JP3178178B2 - 冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路 - Google Patents

冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路

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JP3178178B2
JP3178178B2 JP21123993A JP21123993A JP3178178B2 JP 3178178 B2 JP3178178 B2 JP 3178178B2 JP 21123993 A JP21123993 A JP 21123993A JP 21123993 A JP21123993 A JP 21123993A JP 3178178 B2 JP3178178 B2 JP 3178178B2
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章 藤高
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷媒として沸点が異な
る2種類以上の冷媒を所定の比率で混合した非共沸混合
冷媒を用いた冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境保護の立場から、オゾン
層を破壊するフロンに対する規制が強化されてきてお
り、特に破壊力が大きなCFC(クロロフルオロカーボ
ン)については1995年末に全廃が決定しており、ま
た破壊力が比較的小さなHCFC(ハイドロクロロフル
オロカーボン)についても1996年より総量規制が開
始され、将来的には全廃されることが決定している。従
って、冷媒としてフロンを用いた機器について、その代
替冷媒の開発が進められており、オゾン層を破壊しない
HFC(ハイドロフルオロカーボン)が検討されている
が、冷凍機や空調機に用いられているHCFCの代替冷
媒として単独で用いることのできるものはHFCの中に
は見あたらず、従って2種類以上のHFC系冷媒を混合
させた非共沸の混合冷媒が有望視されている。
【0003】従来、CFCやHCFC等の単一冷媒を用
いた冷凍機や空気調和機等の冷凍サイクルは、COP
(成績係数)を向上させ、圧縮機の信頼性を確保するた
めにスーパーヒート制御を行っており、そのために飽和
蒸気温度検出回路を設けていた。
【0004】以下、図面を参照しながら従来の飽和蒸気
温度検出回路について説明する。図9は、従来の冷凍機
や空気調和機等の冷凍サイクル図である。同図におい
て、1は圧縮機、2は凝縮器、3はステッピングモータ
を用いて弁開度をパルス制御可能とした電動膨張弁、4
は蒸発器であり、これらは順に環状に連結されている。
また、5は凝縮器2と電動膨張弁3とを結ぶ管路に一端
を接続し、他端を蒸発器4と圧縮機1とを結ぶ管路に接
続したバイパス回路であり、このバイパス回路5には補
助絞り6が設けられている。さらに、バイパス回路5お
よび圧縮機1の吸入側の管路上にそれぞれ温度センサ
8、9が配設されており、この温度センサ8、9によっ
て検出された温度から弁開度演算回路12にて電動膨張
弁3の弁開度を演算して弁開度信号を送出し、この弁開
度信号を受けて膨張弁駆動回路13にて電動膨張弁3の
弁開度を制御する。
【0005】図10は、この冷凍サイクルをP−h(モ
リエル)線図上にあらわしたもので、同図におけるA、
B、Cの記号のポイントは、図9のA、B、Cの位置の
冷媒の状態を示す。同図から明らかなように、ポイント
Cでは気液2相状態であるため、冷媒の温度はポイント
Bの冷媒の飽和蒸気温度TSである。従って、温度セン
サ8で検出した温度TSと温度センサ9で検出した温度
T2の差(T2−TS)が、圧縮機1に吸入される冷媒
のスーパーヒート量△Tをあらわす。
【0006】次に、この冷凍サイクルの制御を説明す
る。図11は、スーパーヒート量△Tと電動膨張弁3の
弁開度変更量との関係を示す図であり、温度センサ8と
9で検出した温度信号TS、T2より所定周期毎に弁開
度演算回路12でスーパーヒート量△Tを算出し、図1
1に示す関係に従って(スーパーヒート量△Tが設定値
より大きい場合は弁開度を大きくし、設定値より小さい
場合は弁開度を小さくする)、電動膨張弁3の弁開度信
号を膨張弁駆動回路13に送出し、膨張弁駆動回路13
にて電動膨張弁3の弁開度を制御してスーパーヒート量
△Tを設定値に保つ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路には以下のよ
うな課題があった。
【0008】図12は、冷媒として非共沸混合冷媒を用
いた場合の冷凍サイクルをP−h(モリエル)線図上に
あらわしたもので、同図におけるA、B、Cの記号のポ
イントは、図9のA、B、Cの位置の冷媒の状態を示
す。ここで、ポイントBにおけるスーパーヒート量は、
ポイントBの温度とその飽和蒸気温度(ポイントE)と
の差で求めることができる。ここで、単一冷媒の場合は
図10に示すようにポイントCの温度は飽和蒸気温度と
同じであるが、非共沸混合冷媒の場合は図12に示すよ
うに、2相域での等温線は右下がりの線となっているた
め、ポイントCの温度は飽和蒸気温度(ポイントE)の
温度よりも低い。従って、温度センサ8と9で検出した
温度信号T1、T2から算出した△Tは真のスーパーヒ
ート量よりも大きな値となってしまい、この状態で設定
値に保つ制御を行うために冷媒は、実際のスーパーヒー
ト量が設定値よりも低い状態か若しくは湿り蒸気の状態
で圧縮機に吸入される。
【0009】このため、液圧縮による圧縮機信頼性の低
下やCOPの低下を招くおそれがあった。
【0010】本発明の冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出
回路は上記課題に鑑み、非共沸混合冷媒を用いた冷凍サ
イクルにおいて、冷凍サイクルの構成を複雑にすること
なく圧縮機吸入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく検出する
ことを目的とし、これにより最適な冷凍サイクル制御の
実現を図るものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路は、冷
媒として沸点が異なる2種類以上の冷媒を所定の比率で
混合した非共沸混合冷媒を用い、圧縮機、凝縮器、減圧
器、蒸発器を順に配管にて環状に連結して冷媒回路を構
成し、凝縮器出口から減圧器出口に至る管路に一端を接
続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入口に至る管路に接
続したバイパス回路を配設し、このバイパス回路に上流
側から順に補助減圧器、冷媒加熱手段、冷媒温度検出手
段を設け、冷媒加熱手段の加熱量を制御する加熱量制御
手段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検
出してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段
を有するものである。
【0012】また、本発明の他の冷凍サイクルの飽和蒸
気温度検出回路は、冷媒として沸点が異なる2種類以上
の冷媒を所定の比率で混合した非共沸混合冷媒を用い、
圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器を順に配管にて環状に
連結して冷媒回路を構成し、凝縮器出口から減圧器出口
に至る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮
機入口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、こ
のバイパス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧
器、冷媒温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒
温度検出手段設置位置に至る管路の一部と前記圧縮機出
口から前記凝縮器入口に至る管路の一部とを熱交換的に
接続し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制御
手段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検
出してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段
を有するものである。
【0013】また、本発明の他の冷凍サイクルの飽和蒸
気温度検出回路は、冷媒として沸点が異なる2種類以上
の冷媒を所定の比率で混合した非共沸混合冷媒を用い、
圧縮機、凝縮器、減圧器、蒸発器を順に配管にて環状に
連結して冷媒回路を構成し、凝縮器出口から減圧器出口
に至る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮
機入口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、こ
のバイパス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧
器、冷媒温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒
温度検出手段設置位置に至る管路の一部を前記蒸発器内
に配設し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制
御手段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で
検出してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手
段を有するものである。
【0014】
【作用】本発明は、上記手段により次のような作用を有
する。
【0015】すなわち、凝縮器出口から減圧器出口に至
る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入
口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバ
イパス回路に上流側から順に補助減圧器、冷媒加熱手
段、冷媒温度検出手段を設け、冷媒加熱手段の加熱量を
制御する加熱量制御手段、冷媒温度検出手段により冷媒
温度を所定周期で検出してその変化量より飽和蒸気温度
を判別する判別手段を有することで、非共沸混合冷媒を
用いた冷凍サイクルにおいて、冷凍サイクルの構成を複
雑にすることなく圧縮機吸入冷媒の飽和蒸気温度を精度
よく検出することができ、これにより最適な冷凍サイク
ル制御の実現を図ることができる。
【0016】また、凝縮器出口から減圧器出口に至る管
路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入口に
至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバイパ
ス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、冷媒
温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒温度検出
手段設置位置に至る管路の一部と前記圧縮機出口から前
記凝縮器入口に至る管路の一部とを熱交換的に接続し、
前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制御手段、冷
媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検出してそ
の変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段を有する
ことで、冷凍サイクル中の熱を利用することができるの
で新たに加熱手段を付加することなく圧縮機吸入冷媒の
飽和蒸気温度を精度よく検出することができ、これによ
り最適な冷凍サイクル制御の実現を図ることができる。
【0017】また、凝縮器出口から減圧器出口に至る管
路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入口に
至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバイパ
ス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、冷媒
温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒温度検出
手段設置位置に至る管路の一部を前記蒸発器内に配設
し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制御手
段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検出
してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段を
有することで、高温の加熱源と熱交換せずにバイパス回
路の冷媒を過熱蒸気にすることができるので、短時間で
圧縮機吸入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく検出すること
ができ、これにより最適な冷凍サイクル制御の実現を図
ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参考
に説明する。なお、従来の技術の項で説明したものと同
一の機能を有するものには同一の番号を付して詳細な説
明は省略する。
【0019】図1は、本発明の第1の実施例における冷
凍サイクル図である。同図において、1は圧縮機、2は
凝縮器、3は電動膨張弁、4は蒸発器であり、これらは
順に環状に連結されており、冷媒として非共沸混合冷媒
を用いている。また、5は凝縮器2と電動膨張弁3とを
結ぶ管路に一端を接続し、他端を蒸発器4と圧縮機1と
を結ぶ管路に接続したバイパス回路であり、このバイパ
ス回路5には補助絞り6が設けられている。また、補助
絞り6の下流側には冷媒を加熱する加熱ヒータ7が取り
付けられている。さらに、バイパス回路5および圧縮機
1の吸入側の管路上にそれぞれ温度センサ8、9が配設
されている。10は、加熱ヒータのオン、オフを制御す
る加熱ヒータ制御回路であり、11は加熱ヒータ制御回
路10へ制御信号を送出し、温度センサ8で検出した温
度T1より飽和蒸気温度TSを算出する飽和蒸気温度算
出回路である。飽和蒸気温度算出回路11で算出された
TSと温度センサ9によって検出された温度T2とを弁
開度演算回路12に送出し、従来の技術の項で説明した
ように、ここで電動膨張弁3の開度を演算して弁開度信
号を送出し、この弁開度信号を受けて膨張弁駆動回路1
3にて電動膨張弁3の弁開度を制御する。
【0020】次に、この飽和蒸気温度検出回路での飽和
蒸気温度算出の方法について説明する。図2は、この冷
凍サイクルをP−h(モリエル)線図上にあらわしたも
ので、同図におけるA、Bの記号のポイントは、図1の
A、Bの位置の冷媒の状態を示す。ここで、加熱ヒータ
7がオフの場合、温度センサ8近傍の冷媒は図2のポイ
ントCの状態である。加熱ヒータ7をオンにすると、冷
媒は加熱されて冷媒の状態は矢印aの方向に移動し、ポ
イントDの状態となる。ここで再び加熱ヒータ7をオフ
にすると冷媒の状態は矢印bの方向に移動し、再びポイ
ントCの状態となる。この時、図2に示す等温線より明
らかなように、加熱域を移動するときは温度低下の速度
が大きく、2相域に入ると温度低下の速度が急に緩やか
になる。図3は、温度センサ8で検出した冷媒温度T1
の時間変化を示す。同図のTC、TDは、図2のC、D
のポイントの状態の冷媒温度である。同図から明らかな
ように、加熱ヒータ7がオフになると冷媒温度は急激に
低下するが、2相域に入ると温度低下が急に緩やかにな
る。この傾きが変化する時刻tsaの温度が飽和蒸気温
度TSである。従って、加熱ヒータ7がオフになってか
ら所定周期毎に温度センサ8で冷媒温度T1を検出し、
前回検出した冷媒温度T1との差の絶対値が所定値以下
になったときの温度を飽和蒸気温度とすることで検出可
能である。
【0021】次に、この飽和蒸気温度検出回路の具体的
な制御について説明する。図4は、飽和蒸気温度算出回
路11での制御のフロー図である。まず、弁開度演算回
路12より所定周期毎にTS送出の要求を受けると、加
熱ヒータ7をオンとする。そして、温度センサ8で検出
した温度T1が図2に示すTDまで上昇すると、加熱ヒ
ータ7をオフとして所定周期t1毎にT1を検出し、直
前に検出した温度Tmとの差(変化量)の絶対値|T1
−Tm|が所定値Kより小さくなると、この時の冷媒温
度T1が飽和蒸気温度TSであると判断してTS=T1
とし、TSの温度信号を弁開度演算回路12に送出す
る。
【0022】このように、冷媒として非共沸混合冷媒を
用いた場合でも、冷凍サイクルの構成を複雑にすること
なく圧縮機吸入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく検出する
ことができ、これにより最適な冷凍サイクル制御の実現
を図ることができる。
【0023】次に、本発明の第2の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図5は、本発明の第2の実
施例における冷凍サイクル図である。第1の実施例と異
なる点は、バイパス回路5上の補助絞り6、加熱ヒータ
7および加熱ヒータ制御回路10をなくし、バイパス回
路5上に膨張弁駆動回路13によって弁開度を制御可能
な電動膨張弁14を設け、その下流側の管路の一部を圧
縮機1と凝縮器2とを結ぶ管路と熱交換可能な熱交換部
15を設けたものである。
【0024】この飽和蒸気温度検出回路での温度飽和蒸
気温度算出の方法について説明する。本実施例では、圧
縮機1から吐出された高温の冷媒ガスによりバイパス回
路5の冷媒を加熱するため、加熱量の制御はできない。
従って、電動膨張弁14の弁開度を制御してバイパス回
路5を流れる冷媒の循環量を制御して第1の実施例と同
様に飽和蒸気温度を算出する。すなわち、最初に電動膨
張弁14の弁開度を小さくして、冷媒温度T1を図3に
おけるTDまで上昇させる。T1がTDまで上昇した
ら、次に所定周期毎に電動膨張弁14の弁開度を所定量
ずつ大きくし、冷媒温度T1を検出する。そうすると、
第1の実施例と同様に冷媒温度は急激に低下するが、2
相域に入ると温度低下が急に緩やかになる。この傾きが
変化する時刻tsaの温度が飽和蒸気温度TSである。
従って、冷媒温度T1がTDまで到達した後、所定周期
毎に温度センサ8で冷媒温度T1を検出し、前回検出し
た冷媒温度T1との差の絶対値が所定値以下になったと
きの温度を飽和蒸気温度とすることで検出可能である。
【0025】次に、この飽和蒸気温度検出回路の具体的
な制御について説明する。図6は、飽和蒸気温度算出回
路11での制御のフロー図である。まず、弁開度演算回
路12より所定周期毎にTS送出の要求を受けると、温
度センサ8で検出した温度T1が図2に示すTDに上昇
するまで所定周期t2毎に膨張弁駆動回路13に信号を
発して電動膨張弁14の弁開度をK2パルスずつ絞って
いく。そして、冷媒温度T1が図2に示すTDまで上昇
すると、所定周期t3毎に膨張弁駆動回路13に信号を
発して電動膨張弁14の弁開度を大きくしていくと共に
T1を検出し、直前に検出した温度Tmとの差(変化
量)の絶対値|T1−Tm|が所定値Kより小さくなる
と、この時の冷媒温度T1が飽和蒸気温度TSであると
判断してTS=T1とし、TSの温度信号を弁開度演算
回路12に送出する。
【0026】このように、冷媒として非共沸混合冷媒を
用いた場合でも、冷凍サイクル中の熱を利用することが
できるので新たに加熱手段を付加することなく圧縮機吸
入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく検出することができ、
これにより最適な冷凍サイクル制御の実現を図ることが
できる。
【0027】次に、本発明の第3の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図7は、本発明の第3の実
施例における冷凍サイクル図である。第2の実施例と異
なる点は、バイパス回路5上の電動膨張弁14の下流側
の管路の一部を蒸発器4内を通過させて冷媒を蒸発させ
る補助蒸発器16を設けたことである。
【0028】この飽和蒸気温度検出回路での温度飽和蒸
気温度算出の方法について説明すると、まず最初に電動
膨張弁14の弁開度を小さくして、冷媒温度T1を図3
におけるTDまで上昇させる。T1がTDまで上昇した
ら、次に所定周期毎に電動膨張弁14の弁開度を所定量
ずつ大きくし、冷媒温度T1を検出し、以下第2の実施
例と同様にしてTSを求めることができる。なお、具体
的な制御については図6に示す第2の実施例の制御のフ
ロー図と同じであるため説明は省略する。
【0029】第2の実施例においては、バイパス回路5
の冷媒は圧縮機1から吐出された高温の冷媒ガスにより
加熱されるため、図3に示すTDはかなり高温となるの
に対し、本実施例では冷媒を蒸発させるため、過熱域に
入っても雰囲気温度以上にはならず、従って比較的低温
で安定する。そのため、冷媒温度がTDからTSに到達
するまでの時間が短く、短時間で飽和蒸気温度TSを求
めることができる。
【0030】このように、冷媒として非共沸混合冷媒を
用いた場合でも、冷凍サイクル中の熱を利用することが
できるので新たに加熱手段を付加することなく圧縮機吸
入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく、しかも短時間で検出
することができ、これにより最適な冷凍サイクル制御の
実現を図ることができる。
【0031】なお、上記第1〜第3の実施例において
は、本発明の飽和蒸気温度検出回路で検出した飽和蒸気
温度をスーパーヒート制御に利用した場合について説明
したがそれに限定されるものではなく、例えば検出した
飽和蒸気温度より蒸発器の氷結を推定したり、飽和圧力
への換算式を作成しておき、検出した飽和蒸気温度より
圧縮機吸入圧力を算出して保護制御に利用する等、他の
制御にも利用可能である。
【0032】また、上記第1〜第3の実施例において
は、バイパス回路5の一端を凝縮器2の出口から減圧器
(電動膨張弁3)との入口に至る管路の一部に接続した
がこれに限定されるものではなく、液冷媒の割合が多く
て圧縮機1の吸入側より高圧となるところに接続すれ
ば、バイパス回路5の機能を有することができる。例え
ば減圧器が2つに分割されている場合はバイパス回路5
の一端を2つの減圧器間の管路の一部に接続してもよ
く、また減圧器がキャピラリチューブの場合ならば、キ
ャピラリチューブの入口から出口までの管路上のいずれ
かの位置へ接続してもよい。すなわち、バイパス回路の
一端を、凝縮器出口から減圧器出口に至る管路に接続す
ることで、本発明のバイパス回路の機能を有することが
できる。
【0033】また、ヒートポンプサイクルの場合は、四
方弁を切り換えて蒸発器と凝縮器が入れ替わっても、バ
イパス回路の一端を常に凝縮器出口から減圧器出口に至
る管路に接続するようにしておけば、本発明の飽和蒸気
温度検出回路を構成することが可能である。例えば、減
圧器を2つに分割して2つの減圧器間へバイパス回路の
一端を接続しておけば、凝縮器と蒸発器が入れ替わって
も常に中間圧の冷媒をバイパス回路に流すことができ
る。また、図8は、本発明の飽和蒸気温度検出回路をヒ
ートポンプサイクルに適用した場合の冷凍サイクル図の
一例を示す。同図において17、18は逆止弁であり、
19は四方弁である。このような冷媒回路を組めば、熱
交換器2aが凝縮器の時は冷媒は実線のように流れ、ま
た熱交換器4aが凝縮器の時は冷媒は破線のように流れ
る。従って、常に高圧の液冷媒をバイパス回路に流すこ
とができ、本発明の飽和蒸気温度検出回路を構成するこ
とが可能である。
【0034】また、上記第2および第3の実施例におい
ては、減圧量可変の補助減圧器については、電動膨張弁
を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、
減圧量を制御できるものであれば、他の方式のものを用
いてもよい。
【0035】また、本発明の飽和蒸気温度検出回路は、
フロン系冷媒に限らず非共沸混合冷媒であれば、他の冷
媒にも適用可能である。
【0036】
【発明の効果】上記実施例より明らかなように本発明の
冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路は、凝縮器出口か
ら減圧器出口に至る管路に一端を接続し、他端を蒸発器
出口から圧縮機入口に至る管路に接続したバイパス回路
を配設し、このバイパス回路に上流側から順に補助減圧
器、冷媒加熱手段、冷媒温度検出手段を設け、冷媒加熱
手段の加熱量を制御する加熱量制御手段、冷媒温度検出
手段により冷媒温度を所定周期で検出してその変化量よ
り飽和蒸気温度を判別する判別手段を有することで、非
共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクルにおいて、冷凍サイ
クルの構成を複雑にすることなく圧縮機吸入冷媒の飽和
蒸気温度を精度よく検出することができ、これにより最
適な冷凍サイクル制御の実現を図ることができる。
【0037】また、凝縮器出口から減圧器出口に至る管
路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入口に
至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバイパ
ス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、冷媒
温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒温度検出
手段設置位置に至る管路の一部と前記圧縮機出口から前
記凝縮器入口に至る管路の一部とを熱交換的に接続し、
前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制御手段、冷
媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検出してそ
の変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段を有する
ことで、冷凍サイクル中の熱を利用することができるの
で新たに加熱手段を付加することなく圧縮機吸入冷媒の
飽和蒸気温度を精度よく検出することができ、これによ
り最適な冷凍サイクル制御の実現を図ることができる。
【0038】また、凝縮器出口から減圧器出口に至る管
路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入口に
至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバイパ
ス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、冷媒
温度検出手段を設け、補助減圧器出口から冷媒温度検出
手段設置位置に至る管路の一部を前記蒸発器内に配設
し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量制御手
段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周期で検出
してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判別手段を
有することで、高温の加熱源と熱交換せずにバイパス回
路の冷媒を過熱蒸気にすることができるので、短時間で
圧縮機吸入冷媒の飽和蒸気温度を精度よく検出すること
ができ、これにより最適な冷凍サイクル制御の実現を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の飽和蒸気温度検出回路の第1の実施例
における冷凍サイクル図
【図2】同実施例におけるP−h線図上の冷凍サイクル
【図3】同実施例における冷媒温度の時間変化を示す特
性図
【図4】同実施例における制御のフロー図
【図5】本発明の飽和蒸気温度検出回路の第2の実施例
における冷凍サイクル図
【図6】同実施例における制御のフロー図
【図7】本発明の飽和蒸気温度検出回路の第3の実施例
における冷凍サイクル図
【図8】本発明の飽和蒸気温度検出回路をヒートポンプ
サイクルに適用した場合の冷凍サイクル図
【図9】従来の飽和蒸気温度検出回路の冷凍サイクル図
【図10】同飽和蒸気温度検出回路におけるP−h線図
上の冷凍サイクル図
【図11】スーパーヒート量と電動膨張弁の弁開度変更
量との関係図
【図12】従来の飽和蒸気温度検出回路における非共沸
混合冷媒を用いた場合のP−h線図上の冷凍サイクル図
【符号の説明】
1 圧縮機 2 凝縮器 2a 熱交換器 3 電動膨張弁(減圧器) 4 蒸発器 4a 熱交換器 5 バイパス回路 6 補助絞り(補助減圧器) 7 加熱ヒータ(冷媒加熱手段) 8 温度センサ(冷媒温度検出手段) 10 加熱ヒータ制御回路(加熱量制御手段) 11 飽和蒸気温度算出回路(判別手段) 13 膨張弁駆動回路(減圧量制御手段) 14 電動膨張弁(減圧量可変の補助減圧器) 15 熱交換部 16 補助蒸発器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 義典 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−101911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】冷媒として沸点が異なる2種類以上の冷媒
    を所定の比率で混合した非共沸混合冷媒を用い、圧縮
    機、凝縮器、減圧器、蒸発器を順に配管にて環状に連結
    して冷媒回路を構成し、凝縮器出口から減圧器出口に至
    る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入
    口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバ
    イパス回路に上流側から順に補助減圧器、冷媒加熱手
    段、冷媒温度検出手段を設け、前記冷媒加熱手段の加熱
    量を制御する加熱量制御手段、前記冷媒温度検出手段に
    より冷媒温度を所定周期で検出してその変化量より飽和
    蒸気温度を判別する判別手段を有する冷凍サイクルの飽
    和蒸気温度検出回路。
  2. 【請求項2】冷媒として沸点が異なる2種類以上の冷媒
    を所定の比率で混合した非共沸混合冷媒を用い、圧縮
    機、凝縮器、減圧器、蒸発器を順に配管にて環状に連結
    して冷媒回路を構成し、凝縮器出口から減圧器出口に至
    る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入
    口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバ
    イパス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、
    冷媒温度検出手段を設け、前記補助減圧器出口から前記
    冷媒温度検出手段設置位置に至る管路の一部と前記圧縮
    機出口から前記凝縮器入口に至る管路の一部とを熱交換
    的に接続し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧量
    制御手段、前記冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定
    周期で検出してその変化量より飽和蒸気温度を判別する
    判別手段を有する冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回
    路。
  3. 【請求項3】冷媒として沸点が異なる2種類以上の冷媒
    を所定の比率で混合した非共沸混合冷媒を用い、圧縮
    機、凝縮器、減圧器、蒸発器を順に配管にて環状に連結
    して冷媒回路を構成し、凝縮器出口から減圧器出口に至
    る管路に一端を接続し、他端を蒸発器出口から圧縮機入
    口に至る管路に接続したバイパス回路を配設し、このバ
    イパス回路に上流側から順に減圧量可変の補助減圧器、
    冷媒温度検出手段を設け、前記補助減圧器出口から前記
    冷媒温度検出手段設置位置に至る管路の一部を前記蒸発
    器内に配設し、前記補助減圧器の減圧量を制御する減圧
    量制御手段、冷媒温度検出手段により冷媒温度を所定周
    期で検出してその変化量より飽和蒸気温度を判別する判
    別手段を有する冷凍サイクルの飽和蒸気温度検出回路。
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