JP3180608U - 衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材 - Google Patents

衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 断熱性、調湿性、呼吸性、防カビ性、消臭性等の機能を最大限に発揮することができる塊状の珪藻土成形体を使用しながらも、珪藻土成形体の割れや使用上の違和感を最小限に抑えるようにした衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材を提供する。
【解決手段】 複数の抜き孔H…を形成した表面側クッションマット11と、抜き孔Hを有しない裏面側クッションマット12とを重ね合わせ、表面側クッションマット11に形成された抜き孔H…に表面側クッションマット11の厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体13…を装填する。身体との接触によって珪藻土成形体上13…から加えられた外力は、珪藻土成形体13…を介して裏面側クッションマット12のクッション性によって緩衝される。同時に、珪藻土成形体13…の割れ損等のも防止される。
【選択図】 図3

Description

本考案は、珪藻土成形体を機能部材とする衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材に関する。
珪化した植物細胞壁由来の珪藻土は、風化した火成岩性の無機土質とは異なる有用な機能を多く有し、利用の仕方によっては、日常生活の快適性を高めることができる。ここで、着目する珪藻土の有用な機能とは、その断熱性、調湿性、呼吸性、防カビ性、消臭性、良好な水洗い性である。珪藻土が有するこのような機能を総合的に概観すると、日常生活の必需品である衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材に求められる機能と一致することが理解される。
しかし、珪藻土は、あくまでも岩石の一種であり、これを衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材に適用することには、困難が伴うという問題がある。困難な問題の具体的内容としては、例えば、珪藻土をどのような方法で衣類等の中詰め用のクッション部材に使用上の違和感なく固定するか、あるいは、保持させるかという問題を挙げることができる。下記先行技術文献にこの困難な問題に対する先人の解決案のいくつかが開示されている。
特開平5−255981号公報 特開2001−29730号公報 特開2003−138479号公報 特開2008−110194号公報
ここで、看過してはならない重要なことは、珪藻土が発揮する有益な機能の多くが、珪藻土の化学物質としての性質に由来するのではなく、微小物質が珪素の存在下において巨大な圧力を受けて変性して形成された珪藻土の微細多孔質構造に由来して発揮されるということである。そして、このことは、珪藻土を微細な粉末にして使用する場合には、珪藻土の微細多孔質構造が破壊されてしまうことから、微細多孔質構造に由来する有益な機能の大部分が損なわれるということを意味している。一方、珪藻土は、岩石としては、軟質であって接触感も円滑ではあるものの、衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材に塊状で使用する場合には、その硬質感、違和感を払拭することができない。
上記のような問題を念頭に従来の技術内容を検討すると、珪藻土をどのような方法で衣類等の中詰め用のクッション部材に違和感なく固定するか、あるいは、保持させるかという問題の困難性を再確認することができる。
例えば、珪藻土を破砕し微粉末としてウレタンフォーム等のクッション部材に擦り込む、あるいは、負圧によって吸入させる固定手段を採用する場合(実用新案登録文献1参照)、また、珪藻土の微粉末を通気性フィルム、不織布で分包する手段を採用するものは(実用新案登録文献2,3参照)、珪藻土の微細多孔質構造が破壊されることから、珪藻土の有益な機能の大部分が失われるとともに、畳の下に敷き詰める等の固定的な用途においては問題がないとしても、衣類や寝具に適用する場合には、衣類等の使用者の身体動作によって珪藻土の微粉末が脱落するのを避けることができないという問題が生じる。
また、珪藻土を適度な粒径に破砕し、これを独立の小部屋ないし小袋に収納して枕等に適用するものは(実用新案登録文献4参照)、使用中における珪藻土の破砕粒相互の摩擦によって経時的に微粉末化が進行し、収納用の小部屋ないし小袋の布地から脱漏する状態になることを避けることができない。ここで仮に、収納用の小部屋ないし小袋の素材として、珪藻土の微粉末が通過し得ない緻密な素材が採用されているものとすれば、合理的な推論として、その緻密な素材自体が、珪藻土の有益な機能を封じ込めてしまうと考えられる。
いずれにしても、塊状の珪藻土を、衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材に適用する先行技術例は存在しない。
本考案は、クッション部材を表面側クッションマットと裏面側クッションマットとの2層構造とし、又は、2枚の表面側クッションマットによって中間クッションマットを挟み込んだ3層構造とし、いずれも表面側クッションマットの厚みを利用して珪藻土の有益な機能を最大限に発揮することができる塊状の珪藻土の収納場所を確保するとともに、塊状の珪藻土を介して裏面側クッションマット又は中間クッションマットにクッション性を発揮させることによって、塊状の珪藻土に弾性的な柔らかい接触感と珪藻土の崩壊防止効果を付与することができるようにした衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材を提供することを目的とする。
本考案の目的は、次のような解決手段を採用することによって達成することができる。
本考案の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材は、所定厚みを有する可撓性の裏面側クッションマットに、任意形状の抜き孔を形成した所定厚みを有する可撓性の表面側クッションマットを重ね合わせ、表面側クッションマットに形成された抜き孔に表面側クッションマットの所定厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体を装填し、珪藻土成形体上から加えられた外力を珪藻土成形体を介して裏面側クッションマットのクッション性によって緩衝することを特徴とする。
上記解決手段1は、本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材を構成する基本的な部材と、部材相互間の基本的な関係を示している。
衣類等の中詰め用のクッション部材は、表面側クッションマットと、裏面側クッションマットと、珪藻土成形体とから構成される。
表面側クッションマットおよび裏面側クッションマットは、いずれも所定の厚みとクッション性を有することを要件とするマット状部材であるが、両者が同一素材であること、および同一の厚みであることは要件とはされない。また、表面側クッションマットおよび裏面側クッションマットのサイズは、限定される必要がなく、用途に応じたサイズに設定される。表面側クッションマットには、任意形状の抜き孔が形成され、表面側クッションマットと裏面側クッションマットとは、重ね合わされて2層構造をなす。なお、抜き孔の個数は、表面側クッションマットのサイズに従って増減することができる。
珪藻土成形体は、表面側クッションマットの所定厚み相当の厚みを有する板状に一体成形され、表面側クッションマットに形成した抜き孔に装填される。したがって、珪藻土成形体の平面サイズが抜き孔の平面サイズと同一であるか、より小さいものであることが自明の要件とされる。珪藻土成形体が裏面側クッションマットの所定厚み相当の厚みを有することにより、抜き孔に装填された珪藻土成形体の表面レベルと、表面側クッションマットの表面レベルとが一致する。この結果、表面側クッションマットに沿った使用者の身体動作との関係における凹凸感等の違和感の発生が防止される。
また、使用者の身体動作との関係において、珪藻土成形体を上から加圧するような垂直方向の外力が加わる場合には、珪藻土成形体を介して裏面側クッションマットのクッション性が機能する。つまり、外力が加わった珪藻土成形体全体が沈み込むように挙動して外力を緩衝することにより、硬質感や異物感の発生を最小限に抑えることができる。さらに、裏面側クッションマットのクッション性により珪藻土成形体の割れや崩壊が防止される。この結果、珪藻土成形体は、塊状の珪藻土として、長期間にわたってその有益な機能、具体的には、断熱性、調湿性、呼吸性、防カビ性、消臭性、水洗い性を発揮することができる。
本考案(解決手段2)としては、所定厚みを有する可撓性の中間クッションマットを、任意形状の抜き孔を形成した所定厚みを有する可撓性の2枚の表面側クッションマットによって挟み込み、表面側クッションマットに形成された抜き孔に表面側クッションマットの所定厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体を装填し、使用上の表側として任意に選択するいずれかの表面側クッションマットに装填された珪藻土成形体上から加えられた外力を珪藻土成形体を介して中間クッションマットのクッション性によって緩衝することを特徴とする。
この考案の解決手段2は、本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材を構成する基本的な部材と、部材相互間の基本的な関係を示している。すなわち、前記解決手段1と同じ目的を達成するための別の基本的な手段としての位置付けである。
本考案を解決手段1に示す考案との相違に基づいて説明する。解決手段2における衣類等の中詰め用のクッション部材は、2枚の表面側クッションマットと、中間クッションマットと、珪藻土成形体とによって構成される。
本考案が2枚の表面側クッションマットを有する点において相違し、実質的に解決手段1の裏面側クッションマットに相当する機能を担当する中間クッションマットは、2枚の表面側クッションマットによって挟み込まれ、全体として3層構造をなす。各表面側クッションマットには、解決手段1と同様に抜き孔が形成されており、この抜き孔には、板状に一体成形した珪藻土成形体が装填される。なお、その他の構成およびその作用は、解決手段1に準ずる。
上記構成の基本的意義は、本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材を適用してなる、例えば、台所用の足元マットにおいて表面側として使用する表面側クッションマットを使用者の好み等に応じて、あるいは、季節の移り変わりに応じて選択することができるという点にある。また、2枚の表面側クッションマットのいずれかを選択することの意義は、クッション性を有すること意外の要件、つまり、表面側クッションマットの素材等が限定されておらず、また、抜き孔のサイズや個数、したがって、抜き孔に装填される珪藻土成形体のサイズや個数が異なり得るというところにある。
本考案(解決手段3)としては、上記解決手段1又は解決手段2に記載の考案を基本考案とし、基本考案を構成する珪藻土成形体が、抜き孔の平面形状に倣った平面形状に形成され、抜き孔に緊密に装填されていることを特徴とする。
上記解決手段3は、珪藻土成形体の位置決めに関する有利な手段を示している。衣類等に適用される珪藻土成形体は、通常、使用者の身体部位との位置関係を考慮した最適位置に位置決めされることから、自由に移動することは不都合である。そこで、珪藻土成形体を取り付けるための抜き孔の平面形状に倣った平面形状に形成した珪藻土成形体を用いることにより、何らの固定手段を採用することなく珪藻土成形体の自由移動を阻止することができる。また、珪藻土成形体は、抜き孔を埋めることによって表面側クッションマットの段差を解消するようにも機能する。
本考案(解決手段4)としては、上記解決手段1又は解決手段3のいずれかに記載の考案を基本考案とし、基本考案を構成する珪藻土成形体が、表面側に単一又は複数の凹凸を有することを特徴とする。
上記解決手段4は、衣類等に適用する珪藻土成形体に断熱性、調湿性等の本来の機能以外の機能をも具備させることができる旨を示している。衣類等に適用された珪藻土成形体は、いかに工夫をしようとも、使用者に衣類等の生地とは異なる異物感を与えることとなる。そこで、珪藻土成形体の表面に単一又は複数の凹凸を形成しておくことにより、例えば、珪藻土成形体を足マットに適用する場合において、土踏まず部位に存在する経絡の刺激等に活用することができる。避けられない異物感であるならば、逆に、積極的に利用しようという考え方に基づく。
本考案(解決手段5)としては、解決手段1ないし解決手段4のいずれかに記載の考案を基本考案として、基本考案を構成する珪藻土成形体が、単一又は複数の透孔を有することを特徴とする。
上記解決手段5は、衣類等に適用する珪藻土成形体に透孔による通気性を付与することができる旨を示している。珪藻土は、もともと通気性や呼吸性を有するのであるが、これは経時的な意味における通気性であり、衣類等の生地が有する短期間における通気性とは意味合いが異なる。この結果、通気性の良好な布地等と珪藻土成形体との組合せにおいては、短時間的に、珪藻土成形体の部分だけが通気性が悪いというように感じられ得る。そこで、珪藻土成形体に必要なサイズおよび個数の透孔を設けることによって、このような違和感を解消することができる。
本考案(解決手段6)としては、解決手段1ないし解決手段5のいずれかに記載の考案を基本考案として、基本考案を構成する珪藻土成形体が、生珪藻土を800℃ないし1000℃の温度で焼成してなる焼成珪藻土を素材とすることを特徴とする。
解決手段6は、珪藻土が発揮する有益な機能を減殺することなく、土質物質に共通する珪藻土の脆性を改善する手段を示している。粘板岩ないし頁岩に属する珪藻土は、脆く割れ易いという取り扱い上の問題点を有する。この問題は、珪藻土を焼成し、脆さの原因である圧粉組成を焼結組成又は溶着組成に変化させることで改善できることが知られているが、珪藻土が発揮する有益な機能を減殺することなくという条件下においては、焼成温度が問題になる。上記、800℃ないし1000℃という温度範囲の臨界的意義は、800℃未満では焼結組成が有効に形成されず、1000℃を超える場合には、溶着組成となって珪藻土本来の有益な機能が損なわれることにある。
本考案(解決手段7)としては、解決手段1ないし解決手段6のいずれかに記載の考案を基本考案とし、基本考案を構成する表面側クッションマットと裏面側クッションマットとの少なくともいずれか一方が、ダブルラッシュル立体編地を素材とすることを特徴とする。
上記解決手段7は、表面側クッションマットや裏面側クッションマットに使用する素材を選択することによって、本考案の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材の適用範囲を拡大することができる旨を示している。
表面側クッションマットと裏面側クッションマットとしては、発泡樹脂製品を広く用いることができるが、発泡樹脂製品は、蓄熱作用があることから夏場での使用感が問題になる場合がある。この点、上記ダブルラッシュル立体編地は、高度のクッション性と通気性と形態保持性を有することにより、夏場において快適な使用感を発揮することができる。なお、ダブルラッシュル立体編地の一般的な編成構造は、表裏一対のメッシュ地間に平行配置又はトラス配置でモノフィラメントの連結糸を往来させて一体化させた構造であり、イメージとして例えれば、霜柱のような構造の編地である。
本考案の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材は、裏面側クッションマット上に抜き孔を形成した表面側クッションマットを重ね合わせて2層構造とし、表面側クッションマットの抜き孔に、表面側クッションマットの厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体を装填して全体厚みを均一とした構成を有し、珪藻土成形体は、粉砕されることなく微細多孔質構造を維持している。この結果、珪藻土成形体は、微細多孔質構造に由来する断熱性、調湿性、呼吸性、防カビ性、消臭性等の有益な機能を十分に発揮し得るとともに、珪藻土成形体上から加えられた外力は、珪藻土成形体を介して裏面側クッションマットのクッション性によって緩衝することができるので、珪藻土成形体が装填されていることによる違和感を和らげることができるとともに、珪藻土成形体の割れや崩壊を防止することができる。
また、中間クッションマットを、いずれも珪藻土成形体を装填してなる2枚の表面側クッションマットによって挟み込んで3層構造とした衣類等の中詰め用のクッション部材は、季節の移り変わりや使用者の好みに応じて2枚の裏面側クッションマットのいずれかを選択して使用することができるので、広範囲の使用者や使用環境に適合することができる。
本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の実施の形態を使用例を通じて示す斜視図である。 図1のX−X線矢視断面図である。 上記中詰め用のクッション部材の分解斜視図である。 本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の他の実施の形態を使用例を通じて示す斜視図である。 図4のY−Y線矢視断面図である。 本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の要部の変形例を示す斜視図である。 本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の要部の変形例を示す斜視図である。 本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の他の実施の形態を示す断面図である。 本考案の衣類等の中詰め用のクッション部材の使用例を示す斜視図である。
以下、図面を引用しながら本考案の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材(本欄において、以下単に「中詰め用のクッション部材」という。)の実施の形態を説明する。
本考案の中詰め用のクッション部材10Aは、表面側クッションマット11と、裏面側クッションマット12と、通常、複数個の珪藻土成形体13…から作製することができる。作製された中詰め用のクッション部材10Aは、例えば、座布団Aのクッション部材として使用することができる(図1,図2)。
表面側クッションマット11および裏面側クッションマット12は、身体との接触において適度なクッション性を有することを条件に各種の発泡樹脂製品を使用できる。好適かつ一般的な素材の例としては、ウレタンフォームを挙げることができる。ウレタンフォームには、反発力が強い独立気泡性の製品と反発力が弱い連続気泡性の製品とがあるが、それぞれ、一長一短がある。したがって、用途によって使い分けることが好ましい。本使用例に示すような座布団Aに使用する場合には、座布団用のクッションとして市販されている連続気泡性の製品が適するといえる。ただし、例えば、表面側クッションマット11に反発力の弱いものを使用し、裏面側クッションマット12に反発力が強力なものを使用するというように両者を混用すると良い。
表面側クッションマット11には、複数個の円形の抜き孔H…が設けられる(図3)。抜き孔H…の個数、平面形状、配置には格別の制約要素がなく任意である。抜き孔H…は、精度を要しないので、はさみ等で切り抜いて形成することができる他、量産する場合には、板状のカッタ刃を所望の形状に埋め込んだ専用の孔抜き工具を使用することが好ましい。抜き孔H…を設けた表面側クッションマット11と抜き孔H…を設けない裏面側クッションマット12は、重ね合わせて2層構造にして使用される。両者Hは、単に重ねてあるだけでもよく、縫い綴じてもよいが、縫い綴じた方が取り扱い易い。
表面側クッションマット11に設けた抜き孔H…には、珪藻土成形体13…が装填される。珪藻土成形体13…は、抜き孔Hの平面形状に一致する平面形状、つまり、本実施の形態においては円形に形成される。また、珪藻土成形体13…の厚みは、表面側クッションマット11の厚み相当に板状に一体成形される。珪藻土成形体13は、珪藻土塊から切削加工によって形成することもできるが、本考案の用途上、そのような上等品を使用する必用はなく、型成形したもので足りる。
型成形は、適度な粘度に水練りした粉末珪藻土を十分に天日乾燥し、これを800℃ないし1000℃の温度で焼成することによって完了する。天日乾燥状態のものでも本考案の中詰め用のクッション部材10Aの用途によっては使用に耐えないことはないのであるが、脆弱であることは否めない。そこで、これを上記温度で焼成することによって、珪藻土本来の有益な機能を維持したままで、その機械的剛性を飛躍的に高めることができる。剛性が高まる理由は、圧粉構造の珪藻土の組成構造が焼結構造に熱変成することによる。なお、各珪藻土成形体13には、固定用の紐孔P…が形成される。
中詰め用のクッション部材10Aは、上記のように成形された珪藻土成形体13…を抜き孔H…に装填し、固定用の紐孔P…を利用して裏面側クッションマット12に綴じ付けられる(図2)。このようにして完成した中詰め用のクッション部材10Aは、例えば、市販の座布団カバーA1に収納して座布団Aとして使用することができる。
座布団Aの使用においては、珪藻土成形体13…上から加わった圧力は、珪藻土成形体13…を介して裏面側クッションマット12によって緩衝されるので、珪藻土成形体13…が相対的に硬質部材であるにもかかわらず、穏やかな接触感が得られる。また、珪藻土成形体13…が床面に直接に当接することがないので、珪藻土成形体13…の折損等が防止される。
なお、畳敷きの和室や絨毯敷きの洋室においては、表面側クッションマット11が裏面側になるようにして座布団Aを使用しても何ら支障はない。しかし、基本的には、珪藻土成形体13…を装填した表面側クッションマット11を表側として使用することが推奨される。珪藻土成形体13…が有する断熱性、調湿性、呼吸性、防カビ性、消臭性、良好な水洗い性等の機能の中には、表裏を問わない機能も少なくないが、例えば、その断熱性に基づいて発揮されるところの、冬場において暖かく、夏場において適度にひんやりと清涼である等の接触感や、その調湿性に基づいて汗を吸い取る等の機能は、珪藻土成形体13…を備える表面側クッションマット11を表にして使用することによって直接的に発揮される。
本考案の他の形態の中詰め用のクッション部材10Bは、2枚の表面側クッションマット11,11の中間に中間クッションマット14を挟み込んだ3層構造のものとし、例えば、敷布団B用の中詰め用のクッション部材10Bとして利用することができる(図4,図5)。
2枚の表面側クッションマット11,11は、装填する珪藻土成形体13…の形状が角形の小サイズのものに変更される点以外は、座布団Aに使用した中詰め用のクッション部材10Aと同一の構成である。つまり、2枚の表面側クッションマット11,11は、いずれも珪藻土成形体13…を装填したものである(図4)。この場合、一方の表面側クッションマット11における珪藻土成形体13…と他方の表面側クッションマット11における珪藻土成形体13…とは、異なる形状および異なる配列とすることが好ましい。また、2枚の表面側クッションマット11,11における珪藻土成形体13…は、両者を重ね合わせた際において、千鳥配置となるように配置されている(図5)。これは、2枚の表面側クッションマット11,11における珪藻土成形体13…が上下に対応することによって、敷布団B全体として極端なクッション性のばらつきが発生するのを避ける趣旨である。なお、新たな部材である中間クッションマット14は、低反発性のウレタンフォーム製である。
敷布団Bの所要サイズに寸法設定された中詰め用のクッション部材10Bの約長さ3等分位置の2箇所には、ウレタンフォームを熱圧を加えて気泡を消失させた折り目ラインLが形成され、3つ折り状態に折り畳むことができる。このような中詰め用のクッション部材10Bは、通常、布団カバーB1によって包装して用いる。この際、布団カバーB1には、珪藻土成形体13…が有する有益な機能を直接的に享受得るという意味において、通気性に富む素材を使用することが推奨される。
上記のように構成された式布団Bは、表面側クッションマット11,11に装てんされた珪藻土成形体13…の各種の作用により、夏場において冷涼であり、また、冬場において暖かく、寝汗をかいた場合においても湿気感を感じさせない爽快な使用感を発揮することができる。この際、使用者は、2枚の表面側クッションマット11,11のいずれかを好みに応じて選択使用することができる。収納に関しては、乾燥させることなくそのまま押入れ等に収納しておいてもカビ等が発生しないという便利さも得られる。
本考案の中詰め用のクッション部材10A、10Bに使用する珪藻土成形体13…には、多様な変形例が存在する。使用する珪藻土成形体13には、例えば、表面に凹凸を設けることができる(図6)。同図に示す珪藻土成形体13は、同心配置された3本の突条が形成されている。図示以外の好ましい凹凸の態様としては、小突起が点在するエンボスパターンや網目パターンを挙げることができる。珪藻土成形体13の表面に形成された凹凸は、その態様に応じて、足の裏に新鮮な接触感を与えることができる。
珪藻土成形体13…の変形例には、様々な形状的変形例の他、単数又は複数の透孔3H…を形成したものが含まれる(図7)。同図は、隅切りをした方形の珪藻土成形体13に縦横斜め方向にそれぞれ3個の透孔3H…を配置した例である。このような形態の珪藻土成形体13では、風通しを確保するとともに、軽量化を図ることができるという実用的な効果が得られる。
また、珪藻土成形体13…の取付けベースとなる表面側クッションマット11,11と、裏面側クッションマット12および中間クッションマット14との少なくともいずれかは、ダブルラッシュル立体編地20を素材とすることができる(図8)。同図は、本考案の中詰め用のクッション部材10Aを構成する表面側クッションマット11と裏面側クッションマット12との双方にダブルラッシュル立体編地20を使用した例である。
ダブルラッシュル立体編地20は、表裏一対のメッシュ地21,21を平行配置又はトラス配置されるモノフィラメントの連結糸22で一定の厚み間隔を隔てて連結した構造の編み物であり、高度の通気性や水切り性とともに、連結糸22の屈曲変形によって大きく弾性変形をすることができる。なお、ダブルラッシュル立体編地20における弾性変形は、変形量に応じて反発力が大きくなる各種の発泡素材とは反対に、変形量に応じて反発力が低下するという特殊なものであり、意外性を伴う特有の接触感を発揮する。
ダブルラッシュル立体編地20製の表面側クッションッマット11には、透孔3H…を設けた珪藻土成形体13…が装填され、中詰め用のクッション部材10Aの全体構造としての高度の通気性を確保している。この形態の中詰め用のクッション部材10Aは、夏場における使用に極めて好適である。なお、ダブルラッシュル立体編地20は、実用新案登録製品であり、現時点では、旭化成せんい(株)社でのみ入手することができる。
上記いずれの中詰め用のクッション部材10A,10Bについても、これを衣類に適用することができるので、ベストCに適用した使用例について簡単に説明する(図9)。
ベストCは、左右の前布C1,C1と背布C2とからなる冬物である。背布C2の内側には、適切なサイズに設定した中詰め用のクッション部材10Aを縫い付けられ、中詰め用のクッション部材10Aには、平面形状が円形の4個の珪藻土成形体13…が背骨を挟む腰上部の背筋に対応するように装填されている。 このような形態のベストCは、冬場の夜釣り等のレジャー使用において腰部の冷えを緩和することができる。なお、ベストCに限らず、夏物の衣類に本考案の中詰め用のクッション部材10A,10Bを利用する場合には、表面側クッションッマット11等にダブルラッシュル立体編地20を採用した態様のものが推奨される。
H 抜き孔、
10A 中詰め用のクッション部材、
10B 中詰め用のクッション部材、
11 表面側クッションマット、
12 裏面側クッションマット、
13 珪藻土成形体、
3A 透孔、
3T 凹凸、
14 中間クッションマット、
20 ダブルラッシュル立体編地




Claims (7)

  1. 所定厚みを有する可撓性の裏面側クッションマットに、任意形状の抜き孔を形成した所定厚みを有する可撓性の表面側クッションマットを重ね合わせ、該表面側クッションマットに形成された前記抜き孔に前記表面側クッションマットの前記所定厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体を装填し、該珪藻土成形体上から加えられた外力を該珪藻土成形体を介して前記裏面側クッションマットのクッション性によって緩衝することを特徴とする衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  2. 所定厚みを有する可撓性の中間クッションマットを、任意形状の抜き孔を形成した所定厚みを有する可撓性の2枚の表面側クッションマットによって挟み込み、該表面側クッションマットに形成された前記抜き孔に前記表面側クッションマットの前記所定厚み相当の厚みを有する板状に一体成形した珪藻土成形体を装填し、使用上の表側として任意に選択するいずれかの表面側クッションマットに装填された前記珪藻土成形体上から加えられた外力を該珪藻土成形体を介して前記中間クッションマットのクッション性によって緩衝することを特徴とする衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  3. 前記珪藻土成形体は、前記抜き孔の平面形状に倣った平面形状に形成され、前記抜き孔に緊密に装填されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  4. 前記珪藻土成形体は、表面側に単一又は複数の凹凸を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  5. 前記珪藻土成形体は、単一又は複数の透孔を有することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  6. 前記珪藻土成形体は、生珪藻土を800℃ないし1000℃の温度で焼成してなる焼成珪藻土を素材とすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。
  7. 前記表面側クッションマットと裏面側クッションマットとの少なくともいずれか一方は、ダブルラッシュル立体編地を素材とすることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の衣類、寝具、敷き物の中詰め用のクッション部材。




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