JP3180323B2 - 半導体薄膜サーミスタおよび赤外線検出素子 - Google Patents

半導体薄膜サーミスタおよび赤外線検出素子

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JP3180323B2 JP06812193A JP6812193A JP3180323B2 JP 3180323 B2 JP3180323 B2 JP 3180323B2 JP 06812193 A JP06812193 A JP 06812193A JP 6812193 A JP6812193 A JP 6812193A JP 3180323 B2 JP3180323 B2 JP 3180323B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、温度の変化によって
抵抗値が変化する抵抗体を有するサーミスタおよびこれ
を用いた赤外線検出素子に関し、さらに詳しくは抵抗体
としてアモルファス半導体薄膜を用いたサーミスタおよ
びこの半導体薄膜サーミスタを検出部に用いた赤外線検
出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーミスタの抵抗体としてアモルファス
半導体薄膜を用いた感温装置が、特開昭58−1700
01号公報で提案されている。 この公報に開示されている半導体薄膜サーミスタは、
低温で形成できるから、半導体薄膜中に歪みやクラッ
クが発生しにくい、 温度による抵抗変化率、導電率
が共に大きい高感度な感温装置を構成できる、 フォ
トエッチング技術等に代表される微細加工技術により、
超小型の感温装置を構成でき、そのため、特に、結晶半
導体をサーミスタの抵抗体として用いたものより低ノイ
ズの赤外線検出素子を提供できる、等の多くの利点を有
する。
【0003】しかしながら、昨今、温度による抵抗変化
率が非常に大きなサーミスタが求められており、このよ
うな要求を満たすためには5%/°C(サーミスタ定
数、いわゆる、B定数が5000)以上の抵抗変化率を
もつサーミスタの実現が必要であると考えられる。とこ
ろが、上記公報記載のp型およびn型アモルファスシリ
コン(Si)薄膜を用いたサーミスタでは、このような
高い抵抗変化率を実現することは容易ではない。また、
抵抗変化率を容易にかつ広範囲に制御することも困難で
ある。
【0004】この点を解決するものとして、特開昭61
−30730号(特願昭59−153586号)公報の
光センサには、アモルファスシリコンカーバイト(Si
C)からなる半導体薄膜を用いたサーミスタが開示され
ている。上記アモルファスSi半導体薄膜がSiなる単
一元素に必要に応じドーピングしてなるものであるのに
対し、このアモルファスSiC半導体薄膜は、SiCな
る合金に必要に応じドーピングしてなるものであり、高
い抵抗変化率を実現できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このアモルフ
ァス合金半導体薄膜は、前記アモルファス単一元素半導
体薄膜の場合に比べて、金属電極との間に良好なオーミ
ック特性を得るのが難しかった。すなわち、抵抗体とし
てアモルファス合金半導体薄膜を用いたサーミスタは、
半導体薄膜と金属電極との間のコンタクト性に問題があ
った。
【0006】そこで、この発明は、アモルファス合金半
導体薄膜が高い抵抗変化率を維持できるともに、金属電
極との間に良好なコンタクト性を持つ半導体薄膜サーミ
スタを提供すること、さらには、この半導体薄膜サーミ
スタを検出部に用いて、低ノイズ・高感度な赤外線検出
素子を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明にかかる半導体薄膜サーミスタは、温度の
変化によって抵抗値が変化する抵抗体が半導体薄膜で形
成されており、この半導体薄膜にそれぞれ接するように
して一対の金属電極が設けられている半導体薄膜サーミ
スタにおいて、前記半導体薄膜が、前記一対の金属電極
と非接触に配置されたアモルファス合金半導体薄膜と、
このアモルファス合金半導体薄膜と前記一対の金属電極
の間に配置された単一元素半導体薄膜とからなることを
特徴とする。
【0008】以下、この発明を図面を参照しながら具体
的に説明してゆく。この発明にかかる半導体薄膜サーミ
スタの基本的形態は、図1および図2に示す構造であ
る。まず、図1においては、アモルファス合金半導体薄
膜11の両面にそれぞれ、単一元素半導体薄膜12a、
12bと金属電極2a、2bとが順次積層されて、半導
体薄膜サーミスタが構成されている。この場合は、一対
の金属電極2a、2bが、アモルファス合金半導体薄膜
11とその両面の単一元素半導体薄膜12a,12bと
からなる半導体薄膜1を挟むように設けられている。す
なわち、サンドイッチ型となっている。
【0009】つぎに、図2においては、アモルファス合
金半導体薄膜11の一面上に単一元素半導体薄膜12、
金属電極2が順次積層されて半導体薄膜サーミスタが構
成されている。この場合は、始めアモルファス合金半導
体薄膜11の一面全面に形成されていた単一元素半導体
薄膜12の一部が、エッチング等により除去され、残っ
たものの上に金属電極2が形成されている。
【0010】図5も、この発明にかかる半導体薄膜サー
ミスタの構成例をあらわしており、この構成例は、アモ
ルファス合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜との間
に、前記アモルファス合金半導体薄膜から単一元素半導
体薄膜までのいずれかの組成を有する緩衝層が少なくと
も1層設けられている点が特徴となっている。すなわ
ち、図5の半導体薄膜サーミスタは、アモルファス合金
半導体薄膜と単一元素半導体薄膜の間の電気的障壁(バ
リア)による影響を除去あるいは低減させるために、ア
モルファス合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜(例え
ば、アモルファス単一元素半導体薄膜)の間に、アモル
ファス合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜の中間の物
性を有する緩衝層を挿入するようにしたものである。ア
モルファス合金半導体薄膜は、その組成比を変化させる
ことにより膜の物性を単一元素半導体薄膜の組成からア
モルファス合金半導体薄膜の組成まで連続的に変化させ
ることができる。
【0011】具体的には図5にみるように、アモルファ
ス合金半導体薄膜11の両外側に順次、一対の緩衝層1
3a、13b、一対の単一元素半導体薄膜(例えば、ア
モルファス単一元素半導体薄膜)12a、12bおよび
一対の金属電極2a、2bが積層されて、この発明の半
導体薄膜サーミスタが構成されている。そのうち、薄膜
抵抗体1は、アモルファス合金半導体薄膜11、一対の
緩衝層13a、13bおよび一対の単一元素半導体薄膜
12a、12bからなる。この場合、一対の金属電極2
a、2bはサンドイッチ型の構造をなしている。図中、
10は絶縁基板(金属基板でもよい。)である。
【0012】この発明にかかる赤外線検出素子は、図
6,7にみるように、一部が貫通または削りとられた基
板15と、この貫通または削りとられた部分に跨がって
形成された熱絶縁膜6と、この熱絶縁膜上に配置された
赤外線吸収膜7および半導体薄膜サーミスタ9からなる
薄型の赤外線検出部とを備えた赤外線検出素子におい
て、前記半導体薄膜サーミスタ9として前記この発明の
半導体薄膜サーミスタが用いられていることを特徴とす
る。すなわち、図1や図5の形態を例にとれば、その半
導体薄膜サーミスタ9は、図6,7に示すように、半導
体薄膜1とこの半導体薄膜1にそれぞれ接するようにし
て設けられている一対の金属電極2b,2cとからな
り、この半導体薄膜1がアモルファス合金半導体薄膜1
1とその両面の単一元素半導体薄膜12a,12bとか
らなる。
【0013】この発明の半導体薄膜サーミスタにおける
抵抗体は、温度の変化によって抵抗値が変化し、これを
電気信号として取り出せるようになっている。この発明
におけるアモルファス合金半導体薄膜を構成する合金
は、例えば、アモルファス材料として多用されるアモル
ファスシリコン(a−Si)について言えば、シリコン
と、炭素(C)等のシリコン以外の4族系元素および/
または窒素(N)等の5族系元素との合金が挙げられ
る。つまり、Si等の半合金とC,N,O等の非合金が
挙げられる。より具体的には、a−SiC(アモルファ
スシリコンカーバイト)、a−Si3 4等のアモルフ
ァス合金半導体を指す。また、プラズマCVD法により
形成された酸化シリコン(SiO)薄膜、窒素を含む酸
化シリコン(SiON)薄膜あるいは窒化シリコン(S
iN)薄膜等の合金薄膜も非晶質(アモルファス)の状
態にあり、化学量論的な規制をあまり強く受けないこと
から、アモルファス合金半導体薄膜の材料として挙げら
れる。
【0014】このアモルファス合金半導体は、ボロン
(B)、燐(P)等の不純物(ドーパント)により、薄
膜の膜特性の制御あるいは再現性を容易に維持できる程
度の濃度になるよう、それぞれ、単一元素に対するドー
ピング不純物濃度が10-4以上のドーピングレベルで比
較的高濃度にドーピングされているのが望ましい。アモ
ルファス合金半導体薄膜を構成する適当な合金として、
シリコンカーバイトであって薄膜での炭素濃度、すなわ
ち〔炭素原子の数/(シリコン原子の数+炭素原子の
数)〕が0.01〜0.5ものが挙げられる。つまり、
アモルファス合金半導体薄膜を構成する全元素の1〜5
0%が炭素であるものが適当なものとして挙げられるの
である。アモルファス合金半導体薄膜での炭素濃度が
0.01〜0.5となる形成条件として、CH4,Si
4ガスを用いる容量結合型のプラズマCVD法の場
合、CH4/SiH4比(流量比)を0.1〜10の範囲
にする。なお、アモルファス合金半導体薄膜の炭素濃度
の測定は、例えば、オージェ分析法により行うことが出
来る。図8は、アモルファス合金半導体薄膜形成におけ
るCH4/SiH4比(流量比6以下)と炭素濃度の関係
をオージェ分析法を使って求めたものである。
【0015】このアモルファス合金半導体薄膜のより具
体的な製造方法について述べれば、例えば、p型a−S
iC薄膜は、CH4,SiH4ガスを用いる容量結合型の
プラズマCVD法によって形成される。形成条件とし
て、用いるガスについては、CH4/SiH4比(流量
比)が0.1〜10の範囲、B2 6 /SiH4 百分比
が0.01〜2%の範囲程度が好ましい。CH4/Si
4比が0.1より小さければ、単一元素半導体薄膜と
あまりかわらないアモルファス合金半導体薄膜が構成さ
れることになり、また、B2 6 /SiH4 百分比が
0.01%より小さければ、薄膜の膜特性の制御あるい
は再現性の維持が難しくなる傾向があるからであり、他
方、CH4/SiH4比が10を超えれば半導体性が薄
れ、B2 6 /SiH4 百分比が2%を超えれば抵抗変
化率の向上が余り望めなくなる傾向があるからである。
【0016】その他の製造条件としては、例えば、ガス
圧;0.01〜10Torr、放電パワ−;10W 〜150
W 、基板温度;100℃〜300℃が好ましい。a−S
iC等の合金薄膜の膜厚は、数百Åから数ミクロンの薄
膜にまで変化させられる。具体的に、1MΩ程度の抵抗
値を実現するには、CH4/SiH4:4、B2 6 /S
iH4 :0.25%の薄膜を1ミクロン程度積層すれば
よい。
【0017】この発明における緩衝層としては、アモル
ファス半導体薄膜と単一元素半導体薄膜(例えば、アモ
ルファス単一元素半導体薄膜)の中間の組成を有する層
が用いられる。すなわち、多層構成をなし、かつ、各層
がそれぞれアモルファス合金半導体薄膜と単一元素半導
体薄膜間に生じる電気的障壁を各層によってほぼ等分す
るような組成比で構成されているものや、アモルファス
合金半導体薄膜から単一元素半導体薄膜までの組成を連
続的に変化させた層が好ましいものとして挙げられる。
【0018】2層の緩衝層の場合、アモルファス合金半
導体薄膜を構成する合金がシリコンカーバイトであって
薄膜での炭素濃度が約0.3であり、緩衝層が前記アモ
ルファス合金半導体薄膜側に位置し薄膜での炭素濃度約
0.2であるシリコンカーバイトの第1層と、単一元素
半導体薄膜側に位置し薄膜での炭素濃度約0.1である
シリコンカーバイトの第2層とからなる形態が例示され
る。第1層の介在でバリヤが等分され、加えて第2層の
介在でバリヤは3等分されることになる。 例えば、ア
モルファスシリコンとCH4 /SiH4 =4(炭素濃度
約0.3)で形成されたアモルファスシリコンカーバイ
トを薄膜抵抗体として用いるサーミスタの場合には、C
4 /SiH4 =2(炭素濃度約0.2の第1層)、C
4 /SiH4 =0.75(炭素濃度約0.1の第2
層)程度のガス組成比で形成されたアモルファス層が緩
衝層として望ましい。
【0019】緩衝層がアモルファス合金半導体薄膜の組
成から単一元素半導体薄膜の組成まで連続的に組成を変
化させた層の場合、アモルファス合金半導体薄膜を構成
する合金がシリコンカーバイトであって薄膜での炭素濃
度が約0.3であり、緩衝層が前記アモルファス合金半
導体薄膜側から連続的に炭素濃度が約0.3〜0の間で
大きく変化しているシリコンカーバイトである形態が例
示される。
【0020】例えば、アモルファス合金半導体薄膜が原
料ガス比(CH4/SiH4)=4(炭素濃度約0.3)
で作製されたシリコンカーバイトであり、緩衝層が前記
アモルファス合金半導体薄膜側から連続して炭素濃度が
約0.3〜0の間で大きく変化しているように原料ガス
比(CH4/SiH4)を0〜4の間で連続的に大きく変
化させて作製されたアモルファスシリコンカーバイトが
緩衝層として望ましい。
【0021】ここで、約0.3とは0.27〜0.33
程度、約0.2とは0.18〜0.22程度、約0.1
とは0.09〜0.11程度の範囲である。なお、緩衝
層は、ボロン(B)、燐(P)等のドーパントにより、
薄膜の膜特性の制御あるいは再現性を容易に維持できる
程度の濃度になるようドーピングレベルが10-4以上の
比較的高濃度にドーピングされているのが望ましい。緩
衝層の不純物濃度は、アモルファス合金半導体薄膜およ
び単一元素半導体薄膜(例えば、アモルファス単一元素
半導体薄膜)と同様、薄膜抵抗体の1構成要素であるこ
とから、アモルファス合金半導体薄膜あるいは単一元素
半導体薄膜の濃度量に応じた不純物濃度を有することが
必要である。
【0022】この発明における単一元素半導体薄膜は、
特にその材質の限定はないが、アモルファス合金半導体
薄膜よりもバンドギャップ(禁制帯巾)の小さいアモル
ファス半導体で形成されているのが好ましい。ここで、
バンドギャップとは、単一元素半導体薄膜やアモルファ
ス合金半導体薄膜のバンド図(図9、図10参照)に示
されているように、価電子帯EVと伝導帯Ecの間に存在
する禁制帯Egの巾を意味し、単一元素半導体薄膜を構
成する単一元素(Si)と炭素(C)等との合金化によ
り形成されるアモルファス合金半導体薄膜では、単一元
素半導体薄膜より禁制帯巾(バンドギャップ)が大きく
なっているのである。
【0023】単一元素半導体薄膜は、アモルファスであ
ることには限られず、また、微結晶、多結晶、単結晶等
のいずれであっても良い。単一元素半導体薄膜の膜厚
は、その上限はアモルファス合金半導体薄膜のそれより
は小さいことが望ましい。一方、下限は下地の金属電極
によりリークが発生しない程度(通常100Å以上)の
膜厚が好ましい。
【0024】a−Si薄膜等を含む単一元素半導体薄膜
は、ボロン(B)、燐(P)等の不純物(ドーパント)
によりド−ピングされているのが望ましく、このa−S
i薄膜等の単一元素薄膜のド−ピング量はa−SiC薄
膜等の合金薄膜のド−ピング量と同じであっても良く、
異なっていても良い。同じであると、半導体薄膜として
のド−ピング量の制御が容易となる。p型a−SiCと
の組み合わせではプラズマCVD法によってボロン
(B)がB2 6 /SiH4 :0.25%添加されたp
型a−Siや、燐(P)がPH3/SiH4 :1%添加
されたn型a−Siが用いられる。
【0025】この発明における一対の金属電極は、半導
体薄膜における抵抗変化分を検出するためのものであ
り、通常、クロム電極やニッケル−クロム電極が多用さ
れる。しかし、これらに限定されない。その形成条件
は、公知の条件を適用することができる。例えば、電子
ビーム蒸着法により形成することができる。この発明に
おける赤外線検出素子の基板としては、シリコン基板が
多用され、熱絶縁膜としてはシリコン酸化膜とシリコン
窒化膜が多層に形成された多層構造のものや、シリコン
酸化膜のみの単層構造であってもよい。また、赤外線吸
収膜としては、酸化シリコン、金黒や炭素等が通常使用
されている。
【0026】
【作用】 この発明において、半導体薄膜の主体とし
てアモルファス合金半導体薄膜を用いることにより、比
較的高濃度にドーピングしても高いB定数を有する半導
体薄膜サーミスタを実現できる機構について、以下に説
明する。まず、アモルファス半導体薄膜の抵抗の温度変
化機構について詳しく述べることにする。
【0027】アモルファス半導体薄膜の抵抗値は、特開
昭58−170001号公報にも記載のごとくバンド型
伝導を示し、次式(1) で表される。 σ=σ0 exp(−Ea /kT) (1) ここで、Ea は活性化エネルギー、kはボルツマン定数
である。式(1)で示されるように、アモルファス半導体
薄膜の抵抗は負の温度係数を持つ。式(1)を変形する
と、 σ=σ0 exp{−(Ea /k)・(1/T)} (2) となり、サーミスタ定数(B定数)と活性化エネルギー
a とは次式のような関係になる。
【0028】 B=(Ea /k) (3) 式(3)に示すように、B定数と活性化エネルギーEa
比例関係になる。このため、高いB定数を得るためには
活性化エネルギーEa の大きな材料を使用しなければな
らない。ここで、特開昭58−170001号公報に開
示されている単一元素半導体薄膜としてのp型およびn
型のアモルファスシリコンについて考えてみる。
【0029】図11、図12は、アモルファスシリコン
の一般的なドーピング特性を示したものであるが、図1
1および図12にそれぞれ示すように、膜の導電率およ
び活性化エネルギーはボロン(B)、燐(P)の濃度に
より大きく変化する。これらの変化は、10-4以下のド
ーピングレベルの低濃度領域においては非常に顕著であ
るが、それ以上の中・高濃度領域においては導電率、活
性化エネルギーともにあまり変化しない。そのため、単
一元素半導体薄膜の場合には、高いB定数をもつサーミ
スタの実現には低濃度にドーピングされたアモルファス
シリコン膜を使用しなければならない。ところが、この
ような低濃度領域では、ドーピングに対して非常に敏感
となるため、膜特性の制御あるいは再現性を得ることが
非常に困難であり、製造上の問題が発生する。このよう
な低濃度領域では、また、金属電極との接触部にショッ
トキー障壁等のバリヤ障壁が生じ、良好なオーミック特
性を得ることが困難となる。このため、特開昭58−1
70001号公報記載の感温装置では10-4以上(10
0〜2500ppm)のドーピングレベルの比較的高濃
度にドーピングされたアモルファスシリコン薄膜が使用
されているのであり、このため、活性化エネルギーが大
きくならず高いB定数が得られないのである。
【0030】図9は、ボロン(B)によりp型にドーピ
ングされた単一元素半導体薄膜としてのアモルファスシ
リコンのバンド図を示している。比較的高濃度にドーピ
ングされたアモルファスシリコンのフェルミレベルEF
は価電子帯EVから0.2eV付近に位置し、B定数を
支配する活性化エネルギ−EaはフェルミレベルEFと価
電子帯EV間のエネルギー差で表される。
【0031】ここで、このような、比較的高濃度にドー
ピングされたアモルファスシリコン等の単一元素半導体
薄膜に、炭素(C)等の4族系元素および/または窒素
(N)等の5族系元素を加えて合金化すると、図10に
みるようなバンド図を示す。すなわち、単一元素半導体
薄膜としてのアモルファス半導体に炭素(C)等の非金
属元素が加えられると禁制帯中の欠陥凖位が増加し、不
純物のドーピングに対してフェルミレベルEFは敏感に
は変化しなくなる。さらに、単一元素と炭素(C)等と
の合金化により、このアモルファス合金半導体では、禁
制帯巾が増加し、相対的にフェルミレベルEFと価電子
帯EVとの差、すなわち、活性化エネルギーEa が大き
くなるのである。しかも、このアモルファス合金半導体
の活性化エネルギーEaは、図13にみるように、単一
元素に対して合金化のために加えられる元素の量により
自由に変化させることができるのである。
【0032】要するに、この発明では、半導体薄膜とし
て、単一元素半導体薄膜を構成していた単一元素を合金
化したアモルファス合金半導体薄膜を用いるようにする
ことにより、10-4以上のドーピングレベルで比較的高
濃度にドーピングして膜特性の制御あるいは再現性を容
易に維持しながら、活性化エネルギーEaを大きくして
高いB定数を実現するようにしたのである。
【0033】 つぎに、この発明では、半導体薄膜と
金属電極間で良好なコンタクトを得ることができること
について説明する。この発明では、アモルファス合金半
導体薄膜(アモルファスSiC薄膜等)と金属電極間に
単一元素半導体薄膜を介在させ、オーミック性に問題の
あるアモルファス合金半導体薄膜をオーミック性の良い
単一元素半導体薄膜を介して金属電極に接触するように
したので、オーミック特性の低下を防ぐとともに、金属
電極との機械的な密着も良好にできるようになった。
【0034】 以下では、アモルファスシリコン(a
−Si)薄膜とアモルファスシリコンカーバイト(a−
SiC)薄膜からなる薄膜抵抗体における両膜の接合を
例にとって、電気的障壁が生じる理由と、この電気的障
壁が緩衝層で解消される理由を具体的に説明する。ま
ず、電気的障壁が生じる理由を説明する。図14は、金
属電極としてクロム(Cr)を用いた場合のa−Si、
a−SiCに対するバンド配置図を示したものである。
ここで、a−Si、a−SiCはどちらもp型にドーピ
ングされたものを考え、a−SiCは結晶SiCより類
推した値を用いた。図14に示すように、p型a−Si
とp型a−SiCでは真空凖位から価電子帯までのエネ
ルギー差が2eV以上もある。
【0035】図15はCr膜、p型a−Si薄膜、p型
a−SiC薄膜をそれぞれ接続させた場合のバンド構造
図を示したものである。図15より明らかなように、p
型a−Si薄膜とp型a−SiC薄膜との間では2.3
eV程度の電気的障壁(バリア)が発生している。この
バリアは、上記真空凖位からのエネルギー差に起因する
ものであるが、これが、抵抗値のばらつき・ノイズ・B
定数低下の原因となり、サーミスタ特性が低減するおそ
れがあるという前記問題点の原因となると考えられる。
すなわち、図15に示すように、このようなバリアの発
生によりキャリアの空乏(層)化が起こり、この部分が
薄膜抵抗体のサーミスタ抵抗としてでなく容量(コンデ
ンサ)として振る舞うのである。
【0036】図16は、この状態を等価回路に示したも
のである。図16に示すように、可変コンデンサ(バリ
ア容量)Cが薄膜抵抗体のサーミスタ抵抗(バルク抵
抗)Rに直列接続されたのと等価になる。これが、抵抗
値のばらつき・ノイズ・B定数低下の原因となっている
と考えられる。例えば、抵抗値のばらつきについては、
「バリア(容量)抵抗≪サーミスタ抵抗」の場合には問
題とならないが、バリア(容量)抵抗が無視できなくな
るとばらつきに影響を与える。これは、バリア部分は主
にトンネル電流により電流が流れると考えられるが、こ
のような電流を一定に制御することが難しく、また、ヘ
テロ接合によるバリア自体も不安定なものであるからで
ある。
【0037】しかし、この発明では、アモルファス合金
半導体薄膜と単一元素半導体薄膜(例えば、アモルファ
ス単一元素半導体薄膜)の間に、アモルファス合金半導
体薄膜の組成と単一元素半導体薄膜の組成の中間の組成
を有する緩衝層を少なくとも1層挿入するようにしたの
で、上記バリアによるサーミスタ特性の低減を軽減でき
る。この理由を次に説明する。
【0038】図17には、緩衝層を2層挿入した場合の
バンド図を示している。図17に示すように、緩衝層無
しの場合(図15参照)に2.3eV程度あるバリア障
壁を3分割し、バリア部の容量を低減している。ここ
で、緩衝層に使用されるアモルファス層としては、アモ
ルファス合金半導体薄膜(アモルファスシリコンカーバ
イト薄膜)とアモルファス単一元素半導体薄膜(アモル
ファスシリコン薄膜)の中間の組成を有する層が用いら
れることは言うまでもない。例えば、CH4 /SiH4
=4で形成されたアモルファスシリコンカーバイトと薄
膜アモルファスシリコン薄膜を薄膜抵抗体として用いる
サーミスタの場合には、CH4 /SiH4=2.0(第
1層)、CH4 /SiH4 =0.75(第2層)程度の
ガス組成比で形成されたアモルファス層が緩衝層として
用いることができる。
【0039】また、図18には、アモルファスシリコン
カーバイト薄膜からアモルファスシリコン薄膜までの組
成比を連続的に変化させた緩衝層を用いた場合を示した
ものであるが、この場合は、図18に示すように、アモ
ルファスシリコンカーバイト薄膜とアモルファスシリコ
ン薄膜の間のバリヤ障壁はなくなり、サーミスタ特性を
大幅に改善できる。
【0040】なお、例えば、a−SiC薄膜は、p型の
場合、不純物濃度でB定数を大きく変化させられ、大き
なB定数を得ることが可能であるため、n型よりもサー
ミスタ適性が大きい。
【0041】
【実施例】以下に、この発明にかかる実施例を図面を参
照しながら説明する。なお、この発明はそれによって限
定を受けるものではない。図1は、サンドイッチ型の一
対の金属電極構造をもつ、この発明の第1の実施例を示
す。
【0042】図1において、この半導体薄膜サーミスタ
は、絶縁基板10上にクロム(Cr)等による金属電極
2aが形成され、この金属電極の上にはp型アモルファ
スシリコン層(単一元素半導体薄膜)12aが形成さ
れ、このp型アモルファスシリコン層の上にはp型アモ
ルファスシリコンカーバイト層(アモルファス合金半導
体薄膜)11が形成され、さらにその上にはp型アモル
ファスシリコン層(単一元素半導体薄膜)12bが形成
されており、これらp型アモルファスシリコン層12
a、12bとp型アモルファスシリコンカーバイト層1
1で半導体薄膜1が構成され、p型アモルファスシリコ
ン層上にクロム(Cr)等による金属電極2bが形成さ
れてなる。
【0043】以下に、その製造方法について説明する。
図1において、まず、ガラス等の絶縁基板10上にクロ
ム電極2aを電子ビーム蒸着法により2000Å程度形
成した。次に、クロム電極2a上にボロンをB2 6
SiH4 :0.25%添加してp型アモルファスシリコ
ン層12aを300Å程度形成した。
【0044】次に、アモルファス合金半導体薄膜11と
して、アモルファスシリコンカーバイト層を5000Å
程度積層した。このアモルファスシリコンカーバイト
は、容量結合型のプラズマCVD法により下記に示す表
1に示すような条件で形成した。
【0045】
【表1】
【0046】その後、B2 6 /SiH4 :0.25%
のp型アモルファスシリコン層12bを300Å程度形
成し、最後に、クロム電極2bを電子ビーム蒸着法によ
り2000Å程度形成して半導体薄膜サーミスタを作製
した。この実施例の半導体薄膜サーミスタは、図19の
直線Lに示すような温度特性を呈し、5000程度の高
いB定数を有するものであり、図19の直線Mに示すよ
うな温度特性を呈する従来のサーミスタに比べ非常に温
度特性の優れたものとなっている。
【0047】図2、図3はそれぞれくし型の一対の金属
電極構造をもつ、この発明の第2、3の各実施例を示
す。クロム電極、各薄膜の形成条件については上記第1
の実施例と同様である。図2に示す半導体薄膜サーミス
タは、絶縁基板10上にp型アモルファスシリコンカー
バイト薄膜11が形成され、さらにその上にはp型アモ
ルファスシリコン薄膜12が形成されており、このp型
アモルファスシリコン薄膜は、エッチング等により部分
的に除去され、その上にクロム(Cr)等による金属電
極2が形成されてなる。半導体薄膜3としては、この金
属電極2の間で挟まれた部分が使用されるのである。
【0048】図3に示す半導体薄膜サーミスタは、絶縁
基板10上にクロム(Cr)等による金属電極2が離間
して形成され、さらにその上にはp型アモルファスシリ
コン薄膜12が形成される。このp型アモルファスシリ
コン薄膜は、エッチング等により、離間した金属電極部
を除いて除去される。次に、p型アモルファスシリコン
カーバイト薄膜11が全体を覆うように形成されてな
る。ここで、p型アモルファスシリコン薄膜12は離間
していなくともこの発明の目的を達成できる場合がある
が、図3に示すように離間していることが望ましい。半
導体薄膜4はp型アモルファスシリコンカーバイト薄膜
11とp型アモルファスシリコン薄膜12からなる。
【0049】これら上記第2および3の各実施例でも、
図19の直線Lに示すような優れた温度特性を呈する。
このような上記第1、2および3の各実施例の半導体薄
膜サーミスタにおいて、合金の原料ガスとなるCH4
度を変化させた場合の膜抵抗とB定数の変化は、すでに
述べた図13のようである。この図でのボロン濃度は、
2 6 /SiH4 :0.25%(一定)とした。
【0050】図13に示すように、比較的高濃度にド−
ピングされているにもかかわらず、加えられるCH4
によりB定数・膜抵抗を容易に変化させることができ
る。図13に示す実験値においては、CH4 量増加によ
りB定数を5000から7000に、膜の導電率を10
-7S/cmから10-10 S/cmまで変化させることが
できた。
【0051】図4は、さらに良好なオーミック特性を示
すこの発明の第4の実施例を示す。この実施例の半導体
薄膜サーミスタでは、まず、ガラス等の絶縁基板10上
にクロム電極2aを電子ビーム蒸着法により2000Å
程度形成した。次に、単一元素半導体薄膜としてn型ア
モルファスシリコン薄膜12cを形成する。この際、形
成はプラズマCVD法によって燐(P)がPH3/Si
4 :約2%で添加されたn型a−Si膜を下地のクロ
ム電極2aによりリークが発生しない程度(通常100
Å以上)積層する。次に、n型アモルファスシリコン薄
膜12c上に、これとは逆導電型のp型のアモルファス
シリコンカーバイト薄膜11を形成する。具体的に、1
MΩ程度の抵抗値を実現するには、CH4/SiH4
4、B2 6 /SiH4 :0.25%の膜を1ミクロン
程度積層すればよい。
【0052】さらに、p型アモルファスシリコンカーバ
イト薄膜11の上には、これとは逆導電型のn型のアモ
ルファスシリコン層12d、クロム電極2bをそれぞれ
n型アモルファスシリコン層12c、クロム電極2aと
同様の方法で形成する。半導体薄膜5はp型アモルファ
スシリコンカーバイト薄膜11とn型アモルファスシリ
コン薄膜12c、12dからなる。
【0053】半導体薄膜内においては、アモルファス合
金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜の接合面にアモルフ
ァス合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜間の再結合電
流によりバリア障壁が生じるが、この実施例では、両者
11,12c(12d)を逆導電型にすることにより、
このバリア障壁による影響を低減したものである。この
原理について、この実施例で用いたのと同様に、単一元
素半導体薄膜としての、例えば、a−Si薄膜と、アモ
ルファス合金半導体薄膜としての、例えば、a−SiC
薄膜とで半導体薄膜が構成されている場合の両膜の接合
を例にとって以下に詳しく説明する。
【0054】図14は金属電極としてCrを用いた場合
のa−Si、a−SiCに対するバンド配置図を示した
ものである。ここで、a−Si、a−SiCはどちらも
p型にドーピングされたものを考え、a−SiCは結晶
SiCより類推した値を用いた。図14に示すように、
p型a−Siとp型a−SiCでは真空凖位から価電子
帯までのエネルギー差が2eV以上もある。
【0055】図15はCr膜、p型a−Si薄膜、p型
a−SiC薄膜をそれぞれ接続させた場合のバンド構造
図を示したものである。図15より明らかなようにp型
a−Si薄膜とp型a−SiC薄膜との間では2.3e
V程度の電気的障壁(バリア)が発生している。このバ
リアは、上記真空凖位からのエネルギー差に起因するも
のである。すなわち、図15に示すように、このような
バリアの発生によりキャリアの空乏(層)化が起こり、
この部分は抵抗体としてでなく容量(コンデンサ)のよ
うに振る舞う。
【0056】図20は、この状態を等価回路に示したも
のである。図20に示すように、可変コンデンサCがサ
ーミスタ抵抗Rに直列接続されたのと等価になる。これ
が、抵抗値のばらつき・ノイズ・B定数低下の原因とな
っていると考えられる。例えば、抵抗値のばらつきにつ
いては、「バリア(容量)抵抗≪サーミスタ抵抗」の場
合には問題とならないが、バリア(容量)抵抗が無視で
きなくなるとばらつきに影響する。これは、バリア部分
は主にトンネル電流により電流が流れると考えられる
が、このような電流を一定に制御することは難しく、ま
た、ヘテロ接合によるバリア自体も不安定なものである
からである。
【0057】また、B定数低下については以下のように
説明できる。前記バリアをショットキー型のバリアと仮
定すればI(電流)−V(電圧)特性は次式で与えられ
る。 I=I0 {exp(V/VT ) −1} (4) ここで、 VT =kT/q I0 =ART2 ・exp(−φb /VT ) R :リチャードソン定数 φb :バリア高さ である。(4)式を温度について微分すると、 (dI/dT)v=const =I0 {[(1/I0 )・(dI0 /dT)] −[V/(VT T)]} (5) となる。第1項については、 dI0 /dT={(2/T)+[φb /(VT T)]}I0 〜[φb /(VT T)]I0 となり、 (1/I0 )・(dI0 /dT)=φb /(VT T) (6) と記述できる。そこで(6)式を(5)式に代入すると、 (dI/dT)v=const =I0 {[φb /(VT T)]−[V/(VT T)]} =I0 {[q(φb −V)]/kT2 }〜1/T2 となる。したがって、バリア部分の抵抗値は温度の二乗
の逆数に比例して変化する。
【0058】これに対し薄膜抵抗体に使用されるアモル
ファス半導体は、バンド型伝導を示すため、温度に対し
ては指数関数的に変化する。このため、前記バリアの存
在によりB定数低下に影響するのである。図21はそれ
ぞれ真空凖位からのバンド図、図22は上記3つの材料
を接触させた場合のバンド図を示したものである。ここ
で、n型アモルファスシリコンの伝導に寄与するキャリ
アは電子であり、p型アモルファスシリコンカーバイト
の伝導に寄与するキャリアは正孔(ホール)である。こ
のため、図22に示すように、n型アモルファスシリコ
ン層とp型アモルファスシリコンカーバイト層の間では
電子と正孔が再結合し再結合電流が流れるようになる。
この再結合電流については、図22より明らかなように
アモルファスシリコン層とp型アモルファスシリコンカ
ーバイト層間に生じるバリア障壁には影響されず、良好
なオーミック特性が得られるのである。ここで、再結合
の完全化を図るためにはアモルファスシリコン層とアモ
ルファスシリコンカーバイト層の間に再結合中心(例え
ば欠陥凖位)を多く有する層を設けることが望ましい。
【0059】要するに、この第4の実施例では、アモル
ファス合金半導体薄膜と金属電極の間に、アモルファス
合金半導体薄膜とは逆導電型の単一元素半導体薄膜を挿
入したことから、薄膜抵抗体と金属電極間のショットキ
ー障壁等のバリヤをアモルファス合金半導体薄膜と金属
電極間に生じたよりも低減し、しかも、アモルファス合
金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜間の再結合電流によ
り薄膜抵抗体で発生するバリア障壁による影響を低減し
たものである。
【0060】図23は、p型のアモルファスシリコンカ
ーバイト薄膜と、これとは逆導電型の単一元素半導体薄
膜として、PH3/SiH4 :1%のn型アモルファス
シリコン薄膜を用いた場合のI(電流)−V(電圧)特
性を示したものである。一方、図24は、薄膜抵抗体内
のアモルファスシリコンカーバイト薄膜と単一元素半導
体薄膜を同一導電型にした構造のI−V特性を示す。図
23、図24から明らかなように、この第4の実施例の
ほうが、両薄膜を同一導電型にした構造に比べ、物性の
歪み・容量成分が改善され抵抗体内の薄膜の接合によっ
て生じるバリア障壁による影響が低減されているのが分
かる。
【0061】なお、この第4の実施例でも、図19の直
線Lに示すような優れた温度特性を呈する。続いて、半
導体薄膜サーミスが緩衝層を有する第5の実施例を説明
する。図5は、第5の実施例の半導体薄膜サーミスを示
す。図5において、半導体薄膜サーミスタは、温度の変
化によって抵抗値が変化する薄膜抵抗体1がアモルファ
スシリコンカーバイト薄膜11、そのアモルファスシリ
コンカーバイト薄膜の両側に一対の緩衝層13a、13
b、一対のアモルファスシリコン薄膜12a、12bお
よび一対のクロム電極2a、2bが順次設けられてな
る。さらに、緩衝層13a、13bはアモルファスシリ
コンカーバイト薄膜11からそれぞれアモルファスシリ
コン薄膜12a、12bまでのいずれかの組成を有す
る。
【0062】以下製造方法について説明する。まず、図
5中のガラス等の絶縁基板10上にクロム電極2aを電
子ビーム蒸着法により2000Å程度形成した。次に、
ドーピングされた(p型あるいはn型))アモルファス
シリコン薄膜12aを形成する。形成は、プラズマCV
D法によって下地のクロム電極2aの表面形状により、
リークが発生しない程度(通常100Å以上)積層す
る。
【0063】次に、緩衝層13aを積層する。この緩衝
層は次に積層するアモルファスシリコンカーバイト薄膜
11との中間の組成を有する層が用いられる。さらに、
緩衝層13aの上にはアモルファスシリコンカーバイト
薄膜11を積層した。形成は、プラズマCVD法によっ
て、CH4 /SiH4 =1〜10程度で炭素濃度が約
0.1強〜0.5程度のものが積層される。
【0064】さらに、このアモルファスシリコンカーバ
イト薄膜11の上には、緩衝層13a、アモルファスシ
リコン薄膜12aと同様にして形成された緩衝層13
b、アモルファスシリコン薄膜12bが積層される。最
後に、クロム電極2aと同様にしてクロム電極2bが形
成される。具体的には、CH4 /SiH4 =4(炭素濃
度が約0.3)、B2 6 /SiH4 =0.25%のp
型アモルファスシリコンカーバイト薄膜11を1.5μ
m厚に形成し、B2 6 /SiH4 =1%のp型アモル
ファスシリコン薄膜12a、12bを用いた。緩衝層1
3a、13bとして、p型アモルファスシリコン薄膜1
2a、12bの側から、それぞれCH4 /SiH4
0.75(炭素濃度が約0.1)、B2 6 /SiH4
=1%のアモルファスシリコンカーバイト薄膜、CH
4 /SiH4 =2(炭素濃度が約0.2)、B2 6
SiH4 =1%のアモルファスシリコンカーバイト薄
膜、のある2層構造を用いた。バリヤは3等分される形
となる。
【0065】そして、第5の実施例の場合、加えて、p
型アモルファスシリコンカーバイト薄膜11と緩衝層1
3a、13bの間にそれぞれ、CH4 /SiH4 =4
(炭素濃度が約0.3)、B2 6 /SiH4 =1%の
アモルファスシリコンカーバイト薄膜を設け、p型アモ
ルファスシリコンカーバイト薄膜11と緩衝層13a、
13bの接合が良好なものとなるようにした。つまり、
p型アモルファスシリコンカーバイト薄膜11と緩衝層
13a、13bの間に接合層用のアモルファスシリコン
カーバイト薄膜を介設したのである。
【0066】図25は、この構成により形成したサーミ
スタのI(電流)−V(電圧)特性であり、図24の場
合と比較すると、明らかに特性の歪み・容量成分が改善
され、バリア障壁による影響が低減されているのがわか
る。また、この発明の他の実施例として、緩衝層が、図
18に示すように、アモルファスシリコン薄膜の側から
アモルファスシリコンカーバイト薄膜までの炭素濃度0
〜約0.3の間で連続するようにガス組成比CH4 /S
iH4 を0〜4の間で連続的に変化させて形成されてい
るものが挙げられ、図26は、この構成において緩衝層
をCH4 /SiH4 =0〜4まで連続的に変化させた場
合のサーミスタのI(電流)−V(電圧)特性を示した
ものであるが、この場合も同様に、明らかに特性の歪み
・容量成分が改善され、バリヤ障壁による影響が低減さ
れているのがわかる。
【0067】つぎに、上記第1の実施例の半導体薄膜サ
ーミスタを赤外線検出素子の検出部に用いた場合の第6
の実施例を示す。図6、図7は赤外線検出素子の断面図
と立体図を示したものである。図6、図7に示す赤外線
検出素子では、HF−HNO3 系あるいはKOH等のエ
ッチング液により裏面から表面に貫通するようにエッチ
ングされたシリコン基板15と、このシリコン基板の表
面にシリコン酸化膜とシリコン窒化膜が多層に形成され
た熱絶縁膜6が形成されている。この実施例においては
このようにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜の多層構造
を用いているが、これは引っ張り・圧縮特性をもつ薄膜
を多層積層することにより全体の反りを軽減することを
目的とするものであって、シリコン酸化膜等の熱絶縁膜
単層であってもよい。
【0068】赤外線検出素子の基板15は、HF−HN
3 系あるいはKOH等のエッチング液により裏面から
表面に貫通するようにエッチングされており、そのエッ
チング部分に赤外線検出部が熱絶縁膜6を介して薄膜サ
ーミスタ、赤外線吸収膜7の順に設けられてなる。次
に、この熱絶縁膜6上には金属電極薄膜2cが形成され
るが、これはNi−Cr系であることが望ましい。さら
に、この金属電極薄膜上には上記第1実施例の薄膜抵抗
体1が形成され、Cr系の金属電極薄膜2bが形成さ
れ、最後にこれらを覆うように赤外線吸収膜7が形成さ
れる。なお、符号8はスリットである。
【0069】なお、上記第2〜5の各実施例の半導体薄
膜サーミスタも、勿論、赤外線検出素子の検出部に用い
ることができることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上のように、この発明では、アモルフ
ァス単一元素薄膜を抵抗体に用いた従来の半導体薄膜サ
ーミスタにおける問題点、 高いB定数(5000以
上)のサーミスタが実現しにくい、 低濃度ドーピン
グによりB定数を高くした場合には、膜質制御および再
現性等に問題がある、また、金属電極との良好なオーミ
ック特性も得られにくい、等を合金化により解決するも
のである。すなわち、この発明では、抵抗体としてアモ
ルファス合金半導体膜を用いたので、高いB定数を有す
るサーミスタが膜質の制御が容易で再現性良く実現でき
る。また、B定数・膜抵抗については、単一元素に加え
る合金化元素(例えば炭素等)の量により自由に変化さ
せることができ、自由度の高いサーミスタ設計と安定し
た製造工程を提供できるものである。
【0071】この発明は、半導体薄膜の金属電極に接す
る面に単一元素半導体薄膜を設けたので、サーミスタ特
性の低下を解決し、半導体薄膜と金属電極間の良好な接
合強度を得ることができるものである。これらのことか
ら、この発明にかかる赤外線検出素子は、低ノイズ・高
感度なものとなっている。そして、アモルファス合金半
導体薄膜と単一元素半導体薄膜の間に、アモルファス合
金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜の中間の物性を有す
る緩衝層を挿入する場合、バリア障壁による影響を除去
あるいは低減してノイズ・抵抗値のばらつき・B定数の
低下を防止でき、これによりサーミスタ特性が低減する
のを回避でき、薄膜抵抗体と金属電極間のコンタクトも
より良くなるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す構成説明図。
【図2】この発明の第2の実施例を示す構成説明図。
【図3】この発明の第3の実施例を示す構成説明図。
【図4】この発明の第4の実施例を示す構成説明図。
【図5】この発明の第5の実施例を示す構成説明図。
【図6】上記第1の実施例の半導体薄膜をサーミスタに
用いた場合の、この発明の第6の実施例にかかる赤外線
検出素子の構成説明図。
【図7】この第6の実施例にかかる赤外線検出素子の一
部断面斜視図。
【図8】シリコンカーバイドにおけるガス組成比と炭素
濃度の関係を示すグラフ
【図9】ボロン(B)によりp型にドーピングされた単
一元素半導体のバンド図。
【図10】比較的高濃度にド−ピングされた、合金半導体
のバンド図。
【図11】アモルファスシリコンの一般的なドーピング特
性を示す、ドープ量対膜の導電率特性図。
【図12】アモルファスシリコンの一般的なドーピング特
性を示す、ドープ量対膜の活性化エネルギ−特性図。
【図13】合金半導体薄膜サーミスタの製造において、C
4 濃度を変化させた場合の膜抵抗とB定数の変化を示
す特性図。
【図14】金属電極としてのCr膜を用いた場合のa−S
i膜、a−SiC膜に対する一般的なバンド配置図。
【図15】金属電極としてのCr膜、a−Si膜、a−S
iC膜をそれぞれ接続させた場合のバンド構造図。
【図16】図15の等価回路図。
【図17】緩衝層のある場合の半導体薄膜サーミスタにお
けるバンド図。
【図18】緩衝層のある場合の他の半導体薄膜サーミスタ
におけるバンド図。
【図19】この発明の半導体薄膜サーミスタと従来のサー
ミスタの温度特性図。
【図20】図15の等価回路図。
【図21】クロム電極、n型アモルファスシリコン薄膜
(単一元素半導体薄膜)およびp型アモルファスシリコ
ンカーバイト薄膜(アモルファス合金半導体薄膜)にお
けるそれぞれ真空凖位からのバンド図。
【図22】クロム電極と、n型アモルファスシリコン薄膜
(単一元素半導体薄膜)と、p型アモルファスシリコン
カーバイト薄膜(アモルファス合金半導体薄膜)を接触
させた場合のバンド構造図。
【図23】上記第4の実施例の場合のI(電流)−V(電
圧)特性図。
【図24】合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜を同一導
電型にした構造のI(電流)−V(電圧)特性図。
【図25】第5の実施例の場合のI(電流)−V(電圧)
特性図。
【図26】第5の実施例の変形例の場合のI(電流)−V
(電圧)特性図。
【符号の説明】
1,3,4,5 いずれも、半導体薄膜 2,2a,2b いずれも、クロム(Cr)電
極(金属電極) 2c ニッケル−クロム(Ni−Cr)電極
(金属電極) 6 熱絶縁膜 7 赤外線吸収膜 9 半導体薄膜サーミスタ 11 p型a−SiC膜(アモルファス合金半
体薄膜) 12,12a,12b いずれも、p型a−S
i膜(単一元素半導体薄膜) 12c,12d いずれも、n型a−Si膜
(単一元素半導体薄膜) 13a,13b いずれも、緩衝層膜) 15 赤外線検出素子の基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阪井 淳 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 相澤 浩一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (72)発明者 中邑 卓郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−30730(JP,A) 特開 昭62−245602(JP,A) 特開 昭63−285902(JP,A) 特開 昭54−35352(JP,A) 「電子展望」昭和57年5月号 P78〜 81

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度の変化によって抵抗値が変化する抵
    抗体が半導体薄膜で形成されており、この半導体薄膜に
    それぞれ接するようにして一対の金属電極が設けられて
    いる半導体薄膜サーミスタにおいて、前記半導体薄膜
    が、前記一対の金属電極と非接触に配置されたアモルフ
    ァス合金半導体薄膜と、このアモルファス合金半導体薄
    膜と前記一対の金属電極の間に配置された単一元素半導
    体薄膜とからなることを特徴とする半導体薄膜サーミス
    タ。
  2. 【請求項2】 アモルファス合金半導体薄膜が、シリコ
    ンとシリコン以外の4族系元素および/または5族系元
    素との合金からなるアモルファス半導体薄膜である請求
    項1記載の半導体薄膜サーミスタ。
  3. 【請求項3】 アモルファス合金半導体薄膜を構成する
    合金がシリコンカーバイトであって薄膜での炭素濃度
    〔炭素原子の数/(シリコン原子の数+炭素原子の
    数)〕が0.01〜0.5である請求項2記載の半導体
    薄膜サーミスタ。
  4. 【請求項4】 アモルファス合金半導体薄膜と単一元素
    半導体薄膜とが、ほぼ同じ不純物濃度を有する請求項1
    から3までのいずれかに記載の半導体薄膜サーミスタ。
  5. 【請求項5】 アモルファス合金半導体薄膜と単一元素
    半導体薄膜とが、逆導電型となるよう不純物がドーピン
    グされている請求項1から4までのいずれかに記載の半
    導体薄膜サーミスタ。
  6. 【請求項6】 一対の金属電極が半導体薄膜を挟むよう
    に設けられている請求項1から5までのいずれかに記載
    の半導体薄膜サーミスタ。
  7. 【請求項7】 アモルファス合金半導体薄膜と単一元素
    半導体薄膜との間に、前記アモルファス合金半導体薄膜
    の組成から前記単一元素半導体薄膜の組成までのいずれ
    かの組成を有する緩衝層が少なくとも1層設けられてい
    る請求項1から6までのいずれかに記載の半導体薄膜サ
    ーミスタ。
  8. 【請求項8】 緩衝層が2層からなり、この2層がアモ
    ルファス合金半導体薄膜と単一元素半導体薄膜の間に生
    じる電気的障壁をほぼ3等分するような組成比で構成さ
    れている請求項7記載の半導体薄膜サーミスタ。
  9. 【請求項9】 アモルファス合金半導体薄膜を構成する
    合金がシリコンカーバイトであって薄膜での炭素濃度が
    約0.3であり、緩衝層が前記アモルファス合金半導体
    薄膜側に位置し薄膜での炭素濃度約0.2であるシリコ
    ンカーバイトの第1層と、単一元素半導体薄膜側に位置
    し薄膜での炭素濃度約0.1であるシリコンカーバイト
    の第2層とからなる請求項8記載の半導体薄膜サーミス
    タ。
  10. 【請求項10】 緩衝層がアモルファス合金半導体薄膜の
    組成から単一元素半導体薄膜の組成まで連続的に組成を
    変化させた層である請求項7記載の半導体薄膜サーミス
    タ。
  11. 【請求項11】 アモルファス合金半導体薄膜を構成する
    合金がシリコンカーバイトであって薄膜での炭素濃度が
    約0.3であり、緩衝層が前記アモルファス合金半導体
    薄膜側から連続して炭素濃度が約0.3〜0の間で大き
    く変化しているシリコンカーバイトである請求項10記
    載の半導体薄膜サーミスタ。
  12. 【請求項12】 アモルファス合金半導体薄膜がp型のシ
    リコンカーバイトである請求項1から11までのいずれ
    かに記載の半導体薄膜サーミスタ。
  13. 【請求項13】 一部が貫通または削りとられた基板と、
    この貫通または削りとられた部分に跨がって形成された
    熱絶縁膜と、この熱絶縁膜上に配置された赤外線吸収膜
    および半導体薄膜サーミスタからなる薄型の赤外線検出
    部とを備えた赤外線検出素子において、前記半導体薄膜
    サーミスタとして請求項1から12までのいずれかに記
    載の半導体薄膜サーミスタが用いられていることを特徴
    とする赤外線検出素子。
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