JP3179447U - 仮設足場設計支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】大規模な仮設足場であっても構造解析を容易に行うことができるようにして、資材の無駄を無くして工費を低減しながら、安全性を担保した仮設足場を容易に設計できるようにする仮設足場設計支援システムを提供する。
【解決手段】情報入力手段11により入力された仮設足場に関する情報に基づいて足場ユニットデータベース20に記憶されている足場ユニットの中から建築物に対応する足場ユニットを選択する。構造解析処理手段14は、選択された足場ユニットの構造を得て仮設足場を構成する。許容強度記憶データベース25に記憶されている資材の許容強度に基づいて仮設足場の構造解析を行う。
【選択図】図2

Description

本考案は、仮設足場の設計を支援する仮設足場設計支援システムに関するものである。
従来から、建築物の建設現場や補修現場等では仮設足場を構築することが行われている。仮設足場は、鉛直方向に延びるように設置される建地用のパイプ、水平方向に延びるように設置される親パイプ、布パイプ及びコロバシパイプ、手すりパイプ、足場板等の主要な資材の他、パイプを繋ぐためのジョイント、クランプ等の資材で構成されている。
建築物が大規模になると、仮設足場を構成する資材数が膨大なものとなる。例えば、特許文献1に開示されているシステムでは、足場設計図面やその図面情報が存在しない仮設足場工事において、工事対象となる建築物の概要または図面と、仮設足場の仕様等の条件に基づいてコンピュータ処理により資材及び工費等を演算するように構成されている。このものでは、労働安全衛生規則の定めに従って仮設足場の資材種別とその数量を得て、資材リストとして表示、出力することが可能となっている。
特許第3546344号
ところで、仮設足場にも安全性を担保する必要があることから、所定の強度が確保されているか否かを検証するために構造解析が求められる。しかし、仮設足場の資材は、例えば、パイプ類であれば長さの異なる複数のパイプがあり、また、足場板についても長さの異なる複数の足場板があり、資材の種類は多種にわたっている。
また、仮設足場の構造についても、例えばくみ足場を例にとると、平面視で足場板を四角形状に並べた四角形足場の他、六角形状や八角形状に並べた足場もある。さらに、足場板を幅方向にそれぞれ2枚、3枚、4枚並べた構造を採ることもある。
したがって、多種の資材を用いて多種の構造を作っていくことになるので、その組み合わせは無限に近いものがあり、構造解析を行うといってもどのように行うのかが問題となる。
構造解析を行わなければ、所定の強度が確保されているか検証するのが困難であり、また、強度上の余裕を見込んで構成した場合には、資材が無駄に使用されることがあり、工費の増大を招く結果となる。
本考案は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大規模な仮設足場であっても構造解析を容易に行うことができるようにして、資材の無駄を無くして工費を低減しながら、安全性を担保した仮設足場を容易に設計できるようにすることにある。
上記の課題を解決するために本考案では次に示す構成を有している。
第1の考案では、各種建築物の仮設足場を設計する際に使用される仮設足場設計支援システムにおいて、
仮設足場を構成する複数種の構造の足場ユニットを、該足場ユニットの構築に必要な資材及び該資材の数量と共に記憶する足場ユニットデータベースと、
ユーザーが仮設足場に関する情報を入力する情報入力手段と、
上記資材の許容強度を記憶する許容強度記憶データベースと、
上記情報入力手段により入力された仮設足場に関する情報に基づいて上記足場ユニットデータベースに記憶されている足場ユニットの中から当該建築物に対応する足場ユニットを選択し、選択された足場ユニットの構造を得て仮設足場を構成し、上記許容強度記憶データベースに記憶されている上記資材の許容強度に基づいて仮設足場の構造解析を行うように構成された処理手段とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、足場ユニットデータベースに足場ユニットの構造を記憶させているので、各足場ユニットの構造を把握し、その足場ユニットで仮設足場を構成することで、例えば、複数のパイプの相対位置関係や足場板とパイプとの位置関係、即ち、パイプ間の距離や足場板の支持点間の距離を容易に把握することが可能になる。そして、資材の許容強度を許容強度記憶データベースから得ることで、仮設足場が大規模なものであっても構造解析を的確に、かつ、容易に行うことが可能になり、解析結果の信頼性が高まる。
第2の考案では、第1の考案において、
上記情報入力手段は、気象条件の入力が可能に構成され、
上記処理手段は、上記情報入力手段に入力された気象条件に基づいて構造解析を行うように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば風の強さを気象条件として情報入力手段に入力することで、どの程度の強さの風まで安全の担保が可能かを容易に把握することが可能になる。
第3の考案では、第1または第2の考案において、
上記足場ユニットデータベースには、足場ユニットを構成する資材間の距離が記憶され、
上記情報入力手段には、足場板に対する積載荷重の入力が可能に構成され、
上記処理手段は、上記足場ユニットデータベースに記憶されている資材間の距離と、上記情報入力手段に入力された積載荷重と、上記許容強度記憶データベースに記憶されている上記資材の許容強度とに基づいて構造解析を行うように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば仮設足場のパイプ間の距離を正確に把握し、パイプ間の距離と積載荷重と許容強度とに基づいて構造解析を行うことで解析結果の信頼性がより一層高まる。
第1の考案によれば、ユーザーにより選択された足場ユニットの構造を足場ユニットデータベースから得て、許容強度記憶データベースに記憶されている資材の許容強度に基づいて仮設足場の構造解析を行うようにしている。これにより、大規模な仮設足場であっても構造解析を容易に行うことができ、資材の無駄を無くして工費を低減しながら、安全性を担保した仮設足場を容易に設計できる。
第2の考案によれば、気象条件に基づいて構造解析を行うことで、仮設足場の安全を担保できる気象条件を事前に把握して作業員の退避の判断等に活用することができ、現場の安全性をより一層高めることができる。
第3の考案によれば、仮設足場の資材間の距離と積載荷重と許容強度とに基づいて構造解析を行うようにしたので、解析結果の信頼性をより一層高めることができ、仮設足場の安全性を十分に担保することができる。
実施形態にかかる仮設足場設計支援システムと各クライアントとの関係を示す概念図である。 仮設足場設計支援システムのブロック図である。 タワーくみ足場を四角形足場として2枚敷通路タイプとする場合の必要資材及びその数量を示す表である。 四角形足場として2枚敷通路タイプの平面図と必要資材及びその数量を示す表である。 タワーくみ足場を四角形足場として3枚敷通路タイプとする場合の図3相当図である。 タワーくみ足場を四角形足場として4枚敷通路タイプとする場合の図3相当図である。 タワーくみ足場を八角形足場とする場合の図3相当図である。 タワーくみ足場を八角形足場とする場合の図4相当図である。 横型機器くみ足場の必要資材及びその数量を示す表である。 つり足場の親パイプの必要数量を示す表である。 つり足場のパターンを示す図である。 資材単価データベースに記憶されている情報を示す表である。 歩掛りデータベースに記憶されている情報を示す表である。 許容強度記憶データベースに記憶されている情報を示す表である。 タワーくみ足場の条件入力画面を示す図である。 横型機器くみ足場の条件入力画面を示す図である。 つり足場の条件入力画面を示す図である。 構造解析用入力画面を示す図である。 建地に必要な資材及びその数量を示す表である。 全ての建地を合計した場合の資材数量を示す表である。 筋交いに必要な資材及びその数量を示す表である。 全ての筋交いを合計した場合の資材数量を示す表である。 タワーくみ足場の構造を示す図である。 工事明細書のフォーマットを示す図である。 布パイプの数量を示す表である。 足場板の数量を示す表である。
以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本考案、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本考案の実施形態にかかる仮設足場設計支援システム1と各クライアントA〜Dとの関係を示す概念図である。仮設足場設計支援システム1は、具体的にはSaaS(Software as a Service)を提供する、いわゆるSaaS提供サーバで構成されており、通信回線を介してインターネット網に接続されている。仮設足場設計支援システム1は、図2に示すように、Webサーバ2と、基幹アプリケーションサーバ3と、基幹データベースサーバ4とを備えている。
仮設足場設計支援システム1は、いわゆる汎用コンピュータであり、後述するステップを実行させる仮設足場設計支援処理プログラムをインストールすることによって機能するようになっている。また、仮設足場設計支援システム1を使用することで、仮設足場設計支援方法を提供することができる。
図1に示すように、インターネット網には、クライアントコンピュータであるクライアントA〜D(ユーザーに相当)が同様に通信回線を介して接続されている。クライアントA〜Dは、周知のWebブラウザがインストールされた汎用パーソナルコンピュータである。
尚、クライアントA〜Dがインターネット網に接続する通信回線は、有線であってもよいし、無線であってもよい。また、本明細書では説明の便宜上、クライアントの数を4つとしているが、これに限られるものではない。
クライアントA〜Dには、ユーザーID及びパスワードが予め付与されており、仮設足場設計支援システム1にアクセスする際にはユーザーID及びパスワードの入力が要求される。つまり、仮設足場設計支援システム1は、特定のクライアントA〜Dに対してのみアクセスを許容し、図2に示す基幹アプリケーションサーバ3や基幹データベースサーバ4の利用環境を提供するように構成されている。したがって、クライアントA〜Dは、どこからでも、いわゆるロケーションフリーで基幹アプリケーションサーバ3のアプリケーションや、基幹データベースサーバ4のデータを利用することができるようになっている。
Webサーバ2は、周知のものであり、Webブラウザ等のクライアントA〜D側のソフトウェアの要求に応じ、インターネット網を通じて各種情報を送信するためのものである。
基幹アプリケーションサーバ3は、足場種別選択手段10と、情報入力手段11と、見積処理手段12と、表示処理手段13と、構造解析処理手段14とを備えている。
基幹データベースサーバ4は、足場ユニットデータベース20と、資材単価データベース21と、歩掛りデータベース22と、ユーザーデータフォルダ23と、足場タイプ図面データベース24と、許容強度記憶データベース25とを備えている。
基幹アプリケーションサーバ3は、クライアントA〜Dから入力された仮設足場に関する情報に基づいて基幹データベースサーバ4に記憶されている各種データを読み込んで当該建築物の仮設足場の構造解析を行うとともに、仮設足場工事に要する費用の見積金額も算出するように構成されている。
本仮設足場設計支援システム1では、構造解析を行うことのできる仮設足場及び見積金額を算出できる仮設足場の種類は複数種あり、また、仮設足場を構築する建築物の規模や形状にも幅広く対応できるようになっている。尚、構造解析のみを行うこともできるし、見積金額の算出のみを行うこともできる。
足場ユニットデータベース20には、タワーくみ足場、横型機器くみ足場、つり足場の各々を構成する足場ユニットと、該足場ユニットの構築に必要な資材及び該資材の数量とが関連付けられて記憶されている。さらに、足場ユニットデータベース20には、足場ユニットの構造、即ち、足場ユニットを構成する資材(パイプ、足場板等)の各々の配置状態(水平、鉛直等)と、資材の相対位置関係とが記憶されている。
タワーくみ足場、横型機器くみ足場及びつり足場は足場の種類であり、建築物によってどの足場を使用するか決まっている。すなわち、タワーくみ足場は、建築物が例えば円筒状の縦型タンクである場合に使用し、横型機器くみ足場は、建築物が例えば円筒状の横型タンクである場合に使用し、つり足場は、建築物(架台を含む)の上部等から吊り下げた状態で使用するものである。
まず、タワーくみ足場について説明する。タワーくみ足場は、四角形型と、八角形型と、十角形型と、十二角形型との4種類ある。四角形型とは、複数の足場板を、平面視で四角形の各辺を構成するように配置する形式であり(図4参照)、八角形型とは、同様に八角形の各辺を構成するように足場板を配置する形式である(図8参照)。十角形型、十二角形型も同様である。そして、四角形型、八角形型、十角形型、十二角形型には、それぞれ、足場板を幅方向に2枚並べた2枚敷通路タイプと、3枚並べた3枚敷通路タイプと、4枚並べた4枚敷通路タイプとがある。
四角形型は、八角形型よりも構造が簡単であるため低コスト化を図ることができるという特徴があり、一方、八角形型は複雑なトラス構造となるため強度が高く、例えば強風地域等に適しているという特徴がある。
図3に示すように、四角形型の2枚敷通路タイプは、建築物である縦型タンクの直径φによってさらに細かく分かれている。縦型タンクの直径φが500mmよりも小さい場合、500mm以上900mmよりも小さい場合、900mm以上1400mmよりも小さい場合、以降、500mmおきに、最大が11400mmまで多数のパターンがある。図3には、直径φが1900mm以上2400mmよりも小さい場合、2400mm以上2900mmよりも小さい場合を記載し、他の省略している。
四角形型の2枚敷通路タイプの一部のパターンについて図3に基づいて説明する。直径φが1900mm以上2400mmよりも小さい場合は、さらに、「6.0m」と「5.0m」との2種類がある。「6.0m」とは、仮設足場を構築する際に使用される単管パイプの最大長さを6.0mまで許容するパターンであり、「5.0m」は単管パイプの最大長さを5.0mとするパターンである。「6.0m」と「5.0m」とは、後述するがユーザーが選択できるようになっている。仮設足場の高さについては、仮設足場の階数(段数)を増加させて対応する。
図3における「6.0m」の場合の左側の欄の数値は、仮設足場を一段分構築するのに必要な資材の種類及びその資材の数量を示している。これを一段分の足場ユニットとする。すなわち、一段分の足場ユニットを構成するのに、四角形型の2枚敷通路タイプの「6.0m」では、4.5mの単管パイプが16本、1.5mの単管パイプが4本、1.0mの単管パイプ4本、4000mmの足場板が6枚、2000mmの足場板が12枚、直交クランプが84個、鉄骨用クランプが2個、固定ベースが2個、3000mmの幅木用足場板が4枚、2000mmの幅木用足場板が4枚必要であることを示している。また、根がらみ用の4.5mの単管パイプが8本、1.5mの単管パイプが4本、1.0mの単管パイプが4本、直交クランプが52個必要である。
直径φが1900mm以上2400mmよりも小さい場合では、その大きさ故に、一段分の足場ユニットを構成するのに6.0mの単管パイプは不要であるため、「5.0m」の場合も「6.0m」の場合と同じ資材及び数量となっている。
尚、地域や、現場の作業員によっては、6.0mの単管パイプを使用しないことがあり、その場合には5.0m以下の単管パイプを使用するようにする。また、6.0mの単管パイプを用意していない現場もあり、その場合には5.0m以下の単管パイプを使用するようにする。
また、建地用固定ベースは、縦型タンクの高さHが31m以下の場合は20個、Hが31mmよりも高い場合には2倍の40個必要である。これは後述するがユーザーが入力した高さHの値に基づいて自動的に選択される。敷板についても同様である。補強用ジャッキベースは56個、補強用パイプは56本、自在クランプは112個必要である。
図4には、一段分の足場ユニットの平面図及び資材の内訳を示している。これは、実際に一段分の足場ユニットを構築する際に必要な資材と、その数量であり、これを1つの足場ユニットとして足場ユニットデータベース20に記憶している。
図4に示す足場ユニットの平面図は、当該足場ユニットの資材の配置状態と、相対位置関係を示しており、これが足場ユニットデータベース20に記憶されている。建地を構成する建地パイプは、鉛直方向に延びている。
建地パイプの間隔は、部位によって異なり、1800mmと、1650mmと、1300mmである。布パイプは、水平方向に延びている。布パイプは、建地パイプに対してクランプにより固定されており、従って、布パイプの支点間の距離は建地パイプの間隔に対応している。また、コロバシパイプも水平方向に延びており、建地パイプに対してクランプにより固定されているので、コロバシパイプの支点間の距離も建地パイプの間隔に対応している。足場板はコロバシパイプの上に略水平に設置されるので、コロバシパイプ間の距離が足場板の支点間の距離となる。
足場ユニットデータベース20には、四角形型について、2枚〜4枚敷通路の各タイプの縦型タンクの直径に応じた複数のパターンと、さらにその直径パターンの各々について「5.0m」の場合と「6.0m」の場合とが足場ユニットとして記憶されており、記憶されている足場ユニットには、その構築に必要な資材と、資材数量と、資材の配置状態と、資材の相対位置関係とが関連付けられている。
他にも、図5に示す四角形型の3枚敷通路タイプの足場ユニット、図6に示す四角形型の4枚敷通路タイプの足場ユニット、図7に示す八角形型の足場ユニットが記憶されている。八角形型も四角形型と同様に、2枚敷通路タイプ、3枚敷通路タイプ、4枚敷通路タイプがある。図8は、八角形足場の一部を示す平面図と資材の内訳を示している。図4及び図8に示す平面図及び内訳は各足場ユニット毎に足場ユニットデータベース20に記憶されており、特に、内訳を表形式で記憶させていることにより、数量の修正を容易に行うことが可能になる。また、図示しないが、十二角形型も同様に足場ユニットデータベース20に記憶されている。
図8に示す八角形足場の平面図では一部の資材を省略しているが、図4に示す四角形足場と同様に建地パイプ、布パイプ、コロバシパイプ、足場板の配置状態と、相対位置関係が記載されており、配置状態、相対位置関係が足場ユニットデータベース20に記憶されている。他の形式の足場についても同様に全ての資材の配置状態と相対位置関係が記憶されている。
尚、直径が1900mm以上2400mmよりも小さい場合では、その建築物の大きさがそれほど大きくないので、6.0mや5.0mの単管パイプを使用しなくても足場を構築できるが、例えば、直径が7000mmよりも大きくなると、6.0mや5.0mの単管パイプを使用することになる。
また、基幹データベースサーバ4には、養生を行う場合に要する費用、各種重機を使用する場合に要する費用等も記憶されている。
次に、横型機器くみ足場について説明する。図9に示すように、横型機器くみ足場は、横型タンクの直径φが500mmよりも小さい場合(図示せず)、500mm以上1000mmよりも小さい場合(図示せず)、1000mm以上1500mmよりも小さい場合がある。これらそれぞれについて、2枚敷通路タイプ、3枚敷通路タイプ、4枚敷通路タイプがある。さらに、各通路タイプに、1段作業床、2段作業床とがある。したがって、横型機器くみ足場については、横型タンクの直径、通路タイプ、作業床数で区分された複数の足場ユニットが存在しており、それぞれの足場ユニットは、必要な資材及びその数量と、資材の配置状態及び資材の相対位置関係とを関連付けて足場ユニットデータベース20に記憶されている。
次に、つり足場について説明する。つり足場は、図10に示すように、耐火被覆無しのパターンと有りのパターンとがある。図11に示すように、耐火被覆無しのパターンは、さらに、四面通路の場合、両側通路の場合、片側通路の場合、通路無しの場合がある。このつり足場についても、資材の配置状態及び資材の相対位置関係が足場ユニットデータベース20に記憶されている。
次に、資材単価データベース21と歩掛りデータベース22について説明する。資材単価データベース21には、例えば図12に示すように、単管パイプ、足場板、クランプ等の単価と重量とが記憶されている。単管パイプは、建地パイプ、布パイプ、コロバシパイプとして使用されるパイプである。
単価には、予算単価と、見積単価と、購入単価とがある。歩掛りデータベース22には、図13に示すように、資材毎の歩掛りが記憶されている。歩掛りとは、作業員1人1日あたりの作業量、すなわち作業能率に関する指標であり、工事を請け負う業者毎に異なる数値となる。作業とは、具体的には、足場を構成する各資材の組立解体作業である。
資材単価データベース21と歩掛りデータベース22は、仮設足場設計支援システム1にアクセスした各クライアントA〜Dが独自に決めた値を入力して任意に変更することが可能となっている。変更した単価及び歩掛りはクライアントA〜D毎に記憶される。
図2に示すユーザーデータフォルダ23は、クライアントA〜D毎に設けられている。ユーザーデータフォルダ23には、クライアントA〜Dが本仮設足場設計支援システム1を利用して得た見積金額が資材及びその数量と共に記憶されるようになっている。
足場タイプ図面データベース24は、各仮設足場の概略図を表す図面データを記憶しており、タワーくみ足場を表す図面データ、横型機器くみ足場を表す図面データ、つり足場を表す図面データがある。各図面データは、クライアントA〜Dのコンピュータ画面上に表示され、ユーザーが各種データ入力を行う際に足場構造を参照しながら行うことができるようになっている。
基幹データベースサーバ4の許容強度記憶データベース25には、資材の許容強度が記憶されている。図14に示すように、足場板の種類は仮設足場を構築する際に用いられる鋼製軽量足場板としている。寸法は、厚みTが40mmで、幅Wが250mmで、長さLが2000mm、3000mm、4000mmの3種類ある。足場板の自重を求めるために、単位重量も記憶している。また、断面係数と許容曲げ応力を記憶している。
単管パイプは、JIS G 3444に規定する外径48.6mm、厚さ2.4mm(STK500)の鋼管を用いている。単管パイプについては、単位重量、断面係数、回転半径、断面積を記憶している。また、STK500の許容応力度として、引張、圧縮、曲げ、剪断のそれぞれを記憶している。また、単管パイプのヤング係数、降伏点、許容引張応力度、許容曲げ応力度も記憶している。
基幹アプリケーションサーバ3の足場種別選択手段10は、タワーくみ足場、横型機器くみ足場及びつり足場のいずれの足場の設計及び見積を行うかクライアントA〜Dに選択させるためのものである。例えば、足場選択画面をクライアントA〜Dのコンピュータ画面に表示させて選択可能に構成する。
基幹アプリケーションサーバ3の情報入力手段11は、タワーくみ足場用の各種情報入力画面(図15参照)、横型機器くみ足場用の各種情報入力画面(図16参照)、及びつり足場用の各種情報入力画面(図17参照)をクライアントA〜Dのコンピュータ画面に表示させて、各入力画面に入力されたデータを一時的に記憶して見積処理手段12及び構造解析処理手段14に送出するように構成されている。
タワーくみ足場用の各種情報入力画面は、図15に示すように、機器(建築物としての縦型タンク)の高さH、機器の直径φ、足場の形状等を入力することができるようになっている。足場の形状は、四角形型、八角形型、十角形型、十二角形型であり、足場の形状を入力する欄の隣りには、各足場の形状に対応した機器の直径の範囲が表示されている。例えば、11400mmよりも大きな直径を持つ縦型タンクの仮設足場としては、四角形型を選択できないようになっている。これにより、機器に対応しない足場の形状が誤って選択されるのを未然に防止している。
タワーくみ足場用の各種情報入力画面の「長尺パイプのサイズ」とは、単管パイプの最大長さを6.0mまで許容するか、5.0mとするかを選択するためのものである。これは例えば6.0mの単管パイプを使用しない地域や作業現場等に対応するためである。
その他にも、巾木の設置の有無、養生の設置の有無、重機の使用の有無等の入力が可能となっている。
資材単価の種類は、3種類の中から選択できるようになっている。すなわち、資材単価データベース21の予算単価に基づいて見積金額を算出するか、見積単価に基づいて見積金額を算出するか、購入単価として見積金額を算出するか選択することが可能になっている。
資材数量の係数とは、データベースに基づいて演算した各資材の数量をクライアントA〜D側で任意に増減させたい場合に入力する。1を入力すると増減は行われず、1よりも大きい数値又は小さい数値を入力すると、各資材の数量にその数値を乗じた数量に基づいて見積金額が算出されるようになる。図15では、1.10を入力しているので、各資材の数量は10%ほど多く見積もられることになる。
人工単価の設定もユーザー側で自由に行えるようになっている。
資材単価の係数とは、資材の単価をクライアントA〜D側で任意に増減させたい場合に入力する。1を入力すると増減は行われず、1よりも大きい数値又は小さい数値を入力すると、各資材の単価にその数値を乗じた単価に基づいて見積金額が算出されるようになる。図15では、1.10を入力しているので、各資材の単価は10%ほど高く見積もられることになる。
この入力画面の下部には、足場図面表示領域が設けられている。この足場図面表示領域には、足場タイプ図面データベース24に記憶されているタワーくみ足場の図面が表示されるようになっている。ユーザーは、入力画面に表示されている足場タイプ図面を見ることで、仮設足場の構造をイメージしながら各種情報を入力することが可能になる。
横型機器くみ足場用の各種情報入力画面は、図16に示すとおりである。また、つり足場用の各種情報入力画面は、図17に示すとおりである。
また、情報入力手段11は、構造解析用の各種情報入力画面(図18参照)も有しており、この構造解析用入力画面もクライアントA〜Dのコンピュータ画面に表示させて、入力されたデータを一時的に記憶して構造解析処理手段14に送出するように構成されている。
構造解析用入力画面は、上記足場選択画面(図15に示す)による足場の選択が完了した後に表示されるようになっている。
構造解析用入力画面には、作業員1名の体重を入力するための条件入力領域と、作業員の運搬物の重量を入力するための動荷重入力領域とが設けられている。動荷重は作業員の体重と運搬物の重量とを合わせたものである。
また、構造解析用入力画面には、静荷重入力領域が設けられている。建地パイプの間隔、コロバシパイプの間隔、布パイプの間隔は、足場ユニットデータベース20に記憶されている値が自動的に入力される。これら間隔は、仮設足場の中で最大の値を選択する。つまり、強度計算上、最も厳しい部分の値を選択して入力する。
静荷重入力領域の足場板枚数、手すり段数、足場高さ(最上段の手すりまでの高さ)、建地パイプ2本組部分の段数、建地パイプ1本組部分の段数、各層間隔は、ユーザーが入力する。建地パイプ2本組部分の段数とは、仮設足場の高さが所定高さ以上になると、下側部分の建地パイプ2本を1組として使用する必要があり、その部分の段数のことである。建地パイプ1本組部分の段数は、建地パイプ2本組部分以外の段数である。
構造解析用入力画面には、養生に関する入力領域が設けられている。この入力領域には、充実率を入力する。養生無し(充実率0%)、メッシュシート、ラッセルネット、シート(充実率100%)のどれを選択するかで充実率が変化するので、対応する養生に応じた充実率を入力する。
構造解析用入力画面には、気象条件としての風速及び風力係数を入力することができるようになっている。
構造解析用入力画面には、仮設足場と建築物の壁とを繋ぐための壁つなぎに関する情報入力領域が設けられている。この入力領域には、水平方向の許容荷重と、鉛直方向の許容荷重と、壁つなぎが有するクランプ許容強度とを入力することができるようになっている。
さらに、構造解析用入力画面には、補強材としての方杖に関する情報も入力できるようになっている。
構造解析処理手段14は、情報入力手段の足場選択画面及び構造解析用入力画面から入力された仮設足場に関する情報に基づいて足場ユニットデータベース20に記憶されている足場ユニットの中から当該建築物に対応する足場ユニットを選択する。そして、選択した足場ユニットの構造(資材の配置状態、相対位置関係等)を得て仮設足場を仮想的に構成する。その後、許容強度記憶データベース25に記憶されている資材の許容強度を読み込み、足場ユニットの構造と資材の許容強度とに基づいて仮設足場の構造解析を行うように構成されている。
具体的には、図15に示すように各種情報が入力されたと仮定する。これはクライアントA〜Dにより入力される情報入力ステップに相当する。
機器の高さHが50mであるので、この値に基づいて仮設足場の段数を計算する。段数(DAN)は、縦型タンクの高さをHとすると、
DAN=(H−0.2)/1.8
で得られた数値を四捨五入して得るようにしている。この場合、段数は28段となる。
機器の直径は2.50mと入力されており、足場の形状としては四角形型以外は選択できないことが入力画面上から分かる。四角形型が選択され、3枚敷通路が選択され、長尺パイプのサイズとして6mが選択されている。したがって、見積処理手段12は、図5の太線の枠で囲んだ足場ユニットを選択する。太線枠内の左側の欄は、1段分の資材及びその数量である。右側の欄は、左側の欄の数値に段数28を乗じて得た数値である。
また、建地の部材については、図19に示すように資材及びその数量を得る。まず、足場最上段の手すりまでの高さHAを得る。HAは、機器の高さHに1mを加えた値であり、本実施形態では51mとなる。
次に、建地1本当たりの資材及びその数量を算出する。HAが7.5mよりも大きいので、6.0mの単管パイプを主に使用することになる。図19におけるP60とは6.0mの単管パイプのことであり、P60の欄には、HAを単管パイプの長さである6.0で除して小数点以下切り捨てた値が入力される。本実施形態では8となり、6.0mの単管パイプを8本使用する。また、HAを6.0で除した余りは3.0mであり、この3.0mは、2.5<NOKO1A≧3の範囲に含まれるので、P35(3.5mの単管パイプ)を1本使用する。また、これら単管パイプを連結するジョイントの数(JYO)は8個である。つまり、建地1本につき、6.0mの単管パイプを8本、3.5mの単管パイプを1本、ジョイントを8個使用する。建地の数は20であるので、これらを20倍した数量が建地の部材となる(図20に示す)。尚、建地の数は、機器の直径や、足場の形状により変わり、また、高さHによっても変わる。
また、筋交いの部材については、図21に示すように資材及びその数量を得る。機器の直径φと高さHから筋交い1箇所あたりの長さを自動的に計算されるように構成されており、本実施形態の場合は、筋交い1箇所あたりの長さ(SUJI)は7.7mである。また、同様に機器の直径φと高さHとから筋交いを設ける箇所数38も自動的に得られる。
7.5m<SUJIとなるので、6.0mの単管パイプを1本使用する。さらに、7.7から6.0を差し引いた値が1.7(NOKO1C)であるため、1.5<NOKO1C≧2.0の場合に相当し、2.0mの単管パイプを1本使用する。また、ジョイントを1個、クランプを6個使用する。つまり、筋交い1箇所につき、6.0mの単管パイプを1本、2.0mの単管パイプを1本、ジョイントを1個、クランプを6個使用する。筋交いを設ける箇所数が38であるので、これらを38倍した数量が筋交いの部材数となる(図22に示す)。
上記のようにしてタワーくみ足場を構成する全ての資材及びその数量を得るとともに、足場ユニットを構成する資材の配置状態、相対位置関係を得る。
そして、構造解析処理手段14は、仮想的に足場ユニットを組み合わせて所望規模の仮設足場を構成する。
その後、許容強度記憶データベース25に記憶されている資材の許容強度を読み込むとともに、情報入力手段の構造解析用入力画面から入力された情報を読み込み、以下の構造解析処理を行う。
構造解析処理では、建地パイプの座屈強度、風荷重(風が吹いたときにかかる荷重)、足場板の曲げ強度、コロバシパイプの曲げ強度、布パイプの曲げ強度が各材料の許容強度よりも高いか否かを演算する。この場合、所定の安全率を確保するものとする。
まず、仮設足場を構成する一部材である建地パイプの座屈強度の解析方法について説明する。許容座屈応力の演算には次式を使用する。
Figure 0003179447
ここで、lは建地パイプの長さ、iは建地パイプの最小二次断面二次半径、Λは限界細長比、σは許容座屈応力の値、νは安全率、Fは建地パイプの鋼材の降伏強さの値、または引張強さの値の4分の3の値のうち、いずれか小さい値である。
一方、最下段の建地パイプに実際に発生する応力を演算する。これは建地パイプにかかる荷重と建地パイプの断面積とから求める。最下段の建地パイプにかかる荷重は、その建地パイプよりも上で仮設足場を構成している資材及びその数量によって得ることができる。
上述のように資材及び数量を得て、仮設足場を仮想的に構築しているので、最下段の1本の建地パイプにかかる荷重は、資材の合計重量を最下段に位置する建地パイプの本数で割ることによって得られる。このとき、作業員及び運搬物の重量も合計荷重に加えておく。
許容座屈応力度と最下段の建地パイプに実際に発生する応力とを比較して許容座屈応力度の方が大きければクライアントの画面に「座屈強度OK」と表示し、一方、許容座屈応力度の方が小さければクライアントの画面に「座屈強度NG」と表示する。
次に、風荷重の演算方法について説明する。風荷重の演算には次式を使用する。
Figure 0003179447
ここで、Pwは風荷重(N/m)であり、Vは設計風速であり、hは受圧部分の地上高さであり、Cは風力係数であり、γは充実率である。
風荷重は壁つなぎの解析に用いる。壁つなぎは水平方向に4.0m間隔とし、鉛直方向に4.0m間隔としている。壁つなぎのクランプ許容強度を315kgとしており、これに安全率を例えば1.3だけ見込むようにする。
1つの壁つなぎにかかる荷重は、風荷重×(4.0m×4.0m)となる。この値が安全率を見込んだ壁つなぎのクランプ許容強度よりも小さければクライアントの画面に「壁つなぎOK」と表示し、一方、大きければクライアントの画面に「壁つなぎNG」と表示する。
次に、足場板の曲げ強度の解析方法について説明する。図23(a)に示すように、足場板100は、コロバシパイプ101の上に設置されるものであるので、足場板100の支点はコロバシパイプ101との接点となる。従って、足場板100の支点間の距離はコロバシパイプ101の間隔と等しい。演算に用いる支点間の距離は仮設足場全体で最大の値とする。この足場板100には、等分布荷重として足場板100の自重が作用し、集中荷重Pとして作業員及び運搬物の重量が作用する。
両端支持梁の考え方に基づいて最大曲げ応力が得られる。この曲げ応力が安全率を見込んだ許容曲げ応力よりも小さければ、クライアントの画面に「足場板OK」と表示し、一方、大きければクライアントの画面に「足場板NG」と表示する。
次に、コロバシパイプ101の曲げ強度の解析方法について説明する。図23(b)に示すように、コロバシパイプ101は布パイプ102の上に設置されるものであるので、このコロバシパイプ101の支点は布パイプ102となり、支点間の距離は布パイプ102の間隔と等しい。演算に用いる支点間の距離は仮設足場全体で最大の値とする。このコロバシパイプ101には、等分布荷重としてコロバシパイプ101の自重が作用し、集中荷重Pとして作業員及び運搬物の重量と足場板の重量とが作用する。
両端支持梁の考え方に基づいて最大曲げ応力が得られる。この曲げ応力が安全率を見込んだ許容曲げ応力よりも小さければ、クライアントの画面に「コロバシパイプOK」と表示し、一方、大きければクライアントの画面に「コロバシパイプNG」と表示する。
次に、布パイプ102の曲げ強度の解析方法について説明する。図23(c)に示すように、布パイプ102は建地パイプ103にクランプで固定されるものであるので、この布パイプ102の支点は建地パイプ103となり、支点間の距離は建地パイプ103の間隔と等しい。演算に用いる支点間の距離は仮設足場全体で最大の値とする。この布パイプ102には、等分布荷重として布パイプ102の自重が作用し、集中荷重Pとして作業員及び運搬物の重量と足場板の重量とコロバシパイプ101の重量とが作用する。
両端支持梁の考え方に基づいて最大曲げ応力が得られる。この曲げ応力が安全率を見込んだ許容曲げ応力よりも小さければ、クライアントの画面に「布パイプOK」と表示し、一方、大きければクライアントの画面に「布パイプNG」と表示する。
仮設足場設計支援システム1は、上記のようにして構造解析を行った後、要求のあったクライアントA〜Dのコンピュータに送信する。クライアントA〜Dのコンピュータでは解析結果が表示される。
次に、見積処理手段12による処理手順について説明する。見積処理手段12は、情報入力手段11により入力された各種情報に基づいて、足場ユニットデータベース20に予め記憶されている足場ユニットの中から対応する足場ユニットを選択し、選択された足場ユニットの構築に必要な資材及び該資材の数量を得て、得られた資材及び該資材の数量と、資材単価データベース21の各資材の単価及び歩掛りデータベース22の各資材の歩掛りとを積算して見積金額を算出するように構成されている。
次に、タワーくみ足場の見積金額の算出手順を説明する。
足場ユニットデータベース20に、上記した足場ユニットを、該足場ユニットの構築に必要な資材及びその数量と共に記憶させる(足場ユニット記憶ステップ)。また、資材単価データベース21には、図12に示す各資材の単価を記憶させる(資材単価記憶ステップ)。また、歩掛りデータベース22には、図13に示す各資材の歩掛りを記憶させる(歩掛り記憶ステップ)。さらに、足場タイプ図面データベース24には、足場の概略図面を記憶させる。各資材の単価及び各資材の歩掛りは、クライアントA〜Dが仮設足場設計支援システム1にアクセスしてから任意の値を記憶させることができ、また、仮設足場設計支援システム1の所有者が予め記憶させておき、クライアントA〜Dが変更することも可能である。
図15に示すように仮設足場に関する情報が入力されたと仮定する。これはクライアントA〜Dにより入力される(情報入力ステップ)。
上記のようにしてタワーくみ足場を構成する全ての資材及びその数量を得る。そして、見積処理手段12は、各資材の数量に資材単価データベース21に記憶されている単価を乗じ、これらを積算していくことで全体の資材費を得る。また、見積処理手段12は、各資材の数量と歩掛りデータベース22に記憶されている歩掛りと人工単価とに基づいて部分的な労務費を得て、これらを積算していくことで全体の労務費を得る。計算方法についてはたとえば特許第3546344号公報に開示されている方法が利用できる。以上が処理ステップである。
尚、必要に応じて養生をする場合に要する費用や、重機を使用する場合に要する費用を基幹データベースサーバ4から取り込んで見積金額に加算することも可能である。
上記のように各ステップが実行される。これらステップを実行可能とするのが仮設足場設計支援システム1にインストールされている仮設足場設計支援プログラムであり、このプログラムは、例えばCD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。
見積処理手段12で得た資材費及び労務費は、表示処理手段13によって図24に示す工事明細表形式となるようにデータ処理される。これがクライアントA〜Dのコンピュータに送信されてユーザーが閲覧等することができる。
横型機器くみ足場についても基本的には上記タワーくみ足場の場合と同様である。
横型機器くみ足場の場合には、図25に示すように布パイプの部材を得る。図25中のLAとは、足場の長さであり、図16における機器の長さL6.50mに2mを加えた長さである。
図25において7.5m<LAとなるので、6.0mの単管パイプを1本使用する。さらに、8.5から6.0を差し引いた値が2.5(NOKO1A)であるため、2.0<NOKO1A≧2.5の場合に相当し、2.5mの単管パイプを1本使用する。また、ジョイントを1個使用する。つまり、布パイプ1列につき、6.0mの単管パイプを1本、2.5mの単管パイプを1本、ジョイントを1個使用する。布パイプを設ける箇所数は横型タンクの大きさによって自動的に設定され、本実施形態では20列であるので、これらを20倍した数量が布パイプの部材となる(図示せず)。
また、横型機器くみ足場の場合には、図26に示すように巾木を含む足場板の数量を得る。4.0m<LAとなるので、400mmの足場板(A400)を2枚使用し、さらに、LA8.5から400mm×2を差し引いた値が0.5であるため、0<NOKO1C≧1.0の場合に相当し、100mmの足場板(A100)を1枚使用する。
このようにして横型機器くみ足場を構成する全ての資材及びその数量を得る。そして、見積処理手段12は、資材費及び労務費を得る。見積処理手段12で得た資材費及び労務費は、表示処理手段13によって図24に示す工事明細表形式となるようにデータ処理されてクライアントA〜Dのコンピュータに送信される。
また、つり足場については、図10に示す耐火被覆無しで四面通路の場合、親パイプの長さを次のようにして求める。すなわち、RACKの長さ(つり足場の長手方向の寸法)RL(図17に示す)に、両側への張り出し通路分である1m+1mを加えた長さを親パイプの長さとする。両側通路、片側通路、通路無しの場合は、RLに1mを加えた長さを親パイプの長さとする。
また、図10の足場の巾は、図17のRACKの巾に0.5mを加えた長さとする。
四面通路及び両側通路の親パイプの列数は、RACKの巾を親パイプの間隔で除した値を小数点第1位で四捨五入し、定数3を加えた数とする。片側通路の場合は、定数2を加えた数とし、通路無しの場合は、定数1を加えた値とする。
また、耐火被覆有りの場合には、親パイプの長さ及び足場の巾は、耐火被覆無しの場合と同じである。親パイプの列数は、耐火被覆無しの場合の数から2を差し引いた値である。
耐火被覆有りの場合において、主柱間の親パイプの長さは、主柱の間隔が8.0mである場合、0.6m(0.3m+0.3m)を差し引いた値である。主柱間のスパン数は、RACKの長さを主柱の間隔で除した値を四捨五入した値である。主柱の本数は、主柱間のスパン数を2倍し、さらに2を加えた値である。主柱間を通る親パイプの箇所数は、主柱間のスパン数を2倍した値である。
そして、親パイプ1列に使用する部材とその数量をタワーくみ足場の建地の部材の場合と同様にして算出し、これに列数を掛けて親パイプ全体の数量を算出する。また、足場板の数量は、横型機器くみ足場のようにして算出する。
このようにしてつり足場を構成する全ての資材及びその数量を得る。そして、見積処理手段12は、資材費及び労務費を得る。見積処理手段12で得た資材費及び労務費は、表示処理手段13によって図24に示す工事明細表形式となるようにデータ処理されてクライアントA〜Dのコンピュータに送信される。
算出された見積金額は、クライアントA〜D毎にユーザーデータフォルダ23に保存されており、クライアントA〜Dがインターネットへの接続が可能な環境下にあれば自由に閲覧したり、修正することができる。
以上説明したように、この実施形態にかかる仮設足場設計支援システム1によれば、ユーザーにより選択された足場ユニットの構造を足場ユニットデータベース20から得て、許容強度記憶データベース25に記憶されている資材の許容強度に基づいて仮設足場の構造解析を行うようにしている。
これにより、大規模な仮設足場であっても構造解析を容易に行うことができ、資材の無駄を無くして工費を低減しながら、安全性を担保した仮設足場を容易に設計できる。
また、気象条件に基づいて構造解析を行うことで、仮設足場の安全を担保できる気象条件を事前に把握して作業員の退避の判断等に活用することができ、現場の安全性をより一層高めることができる。
特に、この実施形態では、任意の風速をユーザーが入力画面から入力することができる。風速を変更して構造計算を行うことで、仮設足場の耐え得る条件を簡単に探し出すことができる。
また、仮設足場の資材間の距離と積載荷重と許容強度とに基づいて構造解析を行うようにしたので、解析結果の信頼性をより一層高めることができ、仮設足場の安全性を十分に担保することができる。
また、仮設足場を構成する複数種の足場ユニットを、該足場ユニットの構築に必要な資材及び該資材の数量と共に足場ユニットデータベース20に記憶しておき、クライアントA〜Dから入力された仮設足場に関する情報に基づいて対応する足場ユニットを選択して必要な資材及び該資材の数量を得て、これに各資材の単価及び歩掛りを積算して見積金額を算出することができる。
従って、熟練者でなくとも仮設足場工事に要する資材の種類と数量とを正確に予測して、工事費用の見積金額を素早く、かつ、正確に算出できる。
そして、仮設足場設計支援システム1をSaaS提供サーバで構成したことで、インターネットへの接続が可能であればどこからでも見積金額の算出、修正、閲覧を行うことができ、利便性が高い。
また、資材単価データベース21の単価と歩掛りデータベース22の歩掛りとは、ユーザーが簡単に変更できるので、ユーザー毎に適した見積金額を容易に得ることができる。
尚、上記実施形態にかかる仮設足場設計支援システム1では、3種類の仮設足場の見積金額を算出することができるようになっているが、見積可能な足場の種類は増やすことができる。
また、構造解析により、例えば足場板、コロバシパイプ及び布パイプのたわみ量を得ることができる。
また、仮設足場の構築後に、現場の風速計で検出した風速をリアルタイムで足場設計支援システムに入力できるようにしてもよい。これにより、現在の風速に基づいて構造解析を行うことができ、仮設足場が危険な状態となる前に作業員が安全を確保する行動をとることができる。
また、仮設足場の構築後に、現場の降雪量や降雨量を検出する装置を設け、降雪量や降雨量をリアルタイムで足場設計支援システムに入力できるようにしてもよい。これにより、現在の降雪量や降雨量に基づいて構造解析を行うことができる。
また、仮設足場がくみ足場の場合、仮設足場を例えば架台上に組み立てることがある。この場合、上述のように、建地の位置と、建地1本当たりの鉛直方向の荷重とが解析結果として得られているので、架台のどこにどの程度の荷重がかかるかを得ることができる。例えば、架台の梁以外の部分のように耐荷重の低い部分に建地が位置している場合には、架台上に当該くみ足場を組み立てることが好ましくないと判定する(NGと判定する)ことができる。また、建地1本あたりの荷重が、架台における当該建地の位置する部分の許容荷重よりも大きな荷重の場合にも、架台上に当該くみ足場を組み立てることが好ましくないと判定することができる。一方、建地の位置が架台の梁の上のように耐荷重の高い部分であり、かつ、建地1本あたりの荷重が、架台における当該建地の位置する部分の許容荷重よりも小さな荷重の場合には、当該くみ足場を架台上に組み立てることが可能であると判定する(OKと判定する)ことができる。架台を構成する部材の寸法や許容荷重を入力しておくことで、架台のたわみ量を得ることもできる。
また、仮設足場が吊り足場の場合、架台に吊すように組み立てることがある。この場合も、上述のように、荷重のかかる部位と、その部位の荷重とが解析結果として得られているので、架台のどこにどの程度の荷重がかかるかを得ることができる。例えば、架台の梁以外の部分のように耐荷重の低い部分に荷重がかかるような設計は、架台に当該吊り足場を組むことが好ましくないと判定する(NGと判定する)ことができる。また、架台にかかる荷重が、架台における荷重のかかる部分の許容荷重よりも大きな荷重の場合にも、架台に吊り足場を組むことが好ましくないと判定することができる。一方、荷重のかかる部位が架台の梁のように耐荷重の高い部分であり、かつ、その荷重が、架台の許容荷重よりも小さな荷重の場合には、吊り足場を架台に組むことが可能であると判定する(OKと判定する)ことができる。
また、仮設足場に例えば防音パネルを取り付ける場合には、足場にかかる風荷重が大きくなる。この場合、仮設足場を架台に組んでいると、架台にかかる荷重が大きくなるが、上述のように、風荷重によって各ポイントにかかる荷重を予め得ることができるので、架台に仮設足場を組むことができるか否かを判定することもできる。また、風荷重によって発生する架台のたわみ等を得ることもできる。
以上説明したように、本考案は、例えばタワーくみ足場等の足場工事に要する費用の見積金額を算出する場合に適用できる。
1 仮設足場設計支援システム
2 Webサーバ
3 基幹アプリケーションサーバ
4 基幹データベースサーバ
10 足場種別選択手段
11 情報入力手段
12 見積処理手段
13 表示処理手段
14 構造解析処理手段
20 足場ユニットデータベース
21 資材単価データベース
22 歩掛りデータベース
23 ユーザーデータベース
24 足場タイプ図面データベース
25 許容強度記憶データベース

Claims (3)

  1. 各種建築物の仮設足場を設計する際に使用される仮設足場設計支援システムにおいて、
    仮設足場を構成する複数種の構造の足場ユニットを、該足場ユニットの構築に必要な資材及び該資材の数量と共に記憶する足場ユニットデータベースと、
    ユーザーが仮設足場に関する情報を入力する情報入力手段と、
    上記資材の許容強度を記憶する許容強度記憶データベースと、
    上記情報入力手段により入力された仮設足場に関する情報に基づいて上記足場ユニットデータベースに記憶されている足場ユニットの中から当該建築物に対応する足場ユニットを選択し、選択された足場ユニットの構造を得て仮設足場を構成し、上記許容強度記憶データベースに記憶されている上記資材の許容強度に基づいて仮設足場の構造解析を行うように構成された処理手段とを備えていることを特徴とする仮設足場設計支援システム。
  2. 請求項1に記載の仮設足場設計支援システムにおいて、
    上記情報入力手段は、気象条件の入力が可能に構成され、
    上記処理手段は、上記情報入力手段に入力された気象条件に基づいて構造解析を行うように構成されていることを特徴とする仮設足場設計支援システム。
  3. 請求項1または2に記載の仮設足場設計支援システムにおいて、
    上記足場ユニットデータベースには、足場ユニットを構成する資材間の距離が記憶され、
    上記情報入力手段には、足場板に対する積載荷重の入力が可能に構成され、
    上記処理手段は、上記足場ユニットデータベースに記憶されている資材間の距離と、上記情報入力手段に入力された積載荷重と、上記許容強度記憶データベースに記憶されている上記資材の許容強度とに基づいて構造解析を行うように構成されていることを特徴とする仮設足場設計支援システム。
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