本考案は、流体物質を運ぶためのホースに関する。特に、加圧された流体が内部に存在しないときは収縮状態に自動的に(言い換えると、独りでに)収縮し、加圧された流体が内部に導入されるときに伸長状態に自動的に(独りでに)膨張するホースに関する。収縮状態において、ホースは、比較的短い長さおよび比較的軽い重量ゆえに保管および取り扱いが比較的容易であり、伸長状態において、ホースを流体が必要とされるあらゆる場所に配置することができる。ホースは、弾性内側チューブと、別個の非弾性外側チューブとで構成され、外側チューブが、内側チューブの外周の周囲に配置され、両端においてのみ内側チューブに取り付けおよび接続され、第1の端部と第2の端部との間のホースの全長において内側チューブから分離しており、内側チューブに取り付け、接着、および接続されていない。
様々な流体を運ぶために使用されるホースが、当分野で公知である。これらのホースにおいて直面する問題の一つは、流体の移送に使用されていないときのホースの保管である。現在のホースは、柔軟であり、保管および運搬のために円柱またはドラムの周囲に巻き付けることが可能であるが、ホースの長さおよび幅を減らすことはできない。巻き付けられたホースまたはコイル状のホースが直面する別の問題は、ホースが引き出しまたは繰り出しの際にねじれがちな点にある。この問題は、通常は、平均的な持ち家所有者が、庭用ホースを使用して芝または植物に水を与え、あるいは車を洗車するときに直面する。
消防士らが、ねじれの問題に対する解決策を有している。彼らの使用するホースは、流体がホースから取り除かれるとき、比較的平たい状態につぶれる。したがって、ホースが、ホースを交互に重ねることによって形成される層にて保管される。消防士らは、このように保管されたホースを使用するとき、ホースの一端を引っ張るだけでよく、ホースがねじれを生じることなく直線状になり折り重ねが解かれる。これは、持ち家所有者のホースの保管の問題に対しては、現実的な解決策でない。なぜならば、庭用ホースは消防ホースと比べて比較的直径が小さく、ほぼすべての庭用ホースは、ホースから水がなくなっても平たい状態につぶれることがないからである。当分野で公知のホースにおける別の問題は、ホースがきわめてかさばり、地面に置かれているときにほぐして延ばすことが難しく、流体で満たされているときに流体を必要とする場所に運んで周囲を引きずり回すことも難しく、空になって元の保管場所に戻す必要があるときの持ち運びおよび引き回しもやはり難しい点にある。また、ユーザが、ホースを巻き取るための装置を有していない場合には、ホースを絡まないような方法で地面に置くように試みなければならない。なぜならば、ホースが絡んでしまうと、ホースの次回の使用時にホースをほぐして延ばすことが困難且つもどかしいものになるからである。
したがって、非使用時に自動的に収縮して長さが短くなり、使用のために現実的な長さに自動的に膨張して伸び、非使用時に短い長さに自動的に戻るホースが、当分野で必要とされている。また、重量が比較的軽く、使用のために保管状態から取り出されて流体で満たされるときにねじれることがないホースが、当分野で必要とされている。
R.H.Vansickleらの米国特許第3,481,368号が、弾性ライナ管を複数の金属ワイヤ補強層と外カバーとによって囲んで備えている可撓ホースを開示しており、内部の補強層15が、らせん状に巻かれたワイヤに織物糸を織り交ぜてなり、ワイヤ1本分の厚さを有しており、ワイヤが滑らかな円筒の構造に配置され、織り交ぜのけん縮(縮れ)がすべて織物糸に位置している。ワイヤからなる一つ以上のさらなる補強層20が、織り交ぜの織物糸を備えずにらせん状に巻かれ、エラストマからなる絶縁層が、各々の補強層の間に位置している。編組みワイヤの層を、残りの補強層を覆ってカバーの下方に設けることができる。
J.C.Hamrickの米国特許第3,520,725号が、真空清掃システムを開示しており、通常は吸引用の導管内に収納されているしなやかであるが屈曲に関しては堅固である真空ホースが、導管の曲がりを通過するホースの移動を容易にするために、ホースが導管において伸ばされた状態または引き込まれた収納状態に動かされるときに伸縮性をほとんど或いはまったく有しておらず、ホース20上のピストンが、導管の外側端の出口受けによって保持されたアバットメントを過ぎて移動するように変形可能であるが、そのようでない場合には、ピストンとアバットメントとの間の互いの係合によってホースの導管に対する伸長と引き込みとが(言い換えると、出し入れが)状況に応じて制限される。
Buhrmannらの米国特許第3,682,202号が、半剛体のおおむね周状に配置された支持構造体を備える可撓なポリマー材料からなる改良型のつぶれにくい補強入りホースを開示しており、支持構造体が、好ましくは織布からなる単一の補強層を備え、その大部分が処理済みのポリエステルまたはナイロン繊維で構成されている。ポリエステルまたはナイロン繊維は、有機ポリイソシアネートで処理され、好ましくは非反応性の溶媒における少なくとも2%の有機ポリイソシアネートの溶液で処理されている。ホースは、金属ワイヤの挿入などの追加の補強を必要とせずに、大幅に向上した破裂強度および真空つぶれへの耐性を有している。この発明は、自動車の冷却系に使用される可撓なラジエタホースに特に有用である。
Sullivanの米国特許第4,009,734号が、所望の反動強さを有する可撓な自動引き込みコイル状配管を開示しており、弾性記憶が説明されている。コイル状の配管を、特に空気式の設備に加圧された流体を伝えるための自動引き込み空気配管として構成することができる。コイル状の配管が、化学的に延ばされたポリエステルと約10%〜約50%のポリブチレンテレフタレートポリマーとを含む混合物を押し出すことによって作成される継ぎ目のない押し出しプラスチック管を備えている。
Loganの米国特許第4,091,063号が、成型によるホースの構造を開示し、そのようなホースの製作方法を提示しており、そのようなホースの構造は、軸方向に間隔を空けて位置するねじれと、交互の尾根および谷によって定められる制御された可撓性とを有しており、このホースの構造が、弾性内側層と、弾性外側層と、布地材料で作られて布地材料を定める協働する糸の間にかなりの開放空間を有している中間補強層とを有し、これらの層が、前記かなりの空間を貫いて延びる弾性材料の貫通カラムによって一体構造として接合され、交互の尾根および谷は、制御された可撓性を保証する制御された肉厚を全体に亘って有しており、尾根および谷は、前記制御された肉厚を保証するために半硬化状態の弾性層によって形成されている。
Horneの米国特許第4,276,908号が、熱可塑性ホースを開示しており、補強層が糸および単繊維の組み合わせから作られ、補強とそれと隣接するホースの構成要素との間に機械的な結合を確立できる立体すき間をもたらしている。
Piccoliらの米国特許第4,553,568号が、つぶれた後で元の形状を回復するように新規な編組みらせん補強層によって構成された可撓ホースを開示しており、編組みらせん補強層は、比較的硬い縮れのない単繊維である一つの編組部材と、編組みらせん層の各々の接点において硬い単繊維の周囲に縮れさせた可撓な布地材料である第2の編組部材とを含んでいる。編組みらせんが、つぶれおよびねじれに対する耐性の向上をホースの構造にもたらしている。このホースは、稼働時に車両の車輪によって頻繁につぶされるガソリンポンプの送出ホースとしてきわめて有用である。
Champlebouxの米国特許第4,895,185号が、特に拡張するパッカのための可撓ホースを備える装置を開示しており、ホースが、らせん状に配置された可撓ケーブル製のよろい層によって補強され、少なくとも一端においてこれらの層の圧縮によって剛体片に取り付けられており、同軸であって端部に向かって広がる非接着の円錐圧縮面を有している支持要素および把持要素と、スリットを備えており、圧縮を保証するために補強層の間に駆動される少なくとも一つのくさびとを特徴としている。
Waltonらの米国特許第4,989,643号が、ターボ過給のトラック、バス、自動車、船舶、および発電のエンジンなどの高圧、高温、および/または振動のある環境において使用するための高い耐久性、信頼性、および寿命を有する高性能な複合ホースを開示している。この複合ホースは、高性能エラストマを各層の内面および外面に貼り付けて有している安定した布地の一つ以上の層を備えている。
Mercerの米国特許第5,023,959号が、レクリエーショナルビークルにおいて典型的に見られ、畳むことができるホースを、レクリエーショナルビークル(RV)の車上に収納された畳まれた状態から、RVの保持タンクからRV用のゴミ捨てステーションの入り口に廃棄物を捨てるために使用される伸ばされた状態へと伸ばすための動力またはクランク駆動のホース伸長手段を備えている廃棄物処理システムのための廃棄物ホースを伸縮させるためのシステムを開示している。
Whaleyの米国特許第5,036,890号が、従来からの庭用ホースまたは水ホースの給水栓側の端部に、使用時にホースに加わる張力によって給水栓側の端部においてホースの短い曲げに起因してねじれたり、あるいは破れたりしがちであるホースの当該部位の補強を目的として挿入することができる装置を開示している。この補強装置は、ホースに思いのままに出し入れすることができる一端に弾性ガスケットが取り付けられた或る長さのコイル状の弾性材料を備えている。
LoJacono,Jr.らの米国特許第5,246,254号が、庭用の他用途水ホースとともに使用されるねじれ防止装置を開示しており、この装置は、管状の本体によって定められたハウジングを備えており、管状の本体に水の蛇口に接続される結合部材が回転可能に取り付けられ、管状の本体の他端には、庭用ホースへの接続のためのねじ山が設けられている。さらに装置は細長い可撓ナイロンケーブルを備えており、このケーブルが管状の本体の内壁に形成されたボス部材に固定に接続され、また、このケーブルがホースの全長の内側に容易に配置できるような長さに形成されている。
Igarashiの米国特許第5,264,262号が、少なくとも一つの層からなる内側チューブと、内側チューブの半径方向外側に内側チューブと同軸に配置された外側チューブと、内側および外側チューブの間に介装された補強繊維層とを備える層構造を有する冷媒輸送ホースを開示している。内側チューブが、樹脂組成物で形成された樹脂層を備えている。
Mezzaliraの米国特許第5,477,888号が、プラスチックまたはゴム材料からなる少なくとも一つの管状層(3)と、前記内側層の外面に巻き付けられた管状の形状を有するメッシュ行(5)およびメッシュ列(6)を呈しているチェーン形のメッシュネットワーク(4)と、おそらくは外側層(7)とを備えるホース(10)であって、前記メッシュ列がホースの長手軸に対して傾けられていることを特徴とするホース(10)を開示している。好ましい実施の形態によれば、前記メッシュの行(5)が、メッシュ列(6)の方向と反対の方向に従って、ホースの長手軸Yに対して傾けられている。
Kanaoの米国特許第5,555,915号が、ホース本体と、ホース本体のそれぞれの端部に接続されて掃除機動作パイプおよび掃除機本体にそれぞれ接続される接続シリンダと、ホース本体内にらせん状且つホース本体の全長に亘って連続的に巻かれた補強ワイヤ材料とを備える掃除機ホースを開示している。補強ワイヤ材料は、ホース本体の一端または両端の付近の所定の長さの部分において、補強ワイヤ材料の隣り同士のらせん部分が互いに接近する一方で、ホース本体のホースの壁が内周面に向かってたるむように、急な傾斜のらせん状に形作られている。他方で、補強ワイヤ材料は、ホース本体の一端または両端を除く中間部分において、補強ワイヤ材料の隣り同士のらせん部分がパイプの軸の方向において互いに離れるように、緩やかな傾きのらせん状に形作られている。
Grieveらの米国特許第5,607,107号が、形状記憶ポリエステルのシートから形成された引き込み式の導管を開示している。形状記憶片を製造するために、ポリエステルシートが、所望のコイル状の状態に巻かれる。次いで、シートをコイル状の形状に形状記憶させる方法で加熱および冷却が行なわれる。このプロセスの後に、ポリエステルのシートは、引き伸ばされた後でコイル状の状態に自動的に復帰する。はね閉塞として適する一形状においては、ポリエステルシートの末端が、溢流管に取り付けることができる端部よりも幅広い。別の形状においては、ポリエステルシートが細長いポリエチレン管に収められ、引き込み式のホースが形成される。好ましい形状においては、ホースの末端が、ホースが適切に引き込まれるようにさらに保証するために、ホースの巻き取りおよび繰り出し時に地面に沿って転がるスプール上に支持される。管は、所望であれば、スプリンクラとして機能するための穴をさらに備えることができる。
Carterの米国特許第5,816,622号が、庭用ホースの保護スリーブを開示しており、そのような保護スリーブが、庭用ホースの継手をぴったりと受け入れるように形作られた内腔を有するおおむね管状の本体を有する保護シェル部分を備えている。おおむね管状の本体を有する可撓なひずみ緩和部が、シェル部に着脱可能に取り付けられる。ひずみ緩和部のロック部材が、ひずみ緩和部をシェル部に着脱可能に取り付ける。ロック部材を、シェル部の本体に形成された開口に収容することができる。ロック部材は、開口を通って延びてシェル部の本体に係合し、シェル部から遠ざかるひずみ緩和部の軸方向の移動を防止する弛緩状態から、開口の外に内側に曲がり、シェル部の本体との係合から外れてシェルとひずみ緩和部との間の相対の軸方向の移動を可能にする内側に曲がった状態に、弾性的に可動である。ひずみ緩和部は、庭用ホースの他の庭用ホースとの取り付けを容易にする把持面を定める外面を有している。
Horstらの米国特許第5,894,866号が、庭用ホースアセンブリを開示しており、庭用ホースアセンブリが、そのようなホースアセンブリの少なくとも一部位を含む保持手段を備えており、保持手段および部位が、ホースアセンブリを手を使わない方法で使用できるよう、該部位を所望の位置に保持するための関連の支持部の周囲に巻かれるように構成されている。
Fujimotoの米国特許第6,024,132号が、軟質樹脂でそれぞれ製作された内壁2および外壁3と、両者の間に介装されたらせん状の硬質補強4とで構成された蛇腹状のホース壁1を備える可撓ホースを開示している。ホースが収縮するとき、らせん状の溝7がホースの内側に形成される。内壁2は、部分的には外壁3および硬質らせん補強4に接着または融合しておらず、未接合の部位または小部分8が形成されている。ホースの収縮時に、未接合の小部分8が外壁3およびらせん硬質補強4から離れ、ホースの内側方向に移動して、らせん状の溝7を閉じる。したがって、流体が任意の長手方向に流れても、可撓ホースの流れの抵抗が小さくなる。
Akedoらの米国特許第6,024,134号が、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン樹脂からなる主体層の少なくとも片面に軟質塩化ビニル樹脂からなる被覆層を融着一体化した積層テープをらせん状に巻き回し、その隣接する側縁同士を接合してホース壁を形成する旨を開示している。
Wellsらの米国特許第6,098,666号が、例えば車両内の空気圧源から車両のエアブレーキシステムに加圧された流体を搬送するための配管アセンブリを開示している。このアセンブリは、可撓な第1および第2の配管部材を備えており、その各々が外面を有しており、前方の末端から後方の末端に軸方向に延びている。
Ericksenの米国特許第6,568,610号が、標準的な庭用ホースに接続される可撓な水噴霧棒を開示しており、そのような水噴霧棒が、下端を庭用ホースに接続でき、上端を可撓管アセンブリに接続できるハウジングを有しており、可撓管アセンブリの他端が噴霧ノズルに接続されている。ピストルグリップハウジングが、棒のノズルからの水の流れを制御するための水バルブに作動可能に接続されたトリガ機構などの水流制御弁を備えている。
Ragnerらの米国特許第6,948,527号が、流体(液体、気体、固体粒子、およびこれら三つの組み合わせ)の搬送に使用される直線的に自動動作するホースを開示している。ホース(30)及び(30b)が、付勢ばね(36)を有しており、付勢ばね(36)は、全長に亘って延び、一つまたは複数のばね、並びに/或いは複数の直径のばねコイルを備えることができる。ばね(36)が、シールされたホースを形成するよう、外側においてはホースカバー材料(32)で覆われ、内側においてはホースカバー材料(34)で覆われ、これらホースカバー材料は、ホースが収縮してばね(36)のコイルが押されて互いに近付くときに、カバー材料に邪魔にならないように移動する余地を与えるために、ホース(30)又は(30b)のそれぞれについて意図される用途に応じて、個々のばねコイルの間において半径方向内側または外側にたわむ。
Weykerの米国特許第6,955,189号が、庭用ホースアセンブリが、開いた第1の端部と、開いた第2の端部と、第1および第2の開いた端部の間を延びる周壁とを備える細長い可撓管状部材を備える旨を開示している。管状部材の長手軸を横切って得られる断面が、管状部材が流体で満たされたときにおおむね長円の形状を有し、管状部材が流体で満たされていないときに実質的に平坦な形状を有する。管状部材は、蛍光色に着色された外面を有する。ねじ山付きの雌カプラが、流体を通すことができるように第1の端部に接続され、ねじ山付きの雄カプラが、流体を通すことができるように第2の端部に接続されている。
Ragnerの米国特許第7,549,448号が、流体(液体、気体、固体粒子、およびこれら三つの組み合わせ)の搬送に使用される直線的に自動動作するホースを開示している。ホース(30)が、全長に亘って延びる付勢ばね(36)を有しており、付勢ばね(36)は、一つまたは複数のばね並びに/或いは複数の直径のばねコイルを備えることができる。ばね(36)が、シールされたホースを形成するよう、外側においてはホースカバー材料(32)で覆われ、内側においてはホースカバー材料(34)で覆われ、これらホースカバー材料は、ホースが収縮してばね(36)のコイルが押されて互いに近付くときに、カバー材料に邪魔にならないように移動する余地を与えるために、ホース(30)について意図される用途に応じて、個々のばねコイルの間において半径方向内側または外側にたわむ。
米国特許第3,481,368号
米国特許第3,520,725号
米国特許第3,682,202号
米国特許第4,009,734号
米国特許第4,091,063号
米国特許第4,276,908号
米国特許第4,553,568号
米国特許第4,895,185号
米国特許第4,989,643号
米国特許第5,023,959号
米国特許第5,036,890号
米国特許第5,246,254号
米国特許第5,264,262号
米国特許第5,477,888号
米国特許第5,555,915号
米国特許第5,607,107号
米国特許第5,816,622号
米国特許第5,894,866号
米国特許第6,024,132号
米国特許第6,024,134号
米国特許第6,098,666号
米国特許第6,568,610号
米国特許第6,948,527号
米国特許第6,955,189号
米国特許第7,549,448号
ホース内の流体の圧力が加えられることによって長手方向に自動的に(言い換えると、独りでに)膨張および横方向に自動的に(独りでに)膨張するホースが開示される。ホースは、非膨張状態または収縮状態の長さの最大6倍に長手方向に自動的に伸びることができ、非膨張状態の幅の最大6倍に横方向に自動的に膨張することができる。ホース内の流体の圧力が解放されると、ホースは収縮状態に自動的に収縮する。ホースは、弾性材料から作られた膨張可能な内側チューブと、非弾性材料から作られた別個の外側チューブとを備えており、外側チューブが、内側チューブの外周および長さに亘って周りに配置され、第1および第2の端部においてのみ内側チューブに固定され、第1の端部と第2の端部との間の内側チューブの全長において内側チューブへの取り付け、接続、接着、および固定がされておらず、第1の端部と第2の端部との間の内側チューブの全長に亘って内側チューブに対して自由に動くことができる。
したがって、本考案の目的は、ホース内の流体の圧力が加えられることによって長手方向に自動的に膨張および横方向に自動的に膨張するホースを提供することにある。具体的には例えば、第1の端部および第2の端部を有しており、内部が実質的に中空である可撓で細長い外側チューブと、第1の端部および第2の端部を有しており、内部が実質的に中空であり、弾性材料で形成されている可撓で細長い内側チューブと、内側および外側チューブの第1の端部に固定された第1のカプラと、内側および外側チューブの第2の端部に固定された第2のカプラとを備え、第1のカプラが、ホースを流体を通すことができるように加圧流体の供給源に結合させ、第2のカプラが、ホースを流量制限装置に結合させ、流量制限装置がホース内の第1のカプラと第2のカプラとの間の流体の圧力の上昇を生じさせ、該流体の圧力の上昇によって細長い内側チューブが内側チューブの長さに亘って長手方向に膨張するとともに内側チューブの幅を横切って横方向にも膨張することで当該ホースの長さが伸長状態に増加し、さらに、当該ホースが、第1のカプラと第2のカプラとの間の流体の圧力が低下するときに短い長さに収縮するようにしても良い。そして、外側チューブが、該外側チューブの内部に力が加えられたときに長手方向または横方向に伸びることがない材料から作られているようにしても良い。また、外側チューブが、ナイロン、ポリエステル、またはポリプロピレンからなる群から選択される材料から作られているようにしても良い。また、流量制限装置が、第2のカプラに一体に形成されているようにしても良い。また、流量制限装置が、ホースに着脱可能に取り付けられる流体ノズルであるようにしても良い。なお、加圧流体が、気体であるようにしても良いし、半固体の物質であるようにしても良い。
本考案のさらなる目的は、ホース内の流体の圧力が解放されたときに自動的に収縮するホースを提供することにある。収縮状態の長さは、膨張状態の長さの最大で6分の1の短さである。具体的には例えば、内側チューブが、最大で6対1の伸び比を有し、収縮状態または非伸長状態の長さの最大6倍に伸びることができる弾性材料から作られているようにしても良い。また、内側および外側チューブの第1の端部に固定された膨張規制スリーブと、内側および外側チューブの第2の端部に固定された別の膨張規制スリーブとを備えており、これら膨張規制スリーブが、第1のカプラと第2のカプラとの間の流体の圧力の上昇時に、内側チューブの横方向外側への膨張について緩やかな移行をもたらすようにしても良い。さらに、膨張規制スリーブと外側チューブと内側チューブとを第1のカプラに固定する固定装置と、別の膨張規制スリーブと外側チューブと内側チューブとを第2のカプラに固定する別の固定装置とを備えるようにしても良い。そして、固定装置が、ホースの外周を巡って延びているようにしても良い。
本考案のさらに別の目的は、非膨張/非収縮のホースと比べて比較的軽量であるホースを提供することにある。
本考案のまたさらなる目的は、使用時にねじれたり、絡まったりすることがないホースを提供することにある。具体的には、内側チューブおよび外側チューブが、内側および外側チューブが伸長状態にあるときにねじれたりあるいは絡まったりすることがない材料から作られているようにしても良いし、内側および外側チューブが収縮状態にあるときにねじれることがない材料から作られているようにしても良い。
本考案のまたさらなる目的は、外側チューブ上またはスリーブ上に言葉などの印を備えるホースを提供することにある。具体的には、外側チューブ上に印を備えているようにしても良い。そして、印を、ホースが伸長状態にあるときに認識でき、ホースが収縮状態にあるときには認識できないようにしても良い。
本考案のまたさらなる目的は、家屋の蛇口などの水の供給源に容易に着脱することができるホースを提供することにある。具体的には例えば、本考案のホースを庭用ホースとして使用するようにしても良い。なお、本考案のホースを消防士によって使用される消防ホースとして使用するようにしても良い。
本考案の他の目的および利点が、本考案の特定の実施の形態をあくまでも例示および例として述べる以下の説明を添付の図面と併せて検討することによって、明らかになるであろう。ここに含まれる図面は、本明細書の一部を構成し、本考案の典型的な実施の形態を含んでおり、本考案の種々の対象および特徴を説明している。
収縮状態にある本考案の側面図である。
図1の線2−2に沿って得た本考案の断面図である。
伸長状態にある本考案の側面図である。
図3の線4−4に沿って得た本考案の断面図である。
図3の線4−4に沿って得た本考案のホースの一部分の斜視の断面図である。
図1の線2−2に沿って得た本考案のホースの一部分の斜視の断面図である。
本考案のホースの端部に固定された雄カプラの斜視図であり、ホースは伸長状態にある。
本考案のホースの端部に固定された雌カプラの斜視図であり、ホースは収縮状態にある。
本考案について、様々な形の実施の形態が可能であるが、本明細書の開示を本考案の例示と考えるべきであり、本明細書の開示が本考案を例示される特定の実施の形態に限定しようとするものではないという理解のもとで、現時点における好ましい実施の形態(ただし、これに限られるわけではない)が図面に示され、以下で説明される。
次に図1〜図8を参照すると、本考案および本考案を組み立てる方法が示されている。図1および図3が、本考案の自動伸縮ホースの好ましい実施の形態を示している。ホースは、流体の圧力が加わり、ホース内の流体の体積が増えると、自動的に(言い換えると、独りでに)膨張する。ホースは、また、流体の圧力が解放され、ホース内から流体が放出されると、自動的に(独りでに)収縮する。ホース10は、二つの別個のチューブ12および14で構成されている。内側チューブ14は、最大で6対1の伸び比を有する弾性的な材料から形成され、弾性内側チューブ14に加圧流体が導入されたときに弛緩状態または非伸長状態の長さの最大で4〜6倍まで伸びることができる。内側チューブ14について好ましい材料は、天然ラテックスゴムである。しかしながら、天然ラテックスゴムに類似した弾性特性を有する他の合成材料も、使用可能である。弾性内側チューブ14は、自身の長さに対して半径方向外側または側方に膨張する。内側チューブ14の半径方向の膨張は、非弾性外側チューブ12の最大径によって抑制される。外側チューブ12は、非弾性の比較的柔らかい曲げることが可能な管状のウェッビング材料(網状に編まれた材料)から形成される。非弾性外側チューブ12の形成に使用される好ましい材料は、編組みまたは織成(織り)されたナイロン、ポリエステル、またはポリプロピレンである。他の編組みまたは織成の材料も、外側チューブ12を形成するために使用することができる。外側チューブ12の材料の要件は、柔軟であり、曲げることができ、非弾性的であり、最大250ポンド/平方インチ(psi)の内圧に耐えるように充分に丈夫であることである。
ホース10は、さらに、第1の端部の雌カプラ18と、第2の端部の雄カプラ16とを備えている。雄カプラ16は、ねじ山部20と、中央部22と、内側チューブ14、外側チューブ12、および膨張規制スリーブ26が固定される部位24とを含んでいる。内側チューブ14、外側チューブ12、および膨張規制スリーブ26は、本明細書において後述されるように雄カプラに固定される。
雌カプラ18は、雌カプラの内部のねじ山部28を備えている(図1、図3、および図8)。ねじ山部28は、雄ねじ20を受け入れ、ホースを別のホースに接続できるように作られている。ねじ山部28は、さらに、家屋または住居の外部または内部の蛇口または水の出口につながるように作られている。家屋または住居の大部分の水の蛇口には、標準的なサイズの雄カプラまたは継手が設けられている。最も一般的な庭用ホースまたは他のホースには、ホース10を蛇口または水の出口に係合および結合させる標準的なサイズの雌カプラまたは継手が設けられる。内側チューブ14、外側チューブ12、および膨張規制スリーブ27が、本明細書において後述されるように雌カプラに固定される。好ましい実施の形態においては、雌カプラが、雄および雌カプラあるいは任意の他の雄または雌カプラの間に流体を漏らさない接続をもたらすために役に立つワッシャ29をさらに備える。組み立ての際に、非弾性外側チューブ12は、第1の端部および第2の端部においてのみ、雄カプラ16および雌カプラ18によって内側チューブ14に取り付けおよび接続される。外側チューブ12は、第1の端部と第2の端部との間の内側チューブ14の全長において弾性内側チューブ14に取り付けられておらず、接続されておらず、接着されておらず、固定もされておらず、したがって外側チューブ14は、ホースの伸縮時に内側チューブ14の全長に亘って内側チューブに対して自由に移動することができる。
本考案のホース10が、図1、図2、図6、および図8に収縮状態で示されている。この状態において、弾性的である内側チューブ14は、内側チューブ14に内側チューブ14を膨張または伸長させるいかなる力も加わっていない弛緩した収縮状態にある。また、ホースがこの収縮状態にあるとき、外側チューブ12が内側チューブ14に接触しないことに注意すべきである。内側チューブ14と外側チューブ12との間に空間15が存在する(図6)。図6に示されるように、収縮状態における内側チューブ14の壁の厚さは、図5の伸長状態の内側チューブ14の厚さと比べ、比較的大きい。弾性内側チューブ14の横方向への膨張は、内側チューブ14の内側の流体の圧力および体積の増加の結果である。この内側チューブ14の流体の圧力および体積の増加は、弾性内側チューブ14の長さの伸長も生じさせる。横方向および長手方向の両方の内側チューブ14の膨張は、内側チューブの肉厚の減少を生じさせ、内側チューブの直径が増加することで、内側チューブ14を通って流れることができる流体の体積が増大する。この肉厚の減少が、図5に明確に示されており、内側チューブの内径が、内側チューブ14の内側の流体の圧力および体積の増加ゆえに膨張および拡大している。
外側チューブ12は、好ましくは非弾性の柔らかい管状のウェッビング(網状に編まれたもの)で作られる。ウェビングは、編組みまたは織成による丈夫なナイロン、ポリエステル、またはポリプロピレン布地(編み物、織物)、あるいは最大250 psi の内圧に耐えることができる任意の他の管状の編組みまたは織成による非弾性布地(編み物、織物)から作られる。本考案のホース10の膨張若しくは伸長状態(図3〜図5)において、内側チューブ14が膨張し、あるいは引き伸ばされている。この伸長状態において、非弾性外側チューブ12が、図3および図5に示されるように内側チューブ14の側方への膨張を規制する。外側チューブ12は、また、この伸長状態において、全長に亘ってぴんと張り、平滑であり、比較的平坦である(図3および図5に注目されたい)。外側チューブ12は横方向や長手方向に膨張しないため、外側チューブ12の実際の長さおよび幅が、伸長状態のホース10の最大の長さおよび最大の幅を決定する。したがって、外側チューブ12の直径および長さが、弾性内側チューブ14の内部に流体の圧力が加わったときの本考案のホースの直径および長さを決定する。この非弾性外側チューブの直径および長さが、伸長状態にあり、流体の移送や供給に使用されるときのホース10の最終的な直径および最終的な長さである。
本考案の好ましい実施の形態においては、ホース10が、収縮時の長さの4〜6倍に自動的に膨張する。すなわち、収縮状態において10フィートのホースが、加圧された流体がホースの内側チューブ12の内部に供給されたときに自動的に40〜60フィートに膨張する。ホース内の流体の圧力は、加圧された流体をホースの一端に導入し、ホースの他端から出る流体の流れを制限することによって達成される。例えば、本考案のホース10が家屋の周囲の庭用ホースとして使用される場合、カプラ18が、家屋の外壁の蛇口または水の出口に固定される。蛇口が回され、すなわち開かれ、加圧された水がそれでホース10に進入できる。家屋における水の比較的通常の圧力は60 psi である。しかしながら、ホース内の水の圧力は、いくつかの状況に応じて幅広く変化しうる。例えば、水道施設によって供給される水の圧力である。水が井戸などから供給される場合には、ポンプによって供給され、空気袋によって維持される水の圧力である。ノズルまたは他の流体分配装置が、ホースの他端の雄カプラ16に固定される。ノズルは、ノズルから出る水の速度および噴霧のパターンを変化させる従来からのノズルであってよい。多くのノズルは、個人による快適な把持および使用が可能であるようにL字形である。これらのノズルは、内部の弁を操作する枢動式のオン/オフハンドルをさらに有している。この内部の弁は、ノズルを通る水の流れを許し、制限し、さらには停止させる。
ノズルは、ノズルの穴がどの程度大きいかに応じ、ホースの端部に様々な程度の流体の制限をもたらす。ノズルの穴が小さいほど、ノズルがホースの端部における流体の放出をより強く制限し、ホースの内部の圧力が高くなり、ホースの内部の流体の体積が大きくなる。ノズルの穴が大きいと、ノズルがホースの端部における流体の放出をあまり制限せず、ホースの内部の圧力が低くなり、ホースの内部の流体の体積が小さくなる。典型的な家屋からもたらされる圧力は、約60 psi である。本考案の他端における流体の流れが止められ、完全に制限されると、内側チューブの内部の psi は、家屋からもたらされる60 psi の圧力と同じになると考えられる。この高い圧力において、本考案における内側チューブ14および外側チューブ12は、50フィートの最大長さに膨張すると考えられる。ホースの他端において流体が放出されると、ホースの内部の圧力が低くなり、ホースが収縮し始める。しかしながら、本考案は、たとえ他端における圧力が家屋からもたらされる60 psi の典型的な圧力を下回って低下しても、完全に膨張したままである。一例においては、家屋からもたらされる水圧が60 psi であり、ホースの他端のノズルを出る水圧が35 psi であった。この弾性内側チューブ14の内側の35 psi の圧力は、内側チューブ14の横方向および長手方向の膨張が非弾性外側チューブ12によって制約され、非弾性外側チューブ12の最大の長さおよび幅に膨張するまで、内側チューブ14を横方向および長手方向に膨張させるために充分な圧力であった。好ましい実施の形態においては、ホース10が、収縮状態における10フィートの長さから伸長状態における50フィートの長さに膨張する。
図7および図8が、雄および雌のカプラ16および18のそれぞれがどのように本考案の好ましい実施の形態のホースに固定されるのかを示している。図7において、雄カプラ16は複数のねじ山20を備えている。雄カプラ16は、さらに、内側チューブ14、外側チューブ12、および膨張規制スリーブ26の内部に延びる管状の延長部32を備えている。管状の延長部32は、流体の流れを通すことができる中空の内部34を有している。固定装置34が、外側のスリーブ26、外側チューブ12、および内側チューブ14を囲み、これらの構成要素を管状の延長部34に固定している。別途の流量制限装置37が、カプラ16の内部に示されている。ホースノズル、噴霧器、などといった他の種類の流量制限装置も、使用することが可能である。ホース内の流体の流れを制限するどんなものでも、使用することが可能である。図7に見ることができるように、外側チューブ12は比較的平滑であり、内側チューブの壁はより厚い収縮状態と比べて比較的薄く、膨張規制スリーブ26が固定装置34の接合部において内側および外側チューブの膨張を制限している。スリーブ26がないと、内側チューブがすぐに階段関数にて外に膨張し、おそらくは破れてしまうと考えられる。スリーブ26は、内側チューブ14が徐々に膨張して外にテーパ状になることを可能にすることで、この接合部における内側チューブの破れを防止する。締め付けおよびスエージ加工などの他の種類の接続部も、雄カプラを内側チューブ14、外側チューブ14、およびスリーブ26に固定するために使用することができる。他の種類の接続部を使用することで、膨張規制スリーブは不要であるかもしれない。
図8が、本考案のホースに固定された雌カプラ18を示している。図8のホースは、収縮状態にある。雌カプラ18に、複数の雌のねじ山28が設けられている。ねじ山28は、雄カプラに位置する対をなすねじ山20と相互作用および協働し、雄および雌のカプラ16および18の間に流体を漏らさない接続をもたらすように設計されている。雌カプラ18は、さらに、内側チューブ14、外側チューブ12、および膨張規制スリーブ27の内部に延びる管状の延長部36を備えている。管状の延長部36は、流体の流れを通すことができる中空な内部38を有している。固定装置40が、外側のスリーブ27、外側チューブ12、および内側チューブ14を囲み、これらの構成要素を管状の延長部36に固定している。図8に見ることができる通り、柔らかな布地の外側チューブ12は、平滑ではなく、むしろ蛇腹状に折り畳まれ、圧縮され、内側チューブ14の外周の周囲にぴったりと(言い換えると、すき間なく詰められて)集められており、内側チューブ14の壁は伸長状態と比べて比較的厚く、また、スリーブ27は固定装置40の接合部における内側および外側チューブの膨張を制限していない。スリーブ27がないと、ホース10の内部に流体の圧力が加わったときに、内側チューブ14がすぐに階段関数にて外方に膨張し、おそらくは破れてしまうと考えられる。スリーブ27は、内側チューブ14が徐々に膨張して外方にテーパ状になることを可能にすることで、この接合部における内側チューブの破れを防止する。締め付けおよびスエージ加工(据込み)などの他の種類の接続部も、雌カプラを内側チューブ14、外側チューブ12、およびスリーブ27に固定するために使用することができる。他の種類の接続部を使用することで、膨張規制スリーブは不要であるかもしれない。
本考案の他の特徴は、ホースの重量の削減である。収縮状態のホース10は、比較的軽量であり、4〜6倍に膨張した後でも、ホースの重量は増加しない。また、ホースが、雄コネクタと雌コネクタとの間のホースの全長に亘ってばね、ワイヤメッシュ、または他の金属部品などの金属製の構成要素を含んでいないため、10フィートの収縮状態のホースを、わずか2ポンド未満の重量とすることができ、伸長状態においても、50フィートのホースが2ポンド未満の重量でしかないと考えられる(伸長状態のホースの内部の流体の重量は含まない)。しかしながら、対照的に、従来からのゴム製の内径1/2インチの50フィートのホースは、12ポンドもの重量となりうる。この重量の削減により、本考案のホースは、特に優れた体力を持たず、あるいは重たくてかさばる従来からのゴム製ホースを引きずったり、運んだり、あるいは苦労して持ち歩いたりすることを望まない者など、ホースを使用するあらゆる者にとって容易に運ぶことができ、容易に引きずることができ、容易に取り扱うことができ、そして容易に使用可能である。
本考案の別の特徴は、内側チューブ14の内側に圧力が存在しないときに外側チューブ12の長さが減少することである。弾性内側チューブ12に圧力または体積が存在しないとき、内側チューブが自動的に収縮する。内側チューブ14が収縮状態にあるときの外側チューブ12の状態が、図1、図2、および図6に示されている。外側チューブが第1の端部と第2の端部との間のホースの全長において内側チューブに接続されておらず、取り付けられておらず、固定されておらず、あるいは接着されていないため、外側チューブ12の柔らかい布地材料が、内側チューブに対して自由に動くことができる。外側チューブがホースの全長に亘って内側チューブに対して自由に動くことができるという事実は、内側チューブ14の内部に流体の圧力が存在しないとき、外側チューブを収縮状態の内側チューブの長さに沿って蛇腹状に折り畳み、圧縮し、内側チューブの外周の外側の周囲にぴったりと集めることを可能にする。この外側チューブ12の、折り畳まれ、圧縮され、ぴったりと集められた状態が、ホース10のねじれを防止するとともに、ホースの絡まりを防止するうえでも役に立つ。したがって、収縮状態の空のホース10が、従来からの大部分のホースと異なり、ホースのねじれまたは絡まりを心配することなく容易に保管される。ねじれたりあるいは絡まったりすることがないというホース10のこの傾向ゆえに、ユーザは、保管場所から取り出して使用するときにホースの絡まりを解いたりあるいはねじれを直したりしなければならないという心配をせずに、ホース10をきわめて小さい空間に保管することができる。本考案のユーザは、ホースが絡まったりあるいはねじれたりすることを恐れることなく、また、ホースの絡まりを解いたりあるいはねじれを直したりする必要なく、ホース10を保管の状態から取り出し、ホースの一端にノズルまたは他の流量制限装置を取り付け、ホース10を水の蛇口に固定し、水を出すことができる。
従来からの庭用ホースは、使用後に通常は保管の場所まで運ばれてあるいは引きずられて戻され、リールにて保管されるか、あるいはとぐろを巻くようにして平坦な表面に置かれる。これは、ホースを運んで引きずり、そして適切に保管する時間を必要とし、さらに、ホースリールを購入するための費用も必要とする。本考案のホース10は、元の保管場所に自動的且つ迅速に収縮し、したがって容易に折り畳み、巻き上げ、あるいはとぐろ巻きにすることができ、そして、任意の(きわめて小さくてもよい)容器内または任意の表面上に保管することができ、したがってホースの所有者にとって時間および費用の節約となる。
図5および図6が、本考案の好ましい実施の形態を示している。好ましい実施の形態におけるホースの組み立ての際に、弛緩または収縮状態の10フィートの弾性内側チューブ14が、50フィートの非弾性外側チューブ12の中空の内部に挿入される。次いで、10フィートの内側チューブ14および50フィートの外側チューブ12ならびに膨張規制スリーブ27のすべてが、第1の端部においてカプラに取り付けられ、一体に固定される。次いで、10フィートの弾性内側チューブ12が、弛緩または収縮状態の長さの5倍に伸びるまで、外側チューブ12の中空の内部を通って引き伸ばされ、あるいは膨張させられる。組み立てプロセスのこの時点で、膨張させられた弾性内側チューブ12および非弾性外側チューブ14の両方がクランプ(締め付け具)で固定され、内側チューブ12および外側チューブ14の両方が50フィートの長さになる。次いで、内側チューブ12および外側チューブ14ならびに膨張規制スリーブ27が、ホースを依然として伸長状態にしたままで、第2の端部においてカプラに取り付けられ、一体に固定される。すでに述べたように、弾性内側チューブ14および非弾性外側チューブ14は、第1の端部および第2の端部においてのみ取り付けられて一体に固定される。内側チューブ12と外側チューブ14とは、第1の端部と第2の端部との間のホースの全長においては、取り付けられず、接着されず、接続されず、固定もされない。これにより、非弾性外側チューブを、第1の端部と第2の端部との間のホースの全長に沿って内側チューブに対して自由に動かすことができる。
膨張させられた50フィートの弾性内側チューブ14および50フィートの非弾性外側チューブ12から第2の端部のクランプが取り除かれるとき、膨張させられた弾性内側チューブ14が、再び元の10フィートの弛緩した長さに自動的に収縮する。50フィートの非弾性外側チューブ12の長さも、収縮状態のわずか10フィートに減少する。なぜならば、引き伸ばされて伸長させられた弾性内側チューブ12が伸長時の長さから収縮を始めるとき、取り付けられておらず、接着されておらず、接続されておらず、固定もされていない柔らかい布地の非弾性外側チューブ12が、弾性内側チューブ14のゴム状の材料に引っ掛かり、結果として外側チューブ12が自動的に折り畳まれ、圧縮され、収縮状態の内側チューブ14の全長の外周の外側の周囲にぴったりと集められるからである。このように、50フィートの非弾性外側チューブが、10フィートの収縮した弛緩状態の内側チューブ14の周囲に圧縮されてぴったりと集められる多数の折りじわ(襞)を有するがゆえに、折り畳まれ、圧縮され、ぴったりと集められた50フィートの外側チューブ12は、10フィートの収縮状態の内側チューブ12と同じ10フィートの長さになる。
加圧された流体が収縮した弛緩状態の弾性内側チューブ12に導入されるとき、弾性内側チューブは横方向および長手方向に膨張し始め、弾性内側チューブの外周の周辺の外側チューブの折り畳みおよび圧縮が解け始める。結果として、内側チューブが50フィートの最大長に膨張するとき、外側チューブが伸長状態の内側チューブと同じ50フィートの長さに達するまで、内側チューブの全長において外側チューブの折り畳みおよび圧縮が解消される。また、内側チューブが長手方向および横方向の両方に膨張し、その膨張が非弾性外側チューブ12によって制限されるため、内側チューブ14が非弾性外側チューブ12の内側の利用可能な空間のすべてを満たし、したがって図5に示されるように、伸長状態において折り畳みおよび圧縮のない外側チューブ12の表面が平滑になる。
図5のホースは、加圧された流体がホースに導入され、内側チューブ14の内側において流体の圧力が高まり、流体の体積が増大した後の伸長状態にある。ホース10の伸長後の長さは、今や50フィート、600インチ、または15.24メートルである。ホース10内の流体の体積は、0.943ガロン、120オンス、3.569リットル、または3180.64立方センチメートルである。ホース10の外周は、2.12インチまたは5.39センチメートルである。外側チューブ12の直径は、0.68インチまたは1.73センチメートルである。内側チューブ14の直径は、0.64インチまたは1.63センチメートルである。内側チューブ14の壁の厚さは、0.031インチまたは0.079センチメートルである。外側チューブ12の厚さは、0.031インチまたは0.079センチメートルである。外側チューブ12の厚さは、伸長状態および収縮状態の両方において同じままである。内側チューブ14を形成する材料は、任意の色であってよい。図6のホースは、収縮状態にあり、その寸法は以下の通りである。ホースの長さは、10フィート、3.33ヤード、または3.05メートルである。ホース10内の流体の体積は、0.025ガロン、3.2オンス、0.094リットル、または94.635立方センチメートルである。ホース10の外周は、2.インチまたは5.08センチメートルである。外側チューブ12の直径は、0.4インチまたは1.02センチメートルである。内側チューブ14の内径(ID)は、0.25インチまたは0.635センチメートルである。内側チューブの外径(OD)は、0.375である。内側チューブ14の壁の厚さは、0.125インチまたは0.317センチメートルである。外側チューブ12の厚さは、0.031インチまたは0.079センチメートルである。
外側チューブ12は、図3および図5に見られるように、伸長状態において比較的平滑である。この平滑な表面が、ホース10の比較的容易な使用および操作を可能にする。さらに、膨張させられた弾性内側チューブ14および外側チューブ12の平滑な表面が、ホースのねじれを防止する。また、平滑な表面は、外面に印を配置することを可能にする。この印の例が、図5に示されており、「Magic Hose」という言葉である。文字、数字、模様、意匠、および/または図柄などといったすべての種類の印を、外側チューブ12の外面に配置することができる。外側チューブ12に添えることができる任意の種類の印を使用することが可能である。印は任意の色であってよく、黒色または白色も含まれる。外側チューブ12を形成する材料も、任意の色であってよい。
本考案の好ましい実施の形態は、ホース10を満たして膨張させるために水を利用する。しかしながら、他の流体も、本考案において使用可能である。例えば、ガスをホース10に導入し、ホース10を通って運ぶことができる。内側チューブ14にとって腐食性でない液体も、本考案において使用することができる。流動性のある半固体も、本考案において使用することができる。本考案において使用される流体の温度は、本考案のホースに使用される材料の物理的および化学的な特性を変化させる温度よりも低い。また、内側チューブが弾性的であるため、チューブ内の水が凍結する場合に膨張することが可能である。例えば、本考案の庭用ホースが冬期に屋外に残されたならば、ホースに含まれる水が凍結すると考えられる。通常の庭用ホースは裂けてしまうが、本考案は、内側チューブが弾性的であるため、水が氷に変化するときに膨張すると考えられる。
本明細書において言及されたすべての特許および刊行物は、本考案に関係する技術分野の当業者の水準を表わしている。すべての特許および刊行物は、個々の刊行物の各々について援用が具体的且つ個別に表明された場合と同じ程度まで、参照により本明細書に援用される。
本考案の特定の形状を例示したが、本考案が本明細書において説明および図示された特定の形状または構成に限られないことを理解すべきである。本考案の技術的範囲から離れることなく様々な変更を行なうことができ、本考案を本出願に含まれる明細書および図面に図示および記載された内容に限定されると考えてはならないことは、当業者にとって明らかであろう。
本考案が、目的の実行に良好に適し、上述の結果および利点、そして固有の結果および利点の達成に良好に適することを、当業者であれば容易に理解できるであろう。本明細書に記載の実施の形態、方法、手順、および技術は、好ましい実施の形態の現時点における代表であり、例示であって、本考案の技術的範囲を限定しようとするものではない。当業者であれば、変更および他の用途に想到でき、それらは本考案の技術的思想に包含され、添付の特許請求の範囲の技術的範囲によって定められる。本考案を特定の好ましい実施の形態に関して説明したが、特許請求の範囲に記載される考案をそのような特定の実施の形態に不当に限定してはならないことを、理解すべきである。実際、本考案を実行するための上述の態様について、当業者にとって自明な様々な変更が、以下の特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。