JP3182252U - 力学特性計測試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】材料の機械的物性値を低温から高温までの温度領域に渡って測定できる力学特性計測試験装置を提供する。
【解決手段】被検試料に圧入される透明な圧子13と、該試料と接触する圧子13の表面を圧子13を通して観察する光学的手段17と、圧子13を試料に圧入する荷重負荷手段と、圧入する荷重を計測する荷重計測手段と、試料表面における圧子13の接触面の画像を撮影する画像撮影手段と、画像の記録・解析手段とを備え、圧子13を、水平で透明な圧子保持板14の下面に取り付けて、この圧子保持板14の上方に前記光学的手段17を配して、圧子13の試料との接触面を圧子保持板14を介して観察可能とし、かつ、試料を加熱・冷却状態に保持するための恒温装置19を配設して、圧子13が圧入される試料との接触面積を光学的に連続計測することにより、加熱・冷却状態における試料の機械的物性値の計測を可能とした。
【選択図】図1

Description

本考案は、力学特性計測試験装置に関するものであり、更に詳しくは、硬度、ヤング率、降伏応力、クリープコンプライアンス、緩和弾性率などの材料の機械的物性値を、低温から高温までの温度領域に渡って測定するための、力学特性計測試験装置に関するものである。
計装化インデンテーションとは、力学物性値を評価する試験法の一種であり、微小圧子を測定対象物の表面に押し込む際の負荷荷重と接触面積、圧子の形状・特性を組み合わせることにより、測定対象物の各種機械的特性を評価するものである。
計装化インデンテーションでは、圧子押し込み深さを計測し、その計測値から接触面積を換算して求める解析手法が一般的であり、その装置は、計測分解能や測定レンジに応じて、マクロインデンター、マイクロインデンター、ナノインデンター、ピコインデンターなどと呼ばれる各種装置が上市されている。
近年、これら各種インデンターが広範囲な産業の研究分野で活用され、急速に進展している。その理由は、従来の巨視的な材料試験の手法が適用できない極小機械部品や、基板上に形成された機能性薄膜・厚膜やフィルムなどが広く実用化され始め、計装化インデンテーションが、これら新素材の機械的特性評価に最も適した試験法であると認識され始めたことが背景にある。
圧子を被検試料の表面に押し込んだ際の表面変形の挙動が、被検試料が持つ塑性や粘弾性的特性によって、著しく完全弾性体で推察される表面変形の挙動から逸脱する場合には、圧子の押し込み深さから換算される接触面積の計算値に大きな誤差が含まれ、その結果として見積もられる機械的特性の評価値が、不正確なものとなることが問題とされていた。
この問題を解決できる計装化インデンテーションの一種に、顕微インデンテーションと呼ばれる試験法がある(特許文献1)。この顕微インデンテーションは、一般の計装化インデンテーションとは測定原理が異なる試験法である。従来の計装化インデンテーションでは、接触面積を圧子押し込み深さから換算していたのに対して、顕微インデンテーションは、可視光に透明性を有する圧子の光学特性を活用し、圧子と試料表面との接触面を光学的に直接計測する試験法である。このため、顕微インデンテーションでは、被検試料が如何なる塑性や粘弾性的特性を含む場合でも、接触面積の正確な計測が可能であり、機械的特性を高い精度で評価することができる。
顕微インデンテーションは、このような優れた特長を有する故に、弾性・弾塑性・塑性の各非時間依存型特性であるヤング率、硬度、降伏応力、加工硬化指数、塑性変形の尺度などのほか、粘弾性特性の時間依存型特性であるクリープコンプライアンス、緩和弾性率など、レオロジー特性を評価することもできる(特許文献1、非特許文献1、非特許文献2)。
顕微インデンテーションによって、低温から高温までの任意の温度で粘弾性試験(レオロジー試験)を実施するには、被検試料を任意の時間だけ恒温状態に保持できる装置であって、試料と圧子とを接触させるように微小量だけ駆動し、圧子の可視光透明性を活用し圧子と試料表面との接触挙動を光学的に観察でき、負荷荷重の計測を高精度に行うことが必要である。しかしながら、特許文献1に記載の試験装置は、被検試料を任意の時間だけ恒温状態に保持できる機能は備わっていない。
負荷荷重の絶対値計測と光学計測用の光路確保を同時に実現し、被検試料を低温もしくは高温に冷却もしくは加熱し保持する方法として、発熱体もしくは冷却体と試料、圧子が直列接続する配置がある(非特許文献1、非特許文献2)。その場合、発熱体もしくは冷却体にエネルギーを伝達する給電用ケーブルや冷却水用循環ホースなどが荷重計測計に載ることになる。
しかしながら、荷重計測手段と加熱・冷却手段とサンプル試料と圧子とが直列に結合した力学系に対し、並列に配置された加熱・冷却手段への給電ケーブルや熱電対、冷却循環水用チューブなどの配線や配管は、弾性バネとしても作用する。これらは、荷重計測において無視できない重大な誤差要因であると同時に、荷重計測手段の精度を低下させる要因となる。すなわち、並列バネによって支持される荷重分は荷重計測手段に伝わらないため、荷重計測手段によって計測される値は、正味の負荷荷重からバネによって支持される荷重分を差し引いた常に低い負荷荷重値となってしまう。この弾性バネ効果による誤差は、バネを構成する材質、太さ、数量、設置角度に依存する。しかも、チャンバー内の温度変化により弾性的性質(弾性係数)は変動するため、弾性バネ効果を補正などの手段によって除去することは技術的に極めて困難である。
恒温槽に光学的機能を組み合わせ、恒温槽の内部に置かれた被検試料を光学観察することが可能な環境試験装置が開発されている(特許文献2)。しかしながら、この試験装置には、顕微インデンターの試料加熱装置として必要な駆動機構や荷重計測に関する力学的機能は具備されていない。
恒温槽の内部にある被検試料を一定温度とする手段として、温風もしくは冷風を試料近傍に送り込む方式、又は、還流させる方式の恒温槽が提案されている(特許文献3、特許文献4)。しかしながら、この恒温槽では、温風もしくは冷風の揺らぎが試料を振動させ、微小荷重検出の妨げとなるため、高精度な負荷荷重を計測することはできない。これらのことから、当技術分野においては、被検試料の機械的物性値を、低温から高温までの温度領域に渡って測定するための、力学特性計測試験装置を開発することが強く要請されていた。
特許第4317743号公報 特開平8−152397号公報 特許第3608241号公報 実平6−45243号公報
羽切教雄「顕微インデンテーションによる力学物性評価手法の構築」、豊橋技術科学大学大学院学位論文(2010) 逆井基次、「粘弾性圧子力学の構築とミクロ領域におけるレオロジー計測」、日本レオロジー学会誌、39巻、1−2号、7−15項(2011) M.Sakai,S.Kawaguchi,and N.Hakiri,J.Mater.Res.,Vol.27,No.1,pp.256−265(2012)
本考案は、上記した従来技術の問題点に鑑み、開発されたものであって、加熱・冷却状態における被検試料の試験片への圧子の圧入状態の連続的な観察を可能として、高精度に計測された負荷荷重と同時刻に光学画像から動画像解析の手法で計測された接触面積との定量的な関係性から被検試料の持つ種々の機械的物性値を高精度に評価することを可能とする新しい力学特性計測試験装置を提供することを課題とするものである。
上記の課題を解決するための本考案は、以下の手段から構成される。
(1)被検試料に圧入される透明な圧子と、該試料と接触する圧子の表面を圧子を通して観察する光学的手段と、圧子を試料に圧入する荷重負荷手段と、圧入する荷重を計測する荷重計測手段と、試料表面における圧子の接触面の画像を撮影する画像撮影手段と、画像の記録・解析手段とを、備える力学特性計測試験装置であって、
圧子を、水平で透明な圧子保持板の下面に取り付けて、この圧子保持板の上方に前記光学的手段を配して、圧子の試料との接触面を圧子保持板を介して観察可能とし、かつ、試料を加熱・冷却状態に保持するための恒温装置を配設して、圧子が圧入される試料との接触面積を光学的に連続計測することにより、加熱・冷却状態における試料の機械的物性値の計測を可能としたことを特徴とする力学特性計測試験装置。
(2)試料が保持された試料ホルダーと、恒温装置の加熱・冷却手段と、前記荷重負荷手段とを、内部フレームの台盤上に載置させ、圧子が取り付けられた圧子保持板を、前記台盤と分離して立設した支柱に支持させて、加熱・冷却手段と荷重負荷手段の自重、及び、これらの手段に接続された給電ケーブル、循環水ホース、熱電対の弾発力が、荷重計測手段にかかるのを回避して、圧子の圧入荷重の計測を行うようにした、前記(1)に記載の力学特性計測試験装置。
(3)荷重計測分解能が、0.01mgf以上である、前記(2)に記載の力学特性計測試験装置。
(4)試料ホルダーに加熱・冷却手段を当接させて、試料の加熱・冷却を行うようにした、前記(2)又は(3)に記載の力学特性計測試験装置。
(5)加熱・冷却手段が、ペルチェ素子である、前記(2)〜(4)の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
(6)光学的手段の下方を、乾燥気体を充満させたチャンバーで覆って、結露・氷結の発生を防止した、前記(2)〜(5)の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
(7)光学的手段と圧子保持板との間のチャンバーの天井面に、観察窓を設けて、圧子の試料との接触面を光学的手段により観察可能とした、前記(6)に記載の力学特性試験装置。
(8)試料ホルダーに、圧子の高さと試料厚さの合計よりも浅い凹部を設けて、この凹部に試料を載置することにより、試料ホルダーと圧子保持板とを空間的に近接させて、試料と試料ホルダーと圧子と圧子保持板の恒温保持温度を均一化した、前記(2)〜(7)の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
(9)圧子保持板に保持する圧子を断熱材を介して支持し、熱の出入りを遮断した、前記(2)〜(8)の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
次に、本考案について更に詳細に説明する。
本考案に係る力学特性計測試験装置は、被検試料に圧入される透明な圧子と、試料と接触する圧子の表面を圧子を通して観察する光学的手段と、圧子を試料に圧入する荷重負荷手段と、圧入荷重を計測する荷重計測手段と、試料表面における圧子の接触面の画像を撮影する画像撮影手段と、画像の記録・解析手段とを、備えることを特徴とするものである。
本考案では、上記圧子を、水平で透明な圧子保持板の下面に取り付けて、この圧子保持板の上方に前記光学的手段を配して、圧子の試料との接触面を圧子保持板を介して観察可能とし、かつ、試料を加熱・冷却状態に保持するための恒温装置を配設して、圧子が圧入される試料との接触面を光学的に連続観察することにより、加熱・冷却状態における試料の機械的物性値の計測を可能としたことを特徴としている。
本考案においては、試料が保持された試料ホルダーと、恒温装置の加熱・冷却手段と、前記荷重負荷手段とを、内部フレームの台盤上に載置するとともに、圧子が取り付けられた圧子保持板を、前記台盤と分離して立設した支柱に支持させて、加熱・冷却手段と荷重負荷手段の自重、及び、これらの手段に接続された給電ケーブル、循環水ホース、熱電対の弾発力が荷重計測手段にかかるのを回避して、圧子の圧入荷重の計測を高精度に行うようにすることが望ましい。
本考案においては、荷重計測分解能を、0.01mgf以上とすることができ、また、試料ホルダーに加熱・冷却手段を当接させて、試料の加熱・冷却を高精度かつ迅速に行うようにすることができ、また、加熱・冷却手段として、ペルチェ素子やセラミックヒーターなどを用いることができる。
本考案では、光学的手段の下方を、乾燥気体を充満させたチャンバーで覆って、結露・氷結の発生を防止することができ、また、光学的手段と圧子保持板と間のチャンバーの天井面に、観察窓として観察用透明板などを設けて、圧子と試料との接触面を光学的手段により観察可能とすることができる。
試料ホルダーに、圧子の高さと試料厚さの合計よりも浅い凹部を設けて、この凹部に試料を載置することにより、試料ホルダーと圧子保持板とを空間的に近接させて、試料と試料ホルダーと圧子と圧子保持板の恒温保持温度を均一化することができ、また、圧子保持板を断熱材を介して固定し、熱の出入りを遮断することができる。
本考案では、試料が保持された試料ホルダーと、恒温装置の加熱・冷却手段と、前記荷重負荷手段とを、台盤上に載置させる。また、圧子が取り付けられた圧子保持板を、前記台盤と分離して立設した支柱に支持させる。それにより、加熱・冷却手段と荷重負荷手段の自重、及び、これらの手段に接続された給電ケーブル、循環水ホース、熱電対の弾発力が、荷重計測手段にかかるのを回避して、圧子の圧入荷重の計測を行うことが可能となる。
本考案では、透明な圧子については適宜の形状・構造並びに種類のものを用いることができる。光学的手段については、試料と接触する圧子の表面を圧子を通して観察できる手段であれば適宜の手段を用いることができる。
圧子を試料に圧入する荷重負荷手段、圧入する荷重を計測する荷重計測手段については、これらの機能を有するものであれば適宜の手段を用いることができる。画像撮影手段や画像の記録・解析手段については、試料表面における圧子の接触面の画像の撮影、記録及び解析できるものであれば適宜の手段を用いることができる。
圧子保持板については、照明用光路及び接触面観察用光路が透明であれば、他の部分は不透明でも良く、適宜の材質を用いることができる。また、圧子を圧子保持板に固定する方法は、計測試験温度が接着剤の対応範囲内であれば適宜の接着剤を使用することができる。接着剤は、照明用光路及び接触面観察用光路を確保して圧子が固定できれば、硬化後に不透明となる材質でも良い。もちろん、硬化後に透明かつ高剛性となる接着剤を選択すれば、圧子と圧子保持板との間を接着箇所とすることができる。接着剤の使用範囲を超える低温・高温の各温度領域では、セットボルトや袋ナットのネジ込みなどを使用する機械的手段による固定法や、圧子保持板と圧子とを同一部材から削り出す一体成型法などから適宜選択することができる。恒温装置については、試料を加熱・冷却状態に保持する手段であれば適宜の手段を用いることができる。
本考案の力学特性計測試験装置において、圧子13と該圧子が取り付けられた圧子保持板14は、断熱型支持具11により支持され、ロードセル型電子天秤30を介してZ軸ステージに支持されている。一方、試料1が保持された試料ホルダー2と恒温装置の加熱・冷却手段19と荷重負荷手段であるZ軸ピエゾアクチュエーター25は、内部フレーム32の台盤33の上に載置される。
図1において、1はサンプル試料、2は試料ホルダー、3はチャンバー、4は観察窓、5はハーメチックコネクタ、6は乾燥気体の入口、7は乾燥気体の出口、8は冷却循環水の入口、9は冷却循環水の出口、10は冷却循環水用チューブ、11は断熱型支持具、12は照明、13はダイヤモンド、サファイアなどの透明圧子、14は圧子を保持するための圧子保持板、15は光学顕微鏡の対物レンズ、16は光学焦点のずれを補正するために対物レンズを微動させるアクチュエーター、17は光学顕微鏡、18は観察窓の曇り防止用のヒーター、19はペルチェ素子、セラミックヒーターなどからなる加熱・冷却手段、20は加熱・冷却手段用給電ケーブル、21はピエゾアクチュエーター用給電ケーブル、22〜24と35はX〜Zステージ用信号ケーブル、25〜28はX〜Zステージ、29はサンプル試料を交換するためのZ軸粗動ステージ、30はロードセル型電子天秤、31はロードセル型電子天秤の信号ケーブル、32は内部フレーム、33は内部フレームの台盤、34は熱電対、である。
図1の表示において、荷重に関わる部位のみを斜線によって塗りつぶし表示とし、荷重計測に関連しない部位との区別が明確にしてある。更に、ロードセル型電子天秤30は、外部の計算機(コンピュータ)との通信機能(RS232Cなどの通信インターフェース)を備えており、そのインターフェイスを介したデータ転送率は、最大で毎秒92のものである。したがって、ロードセル型電子天秤によって計測される荷重値は、アナログ式ロードセルと同等の速度で逐次集録が可能なものである。
これらの手段については、必要に応じて他の同効の手段で代替することが可能であり、また、本考案の範囲内でその一部の手段を省略することも適宜可能である。
各種の力学特性を簡便かつ厳密に算出するための手順及び評価式を、以下に示す(非特許文献2、非特許文献3)。なお、各種の力学特性値を算出する評価式は,これらと異なる評価式を選択することも可能であり限定されるものではない。
まず、弾塑性パラメータとして知られる硬さHのうちマイヤー硬度Hの評価法を説明する。マイヤー硬度Hは、その先端が鋭角である圧子、例えば、三角錐圧子や四角錐圧子、円錐圧子など、を用いた接触において、負荷荷重Pを投影接触面積Aで除した値と定義される。サンプル試料の圧子圧入部位が一様な特性からなる均質であると言える場合、先端が鋭角である圧子を用いる試験によって評価されるマイヤー硬度Hの値は負荷荷重に依存しない。したがって、時間軸で同期させた任意の負荷荷重Pと接触面積Aとの一組の計測値を実測することからマイヤー硬度Hは、次式から計算できる。
Figure 0003182252
更に、マイヤー硬度Hの算出精度を向上するためには、負荷荷重PをY軸に、接触面積AをX軸にプロットした負荷荷重Pと接触面積Aとの関係(P−A関係)のグラフを描き、その初期直線を最小二乗法などで近似した勾配としてマイヤー硬度Hを算出すれば良い。
次に、弾性パラメータであるヤング率E’の評価法を説明する。ヤング率E’は、その先端が鋭角である圧子を用いた接触を除荷する過程において、時間軸で同期させた負荷荷重Pと接触面積Aの連続的な計測値の組を用いることにより評価できる。すなわち、負荷荷重P−接触面積Aの関係(P−A関係)のグラフにおける除荷開始直後の直線を最小二乗法で近似して見積もられる勾配Mを、次式に代入すれば、ヤング率E’は算出できる。ここに、βは用いた圧子の面傾斜角であり、三角錐圧子(Berkovich型)では24.97°であり、四角錐圧子(Vickers型)では22.0°である。
Figure 0003182252
また、ヤング率E’は、その先端が球形(先端曲率半径:R)である圧子を用いた接触の負荷過程からも評価することも可能である。まず、時間軸で同期させた負荷荷重Pと接触円半径aとの連続的な計測値の組を用い、負荷荷重P−接触円半径aの関係(P−a関係)をプロットしたグラフを作成する。そして、その負荷直線を最小二乗法などで近似し直線の傾き(勾配)kを見積もり、その値を、次式に代入すれば、ヤング率Eは算出できる。
Figure 0003182252
ここに、Rは、試験に用いた球形圧子の曲率半径である。なお、この式によって求まるヤング率Eは、サンプル試料のヤング率E’と圧子を構成する物質のヤング率Eとの複合ヤング率であり、サンプル試料のヤング率E’へは、次式で変換できる。
Figure 0003182252
次に、塑性パラメータである降伏応力Yの評価法を説明する。降伏応力Yは、応力−歪み曲線において負荷初期の直線関係からの逸脱点として定義される。ここで、圧子圧入試験における応力は、平均接触圧力pで、また、歪みは、接触円半径aを球形圧子の曲率半径Rで除した値として定義される。したがって、上記のヤング率の試験の場合と同様に、その先端が球形である圧子を用いる接触試験において、時間軸で同期させた負荷荷重Pと接触円半径aの連続的な計測値の組を計測すれば、次式によって表現される応力−歪み曲線を、グラフとして得ることができる。
Figure 0003182252
接触のための負荷荷重が低い条件では、接触は弾性範囲内で生じ、応力−歪み曲線の負荷初期はヤング率に基づく一定値を取るため、応力−歪み曲線は線形関係を示す。更に、その線形関係を示す直線からの逸脱は、弾塑性変形を支配する挙動に遷移したことを明確に示している。したがって、降伏応力Yは、応力−歪み曲線のグラフにおいて、負荷初期の直線関係から逸脱する点として求められる。
また、降伏応力Yを評価する第2の方法として、その先端が鋭角である圧子を用いる方法を説明する。降伏応力Yは、塑性特性であるため弾塑特性と弾性特性との差として求めることができる。すなわち、本考案の試験装置を用いる上述の方法で既に弾塑特性と弾性特性は実測されることから、塑性特性である降伏応力Yは、次式によって算出できる。
Figure 0003182252
ここに、係数Cは定数であり、2.65の値を取ることが知られている。更に、係数fは弾性変形と塑性変形との力学的相互作用因子であり、弾性接触面積Aと塑性接触面積Aとの比A/Aを塑性変形の尺度xとすると、次式で表現される。
Figure 0003182252
次に、時間依存型変形挙動を示す高分子材料やプラスチックス、低融点の金属などの機械的特性をレオロジー関数として記述する評価法を説明する。まず、代表的なレオロジー関数として知られる緩和弾性率E’(t)である。緩和弾性率E’(t)は、温度と時間の関数であり、本考案の装置では、サンプル試料を加熱・冷却手段によって所定の温度に保持した上で、接触面積を一定値Aにした状態で、荷重が時間の経過に従い緩和する挙動を計測することによって決定できる。
まず、本考案の装置の駆動制御としては、ピエゾアクチュエーターなどの駆動機構をできるだけ高速に動作させ、所定の接触面積に過不足なく到達したら可及的速やかに駆動機構の速度を調整し、その接触面積値が一定値Aを維持するよう駆動機構の位置制御モードを定面積保持制御に変更する。すなわち、接触面積Aと時間tとの関係のプロットにおいて、接触面積が階段状(ステップ状)となるよう駆動機構を制御することになる。
一方、本考案の装置の計測としては、接触面積が階段状に立ち上がる時間をゼロと定義し、負荷荷重の変化(荷重緩和)P(t)を連続的に計測する。緩和弾性率E’(t)は、次式で算出される。
Figure 0003182252
ここに、Aveは、接触面積から塑性成分を取り除いた粘弾性接触面積であり、次式で表される。
Figure 0003182252
ここに、係数Cは2.65の値を取る定数であり、Yは(6)式と(7)式から求められる降伏応力である。なお、本考案の装置を使わなければ、接触面積一定条件での緩和試験は、実現不可能である。
更に、代表的レオロジー関数であるクリープコンプライアンスD’(t)を定荷重クリープ試験によって評価する方法を説明する。クリープコンプライアンスD’(t)は、温度と時間の関数であり、本考案の装置では、サンプル試料を加熱・冷却手段によって所定の温度に保持した上で、負荷荷重を一定値Pとした状態で、接触面積A(t)が時間の経過に従い増大する挙動を計測することによって決定できる。
まず、本稿案の装置の駆動制御としては、ピエゾアクチュエーターなどの駆動機構をできるだけ高速に動作させ、所定の負荷荷重Pに過不足なく到達したら可及的速やかに駆動機構の速度を調整し、その負荷荷重値が一定値Pを維持するよう駆動機構の位置制御モードを定荷重保持制御に変更する。すなわち、負荷荷重Pと時間tとの関係のプロットにおいて、負荷荷重が階段状(ステップ状)となるよう駆動機構を制御することになる。
一方、本考案の装置の計測側としては、負荷荷重が階段状に立ち上がる時間をゼロと定義し、接触面積の増大A(t)を連続的に計測する。クリープコンプライアンスD’(t)は、次式で算出される。
Figure 0003182252
ここに、Ave(t)は、接触面積の増大A(t)から塑性成分を取り除いた粘弾性接触面積であり、次式で表される。
Figure 0003182252
ここに、係数Cは2.65の値を取る定数であり、Yは(6)式と(7)式から求められる降伏応力である。
また、クリープコンプライアンスD’(t)は、定速度負荷試験によっても評価することが可能である。クリープコンプライアンスD’(t)は、温度と時間の関数であり、本考案の装置では、サンプル試料を加熱・冷却手段によって所定の温度に保持した上で、負荷速度が一定値Vとなるように負荷の形式を制御した状態で、接触面積の時間変化挙動を計測することによって決定できる。
まず、本考案の装置の駆動制御としては、ピエゾアクチュエーターなどの駆動機構を負荷荷重の単位時間当たりの増分(負荷速度)が一定Vを維持するように駆動機構を調整する。すなわち、負荷荷重Pと時間tとの関係を示すプロットが線形(P=Vt)となるよう駆動機構を制御することになる。
一方、本稿案の装置の計測側としては、負荷荷重が線形に増大を始める時間をゼロと定義し、接触面積の増大A(t)を連続的に計測する。クリープコンプライアンスD’(t)は、次式で算出される。
Figure 0003182252
ここに、dAve/dtは、接触面積の増大A(t)から塑性成分を取り除いた粘弾性接触面積であり、次式で表される。
Figure 0003182252
ここに、係数Cは2.65の値を取る定数であり、Yは(6)式と(7)式から求められる降伏応力である。
本考案に係る力学特性計測試験装置により、以下の効果が奏される。
(1)圧子と圧子保持板とを透明材料で構成したうえに、光学的手段を圧子保持板の上方に配置して、圧子の試料との接触面を圧子保持板を介して視認可能としたので、被検試料の試験片への圧子の圧入状態を連続的に観察することができる。
(2)更に、恒温装置を配設したので、加熱・冷却状態に保持された試料の機械的物性値を計測することができる。
(3)また、本考案に係る力学特性計測試験装置では、試料ホルダーと、恒温装置の加熱・冷却手段と、荷重負荷手段とを、台盤上に載置させるとともに、圧子保持板を、前記台盤と分離して立設した支柱に支持させて、この支柱を荷重計測手段と独立させたので、加熱・冷却手段と荷重負荷手段の自重、及び、これらの手段に接続された給電ケーブル、循環水ホース、熱電対の弾発力が荷重計測手段にかかるのを回避して、荷重計測手段は、圧子を押圧する圧入荷重のみを高精度に計測することができる。
(4)本考案の装置を用いることにより、サンプル試料と圧子の温度を精密に制御した状態で、圧子を試料表面に任意の速度で接触させ、時間軸で同期した負荷荷重Pと接触面積Aとの関係を連続的に計測することができる。
(5)計測された負荷荷重P、又は、接触面積Aのどちらか一方を制御パラメータとして利用し、接触状態を自在にコントロールするクローズド・ループ式制御が可能となるため、本考案の装置によって、サンプル試料に様々な力学刺激をその速度を自在に制御して与えることが可能となる。
(6)このことにより、本考案の装置を用いることにより、非時間依存型特性、もしくは、時間依存型特性の何れか、あるいは、両方の特性を併せ持つサンプル試料であっても、その機械的特性を定量的に評価することが可能となる。
(7)評価したいと所望する力学特性は、弾性的特性や弾塑性的特性、塑性的特性、粘弾性的特性、粘性特性、流動特性、などの評価式を最適に選択することにより、定量的に評価することが可能となり、更に、これらの評価結果に基づき解析を進めることによって温度の関数として各種の力学物性値を評価すること、更には、活性化エネルギーなどの熱化学特性値が決定できる。
本発明の実施例を示す断面図である。 本発明の第二の実施例を示す断面図(正面図)である。 本発明の第二の実施例を示す断面図(側面図)である。 本発明の第三の実施例を示す断面図(正面図)である。 本発明の第三の実施例を示す断面図(側面図)である。 本発明の加熱・冷却手段の実施例を示す断面図である。 本発明の加熱・冷却手段の第二の実施例を示す断面図である。 本発明の加熱・冷却手段の第三の実施例を示す断面図である。 本発明の実施例のサンプルホルダーの図である。 本発明の実施例の圧子を固定する保持板と治具の図である。
次に、本考案の実施形態に付いて具体的に説明するが、以下の実施例は、本考案の好適な例を示すものであり、本考案は、該実施例によって何ら限定されるものではない。
本考案について、加熱・冷却用サーモ・モジュールとしてペルチェ素子を用いる装置構成を例として説明する。ペルチェ素子を恒温装置に採用する理由として、ペルチェ素子が、以下に列挙する優れた特徴を有することが挙げられる。ペルチェ素子は、精密計測技術が要求される顕微インデンテーションによる粘弾性特性や塑性評価に好適な利点を有している。
1)可動部分が無い固体デバイスであること。
2)電流方向の切り換えで加熱・冷却の2つの機能を有すること。
3)温度制御が精密にできること。
4)温度範囲が−100℃から+100℃までと広いこと。
5)液体窒素などの冷却媒体が必要ないこと。
6)冷却媒体の流れが無いため静かで振動が無いこと。
7)小型軽量であること。
8)局所的な加熱冷却ができること。
しかしながら、上述の4)の温度範囲を超えた領域における力学試験が必要となるケースも当然考えられる。その際には、低温側では例えば液体窒素が、また、高温側ではセラミックヒーターなどを選択することができ、更に、液体媒体を循環させる方式の加熱・冷却手段も用いることが可能である。これらは、液体媒体を循環させるためのホースやチューブなどの配管、もしくは、ヒーターへの電力供給用配線を必要とする加熱・冷却手段であるが、本考案で示される装置構成とすれば、これらを加熱・冷却手段として使用することも問題は無い。
図1は、本考案の実施例の装置の概略を示す断面図である。サンプル1は、凹みを有する試料ホルダー2に置かれ、加熱・冷却手段19と直接的に接触している。これらは、内部フレーム32の台盤33の上に置かれているため、ロードセル型電子天秤30とは独立している。一方、ダイヤモンド、サファイアなどからなる透明圧子13は、照明用光路及び接触面観察用光路が透明で高剛性な圧子保持板に固定され、断熱型支持具11を経てロードセル型電子天秤30と直結している。
圧子13とサンプル1との位置調整は、粗動用XYZの各ステージ26、27、28で行うことができ、最終的に被検試料のサンプル1と圧子13とを接触させるための微動は、ピエゾアクチュエーター25によって行う。これら電動ステージとピエゾアクチュエーターによる駆動用電源及び信号ケーブルも、内部フレーム32の上に置かれており、ロードセル型電子天秤30とは独立している。
恒温装置は、乾燥した空気や窒素ガスなどを充満できる容器(チャンバー3)で囲まれており、被検試料のサンプル1を冷却する際に、結露や氷の付着(氷結)が防止される。更に、チャンバー3に開けられた観察窓4は、ヒーター18によって露点以上の適温に加熱することによって、光学顕微鏡側の面の結露も防止されるため、光学計測が可能となる。したがって、被検試料のサンプル1と圧子13との接触面積Aは、観察窓4を透して対物レンズ15を有する光学顕微鏡17によって計測することができる。
図2は、本考案の第二の実施例の装置の概略を示す正面断面図である。図3は、本考案の第二の実施例の装置の概略を示す側面断面図である。この例では、内部フレーム32は無く、圧子13は圧子保持板14と断熱型支持治具11を介して電子天秤30に直接接続されているため、加熱・冷却手段とアクチュエーターの給電ケーブル20,21及び電動ステージの信号ケーブル22〜24、給電ケーブル及び循環冷却水のチューブ10、熱電対34、とは独立している。
図4は、本考案の第三の実施例の装置の概略を示す正面断面図である。図5は、本考案の第三の実施例の装置の概略を示す側面断面図である。この例では、内部フレーム32は無く、サンプル試料1と加熱・冷却手段19は、Z軸微動アクチュエーター25に接続された腕である駆動力伝達治具37によって支えられているため、この場合も電子天秤30とは独立している。
更に、ロードセル型電子天秤30、及び、アクチュエーター25と電動ステージ26〜28とによる駆動手段は、ベローズ36を介してチャンバー3の外部に置かれており、チャンバー3の容積は小さい。そして、加熱・冷却手段19とサンプル試料ホルダーの外周の四面を囲う様に、断熱型支持治具11は配置されており、加熱・冷却手段と外界との熱の出入りが少ない。このように、断熱性を高めることは、サンプル試料近傍の均熱領域を拡大し、均熱となる到達時間が早くなり、温度制御を容易なものとし、試験に掛かる総時間の短縮に繋がる、という効果を奏する。
図6は、本考案の加熱・冷却手段の実施例の概略を示す断面図である。ペルチェ素子105と試料ホルダーとの固定においては、温度差ΔTを大きく取るために、試料ホルダー2とスペーサーブロック107を介して熱的に接触させる加熱・冷却面と廃熱水が流れるヒートシンク104と接触させる廃熱面との間に断熱が必要である。一般的には、エンジニアリングポリマーなどの断熱型連結ボルト103が活用できる。また、ペルチェ素子105の吸熱量は比較的小さいことから、閉気孔スポンジなどの断熱材108による囲いを施すことが必要である。
図7は、本考案の加熱・冷却手段の第二の実施例の概略を示す断面図である。図8は、本考案の加熱・冷却手段の第三の実施例の概略を示す断面図である。吸熱量の増大を図るため、図7の加熱・冷却手段では、一段のペルチェ素子105を2個使用し、図8の加熱・冷却手段では、三段のペルチェ素子を2個使用し、試料ホルダーを左右から挟み込む形態を取っている。ペルチェ素子105と試料ホルダーとの固定においては、この場合も、加熱・冷却面と廃熱面とを断熱し、温度差ΔTを大きく取るために、エンジニアリングポリマーなどの断熱型連結ボルト103によって締結する。
図9は、凹みを有する角形の試料ホルダー2の実施例を示している。凹みと連結させた切り欠き窓を設けることによって、圧子先端とサンプル試料の表面との位置関係を側面から観察することが可能となり、該試料ホルダーは、指標表面を圧子先端に近接させる粗動の操作性を向上させることに寄与する。また、チャンバー3に長作動型のマイクロメータ38を取り付けておけば、試料ホルダーの切り欠きを透して圧子とサンプル試料の表面とが近接する様子の確認が、直視、もしくは、モニター画面への拡大表示によって可能となる。
試料ホルダー2に、圧子13の高さと試料厚さの合計よりも浅い凹部を設けてあり、この凹部にサンプル試料を載置することにより、試料ホルダー2と圧子保持板14とを空間的に近接させて、被検試料のサンプル1と試料ホルダー2と圧子13と圧子保持板14の恒温保持温度を均一化することができる。
図10は、圧子13の保持手段の一例を示している。接点の接触面積を小さくすることによって、熱の流入流出を食い止める遮熱効果が向上するため、エンジニアリングポリマーなどの高剛性断熱材109を介した三点支持が望ましい。
以上詳述したように、本考案は、上記した従来技術の問題点に鑑み、開発されたもので、力学特性計測試験装置に係るものであって、本考案は、加熱・冷却状態における被検試料の試験片への圧子の圧入状態の連続的な観察を可能として、高精度に計測された負荷荷重と同時刻に光学画像から動画像解析の手法で計測された接触面積との定量的な関係性から被検試料の持つ種々の機械的物性値を高精度に評価することを可能とする新しい力学特性計測試験装置を提供することを実現するものとして有用である。
1 サンプル試料
2 試料ホルダー
3 チャンバー
4 観察窓
5 ハーメチックコネクタ
6 乾燥気体の入口
7 乾燥気体の出口
8 循環冷却水の入口
9 循環冷却水の出口
10 循環冷却水用チューブ
11 断熱型支持具
12 照明
13 透明圧子(ダイヤモンド、サファイヤなど)
14 圧子保持板
15 光学顕微鏡用対物レンズ
16 合焦用アクチュエーター
17 光学顕微鏡
18 観察窓の曇り防止用ヒーター
19 加熱・冷却手段
20 加熱・冷却手段用給電ケーブル
21 ピエゾアクチュエーター用給電ケーブル
22 X軸ステージ制御信号ケーブル
23 Y軸ステージ制御信号ケーブル
24 Z軸ステージ制御信号ケーブル
25 Z軸ピエゾアクチュエーター
26 X軸ステージ
27 Y軸ステージ
28 Z軸ステージ
29 Z軸粗動ステージ
30 電子天秤
31 電子天秤の信号ケーブル
32 内部フレーム
33 台盤
34 熱電対
35 Z軸粗動ステージ制御信号ケーブル
36 ベローズ
37 駆動力伝達治具
38 長作動マイクロスコープ
101 廃熱循環水の入口
102 廃熱循環水の出口
103 断熱型連結ボルト
104 ヒートシンク
105 ペルチェ素子
106 ペルチェ素子給電ケーブル
107 スペーサーブロック
108 断熱材(閉気孔型スポンジなど)
109 高剛性断熱材(エンジニアリングポリマーなど)

Claims (9)

  1. 被検試料に圧入される透明な圧子と、該試料と接触する圧子の表面を圧子を通して観察する光学的手段と、圧子を試料に圧入する荷重負荷手段と、圧入する荷重を計測する荷重計測手段と、試料表面における圧子の接触面の画像を撮影する画像撮影手段と、画像の記録・解析手段とを、備える力学特性計測試験装置であって、
    圧子を、水平で透明な圧子保持板の下面に取り付けて、この圧子保持板の上方に前記光学的手段を配して、圧子の試料との接触面を圧子保持板を介して観察可能とし、かつ、試料を加熱・冷却状態に保持するための恒温装置を配設して、圧子が圧入される試料との接触面積を光学的に連続計測することにより、加熱・冷却状態における試料の機械的物性値の計測を可能としたことを特徴とする力学特性計測試験装置。
  2. 試料が保持された試料ホルダーと、恒温装置の加熱・冷却手段と、前記荷重負荷手段とを、内部フレームの台盤上に載置させ、圧子が取り付けられた圧子保持板を、前記台盤と分離して立設した支柱に支持させて、加熱・冷却手段と荷重負荷手段の自重、及び、これらの手段に接続された給電ケーブル、循環水ホース、熱電対の弾発力が、荷重計測手段にかかるのを回避して、圧子の圧入荷重の計測を行うようにした、請求項1に記載の力学特性計測試験装置。
  3. 荷重計測分解能が、0.01mgf以上である、請求項2に記載の力学特性計測試験装置。
  4. 試料ホルダーに加熱・冷却手段を当接させて、試料の加熱・冷却を行うようにした、請求項2又は3に記載の力学特性計測試験装置。
  5. 加熱・冷却手段が、ペルチェ素子である、請求項2〜4の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
  6. 光学的手段の下方を、乾燥気体を充満させたチャンバーで覆って、結露・氷結の発生を防止した、請求項2〜5の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
  7. 光学的手段と圧子保持板との間のチャンバーの天井面に、観察窓を設けて、圧子の試料との接触面を光学的手段により観察可能とした、請求項6に記載の力学特性試験装置。
  8. 試料ホルダーに、圧子の高さと試料厚さの合計よりも浅い凹部を設けて、この凹部に試料を載置することにより、試料ホルダーと圧子保持板とを空間的に近接させて、試料と試料ホルダーと圧子と圧子保持板の恒温保持温度を均一化した、請求項2〜7の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
  9. 圧子保持板に保持する圧子を断熱材を介して支持し、熱の出入りを遮断した、請求項2〜8の何れかに記載の力学特性計測試験装置。
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