃に
等しくなった(70℃だけ再熱)。スラグ中のFeO濃度は1
5%に等しくなった。鉄の還元のために炭素粉末(221.1
kg/t鋼)を窒素を用いて前記溶融スラグ中に吹き入れ
た。このプロセスによって、溶融スラグが金属浴への液
状鋼小滴の沈降を伴いながらさらに移動する間に、溶融
スラグの温度は1600℃に低下し(再熱−0℃)、FeO濃
度は7%に低下した。その化学組成がスラグの出発部分
と同じであり、第1実施例と同じである、すなわちセメ
ントクリンカーの化学組成と一致する、溶融スラグのダ
ンプ部分(582kg/t鋼)は装置から取り出し、一方では
残留部分を次の製鋼サイクルの酸化帯に供給した。
液状鋼(C=0.05%;Si=痕跡量;Mn=0.05%;P=0.00
2%;S=0.0045%)1トンの製造は、石炭221.1kg;天然
ガス258.7m3;純度95%酸素612m3を消費した。鉄鉱石コ
ンセントレートからのみの製鋼のためのこの実施例での
エネルギー消費(酸素とセメントクリンカーとを得るた
めのエネルギー消費を考慮)は、通常の方法(凝集、コ
ークス化学、溶鉱炉、転炉プロセス、スクラップを用い
ず、凝塊を用いる)に比べて40〜50%低下することが判
明した。提案方法の実質的な他の利点はリン及び硫黄に
関して完全に純粋な鋼が得られることである。通常の方
法では、この純度レベルは鉄と鋼を特別に処理する方法
をさらに用いて達せられる。
実施例3 その量の50%はスクラップから得られ、他の半量は実
施例2と同じ組成の鉄鉱石コンセントレートから得られ
た、上記実施例と同じ鋼を溶融した。
酸化帯の前方部分では、適当な粉状鉱石コンセントレ
ート(754kg/t鋼)と、鋼1トンにつき490kgの量のスラ
グ形成フラックス(石灰石、ボーキサイト)とを1600℃
の温度を有する出発スラグ溶融物中に吹き入れた。同時
に、溶融スラグにサブマーシブル燃焼炎ジェットから熱
を与えた、燃焼炎ジェット中では天然ガス38.2m3と還元
帯から排出される可燃性ガスの34%とが燃焼され(鋼1
トンにつき)、95%純度の酸素121.25%が前記ガスの燃
焼のために消費された。
同時に、添加スクラップは酸化帯において金属浴中へ
の酸素(34.25m3/t鋼)吹込みによって完全に溶融され
た。前記吹込みと鉄鉱石コンセントレートとの両方によ
って鉄酸化物で富化された、溶融スラグはスクラップ溶
融帯を通過した後にFe3O4をFeOに還元し、溶融スラグを
再熱する区分に入った。このために、溶融スラグにα=
0.96〜0.98を有する燃焼炎ジェットを吹き入れた。天然
ガス(23.6m3/t鋼)と還元帯からの可燃性ガス(66%)
とを燃料として用いた。酸素はこの場合に鋼1トンにつ
き253m3の量で消費された。
実施例2と同様に、鉄を還元するために(FeO→F
e)、高硫黄炭を用いた、従って、この実施例では9,933
kg/t鋼である、高い比の出発スラグ溶融物(15kg/t還元
鉄)を用いた。420kgであるダンプスラグを考慮する
と、溶融スラグの比質量(specific mass)は10,350kg
/t鋼)に等しかった。還元帯に熱を完全に与えるため
に、溶融スラグを75℃だけ再熱した(1675℃に)。鋼1
トンにつき144.5kgの量の微粉砕炭を窒素の助けで、溶
融スラグがこの帯に入った時に、溶融スラグ中に吹き入
れた。
沈降区分の最後では、還元鉄の小滴(約662kg/t鋼)
が低炭素鋼溶融物中に沈降し、溶融スラグは出発スラグ
溶融物(実施例1と2に同様)の化学組成に一致した化
学組成を得た。溶融スラグのダンプ部分(420kg/t鋼)
は装置から取り出し、残留部分は次の製鋼サイクルに用
いるために酸化帯中に流入させた。
この実施例に述べた鋼製造は、同等の燃料約350kgを
必要とした、従って、平炉での鋼製造(供給材料中のス
クラップの同じ分率を用い、全ての転化工程の燃料の消
費を考慮する)に比較して、この実施例での製鋼はエネ
ルギー消費量が2分の1であることが判明した。この実
施例で得られた鋼の高品質と、セメントクリンカーとし
てスラグを製造するための熱の消費とに関して、この差
異はさらに大きくなる。
実施例4 下記化学組成(%)の鋼を溶融した:C=0.2;Si=痕跡
量;Mn=0.3;P0.01;S<0.01。この金属供給材料は鋼ス
クラップ(42.5%)と、液状製鋼用鉄(57.5%)とを13
00℃の温度において含有した。製鋼用鉄の化学組成
(%):C=4.5;Si=0.5;Mn=0.3;P=0.1;S=0.04。
上記実施例で述べたものと同じ種類の新鮮な溶融スラ
グ(220kg/t鋼)を酸化帯中に形成し、還元帯からのガ
ス状生成物の全量(CO−85%とCOZ−15%とのみから成
る)と、鋼1トンにつき酸素(純度95%)33.3m3とを用
いて、溶融スラグに熱を供給した。スクラップ溶融は得
られた鋼1トンにつき酸素29.1m3を消費した。低硫黄供
給材料は溶融スラグの出発部分の比を2kg/kg還元鉄(28
3.5kg/t鋼)に減少することを可能にした。溶融スラグ
の熱容量(約0.565kcal/℃)を考慮すると、溶融スラグ
は300℃だけ再熱された(1900℃まで)。溶融スラグ量
(690kg/t鋼)は、鉄の300℃だけの再熱を含めて、還元
帯における全てのプロセスに熱を与えることを可能にし
た。再熱は鋼1トンにつき天然ガス22.5m3と、純度95%
の酸素43m3とを消費した。還元帯では、溶融スラグを製
鋼用鉄によって処理した、製鉄用鋼はFeOからFeを、ス
ラグ中FeOの残留含量、その初期レベル32.5%に比べてF
eO=5%までに、還元した。鉄自体は低炭素鋼に酸化さ
れた。金属の収率は97%であった。溶融スラグ中に湯出
しされる鉄の質量速度はスクラップ溶融プロセスに用い
られる酸素の消費と、スラグと鋼と最終溶融物の化学的
高速分析とによって制御された。低炭素鋼1トンの製造
は全体で、スクラップ473.1kg;鉄593.8kg;天然ガス22.5
m3;純度95%酸素105.4m3を消費した。同じ供給材料を加
えた平炉内での溶融(同等燃料の消費−144kg/t)に比
べて、この実施例での燃料消費(酸素を得るための燃料
の消費を考慮)は鋼1トンにつき同等燃料40kgに等しい
ことが判明した、すなわち3.5分の1であった。
実施例5 この実施例での溶融は、出発スラグ溶融物の比が最大
限に維持され(15kg/kg還元鉄、又は2.128kg/t鋼)、そ
のために高硫黄鉄(S−0.2)の使用が得られた鋼に硫
黄<0.01%の濃度を与えることを可能にした。さらに、
溶融スラグと混合する前の鉄の温度は1500℃に等しかっ
た。上記に関して、還元帯に入る溶融スラグの再熱は50
℃に低下すべきであった。(1650℃まで)。他の点で
は、この実施例は実施例4と異ならなかった。
実施例6 鋼を実施例1と全く同様に溶融した。但し、この場合
にはスクラップは酸素ジェットを用いて溶融したのでは
なく、低炭素鋼溶融物に燃料−酸素完全燃炎のジェット
を吹き入れることによって溶融した。サブマーシブル燃
焼炎ジェットの生成物は、低炭素鋼溶融物から溶融スラ
グ中に発生した実質的な量の一酸化炭素(CO)と水素
(H2)を含み、これらは溶融スラグ中で第2酸素を用い
てさらに酸化された。概して、この付加的酸化は、前記
酸素がFeOをFe3O4に酸化する中間プロセスによって実施
され、次にFe3O4とCO及びH2との相互作用によって実施
される。溶融スラグは実質的な量の熱を受容し、この熱
はスラグ形成フラックスの溶融に用いられる。還元帯か
ら排出される還元プロセス生成物の再燃焼からの熱の平
衡に従って、熱の約70%は溶融スラグの再熱に用いら
れ、残りの部分がスラグ形成フラックスの溶融に用いら
れた。
スクラップが完全燃焼炎ジェット自体の熱を用いては
不完全に溶融されるという事実のために、この実施例の
酸化鉄の量は実施例1のスクラップ1トンにつき324.5k
gではなく、僅か235kgにおよそ等しくした。還元帯では
それぞれ、少量の石炭が必要であった(68kgの代わりに
49.3kg)。しかし、この実施例の熱エネルギーの総消費
量は実施例1に比べて、低炭素鋼の溶融物中に吹き込ま
れる燃料−酸素完全燃焼炎のジェットによるスクラップ
溶融の性質によって定められる天然ガスのかなり量(4
8.17m3/tスクラップ)の消費のために、実質的に大き
い。酸素中の天然ガスの燃焼から受容される熱エネルギ
ーの大きい部分が溶融スラグ中で発生し、スラグ形成フ
ラックスをさらに溶融するために有利に用いられた。そ
の結果、スクラップ1トンあたり新鮮なスラグ溶融物56
2gが得られ、製鋼プロセスの最後にポルトランドセメン
トと一致する化学組成を有して取り出された、ポルトラ
ンドセメントの通常の焼結方法による製造は136〜172kg
の燃料を必要とする。この実施例におけるエネルギー消
費はスクラップ1トンにつき燃料144.3kgに等しかっ
た、すなわちこれはポルトランドセメントのみを製造す
る通常のエネルギー消費に大体相当するが、電気アーク
炉におけるスクラップからの製鋼に比較すると約1.5分
の1〜2分の1であった。
この実施例における限り、ダンプ(リファイナリー)
スラグ量が実施例1の2倍以上多く、得られた金属中の
リンと硫黄の濃度はそれぞれ小さく、リン<0.002%、
硫黄<0.002%であった。
本発明は、製鋼に用いられるデバイス数を減じ、エネ
ルギーの比消費を減少させ、液状金属の収量を増加させ
る。さらに、本発明は供給材料中の如何なる鋼スクラッ
プ含量であっても製鋼を可能にするが、平炉方法と特に
転炉方法は、技術的及び経済的指標の実質的な劣化(生
産量の低下とエネルギー消費量の上昇)のために、これ
を可能にしない。本発明はまた、製鋼用鉄なしに、金属
供給材料中の如何なる比のスクラップ対鉄鉱石物質によ
っても、製鋼を可能にする。提案方法を実施する環状溶
融室を備えた装置の生産量は実質的に如何なる値をもと
ることができ、小型製鋼炉に特徴的なレベルから酸素転
炉及びこれ以上に大きい装置のレベルまでに成りうる。
産業上の利用可能性 本発明は、圧延製品(シート、レール、ビーム、アン
グル等の形材)の製造のための製鋼に従事する冶金企業
において有利に実施されることができる。
さらに、本発明は公知方法及び装置と共に、鋼鋳造物
を製造する装置建造産業に利用可能である。
フロントページの続き (72)発明者 ルペイコ,ヴィトルド・マリノヴィッチ ロシア連邦 620027 エカテリンブル グ,ウーエル・スヴェルドロヴァ,デー 66・ケーヴェー45 審査官 山本 一正 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 5/56

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄酸化物と還元剤との相互作用と、製鋼プ
    ロセスに熱を与えるための酸素含有ガス中での燃料の燃
    焼と、鋼の所定化学組成を得るための炉外方法による低
    炭素鋼中への添加剤の導入とを含む、鉄含有物質とスラ
    グ形成フラックスとを含む供給材料を用いる液浴での製
    鋼方法において、 低炭素鋼の出発溶融物と、それと化学平衡にある製鋼ス
    ラグの出発溶融物とから液浴を形成する工程と;酸化帯
    と還元帯とを形成し、これらを通して出発スラグ溶融物
    が閉鎖回路を通って、酸素含有ガス中での燃料の燃焼に
    よって形成され、酸化帯において溶融スラグ中に沈降し
    た燃焼炎ジェットの動力学的作用下で低炭素鋼の表面上
    を移動し、前記溶融スラグには鉄酸化物の濃度を高め、
    リファイナリースラグを形成するために粉状供給材料が
    空気によって吹き込まれて供給される工程と;サブマー
    シブル燃料−酸素炎ジェットからの熱を用いて、前記粉
    状供給材料が溶融され、溶融スラグが低炭素鋼溶融物の
    温度に応じて再熱されて、溶融スラグから鉄を還元する
    プロセスに熱を与える工程と;溶融スラグへの粉状供給
    材料の吹込みに用いられる空気の酸素と燃料−酸素炎ジ
    ェットの酸素とを用いて、溶融スラグに含まれる硫黄を
    酸化し、取り出して、ガス相に送る工程と;還元帯に入
    る、再熱されたスラグ溶融物に鉄還元剤を供給して、低
    炭素鋼を製造し、これが小滴の形状で溶融スラグから沈
    降し、それによって前記低炭素鋼の出発溶融物を補充
    し、他方ではこの還元プロセスのガス状生成物を溶融ス
    ラグから取り出して、溶融スラグ上に存在するガス相に
    送る工程と;この溶融スラグの化学組成が出発スラグ溶
    融物の出発化学組成に回復したならば、その最初の量を
    次の製鋼プロセスに用いるために酸化帯に送り、形成さ
    れた溶融スラグの過剰量は次の製鋼プロセスから除去す
    る工程と;得られた低炭素鋼をその化学組成を所定パラ
    メータに炉外修正するために送る工程とを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】出発スラグ溶融物が溶融スラグから還元さ
    れて低炭素鋼を形成する鉄1kgにつき出発スラグ溶融物
    量2−15kgの比に由来する量で形成され、還元帯に供給
    される前の溶融スラグの再熱温度が50〜300℃の範囲内
    で得られることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】鉄還元剤を還元帯中に存在する再熱された
    スラグ溶融物中に分散方法によって、鉄酸化物から鉄を
    還元するために化学量論的に必要な量以上の量で導入さ
    れることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】還元帯で形成される鉄還元のガス状生成物
    がサブマーシブル燃焼炎ジェット中に排出され、該ジェ
    ット中で再燃焼されることを特徴とする請求項1記載の
    方法。
  5. 【請求項5】Fe3O4をFeOに還元するための必要量の還元
    剤を分散方法によって、酸化帯中に存在する溶融スラグ
    中に導入することを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】酸化帯において、溶融スラグ下の低炭素鋼
    溶融物中に鋼スクラップを添加し、後者を囲む低炭素鋼
    溶融物に酸化性ガスのジェットを吹込み、スクラップを
    溶融し、形成された鉄酸化物を低炭素鋼にさらに還元す
    るために溶融スラグ中に通すことを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  7. 【請求項7】酸化性ガスとして酸素を用いることを特徴
    とする請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】燃料−酸素炎ジェットの完全燃焼生成物を
    酸化剤として用い、FeOにFe3O4を転化させるために充分
    であり、かつ形成されたCOとH2とをそれぞれCO2とH2Oと
    に転化させるために充分であるFe3O4濃度を燃焼炎ジェ
    ット上を流れる溶融スラグ中に維持することを特徴とす
    る請求項6記載の方法。
  9. 【請求項9】適当量の鉄鉱石物質を溶融スラグ中に導入
    することによって、Fe3O4の必要濃度を溶融スラグ中に
    維持することを特徴とする請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】溶融スラグ中のFe3O4の必要濃度を酸素
    を溶融スラグ中に吹き込むことによって維持することを
    特徴とする請求項6記載の方法。
  11. 【請求項11】溶融スラグ中に吹き入れる粉状スラグ形
    成フラックス物質の比を還元帯の最後においてポルトラ
    ンドセメントの化学組成に近似した、前記溶融スラグの
    化学組成が得られるように選択することを特徴とする請
    求項1記載の方法。
  12. 【請求項12】適当な合金元素の酸化物を含む鉱石原料
    物質を合金鋼溶融プロセスにおいて酸化帯内の溶融スラ
    グ中に導入することを特徴とする請求項2記載の方法。
  13. 【請求項13】炉床(4)、壁(2,3)及び天井(5)
    を有する、液浴を形成し、供給材料を溶融するための溶
    融スペース(1)を含み、液浴中に鉄還元剤を導入する
    ためのデバイス、粉状供給材料を加えるための手段、溶
    融スペース中に燃料を供給し、溶融スペース内で燃焼さ
    せるためのデバイス、溶融スペースから鋼とスラグとを
    湯出しするための手段を備えた、請求項1記載の方法を
    実施するための装置において、溶融スペース(1)が本
    質的に、冷却要素(12)を備え、かつ溶融スラグ(9)
    中のガススペース(8,10)を処理帯に一致して酸化帯
    (6)と還元帯(7)とに密封分離するために天井
    (5)と壁(2,3)とに固定された仕切り(11)によっ
    て形成される閉鎖環状室であることと;粉状供給材料の
    添加手段と、溶融スペース(1)内に燃料の供給し、燃
    焼させるためのデバイスとが酸化帯(6)に配置され、
    溶融スラグ(9)中に沈降した羽口(15,13)の形状に
    製造されることと;鉄還元剤の導入デバイスが還元帯の
    溶融スラグ(9)の移動方向から見て最初の部分に配置
    され、溶融スラグ中に沈降した少なくとも1つの羽口
    (26)の形状に製造されることと;溶融室(1)から鋼
    とスラグとを湯出しするための手段が鋼の湯出しのため
    に還元帯(7)に配置された開口(28)と、スラグの湯
    出しのために還元帯(7)のスラグの移動方向から見て
    最後において酸化帯(6)との境界に配置された開口
    (30)とを含むことを特徴とする装置。
  14. 【請求項14】燃料−酸素羽口(13)が垂直に配置さ
    れ、それらの下部側面が吹込みノズル(14)を備え、該
    ノズルのオリフィスが溶融スラグの移動方向に配向する
    ことを特徴とする請求項13記載の装置。
  15. 【請求項15】酸化帯の中央区分に配置されたスクラッ
    プ添加口(22)と、前記スクラップ添加口(22)の両側
    に配置されたスクラップ溶融用酸素及び/又は燃料−酸
    素羽口(23)とを備えることを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  16. 【請求項16】溶融スラグ中に還元剤を供給するための
    羽口(18)と、スラグを再熱するように設計された燃料
    −酸素羽口(13)とが、溶融スラグの移動方向から見
    て、酸化帯(6)の第2半分の最初に配置されることを
    特徴とする請求項13記載の装置。
  17. 【請求項17】液状鉄を溶融スラグ中に導入するように
    設計され、溶融スラグの移動方向から見て還元帯(7)
    の最初の区分に配置された手段を含み、その後に、還元
    された鉄を沈降させる区分が続くことを特徴とする請求
    項13記載の装置。
  18. 【請求項18】還元帯(7)にガス圧解放弁(23)が備
    えられることを特徴とする請求項13記載の装置。
  19. 【請求項19】還元帯(7)のガススペース(10)を、
    酸素と燃料とを溶融スラグ中に吹込み、そこで燃料を燃
    焼させるための羽口(13)と連結するガス輸送エゼクタ
    ー型ダクト(25)を備えることを特徴とする請求項1記
    載の装置。
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