JP3185524U - 積層フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フィルム基材2と粘着剤層4とを有する積層フィルム10であって、前記フィルム基材は、樹脂層を有し、前記樹脂層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とするラミネート加工用積層フィルムに関する。積層フィルムをミシン目加工やカット線加工等が施された用紙に貼付した場合であっても、ミシン目やカット線に沿ってカードを容易に切り離すことを可能となり、表面がラミネート加工されたカードを効率的に得ることができる。
【選択図】図1
Description
すなわち、従来は、ミシン目加工やカット線加工等が施された用紙全体にラミネートフィルムを貼付することは現実的ではなく、このような用紙から切り離されるカード表面を効率的にラミネート加工する方法は見出されていなかった。
具体的に、本考案は、以下の構成を有する。
[2]前記環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は100℃以上であることを特徴とする[1]に記載のラミネート加工用積層フィルム。
[3]前記環状ポリオレフィン系樹脂は、ノルボルネン系重合体であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のラミネート加工用積層フィルム。
[4]前記フィルム基材は、前記樹脂層の上に、さらに、第1の中間層と、第2の中間層と、表面層を順に有し、前記第1の中間層は、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂を含み、前記第2の中間層は、直鎖状ポリエチレンを含み、前記表面層は、前記樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも10℃以上高い融点を有する樹脂を含むことを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[5]前記ラミネート加工用積層フィルムは、切断型用紙表面をラミネートするために用いられることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[6]前記フィルム基材の膜厚は10〜50μmであり、前記粘着剤層の膜厚は5〜30μmであることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[7]前記粘着剤層の膜厚は5〜15μmであることを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[8]前記樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂の含有率は、前記樹脂層に含まれる全樹脂成分に対して40質量%以上であることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[9]前記第1の中間層に含まれるポリプロピレン系樹脂の含有率は、前記第1の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることを特徴とする[4]〜[8]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[10]前記第2の中間層に含まれる直鎖状ポリエチレンの含有率は、前記第2の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることを特徴とする[4]〜[9]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[11]前記表面層は、ポリプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする[4]〜[10]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[12]前記第1の中間層に含まれるポリプロピレン系樹脂は、メタロセン触媒を用いて重合されたα−オレフィンランダム重合体であることを特徴とする[4]〜[11]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[13]前記第2の中間層に含まれる直鎖状ポリエチレンは、密度が0.900〜0.950g/cm3であることを特徴とする[4]〜[12]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[14]前記第2の中間層の上に、さらに第3の中間層を有し、前記第3の中間層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とする[4]〜[13]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルム。
[15][1]〜[14]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルムの粘着剤層の一方の面側であって、フィルム基材と対向する側に剥離シートをさらに有することを特徴とする剥離シート付き積層フィルム。
[16]前記剥離シートはスリットを有することを特徴とする[15]に記載の剥離シート付き積層フィルム。
[17][1]〜[14]のいずれかに記載のラミネート加工用積層フィルムが切断型用紙の表面にラミネートされ形成されることを特徴とする積層体。
本考案は、フィルム基材と粘着剤層とを有するラミネート加工用の積層フィルムに関する。フィルム基材は、樹脂層を有し、樹脂層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含む。ここで、樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、100℃以上であることが好ましい。図1(a)には、本考案のラミネート加工用の積層フィルム10の概略断面図が示されている。図1(a)に示されているように、積層フィルム10は、フィルム基材2と粘着剤層4を有する。なお、積層フィルム10は、フィルム基材2と粘着剤層4に加えて、他の層を有していてもよい。
ここで、ミシン目とは、切り部と継ぎ部が交互に形成されたものであって、カット線とは、用紙の厚さ未満の深さの溝線(ハーフカット線)のことをいう。
本考案では、フィルム基材は、樹脂層を含み、樹脂層の上に第1の中間層と、第2の中間層と、表面層を順に有することが好ましい。なお、フィルム基材は、樹脂層のみや、樹脂層と、第1の中間層と、第2の中間層と、表面層のみから形成されてもよく、さらに他の層が含まれてもよい。但し、他の層が含まれる場合であっても、樹脂層や表面層は、フィルム基材の最外層となるように構成されることが好ましい。
樹脂層には、ガラス転移温度(Tg)が100℃以上の環状ポリオレフィン系樹脂が含まれる。環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、100℃以上であることが好ましく、105℃以上であることがより好ましい。また、後述する他の層との共押出積層法による製造が可能である点と、工業的原料入手容易性の観点から、Tgは200℃以下であることが好ましい。特に望ましくは105℃〜180℃である。なお、本考案におけるガラス転移温度、融点は示差走査熱量測定(DSC)にて測定することができる。
本考案の積層フィルムにおいて、第1の中間層は、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂を含み、ポリプロピレン系樹脂の含有率は、第1の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることが好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、上述した環状ポリオレフィン系樹脂との密着強度を適度に保つことができる。また、本考案では、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂を用いることにより、ポリプロピレン系樹脂中に低分子量成分が含まれる割合を抑えることができる。
また、ポリプロピレン系樹脂は、MFR(230℃)が0.5〜30.0g/10分で、融点が110〜165℃であるものが好ましく、より好ましくは、MFR(230℃)が2.0〜15.0g/10分で、融点が115〜162℃のものである。MFR及び融点がこの範囲であれば、フィルムの成膜性を向上させることができる。
本考案の積層フィルムにおいて、上述した第1の中間層に接して積層される第2の中間層は、直鎖状ポリエチレンを含み、直鎖状ポリエチレンの含有率は、第2の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることが好ましい。直鎖状ポリエチレンは、上述したようにメタロセン触媒を用いた低圧ラジカル重合法により、エチレン単量体を主成分として、これにコモノマーとしてブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン等のα−オレフィンを共重合したものであることが好ましい。
本考案の積層フィルムにおいては、第2の中間層の上に、さらに第3の中間層を有することとしてもよい。このとき積層する第3の中間層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含むことが好ましい。このように、環状ポリオレフィン系樹脂を含む第3の中間層を設けることにより、積層フィルムの易裂性や開裂追従性をより高めることができる。
本考案の積層フィルムは、上述した中間層の上に表面層を有する。表面層は、第2の中間層の上に積層されるか、または、第3の中間層が含まれる場合は、その上に積層される。表面層には、樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも10℃以上高い融点を有する樹脂が含まれる。なお、表面層を構成する樹脂成分は、単独の樹脂からなるものであっても、2種以上の樹脂を混合したものであってもよい。
粘着剤層を形成する粘着剤としては、例えば、ゴム系、アクリル系、ウレタン系、ビニルエーテル系等の任意の粘着剤を使用することができる。これらの中でも、耐候性、透明性等に優れ、広範な用途に使用できることから、アクリル系粘着剤が好ましい。アクリル系粘着剤としては、エマルジョン型、溶剤型、ホットメルト型等の粘着剤を挙げることができ、本考案では、これらのいずれの粘着剤も使用することができる。但し、これらの中でも、安全面、品質面、コスト面からエマルジョン型アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
アクリル系再剥離粘着剤は、アクリル系共重合体を含む水性エマルジョンを主成分として含み、好ましくは、さらに粘着付与剤や架橋剤を含有する。アクリル系共重合体を構成するモノマー成分としては、2−エチルヘキシルアクリレート及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを挙げることができ、これらのモノマーを乳化重合してアクリル系共重合体が得られる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等が用いられる。中でも、粘着性や再剥離性とのバランスの取り易さ、入手の容易さという観点から、アクリル酸、メタクリル酸を用いることが好ましい。カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。架橋化起点をエマルジョン粒子の中心部と外郭部に偏在させることができるという観点からアクリル酸とメタクリル酸を併用することが望ましい。
再剥離型粘着剤層を構成するウレタン系粘着剤として好ましいのは、少なくともポリオールを含む活性水素成分と、ポリイソシアネート系架橋剤とを、3級アミン系化合物、有機金属化合物等の触媒を用いて反応させて得られるポリウレタン系樹脂からなる粘着剤(以下、ポリウレタン系粘着剤ということがある)である。また、該ポリウレタン系樹脂を、さらにポリイソシアネート系架橋剤と反応させて得られる二液硬化型ウレタン系粘着剤も好ましく用いられる。ポリオールとポリイソシアネート系架橋剤との組み合わせにおいては、架橋密度のコントロールがしやすいために、該ポリウレタン系樹脂からなる粘着剤の粘着力の調節が容易である。また、架橋密度の経時変化も少ないために、粘着力の経時変化も少ない。
ジオール(2)以外のポリエステルポリオールとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等のジカルボン酸、該ジカルボン酸の酸エステル又は酸無水物と、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ダイマー酸ジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、クオドロール、ビスフェノールA等のエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド付加物等のポリオール;ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン、モノエタノールアミン、イソプロパノールトリアミン等のジアミン、トリアミン又はアミノアルコール等の単独又はこれらの混合物との脱水縮合反応で得られるポリエステルポリオール又はポリエステルアミドポリオールが挙げられる。更に、ε−カプロラクトン、アルキル置換ε−カプロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合により得られるラクトン系ポリエステルポリオール等のポリエステルポリオールも挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、例えば、多価アルコールと、ジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等との脱アルコール反応で得られるものが挙げられる。
この多価アルコールとしては、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネートジメチルベンゼン、ジイソシアネートジエチルベンゼン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、シクロペンタンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、ビス(イソシネートメチル)シクロヘキサン、トリメチルシクロヘキシルイソシアネート等を挙げることができる。
有機溶剤としては、ウレタン系粘着剤を溶解できるものであれば特に制限はないが、例えば、メチルエチルケトン、酢酸エチル、トルエン、キシレン、アセトン等が挙げられる。好ましくは溶解性の点でトルエンがよい。有機溶剤の量は、ウレタン系粘着剤を溶解できる量であれば特に制限はないが、例えば、ウレタン系粘着剤の固形分濃度が35〜65質量%となる量であることが好ましい。
なお、貯蔵弾性率は、レオロジカ社製の動的粘弾性測定装置(DAR−2000)を用いて、厚さ500μm、直径2cmの円板状の粘着剤フィルムサンプルを使用し、直径2cmのパラレル型プレートにより、オシレーション歪み制御モード、周波数1Hz、歪み0.1%の条件で、測定することができる。例えば、温度0℃、30℃および60℃における粘着剤の貯蔵弾性率を測定することができる(昇温速度:2℃/分)。
また、剥がし口領域部にエンボス加工が施されていることで、視覚や触覚で剥がし口領域部の位置を認識することが可能である。なお、上述した「糊殺し加工」とは、粘着層のラベル裏面側の表面に粘着性を低減させる処理を行う加工のことであり、例えば粘着層のラベル裏面側の表面に特殊インクを印刷する方法がある。
本考案では、粘着剤層の一方の面側であって、フィルム基材と対向する側に剥離シートを設けることが好ましい。このように、本考案は、剥離シート付き積層フィルムとすることもできる。図1(b)には、剥離シート6を有する剥離シート付き積層フィルム15が開示されている。図1(b)に示されているように、剥離シート6は、粘着剤層4の一方の面側であって、フィルム基材2と対向する側に設けられている。
支持基材として、例えば、紙、合成紙、合成樹脂フィルム等が挙げられる。紙としては、例えば、上質紙、グラシン紙、コート紙などの紙基材、これらの紙基材にポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙のような紙基材、及び上質紙、グラシン紙、コート紙等にセルロース、澱粉、ポリビニルアルコール、アクリル−スチレン樹脂などで目止め処理した紙基材等が挙げられ、合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂からなるフィルム、及びこれらの合成樹脂フィルムにコロナ放電処理等の易接着処理を施したフィルムなどが挙げられ、これらの支持基材に剥離処理を施したものであることが望ましい。
シリコーン系剥離剤としては、例えば、熱硬化型剥離剤(付加反応型シリコーン系剥離剤、縮合反応型シリコーン系剥離剤等)、電子線硬化型シリコーン系剥離剤、紫外線硬化型シリコーン系剥離剤(ラジカル重合型シリコーン系剥離剤、カチオン重合型シリコーン系剥離剤、メルカプト−ビニル付加重合型シリコーン系剥離剤等)等が挙げられる。中でも、剥離力の安定性が高いため、熱硬化型シリコーン系剥離剤(付加反応型シリコーン系剥離剤)が好ましく用いられる。
本考案では、このようなスリットに沿って、剥離シートを剥離することにより、粘着剤層の一部が露出されることが好ましい。これにより、露出した粘着剤層の一部を切断型用紙表面等の被着体に貼り合わせ、次いで残りの剥離シートを剥離することにより、残りの粘着剤層を被着体に貼り合わせることができる。このような方法で貼付作業を行うことにより、積層フィルムの粘着剤同士が意図しない接着をすることを防ぐことができ、さらに、粘着剤等と被着体の間に気泡等が生じることを防ぐことができる。
また、剥離シートにこのようなスリットを設けることにより、スリットを挟んだ両側を指で摘んでスリット形成部を開くようにラベル用シートを引っ張ることにより、スリットにそって剥離シートを切り開くことができる。これにより、剥離シートが粘着剤層から剥離しにくい場合であっても、剥離シートの剥離開始を簡便にすることができる。
さらに、剥離シートにスリットを設けることにより、剥離シートと粘着剤層の剥離を軽くすることができ、フィルム基材と粘着剤層から形成される積層フィルムを切断型用紙に貼付する際に、積層フィルムに意図しない破断が起こることを防ぐことができる。また、このようなスリットは、積層フィルムをロール状に巻き取った際のカールの安定性を高めることができる。
本考案では、積層フィルムを紙製や樹脂製の用紙の表面にラミネートすることにより積層体を形成することができる。積層フィルムを用紙の表面にラミネートする際には、積層フィルムから剥離シートを剥がした後に、用紙の表面に貼付することとしてもよいし、剥離シートを剥がしつつ、用紙の表面に貼付することとしてもよい。なお、積層フィルムは、手貼りで貼付してもよく、ラミネート加工用の機器を用いて貼付することとしてもよい。
<フィルム基材の形成方法>
フィルム基材の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、各層を、共押出しによって形成することができる。各層に用いる樹脂混合物をそれぞれ別の押出機で加熱溶融させ、共押出多層ダイス法やフィードブロック法等の方法により溶融状態で樹脂層/各中間スオ/表面層を積層した後、インフレーションやTダイ・チルロール法等によりフィルム状に成形する共押出する方法が挙げられる。
フィルム基材全面に粘着剤層を設ける方法として、コンマコーター、バーコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、ダイコーター、ダイレクトグラビアコーター、オフセットグラビアコーター、バリオグラビアコーター、カーテンコーター等を用いることが好ましい。粘着剤層の塗工厚さは、5〜30μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましく、5〜15μmであることがさらに好ましく、7〜13μmであることが特に好ましい。塗工量を上記範囲内とすることにより、用紙と粘着剤層の密着を高めることができ、かつ、易裂性を高めることができる。
剥離シート(商品名:「GW64」、王子タック社製)に、アクリル酸アルキルエステル−酢酸ビニル共重合体系溶剤型強粘粘着剤(商品名:「サイビノールOPL−10」、サイデン化学社製)を塗布・乾燥し、膜厚が20μmのフィルム基材(POC基材)を貼り合せて積層フィルムを形成した。なお、粘着剤の膜厚は、12μmであった。なお、実施例1のみ、剥離シートには、短辺に沿ってミシン目(スリット)を形成したものを用いた。
粘着剤をアクリル系2液硬化溶剤型(商品名:「BPS−1109」、トーヨーケム社製)100質量部、架橋剤(商品名:「BHS−8515」、トーヨーケム社製)2質量部とした以外は実施例1と同様に積層フィルムを作製し、実施例2の積層フィルムとした。
POC基材の膜厚を40μmにした以外は、実施例1と同様にして、実施例3の積層フィルムを得た。
強粘粘着剤をアクリル系溶剤型再剥離粘着剤(商品名:「BPS−5303」、トーヨーケム社製)100質量部、架橋剤(商品名:「BHS−5115」、トーヨーケム社製)1質量部に替えた以外は、実施例1と同様にして、実施例4の積層フィルムを得た。
POC基材の膜厚を40μmにした以外は、実施例4と同様にして、実施例5の積層フィルムを得た。
POC基材をOPP基材に変え、膜厚と粘着剤の種類を表1に記載の通りとし、実施例1と同様の方法で、比較例1〜4の積層フィルムを作製した。
POC基材をPET基材に変え、膜厚と粘着剤の種類を表1に記載の通りとし、実施例1と同様の方法で、比較例5〜8の積層フィルムを作製した。
POC基材をセロファン基材に変え、膜厚と粘着剤の種類を表1に記載の通りとし、実施例1と同様の方法で、比較例9の積層フィルムを作製した。
実施例及び比較例で得た積層フィルムをについて下記の評価を行った。
短辺5cm×長辺10cmのサンプルを用意し、短辺、長辺それぞれをひねった際に簡単に切れるか否かを下記基準で確認した。
○:最初に切り込みを入れておかなくても、手でひねるだけで切ることができる。
×:最初に切り込みを入れておかないと、手では簡単に切れない。
実施例及び比較例で得られた積層フィルムを切断型用紙にラミネートした。なお、ラミネート加工は積層フィルムを切断型用紙表面に手貼りすることにより行った。切断型用紙をミシン目に沿ってカットする際に、積層フィルムが台紙のミシン目に沿って切れるか評価を行った。
○:積層フィルムにミシン目をいれなくとも用紙のミシン目に沿ってきれいに切れる。
△:積層フィルムにミシン目をいれないでも切ることはできるが、用紙のミシン目に沿ってきれいには切れない。
×:積層フィルムにミシン目をいれなければ手で切ることはできない。
積層フィルムをPET板に貼付した後、水に4時間浸漬して、指で擦って積層フィルムが剥がれるか否かを確認した。
○:こすれ、水濡れに強く、大きな変化が見られない。
△:こすれ、水濡れで変化が見られる場合がある。
×:こすれ、水濡れで変化が見られる。
縦20cm、横20cmのサンプルを切断型用紙表面に自重2kgのロールで貼付けた時の貼付け具合を確認した。
○:オーバーラミ用途として手できれいに貼ることができる。
△:オーバーラミ用途として手で貼る場合、シワ等が入る場合がある。
特に実施例1、3及び5においては、貼りやすさの評価においても高評価が得られており、フィルム基材の膜厚は40μm以上であることが好ましいことがわかる。
一方、比較例1〜8では、フィルム基材にOPPフィルム基材やPETフィルム基材を用いているため、積層フィルムの易裂性と開裂追従性が著しく悪化していることがわかる。また、比較例9では、フィルム基材にセロファンフィルム基材を用いているため、耐久性が劣っており、開裂追従性も悪化していることがわかる。
4 粘着剤層
6 剥離シート
10 積層フィルム
15 剥離シート付き積層フィルム
50 用紙
100 積層体
P ミシン目線
Q カット線
Claims (17)
- フィルム基材と粘着剤層とを有する積層フィルムであって、
前記フィルム基材は、樹脂層を有し、前記樹脂層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とするラミネート加工用積層フィルム。 - 前記環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)は100℃以上であることを特徴とする請求項1に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記環状ポリオレフィン系樹脂は、ノルボルネン系重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記フィルム基材は、前記樹脂層の上に、さらに、第1の中間層と、第2の中間層と、表面層を順に有し、
前記第1の中間層は、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレン系樹脂を含み、
前記第2の中間層は、直鎖状ポリエチレンを含み、
前記表面層は、前記樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂のガラス転移温度(Tg)よりも10℃以上高い融点を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。 - 前記ラミネート加工用積層フィルムは、切断型用紙表面をラミネートするために用いられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記フィルム基材の膜厚は10〜50μmであり、前記粘着剤層の膜厚は5〜30μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記粘着剤層の膜厚は5〜15μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記樹脂層に含まれる環状ポリオレフィン系樹脂の含有率は、前記樹脂層に含まれる全樹脂成分に対して40質量%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記第1の中間層に含まれるポリプロピレン系樹脂の含有率は、前記第1の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることを特徴とする請求項4〜8のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記第2の中間層に含まれる直鎖状ポリエチレンの含有率は、前記第2の中間層に含まれる全樹脂成分に対して80質量%以上であることを特徴とする請求項4〜9のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記表面層は、ポリプロピレン系樹脂を含むことを特徴とする請求項4〜10のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記第1の中間層に含まれるポリプロピレン系樹脂は、メタロセン触媒を用いて重合されたα−オレフィンランダム重合体であることを特徴とする請求項4〜11のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記第2の中間層に含まれる直鎖状ポリエチレンは、密度が0.900〜0.950g/cm3であることを特徴とする請求項4〜12のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 前記第2の中間層の上に、さらに第3の中間層を有し、前記第3の中間層は、環状ポリオレフィン系樹脂を含むことを特徴とする請求項4〜13のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルム。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルムの粘着剤層の一方の面側であって、フィルム基材と対向する側に剥離シートをさらに有することを特徴とする剥離シート付き積層フィルム。
- 前記剥離シートはスリットを有することを特徴とする請求項15に記載の剥離シート付き積層フィルム。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載のラミネート加工用積層フィルムが切断型用紙の表面にラミネートされ形成されることを特徴とする積層体。
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JP (1) | JP3185524U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2017222102A1 (ko) * | 2016-06-21 | 2017-12-28 | 박희대 | 점착 기능을 가지는 폴리우레탄 핫멜트 필름 및 그 제조방법 |
JP2018021181A (ja) * | 2016-07-20 | 2018-02-08 | 日東電工株式会社 | 粘着シート |
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2013
- 2013-05-24 JP JP2013002914U patent/JP3185524U/ja not_active Expired - Lifetime
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