JP3184008U - 梱包材 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送時における上下方向に段積みした被梱包物に傷が発生し難い梱包材を提供する。
【解決手段】被梱包物Pを収納した状態で上下方向に段積みされる梱包材である。梱包材の上部には、上段に配置される梱包材の底部に形成された嵌合凹部14に嵌合する嵌合凸部15が形成されている。嵌合凸部15が嵌合凹部14に嵌合した状態で、嵌合凸部15の基端15a側の側壁15cが、嵌合凹部14の側壁14aに嵌合し、さらに、嵌合凸部15の先端15b側の側壁15dの壁面15fと嵌合凹部14の側壁14aの壁面14cとの間には空間Sが形成されている。
【選択図】図4
【解決手段】被梱包物Pを収納した状態で上下方向に段積みされる梱包材である。梱包材の上部には、上段に配置される梱包材の底部に形成された嵌合凹部14に嵌合する嵌合凸部15が形成されている。嵌合凸部15が嵌合凹部14に嵌合した状態で、嵌合凸部15の基端15a側の側壁15cが、嵌合凹部14の側壁14aに嵌合し、さらに、嵌合凸部15の先端15b側の側壁15dの壁面15fと嵌合凹部14の側壁14aの壁面14cとの間には空間Sが形成されている。
【選択図】図4
Description
本考案は、被梱包物を上下方向に段積みするに好適な梱包材に関する。
従来から、被梱包物は、梱包材で梱包されて、梱包体として搬送されることが一般的である。複数の被梱包物を一度に梱包体として搬送する際には、各被梱包物は、梱包体を構成する梱包材により梱包され、これらは上下方向に段積みされることが多い。
たとえば、このような技術として、機械部品などの被梱包物を梱包する梱包材であって、梱包材の上部に嵌合凸部が形成され、その底部には、上下方向に段積みした際に下段の梱包材の前記嵌合凸部に嵌合する嵌合凹部を設けた梱包材が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
この技術によれば、梱包材を上下方向に段積みした際に、上段の梱包材の底部に形成された嵌合凹部と、その下段の上部に形成された嵌合凸部とが嵌合する。このため、上下方向に段積みした際であっても、被梱包物を梱包した梱包材は荷崩れし難くなる。
しかしながら、特許文献1の如き梱包材を用いて被梱包物を梱包した際には、被梱包物の一部が露出することがあり、この露出した部分が、上方から障害物などと接触することがあった。この結果、障害物などに接触した被梱包物の露出した部分に傷等が発生することがあった。
本考案は、このような点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送時における上下方向に段積みした被梱包物に傷が発生し難い梱包材を提供することにある。
考案者らは、鋭意検討を重ねた結果、梱包材の上部に形成された嵌合凸部を、梱包材の上部からより長く突出させることにより、この嵌合凸部の一部を、外部からの接触を保護する保護部として作用させることができると考えた。この場合、単に嵌合凸部を上部から従来に比べてより長く突出させてしまうと、嵌合凸部と嵌合凹部の接触面積(嵌合部分)が大きくなるため、梱包材を開梱時に、上段に位置する梱包材と下段に位置する梱包材とが外れ難くなると考えた。
本考案に係る梱包材は、考案者らの新たな考えに基づくものであり、本考案に係る梱包材は、被梱包物を収納した状態で上下方向に段積みされる梱包材であり、前記梱包材の上部には嵌合凸部が形成され、前記梱包材の底部には嵌合凸部に嵌合する嵌合凹部が形成されており、上下方向に前記梱包材を段積みして、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合した状態で、前記嵌合凸部の基端側の側壁が、前記嵌合凹部の側壁に嵌合し、前記嵌合凸部の先端側の側壁の壁面と前記嵌合凹部の側壁の壁面との間には空間が形成されていることを特徴とするものである。
本考案によれば、梱包材の上部に嵌合凸部が形成され、梱包材の下部に嵌合凹部が形成され、段積み時には、上段の梱包材の底部に形成された嵌合凹部が、その下段の梱包材の上部に形成された嵌合凸部と嵌合する。このような結果、上下方向に隣接して段積みされた梱包材同士は嵌合されるので、これらは安定的に段積みすることができ、荷崩れ等が生じにくい。
ここで、本考案では、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合した状態で、嵌合凸部の基端側の側壁が、嵌合凹部の側壁に嵌合し、嵌合凸部の先端側の側壁の壁面と嵌合凹部の側壁の壁面との間には空間が形成されている。これにより、嵌合凸部のうち、基端側の側壁のみが前記嵌合凹部の側壁に嵌合するので、開梱時に上下方向に段積みされた梱包材同士を分離し易くなる。さらに、嵌合凸部の先端側の部分は、従来の嵌合凸部よりもより長く突出した形状とすることができるので、梱包状態の最上段の被梱包物が露出した露出部分を、上方からの障害部などから保護する保護部(防護部)として機能する。この結果、梱包材を用いて上下方向に段積みした被梱包物に傷が発生し難くなる。
ここで、このような嵌合凸部は、前記嵌合凹部に嵌合した状態で、嵌合凸部の基端側の側壁が、嵌合凹部の側壁に嵌合し、嵌合凸部の先端側の側壁の壁面と嵌合凹部の側壁の壁面との間に空間が形成されていれば、特にその形状は限定されるものではない。従って、嵌合凸部の形状は角柱状、円柱状であってもよく、この場合には、嵌合凹部の側壁の壁面が嵌合凸部の先端側の側壁の壁面と非接触となるように(空間が形成されるように)逃がし部を設けてもよい。
しかしながら、より好ましい態様としては、前記嵌合凸部は段付き部を有しており、該段付き部よりも基端側の側壁が、前記嵌合凹部の側壁に嵌合する。この態様によれば、嵌合凹部の側壁部の形状を、上下方向に沿って段差の無い形状にすることができるので、容易に嵌合凹部を成形することができる。
さらに好ましい態様としては、前記梱包材は、前記被梱包物の両端部を支持する一対の端部支持部材からなり、該各端部支持部材には、前記嵌合凸部が形成されている。この態様によれば、一対の端部支持部材で、被梱包物の両端部を支持するので、被梱包物の中央部は露出することになるが、たとえこのような露出部分(中央部)があったとしても、各端部支持部材には、嵌合凸部が形成されているので、上方からの障害物などから保護することができる。
さらに好ましい態様としては、前記梱包材は、前記一対の端部支持部材の間において、前記被梱包物の中央部を支持する中央支持部材をさらに備える。この態様によれば、中央支持部材は、上述した、一対の端部支持部材で被梱包物の両端部を支持する際に露出する被梱包物の露出部分(中央部)を覆うことができる。さらに、被梱包物を端部支持部材で支持したときに、被梱包物の中央部が撓まないように中央支持部材でこれを支持することができる。
さらに好ましい態様としては、前記被梱包物の中央部には切り欠き部が形成されており、前記中央支持部材には、前記切り欠き部に当接する突出部が形成されている。この態様によれば、被梱包物の中央部に切り欠き部が形成された場合、一対の端部支持部材で被梱包物の両端部を支持した状態で、被梱包物の中央部が撓み易いところ、突出部が中央支持部材の梱包時の位置決め部(位置合わせ部)として作用し、被梱包物の中央部を中央支持部材で好適に支持することができる。
本考案に係る梱包材によれば、搬送時における上下方向に段積みした被梱包物に傷が発生することを抑えることができる。
以下に、図面に基づき、本考案に係る梱包材の3つの実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本考案の第1実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図2は、図1に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。
図1は、本考案の第1実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図2は、図1に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。
図3は、図1に示す梱包材を段積みした状態を説明するための模式的斜視図であり、図4は、(a)は図3のA−A線矢視断面図、(b)は図3のB−B線矢視断面図、(c)は図3のC−C線矢視断面図である。
図1および図2に示すように、第1実施形態に係る梱包材1は、図1に示すような機械部品などの被梱包物Pの両端部を収容支持し、これを梱包するための梱包材である。被梱包物Pは、長尺状の被梱包物であり、板状の本体部p1の両端部に矩形状の凸部p2,p2が形成されている。本実施形態では、被梱包物Pとして長尺状の被梱包物を図示したが、以下に示す機能を有した梱包材により梱包することができるのであれば、特にその形状、大きさなどは限定されるものではない。
ここで、梱包材1は、任意発泡成形体で作ることができるが、熱可塑性樹脂の発泡成形体であることが好ましい。熱可塑性樹脂には、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、またはポリエチレンナフタレート系樹脂)、ポリカーボネート系樹脂、またはポリ乳酸系樹脂などを挙げることができる。なかでも、ポリスチレンとポリエチレンを含む複合樹脂を用いることが好ましい。
ポリスチレン樹脂(EPS樹脂)の場合には、発泡倍率が30〜50倍である好ましく、スチレンとポリエチレンとを含む複合樹脂、ポリオレフィン樹脂(PO樹脂)の場合には、発泡倍率が20〜50倍であることが好ましい。
このような材料で成形された梱包材1は、被梱包物Pの両端部を下方から受ける一対の端部支持部材10L,10Rを備えている。各端部支持部材10L,10Rの上部13には、被梱包物Pの両端部(具体的には板状の本体部p1の両端部)を収納する収納凹部11が2つずつ形成されている。また、端部支持部材10L,10Rの底部18には、各端部支持部材10L,10Rを上下方向に段積み時に、下段の端部支持部材10L,10Rの収納凹部11に収納された被梱包物Pの凸部p2を収納する下部収納凹部12が2つずつ形成されている。
さらに、各端部支持部材10L,10Rのそれぞれの上部13の両側には、上段に配置される端部支持部材10L,10Rの底部18に形成された嵌合凹部14に嵌合する嵌合凸部15が形成されている。
ここで、各嵌合凸部15は、段付き部17を有した、上段と下段からなる二段の構成を有している。嵌合凸部15が嵌合凹部14に嵌合した状態では、嵌合凸部15の基端15a側(下段側)の側壁15cが、嵌合凹部14の側壁14aに嵌合される。さらに、嵌合凸部15の先端15b側(上段側)の側壁15dの壁面15fと嵌合凹部14の側壁14aの壁面14cとの間には空間Sが形成されている。すなわち、本実施形態では、段付き部17よりも基端15a側の側壁15cが、嵌合凹部14の側壁14aに嵌合するように構成され、段付き部17より先端15b側では、嵌合凸部15は嵌合してない。
このような梱包材1を用いて、被梱包物Pを梱包する。まず、図2に示すように、一対の端部支持部材10L,10Rの収納凹部11が対向するように配置し、収納凹部11に、被梱包物Pの板状の本体部p1の両端部を収納する。この状態で、図2から図3の状態にすべく、下段の端部支持部材10L,10Rに収納された被梱包物Pの凸部p2が、上段となる端部支持部材10L,10Rの下部収納凹部12に収納されるように、上方から端部支持部材10L,10Rを配置する。このとき、上段の端部支持部材10L,10Rの下部収納凹部12の底面で、凸部p2の上面が押さえられる。
この際に、端部支持部材10L,10Rの上部13に嵌合凸部15が形成され、その対応する位置の端部支持部材10L,10Rの底部18に嵌合凹部14が形成されているので、段積み時には、上段の端部支持部材10L,10Rの底部18に形成された嵌合凹部14が、その下段の端部支持部材10L,10Rの上部13に形成された嵌合凸部15と嵌合する。このような結果、上下方向に隣接して段積みされた端部支持部材10L,10R、すなわち梱包材1,1同士は嵌合されるので、これらは安定的に段積みすることができ、荷崩れ等が生じにくい。
さらに、嵌合凸部15が嵌合凹部14に嵌合した状態では、嵌合凸部15の基端15a側の側壁15cが、嵌合凹部14の側壁14aに嵌合され、嵌合凸部15の先端15b側の側壁15dの壁面15fと嵌合凹部14の側壁14aの壁面14cとの間には空間Sが形成されているので、嵌合凸部15のうち、基端15a側の側壁15cのみが嵌合凹部14の側壁14aに嵌合する。従って、嵌合凸部15の上下方向に形成された側壁全体で嵌合凹部14と嵌合する場合に比べて、嵌合凸部15を拘束する拘束力は弱いため、開梱時に上下方向に段積みされた端部支持部材10L,10R(梱包材1同士)を分離し易くなる。
さらに、嵌合凸部15の先端15b側の部分(上段)は、従来の嵌合凸部よりもより長く突出した形状とすることができるので、段積みした梱包状態の最上段の被梱包物Pが露出した露出部分(本実施形態では被梱包物Pの中央部)に、上方から(例えば図中の矢印方向から)の障害部などが接近したとしても、この部分(上段)が露出した中央部を保護する保護部(防護部)として機能する。この結果、梱包材1を用いて上下方向に段積みした被梱包物Pに傷が発生し難くなる。
嵌合凸部15は、段付き部17を有する形状としたので、嵌合凹部14の側壁14aの形状を、上下方向に沿って段差の無い形状にすることができるので、容易に嵌合凹部14を成形することができる。
〔第2実施形態〕
図5は、本考案の第2実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図6は、図5に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。図7は、図6に示す梱包材を段積みした状態を説明するための模式的斜視図。図8は、(a)は図7のD−D線矢視断面図、(b)は図7のE−E線矢視断面図、(c)は図7のF−F線矢視断面図である。
図5は、本考案の第2実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図6は、図5に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。図7は、図6に示す梱包材を段積みした状態を説明するための模式的斜視図。図8は、(a)は図7のD−D線矢視断面図、(b)は図7のE−E線矢視断面図、(c)は図7のF−F線矢視断面図である。
第2の実施形態の梱包材が、第1実施形態と相違する点は、中央支持部材を新たに設けた点である。したがって、その他同じ機能を有する部材および部分は、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図5〜7に示すように、本実施形態に係る梱包材1Aは、被梱包物Pの両端部を支持する一対の端部支持部材10L,10Rに加え、一対の端部支持部材10L,10Rの間において、被梱包物Pの中央部を支持する中央支持部材20をさらに備えている。
中央支持部材20は、端部支持部材10L,10Rと同じく上述した種類の材質からなり、被梱包物Pの中央部(具体的には板状の本体部p1の中央部)を収納する2つの収納凹部21,21が間隔を空けて形成されている。
中央支持部材20の上部23の両端部には、嵌合凸部25が形成されており、その底部28には、下段の中央支持部材20の嵌合凸部25に嵌合する嵌合凹部24が形成されている。すなわち、端部支持部材10L,10Rと同様に、上下方向に段積み時には、上段の中央支持部材20の底部28に形成された嵌合凹部24が、その下段の中央支持部材20の上部23に形成された嵌合凸部25と嵌合することになる。
さらに、図8(c)に示すように、中央支持部材20には、嵌合凸部25が嵌合凹部24に嵌合した状態で、嵌合凸部25の基端25a側の側壁25cが、嵌合凹部24の側壁24aに嵌合し、且つ、嵌合凸部25の先端25b側の側壁25dの壁面25fと嵌合凹部24の側壁24aの壁面24cとの間には空間Sが形成されている。
このような梱包材1Aを用いて、被梱包物Pを梱包する。まず、図5に示すように、一対の端部支持部材10L,10Rの収納凹部11が対向するように配置し、一対の端部支持部材10L,10Rの間に中央支持部材20を配置する。
次に図6に示すように、端部支持部材10L,10Rの収納凹部11に、被梱包物Pの板状の本体部p1の両端部を収納するとともに、中央支持部材20の収納凹部21に、被梱包物Pの板状の本体部p1の中央部を収納する。
この状態で、下段の端部支持部材10L,10Rに収納された被梱包物Pの凸部p2が、上段となる端部支持部材10L,10Rの下部収納凹部12に収納されるように、上方から(状態の)端部支持部材10L,10Rを配置する。さらに、下段の中央支持部材20の上に中央支持部材20を配置する。
この際に、上段の端部支持部材10L,10Rの底部18に形成された嵌合凹部14と、その下段の端部支持部材10L,10Rの上部13に形成された嵌合凸部15とを嵌合させ、上段の中央支持部材20の底部28に形成された嵌合凹部24と、その下段の中央支持部材20の上部23に形成された嵌合凸部25とを嵌合させる。
このような結果、中央支持部材20は、上述した、第1実施形態において、一対の端部支持部材10L,10Rで被梱包物Pの両端部を支持する際に露出する被梱包物Pの中央部を覆うことができるため、この部分を保護することができる。
また、被梱包物Pを第1実施形態の如く端部支持部材10L,10Rのみで支持したとき、被梱包物Pの中央部は撓み易いが、本実施形態の如く、中央支持部材20は、被梱包物の撓み易い中央部を支持するので、被梱包物Pを両端部および中央部の3点で支持することができる。
なお、嵌合凸部25のうち、基端25a側の側壁25cのみが嵌合凹部24の側壁24aに嵌合する。従って、嵌合凸部25の上下方向に形成された側壁全体で嵌合凹部24と嵌合する場合にくらべて、嵌合凸部25を拘束する拘束力は弱いため、図7に示す状態から開梱時に上下方向に段積みされた中央支持部材20,20を分離し易くなる。
また、端部支持部材10L,10Rと同様に、中央支持部材20の場合も、嵌合凸部25の先端25b側の部分は、従来の嵌合凸部よりもより長く突出した形状となるので、この部分が被梱包物Pを保護する保護部(防護部)として作用する。
〔第3実施形態〕
図9は、本考案の第3実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図10は、図9に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。
図9は、本考案の第3実施形態に係る梱包材により梱包された梱包体の模式的分解斜視図である。図10は、図9に示す梱包材の収納凹部に被梱包物を収納した状態を示した図である。
第3の実施形態の梱包材が、第2実施形態と相違する点は、被梱包物の形状と、中央支持部材の形状である。したがって、その他同じ機能を有する部材および部分は、同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態に係る梱包材1Bにより梱包される被梱包物Pの板状の本体部p1の中央部には、切り欠き部pcが形成されている。このような形状のものを図1に示す、端部支持部材10L,10Rのみを用いて梱包した場合には、本体部p1の中央部が撓みやすい。
従って、本実施形態では、切り欠き部pcの配置される場所に中央支持部材20Bを配置する。中央支持部材20Bには、切り欠き部pcに当接する突出部26が形成されている。突出部26は、両端が支持された被梱包物Pの切り欠き部pcを含む部分を中央支持部材20Bで支持するための、位置決め機能として作用する。
このようにして、被梱包物Pの中央部に切り欠き部pcが形成された場合、一対の端部支持部材10L,10Rで被梱包物の両端部を支持した状態では、被梱包物Pは中央部で撓み易いが、突出部26が中央支持部材20Bの梱包時の位置決めとして作用し、被梱包物の中央部を中央支持部材20Bで好適に支持することができる。
このような結果、被梱包物Pを第1実施形態の如く端部支持部材10L,10Rのみで支持したとき、被梱包物Pの中央部は撓み易いが、本実施形態の如く、中央支持部材20Bは、被梱包物Pの撓み易い中央部を支持するので、被梱包物Pを両端部および中央部の3点で支持することができる。これにより被梱包物Pの撓みを抑えることができる。
以上、本考案の実施形態について詳述したが、本考案は、前記の実施形態に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された本考案の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。
例えば、本実施形態は、一対の端部支持部材を設けていたが、これらが部分的に連結した構造であってもよい。第2および第3実施形態では、1つの中央支持部材で中央部を支持していたが、これらが複数あってもよい。第1〜第3の実施形態では、嵌合凸部は二段の段付き形状となっていたが、嵌合凸部の基端側の側壁でのみ、嵌合凹部の壁部と嵌合するのであれば、特に、この形状は限定されるものではなく、三段以上の段付き形状や、先端側の側壁がテーパー状であってもよい。
1,1A,1B:梱包材、10L,10R:端部支持部材、11:収納凹部、12:下部収納凹部、13:上部、14:嵌合凹部、14a:嵌合凹部の側壁、14c:嵌合凹部の壁面、15:嵌合凸部、15a:嵌合凸部の基端、15b:嵌合凸部の先端、15c,15d:嵌合凸部の側壁、17:段付き部、18:底部、20,20B:中央支持部材、21:収納凹部、23:上部、24:嵌合凹部、24a:嵌合凹部の側壁、24c:嵌合凹部の壁面、25:嵌合凸部、25a:嵌合凸部の基端、25b:嵌合凸部の先端、25c,25d:嵌合凸部の側壁、26:突出部、28:底部、P:被梱包物、pc:切り欠き部、p1:本体部、p2:凸部、S:空間
Claims (5)
- 被梱包物を収納した状態で上下方向に段積みされる梱包材であり、
前記梱包材の上部には嵌合凸部が形成され、前記梱包材の底部には嵌合凸部に嵌合する嵌合凹部が形成されており、
上下方向に前記梱包材を段積みして、前記嵌合凸部が前記嵌合凹部に嵌合した状態で、
前記嵌合凸部の基端側の側壁が、前記嵌合凹部の側壁に嵌合し、
前記嵌合凸部の先端側の側壁の壁面と前記嵌合凹部の側壁の壁面との間には空間が形成されていることを特徴とする梱包材。 - 前記嵌合凸部は、段付き部を有しており、該段付き部よりも基端側の側壁が、前記嵌合凹部の側壁に嵌合することを特徴とする請求項1に記載の梱包材。
- 前記梱包材は、前記被梱包物の両端部を支持する一対の端部支持部材からなり、
該各端部支持部材には、前記嵌合凸部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の梱包材。 - 前記梱包材は、前記一対の端部支持部材の間において、前記被梱包物の中央部を支持する中央支持部材をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の梱包材。
- 前記被梱包物の中央部には切り欠き部が形成されており、前記中央支持部材には、前記切り欠き部に当接する突出部が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の梱包材。
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