JP3186533U - レジスト層の薄膜化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ディップ槽中の薄膜化処理液によってレジスト層中の成分をミセル化させる薄膜化処理ユニットと、ミセル除去液によってミセルを除去するミセル除去処理ユニットとを備えてなるレジスト層の薄膜化装置において、ミセル除去液の薄膜化処理ユニットへの逆流を抑制すること及びレジスト層表面の薄膜化処理液の流動を抑えつつ、ディップ槽からの薄膜化処理液の持ち出しを抑えることができるレジスト層の薄膜化装置を提供する。
【解決手段】薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対にミセル除去液遮断カバー27が設置されている薄膜化装置、ディップ槽2の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に液切りロール対8が設置されている薄膜化装置、及びディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に防液壁25が設置されていることを特徴とする。
【選択図】図12

Description

本考案は、レジスト層の薄膜化装置に関する。
電気及び電子部品の小型化、軽量化、多機能化に伴い、回路形成用のドライフィルムレジスト、ソルダーレジストをはじめとする感光性樹脂(感光性材料)には、プリント配線板の高密度化に対応するために、高解像度が要求されている。これらの感光性樹脂による画像形成は、感光性樹脂を露光後、現像することによって行われる。
プリント配線板の小型化、高機能化に対応するため、感光性樹脂が薄膜化される傾向がある。感光性樹脂には、液を塗布して使用するタイプのもの(液状レジスト)とドライフィルムタイプのもの(ドライフィルムレジスト)がある。最近では15μm以下の厚みのドライフィルムレジストが開発され、製品化も進んでいる。しかし、このような薄いドライフィルムレジストでは、従来の厚さのレジストに比べて、密着性及び凹凸への追従性が不十分となり、剥がれやボイドなどが発生する問題があった。
また、ドライフィルムにて高解像度化を達成する方法としては、露光前に、感光性樹脂に備えられた支持フィルムを剥離し、支持フィルムを介さずに露光する方法がある。この場合、感光性樹脂にフォトツール(フォトマスク)を直接密着させる場合もある。しかしながら、感光性樹脂は、通常ある程度の粘着性を有しているため、フォトツールを感光性樹脂に直接密着させて露光を行う場合、密着させたフォトツールの除去が困難となる。また、感光性樹脂によりフォトツールが汚染されたり、支持フィルムを剥離することにより感光性樹脂が大気中の酸素に曝されたりして、光感度が低下しやすくなる。
上述の点を改善するために、厚い感光性樹脂を使用しながら、高解像度が達成できる種々の手段が提案されている。例えば、サブトラクティブ法によって導電パターンを作製する方法において、絶縁層の片面又は両面に金属層が設けられてなる積層基板上にドライフィルムレジストを貼り付けてレジスト層を形成した後、レジスト層の薄膜化工程を行い、次に、回路パターンの露光工程、現像工程、エッチング工程を行うことを特徴とする導電パターンの形成方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、ソルダーレジストパターンを形成する方法において、導電性パターンを有する回路基板上にソルダーレジストからなるレジスト層を形成した後、レジスト層の薄膜化工程を行い、次にパターン露光工程を行い、再度レジスト層の薄膜化工程を行うことを特徴とするソルダーレジストパターンの形成方法が開示されている(例えば、特許文献2及び3参照)。
また、特許文献4には、レジスト層の薄膜化工程に使用される薄膜化装置が開示されている。具体的には、レジスト層が形成された基板を高濃度のアルカリ水溶液(薄膜化処理液)に浸漬(ディップ、dip)してレジスト層の成分のミセルを一旦不溶化し、処理液中に溶解拡散しにくくする薄膜化処理ユニット、ミセル除去液スプレーによって一挙にミセルを溶解除去するミセル除去処理ユニット、表面を水で洗浄する水洗処理ユニット、水洗水を除去する乾燥処理ユニットの四つの処理ユニットを少なくとも含むレジスト層の薄膜化装置が開示されている。
特許文献4で開示されている薄膜化装置の一部について、図13に示した概略断面図を用いて説明する。薄膜化処理ユニット11では、投入口7からレジスト層が形成された基板3が投入される。基板3は、搬送ロール対4によって、ディップ槽2中の薄膜化処理液1に浸漬した状態で搬送され、レジスト層の薄膜化処理が行われる。その後に、基板3は、ミセル除去処理ユニット12に搬送される。ミセル除去処理ユニット12では、搬送ロール対4によって搬送されてきた基板3に対し、ミセル除去液供給管20を通じてミセル除去液用ノズル21からミセル除去液スプレー22が供給される。基板3上のレジスト層は、薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽2において、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1によって、レジスト層の成分のミセルが薄膜化処理液1に対して一旦不溶化されている。その後、ミセル除去液スプレー22によってミセルが除去されることで、レジスト層が薄膜化される。特許文献4には、「ミセル除去は、ミセル除去液スプレーによって一挙に行うことが重要であり、一定以上の水圧と流量の条件で速やかに行うことが好ましい」との記述がある。
図13に示したレジスト層の薄膜化装置では、基板3が薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対6を通過した地点から、ミセル除去液スプレー22によるミセル除去処理が開始される構造になっている。そして、境界部の搬送ロール対6はミセル除去液スプレー22に晒される構造になっている。ミセル除去液スプレー22によってミセル除去処理される前に、基板3上のレジスト層が境界部の搬送ロール対6に不均一に付着したミセル除去液10と接触すると、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1によって不溶化されていたレジスト層の成分が不均一に溶解可能な状態となる。さらに、溶解可能な状態となった箇所のレジスト層に含まれる低濃度のアルカリ水溶液が周囲のレジスト層を溶解させるため、ミセル除去液スプレー22によってミセル除去処理される前にミセル除去液10が付着した部分のレジスト層は、周囲と比較して厚みが薄くなってしまう場合があった。
また、図13に示したレジスト層の薄膜化装置では、薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽2の出口ロール対5を通過した地点から、ミセル除去処理ユニット12のミセル除去液スプレー22によるミセル除去処理が開始されるまでの間に、1対の境界部の搬送ロール対6だけが存在している。図14は、レジスト層の薄膜化装置において、境界部の搬送ロール対6の拡大概略断面図である。境界部の搬送ロール対6を基板3が通過する際、基板3の厚み分だけ境界部の搬送ロール対6の上側ロールが持ち上げられて、下側ロールとの間に隙間24ができる。ここで、境界部の搬送ロール対6を通過した地点から、ミセル除去液スプレー22が基板3上のレジスト層表面に供給されると、ミセル除去液スプレー22の液流は、レジスト層表面全体に広がり、境界部の搬送ロール対6の上側ロールと下側ロールの間にできた隙間24を通じて薄膜化処理ユニット11内に逆流する場合がある。基板3の厚みが大きい場合には、隙間24も大きくなるため、逆流するミセル除去液10の量が増える傾向がある。ミセル除去液10が薄膜化処理ユニット11内に逆流して、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1とミセル除去液10が混合されると、薄膜化処理液1の濃度が低下し、薄膜化処理の処理ムラが発生しやすくなる場合があった。
さらに、図13に示したレジスト層の薄膜化装置では、基板3が薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽2の出口ロール対5を通過した後、境界部の搬送ロール対6を通過するまでの間、基板3上のレジスト層表面はディップ槽2中から持ち出した薄膜化処理液1の液膜によって被覆された状態になっている。ここで、レジスト層表面が疎水性になっている場合、該液膜との親和性が低くなって、レジスト層表面で薄膜化処理液1が流動し、薄膜化処理液1の被覆量が不均一になる場合がある。薄膜化処理液1の被覆量が多いと、レジスト層の成分のミセル化速度は速くなり、反対に、薄膜化処理液1の被覆量が少ないと、ミセル化速度は遅くなる。そのため、薄膜化処理液1の被覆量が不均一であると、薄膜化されたレジスト層の厚みが不均一になる場合があった。
また、薄膜化処理ユニット11におけるディップ槽2から持ち出された薄膜化処理液1が、ミセル除去処理ユニット12中に多量に持ち込まれる場合もある。薄膜化処理液1は高濃度のアルカリ水溶性であるため、一度に多量に持ち込まれると、ミセル除去液10のpHが上がりすぎてコントロールできなくなり、ミセル除去性能にばらつきが発生し、レジスト層の薄膜化処理量が不均一になる場合があった。
このように、薄膜化されたレジスト層の厚みが不均一になって、薄膜化後のレジスト層に厚みの薄い部分があると、サブトラクティブ法における導電パターン形成では回路の断線の原因となり、ソルダーレジストのパターン形成では耐候性低下の原因となり、どちらも生産における歩留まりの低下につながるという問題があった。
国際公開第2009/096438号パンフレット 特開2011−192692号公報 国際公開第2012/043201号パンフレット 特開2012−27299号公報
本考案の課題は、解像性と追従性の問題を解決することができるレジストパターン形成用のレジスト層の薄膜化装置において、ミセル除去液が薄膜化処理ユニットに逆流し、薄膜化処理液と混ざって薄膜化処理液の濃度が低下することを防止し、レジスト層の薄膜化処理量が不均一になる問題を解決することができるレジスト層の薄膜化装置を提供することである。
また、レジスト層表面の薄膜化処理液の流動を抑えつつ、ディップ槽からの薄膜化処理液の持ち出しを最小限に抑えることにより、レジスト層の薄膜化処理量が不均一になる問題を解決することができるレジスト層の薄膜化装置を提供することである。
本考案者らは、下記考案によって、これらの課題を解決できることを見出した。
(1)薄膜化処理液によってレジスト層中の成分をミセル化させる薄膜化処理ユニットとミセル除去液によってミセルを除去するミセル除去処理ユニットとを備えてなり、
表面にレジスト層が形成された基板を搬送する搬送ロールを有し、
薄膜化処理ユニットが、薄膜化処理液が入っているディップ槽を有し、
ミセル除去処理ユニットが、ミセル除去液を供給するためのミセル除去液供給スプレーを有するレジスト層の薄膜化装置において、
ミセル除去液逆流抑制機構及び薄膜化処理液持出抑制機構から選ばれる少なくとも一種の機構が設置されていることを特徴とするレジスト層の薄膜化装置。
(2)ミセル除去液逆流抑制機構が、薄膜化処理ユニットとミセル除去処理ユニットの境界部の搬送ロール対に設置されたミセル除去液遮断カバーである上記(1)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(3)薄膜化処理ユニットとミセル除去処理ユニットの境界部の搬送ロール対の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバーに開口が設けられている上記(2)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(4)ミセル除去液逆流抑制機構が、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対に設置されたミセル除去液遮断カバーである上記(1)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(5)入口ロール対の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバーに開口が設けられている上記(4)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(6)薄膜化処理液持出抑制機構が、ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に設置された液切りロール対である上記(1)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(7)ディップ槽の出口ロール対、液切りロール対、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対のそれぞれの間隔Lが、各ロールの直径Dに対して、1倍超、3倍以下(D<L≦3D)である上記(6)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(8)ミセル除去液逆流抑制機構が、該ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に設置された防液壁である上記(1)記載のレジスト層の薄膜化装置。
(9)ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に、液切りロール対が設置されている上記(8)記載のレジスト層の薄膜化装置。
本考案によれば、解像性と追従性の問題を解決することができるレジストパターン形成用のレジスト層の薄膜化装置において、ミセル除去液のレジスト層への付着を防止しつつ、ミセル除去液が薄膜化処理ユニットに逆流し、薄膜化処理液と混ざって薄膜化処理液の濃度が低下することを防止することにより、レジスト層の薄膜化処理量が不均一になる問題を解決することができるレジスト層の薄膜化装置を提供することができる。
また、レジスト層表面の薄膜化処理液の流動を抑えつつ、ディップ槽からの薄膜化処理液の持ち出しを最小限に抑えることにより、レジスト層の薄膜化処理量が不均一になる問題を解決することができるレジスト層の薄膜化装置を提供することができる。
本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置において、ミセル除去液遮蔽カバーが設置されたロール対とミセル除去液遮断カバーとを含む部分の拡大概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置において、ミセル除去液遮断カバーの開口の一例を示す拡大概略図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置において、ディップ槽の出口ロール対、液切りロール対及びミセル除去処理ユニットの入口ロール対を含む部分の拡大概略断面図である 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 本考案のレジスト層の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。 従来技術によるレジスト層の薄膜化装置の一部を示す概略断面図である。 レジスト層の薄膜化装置において、境界部の搬送ロール対の拡大概略断面図である。
<薄膜化工程>
薄膜化処理液によるレジスト層の薄膜化工程とは、薄膜化処理液によってレジスト層中の成分のミセルを一旦不溶化し、処理液中に溶解拡散しにくくする薄膜化処理、ミセル除去液スプレーによって一挙にミセルを溶解除去するミセル除去処理を含む工程である。さらに、除去しきれなかったレジスト層表面や残存付着した薄膜化処理液及びミセル除去液を水洗によって洗い流す水洗処理、水洗水を除去する乾燥処理を含むこともできる。
<薄膜化処理>
薄膜化処理液による薄膜化処理は、パドル処理、スプレー処理、ブラッシング、スクレーピング等の方法を用いることもできるが、浸漬処理によって行われることが好ましい。浸漬処理では、レジスト層が形成された基板を薄膜化処理液に浸漬(ディップ、dip)する。浸漬処理以外の処理方法は、薄膜化処理液中に気泡が発生しやすく、その発生した気泡が薄膜化処理中にレジスト層表面に付着して、膜厚が不均一となる場合がある。スプレー処理等を使用する場合には、気泡が発生しないように、スプレー圧をできるだけ小さくしなければならない。
本考案において、レジスト層形成後の厚みとレジスト層が薄膜化された量で、薄膜化された後のレジスト層の厚みが決定される。また、本考案では、0.01〜500μmの範囲でレジスト層の薄膜化量を自由に調整することができる。
<レジスト>
レジストとしては、アルカリ現像型のレジストが使用できる。また、液状レジストであってもよく、ドライフィルムレジストであってもよく、高濃度のアルカリ水溶液(薄膜化処理液)によって薄膜化でき、かつ、薄膜化処理液よりも低濃度のアルカリ水溶液である現像液によって現像できるレジストであればいかなるものでも使用できる。アルカリ現像型レジストは光架橋性樹脂成分を含む。光架橋性樹脂成分は、例えば、アルカリ可溶性樹脂、光重合性化合物、光重合開始剤等を含有してなる。また、エポキシ樹脂、熱硬化剤、無機フィラー等を含有させてもよい。
アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、アミド系樹脂、アミドエポキシ系樹脂、アルキド系樹脂、フェノール系樹脂の有機高分子が挙げられる。アルカリ可溶性樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有した単量体(重合性単量体)を重合(ラジカル重合等)して得られたものであることが好ましい。これらのアルカリ水溶液に可溶な重合体は、単独で用いても、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
エチレン性不飽和二重結合を有した単量体としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等のスチレン誘導体;ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド;アクリロニトリル;ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエステル類;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、α−クロル(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、β−スチリル(メタ)アクリル酸等の(メタ)アクリル酸モノエステル;マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル等のマレイン酸系単量体;フマル酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸等が挙げられる。
光重合性化合物としては、例えば、多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;ビスフェノールA系(メタ)アクリレート化合物;グリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレート化合物等のウレタンモノマー;ノニルフェノキシポリエチレンオキシアクリレート;γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−o−フタレート、β−ヒドロキシアルキル−β′−(メタ)アクリロイルオキシアルキル−o−フタレート等のフタル酸系化合物;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、EO、PO変性ノニルフェニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。ここで、EO及びPOは、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドを示し、EO変性された化合物は、エチレンオキサイド基のブロック構造を有するものであり、PO変性された化合物は、プロピレンオキサイド基のブロック構造を有するものである。これらの光重合性化合物は単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N′−テトラメチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン、Michler ketone)、N,N′−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4′−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;2−エチルアントラキノン、フェナントレンキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ベンズアントラキノン、2−フェニルアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、1,4−ナフトキノン、9,10−フェナントラキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン、2,3−ジメチルアントラキノン等のキノン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9′−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物等が挙げられる。上記2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体における2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は、同一であって対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、硬化剤として用いられる場合がある。アルカリ可溶性樹脂のカルボン酸と反応させることで架橋させ、耐熱性や耐薬品性の特性の向上を図っているが、カルボン酸とエポキシは常温でも反応が進むために、保存安定性が悪く、アルカリ現像型ソルダーレジストは一般的に使用前に混合する2液性の形態をとっている場合が多い。無機フィラーを使用する場合もあり、例えば、タルク、硫酸バリウム、シリカ等が挙げられる。
基板の表面にレジスト層を形成する方法は、いかなる方法でもよいが、例えば、スクリーン印刷法、ロールコート法、スプレー法、浸漬法、カーテンコート法、バーコート法、エアナイフ法、ホットメルト法、グラビアコート法、刷毛塗り法、オフセット印刷法が挙げられる。ドライフィルムレジストの場合は、ラミネート法が好適に用いられる。
<基板>
基板としては、プリント配線板用基板、リードフレーム用基板;プリント配線板用基板やリードフレーム用基板を加工して得られる回路基板が挙げられる。
プリント配線板用基板としては、例えば、フレキシブル基板、リジッド基板が挙げられる。
フレキシブル基板の絶縁層の厚さは5〜125μmで、その両面もしくは片面に1〜35μmの金属層が設けられて積層基板となっており、可撓性が大きい。絶縁層の材料には、通常、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマー等が用いられる。絶縁層上に金属層を有する材料は、接着剤で貼り合わせる接着法、金属箔上に樹脂液を塗布するキャスト法、スパッタリングや蒸着法で樹脂フィルム上に形成した厚さ数nmの薄い導電層(シード層)の上に電解メッキで金属層を形成するスパッタ/メッキ法、熱プレスで貼り付けるラミネート法等のいかなる方法で製造したものを用いてもよい。金属層の金属としては、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、あるいはそれらの合金等のいかなる金属を用いることができるが、銅が一般的である。
リジッド基板は、紙基材又はガラス基材にエポキシ樹脂又はフェノール樹脂等を浸漬させた絶縁性基板を重ねて絶縁層とし、その片面もしくは両面に金属箔を載置し、加熱及び加圧により積層し、金属層が設けられた積層基板が挙げられる。また、内層配線パターン加工後、プリプレグ、金属箔等を積層して作製する多層用のシールド板、貫通孔や非貫通孔を有する多層板も挙げられる。厚みは60μm〜3.2mmであり、プリント配線板としての最終使用形態により、その材質と厚みが選定される。金属層の材料としては、銅、アルミニウム、銀、金等が挙げられるが、銅が最も一般的である。これらプリント配線板用基板の例は、「プリント回路技術便覧−第二版−」((社)プリント回路学会編、1987年刊、日刊工業新聞社発刊)や「多層プリント回路ハンドブック」(J.A.スカーレット(Scarlett)編、1992年刊、(株)近代化学社発刊)に記載されている。
リードフレーム用基板としては、鉄ニッケル合金、銅系合金等の基板が挙げられる。
回路基板とは、絶縁性基板上に半導体チップ等の電子部品を接続するための接続パッドが形成された基板である。接続パッドは銅等の金属からなる。また、回路基板には、導体配線が形成されていてもよい。回路基板を作製する方法は、例えばサブトラクティブ法、セミアディティブ法、アディティブ法が挙げられる。サブトラクティブ法では、例えば、上記のプリント配線板用基板にエッチングレジストパターンを形成し、露光工程、現像工程、エッチング工程、レジスト剥離工程を実施して回路基板が作製される。
<薄膜化装置>
図1〜図4、図7、図9〜図12は、本考案の薄膜化装置の一例を示す概略断面図である。本考案の薄膜化装置は、薄膜化処理液1によってレジスト層中の成分をミセル化させる薄膜化処理ユニット11とミセル除去液スプレー22によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12とを備えてなり、表面にレジスト層が形成された基板3を搬送する搬送ロールを有し、薄膜化処理ユニット11が、薄膜化処理液1が入っているディップ槽2を有し、ミセル除去処理ユニット12が、ミセル除去液10を供給するためのミセル除去液供給スプレー22を有する。そして、ミセル除去液逆流抑制機構及び薄膜化処理液持出抑制機構から選ばれる少なくとも一種の機構が設置されていることを特徴としている。
薄膜化処理ユニット11では、投入口7から投入されたレジスト層が形成された基板3が、搬送ロール対4によって、ディップ槽2中の薄膜化処理液1に浸漬された状態で搬送され、ディップ槽2の出口ロール対5を通過する。これらの処理によって、基板3上のレジスト層中の成分は薄膜化処理液1によってミセル化され、このミセルが薄膜化処理液1に対して不溶化される。
薄膜化処理液1は、薄膜化処理液貯蔵タンク13中の薄膜化処理液吸込口14から薄膜化処理液供給用ポンプ(図示せず)によって吸い込まれ、薄膜化処理液供給管15を経てディップ槽2に供給される。ディップ槽2に供給された薄膜化処理液1は、オーバーフローし、薄膜化処理液回収管16を通って薄膜化処理液貯蔵タンク13に回収される。このようにして、薄膜化処理液1は、ディップ槽2と薄膜化処理貯蔵タンク13との間を循環する。薄膜化処理液ドレン管17からは、余剰分の薄膜化処理液1が排出される。
薄膜化処理液1として使用されるアルカリ水溶液に用いられるアルカリ性化合物としては、例えばリチウム、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、アンモニウムリン酸塩、アンモニウム炭酸塩等の無機アルカリ性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、シクロヘキシルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキサイド(コリン、Choline)等の有機アルカリ性化合物が挙げられる。これらのアルカリ性化合物は、単独で用いてもよいし、混合物としても使用できる。薄膜化処理液1の媒体である水には、水道水、工業用水、純水等を用いることができるが、特に純水を使用することが好ましい。
アルカリ性化合物の含有量は、0.1質量%以上50質量%以下で使用できる。また、レジスト層表面をより均一に薄膜化するために、薄膜化処理液1に、硫酸塩、亜硫酸塩を添加することもできる。硫酸塩又は亜硫酸塩としては、リチウム、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属硫酸塩又は亜硫酸塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属硫酸塩又は亜硫酸塩が挙げられる。
薄膜化処理液1のアルカリ性化合物としては、これらの中でも特に、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属ケイ酸塩から選ばれる無機アルカリ性化合物;TMAH、コリンから選ばれる有機アルカリ性化合物を好ましく使用することができる。これらのアルカリ性化合物は、単独で用いてもよいし、混合物としても使用できる。また、アルカリ性化合物の含有量が5〜25質量%であるアルカリ水溶液が、表面をより均一に薄膜化できるため、好適に使用できる。アルカリ性化合物の含有量が5質量%未満では、薄膜化する処理でムラが発生しやすくなる場合がある。また、25質量%を超えると、アルカリ性化合物の析出が起こりやすくなる場合があり、液の経時安定性、作業性に劣る場合がある。アルカリ性化合物の含有量は7〜17質量%がより好ましく、8〜13質量%がさらに好ましい。薄膜化処理液1として使用されるアルカリ水溶液のpHは10以上とすることが好ましい。また、界面活性剤、消泡剤、溶剤等を適宜添加することもできる。
薄膜化処理液1として使用されるアルカリ水溶液の温度は、15〜35℃が好ましく、さらに好ましくは20〜30℃である。温度が低すぎると、レジスト層へのアルカリ性化合物の浸透速度が遅くなる場合があり、所望の厚みを薄膜化するのに長時間を要する。一方、温度が高すぎると、レジスト層へのアルカリ性化合物の浸透と同時に溶解拡散が進行することにより、面内で膜厚ムラが発生しやすくなる場合がある。
ミセル除去処理ユニット12では、薄膜化処理ユニット11においてレジスト層が薄膜化処理液1に対して不溶化された基板3が搬送ロール対4によって搬送される。搬送されている基板3に対して、ミセル除去液スプレー22によってミセル除去液10が供給され、ミセルが一挙に溶解除去される。
ミセル除去液10は、ミセル除去液貯蔵タンク18中のミセル除去液吸込口19からミセル除去液10をミセル除去液供給用ポンプ(図示せず)で吸い込み、ミセル除去液供給管20を経てミセル除去液用ノズル21からミセル除去液スプレー22として噴射される。ミセル除去液スプレー22は、基板3から流下した後、ミセル除去液貯蔵タンク18に回収される。このようにして、ミセル除去液10はミセル除去処理ユニット12内を循環する。ミセル除去液ドレン管23からは、余剰分のミセル除去液10が排出される。
ミセル除去液10としては、水を用いることもできるが、薄膜化処理液1よりも希薄なアルカリ性化合物を含有するpH5〜10の水溶液を用いることが好ましい。ミセル除去液10によって、薄膜化処理液で不溶化されたレジスト層の成分のミセルが再分散されて除去される。ミセル除去液10に使用される水としては、水道水、工業用水、純水等を用いることができるが、特に純水を使用することが好ましい。ミセル除去液10のpHが5未満の場合、レジスト層の成分が凝集し、不溶性のスラッジとなって、薄膜化後のレジスト層表面に付着する場合がある。一方、ミセル除去液10のpHが10を超えた場合、レジスト層が過度に溶解拡散し、面内で薄膜化されたレジスト層の厚みが不均一になり、処理ムラができる場合がある。また、ミセル除去液10は、硫酸、リン酸、塩酸などを用いて、pHを調整することができる。
ミセル除去処理におけるミセル除去液スプレー22の条件(温度、スプレー圧、供給流量)は、薄膜化処理されるレジスト層の溶解速度に合わせて適宜調整される。具体的には、処理温度は10〜50℃が好ましく、より好ましくは15〜35℃である。また、スプレー圧は0.01〜0.5MPaとするのが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3MPaである。ミセル除去液10の供給流量は、レジスト層1cm当たり0.030〜1.0L/minが好ましく、0.050〜1.0L/minがより好ましく、0.10〜1.0L/minがさらに好ましい。供給流量がこの範囲であると、薄膜化後のレジスト層表面に不溶解成分を残すことなく、面内略均一に不溶化したレジスト層の成分のミセルを除去しやすい。レジスト層1cm当たりの供給流量が0.030L/min未満では、不溶化したレジスト層の成分の溶解不良が起こる場合がある。一方、供給流量が1.0L/minを超えると、供給のために必要なポンプ等の部品が巨大になり、大掛かりな装置が必要となる場合がある。さらに、1.0L/minを超えた供給量では、レジスト層の成分の溶解拡散に与える効果が変わらなくなることがある。スプレーの方向は、レジスト層表面に効率よく液流れを作るために、レジスト層表面に垂直な方向に対して、傾いた方向から噴射するのがよい。
図1のレジスト層の薄膜化装置では、ミセル除去液逆流抑制機構が、薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対6に設置されたミセル除去液遮断カバー27であることを特徴としている。図2のレジスト層の薄膜化装置では、境界部の搬送ロール対6の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバー27に開口28が設けられていることを特徴としている。
図3のレジスト層の薄膜化装置では、ミセル除去液逆流抑制機構が、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9に設置されたミセル除去液遮断カバー27であることを特徴としている。図4のレジスト層の薄膜化装置では、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバー27に開口28が設けられていることを特徴としている。
境界部の搬送ロール対6とは、薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部付近に設置された搬送ロール対のことを指す。境界部付近とは、薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界線をはさんで、ディップ槽終端部からミセル除去処理ユニットの第一ミセル除去液スプレー22までの範囲を指す。よって、図3及び図4におけるミセル除去処理ユニットの入口ロール対9は、境界部の搬送ロール対6の一例である。
薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対6に設置されるミセル除去液遮断カバー27及びミセル除去処理ユニットの入口ロール対9に設置されるミセル除去液遮断カバー27について説明する。ミセル除去液遮断カバー27は、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の上下に設置される。これによって、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9がミセル除去液スプレー22に晒されなくなり、ミセル除去処理される前の基板3上のレジスト層にミセル除去液10が付着するのを防止することができる。
薄膜化処理液1としては、レジスト層の成分をミセル化させ、表面をより均一に薄膜化するため、アルカリ性化合物の濃度が5〜25質量%である高濃度のアルカリ水溶液が好適に使用できる。アルカリ性化合物の濃度が低いと、レジスト層の成分のミセル化と同時に溶解拡散が起こり、面内において薄膜化処理量にばらつきが発生する場合がある。ミセル除去液10が付着した境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9が基板3のレジスト層表面に触れると、その部分では、アルカリ性化合物濃度が低下することになり、薄膜化処理量が不均一になる。ミセル除去液遮断カバー27により、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9にミセル除去液10が付着して、レジスト層表面のアルカリ性化合物濃度が低下するのを防止することによって、基板3の面内におけるレジスト層の薄膜化処理量が均一になるという効果が得られる。
ミセル除去液遮断カバー27の形状は、基板3を搬送するための開口部を除いて、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9を完全に覆う形状であれば、自由に決めることができる。また、基板端部と薄膜化装置側壁の隙間等からミセル除去液遮蔽カバー27内部にミセル除去液10が侵入してしまった際に、ミセル除去液10を排出するための配管をミセル除去液遮蔽カバー27に設置することもできる。さらに、基板3を搬送するための開口部の外側上部に柔軟な材料を垂らす形で固定することによって、基板3の搬送を妨げずに、ミセル除去液10が基板3を搬送するための開口部から侵入して、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9に付着し、ミセル除去液スプレー22と接触する直前の基板3とに接触することを防ぐことができるため、好ましい。柔軟な材料としてはポリエチレン、ポリプロピレンのフィルムやシート状のゴムを利用することができる。
図5は、基板搬送時における、ミセル除去液遮蔽カバーが設置されたロール対(図1及び図2:境界部の搬送ロール対6、図3及び4:ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9)とミセル除去液遮断カバー27とを含む部分の拡大概略断面図の一例である。図5は、ミセル除去処理ユニット12内において、ミセル除去液遮蔽カバーが設置されたロール対を基板搬送方向の下流側から見た図である。基板3がミセル除去液遮蔽カバーが設置されたロール対に挟まれた状態で搬送されていて、上側ロールと下側ロールの間に隙間24ができている。ミセル除去液10が付着するのを防ぐために、ミセル除去液カバー27がミセル除去液遮蔽カバーが設置されたロール対9を覆っている。
ミセル除去液遮断カバー27の材質としては、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1への耐薬品性のある各種材料を使用することができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリル樹脂(PMMA)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS樹脂)、テフロン(登録商標)等の合成樹脂、ガラス繊維強化ポリプロピレン、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等の繊維強化プラスチック、チタン、ハステロイ(HASTELLOY、登録商標)等の耐食性金属材料等を用いることができる。これらのうちでも、加工が容易であることから硬質ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂(PMMA)が好ましく用いられる。
次に、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の下側ロールに設置されるミセル除去液遮断カバーの開口28について説明する。境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9を基板3が通過する際、基板3の厚み分だけ、上側ロールが持ち上げられて、下側ロールとの間に隙間24ができる。ミセル除去液スプレー22が基板3上のレジスト層表面に供給されると、この上側ロールと下側ロールの間にできた隙間24を通じて薄膜化処理ユニット11側にミセル除去液10が逆流する。ミセル除去液10が薄膜化処理ユニット11に逆流すると、薄膜化処理液1のアルカリ性化合物濃度が低下して、薄膜化処理量が不均一になる原因となってしまう。さらに、基板3上のレジスト層表面のミセル除去液10は境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9によって堰き止められ、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の下側ロールに設置されたミセル除去液遮断カバー27内に流下する。そこで、下側ロールに設置されたミセル除去液遮断カバー27に開口28を設けることにより、ミセル除去液遮断カバー27内に流下したミセル除去液10がミセル除去液貯蔵タンク18に回収されるので、薄膜化処理ユニット11内へのミセル除去液10の逆流を防止することができる。そして、薄膜化処理液1のアルカリ性化合物濃度の低下を防止することができ、基板3の面内におけるレジスト層の薄膜化処理量が均一になるという効果が得られる。
ミセル除去液遮断カバーの開口28は、ミセル除去液遮断カバー27内に流下したミセル除去液10をミセル除去液貯蔵タンク18に回収することができれば、その形状や寸法、配置及び数は自由に決めることができる。ミセル除去液10の回収効率の点から言えば、ミセル除去液遮断カバーの開口28は、円形で寸法のより大きいものがよく、境界部の搬送ロール対6又はミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の幅方向に均等に複数個配置されるのが好ましい。
下側ロールに設置されたミセル除去液遮断カバーの開口28の一例を示す拡大概略図の一例を図6に示す。図6は、ミセル除去処理ユニット12内において、下側ロールに設置されたミセル除去液遮断カバー27を基板搬送方向に対し下側から見た図であり、ミセル除去液遮断カバー27に円形の開口28が等間隔で配置されている。なお、図5、図6及び図14に記載されている黒色の太棒はロールのシャフトである。
図7のレジスト層の薄膜化装置では、薄膜化処理液持出抑制機構が、薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に設置された液切りロール対8であることを特徴としている。
薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に設置される液切りロール対8について説明する。ディップ槽2の出口ロール対5を通過した後の基板3では、レジスト層表面がディップ槽2から持ち出された薄膜化処理液1の液膜によって被覆されている。液切りロール対8によって、薄膜化処理液1の液膜は掻き落とされ、かつ、該液膜の厚みが均一に揃えられる。薄膜化処理液1の液膜が均一に揃えられた基板3は、ミセル除去処理ユニット12の入口ロール対9へと搬送される。
ここで、薄膜化処理液1によるレジスト層の成分のミセル化速度について説明する。ディップ槽2中の薄膜化処理液1に浸漬された状態と、ディップ槽2の出口ロール対5を通過した後、レジスト層表面が薄膜化処理液1の液膜で被覆された状態とを比較すると、後者の方がミセル化速度は遅くなる。さらに、薄膜化処理液1の液膜の厚みによってミセル化速度は異なり、液膜がより厚い方がミセル化速度は速くなる。つまり、液切りロール対8により、薄膜化処理液1の液膜の厚みを均一に揃えることによって、基板3の面内におけるレジスト層の成分のミセル化速度の速度差が最小限になり、薄膜化処理量が均一になる。また、液切りロール対8により、不要な薄膜化処理液1を掻き落とすことによって、ミセル除去処理ユニット12への薄膜化処理液1の持ち込みが抑制され、ミセル除去性能のばらつきが抑制され、レジスト層の薄膜化処理量が均一になる。
液切りロール対8は、レジスト層表面に密着することが重要である。そのため、液切りロールとしては、表面に凹凸のないストレートタイプのものが好適に用いられる。液切りロールの種類としては、ゴムロール、スポンジロール、金属ロール、樹脂ロール等が挙げられる。その中でも、優れたゴム弾性(シール性、回復性)を有し、比重が小さく、軽量であり、低硬度から中硬度であり、レジスト層への接触による衝撃が少なく、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1への耐薬品性にも優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーのロールが好ましい。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、サーモラン(THERMORUN、登録商標)が挙げられる。
液切りロール対8は、1対でもその効果はあるが、複数のロール対で連続的に液切りすることでさらに大きな効果が得られる。具体的には、液切りロール対8による液切りの回数が多くなるほど、レジスト層上の薄膜化処理液1の液膜の厚みの均一性が高くなる。図7においては、ディップ槽2の出口ロール対5とミセル除去処理ユニット12の入口ロール対9の間に、3対の液切りロール対8があるが、液切りロール対8の数を何対とするかは、薄膜化処理量に応じて適宜調整されるものであり、この数に限定されるものではない。
ディップ槽の出口ロール対5、液切りロール対8、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9のそれぞれの間隔Lは、各ロールの直径Dに対して、1倍超、3倍以下(D<L≦3D)であることが好ましい。間隔Lが直径Dの1倍以下の場合、ストレートタイプの液切りロール対同士が接触して、ロールの材質によっては、ロールの摩耗が著しく発生する場合がある。一方、間隔Lが直径Dの3倍より大きくなると、レジスト層の表層において、薄膜化処理液1の液膜の流動が起こりやすくなり、被覆量を均一とすることが困難になる場合がある。
図8は、図7のレジスト層の薄膜化装置において、ディップ槽の出口ロール対5、液切りロール対8及びミセル除去処理ユニットの入口ロール対9を含む部分の拡大概略断面図である。D1は、ディップ槽の出口ロールの直径である。D2は、液切りロールの直径であり、「−数字」は上流側からの順番を表している。D3は、ミセル除去処理ユニットの入口ロールの直径である。L1は、ディップ槽の出口ロール対5から最初の液切りロール対8までの間隔である。L2は、液切りロール対間の間隔であり、「−数字」は上流側からの順番を表している。L3は、最後の液切りロール対8からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの間隔である。
D1、D2、D3は、同じ値でもよいし、異なっていてもよい。液切りロール対が3対以上ある場合、各D2は同じ値でもよいし、異なっていてもよい。例えば、図8におけるD2−1〜D2−3は同じ値でもよいし、異なっていてもよい。また、L1、L2、L3は、同じ値でもよいし、異なっていてもよい。液切りロール対が3対以上ある場合、各L2は同じ値でもよいし、異なっていてもよい。例えば、図8におけるL2−1とL2−2は、同じ値でもよいし、異なっていてもよい。
「ディップ槽の出口ロール対5、液切りロール対8、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9のそれぞれの間隔Lは、各ロールの直径Dに対して、1倍超、3倍以下(D<L≦3D)であること」は、間隔Lを構成しているロールの直径Dと間隔Lとの間で成立していればよい。すなわち、間隔L1では、D1とD2−1に対して、1倍超、3倍以下であればよく、D2−2、D2−3及びD3に対しては、この関係が成り立たなくてもよい。
[L1]
D1<L1≦3D1
D2−1<L1≦3(D2−1)
他の間隔についても、同様である。
[L2−1]
D2−1<L2−1≦3(D2−1)
D2−2<L2−1≦3(D2−2)
[L2−2]
D2−2<L2−2≦3(D2−2)
D2−3<L2−2≦3(D2−3)
[L3]
D2−3<L3≦3(D2−3)
D3<L3≦3D3
図9のレジスト層の薄膜化装置では、ミセル除去液逆流抑制機構が、薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に設置された防液壁25であることを特徴としている。ミセル除去液10は薄膜化処理ユニット11へと逆流してくるが、防液壁25によって、薄膜化処理液1と混合される領域にまでミセル除去液10が逆流することが抑制されるので、ミセル除去液10によって薄膜化処理液1の濃度が低下するのを防止することができる。
薄膜化処理液1としては、レジスト層の成分をミセル化させ、表面をより均一に薄膜化するため、アルカリ性化合物の濃度が5〜25質量%である高濃度のアルカリ水溶液が好適に使用できる。アルカリ性化合物の濃度が低いと、レジスト層の成分のミセル化と同時に溶解拡散が起こり、面内において薄膜化処理量にばらつきが発生する場合がある。防液壁25により、ミセル除去液10の逆流による薄膜化処理液1のアルカリ性化合物濃度の低下を防止することによって、基板3の面内におけるレジスト層の薄膜化処理量を均一にすることができる。
防液壁25は、ディップ槽2に供給された薄膜化処理液1とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9にできた隙間24を通じて薄膜化処理ユニット11内に逆流してくるミセル除去液10とを隔てることができれば、その形状や厚みや高さは自由に決めることができる。防液壁25は、ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間に設置されるが、ロール対同士の中間位置付近に設置されるのが好ましい。
防液壁25で隔てられたディップ槽2側の薄膜化処理液1は、薄膜化処理液回収管16を通って薄膜化処理液貯蔵タンク13に回収される。また、防液壁25で隔てられたミセル除去処理ユニット側のミセル除去液10は、ミセル除去液回収口26を通ってミセル除去液貯蔵タンク18に回収される。
防液壁25の材料にはアルカリ水溶液に対して耐性のある各種材料を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、硬質ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂、ポリスチレン樹脂等の合成樹脂、ガラス繊維強化ポリプロピレン、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等の繊維強化プラスチック、チタン、ハステロイ(HASTELLOY、登録商標)等の耐食性金属材料等の材料を用いることができる。これらのうち、加工が容易であることから、硬質ポリ塩化ビニルが好適に用いられる。
次に、図9のレジスト層の薄膜化装置におけるさらに好ましい様態について、図10を用いて詳細に説明する。図10のレジスト層の薄膜化装置は、ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に防液壁25及び液切りロール対8が設置されている。図7で説明したように、液切りロール対8により、レジスト層表面の薄膜化処理液1の液膜の厚みを均一に揃えることによって、基板3の面内におけるレジスト層の成分のミセル化速度の速度差が最小限になり、薄膜化処理量が均一になる。また、液切りロール対8により、不要な薄膜化処理液1を掻き落とされる。掻き落とされた薄膜化処理液1は、薄膜化処理ユニット11内に流下するが、防液壁25で隔てられたディップ槽2側に流下するため、ミセル除去処理ユニット12への薄膜化処理液1の持ち込みが抑制され、ミセル除去性能のばらつきが抑制され、レジスト層の薄膜化処理量が均一になる。
また、液切りロール対8によって、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9を基板3が通過する際、該入口ロール対9にできた隙間24を通じて薄膜化処理ユニット内に逆流してくるミセル除去液10を堰き止めることができる。堰き止められたミセル除去液10は、薄膜化処理ユニット11内に流下するが、防液壁25で隔てられたミセル除去処理ユニット12側に流下するため、薄膜化処理液1との混合は最小限に抑制される。そのため、連続薄膜化処理においても、均一なレジスト層の薄膜化処理が可能になる。
液切りロール対8としては、図7でも説明したように、レジスト層表面に密着することが重要である。液切りロールは、表面に凹凸のないストレートタイプのものが好適に用いられる。液切りロールの種類としては、ゴムロール、スポンジロール、金属ロール、樹脂ロール等が挙げられる。その中でも、優れたゴム弾性(シール性、回復性)を有し、比重が小さく、軽量であり、低硬度から中硬度であり、レジスト層への接触による衝撃が少なく、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1への耐薬品性にも優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーのロールが好ましい。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、サーモラン(THERMORUN、登録商標)が挙げられる。
また、図7でも説明したように、液切りロール対8は、1対でもその効果はあるが、複数のロール対によって連続的に薄膜化処理液1の液切り及びミセル除去液10の堰き止めを行うことで、さらに大きな効果が得られる。具体的には、液切りロール対8による液切り及び堰き止めの回数が多くなるほど、薄膜化処理液1とミセル除去液10の混合が抑制され、基板3の面内におけるレジスト層の薄膜化処理量が均一になる。図11に示す薄膜化装置は、ディップ槽2の出口ロール対5とミセル除去処理ユニット12の入口ロール対9の間に、3対の液切りロール対8があり、2対目の液切りロール対の真下に防液壁25が設置されている。液切りロール対8と防液壁25の位置関係について説明する。防液壁25は液切りロール対8の下方にあってもよく、各ロール対同士の間にあってもよいが、好ましくは、液切りロール対8の真下にあるのがよい。液切りロール対8の数を何対とするかは、薄膜化処理条件に応じて適宜調整されるものであり、限定されるものではない。
図12のレジスト層の薄膜化装置では、表面にレジスト層が形成された基板3を搬送する搬送ロールを有し、ミセル除去処理ユニット12が、ミセル除去液10を供給するためのミセル除去液供給スプレー22を有し、薄膜化処理ユニットの出口ロール対29とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の両方にミセル除去液遮断カバー27が設置されていることを特徴としている。また、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバー27に開口28が設けられていることを特徴としている。さらに、薄膜化処理ユニット11内部のディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に、液切りロール対8及び防液壁25が設置されていることを特徴としている。なお、防液壁25で隔てられたミセル除去処理ユニット側のミセル除去液10は、ミセル除去液回収口26を通ってミセル除去液貯蔵タンク18に回収される。
搬送ロール対4は、基板3を搬送することができることに加え、レジスト層表面に密着することが好ましい。搬送ロールは、表面に凹凸のないストレートタイプのものが好適に用いられる。搬送ロールの種類としては、ゴムロール、スポンジロール、金属ロール、樹脂ロール等が挙げられる。その中でも、優れたゴム弾性(シール性、回復性)を有し、比重が小さく、軽量であり、低硬度から中硬度であり、レジスト層への接触による衝撃が少なく、高濃度のアルカリ水溶液である薄膜化処理液1への耐薬品性にも優れたオレフィン系熱可塑性エラストマーのロールが好ましい。オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、サーモラン(THERMORUN、登録商標)が挙げられる。また、搬送ロールの設置位置及び本数は、基板3を搬送することができれば、特に図1〜図4、図7〜図12に示される設置位置及び本数に限定されるものではない。
ディップ槽の出口ロール対5、境界部の搬送ロール対6、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9も、搬送ロール対4と同じ種類、機能、物性のものが好適に用いられる。特に、ディップ槽の出口ロール対5は、ディップ槽2における薄膜化処理液1の液面維持及びレジスト層表面に被覆された薄膜化処理液1の液膜を掻き落とす液切りのために用いられる。また、境界部の搬送ロール対6は、ミセル除去処理ユニット12への薄膜化処理液1の持ち込みと薄膜化処理ユニット11へのミセル除去液10の逆流を抑制するために用いられる。ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9は主に薄膜化処理ユニット内に逆流してくるミセル除去液10を堰き止めるために用いられる。
以下実施例によって本考案をさらに詳しく説明するが、本考案はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置(図1)により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対6(直径40mm)にミセル除去液遮断カバー27(厚さ5mmの透明アクリル樹脂製、幅650mm×高さ50mm×奥行き25mmのL字型、薄膜化処理ユニット11側とミセル除去処理ユニット12側の両方に設置)が設置されている。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が30秒、ディップ槽の出口ロール対5から境界部の搬送ロール対6までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は13.0μmであり、最小値は11.0μmであり、平均厚みは12.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラのない平滑な薄膜化処理面であることが確認された。
(実施例2)
ミセル除去液遮断カバー27(厚さ5mmの透明アクリル樹脂製、幅650mm×高さ50mm×奥行き25mmのL字型、薄膜化処理ユニット11側とミセル除去処理ユニット12側の両方に設置)において、下側ロールのミセル除去処理ユニット12側に設置されているミセル除去液遮断カバー27に、直径25mmの開口28が幅方向に対して55mm間隔で直線状に配置されているレジスト層の薄膜化装置(図2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は13.0μmであり、最小値は11.0μmであり、平均厚みは12.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラのない平滑な薄膜化処理面であることが確認された。
(比較例1)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置(図13)により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、薄膜化処理ユニット11とミセル除去処理ユニット12の境界部の搬送ロール対6(直径40mm)にミセル除去液遮断カバー27が設置されていない。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が30秒、ディップ槽の出口ロール対5から境界部の搬送ロール対6までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。薄膜化途中の境界部の搬送ロール対6にはミセル除去水10が付着し、さらに境界部の搬送ロール対6を乗り越えたミセル除去水10が、境界部の搬送ロール対6よりも上流の基板3に接触していた。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は13.0μmであり、最小値は6.0μmであり、平均厚みは10.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、境界部の搬送ロール対6よりも上流で基板3にミセル除去水10が接触したことが原因と見られる薄膜化処理のムラが発生していた。
(実施例3)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置(図3)により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径40mm)にミセル除去液遮断カバー27(厚さ5mmの透明アクリル樹脂製、幅650mm×高さ50mm×奥行き50mmのL字型)が設置されている。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの12の入口ロール対9までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.0μmであり、最小値は6.5μmであり、平均厚みは8.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は11.0μm、最小値は6.5μm、平均厚みは9.0μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
(実施例4)
ミセル除去液遮断カバー27(厚さ5mmの透明アクリル樹脂製、幅650mm×高さ50mm×奥行き50mmのL字型)において、入口ロール対9の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバー27に、直径25mmの開口28が、下側ロールの真下の位置に、幅方向に対して55mm間隔で直線状に配置されているレジスト層の薄膜化装置(図4)を用いた以外は、実施例3と同様にして、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.0μmであり、最小値は6.5μmであり、平均厚みは8.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は6.5μm、平均厚みは8.5μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。また、ミセル除去液遮蔽カバー27に開口が存在していない実施例3と比較して、連続処理での薄膜化処理量がより安定していることが確認された。
(比較例2)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径40mm)にミセル除去液遮断カバー27が設置されていない。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの12の入口ロール対9までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
薄膜化途中、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9にはミセル除去液10が付着しており、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9を通過する前に、基板3上のレジスト層にミセル除去液10が接触しているのが確認された。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は9.0μmであり、最小値は5.5μmであり、平均厚みは7.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、入口ロール対9よりも上流で基板にミセル除去液10が接触したことが原因と見られる薄膜化処理のムラが発生していた。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は4.5μm、平均厚みは8.0μmであった。薄膜化処理終了後、ミセル除去液10が薄膜化処理ユニット11内に逆流したことによる薄膜化処理液1の液量の増加が確認され、上記ミセル除去液10が接触したことが原因と見られる薄膜化処理のムラに加え、薄膜化処理液1の濃度が低下したことが原因と思われる薄膜化処理のムラが発生していた。
(実施例5)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径D3:40mm)との間に、液切りロール対8(直径D2:40mm)が4対設置されており、各ロール対同士の間隔Lがすべて45mmである。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5から4対の液切りロールを通過し、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(45mm×5=225mm)を進む時間が10秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は11.0μmであり、最小値は9.0μmであり、平均厚みは10.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
(実施例6)
ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径:40mm)との間に、液切りロール対8(直径D2:40mm)が3対設置されており、各ロール対同士の間隔Lがすべて56.25mmであるレジスト層の薄膜化装置(図7)を用いた以外は、実施例5と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は11.5μmであり、最小値は9.0μmであり、平均厚みは10.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
(実施例7)
ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径D3:40mm)との間に、液切りロール対(直径D2:40mm)が2対設置されており、各ロール対同士の間隔Lがすべて75mmであるレジスト層の薄膜化装置を用いた以外は、実施例5と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は12.0μmであり、最小値は8.5μmであり、平均厚みは10.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
(実施例8)
ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径D3:40mm)との間に、液切りロール対8(直径D2:40mm)が1対設置されており、各ロール対同士の間隔Lがすべて112.5mmであるレジスト層の薄膜化装置を用いた以外は、実施例5と同じ方法で、レジスト層を薄膜化処理した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は12.5μmであり、最小値は8.0μmであり、平均厚みは11.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
(実施例9)
ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径D3:40mm)との間に、液切りロール対8(直径D2:40mm)が2対設置されており、ディップ槽の出口ロール対5と最初の液切りロール対8の間隔L1が135mm、2対の液切りロール対8同士の間隔L2が45mm、液切りロール対8とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔L3が45mmであるレジスト層の薄膜化装置を用いた以外は、実施例5と同じ方法で、レジスト層を薄膜化処理した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は13.0μmであり、最小値は7.5μmであり、平均厚みは11.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
実施例5〜9を比較すると、ディップ槽の出口ロール対5、液切りロール対8、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9のそれぞれの間隔Lが、各ロールの直径Dに対して、1倍超、3倍以下(D<L≦3D)である実施例5〜8では、レジスト層の薄膜化処理量がより均一であることがわかる。
(比較例3)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み0.2mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ディップ槽の出口ロール対5(直径D1:40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径D3:40mm)との間に、液切りロール対8がなく、各ロール対同士の間隔Lが45mmである。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(45mm)を進む時間が2秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12によって、不溶化ミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は9.0μmであり、最小値は6.5μmであり、平均厚みは8.0μmだった。しかし、薄膜化処理終了後、ディップ槽2から持ち出された薄膜化処理液1がミセル除去処理ユニット12中に多量に持ち込まれ、ミセル除去液10のpHが急激に上昇しているのが確認された。この状態で、次の基板3を投入し、ミセル除去液10のpHが高いこと以外は、上記と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は4.0μm、平均厚みは7.5μmであり、高pHのミセル除去液が接触したことが原因と思われる処理ムラが発生していた。また、薄膜化処理終了後、ミセル除去液10のpHは、1枚目の基板処理後よりもさらに上昇していた。
(比較例4)
液切りロール対8はなく、ロール対同士の間隔Lが135mmであり、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(135mm)を進む時間が6秒となるように、薄膜化処理を行った以外は、比較例3と同じ方法でレジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は11.5μmであり、最小値は6.0μmであり、平均厚みは9.5μmだった。しかし、薄膜化処理終了後、ディップ槽2から持ち出された薄膜化処理液1がミセル除去処理ユニット12中に多量に持ち込まれ、ミセル除去液10のpHが急激に上昇しているのが確認された。この状態で、次の基板3を投入し、ミセル除去液10のpHが高いこと以外は、上記と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は11.0μm、最小値は5.0μm、平均厚みは8.5μmであり、高pHのミセル除去液が接触したことが原因と思われる処理ムラに加え、薄膜化処理液1の液膜が流動したことが原因と思われる処理ムラが発生していた。また、薄膜化処理終了後、ミセル除去液10のpHは、1枚目の基板処理後よりもさらに上昇していた。
(実施例10)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み1.6mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置(図9)により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ディップ槽の出口ロール対5(直径40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径40mm)の間に、高さ100mmの防液壁25が設置されている。ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔は90mmであり、防液壁25はロール対同士の中間(45mm位置)に設置されている。ロール対は、高さ100mmの防液壁25に対し、下ロールの軸中心までの高さが125mmになるように設置した。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.0μmであり、最小値は6.5μmであり、平均厚みは8.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は6.5μm、平均厚みは8.5μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
(実施例11)
ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に、液切りロール対8(直径40mm)がロール対同士の間隔45mmで1対設置されているレジスト層の薄膜化装置(図10)を用いた以外は、実施例10と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は9.0μmであり、最小値は7.0μmであり、平均厚みは8.0μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は9.0μm、最小値は7.0μm、平均厚みは8.0μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
(実施例12)
ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に、液切りロール対8(直径40mm)がロール対同士の間隔45mmで3対設置されているレジスト層の薄膜化装置(図11)により、レジスト層を薄膜化した。ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔は180mmであり、防液壁25は2対目の液切りロール対8の真下(90mm位置)に設置されている。ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(180mm)を進む時間が8秒になるように、それ以外は実施例10と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μmであり、最小値は8.5μmであり、平均厚みは9.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は8.5μm、平均厚みは9.5μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
(実施例13)
ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に、液切りロール対8(直径40mm)がロール対同士の間隔45mmで3対設置されているレジスト層の薄膜化装置により、レジスト層を薄膜化した。ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔は180mmであり、防液壁25が1対目と2対目の液切りロール対8の中間(ディップ槽の出口ロール対5から67.5mmの位置)に設置されている以外は、実施例12と同じ方法で、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μmであり、最小値は8.5μmであり、平均厚みは9.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は8.5μm、平均厚みは9.5μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
(比較例5)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み1.6mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、ディップ槽の出口ロール対5(直径40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径40mm)の間に、防液壁25がなく、ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔が90mmである。薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5からミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(90mm)を進む時間が4秒となるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は9.0μmであり、最小値は5.5μmであり、平均厚みは7.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.5μm、最小値は4.5μm、平均厚みは8.0μmであった。また、薄膜化処理終了後、ミセル除去液10が薄膜化処理ユニット11内に逆流したことによる薄膜化処理液1の液量の増加、ディップ槽2から持ち出された薄膜化処理液1がミセル除去処理ユニット12中に持ち込まれたことによるミセル除去液のpHの上昇が確認された。そのため、レジスト層には、薄膜化処理液1の濃度が低下したことが原因と思われる処理ムラに加え、高pHのミセル除去液10が接触したことが原因と思われる処理ムラも発生していた。
(実施例14)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(面積510mm×340mm、銅箔厚み12μm、基材厚み1.6mm、三菱ガス化学社(MITSUBISHI GAS CHEMICAL COMPANY, INC.)製、商品名:CCL−E170)にドライフィルムレジスト用ラミネータを用いて、ドライフィルムレジスト(日立化成社(Hitachi Chemical Co., Ltd.)製、商品名:RY3625、厚み25μm)を熱圧着し、レジスト層を形成した。
次に、ドライフィルムレジストのキャリアフィルムを剥離した後、ディップ槽2を備えた薄膜化処理ユニット11とミセル除去液10によってミセルを除去するミセル除去処理ユニット12があるレジスト層の薄膜化装置(図12)により、レジスト層を薄膜化した。
レジスト層の薄膜化装置には、薄膜化処理ユニットの出口ロール対29(直径40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9(直径40mm)の両方にミセル除去液遮断カバー27(厚さ5mmの透明アクリル樹脂製、幅650mm×高さ50mm×奥行き50mmのL字型)が設置されており、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバー27に、直径25mmの開口28が、下側ロールの真下の位置に、幅方向に対して55mm間隔で直線状に配置されている。
また、ディップ槽の出口ロール対5(直径40mm)とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9との間に、液切りロール対8(直径40mm)がロール対同士の間隔45mmで2対設置されている。ディップ槽の出口ロール対5とミセル除去処理ユニットの入口ロール対9の間隔は180mmであり、防液壁25が2対目の液切りロール対8の真下(90mm位置)に設置されている。ロール対は、高さ100mmの防液壁25に対し、下ロールの軸中心までの高さが125mmになるように設置されている。
このようなレジスト層の薄膜化装置により、薄膜化処理液1(アルカリ水溶液)として10質量%の炭酸ナトリウム水溶液(液温度25℃)を用いて、ディップ槽2における浸漬処理時間が20秒、ディップ槽の出口ロール対5から3対の液切りロールを通過し、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対9までの距離(180mm)を進む時間が8秒になるように薄膜化処理を行った。その後、ミセル除去処理ユニット12において、不溶化したミセルを除去し、レジスト層を薄膜化した。
水洗処理及び乾燥処理の後に、レジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.0μmであり、最小値は8.5μmであり、平均厚みは9.5μmだった。また、薄膜化されたレジスト層の表面を光学顕微鏡で観察したところ、処理ムラはなく、平滑な面であることが確認された。
次に、1枚目の薄膜化処理と同じ条件で、20枚連続でレジスト層を薄膜化した。水洗処理及び乾燥処理の後に、20枚目の基板におけるレジスト層の薄膜化部の厚みを10点測定したところ、最大値は10.0μm、最小値は8.5μm、平均厚みは9.5μmであり、連続処理でも薄膜化処理量が安定していることが確認された。
本考案のレジスト層の薄膜化装置は、プリント配線板やリードフレームにおける回路基板の作製、又はフリップチップ接続用の接続パッドを備えたパッケージ基板の作製において、レジストパターンを形成させる用途に適用できる。
1 薄膜化処理液
2 ディップ槽
3 基板
4 搬送ロール対
5 ディップ槽の出口ロール対
6 境界部の搬送ロール対
7 投入口
8 液切りロール対
9 ミセル除去処理ユニットの入口ロール対
10 ミセル除去液
11 薄膜化処理ユニット
12 ミセル除去処理ユニット
13 薄膜化処理液貯蔵タンク
14 薄膜化処理液吸込口
15 薄膜化処理液供給管
16 薄膜化処理液回収管
17 薄膜化処理液ドレン管
18 ミセル除去液貯蔵タンク
19 ミセル除去液吸込口
20 ミセル除去液供給管
21 ミセル除去液用ノズル
22 ミセル除去液スプレー
23 ミセル除去液ドレン管
24 隙間
25 防液壁
26 ミセル除去液回収口
27 ミセル除去液遮断カバー
28 ミセル除去液遮断カバーの開口
29 薄膜化処理ユニットの出口ロール対
D1 ディップ槽の出口ロールの直径
D2 液切りロールの直径
D3 ミセル除去処理ユニットの入口ロールの直径
L1 ディップ槽の出口ロール対から最初の液切りロール対までの間隔
L2 液切りロール対間の間隔
L3 最後の液切りロール対からミセル除去処理ユニットの入口ロール対までの間隔

Claims (9)

  1. 薄膜化処理液によってレジスト層中の成分をミセル化させる薄膜化処理ユニットとミセル除去液によってミセルを除去するミセル除去処理ユニットとを備えてなり、
    表面にレジスト層が形成された基板を搬送する搬送ロールを有し、
    薄膜化処理ユニットが、薄膜化処理液が入っているディップ槽を有し、
    ミセル除去処理ユニットが、ミセル除去液を供給するためのミセル除去液供給スプレーを有するレジスト層の薄膜化装置において、
    ミセル除去液逆流抑制機構及び薄膜化処理液持出抑制機構から選ばれる少なくとも一種の機構が設置されていることを特徴とするレジスト層の薄膜化装置。
  2. ミセル除去液逆流抑制機構が、薄膜化処理ユニットとミセル除去処理ユニットの境界部の搬送ロール対に設置されたミセル除去液遮断カバーである請求項1記載のレジスト層の薄膜化装置。
  3. 薄膜化処理ユニットとミセル除去処理ユニットの境界部の搬送ロール対の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバーに開口が設けられている請求項2記載のレジスト層の薄膜化装置。
  4. ミセル除去液逆流抑制機構が、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対に設置されたミセル除去液遮断カバーである請求項1記載のレジスト層の薄膜化装置。
  5. 入口ロール対の下側ロールに設置されているミセル除去液遮断カバーに開口が設けられている請求項4記載のレジスト層の薄膜化装置。
  6. 薄膜化処理液持出抑制機構が、ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に設置された液切りロール対である請求項1記載のレジスト層の薄膜化装置。
  7. ディップ槽の出口ロール対、液切りロール対、ミセル除去処理ユニットの入口ロール対のそれぞれの間隔Lが、各ロールの直径Dに対して、1倍超、3倍以下(D<L≦3D)である請求項6記載のレジスト層の薄膜化装置。
  8. ミセル除去液逆流抑制機構が、該ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に設置された防液壁である請求項1記載のレジスト層の薄膜化装置。
  9. ディップ槽の出口ロール対とミセル除去処理ユニットの入口ロール対との間に、液切りロール対が設置されている請求項8記載のレジスト層の薄膜化装置。
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