JP3183827U - 食材スライサー及び食材スライサーを備えた電子レンジ調理用チップスメーカー - Google Patents

食材スライサー及び食材スライサーを備えた電子レンジ調理用チップスメーカー Download PDF

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Abstract

【課題】波形状を付与しながら極めて薄く食材を加工する食材スライサーを提供する。
【解決手段】食材スライサー1は、食材4を摺動させる第1・第2滑走面21,23が形成された本体2と、第1・第2滑走面21,23の間に設けられた刃部22と、第1滑走面21と刃部22との間に設けられた開口部24と、を備える。刃部22は、連続的な波で構成された波形断面を有する。第1・第2滑走面21,23は、それぞれ、刃部22の断面とほぼ同一形状の断面を有する。第1滑走面21は、第1滑走面21の断面が刃部22の断面に対して垂直方向下側に平行移動した状態で刃部22の上面より0.1mm〜3mm下側の位置に配置される。第2滑走面23は、第2滑走面23の断面が刃部22の断面と合致するよう刃部22と同一高さに配置され、波の波高が2mm以上であることを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本考案は、一般家庭において、じゃが芋、大根などの食材(塊状の食材)を所定の厚さのまま薄く切断可能な手動式の食材スライサーに関するものである。特に、切断刃の長手方向の断面に、波状等の凹凸形状を有した食材スライサーに関するものである。さらに、本考案は、上述のスライサーを備えた電子レンジ調理用チップスメーカーに関するものである。
野菜、果物、チーズ、肉類などの食材を手動でスライスする器具には多種多様なものが存在する。例えば、平坦板状の本体に刃部が設けられた食材用スライサーが知られている。このような本体には、通常、食材を押し当てながら刃部の前後(例えば、板状体の長手方向)に食材を摺動させる第1・第2滑走面が設けられ、このうちの第1滑走面と刃部との間には、所定間隔を有した段差と開口部とがさらに設けられている。このような従来のスライサーを使用する際には、第1滑走面上を移動する食材が段差と開口部とを通過することにより、この所定間隔に対応した厚さで食材が切断・分離されるのである。なお、上記間隔を調整可能なスライサーも既に知られている(特許文献1を参照)。
刃部には、一般に、その長手方向の断面が平らな形状(つまり直線状)を成すもの(以下、「平刃状の刃部」又は「平刃」とも呼ぶ。)が多く使われているが、波状の断面形状を成す刃部(以下、「波刃状の刃部」又は「波刃」とも呼ぶ。)を備えたスライサーも見受けられる。
平刃状の刃部22fを用いた場合、この刃部22fによって切断される食材片5の断面は、刃部断面に対応して平らに形成されるようになる(図1(a)〜(c)を参照)。一方、波刃状の刃部22wを用いた場合、食材片5の断面は波状に形成されるようになる(図1(d)〜(f)を参照)。なお、波状断面を有した食材片5は、これを調理する際に調味料が絡み易く、調理後にこれを食べる際には噛み応えが良くなるなど、幾つかの利点がある。
(課題1.平刃及び波刃に共通する問題(刃の撓み))
しかしながら、スライサーに設けられた刃部22がいずれの形状(22f,22w)であっても、スライサーを使用する際に共通して生じる刃部22の撓みの問題があった。
図2(a)に、スライサー上で食材4を切断する際にスライサーが食材4から受ける力やその力によってスライサーに生じる変形の状態を示す。この種のスライサーを使用する場合、先ず、図示しない素手もしくは食材ホルダーで食材4を把持しつつスライサーの第1滑走面21に対し食材4を押し付けながら、食材4を刃部22及び第2滑走面23に向けて第1滑走面21上に移動させる。そして、食材4が刃部22に近づいたとき(以下、「スライス直前時」とも呼ぶ)には、第1滑走面21の一端21aは、食材4(図中、4a)から、矢印Aに向いた力のみならず矢印Bに向いた押圧力Fを受けるようになる。一端21aは通常薄く形成されかつ開口部24に隣接しているため、このスライス直前時の押圧力Fにより、この一端21aは、矢印Bの向きに無視できない距離d1の弾性変形(撓み)が生じてしてしまう。
次に、食材4が第1滑走面21上を矢印Aの方向にさらに進み、食材4が刃部22上に差し掛かったとき(以下、「スライス開始時」とも呼ぶ)には、第1滑走面21の一端21aのみならず刃部22も食材4(図中、4b)から上述の押圧力Fを受けるようになる。この時点では、開口部24に隣接した刃部22の一端22aも、押圧力Fにより、第1滑走面21の一端21aの場合と同様に、矢印Bの向きに無視できない距離d2の弾性変形(撓み)が生じてしてしまう。
しかしながら、その後、食材4が刃部22上をほぼ通過し、第2滑走面23上を走行するとき(以下、「スライス終了時」とも呼ぶ)には、食材4(図中、4c)からの上述の押圧力Fの大半を第2滑走面23で受け止めるため、第1滑走面21の一端21aにも刃部の一端22aにも弾性変形は発生せず、各変形距離d1,d2は零または無視できる程度になることが予想される。
このように、従来のスライサーを使用した場合には、スライス開始から終了までの時間に対応した食材4の走行位置によって、第1滑走面21の一端21aや刃部の一端22aが受ける押圧力Fは、時々刻々と変化する。これにより、刃部22によって切断された食材片5の形状も変化してしまう。例えば、食材片5は、切断進行方向にその厚みtが変動し、つまり、一定の厚みtが確保されなくなるといった不具合があった。
さらに、スライサーの段差を狭く設定していた場合には、食材4が刃部22を完全に通過する前に、食材片5が切断分離され、切断前の食材4の完全な断面状態を残さない中途半端な状態の食材片5が作成されてしまう場合もあった(図2(b)及び(c)を参照)。
(課題2.波刃特有の高度な加工条件)
加えて、波刃22wを備えたスライサーを使用する場合はさらに高度な加工(スライス)条件が要求される。
平刃22fを使用した場合、加工のために食材4を前後に摺動させる際に、食材4の第1滑走面21に対して横方向(滑走面の幅方向)にずれてしまったり、食材4が第1滑走面21の垂直方向に回転してしまったりしても、第1滑走面21の先に位置する平刃22fの長手方向断面は単純な直線状を成すため、基本的には扁平な矩形断面を有した食材片5を作成することが可能である(図1(c)を参照)。
これに対し、波刃22wを使用して、加工対象の食材4(食材片5)を連続的に切断する場合には、この食材4には既に一加工前の波形状が第1滑走面21と接触する面Cに付与されており、この波形状が次の食材加工面Cにも付与されるよう、食材4は第1滑走面21に対しそのまま垂直(つまり鉛直方向)に平行移動しながら第1滑走面21上を摺動する必要がある(図3(a)を参照)。この加工条件が満足されれば、図1(f)及び図3(a)に示すような望ましい形状を有した見栄えの良い食材片5が得られる。
しかしながら、この切断形状の面Cに対して次の食材加工面Cが少しでも横方向(左右)にずれた状態で食材4が移動してしまったり(図3(b)を参照)、食材4が第1滑走面21上で摺動する際に食材4が回転してしまったりする(図3(c)を参照)と、一定の肉厚tを有した波状の食材片5が作れなくなる。特に、段差を狭く設定した場合には、図2(c)に示した加工形状と図3(b)又は図3(c)に示した加工形状とが組み合わさり、ユーザーの需要を満足しない中途半端な状態の食材片5が形成されてしまうといった不具合もあった。
この波刃22w特有の不具合が顕著に表面化しないように、従来のスライサーでは、段差を広くしたもの(例えば3mmを超える段差を有するもの)が多く使用されている。しかしながら、この対策では、一般家庭において、波形状が付いた極めて薄切りの食材片5を作り出すことができない。なお、本願の出願人は、平刃22fを用いた電子レンジ調理用チップスメーカーを提案しているが(特許文献2参照)、この技術だけでは波形状が付いた極めて薄切りのじゃが芋片を作りだすことは困難であった。
特開平11−318724号公報 特許第4504432号公報
本考案は、従来の食材スライサーが有する欠点等、従来の実情に鑑みて提案されたものであり、波形の断面と、極めて薄い一定の厚みと、を有した食材片を作り出すことが可能な食材スライサーを提供することを目的とする。
さらに、本考案の別の目的は、極めて薄い一定の厚みを有した食材片を作り出し、さらにこの食材片を電子レンジで調理可能とする電子レンジ調理用チップスメーカーを提供することを目的とする。
本考案者は、鋭意検討した末、上述の平刃及び波刃に共通する問題(刃の撓み)に対しては、上記押圧力Fに十分に耐えられるような支持構造を見出すとともに、上述の波刃特有の高度な加工条件に対処するために食材の横ずれと回転を抑制できる構造をも見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち、本考案は、例えば、次の構成・特徴を採用するものである。
(態様1)
食材を摺動させる第1滑走面及び第2滑走面が形成された本体と、
前記第1・第2滑走面の間に設けられかつ前記食材を切断する刃部と、
前記第1滑走面と前記刃部との間に設けられた開口部と、
を備え、かつ、
前記刃部は、前記食材の摺動方向を横切る方向に、連続的な波で構成された波形断面を有し、
前記第1・第2滑走面は、それぞれ、前記摺動方向を横切る方向に前記刃部の前記断面とほぼ同一形状の断面を有し、
前記第1滑走面は、前記第1滑走面の前記断面が前記刃部の前記断面に対して垂直方向下側に平行移動した状態で前記刃部の上面より0.1mm〜3mm下側の位置に配置され、
前記第2滑走面は、前記第2滑走面の前記断面が前記刃部の前記断面と合致するよう前記刃部と同一高さに配置され、
前記波の波高が2mm以上であることを特徴とする食材スライサー。
(態様2)
前記本体の裏面に、かつ、前記開口部に隣接した前記第1滑走面の一端付近又は前記刃部の設置場所に対応した位置に、機械的強度を高めるための支持部材がさらに設けられることを特徴とする態様1に記載の食材スライサー。
(態様3)
前記刃部の設置場所に対応した位置に設けられた前記支持部材には、前記開口部から前記裏面の側に導出される食材片の進行を円滑にするガイドがさらに設けられることを特徴とする態様2に記載の食材スライサー。
(態様4)
前記本体と前記支持部材とが、樹脂原料から一体に成形されていることを特徴とする態様2又は3に記載の食材スライサー。
(態様5)
前記食材を把持固定可能な食材ホルダーをさらに備えることを特徴とする態様1〜4のいずれかに記載の食材スライサー。
(態様6)
態様1〜5のいずれかに記載の食材スライサーと、
前記食材スライサーによって切断された食材片を載置可能な載置部材と、
を備えた電子レンジ調理用チップスメーカー。
(態様7)
前記載置部材には、前記食材片を部分的に支える複数の凸部が設けられていることを特徴とする態様6に記載の電子レンジ調理用チップスメーカー。
本考案の食材スライサーは、上述の構成・特徴を採用するため、所望の波形断面と、極めて薄く一定の厚みと、を有した食材片を作り出すことができる。
具体的には、本考案の食材スライサーは、食材を摺動させる第1・第2滑走面及びこの食材を切断する刃部を有し、これらの要素の横方向(摺動方向を横切る方向)の断面はいずれも、同一の波形状を有し、かつ、波形状における連続する山と谷の各位置が互いに一致するように配置されている。しかも、波形状を構成する波の波高が所定値以上に設定されている。従って、食材スライサーを使用すれば、このような独特な断面を有する第1・第2加工面及び刃部上を食材が当該断面の軌道に沿って安定して走行するため、食材の第2加工面が、一つ前の第1加工面に対して、横方向にずれたり、滑走面上で回転したりする等の不具合が殆ど起こらない。
また、本体の主な構成要素たる第1・第2滑走面上には、上記所定値以上の波高を有する波状断面(大きくうねった溝)が連続的に形成されているため、本体自体の機械的強度や剛性が向上し、食材から受ける押圧力に十分に耐え、上述の滑走面や刃部での撓みを抑制することができる。つまり、本考案によれば、食材を第1・第2滑走面上を摺動させることで、極めて薄くかつ切断開始位置から切断終了位置まで一定の厚みを有する食材片を提供することが可能な食材スライサーを提供することができる。
また、本考案の好適な態様によれば、本体の裏面に、かつ、開口部に隣接した第1滑走面の一端付近又は刃部の設置場所に対応した位置に機械的強度を高めるための支持部材がさらに設けられる。これにより、第1滑走面の一端付近又は刃部など従来製品では撓みが発生し易かった箇所でも、機械的強度や剛性が局所的に向上し、食材から受ける押圧力に十分に耐え、上述の刃の撓みを無くすことができる。
また、本考案の好適な態様によれば、前記刃部の設置場所に対応した位置に設けられた前記支持部材には、前記開口部から前記裏面の側に導出される食材片の進行を円滑にするガイドがさらに設けられる。これにより、食材を切断する最中に、当該支持部材によって刃部の撓みが抑制されるとともに、刃部によって切断された食材片は、開口部を出た後に当該支持部材に衝突することなくスムーズに食材スライサーから排出されることになる。
さらに、本考案によれば、上述の食材スライサーに、この食材スライサーによって切断された食材片を載置可能な載置部材と、を組み合せることで、極めて薄い厚みを有した食材片を作り出し、さらにこの食材片を電子レンジで調理可能とする電子レンジ調理用チップスメーカーを提供することが可能となる。本考案により、従来、比較的厚い矩形断面のチップスしか調理できなかった一般家庭において、超薄切りのチップスや波状断面を有した超薄切りのチップスを容易かつ簡便に調理することができるようになり、チップス調理の幅が各段に広がるようになる。
従来のスライサーの刃部に、平刃を使用した場合と波刃を使用した場合に加工される食材片を説明した図である。 従来のスライサーの刃部に発生する押圧力及び撓みと、この撓みが食材片に及ぼす影響と、を説明した図である。 波刃特有の加工条件を充足しながら加工された食材片の例と、当該加工条件を充足せずに加工された食材片の一例を示した図である。 実施例1の食材スライサーの斜視図である。 実施例1の食材スライサーの平面図である。 図5のA−A線とB−B線とで破断された断面図を示した図である。 実施例1の食材スライサーの右側面図と左側面図を示した図である。 実施例2の電子レンジ調理用チップスメーカーの各構成要素を示した図である。 実施例2の電子レンジ調理用チップスメーカーの使用方法を説明した図である。
以下、本考案を図面に示す実施例に基づき説明するが、本考案は、下記の具体的な実施例に何等限定されるものではない。なお、各図において同一又は対応する要素には同一符号を用いる。
(食材スライサーの構造・特徴)
図4(a)は、本考案の実施例1に係る食材スライサー1を示した斜視図であり、一方、図4(b)は、図4(a)とは異なる位置から見た食材スライサー1の斜視図である。この食材スライサー1は、主として、食材4を摺動させる第1滑走面21及び第2滑走面23が形成された本体2と、第1・第2滑走面21,23の間に設けられかつ食材4を切断する刃部22と、第1滑走面21と刃部22との間に設けられた開口部24と、を備えるものである。
ここで、刃部22は、食材4の摺動方向を横切る方向に、連続的な波で構成された波形断面を有する。そして、この刃部22の配置・断面構造に対して、第1・第2滑走面21,23の配置・断面構造を下記のように設定していることに留意されたい。
(主要構成要素の断面形状・寸法、及び、相対的な位置関係)
(1)第1・第2滑走面21,23は、それぞれ、前記摺動方向を横切る方向に刃部22の断面とほぼ同一形状の断面を有し(図6(a)及び図6(b)を参照)、
(2)第1滑走面21は、当該第1滑走面21の断面が刃部22の断面に対して垂直方向下側に平行移動した状態で刃部の上面より0.1mm〜3mm下側(好ましくは、0.5mm〜2mm、さらに好ましくは1mm〜1.5mm)の位置に配置され(図6(a)に示す符号Dを参照)、
(3)第2滑走面23は、当該第2滑走面23の断面が刃部22の断面と合致するよう刃部22と同一高さに配置され(図6(b)を参照)、
(4)波の波高Whが2mm以上(好ましくは3mm〜6mm)であること、を特徴とする。なお、ここで、波高Whとは、周期性を有する波のうちの山部に係る最も高い地点と、谷部に係る最も低い地点と、の高低差(つまり、波の高さ)を意味する。
(本明細書における波形状の定義)
なお、本明細書において、第1・第2滑走面21,23及び刃部22の各断面の波形状は、用語「波」が有する本来の意味を想起させる形状だけでなく、谷のみ、山のみ、又は凹凸が周期的に連続した形状、連続した鋸形状、なども含むものであると解釈されたい。
本考案の食材スライサー1は、上述の構成・特徴を採用するため、所望の波形断面と、極めて薄く一定の厚みと、を有した食材片5を作り出すことができる。
具体的には、各構成要素(食材4を摺動させる第1・第2滑走面21,23及びこの食材4を切断する刃部22)の横方向(摺動方向を横切る方向)の断面はいずれも、同一の波形状を有し、かつ、波形状における連続する山と谷との各位置が互いに一致するように配置されている。しかも、波形状を構成する波の波高Whが上記所定値以上に設定されている。
(本考案の作用効果1: 食材の安定走行)
従って、食材スライサー1を使用すれば、このような独特な断面を有する第1・第2加工面21,23及び刃部22上を食材4(の第1加工面C)が当該断面の各溝(軌道)に嵌まった状態でかつ当該軌道に沿って安定して走行するため、食材4の第2加工面Cが、一つ前の第1加工面Cに対して、横方向にずれたり、第1滑走面21上で回転したりする等の不具合が殆ど起こらない。
(本考案の作用効果2: 機械的強度や剛性の向上、撓みの抑制)
また、本体2の主な構成要素たる第1・第2滑走面21,23及び刃部22上には、上記所定値以上の波高Whを有する波状断面(大きくうねった溝)が連続的に形成されているため、本体2自体の機械的強度や剛性が向上し、食材4から受ける押圧力Fに十分に耐え、第1滑走面21の一端21aや刃部22の一端22aでの撓みを抑制することができる。つまり、本考案によれば、食材4を第1・第2滑走面21,23上を摺動させることで、極めて薄くかつ切断開始位置から切断終了位置まで一定の厚みを有する食材片5を提供することが可能な食材スライサー1を提供することができる。
(食材スライサーの支持部材)
また、本考案の食材スライサー1においては、好ましくは、本体2の裏面に、かつ、開口部24に隣接した第1滑走面21の一端21a付近又は刃部22の設置場所に対応した位置に機械的強度を高めるための支持部材25,26がさらに設けられる。これにより、第1滑走面21の一端21a付近又は刃部22など、従来製品では撓みが発生し易かった箇所においても、機械的強度や剛性が局所的に向上し、食材4から受ける押圧力Fに十分に耐え、第1滑走面21や刃部22での上述の撓みを無くすことができる。
また、本考案の食材スライサー1においては、好ましくは、刃部22の設置場所に対応した位置に設けられた支持部材26には、開口部24から本体2の裏面側に導出される食材片5の進行を円滑にする排出ガイド26aがさらに設けられる。これにより、食材4を切断する最中に、当該支持部材26によって刃部22の撓みが抑制されるとともに、刃部22によって切断された食材片5は、開口部24を出た後に当該排出ガイド26aによってその移動が規制されるため、当該支持部材26に衝突することなくスムーズに食材スライサー1から排出されることになる。つまり、食材スライサー1の第1・第2滑走面21,23上を食材4が前後に一往復する毎に加工される食材片5は、支持部材26等に引っ掛かることなくすんなりと食材スライサー1から落下することになる。
なお、図4(b)に示すように、本体2の裏側面の両側に切欠き部27を設けてもよい。これにより、食材スライサー1の下側に図示しないボウルを配置し、これらの切欠き部27に、ボウルの上側外縁部が収容されるようになり、ボウル上で食材スライサー1を使用する際に、より安定した状態で食材4の切断を行うことができるようになる。
(食材スライサーの原材料)
また、本考案の食材スライサー1においては、製品の軽量化及び生産性、生産時の成形性などの観点から、本体2と支持部材25,26とが、樹脂原料から一体に成形されることが好ましい。
(食材ホルダーの一例)
また、本考案の食材スライサー1は、好ましくは、食材4を把持固定可能な食材ホルダー3をさらに備えることが好ましい。なお、図8(b)及び図8(c)は、異なる位置から見た食材ホルダー3の斜視図を示す。図8(b)及び図8(c)に示すように、例えば、突刺部31と把持部32とが設けられた食材ホルダー3(好ましくは、透明又は半透明な樹脂から作られた食材ホルダー3)を使用してもよい。食材4の一部を図示しない包丁等で切断し、この切断面に突刺部31を突き刺すことで食材4を食材ホルダー3に把持固定することが可能になる(図9(a)を参照)。これにより、食材スライサー1を使用する際に使用者の指等が刃部22に接触する危険性を減らすことができ、食材スライサー1の使用上の安全性が確保される。
(食材スライサーを利用した電子レンジ調理用チップスメーカーの一例)
次に、実施例2として、図8及び図9を参照しながら、実施例1で説明した食材スライサー1を利用した電子レンジ調理用チップスメーカー6を説明する。実施例2のチップスメーカー6に使用される食材4としては、じゃが芋、さつま芋、れんこんなどが好ましい。
この実施例2の電子レンジ調理用チップスメーカー6は、上述の食材スライサー1(図8(a)も参照)の他に、食材スライサー1によって切断された食材片5を載置可能な載置部材7を備える(図8(d)を参照)。さらに、上述の食材ホルダー3を備えていてもよい(図8(b)及び図8(c)を参照)。この載置部材7には、食材スライサー1によってスライスされた食材片5を部分的に支える複数の凸部71が設けられていることが好ましい。このような載置部材7に食材片5を載置して、電子レンジにて食材片5を加熱すれば(図9(b)を参照)、食材片5から出る水蒸気を食材片5の両面から逃がすことが可能になり、適度な乾燥状態を保持し、パリッとした食感の食材片5(チップス)を作りだすことができる(図9(c)を参照)。
本考案の食材スライサーによれば、切断方向に一定の厚さを維持したまま食材の超薄切りが可能になる。特に、従来の同種の製品ではほぼ不可能であった、波形状を付与しながら食材の超薄切りを実現することが可能である。
さらに、本考案によれば、上述の食材スライサーに、この食材スライサーによって切断された食材片を載置可能な載置部材と、を組み合せることで、極めて薄い厚みを有した食材片を作り出し、さらにこの食材片を電子レンジで調理可能とする電子レンジ調理用チップスメーカーを提供することが可能となる。本考案により、従来、比較的厚い矩形断面のチップスしか調理できなかった一般家庭において、超薄切りのチップスや波状断面を有した超薄切りのチップスを容易かつ簡便に調理することができるようになり、チップス調理の幅が各段に広がるようになる。
このように、本考案の食材スライサー及び電子レンジ調理用チップスメーカーは、産業上の利用価値及び産業上の利用可能性が非常に高い。
1 食材スライサー
2 本体
3 食材ホルダー
4,4a,4b,4c 食材
5 食材片
6 電子レンジ調理用チップスメーカー
7 載置部材
21 第1滑走面
21a 第1滑走面の一端
22 刃部
22a 刃部の一端
22f 平刃
22w 波刃
23 第2滑走面
24 開口部
25,26 支持部材
26a 支持部材の排出ガイド
27 切欠き部
31 突刺部
32 把持部
71 凸部
Wh 波状断面における各波の波高
D 第1滑走面と刃部との段差
d1,d2 第1滑走面の一端又は刃部の一端における撓み

Claims (7)

  1. 食材を摺動させる第1滑走面及び第2滑走面が形成された本体と、
    前記第1・第2滑走面の間に設けられかつ前記食材を切断する刃部と、
    前記第1滑走面と前記刃部との間に設けられた開口部と、
    を備え、かつ、
    前記刃部は、前記食材の摺動方向を横切る方向に、連続的な波で構成された波形断面を有し、
    前記第1・第2滑走面は、それぞれ、前記摺動方向を横切る方向に前記刃部の前記断面とほぼ同一形状の断面を有し、
    前記第1滑走面は、前記第1滑走面の前記断面が前記刃部の前記断面に対して垂直方向下側に平行移動した状態で前記刃部の上面より0.1mm〜3mm下側の位置に配置され、
    前記第2滑走面は、前記第2滑走面の前記断面が前記刃部の前記断面と合致するよう前記刃部と同一高さに配置され、
    前記波の波高が2mm以上であることを特徴とする食材スライサー。
  2. 前記本体の裏面に、かつ、前記開口部に隣接した前記第1滑走面の一端付近又は前記刃部の設置場所に対応した位置に、機械的強度を高めるための支持部材がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の食材スライサー。
  3. 前記刃部の設置場所に対応した位置に設けられた前記支持部材には、前記開口部から前記裏面の側に導出される食材片の進行を円滑にする排出ガイドがさらに設けられることを特徴とする請求項2に記載の食材スライサー。
  4. 前記本体と前記支持部材とが、樹脂原料から一体に成形されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の食材スライサー。
  5. 前記食材を把持固定可能な食材ホルダーをさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食材スライサー。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の食材スライサーと、
    前記食材スライサーによって切断された食材片を載置可能な載置部材と、
    を備えた電子レンジ調理用チップスメーカー。
  7. 前記載置部材には、前記食材片を部分的に支える複数の凸部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の電子レンジ調理用チップスメーカー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018110920A (ja) * 2018-03-28 2018-07-19 株式会社レーベン販売 刃部材、及び刃部材を備えた調理器具
JP7054493B1 (ja) * 2020-12-24 2022-04-14 株式会社曙産業 長ネギみじん切り器、及び、長ネギのみじん切り方法

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