JP3186464B2 - Ofdm変調器及びofdm復調器 - Google Patents

Ofdm変調器及びofdm復調器

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JP3186464B2
JP3186464B2 JP22912694A JP22912694A JP3186464B2 JP 3186464 B2 JP3186464 B2 JP 3186464B2 JP 22912694 A JP22912694 A JP 22912694A JP 22912694 A JP22912694 A JP 22912694A JP 3186464 B2 JP3186464 B2 JP 3186464B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数の直交キャリアを複
素データでディジタル変調するOFDM変調方式におけ
る、OFDM変調器及びOFDM復調器に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】送信すべきデータを複数の系列に分割
し、分割された個々のデータ系列により複数の直交キャ
リアをそれぞれディジタル変調する直交周波数分割多重
方式(Orthogonal Frequency D
ivision Multiplexing、以下、
「OFDM」という。)が知られている。この変調方式
は、矩形の周波数スペクトルであるから周波数利用効率
が良く、また、1シンボル時間が長いからマルチパス妨
害に強い。このような特長を有するため、ディジタル地
上波放送やディジタル移動体通信への利用が検討されて
いる。
【0003】図7は、従来のOFDM変調器を説明する
説明図である。図中、80はマッピング部、81は直並
列変換部、82はIFFT部、83は並直列変換部、8
4,85はD/A変換部、86,87はLPF部、8
8,89は乗算部、90は発振部、91は移相部、92
は加算部である。個々の直交キャリアを変調するための
ディジタル変調方式としては、任意のものでよいが、こ
の従来例は、一般に採用されているQPSKや16QA
M等の直交変調方式を用いる例を示す。原理的には、デ
ィジタル変調方式に代えてアナログ変調方式を用いるこ
ともできる。
【0004】送信データはマッピング部80に入力さ
れ、ディジタル変調のための直交キャリアに対する振幅
と相対位相とを規定する同相軸(i)データと直交軸
(q)データとからなる複素データが形成される。この
複素データは、直並列変換部81において、OFDMを
構成する直交キャリアの数に等しい数の複素データの集
合(以下、「OFDMシンボル」という。)に変換され
る。OFDMシンボルを構成する各複素データは、複数
の直交キャリアに個別に割り当てられる。このOFDM
シンボルは、逆高速フーリエ変換部であるIFFT部8
2に入力される。IFFT部82は、個々の直交キャリ
アの振幅および位相が対応する複素データによりディジ
タル変調されて得られる波形信号を出力する。その際、
この波形信号を時間軸上の複素データの形式で出力す
る。この時間軸上の複素データとは、ディジタル変調さ
れて得られる波形データの同相成分の波形(以下、「I
信号」という。)と直交成分の波形(以下、「Q信号」
という。)を表わすものである。IFFT部82から出
力される時間軸上の複素データは、時間軸上の複数時点
ごとのデータとして並列に出力されるが、並直列変換部
83により変換されて、直列形式の時間軸上の複素デー
タ、I信号,Q信号となる。
【0005】I信号,Q信号は、それぞれ、D/A変換
部84,85により、アナログ信号に変換され、ローパ
スフィルタであるLPF部86,87を介して、乗算部
88,89に入力される。I信号の系列は、乗算部88
において発振部90の出力と乗算され、Q信号の系列
は、乗算部89において移相部91により発振部90の
出力が−90度移相されたものと乗算される。各乗算さ
れた出力は、加算部92において加算され、OFDMに
よる送信信号が出力される。なお、発振部90は、無線
周波数帯、または、中間周波数帯の周波数f1のキャリ
アを発生するものである。
【0006】図7に示されるOFDM変調器の動作の一
例を、QPSKを用いて直交キャリアをディジタル変調
する場合について説明する。
【0007】図8は、QPSK変調方式のシンボルマッ
ピングを説明する説明図である。図中、43はシンボル
の第1の座標点、44は、シンボルの第2の座標点、4
5はシンボルの第3の座標点、46はシンボルの第4の
座標点である。横軸はキャリアの位相と同相の同相軸、
縦軸はキャリアの位相と直交する位相の直交軸を表わ
す。QPSKを用いた場合の複素データを、以下、QP
SKシンボルQk という。マッピング部80において
は、送信データSk に対応して、半径1の単位円上の4
つのシンボルの座標を表わすQPSKシンボルQk が出
力される。例えば、直列形式の送信データは、2ビット
づつ(Sk ,Sk+1 )に区切られ、Sk がQPSKシン
ボルQk の同相軸(i)の座標に対応し、Sk+1 がQP
SKシンボルQk の直交軸(q)の座標に対応する。そ
の結果、送信データ(0,0)、(0,1)、(1,
0)、(1,1)に対応して、それぞれ、シンボルの第
1の座標点43、第2の座標点44、第3の座標点4
5、第4の座標点46を表わすQPSKシンボルQk
出力される。QPSKシンボルQk は、次式で表わされ
る。 Qk =(1/√2)[(1−2Sk )+(1−2
k+1 )] そして、200のシリアルなQPSKシンボルQk
(Q0 ,Q1 ,Q2 ,・・・,Q199 )は、直並列変換
部81によって200の並列なQPSKシンボル、
0 ,Q1 ,Q2 ,・・・,Q199 に変換され、1つの
OFDMシンボルとなる。
【0008】IFFT部82のブロックは、逆DFT、
すなわち、逆ディジタルフーリエ変換をするものであれ
ばよいが、通常、IFFT、すなわち、逆高速フーリエ
変換が使用される。直交キャリア信号の数を200とす
るとき、この値以上で2のべき乗となる256の値をポ
イント数とする逆高速フーリエ変換を実行する。この説
明例では、256ポイント中200ポイントにQPSK
シンボルQkを割り当て、残りの56ポイントに対応す
るQPSKシンボルは0とし、これに対応する直交キャ
リアを送信しない。なお、一般的には、同期用のQPS
Kシンボル等も加えられる。
【0009】図9は、従来の直交キャリアの周波数軸上
の配置を説明する説明図である。図中、104は複数の
直交キャリア信号、105は中心周波数、106は周波
数間隔、107は各キャリア信号に対応するQPSKシ
ンボルQk である。図面の横軸は周波数、縦軸は振幅レ
ベルを表す。Tsは、OFDMシンボルの送信間隔、す
なわちOFDMシンボル周期である。直交キャリア信号
104は、中心周波数105を中心としてその左右に等
間隔1/Tsの周波数間隔106で−100/Tsから
100/Tsまで配置されている。この例では、直交キ
ャリア信号104の数が200であり、各直交キャリア
信号104に対応して複素データであるQPSKシンボ
ルQk 107は、Q0からQ199までが割り当てられ
ている。各直交キャリアがQPSKシンボルQk 107
によりディジタル変調されたときの周波数スペクトル
は、いわゆるsinx/x型のカーブとなり、隣接直交
キャリアの周波数点において0となり、各直交キャリア
104の変調信号は、互いに干渉を受けずに復調され
る。
【0010】図10は、従来のガードインターバルを説
明する説明図である。図中、108は、1つのOFDM
シンボルQkに対応する送信波形、109は有効シンボ
ル期間、110は有効シンボル期間の後部、111はガ
ードインターバルである。1つのOFDMシンボルQk
に対応する送信波形の有効シンボル期間109の後部の
約20%の部分110と同じものが、ダミー信号として
有効シンボル期間109に先行するガードインターバル
111に挿入されるように時分割多重される。なお、こ
の時分割多重は、IFFT82での処理後の並直列変
換部83で行なわれる。伝送路におけるマルチパス妨害
により、受信時に遅れて到来する信号がこのガードイン
ターバル111の期間に到来するようにガードインター
バル111を設定し、復調は、後述するように、この
ードインターバル111を除く有効シンボル期間109
について実行する。
【0011】図11は、従来のOFDM復調器を説明す
る説明図である。図中、120は乗算部、121は乗算
部、122は発振部、123は移相部、124はLPF
部、125はA/D変換部、126は直並列変換部、1
27はLPF部、128はA/D変換部、129はFF
T部、130は並直列変換部、131は逆マッピング部
である。OFDMの受信信号は、乗算部120および乗
算部121に入力され、乗算部120において発振部1
22の出力と乗算され、乗算部121において移相部1
23により発振部122の出力が−90度移相されたも
のと乗算される。乗算部120の出力は、ローパスフィ
ルタであるLPF部124とA/D変換部125を介
し、I信号として直並列変換部126に入力される。乗
算部121の出力は、LPF部127とA/D変換部1
28を介し、Q信号として直並列変換部126に入力さ
れる。直並列変換部126の出力は、FFT部129に
入力され、高速フーリエ変換を施されて直並列変換部1
30に入力され、直列信号となって逆マッピング部13
1に入力され受信データが得られる。FFT部129の
ブロックは、DFT、すなわち、ディジタルフーリエ変
換をするものであればよいが、通常、FFT、すなわ
ち、高速フーリエ変換が使用される。
【0012】図11に示される従来のOFDM復調器の
動作の一例を、直交キャリアをQPSKでディジタル変
調する場合について説明する。復調は、ほぼ変調時の逆
工程となる。受信信号は乗算部120、121におい
て、周波数f1にて直交復調され直列形式の時間軸上の
複素信号に分離される。これらはLPF部124、12
7およびA/D変換部125、128を介し、時間軸上
の複素データ、I信号とQ信号になる。このI信号とQ
信号とは、直並列変換部126において並列化され、F
FT処理部129において、256ポイントのFFT処
理が施され周波数軸上の複素データへ変換され、OFD
Mシンボルとなる。このOFDMシンボルは、同相軸
(i)データと直交軸(q)データとからなる複素デー
タであるQPSKシンボルQk の集合となる。その際、
OFDMシンボル内のガードインターバル111の部分
を無視して、残りの256ポイントをFFT処理する。
OFDMシンボルを構成する複素データQ0 ,Q1 ,・
・・,Q199 は、並直列変換部130において直列形式
の複素データに変換され、逆マッピング部131におい
て元の送信データと同じ受信データが得られる。
【0013】しかし、ガードインタバル111が挿入さ
れる結果、有効なOFDMシンボル期間109が時間軸
圧縮されることになるから、周波数軸上の直交キャリア
間隔が広がり、周波数の利用効率が低下する。また、周
波数軸上における各キャリアの直交性が崩れることにな
るから、ディジタル変調された直交キャリアが互いに干
渉を受けることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、複数の直交キャリアが複素
データ系列にてディジタル変調されたOFDM変調方式
において、ガードインターバルを有効シンボル期間の間
に挿入せずに、マルチパス妨害を低減できる変調器及び
復調器を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、複数の直交キャリアが複素データ
系列にてディジタル変調されたOFDM変調方式におけ
るOFDM変調器において、複素データ系列を2系列に
分配し、該各系列を偶数番目の直交キャリアと奇数番目
の直交キャリアに割り当てる直並列変換手段と、該直並
列変換手段により偶数番目の直交キャリアに割り当てら
れた系列、および、奇数番目の直交キャリアに割り当て
られた系列に対し、それぞれ逆DFT処理を行ない時間
軸上の複素データ波形を出力する偶数番キャリア用逆D
FT処理部および奇数番キャリア用逆DFT処理部と、
前記それぞれの逆DFT処理部の出力にて直交変調する
2つの直交変調器を有することを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項2に記載の発明においては、複数の
直交キャリアが複素データ系列にてディジタル変調され
たOFDM変調方式におけるOFDM復調器において、
偶数番キャリアの直交復調信号と奇数番キャリアの直交
復調信号とをそれぞれ直交復調するための2つの直交復
調器と、該直交復調器の一方によって得られるディジタ
ル変調された偶数番キャリアの時間軸上の複素データを
OFDMシンボルの中心より前半の波形を排除し後半の
波形と同じ波形を前半に補間する偶数番キャリア用波形
処理部と、該偶数番キャリア用波形処理部の出力を周波
数軸上の複素データに変換する偶数番キャリア用のFF
T処理部と、前記直交復調器の他方によって得られるデ
ィジタル変調された奇数番キャリアの時間軸上の複素デ
ータをOFDMシンボルの中心より前半の波形を排除し
後半の波形と同じ波形をその極性を反転して前半に補間
する奇数番キャリア用波形処理部と、該奇数番キャリア
用波形処理部の出力を周波数軸上の複素データに変換す
る奇数番キャリア用のFFT処理部と、前記2つのFF
T処理部より得られる2つの並列な周波数軸上の複素デ
ータ系列を直列形式の周波数軸上の複素データ系列へ変
換する並直列変換手段を有することを特徴とするもので
ある。
【0017】請求項3に記載の発明においては、複数の
直交キャリアが複素データ系列にてディジタル変調され
たOFDM変調方式におけるOFDM変調器において、
複素データ系列を2系列に分配し、該各系列を偶数番目
の直交キャリアと奇数番目の直交キャリアに割り当てる
直並列変換手段と、該直並列変換手段により偶数番目の
直交キャリアに割り当てられた系列、および、奇数番目
の直交キャリアに割り当てられた系列に対し、それぞれ
逆DFT処理を行ない時間軸上の複素データ波形を出力
する偶数番キャリア用逆DFT処理部および奇数番キャ
リア用逆DFT処理部と、前記それぞれの逆DFT処理
部の出力にて第1の周波数のキャリアを直交変調する2
つの第1直交変調器と、該2つの第1直交変調器の各出
力にて第2の周波数のキャリアを直交変調する第2直交
変調器を備えたことを特徴とするものである。
【0018】請求項4に記載の発明においては、複数の
直交キャリアが複素データ系列にてディジタル変調され
たOFDM変調方式におけるOFDM復調器において、
受信信号を第2の周波数のキャリアにて直交復調するた
めの第2の直交復調器と、該第2の直交復調器によって
得られる偶数番キャリアの直交復調信号と奇数番キャリ
アの直交復調信号とをそれぞれ第1の周波数のキャリア
にて直交復調する2つの第1の直交復調器と、該第1の
直交復調器の一方によって得られるディジタル変調され
た偶数番キャリアの時間軸上の複素データをOFDMシ
ンボルの中心より前半の波形を排除し後半の波形と同じ
波形を前半に補間する偶数番キャリア用波形処理部と、
該偶数番キャリア用波形処理部の出力を周波数軸上の複
素データに変換する偶数番キャリア用のFFT処理部
と、前記第2の直交復調器の他方によって得られるディ
ジタル変調された奇数番キャリアの時間軸上の複素デー
タをOFDMシンボルの中心より前半の波形を排除し後
半の波形と同じ波形をその極性を反転して前半に補間す
る奇数番キャリア用波形処理部と、該奇数番キャリア用
波形処理部の出力を周波数軸上の複素データに変換する
奇数番キャリア用のFFT処理部と、前記2つのFFT
処理部より得られる2つの並列な周波数軸上の複素デー
タ系列を直列形式の周波数軸上の複素データ系列へ変換
する並直列変換手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0019】
【作用】OFDM変調器においては、変調された偶数番
目の直交キャリアと変調された奇数番目の直交キャリア
を独立して送信する。OFDM復調器においては、マル
チパス妨害により先行する有効シンボル期間から遅延し
て到達する波が含まれるOFDMシンボルの先頭より5
0%の期間を復調に用いない。変調された偶数番目の直
交キャリアと変調された奇数番目の直交キャリアとは、
1シンボル内においてそれぞれ固有の対称性を有するこ
とから、変調された偶数番目の直交キャリアについて
は、後半の50%と同じものを前半に補間して復調す
る。変調された奇数番目のキャリアについては、後半の
50%と同じものを極性を反転させて前半に補間して復
調する。マルチパス妨害を受けている前半の期間を復調
に用いないから、マルチパス妨害を低減できるととも
に、送信側においてガードインタバルが挿入されないか
ら、周波数利用効率を高めることができるとともに、各
キャリアは完全な直交関係となるから、各変調された直
交キャリア相互の干渉が少なくなる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明のOFDM変調器の一実施例
を説明する説明図である。図中、1はマッピング部、2
は直並列変換部、3は偶数番キャリア用IFFT部、4
は奇数番キャリア用IFFT部、5,6は並直列変換
部、7,8はD/A変換部、9,10はLPF部、1
1,12は乗算部、13は第1の発振部、14は第1の
移相部、15は加算部、16,17はD/A変換部、1
8,19はLPF部、20,21は乗算部、22は加算
部、23,24は乗算部、25は第2の発振部、26は
第2の移相部、27は加算部である。個々の直交キャリ
アを変調するためのディジタル変調方式としては、任意
のものでよいが、この実施例は、QPSKや16QAM
等の直交変調方式を用いる例を示す。原理的には、ディ
ジタル変調方式に代えてアナログ変調方式を用いること
もできる。
【0021】送信データは、マッピング部1に入力さ
れ、マッピングされて、複素データが形成される。この
複素データは、直並列変換部2において、OFDMシン
ボルに変換される。しかし、従来技術とは異なり、複素
データは、OFDM偶数シンボル、OFDM奇数シンボ
ルの2つに分割されて分配される。OFDM偶数シンボ
ルは、偶数番直交キャリアの各々に割り当てられ、OF
DM奇数シンボルは、奇数番直交キャリアの各々に割り
当てられる。一般に、OFDMシンボルを構成する複素
データの総数よりも直交キャリアの総数の方を多くする
から、複素データが割り当てられない残りの直交キャリ
アに対しては、複素数0が割り当てられる。OFDM偶
数シンボルは、偶数番キャリア用IFFT部3に入力さ
れ、OFDM奇数シンボルは、奇数番キャリア用IFF
T部4に入力され、各キャリアに割り当てられた複素数
は、それぞれOFDMシンボル単位で逆高速フーリエ変
換され、時間軸上の複素データに変換される。偶数番キ
ャリア用IFFT部3の出力は、並直列変換部5に入力
され、直列形式の時間軸上の複素データであるI信号、
Q信号となる。同様に、奇数番キャリア用IFFT部4
の出力は、並直列変換部6に入力され、直列形式の時間
軸上の複数データであるI信号、Q信号となる。並直列
変換部5の出力であるI信号とQ信号とは、それぞれD
/A変換部7,8によりアナログ波形に変換され、ロー
パスフィルタであるLPF部9,10を介して、乗算部
11,12に入力される。I信号の系列は、乗算部11
において、周波数f1の第1の発振部13の出力と乗算
され、Q信号の系列は、乗算部12において、第1の移
相部14により第1の発振部13の出力が−90度移相
されたものと乗算される。各乗算された出力は、加算部
15において加算され、I’信号となる。
【0022】同様に、並直列変換部6の出力であるI信
号とQ信号とは、それぞれD/A変換部16,17によ
りアナログ波形に変換され、ローパスフィルタLPF1
8,19を介して、乗算部20,21に入力される。I
信号の系列は、乗算部20において、周波数f1の第1
の発振部13の出力と乗算され、Q信号の系列は、乗算
部21において、第1の移相部14により第1の発振部
13の出力が−90度移相されたものと乗算される。各
乗算された出力は、加算部22において加算され、Q’
信号となる。I’信号は、乗算部23に入力され、周波
数f2の第2の発振部25の出力と乗算され、Q’信号
は、乗算部24に入力され、第2の移相部26により周
波数f2の第2の発振部25の出力が−90度移相され
たものと乗算される。乗算部23の出力と乗算部24の
出力とは、加算部27において加算され送信信号とな
る。なお、本発明のOFDM変調器においては、ガード
インターバルは挿入されない。
【0023】図1に示されるOFDM変調器の動作の一
例を、QPSKを用いて直交キャリアをディジタル変調
する場合について説明する。シンボルマッピングについ
ては、図8で説明した従来技術の場合と同様である。送
信データが、マッピング部1に入力され、200のシリ
アルなQPSKシンボルQk =(Q0 ,Q1 ,Q2 ,・
・・,Q199 )に変換され、直並列変換部2によって2
00の並列なQPSKシンボル、Q0 ,Q1 ,Q2 ,
・・・,Q199 からなる1つのOFDMシンボルに変換
される。この際、1つのOFDMシンボルは2つの集合
に分割される。ここでは、偶数番目のQPSKシンボル
kE=(Q0 ,Q2 ,Q4 ,・・・,Q198 )からなる
OFDM偶数シンボル、奇数番目のQPSKシンボルQ
kO=(Q1 ,Q3 ,Q5 ,・・・,Q199 )からなるO
FDM奇数シンボルの2つにグループ分けられる。さら
にOFDM偶数シンボルは、送信する200のキャリア
の偶数番目のキャリア(DCを除く最低周波数1/Ts
の偶数倍のキャリア)に割り当てられ、OFDM奇数シ
ンボルを、奇数番目のキャリア(DCを除く最低周波数
1/Tsの奇数倍のキャリア)に割り当てられる。
【0024】図2は、OFDM偶数シンボルが割り当て
られる直交キャリアの配置を説明する説明図である。図
中、30は複数のキャリア信号、31は中心周波数、3
2は周波数間隔、33は各キャリア信号に対応するQP
SKシンボルQk である。図面の横軸は周波数、縦軸は
振幅レベルを表わす。Tsは、OFDMシンボルの送信
間隔、すなわちOFDMシンボル周期である。直交キャ
リア信号30は、中心周波数31を中心としてその左右
に等間隔2/Tsの周波数間隔32で−100/Tsか
ら100/Tsまで配置されている。この例では、直交
キャリア信号30の数が100であり、各キャリア信号
30に対応してQPSKシンボルQk 33は、Q0から
Q198までが割り当てられる。各直交キャリアは、従
来技術と同様にQPSKシンボルQk によりディジタル
変調されており、各直交キャリアがディジタル変調され
たときの周波数スペクトルは、いわゆるsinx/x型
のカーブとなり、隣接キャリアの周波数点との中間点、
および、隣接キャリアの周波数点において0となる。
【0025】図3は、OFDM奇数シンボルが割り当て
られる直交キャリアの配置を説明する説明図である。図
中、34は複数のキャリア信号、35は中心周波数、3
6は周波数間隔、37は各キャリア信号に対応するQP
SKシンボルQkである。図面の横軸は周波数軸、縦軸
は振幅レベルを表す。Tsは、OFDMシンボルの送信
間隔、すなわちOFDMシンボル周期である。キャリア
信号34は、中心周波数35を中心としてその左右に±
1/Tsから間隔2/Tsの周波数間隔36で−99/
Tsから99/Tsまで配置されている。この例では、
キャリア信号34の数が100であり、各キャリア信号
34に対応してQPSKシンボルQk37は、Q1から
Q199までが割り当てられている。各直交キャリア
は、従来技術と同様に複素データによりディジタル変調
されており、各直交キャリアがディジタル変調されたと
きの周波数スペクトルは、いわゆるsinx/x型のカ
ーブとなり、隣接キャリアの周波数点との中間点、およ
び、隣接キャリアの周波数点において0となる。
【0026】偶数番キャリア用IFFT部3のブロック
は、逆DFT、すなわち、逆ディジタルフーリエ変換を
するものであればよいが、この一実施例では、IFF
T、すなわち、逆高速フーリエ変換が使用される。直交
キャリア信号の総数を200とするとき、この値以上で
2のべき乗となる256の値をポイント数とする逆高速
フーリエ変換が実行される。この一実施例では、256
ポイント中100ポイントにOFDM偶数シンボルを割
り当て、残りのポイントに対応するQPSKシンボルは
0とし、これに対応する直交キャリアを送信しない。な
お、同期用の偶数番目のQPSKシンボル等を加え、こ
れにより対応する直交キャリアをQPSK変調してもよ
い。
【0027】OFDM偶数シンボルは、偶数番キャリア
用IFFT3において256ポイントで逆高速フーリエ
変換処理され、時間軸における256ポイントの複素デ
ータに変換され、並直列変換部5によって時間軸上に並
べられて、直列形式で出力される。すなわち、OFDM
偶数シンボルによってQPSK変調された偶数番直交キ
ャリアの時間軸上での和(以下、「OFDM複素偶数デ
ータ」という。)を、実数部のI信号、虚数部のQ信号
別に出力される。例えば、OFDM偶数シンボルを構成
するQPSKシンボルQkE=(Q0 ,Q2 ,Q4 ,・・
・,Q198 )の時間軸上の波形x(t)は、次式で表わ
される。 xE (t)=Σk=-100 100 k+100 ・exp(j2
πkt/Ts) ただし、kは、−100,−98,−4,−2,2,
4,・・・,98,100である。
【0028】OFDM複素偶数データのI信号,Q信号
の各系列は、乗算部11,12、加算部15からなる変
調器において、周波数f1のキャリアにより直交変調さ
れる。
【0029】奇数番キャリア用IFFT部4のブロック
についても同様に、逆DFTをするものであればよい
が、この一実施例では、IFFTが使用され、256ポ
イントの逆高速フーリエ変換が実行される。この一実施
例では、256ポイント中100ポイントにOFDM
シンボルを割り当て、残りのポイントに対応するQP
SKシンボルは0とし、これに対応する直交キャリアを
送信しない。なお、同期用の奇数番目のQPSKシンボ
ル等を加え、これにより対応する直交キャリアをQPS
K変調してもよい。
【0030】OFDM奇数シンボルは、奇数番キャリア
用IFFT4において256ポイントで逆高速フーリエ
変換処理され、時間軸における256ポイントの複素デ
ータに変換され、並直列変換部6によって時間軸上に並
べられて、直列形式で出力される。すなわち、OFDM
奇数シンボルによってQPSK変調された奇数番直交キ
ャリアの時間軸上での和(以下、「OFDM複素奇数デ
ータ」という。)を、実数部のI信号、虚数部のQ信号
別に発生している。例えば、OFDM奇数シンボルを構
成するQPSKシンボルQkO=(Q1 ,Q3 ,Q5 ,・
・・,Q199 )の時間軸上の波形x(t)は、次式で表
される。 xO (t)=Σk=-99 99k+100 ・exp(j2π
kt/Ts) ただし、kは、−99,−97,・・,−3,−1,
1,3,・・,97,99である。
【0031】OFDM複素奇数データのI信号,Q信号
の各系列は、乗算部20,21、加算部22からなる変
調器において、周波数f1のキャリアにより直交変調さ
れる。I’信号,Q’信号は、さらに、乗算部23,2
4、加算部27からなる変調器において、周波数f2の
キャリアにて直交変調される。
【0032】以上の一実施例においては、I’信号,
Q’信号は、乗算部23,24、加算部27からなる変
調器において、2段階目の直交変調が施される。しか
し、I’信号とQ’信号とを独立して送信すれば、受信
側において、後述するような復調が可能となるものであ
るから、この2段階目の直交変調は独立して送信するた
めの一具体例にすぎない。2つの信号を独立して送信す
る方法は、多重伝送方式として種々の方式があるから、
任意の多重伝送方式を採用して、I’信号とQ’信号と
を独立して送信することができる。ガードインターバル
は、挿入されていないので各キャリアは完全な直交関係
となっている。
【0033】なお、各変調器は、アナログ回路を採用し
たが、ディジタル信号処理によって実現されるものでも
よい。例えば、すべての変調器をディジタル信号処理に
よって実現する場合には、D/A変換部7,8,16,
17が省略され、ディジタル信号処理の最後にD/A変
換されて送信信号が出力される。
【0034】図4は、本発明のOFDM復調器の一実施
例を説明する説明図である。図中、40,41は乗算
部、42は第2の発振部、43は第2の移相部、44,
45は乗算部、46は第1の発振部、47は第1の移相
部、48はLPF部、49はA/D変換部、50は直並
列変換部、51はLPF部、52はA/D変換部、5
3,54は乗算部、55はLPF部、56はA/D変換
部、57は直並列変換部、58はLPF部、59はA/
D変換部、60は偶数番キャリア用波形処理部、61は
偶数番キャリア用FFT部、62は並直列変換部、63
は奇数番キャリア用波形処理部、64は奇数番キャリア
用FFT部、65は逆マッピング部である。
【0035】受信信号は、乗算部40および乗算部41
に入力され、乗算部40において、周波数f2の第2の
発振部42の出力と乗算されI’信号となり、乗算部4
1において、第2の移相部43により第2の発振部42
の出力が−90度移相されたものと乗算され、Q’信号
となる。このI’信号およびQ’信号は、図1で説明し
たOFDM変調器におけるI’信号およびQ’信号に対
応するものである。I’信号は、乗算部44および乗算
部45に入力され、乗算部44において、周波数f1の
第1の発振部46の出力と乗算され、乗算部45におい
て、第1の移相部47により第1の発振部46の出力が
−90度移相されたものと乗算される。乗算部44の出
力は、ローパスフィルタであるLPF部48、A/D変
換部49を介してディジタル信号であるI信号となり、
直並列変換部50に入力される。乗算部45の出力は、
ローパスフィルタであるLPF部51、A/D変換部5
2を介してディジタル信号であるQ信号となり、直並列
変換部50に入力される。このI信号およびQ信号は、
図1で説明したOFDM複素偶数データの実数部および
虚数部に対応し、直並列変換部50において、256ポ
イントの時間軸における並列形式の複素データに変換さ
れる。
【0036】一方、乗算部41の出力であるQ’信号
は、乗算部53,54に入力され、乗算部53におい
て、周波数f1の第1の発振部46の出力と乗算され、
乗算部54において、第1の移相部47により第1の発
振部46の出力が−90度移相されたものと乗算され
る。乗算部53の出力は、ローパスフィルタであるLP
F部55、A/D変換部56を介してアナログ信号であ
るI信号となり、直並列変換部57に入力される。乗算
部54の出力は、ローパスフィルタであるLPF部5
8、A/D変換部59を介してアナログ信号であるQ信
号となり、直並列変換部57に入力される。このI信号
およびQ信号は、図1で説明したOFDM複素奇数デー
タの実数部および虚数部に対応する。直並列変換部57
において、256ポイントの時間軸における並列形式の
複素データに変換される。
【0037】直並列変換部50の出力である、256ポ
イントの時間軸における並列形式の複素データは、偶数
番キャリア用波形処理部60に入力され、後述する波形
処理がなされれた後、偶数番キャリア用FFT処理部6
0において、256ポイントのFFT処理が施され周波
数軸上の複素データへ変換され、同相軸(i)データと
直交軸(q)データとからなる複素データの集合である
OFDM偶数シンボルとなる。周波数軸上に変換された
複素データQ0 ,Q2 ,・・・,Q198 は、並直列変換
部62に入力される。一方、直並列変換部57の出力で
ある、256ポイントの時間軸における並列形式の複素
データは、奇数番キャリア用波形処理部63に入力さ
れ、後述する波形処理がなされた後、奇数番キャリア用
FFT処理部64において、256ポイントのFFT処
理が施され周波数軸上の複素データへ変換され、同相軸
(i)データと直交軸(q)データとからなる複素デー
タの集合であるOFDM奇数シンボルとなる。周波数軸
上に変換された複素データQ1 ,Q3 ,・・・,Q199
は、並直列変換部62に入力される。
【0038】並直列変換部62においてOFDM偶数シ
ンボルとOFDM奇数シンボルとが一体化されOFDM
シンボルを構成する直列形式の複素データQkに変換さ
れ、マッピング部65において元の送信データと同じ
受信データが得られる。
【0039】図4に示される本発明のOFDM復調器の
動作の一例を、直交キャリアがQPSKでディジタル変
調された場合について説明する。
【0040】図5は、OFDM偶数番直交キャリアの波
形を説明する説明図である。図中、70はOFDMシン
ボルQ98,Q100の直交キャリアを表わす波形、7
1はQPSKシンボルQ96,Q102の直交キャリア
を表わす波形、72はQPSKシンボルQ94,Q10
4の直交キャリアを表わす波形、73はQPSKシンボ
ルQ0,Q198の直交キャリアを表わす波形である。
横軸は、時間であり1タイムスロット時間Tsは、OF
DMシンボル期間を表わし、縦軸は振幅レベルである。
【0041】QPSKシンボルQ98,Q100の直交
キャリアを表わす波形70は、1タイムスロットのOF
DMシンボル期間において2周期の波形であり、1タイ
ムスロットの中心時点に対して前半と後半とで波形が同
じである。同期間において、QPSKシンボルQ96,
Q102の直交キャリアを表わす波形71は、4周期の
波形であり、OFDMシンボルQ94,Q104の直交
キャリアを表わす波形72は、6周期の波形であり、Q
PSKシンボルQ0,Q198の直交キャリア73を表
わす波形112は、100周期の波形であり、いずれ
も、前半と後半で波形が同じである。
【0042】個々の偶数番直交キャリアがQPSK変調
された波形は、1つのOFDMシンボル期間において、
偶数番直交キャリアに対して所定の相対位相関係をほぼ
維持するから、偶数番直交キャリアと同様に前半と後半
とで波形が同じになる。そして、偶数番直交キャリアの
時間軸上の複素データであるI信号とQ信号とは、複数
の偶数番直交キャリアが個々にQPSK変調された時間
軸波形の和であるOFDM複素偶数データの実数部と虚
数部である。したがって、I信号とQ信号も、同様に、
1つのOFDMシンボル期間において、前半と後半とで
波形が同じになる。
【0043】図6は、OFDM奇数番直交キャリアの波
形を説明する説明図である。図中、74はQPSKシン
ボルQ99、Q101の直交キャリアを表わす波形、7
5はQPSKシンボルQ97、Q103の直交キャリア
を表わす波形、76はQPSKシンボルQ95、Q10
5の直交キャリアを表わす波形、77はQPSKシンボ
ルQ1、Q199の直交キャリアを表わす波形である。
横軸は、時間であり1タイムスロット時間TsであるO
FDMシンボル期間を表わし、縦軸は振幅レベルであ
る。
【0044】QPSKシンボルQ99,Q101の直交
キャリアを表わす波形74は、1タイムスロットのOF
DMシンボル期間において1周期の波形であり、1タイ
ムスロットの中心時点に対して前半と後半とで波形の位
相が反転する。同期間において、QPSKシンボルQ9
7,Q103の直交キャリアを表わす波形75は、3周
期の波形であり、QPSKシンボルQ95,Q105の
直交キャリアを表わす波形76は、5周期の波形であ
り、QPSKシンボルQ1,Q199の直交キャリアを
表わす波形77は、109周期の波形であり、いずれ
も、1タイムスロットの中心時点に対して前半と後半で
波形の位相が反転する。
【0045】個々の奇数番直交キャリアがQPSK変調
された波形についても同様に、1つのOFDMシンボル
期間において、奇数番直交キャリアに対して所定の相対
位相関係をほぼ維持するから、奇数番直交キャリアと同
様に前半と後半とで波形の位相が反転している。そし
て、奇数番直交キャリアの時間軸上の複素データである
I信号とQ信号とは、複数の奇数番直交キャリアが個々
にQPSK変調された時間軸上の波形の和であるOFD
M複素奇数データの実数部と虚数部である。したがっ
て、I信号とQ信号も、同様に、1つのOFDMシンボ
ル期間において、前半と後半とで波形の位相が反転して
いる。
【0046】直並列変換部50の出力は、偶数番直交キ
ャリア用波形処理部60に入力され、OFDMシンボル
におけるQPSK変調された偶数番直交キャリアの時間
軸上の複素データIとQの中心より前半の波形を排除し
後半の波形と同じ波形を前半に補間した波形にされる。
一方、直並列変換部57の出力は、奇数番直交キャリア
用波形処理部63に入力され、OFDMシンボルにおけ
るQPSK変調された奇数番直交キャリアの時間軸上の
複素データIとQの中心より前半の波形を排除し後半の
波形と同じ波形をその極性を反転して前半に補間した波
形にされる。
【0047】偶数番直交キャリア用波形処理部60、奇
数番直交キャリア用波形処理部63の出力は、それぞれ
偶数番直交キャリア用FFT部61、奇数番直交キャリ
ア用FFT部64に入力され、従来技術と同様に周波数
軸上の同相軸(i)データと直交軸(q)データとから
なる複素データの集合であるOFDM偶数シンボルおよ
びOFDM奇数シンボルとなる。そして、これらは、並
直列変換部62に入力され、送信時と同じ順序の直列形
式のQPSK複素データ列Qk となり、逆マッピング部
65において、元の送信データが復元される。
【0048】なお、偶数番直交キャリア用波形処理部6
0、奇数番直交キャリア用波形処理部64の機能をそれ
ぞれFFT部において実行してもよい。すなわち、複素
データIとQの前半の波形を排除し、後半の波形を繰り
返して前半にコピーしてから周波数軸上の複素データに
変換する偶数番直交キャリア用のFFT処理部、複素デ
ータIとQの前半の波形を排除し、後半の波形をその極
性を反転させてコピーしてから周波数軸上の複素データ
に変換する奇数番直交キャリア用のFFT処理部として
もよい。
【0049】このようにして、マルチパス妨害により1
シンボル先行する有効シンボル期間から遅延して到達す
る波が含まれる期間である、1つのOFDMシンボル期
間の先頭より50%の期間を除く残りの期間のみから復
調することが可能になる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のOFDM変調器およびOFDM復調器によれば、マル
チパス妨害を低減できるとともに、送信側においてガー
ドインタバルが挿入されないから、周波数利用効率を高
めることができるとともに、各直交キャリアは完全な直
交関係となるから、各変調された直交キャリア相互の干
渉が少なくなるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のOFDM変調器の一実施例を説明する
説明図である。
【図2】OFDM偶数シンボルが割り当てられる直交キ
ャリアの配置を説明する説明図である。
【図3】OFDM奇数シンボルが割り当てられる直交キ
ャリアの周波数軸上の配置を説明する説明図である
【図4】本発明のOFDM復調器の一実施例を説明する
説明図である。
【図5】OFDM偶数番直交キャリアの波形を説明する
説明図である
【図6】OFDM奇数番直交キャリアの波形を説明する
説明図である。
【図7】従来のOFDM変調器を説明する説明図であ
る。
【図8】QPSK変調方式のシンボルマッピングを説明
する説明図である。
【図9】従来の直交キャリアの周波数軸上の配置を説明
する説明図である。
【図10】従来のガードインターバルを説明する説明図
である。
【図11】従来のOFDM復調器を説明する説明図であ
る。
【符号の説明】
1…マッピング部、2…直並列変換部、3…偶数番キャ
リア用IFFT部、4…奇数番キャリア用IFFT部、
5,6…並直列変換部、13…第1の発振部、14…第
1の移相部、25…第2の発振部、26…第2の移相
部、42…第2の発振部、43…第2の移相部、46…
第1の発振部、47…第1の移相部、50,57…直並
列変換部、61…偶数番キャリア用FFT部、62…並
直列変換部、63…奇数番キャリア用波形処理部、64
…奇数番キャリア用FFT部、65…逆マッピング部。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の直交キャリアが複素データ系列に
    てディジタル変調されたOFDM変調方式におけるOF
    DM変調器において、複素データ系列を2系列に分配
    し、該各系列を偶数番目の直交キャリアと奇数番目の直
    交キャリアに割り当てる直並列変換手段と、該直並列変
    換手段により偶数番目の直交キャリアに割り当てられた
    系列、および、奇数番目の直交キャリアに割り当てられ
    た系列に対し、それぞれ逆DFT処理を行ない時間軸上
    の複素データ波形を出力する偶数番キャリア用逆DFT
    処理部および奇数番キャリア用逆DFT処理部と、前記
    それぞれの逆DFT処理部の出力にて直交変調する2つ
    の直交変調器を有することを特徴とするOFDM変調
    器。
  2. 【請求項2】 複数の直交キャリアが複素データ系列に
    てディジタル変調されたOFDM変調方式におけるOF
    DM復調器において、偶数番キャリアの直交復調信号と
    奇数番キャリアの直交復調信号とをそれぞれ直交復調す
    るための2つの直交復調器と、該直交復調器の一方によ
    って得られるディジタル変調された偶数番キャリアの時
    間軸上の複素データをOFDMシンボルの中心より前半
    の波形を排除し後半の波形と同じ波形を前半に補間する
    偶数番キャリア用波形処理部と、該偶数番キャリア用波
    形処理部の出力を周波数軸上の複素データに変換する偶
    数番キャリア用のFFT処理部と、前記直交復調器の他
    方によって得られるディジタル変調された奇数番キャリ
    アの時間軸上の複素データをOFDMシンボルの中心よ
    り前半の波形を排除し後半の波形と同じ波形をその極性
    を反転して前半に補間する奇数番キャリア用波形処理部
    と、該奇数番キャリア用波形処理部の出力を周波数軸上
    の複素データに変換する奇数番キャリア用のFFT処理
    部と、前記2つのFFT処理部より得られる2つの並列
    な周波数軸上の複素データ系列を直列形式の周波数軸上
    の複素データ系列へ変換する並直列変換手段を有するこ
    とを特徴とするOFDM復調器。
  3. 【請求項3】 複数の直交キャリアが複素データ系列に
    てディジタル変調されたOFDM変調方式におけるOF
    DM変調器において、複素データ系列を2系列に分配
    し、該各系列を偶数番目の直交キャリアと奇数番目の直
    交キャリアに割り当てる直並列変換手段と、該直並列変
    換手段により偶数番目の直交キャリアに割り当てられた
    系列、および、奇数番目の直交キャリアに割り当てられ
    た系列に対し、それぞれ逆DFT処理を行ない時間軸上
    の複素データ波形を出力する偶数番キャリア用逆DFT
    処理部および奇数番キャリア用逆DFT処理部と、前記
    それぞれの逆DFT処理部の出力にて第1の周波数のキ
    ャリアを直交変調する2つの第1直交変調器と、該2つ
    の第1直交変調器の各出力にて第2の周波数のキャリア
    を直交変調する第2直交変調器を備えたことを特徴とす
    るOFDM変調器。
  4. 【請求項4】 複数の直交キャリアが複素データ系列に
    てディジタル変調されたOFDM変調方式におけるOF
    DM復調器において、受信信号を第2の周波数のキャリ
    アにて直交復調するための第2の直交復調器と、該第2
    の直交復調器によって得られる偶数番キャリアの直交復
    調信号と奇数番キャリアの直交復調信号とをそれぞれ第
    1の周波数のキャリアにて直交復調する2つの第1の直
    交復調器と、該第1の直交復調器の一方によって得られ
    るディジタル変調された偶数番キャリアの時間軸上の複
    素データをOFDMシンボルの中心より前半の波形を排
    除し後半の波形と同じ波形を前半に補間する偶数番キャ
    リア用波形処理部と、該偶数番キャリア用波形処理部の
    出力を周波数軸上の複素データに変換する偶数番キャリ
    ア用のFFT処理部と、前記第2の直交復調器の他方に
    よって得られるディジタル変調された奇数番キャリアの
    時間軸上の複素データをOFDMシンボルの中心より前
    半の波形を排除し後半の波形と同じ波形をその極性を反
    転して前半に補間する奇数番キャリア用波形処理部と、
    該奇数番キャリア用波形処理部の出力を周波数軸上の複
    素データに変換する奇数番キャリア用のFFT処理部
    と、前記2つのFFT処理部より得られる2つの並列な
    周波数軸上の複素データ系列を直列形式の周波数軸上の
    複素データ系列へ変換する並直列変換手段を有すること
    を特徴とするOFDM復調器。
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