JP3188263U - 防災シェルター - Google Patents

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Abstract

【課題】非災害時は住宅の生活機能を補助するとともに、地震、水害等発生した際に、より確実な避難を可能とするための防災シェルターを提供する。【解決手段】生活機能を備える住宅に隣接設置される防災シェルター1であって、当該防災シェルターは、被災者が出入りするドア3dと覗き窓3wを有するシェルター本体3aと、当該シェルター本体の中に設けられた住宅の生活機能を補完及び/又は一部代替する生活補助機能と、を備え、また、水密性を備え、地上載置時と同じ姿勢で浮遊可能となるように全重量や重心位置を設定することによりバランスを崩さずに水中浮遊可能に構成されている。さらに、仮設住宅として被災者が居住可能な生活空間と生活インフラを備えている。【選択図】図1

Description

本考案は、生活機能を備える住宅に隣接設置され、地震、崖崩れ、洪水、津波等の災害等から被災者が避難するための防災シェルターに関する。
記憶に新しい災害として、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震がある。崩れて来た屋根の下敷きになったり、崖崩れの土砂に埋もれたりして、人命が落されている。地震による津波は多くの人の命を奪った。原子力発電所の事故から身を守る手段が必要であることも認識された。
このような地震発生時に、倒壊した家屋に押し潰されて圧死したり、あるいは、家屋や瓦礫等の落下物の下敷きとなって窒息死したりして、犠牲になるのを防止するための地震対策用の装置としては、例えば、特許文献1に開示されたシェルター(以下、「従来のシェルター」という)が知られている。
従来のシェルターは、車台と、車台の上に分離可能に載置固定されたシェルターと、を備えている。シェルターには、その天井を貫通する操作ボルトが設けられ、天井の上にはパンタグラフ状の係止体が折り畳まれた状態で設けられている。操作ボルトは、シェルター内部にいる被災者が操作して係止体を上方へ伸展させるためのものである。係止体を伸展させるのは、そこにヘリコプターから吊り下げられた留め具を引っ掛け、車台から分離させたシェルターを吊り上げて被災者をシェルターごと安全な場所へ避難させるためのものである。
一方、本出願人が提案した浮遊シェルターは、土砂崩れや家屋倒壊はもとより、シェルターが水没した場合を想定して作られていて、水中浮遊するときに内部にいる被災者が上下逆さにならないようにするための姿勢矯正構造を備えている。この姿勢矯正構造を備えた浮遊シェルター(以下、「従来の浮遊シェルター」という)は、設置型であって可動式ではない(特許文献2)。
特開2006−328912号公報(段落0016、0025、0028、0029、0044、0045、図1、14、15参照) 実用新案登録第3180913号公報(段落0021、0022、図2、3参照)
しかしながら、従来のシェルターや従来の浮遊シェルターは、そもそも災害時に緊急避難することを主目的としているものであるから、特に、通常時もしくは災害後の使い勝手が十分に考慮されたものではない。このため、平穏な日々が続く中でシェルターを邪魔者扱いされないとも限らない。天災は忘れた頃にやってくるものなのである。このような邪魔者扱いされたり、存在が忘れられたりする恐れがあるのが、上述した緊急避難を主目的としたシェルターが持つ問題点である。
そこで、本考案は、前記問題点を解消すべく考案されたものであり、地震、水害等が単独もしくは複合して発生した際に、より確実な避難を可能とする機能を有することを前提とし、これに生活機能を持たせた防災シェルターの提供を目的とする。
前記課題を解決するために本項案は、次の構成を備えている。なお、いずれかの請求項に記載された考案の説明にあたり行う用語の定義等は、本考案の目的に反しない範囲で、記載順等に関わらず他の請求項に記載された考案にも適用されるものとする。
(請求項1記載の考案の特徴)
請求項1記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項1のシェルター」という)は、生活機能(生活に必要なインフラ)を備える住宅に隣接設置される防災シェルターであって、当該防災シェルターは、住宅の生活機能を補完及び/又は一部代替する生活補助機能を備えている。このシェルターは、車台に載せたり、また、車輪を設けたりすることにより、可動式としておくことが好ましい。
請求項1のシェルターによれば、防災のためのシェルターであるから地震による倒壊や津波などから被災者を保護するための強度や高耐衝撃性を備えている。これに加え、耐放射能性等の防災に必要な諸機能を併せ備えていることが好ましい。このシェルターは、それが隣接設置された住宅の生活機能の補完、たとえば、住宅にはないリビングや勉強部屋の機能を付け加える機能を有している。住宅にある機能の一部代替、たとえば、住宅のリビングの他に第2のリビングとしてシェルターを活用するようにしてもよい。また、補完と一部代替の両方の機能を併せ持つことを妨げない。このような生活補助機能をシェルターが有することにより、防災シェルターを有効活用できるので、特に通常時や災害後などに邪魔者扱いされることがない。さらに、日ごろから防災シェルターを使用・活用しているので、その存在が忘れられる恐れが払拭され、これが災害発生時の迅速な避難を可能にする。
(請求項2記載の考案の特徴)
請求項2記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項2のシェルター」という)は、請求項1のシェルターであって、前記防災シェルターは、水密性を備え、バランスを崩さずに水中浮遊可能に構成されていることを特徴とする。
請求項2のシェルターによれば、請求項1のシェルターの作用効果に加え、より津波に対し有効なシェルターとなる。昨今は、かつて経験したことのない豪雨などにより、河川が氾濫して家屋が水没する災害が頻発しているが、このような災害にも十分に対応することができる。津波や河川氾濫による水没時においてシェルターがバランスを崩すと、シェルターが横転したり逆さになったりして中の被災者が怪我をする恐れがあるが、このバランスが崩れないように構成することにより被災者の安全を図っている。
(請求項3記載の考案の特徴)
請求項3記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項3のシェルター」という)は、請求項1又は2のシェルターであって、前記防災シェルターは、仮説住宅として被災者が居住可能な生活空間と生活インフラを備えている。生活インフラとは、たとえば、貯水槽設備、調理設備、汚水槽設備、内部電源もしくは外部電源接続端子などのことをいう。備蓄した食料や飲料水なども生活インフラとみることもできる。
請求項3のシェルターによれば、請求項1又は2のシェルターの作用効果に加え、住宅が倒壊して使用不能となったとき、津波に流されたり避難移動したりしたとき、など住宅機能を活用できないとき、仮説住宅としての独立した環境を提供してくれる。
(請求項4記載の考案の特徴)
請求項4記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項4のシェルター」という)は、請求項1ないし3いずれかのシェルターであって、前記浮遊シェルターは、少なくとも部分的に、外側FRP層(外側繊維強化プラスチック層)と、内側FPP層(内側繊維強化プラスチック層)と、当該外側FRP層と当該内側FRP層の間に介在する浮力材層(たとえば、発砲材層)とを備え、浸水があったとしても直ちに水没しないように構成されていることを特徴とする。
請求項4の浮遊シェルターによれば、請求項1ないし3いずれかのシェルターの作用効果に加え、二重のFRP層によって強度が向上する。これに加え、浮力材層が浸水時の水没を、完全防止、若しくは、遅延させる。これによって、被災者の安全確保をより確実なものとすることができる。
本項案に係る防災シェルターによれば、地震、水害等が単独もしくは複合して発生した際に、被災者の安全確保に寄与するとともに、非災害時の生活補助機能により生活機能を補完および/または一部代替して使用者に快適な空間を提供することができる。
住居に隣接設置された防災シェルターの側面図である。 図1に示す防災シェルターの平面図である。 図1に示す防災シェルターの背面図である。 連結機構と解除機構を説明するための側面図である。 車両が水没し防災シェルターが浮遊する様子を示す側面図である。 水中浮遊する防災シェルターを船舶でけん引する様子を示す側面図である。 吊り下げた状態の防災シェルターを示す側面図である。
以下、図面を参照しながら、本考案を実施するための形態(以下、適宜「本実施形態」という)について説明する。
(防災シェルターの概略構造)
図1及び2に示すように、本実施形態に係る防災シェルター1(以下、適宜「防災シェルター1」という)は、浮遊シェルター3と、連結構造5と、解除機構11(図4)と、を備えている。浮遊シェルター3は、移動の必要があるとき、連結構造5によって、けん引用の車両101と連結される。連結構造5の連結は、解除機構11によって解除可能に構成されている。防災シェルター1は、住宅201(図1)に隣接設置され、主として浮遊シェルター3の中に住宅の生活機能を補完もしくは一部代替(又は、補完と一部代替の両方)する生活補助機能を有している。すなわち、住宅の住民は、住宅201と防災シェルター201との間を行き来しながら生活することができる。
(浮遊シェルターの概略構造)
浮遊シェルター3は、全体として水密に構成されたシェルター本体3aと、シェルター本体3aを載置固定させる車台3bによって構成され、可動式かつバランスを崩さずに水中浮遊可能になっている。シェルター本体3aは、本考案の目的の範囲内であれば、その形状や大きさに制限はないが、本実施形態では各辺が丸みを帯びた横長の直方体形状に形成されている。丸みを帯びさせたのは、シェルター本体3aの強度を保ちやすいからである。また、横長直方体形状が選択されたのは、浮遊シェルター3(防災シェルター1)の中に、たとえば、ベッドなどの寝具設備、ダイニングテーブルやキッチンなどの厨房設備、トイレやシャワーなどの衛生設備の他、充電池のような内部電源や外部電源を接続する端子などの生活インフラを設けておく。このような生活に必要な装備を室内に設置することにより、非災害時に住宅201の生活機能を補完・一部代替する補助生活機能を浮遊シェルター3(防災シェルター1)に発揮させることができる。非常用の食料の他、緊急信号灯や緊急電波発信装置等を設置しておくこともよい。キャンピングトレーラー(トラベルトレーラー、キャラバン)として使用できるようにすれば、キャンプのようなアウトドアでの使用にも供することができる。
また、住宅201に備わっていない、たとえば、リビングや子供の勉強部屋として、さらにカラオケ室や楽器練習室等として活用することを妨げない。なお、上記の装備を設置した際でも、シェルター本体3aの中にいる被災者(通常時の使用者も含む、以下、同じ)状態の浮遊シェルター3が、図1に示すように、地上載置時と同じ姿勢で浮遊可能となるように全重量や重心位置を設定しておく。水中浮遊時のシェルター本体3の横転から被災者を確実に保護するためである。
(シェルター本体の構造)
好ましいシェルター本体3aの構造は、図1に丸で囲んだ拡大部分断面図に示すように、外側FRP層3pと内側FRP層3qの間に浮力材層3rを挟んだ三層構造になっている。外側側FRP層3pと内側FRP層3qは、それぞれ繊維強化プラスチックにより構成され、浮力材層3rは、発泡ウレタンフォーム等の高浮力材から構成されている。FRP層を二重としたのは、災害時の外力に十分に対抗可能な強度を得るためであり、浮力材層を介在させたのは、何らかの不測の事態によりシェルター本体3a内に浸水があったとしても、浮遊シェルター3全体が直ちに水没しないようにするためである。内側FRP層3qの内側に、さらに、発泡ウレタンフォーム等により構成したクッション層(図示を省略)を設けてもよい。クッション層は、たとえば浮遊時におけるシェルター本体3aの揺れた際に転倒した被災者を保護するためのものである。
シェルター本体3aの側面には、少なくとも1か所の水密ドア3dと、複数の覗き窓3wと、が設けられている。水密ドア3dは、シェルター本体3aの室内に出入りする被災者が使用するドアであり、外方向へ開放するように構成されていることが好ましい。外方向開放とするのは、内方向開放に比べ、津波等の災害に遭遇したときにシェルター本体3aが受ける外圧に対し強いからである。覗き窓3wには、災害遭遇時でも容易に破損しない強化ガラスが水密設置され、シェルター3aの室内外からそれぞれ反対側が見られるようになっている。覗き窓3wの形状は、強度保持の観点から円形であることが好ましい。また、覗き窓3wの大きさは、形状も含め複数あるもののすべてを同じに設定する必要はないが、いずれにしろ災害遭遇時に対応可能な最低限の強度を備えるように設計することが必要である。覗き窓3wそれぞれの位置は、防災シェルター1が浮遊するときに、その総排水量や重量等との関係から水没しない高さにあることが望ましい。図3に示すシェルター本体3aの正面に設けられている覗き窓3wは、シェルター本体3aの中で解除機構11を操作しようとする被災者が連結機構5を目視できるようにするためにたいへん重要である。
水密ドア3wは、上述したように外方向開放であるので、水難や土砂崩れに遭遇したときの水や土砂に邪魔されて開放できない場合が想定される。そのような場合に備え、シェルター本体3aには、その天板に脱出用ハッチ3hが、外開放可能かつ水密に設けられている。脱出用ハッチ3hは、図3に示す完全開放状態とは別に、半開き状態にする構造(図示を省略)を設けておくとよい。通常使用時はもとより災害遭遇時であって可能なとき、脱出用ハッチ3hを半開き状態にしておくとシェルター本体3内の換気ができるし、被災者が顔を出して外の様子を伺うことができるからである。雨水、水害の水、土砂等が入り込むため脱出ハッチ3hを半開き状態にできないときのために、シェルター本体3aの天板の脱出ハッチ3h隣に換気装置3kが設けられている。換気装置3kは自然換気でも換気扇等による強制換気でもよいが、シェルター本体3aの水密機能を害さない構造である必要がある。換気装置3kには、塵や埃の侵入を防ぐ防塵フィルターや放射能の侵入を阻止する除染フィルター等を取り付けておくことが好ましい。塵埃や放射能等から被災者を保護し、健康を害さずに避難等ができるようにするためである。
シェルター本体3aの天板の外側には、さらに、太陽光発電をするための太陽光パネル3sと、浮遊シェルター3を吊り下げるための複数の留め具3fとが取り付けられている。太陽光パネル3sは、太陽光発電によりシャルター本体3a内の蓄電池(図示を省略)に電源を供給するためのものであり、蓄電池に蓄えた電気は、特に避難時に被災者のライフラインの一つとなる。太陽光パネル3sの形状や個数は、可能な範囲で適宜設定することができる。太陽光パネルは、シェルター本体3aの側面等にも設置可能であることは言うまでもない。次は、留め具3fであるが、本実施形態では、逆さU字形状のものが4個となっており、シェルター本体3aの天板の四隅にそれぞれ設けられている。これらの留め具3fは、図7に示すように、吊り下げワイヤー103を引っ掛けて、クレーンやヘリコプター(いずれも図示を省略)によって浮遊シェルター3を吊り下げ、被災地から安全な場所へ移動したり、いずれかの目的地へ運搬したりするときに使用する。したがって、留め具3f各々は浮遊シェルター3として想定される最大重量(生活装備や被災者等の重量が含まれる)に十分に耐えられる強度を備えていなければならない。
シェルター本体3aの側面には、さらに、少なくとも1個の救命具3eを取り外し可能に取り付けておくことを推奨する。救命具3eは、水難に遭遇したとき、シェルター本体3a内にいた被災者がそこを離れるときに使用すること、また、外にいる他の被災者の救助に用いることができる。さらに、側面に取り付けられた状態の救命具3eは、船舶を岸壁との衝突から保護するためのタイヤフェンダーと同様に、浮遊時に他の浮遊物との直接衝突からシェルター本体3aを保護する機能も有している。これに加え、図示は省略するが、シェルター本体3aの側面に、天板上に昇降するためのハシゴを設けることが好ましい。
(連結構造の構造)
図3及び4を参照しながら、連結構造の一例について説明する。連結機構5は、車両101側に設けられた被係合部材105と解除可能に係合する係合部材5aと、被係合部材105に係合した係合部材5aが外れないようにするための可動外れ阻止部材5bにより構成されている。被係合部材105は、車両101の後端から水平に伸びる細い平板状の部材であって、上下方向に貫通する係合孔105hを備えている。係合部材5aは、逆さL字状の棒材であって、その縦棒部を上から係合孔105hに挿入して係合させるようになっている。このとき、係合部材5aは、その縦棒部先端がわずかに被係合部材105の下端から突き出すように構成されている。可動外れ防止部材5bは、図4に示すように、基部が車台3bにヒンジ固定され、解除時(未連結時)には、下方に向いている開放端(実線で表示)が回動して横方向に向き(破線で表示)、このときに係合部材5aの開放端と縦棒部先端とが接触もしくは近接することによって係合外れを阻止するようになっている。係合阻止を行うのは、被係合部材105と係合部材5aの係合が移動時の上下動によって外れるおそれがあるので、外れないようにするためである。なお、可動外れ阻止部材5bは、横方向(係合阻止方向)に向かってバネ(図示を省略)により付勢されている。したがって、後述する係合解除する際の係合外れ阻止部材5bの回動は、このバネの力に抗しながら行われることになる。
(解除機構の構造)
図4に示すように、解除機構11には、浮遊シェルター3(シェルター本体3a)内に設置された操作部11aと、操作部11aの操作に連動して可動外れ阻止部材5bを解除方向に移動させる動力伝達部11bと、が設けられている。動力伝達部11bは、ブレーキワイヤーで構成され、被災者による操作部11aの操作がフレキシブルチューブ内を長さ方向に移動するワイヤーによって動力伝達されるようになっている。被災者による操作部11aの操作は、動力となって動力伝達部11bを介し連結機構5の可動外れ阻止部材5bを駆動し、これによって可動外れ阻止部材5bはバネ力に抗しながら解除方向に回動するように構成されている。
解除機構11は、被災者の操作により駆動するのが原則であるが、たとえば津波のような水難に遭遇した場合、中にいる被災者がパニックに陥っていたり、浮遊シェルター3の浮遊によって被災者が解除機構11に手が伸ばすことができなかったりすることも想定される。このような場合、防災シェルター1は浮遊しようとするもけん引する車両101は水没しようとするので、両者には上下反対方向の力が作用する。ここで、防災シェルター1の高さより津波の水深が深いと(浅ければ完全水没はしない)、駆動しない解除機構11は防災シェルター1を車両101の完全水没の道連れとしてしまうおそれがある。これを防ぐため、解除機構11の可動外れ阻止部材5bは、下方に回動するように構成されている。つまり、車両101が水没するも防災シェルター1が浮遊することによって両者間には上下方向に大きな位置的格差が生じることになるが、この格差が可動外れ阻止部材5bをバネ力に抗しながら下方に回動させて係合を自動解除し、これによって、浮遊シェルター3は水没しようとする車両101から解放され、そのまま浮遊し続けられるようになっている(図5参照)。
(車台の構成)
図1〜3に示すように、車台3bは、シェルター本体3aを上に載置固定可能に構成され、下方には車輪3tが設けられている。車台3bは、水中浮遊時にシェルター本体3aから切り離すように構成することもできるが、本実施形態では、これを切り離さず水中バランサーとしての機能を持たせてある。すなわち、車台3bがシェルター本体3aの下部に位置することにより、水中浮遊時の防災シェルター1を、地上載置時と同じ姿勢で浮遊可能となるように調整する役目を担っている。水中浮遊時の防災シェルター1の横転から被災者を確実に保護するためである。
(本実施形態特有の作用効果)
ここまで説明してきた本実施形態に係る防災シェルター1の構成、作用効果によって、非災害時には隣接する住宅201の生活機能を補助する。常に生活空間の一部としているため、邪魔にされることはないし、その存在を忘れることもない。一方、水難に遭遇したとき、被災者による操作部11aの操作により、場合によっては自動で、一体であれば共に水没するだろう車両101との連結が解除され、浮遊シェルター3は水中浮遊が可能になる。これにより、被災者の安全が確保される。水中浮遊している避難シェルター1は、たとえば、図6に示すように船舶111によって移送することにより、被災者を安全な場所に避難させることができる。また、図7に示すように吊り下げワイヤー103でクレーンやヘリコプターから吊り下げ移動することもできる。さらに、防災シェルター1は、生活インフラを備えているので、災害去った後、仮設住宅として活用することもできる。
1 防災シェルター
3 浮遊シェルター
3a シェルター本体
3b 車台
3d 水密ドア
3e 救命具
3f 留め具
3k 換気装置
3h 脱出用ハッチ
3p 外側FRP層
3q 内側FRP層
3r 浮力材層
3s 太陽光パネル
3w 覗き窓
5 連結機構
5a 係合部材
5b 可動外れ阻止部材
11 解除機構
11a 操作部
11b 動力伝達部
101 車両
103 吊り下げワイヤー
105 被係合部材
105h 係合孔
111 船舶
201 住宅
(請求項1記載の考案の特徴)
請求項1記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項1のシェルター」という)は、生活機能(生活に必要なインフラ)を備える住宅に隣接設置される防災シェルターであって、当該防災シェルターは、被災者が出入りするドアと覗き窓を有するシェルター本体と、当該シェルター本体の中に設けられた住宅の生活機能を補完及び/又は一部代替する生活補助機能を備えている。このシェルターは、車台に載せたり、また、車輪を設けたりすることにより、可動式としておくことが好ましい。
(請求項2記載の考案の特徴)
請求項2記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項2のシェルター」という)は、請求項1のシェルターであって、前記防災シェルターは、水密性を備え、地上載置時と同じ姿勢で浮遊可能となるように全重量や重心位置を設定することによりバランスを崩さずに水中浮遊可能に構成されていることを特徴とする。
(請求項3記載の考案の特徴)
請求項3記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項3のシェルター」という)は、請求項1又は2のシェルターであって、前記防災シェルターは、被災者が出入りするドアと覗き窓を有するシェルター本体と、当該シェルター本体の中に設けられた住宅として被災者が居住可能な生活空間と生活インフラを備えている。生活インフラとは、たとえば、貯水槽設備、調理設備、汚水槽設備、内部電源もしくは外部電源接続端子などのことをいう。備蓄した食料や飲料水なども生活インフラとみることもできる。
(請求項4記載の考案の特徴)
請求項4記載の考案に係る防災シェルター(以下、「請求項4のシェルター」という)は、請求項1ないし3いずれかのシェルターであって、前記防災シェルターは、少なくとも部分的に、外側FRP層(外側繊維強化プラスチック層)と、内側FP層(内側繊維強化プラスチック層)と、当該外側FRP層と当該内側FRP層の間に介在する浮力材層(たとえば、発砲材層)とを備え、浸水があったとしても直ちに水没しないように構成されていることを特徴とする。

Claims (4)

  1. 生活機能を備える住宅に隣接設置される防災シェルターであって、
    当該防災シェルターは、住宅の生活機能を補完及び/又は一部代替する生活補助機能を備えている。
    ことを特徴とする防災シェルター。
  2. 前記防災シェルターは、水密性を備え、バランスを崩さずに水中浮遊可能に構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の防災シェルター。
  3. 前記防災シェルターは、仮説住宅として被災者が居住可能な生活空間と生活インフラを備えている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の防災シェルター。
  4. 前記浮遊シェルターは、少なくとも部分的に、外側FRP層と、内側FPP層と、当該外側FRP層と当該内側FRP層の間に介在する浮力材層とを備え、浸水があったとしても直ちに水没しないように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3何れか記載の防災シェルター。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015193373A (ja) * 2014-03-27 2015-11-05 株式会社光レジン工業 複数ハッチ略箱型シェルター

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