JP3189027B2 - 飛行体の姿勢制御装置 - Google Patents

飛行体の姿勢制御装置

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JP3189027B2 JP07375494A JP7375494A JP3189027B2 JP 3189027 B2 JP3189027 B2 JP 3189027B2 JP 07375494 A JP07375494 A JP 07375494A JP 7375494 A JP7375494 A JP 7375494A JP 3189027 B2 JP3189027 B2 JP 3189027B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無線操縦される飛行体
の姿勢制御を自動で行う飛行体の姿勢制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば農薬散布用の無線操縦式無
人ヘリコプタは、操縦者からのパイロット指令信号によ
って機体の方位、傾斜角度等を遠隔操作によって制御す
る構造になっていた。そして、この種の無人ヘリコプタ
では、操縦を容易に行うことができるように、パイロッ
ト指令信号によって定められた方位、傾斜角度、高度等
に対して機体の実際の方位、傾斜角度、高度等が風等の
外乱によって変化したとしても機体の姿勢を自動的に修
正する姿勢制御装置を設けることが望まれていた。
【0003】この姿勢制御装置としては、機体がその左
右、前後および上下方向の軸線に対して何度回っている
かを角速度センサを用いて検出すると共に、機体の高度
を検出軸線が機体上下方向に向けられた加速度センサと
高度センサとから検出し、これらの姿勢角および高度が
目標値になるように制御を行うように構成することが考
えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、機体の飛行
状態が目標の状態となるように制御を行うと、農薬散布
用無人ヘリコプタのように燃料以外にも荷物(農薬)の
重量が飛行中に軽くなる場合には、進行方向を一定に保
つのが困難になるという問題があった。
【0005】これは、ヘリコプタはテールロータの推力
によって左右方向へ飛行しようとするのを打ち消すため
に機体を傾斜させる必要があるが、前記姿勢制御を行う
と、この推力を打ち消すようには姿勢角を変えることが
できないからである。例えば、農薬や燃料が満載状態で
前方へ直進するように目標姿勢角を設定すると、農薬お
よび燃料の残量が少なくなって機体の重量が軽くなった
ときには、メインロータの推力に対応してテールロータ
の推力も小さくなって左右方向の推力が相対的に小さく
なるので、満載状態での姿勢角に保つ前記自動制御では
飛行方向が左右にずれてしまう。このような現象は、風
等の外乱を受けたときにも生じてしまう。
【0006】また、高度を目標高度となるように自動制
御を行うと、例えば旋回や急激なフレア動作を行うとき
に高度が低下してしまうという問題もあった。このフレ
ア動作とは、前進している機体を急速に停止させるため
に後ろ向きの推力が得られるように傾斜させることをい
う。
【0007】高度低下を起こすのは高度センサの高度検
出構造に関係していた。すなわち、従来の高度センサ
は、機体の上下方向の軸線(メインロータの軸線)を下
方へ延長させた仮想線に沿う方向の機体と地表との距離
を光学的に検出する構造になっており、例えば機体の鉛
直方向に対する傾斜角度が大きくなると高度センサによ
って検出される高度がそれに合わせて大きくなってしま
い、その値が傾斜以前の高度(目標高度)になるように
高度が下げられるからであった。
【0008】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、機体を自動制御しながらテールロー
タの推力や外乱による影響を打ち消すことができるよう
にすることを目的とする。また、機体を自動制御しなが
ら機体が傾斜しても高度低下がないようにすることを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る飛行体
の姿勢制御装置は、機体の前後、左右方向への加速度
(αX,αY)を検出する前後方向用加速度センサ、左右
方向用加速度センサと、前記2方向の軸線の鉛直線に対
する傾斜角からなる機体姿勢角(θX,θY)を求める姿
勢角演算装置と、前記前後方向用加速度センサによって
検出された前後方向への加速度(αX) および左右方向
用加速度センサによって検出された左右方向への加速度
(αY) を、gを重力加速度とする下記の数式 ΘX=αY/g ΘY=−αX/g に代入して目標姿勢角(ΘX,ΘY)を求め、この目標姿
勢角(ΘX,ΘY)に前記姿勢角演算装置が求めた機体姿
勢角(θX,θY)が一致するように機体を制御する機体
制御装置とを備えたものである。
【0010】第2の発明に係る飛行体の姿勢制御装置
は、第1の発明に係る飛行体の姿勢制御装置において、
機体の上下方向の軸線を下方へ延長させた仮想線に沿う
機体と地表との距離(h)を検出する高度センサを設け
ると共に、機体制御装置に、前記高度センサによって検
出された距離(h)と、姿勢角演算装置が求めた機体姿
勢角(θX,θY)を下記の数式H=hcosθXcosθYに代
入して地球座標系における現在の高度Hを求め、この現
在の高度Hが操縦者によって設定された地球座標系にお
ける目標高度に一致するように制御する高度制御手段を
設けたものである。
【0011】第3の発明に係る飛行体の姿勢制御装置
は、第1の発明に係る飛行体の姿勢制御装置において、
機体の上下方向の加速度(αZ) を検出する上下方向用
加速度センサを設けると共に、機体制御装置に、前記上
下方向用加速度センサによって検出された上下方向への
加速度(αZ) と、前後方向用加速度センサおよび左右
方向用加速度センサによって検出された前後、左右方向
への加速度(αX,αY)とを、gを重力加速度とする下
記の数式 AZ =g−sinθYαX+cosθYsinθXαY+cosθXcosθY
αZ に代入して地球座標系における現在の上下方向への加速
度AZ を求め、この現在の上下方向への加速度AZ が操
縦者によって設定された地球座標系における目標上下方
向加速度に一致するように制御する高度制御手段を設け
たものである。
【0012】
【作用】第1の発明によれば、機体に前後、左右方向へ
の加速度が加わると、姿勢角演算装置が求めた機体姿勢
角が目標姿勢角と一致するように制御される。
【0013】第2の発明および第3の発明によれば、機
体に前後、左右方向への加速度が加わったり、機体の姿
勢角が変化すると、地球座標系における機体の現在の高
度Hや上下方向の加速度AZ が目標とする高度、加速度
と一致するように制御される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図4に
よって詳細に説明する。図1は本発明に係る飛行体の姿
勢制御装置を搭載した無人ヘリコプタの概略構成図、図
2は本発明に係る飛行体の姿勢制御装置の全体構成を示
すブロック図、図3は要部の構成を示すブロック図、図
4は高度制御を説明するための図である。
【0015】これらの図において、1は飛行体としての
無人ヘリコプタの機体、2はメインロータ、3はテール
ロータ、4は前記メインロータ2およびテールロータ3
を回転駆動するエンジンである。5はこのエンジン4の
回転数を制御するエンジンコントローラサーボモータ、
6は前記メインロータ2の傾斜角やピッチ角を制御する
コレクティブサーボモータ、7は前記テールロータ3の
ピッチ角を制御するラダーサーボモータで、これらのサ
ーボモータ5〜7は後述するコントローラ8によって制
御される構造になっている。
【0016】9は機体1に搭載された受信機で、この受
信機9は送信機10が発信したパイロット指令信号を受
信部9aが受信してコントローラ8に出力すると共に、
コントローラ8からの制御信号を前記サーボモータ5〜
7に伝えるアンプ9bを内蔵している。なお、この機体
1には、図示してはいないが農薬を空中から散布するた
めの農薬散布装置が装着されている。
【0017】前記コントローラ8は、機体1の互いに直
交する3つの主方位(前後、左右および上下方向)に対
する角度や機体の高度、鉛直方向に対する加速度等を後
述する各種センサを使用して検出し、送信機10から送
られたパイロット指令信号によって設定された目標飛行
状態となるように制御する構造になっている。ここで、
前記センサとしては、機体1の左右方向の軸線(Y軸)
回りの角度を検出する傾斜計としての加速度センサ11
および角速度センサ12と、機体1の前後方向の軸線
(X軸)回りの角度を検出する傾斜計としての加速度セ
ンサ13および角速度センサ14と、機体1の鉛直方向
の軸線(Z軸)回りの角度を検出する地磁気方位センサ
15および角速度センサ16と、機体1のZ軸方向に対
する加速度を検出するための加速度センサ17と、機体
1の高度を検出するための高度センサ18と、エンジン
4の回転数を検出するエンジン回転数検出センサ19
(図2)である。
【0018】これらのセンサのうちY軸の加速度センサ
11はY軸方向への加速度から機体1のY軸が鉛直方向
に対して何度傾斜しているかを検出し、Y軸の角速度セ
ンサ12は機体1がY軸回りに回転するときの角速度を
検出するように構成されている。また、X軸の加速度セ
ンサ13はX軸方向への加速度から機体1のX軸が鉛直
方向に対して何度傾斜しているかを検出し、X軸の角速
度センサ14は機体1がX軸回りに回転するときの角速
度を検出するように構成されている。
【0019】さらに、地磁気方位センサ15は例えば機
体のX軸が北方位に対して何度回っているかを検出し、
Z軸の角速度センサ16は機体1がZ軸回りに回転する
ときの角速度を検出するように構成されている。加え
て、Z軸の加速度センサ17は機体1のZ軸方向への加
速度から同方向に対しての加速度を検出するように構成
され、高度センサ18は機体1と地表との距離を光学的
に検出するように構成されている。この高度センサ18
は、図4中に破線で示すように、機体1の上下方向の軸
線(Z軸)を下方へ延長させた仮想線に沿う機体1と地
表Eとの距離hを検出する構造になっている。さらにま
た、エンジン回転数検出センサ19は、エンジン4のク
ランク軸(図示せず)の回転を検出するように構成され
ている。なお、前記角速度センサ12,14,16とし
ては、本実施例では光ファイバジャイロが採用されてい
る。
【0020】コントローラ8は、図2に示すように、機
体1の実際の姿勢角を前記各種センサの出力値から演算
する姿勢角演算装置21と、この姿勢角演算装置21に
よって求められた機体1の実際の姿勢角や、加速度セン
サ11,13,17によって検出された加速度、高度セ
ンサ18によって検出された地表からの距離、エンジン
回転数検出センサ19によって検出されたエンジン回転
数に基づいて機体の飛行状態が操縦者の意図する状態と
なるように制御するCPU22と、このCPU22に各
センサを接続するインターフェース等から構成されてい
る。このCPU22が本発明に係る機体制御装置を構成
している
【0021】前記姿勢角演算装置21は、離陸以前の機
体静止時に機体1の地球に対する傾斜角度、方位の値を
検出してこの値を不図示のメモリに記憶させ、離陸後は
角速度センサ14,12,16によって検出された角速
度を積分してなる角度を前記離陸前の値に加算して現在
の姿勢角θX,θY,θZ を求めるように構成されてい
る。離陸以前に求める傾斜角度は加速度センサ11,1
3の出力値を用い、方位は地磁気方位センサ15の出力
値を用いている。また、機体1が静止している状態であ
ることを検出するには、角速度センサ14,12,16
が一定時間の間に予め定めた値より小さい値を継続して
出力したことを検出することによって行う。
【0022】前記CPU22は、各アクチュエータ制御
量演算処理手段23と、姿勢維持手段24とから構成さ
れている。各アクチュエータ制御量演算処理手段23
は、送信機10から送られたパイロット指令信号に基づ
いて目標姿勢角並びに目標方位、目標高度および目標推
力等の目標値を演算する機能と、Z軸方向の加速度セン
サ17によって検出された加速度αZ やエンジン回転数
検出センサ19によって検出されたエンジン回転数に基
づいて実際の推力を求める機能と、前記姿勢角演算装置
21が求めた姿勢角θX,θY,θZ 、高度センサ18に
よって検出された地表までの距離hおよび前記実際の推
力とが前記目標姿勢角、目標高度および目標推力と一致
するように前記サーボモータ5〜7を制御する機能とを
有している。
【0023】前記姿勢維持手段24は、機体1に積載さ
れた農薬や燃料が減ったり機体1が風等の外乱を受けた
り、あるいは旋回や急激なフレア動作を行ったとしても
目標とする飛行状態を維持するように、前記姿勢角演算
装置が求めた姿勢角θX,θY、加速度センサ11,1
3,17によって検出された角速度αX,αY,αZ 、高
度センサ18によって検出された距離h等に基づいて目
標姿勢角ΘX,ΘYや地球座標系における現在の高度Hお
よび現在の上下方向加速度AZ を求め、これらをそれぞ
れ前記各アクチュエータ制御量演算処理手段23に出力
するように構成されている。なお、この姿勢維持手段2
4が求めた目標姿勢角ΘX,ΘYや現在の高度Hおよび現
在の上下方向加速度AZ を各アクチュエータ制御量演算
処理手段23が採用するのは、操縦者が送信機10を操
作して制御スイッチ(図示せず)がON状態になってい
るときのみである。
【0024】このため、この飛行状態維持スイッチがO
N状態にあるときには、高度センサ18によって検出さ
れた地表までの距離hや、Z軸方向の加速度センサ17
によって検出された加速度αZ は、姿勢維持手段24が
求めた前記高度H,加速度AZ に置き換えられることに
なる。
【0025】ここで、飛行状態を維持するための前記目
標姿勢角ΘX,ΘYや現在の高度Hおよび現在の上下方向
加速度AZ を求める手法について説明する。先ず、機体
1の地球Eに対する位置を座標で示すと下記の数式
(1)のようになる。
【0026】
【数1】 そして、この式(1)を座標変換すると下記の数式
(2)のようになる。
【0027】
【数2】 なお、上記式(1)および式(2)においてEおよびE
-1は下記の式(3)、式(4)のようになる。
【0028】
【数3】 これらの数式より地球座標系の加速度と機体座標系の加
速度は下記の式(5)のようになる。なお、式(5)に
おいて(αEX,αEY,αEZ)は地球座標系での加速度を
示し、(αBX,αBY,αBZ) は機体座標系での加速度
を示す。また、式(6)に機体座標系での加速度(αB
X,αBY,αBZ)と、機体1に搭載された各加速度セン
サ13,11,17の出力(αX,αY,αZ) の関係を
示す。
【0029】
【数4】 ここで、機体1が地球に対して左右、前後および上下方
向に加速度をもたないためには、下記の式(7)のよう
になればよい。
【0030】
【数5】 そして、上記式(5)および式(6)より下記の式
(8)が得られる。なお、式中のgは重力加速度であ
る。
【0031】
【数6】 この式(8)および前記式(7)より、 αEX=cosθYαX+sinθXsinθYαY+sinθYcosθXαZ=0・・・・(9) αEY=cosθXαY−sinθXαZ=0・・・・(10) となる。なお、Z軸回りの角度θZ=0としている。こ
の式(9)、式(10)を変形してY軸回りの角度θY
、X軸回りの角度θXを求めると、下記の式(11)、
式(12)のようになる。
【0032】
【数7】 この式(11)、式(12)より、機体1が外乱等によ
って左右、前後方向に進むのを抑えるには、姿勢角演算
装置21が求めたθX,θYを、前記αY /gから求めた
θXと、−αX /gから求めたθYに一致するように制御
すればよい。これにより姿勢維持手段24が求める目標
姿勢角ΘX,ΘYは、ΘX=αY/g、 ΘY=−αX/gと
なる。
【0033】また、前記(5)式のZ成分を計算する
と、下記の式(13)が得られる。 αEZ=−sinθYαX+cosθYsinθXαY+cosθXcosθYαZ+g・・・(13)
【0034】すなわち、機体1が傾斜しても高度が低下
しないような推力を得るためには、Z軸方向の加速度セ
ンサ17によって検出されたαZ を前記式(13)に示
すαEZに代えればよいことになる。これにより、姿勢維
持手段24が求める現在加速度AZは、 AZ=g−sinθYαX+cosθYsinθXαY+cosθXcosθYαZ・・・(14) となる。
【0035】さらに、機体1が旋回を行ったり急激なフ
レア動作を行ったときに高度が低下しないようにするに
は、下記の式(15)に示すようになればよい。
【0036】
【数8】 この式(15)からZEを求めると、ZE=Z・cosθXco
sθY・・・・(16)となる。この式(16)から、高
度センサ18によって検出された距離をhとすると、機
体1の実際の高度Hは、H=hcosθXcosθY・・・・
(17)となる。この高度検出状態を図4に示す。
【0037】すなわち、制御スイッチがON操作された
ときに高度センサ18によって検出された距離hから地
球座標系における目標高度H0 を計算するには、下記の
式(18)を用いて行えばよい。 H0 =hcosθXcosθY・・・・(18)
【0038】なお、目標高度H0 としては、上述したよ
うに前記(18)式から求める以外に、以下に述べるよ
うに設定することもできる。例えば飛行高度が決められ
ていてこの高度を保持させるような場合には、設定高度
をCPU22に予め記憶させておき、この設定高度を目
標高度H0 とする。また、送信機10の昇降操作用ステ
ィック(図示せず)の傾斜角を検出するセンサによって
検出された値と対応させて目標高度H0 を増減させるこ
ともできる。このとき、スティックの傾斜角に対応する
目標高度H0 は、CPU22の不図示のメモリに予め記
憶させておく。
【0039】一方、制御スイッチがON状態であるとき
の目標上下方向加速度AZ0としては、設定加速度をCP
U22に予め記憶させておき、この設定加速度を目標上
下方向加速度AZ0としたり、送信機10の昇降操作用ス
ティック(図示せず)の傾斜角を検出するセンサによっ
て検出された値と対応させて目標上下方向加速度AZ0を
増減させることもできる。この場合、スティックの傾斜
角に対応する目標上下方向加速度AZ0は、CPU22の
不図示のメモリに予め記憶させておく。
【0040】上述したように構成されたコントローラ8
を備えた無人ヘリコプタでは、コントローラ8によって
現在の機体1の飛行状態が操縦者の意図する目標飛行状
態となるようにサーボモータ5〜7が制御される。この
ときには、姿勢角演算装置21が求めた実際の姿勢角θ
X,θY,θZ と、Z軸方向の加速度センサ17によって
検出された機体Z軸方向の加速度αZ と、高度センサ1
8によって検出された地表までの距離hと、エンジン回
転数センサ19によって検出されたエンジン回転数等の
データに基づいて制御が行われる。
【0041】そして、飛行中に飛行状態維持スイッチを
ON操作すると、コントローラ8の各アクチュエータ制
御量演算処理手段23は、姿勢維持手段24が求めた目
標姿勢角ΘX,ΘY、地球座標系における現在の高度Hお
よび現在の上下方向の加速度AZ を使用して飛行状態を
制御するようになる。言い換えれば、機体1に左右、前
後方向への加速度αX,αYが加わると、姿勢角演算装置
21が求めた機体姿勢角θX,θYが前記加速度に応じた
目標値と一致するように制御されることになる。
【0042】目標姿勢角ΘX,ΘYを使用して制御を行う
と、機体1に加わる左右方向や前後方向への加速度α
X,αYに応じて機体1の姿勢が変化する。このため、機
体1に搭載された農薬や燃料が減少することに起因して
機体1が軽くなり、メインロータ2およびテールロータ
3の推力が減って機体1に左右何れかの方向へ加速度が
加わるときには、この加速度に応じて機体1が傾斜し、
左右方向への推力は機体1が傾斜することによって打ち
消される。また、このときに機体1が例えば風を受けて
左右、前後方向に流されるような場合にも、前記同様に
傾斜され、風上に向けて推力が生じるように制御され
る。
【0043】したがって、テールロータ3の推力や風等
の外乱による影響を操縦者が何等操作することなく打ち
消すことができるようになる。
【0044】さらに、現在の高度Hおよび角速度AZ を
使用して制御を行うと、機体1に加わる左右方向や前後
方向への加速度αX,αYや、姿勢角θX,θYに応じて高
度や推力が制御されるようになる。言い換えれば、機体
1に加速度αX,αYが加わっったり姿勢角θX,θYが変
化すると、Z軸方向の加速度センサ17および高度セン
サ18の出力がこの加速度αX,αYや姿勢角θX,θYに
応じた値に補正されることになる。このため、機体1を
旋回させたり急激なフレア動作を行ったりして機体1の
Z軸が鉛直方向に対して傾斜したとしても、機体1の高
度は目標高度に維持される。
【0045】なお、本実施例では現在の高度Hと現在の
上下方向の加速度AZ との両方を利用して高度制御を行
う例について説明したが、高度制御を行うに当たっては
これらの一方のみを採用するだけでもよい。
【0046】さらに、本実施例では無人ヘリコプタの飛
行制御を行う例について説明したが、制御対象とする飛
行体としては、無線操縦される飛行船や飛行機等であっ
てもよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る飛
行体の姿勢制御装置は、機体の前後、左右方向への加速
度(αX,αY)を検出する前後方向用加速度センサ、左
右方向用加速度センサと、前記2方向の軸線の鉛直線に
対する傾斜角からなる機体姿勢角(θX,θY)を求める
姿勢角演算装置と、前記前後方向用加速度センサによっ
て検出された前後方向への加速度(αX) および左右方
向用加速度センサによって検出された左右方向への加速
度(αY) を、gを重力加速度とする下記の数式 ΘX=αY/g ΘY=−αX/g に代入して目標姿勢角(ΘX,ΘY)を求め、この目標姿
勢角(ΘX,ΘY)に前記姿勢角演算装置が求めた機体姿
勢角(θX,θY)が一致するように機体を制御する機体
制御装置とを備えたため、機体に左右、前後方向への加
速度が加わると、姿勢角演算装置が求めた機体姿勢角が
前記加速度に応じた値に修正される。
【0048】このため、テールロータの推力や風等の外
乱による影響を操縦者が何等操作することなく打ち消す
ことができるようになる。
【0049】第2の発明に係る飛行体の姿勢制御装置
は、第1の発明に係る飛行体の姿勢制御装置において、
機体の上下方向の軸線を下方へ延長させた仮想線に沿う
機体と地表との距離(h)を検出する高度センサを設け
ると共に、機体制御装置に、前記高度センサによって検
出された距離(h)と、姿勢角演算装置が求めた機体姿
勢角(θX,θY)を下記の数式H=hcosθXcosθYに代
入して地球座標系における現在の高度Hを求め、この現
在の高度Hが操縦者によって設定された地球座標系にお
ける目標高度に一致するように制御する高度制御手段を
設けたものであり、第3の発明に係る飛行体の姿勢制御
装置は、第1の発明に係る飛行体の姿勢制御装置におい
て、機体の上下方向の加速度(αZ)を検出する上下方
向用加速度センサを設けると共に、機体制御装置に、前
記上下方向用加速度センサによって検出された上下方向
への加速度(αZ) と、前後方向用加速度センサおよび
左右方向用加速度センサによって検出された前後、左右
方向への加速度(αX,αY)とを、gを重力加速度とす
る下記の数式 AZ =g−sinθYαX+cosθYsinθXαY+cosθXcosθY
αZ に代入して地球座標系における現在の上下方向への加速
度AZ を求め、この現在の上下方向への加速度AZ が操
縦者によって設定された地球座標系における目標上下方
向加速度に一致するように制御する高度制御手段を設け
たものであるため、機体に前後、左右方向への加速度が
加わったり、機体の姿勢角が変化すると、地球座標系に
おける機体の現在の高度Hや上下方向の加速度AZ が目
標とする高度、加速度と一致するように制御される。
【0050】このため、機体を旋回させたり急激なフレ
ア動作を行ったりして機体の上下方向の軸線が鉛直方向
に対して傾斜したとしても、機体の高度は目標高度に維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る飛行体の姿勢制御装置を搭載し
た無人ヘリコプタの概略構成図である。
【図2】 本発明に係る飛行体の姿勢制御装置の全体構
成を示すブロック図である。
【図3】 要部の構成を示すブロック図である。
【図4】 高度補正を説明するための図である。
【符号の説明】
1…機体、2…メインロータ、3…テールロータ、4…
エンジン、5…エンジンコントローラサーボモータ、6
…コレクティブサーボモータ、7…ラダーサーボモー
タ、8…コントローラ、9…受信機、10…送信機、1
1…加速度センサ、12…角速度センサ、13…加速度
センサ、14…角速度センサ、15…地磁気方位セン
サ、16…角速度センサ、21…姿勢角演算装置、22
…CPU、23…各アクチュエータ制御量演算処理手
段、24…姿勢維持手段。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B64C 13/16 B64C 27/04 B64C 39/02 G05D 1/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機体の前後、左右方向への加速度(α
    X,αY)を検出する前後方向用加速度センサ、左右方向
    用加速度センサと、前記2方向の軸線の鉛直線に対する
    傾斜角からなる機体姿勢角(θX,θY)を求める姿勢角
    演算装置と、前記前後方向用加速度センサによって検出
    された前後方向への加速度(αX) および左右方向用加
    速度センサによって検出された左右方向への加速度(α
    Y) を、gを重力加速度とする下記の数式 ΘX=αY/g ΘY=−αX/g に代入して目標姿勢角(ΘX,ΘY)を求め、この目標姿
    勢角(ΘX,ΘY)に前記姿勢角演算装置が求めた機体姿
    勢角(θX,θY)が一致するように機体を制御する機体
    制御装置とを備えたことを特徴とする飛行体の姿勢制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の飛行体の姿勢制御装置に
    おいて、機体の上下方向の軸線を下方へ延長させた仮想
    線に沿う機体と地表との距離(h)を検出する高度セン
    サを設けると共に、機体制御装置に、前記高度センサに
    よって検出された距離(h)と、姿勢角演算装置が求め
    た機体姿勢角(θX,θY)とを下記の数式 H=hcosθXcosθY に代入して地球座標系における現在の高度Hを求め、こ
    の現在の高度Hが操縦者によって設定された地球座標系
    における目標高度に一致するように制御する高度制御手
    段を設けたことを特徴とする飛行体の姿勢制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の飛行体の姿勢制御装置に
    おいて、機体の上下方向の加速度(αZ) を検出する上
    下方向用加速度センサを設けると共に、機体制御装置
    に、前記上下方向用加速度センサによって検出された上
    下方向への加速度(αZ) と、前後方向用加速度センサ
    および左右方向用加速度センサによって検出された前
    後、左右方向への加速度(αX,αY)とを、gを重力加
    速度とする下記の数式 AZ =g−sinθYαX+cosθYsinθXαY+cosθXcosθY
    αZ に代入して地球座標系における現在の上下方向への加速
    度AZ を求め、この現在の上下方向への加速度AZ が操
    縦者によって設定された地球座標系における目標上下方
    向加速度に一致するように制御するする高度制御手段を
    設けたことを特徴とする飛行体の姿勢制御装置。
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