JP3175869B2 - 長期の被熱による色調悪化が抑制されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法 - Google Patents
長期の被熱による色調悪化が抑制されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法Info
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ニレンエーテル系樹脂粉体の製法に関する。さらに詳し
くは、繰り返し、または長期にわたって熱をうける場合
のポリフェニレンエーテル系樹脂において、長期の被熱
による色調悪化が抑制されたポリフェニレンエーテル系
樹脂の製法に関する。
式(3)
水素、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン基、炭化
水素オキシ基、置換炭化水素オキシ基、アルケニル基、
置換アルケニル基、アリル基、置換アリル基、フェニル
基、置換フェニル基を表す)で表される様なフェノール
類を、金属の塩と各種アミンとの組み合わせからなる触
媒を用いて、酸化重合する方法(特公昭42−3195
号公報、特公昭45−23555号、特開昭64−33
131号公報等)が良く知られている。
られるポリフェニレンエーテルは機械的性質、電気的性
質、耐熱性などに優れ、その上吸水性が低く近年熱可塑
性エンジニアリングプラスチックとして注目を集めてい
る。しかし、これらの長所と共に熱酸化劣化を受け易
く、色調の悪化が著しいという欠点をあわせ持っている
ために、熱酸化劣化を受けやすい用途に対しては使用が
制限されるという問題がある。この問題を回避するため
に、アミンや有機燐酸化合物等の種々の安定剤を用いる
提案がなされている。
脂自体を改質する方法も提案されている。例えば、特公
昭49−17679号公報、特公昭49−48197号
公報、特公昭53−12553号公報等は、ポリフェニ
レンエーテルのフェノール性水酸基を、エステルやエー
テル化等の方法で封鎖する事によって、熱酸化劣化性の
改良を提案している。
ポリフェニレンエーテル樹脂は、溶媒にポリフェニレン
エーテル樹脂を溶解した溶液から、キャスト成形によっ
て製造したフィルムでは、ある程度の改質効果が認めら
れるものの、溶融成形した試験片やフィルムで評価する
と、充分な安定効果が認められない。また、特開平2−
276823号公報にはポリフェニレンエーテル樹脂の
末端構造を6−クロマン環骨格とし、対熱酸化劣化の改
良法が開示されている。しかしかかる構造にしても繰り
返し溶融操作を繰り返すと、やはり熱酸化劣化による色
調の悪化を防ぐ事はできない。
ル系樹脂の優れた機械的性質、電気的性質、耐熱性等を
保持しつつ、ポリフェニレンエーテル系樹脂の熱酸化劣
化を目的に応じて抑制する必要がある。基本的には繰り
返し溶融操作を行う事による長期の熱酸化劣化を抑制す
る必要があり、しかもこの方法は簡単な方法で行ない得
る必要がある。
達成すべく鋭意検討した結果、本発明に至った。即ち、
本発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂をポリフェニ
レンエーテル系樹脂に対する良溶媒、貧溶媒もしくは良
溶媒と貧溶媒の混合溶媒中で、10〜220℃の範囲
で、該ポリフェニレンエーテル系樹脂に対して0.01
wt%以上の量の式(1)あるいは式(2)で表される
化合物とを接触加熱処理することを特徴とする熱酸化劣
化に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂を製造する方
法である。この方法によれば対熱酸化劣化性に優れたポ
リフェニレンエーテル系樹脂を容易に製造する事が可能
である。またこの方法によって製造されたポリフェニレ
ンエーテル系樹脂は次の式(4)、
ルキル基、アリル基、置換アリル基、フェニル基又は置
換フェニル基である。R1 ,R2 ,R3 はそれぞれ水
素、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン基、炭化水
素オキシ基、置換炭化水素オキシ基、アルケニル基、置
換アルケニル基、アリル基、置換アリル基、フェニル基
又は置換フェニル基を表す。またRB は水素またはフェ
ニレンエーテルユニットを表す)のような構造を有する
ものを含んだ共重合体ではないかと考えられ、対熱酸化
劣化性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂である。
以下に本発明を詳細に説明する。
樹脂とは、その繰り返し単位としてフェニレンエーテル
ユニットを含有するものとして定義され、特に限定はな
い。その代表的なものは一般式(5)
に水素、アルキル基、置換アルキル基、ハロゲン基、ア
リール基、置換アリール基、フェニル基又は置換フェニ
ル基である)で表されるフェニレンエーテルユニットか
らなっている。代表的なポリフェニレンエーテル樹脂の
単独重合体の代表例としては、ポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−
6−エチル1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,
6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ
(2−エチル−6−n−プロピル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジ−n−プロピル−1,
4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−n
−ブチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−
エチル−6−イソプロピル−1,4−フェニレン)エー
テル、ポリ(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−
フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−ヒドロ
キシエチル−1,4−フェニレン)エーテルまたはポリ
(2−メチル−6−クロロエチル−1,4−フェニレ
ン)エーテルなどのホモポリマーが挙げられる。
6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェ
ノールとの共重合体あるいはo−クレゾールとの共重合
体あるいは2,3,6−トリメチルフェノール及びo−
クレゾールとの共重合体等、ポリフェニレンエーテル構
造を主体としてなるポリフェニレンエーテル共重合体等
が挙げられる。また、本発明のポリフェニレンエーテル
系樹脂中には、本発明の主旨に反しない限り、従来ポリ
フェニレンエーテル樹脂中に存在させてもよいことが提
案されている他の種々のフェニレンエーテルユニットを
部分構造として含んでいても構わない。少量共存させて
もよい部分構造として提案されているものの例として
は、特開平1−297428号公報及び特開昭63−3
01222号公報に記載されている、2−(ジアルキル
アミノメチル)−6−メチルフェニレンエーテルユニッ
トや、2−(N−アルキル−N−フェニルアミノメチ
ル)−6−メチルフェニレンエーテルユニット等が挙げ
られる。また、ポリフェニレンエーテル樹脂の主鎖中に
ジフェノキノン等が少量結合したものも含まれる。さら
に、例えば特開平2−276823、特開昭63−10
8059、特開昭59−59724等に記載されてい
る、炭素−炭素二重結合を持つ化合物により変性された
ポリフェニレンエーテルも含むことができる。
脂の分子量としては、数平均分子量で1,000〜10
0,000であることが好ましい。より好ましい範囲
は、約6,000〜60,000のものである。本発明
中の数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーにより、標準ポリスチレンの検量線を用いて
求めたポリスチレン換算の数平均分子量である。このよ
うな分子量をかかるポリフェニレンエーテル樹脂が持っ
ている場合、本発明の方法によるポリフェニレンエーテ
ル樹脂の対熱酸化劣化の効果は、よりいっそう顕著であ
る。
ンエーテル樹脂は該当するフェノール化合物を、金属の
塩と各種アミンとの組み合わせからなる触媒を用いて、
酸化重合する方法(例えば特公昭42−3195号公
報、特公昭45−23555号公報、特開昭64−33
131号公報等)で得られる。重合に使用する溶媒はポ
リフェニレンエーテル樹脂に対する良溶媒と貧溶媒の混
合物である場合が一般的であるが、これらの比によって
は重合の全般にわたってポリフェニレンエーテル樹脂粒
子の析出を伴わない溶液重合にもなるし、重合後期にポ
リフェニレンエーテル樹脂粒子が析出する沈澱重合にも
なる。
リフェニレンエーテル系樹脂に対する良溶媒、貧溶媒も
しくは良溶媒と貧溶媒の混合溶媒中、10〜220℃の
範囲で該ポリフェニレンエーテル系樹脂に対して、0.
01wt%以上の量の式(1)あるいは式(2)で表さ
れる化合物とを接触加熱処理する。本発明に於いては、
ポリフェニレンエーテル系樹脂が溶液状態、スラリー状
態共に使用する事ができる。このような混合物を調製す
る際、沈澱重合の場合は重合混合物をそのまま、又はそ
れを触媒除去、副生成物除去の処理を施したスラリーを
用いる事ができる。溶液重合の場合には重合終了後、重
合溶液をそのまま、又はそれを触媒除去、副生成物除去
の処理を施した溶液を用いる事ができる。
の粉体等として得られている場合には、これを本発明に
よるような有機溶媒中に溶解、もしくはスラリー状に分
散させ接触加熱処理を施す事ができる。本発明に使用で
きるポリフェニレンエーテル樹脂に対する良溶媒として
は例えば、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、塩化メチレン、クロロホル
ム、1,2−ジクロルエタン、クロルベンゼン、ジクロ
ルベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ニトロベンゼンの
様なニトロ化合物が使用でき、またポリフェニレンエー
テル樹脂に対する貧溶媒としては例えば、水、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジエチルエ
ーテルの様なエーテル類、酢酸エチル等のエステル類、
ジメチルホルムアミド等のアミド類等を使用する事が一
般的であるが、特にこれらの例に限定されない。更にこ
れら良溶媒と貧溶媒の混合溶媒を使用する事ができる。
独で、もしくはポリフェニレンエーテル樹脂の良溶媒、
貧溶媒の組み合わせの中から、安全性、経済性、操作性
に優れる溶媒を使用すべきである。例えば芳香族炭化水
素とアルコールの混合溶媒等が好ましく用いられる。本
発明におけるポリフェニレンエーテル樹脂の濃度は混合
物重量中、0.1〜80wt%で行うことが好ましく、
特に好ましくは5〜30wt%の範囲である。
触媒や触媒除去、副生成物除去の目的で使用した小量の
試薬等が含まれていても構わない。本発明に用いる式
(1)で表されるような化合物は例えば、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチル
アルデヒド、アクロレイン、ベンズアルデヒド等が挙げ
られる。また、式(2)で表されるような化合物として
は例えば、トリオキサン、ポリオキシメチレン等であ
る。好ましくはホルムアルデヒド、トリオキサン、ポリ
オキシメチレンを使用する事である。
害しない範囲においてポリフェニレンエーテル樹脂以外
に他種ポリマーを含有させる事ができる。この他種ポリ
マーとは例えば、無置換及び置換ビニルモノマーの重合
体、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエステル、ポリカ
ーボネート、ポリアリレート、ポリイミド等の熱可塑性
樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂等である。
フェニレンエーテル樹脂に対する良溶媒と貧溶媒の組成
にもよるが、10〜220℃の範囲で行うことが好まし
い。加熱処理する温度が10℃より低いと実質的に処理
したポリフェニレンエーテル樹脂の対熱酸化劣化は処理
前と比較して何等変化しない。また加熱処理する温度が
220℃より高いと対熱酸化劣化挙動は処理前に比較し
て悪くなる可能性がある。加熱処理する温度は望みの対
熱酸化劣化挙動が得られるように加熱処理する温度を適
切に選択すべきである。
らでも良いが撹拌下で行うことが好ましく、撹拌機能ま
たは液循環装置の付いた容器を用いるのが好ましい。ま
たニーダーの様な反応機を用いる事もできる。加熱処理
を行う時間は加熱処理を行う温度にもより一概にはいえ
ないが、一般的には数分から一時間程度であり、あまり
長くしても意味がない。
なるべく不活性ガス雰囲気で行うことが望ましいが酸
素、空気の存在下で処理してもかまわない。不活性ガス
は一般に窒素、アルゴン、ヘリウム等が使用される。こ
のように加熱処理を行う、この方法によれば対熱酸化劣
化性に優れたポリフェニレンエーテル系樹脂を容易に製
造する事が可能であり工業的に多くの利点がある。
ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルについて本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によ
ってなんら制限されるものではない。 (サンプルの調製)原料のポリフェニレンエーテルは特
開昭64−33131号公報に記載されている方法に従
って、溶媒にキシレンとメタノールを使用し、ジブチル
アミンの存在下で2,6−キシレノールを酸化カップリ
ング重合して製造し、エチレンジアミン4酢酸4ナトリ
ウム塩を含むメタノールをポリフェニレンエーテル樹脂
の約3倍量添加して40℃で温洗浄後濾別し、触媒と副
生成物を除去した。このウェットポリマーを適量のメタ
ノールとキシレン混合溶媒中に分散させ、ポリフェニレ
ンエーテル樹脂粒子を含むスラリーを得た。このスラリ
ー中の溶媒組成はキシレン:メタノール=60:40重
量比であった。また得られたこのポリフェニレンエーテ
ル樹脂スラリー中のポリフェニレンエーテル樹脂濃度は
20wt%であった。このポリフェニレンエーテル樹脂
スラリーをAとする。
マーにメタノールとキシレンを適量添加してポリフェニ
レンエーテルのスラリーを調製した。このスラリー中の
溶媒組成はキシレン:メタノール=43:57重量比で
あった。また得られたこのポリフェニレンエーテル樹脂
スラリー中のポリフェニレンエーテル樹脂濃度は20w
t%であった。このポリフェニレンエーテル樹脂スラリ
ーをBとする。
マーにメタノールとキシレンを適量添加してポリフェニ
レンエーテルのスラリーを調製した。このスラリー中の
溶媒含量はキシレン:メタノール=23:77重量比で
あった。また得られたこのポリフェニレンエーテル樹脂
スラリー中のポリフェニレンエーテル樹脂濃度は20w
t%であった。このポリフェニレンエーテル樹脂スラリ
ーをCとする。
にて行った。次にCを濾別し真空下乾燥させたサンプル
を用意した。この乾燥ポリフェニレンエーテル樹脂粉体
をDとする。これらのサンプルについてホルムアルデヒ
ドとの接触加熱処理を次の実施例で行った。なお測定は
以下の条件で行った。
電子(株)製のGX−270でCDCl3 を溶媒として
測定し、テトラメチルシランを基準として用いる。 ポリフェニレンエーテルの色調はカラー・インデック
スで定義し以下のように測定する。310℃で圧縮成形
したポリフェニレンエーテル0.5gをクロロホルムに
溶解し、全量を10mlとし、25℃にて480nmで
の吸光度を測定し、下記式で算出する。このカラー・イ
ンデックスの値は、ポリフェニレンエーテルの熱酸化の
程度を評価する手段として使用され、値の低い方が加熱
によるポリフェニレンエーテルの着色が少なく色調に優
れる事を意味する。
ル樹脂は 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル分析により
3.31ppm付近に特徴的なシングレットシグナルを
得るのでこれによって知ることができる。
も同様の効果を得ることができる。
Aにポリフェニレンエーテル乾燥重量に対して1wt%
のホルムルデヒドを添加してこの混合物を300mlオ
ートクレーブにて撹拌しながら90℃で30分間加熱処
理を行った。加熱処理終了後室温まで冷却したのち反応
混合物を濾別し、真空下1時間乾燥させた。
で圧縮成形しカラー・インデックスを測定したところ
3.1であった(1回目の加熱)。1回目の加熱を施し
たポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう
一度310℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定
したところ、4.8であった(2回目の加熱)。2回目
の加熱を施したポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で
粉砕し、もう一度310℃で圧縮成形しカラー・インデ
ックスを測定したところ、6.1であった(3回目の加
熱)。これらの結果を表1に示した。又これらのポリフ
ェニレンエーテルの 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル測
定を行い、3.31ppmにシングレットシグナルが存
在するかどうかを確認した。この結果も合わせて表1に
示した。
Bにポリフェニレンエーテル乾燥重量に対して1wt%
のホルムルデヒドを添加してこの混合物を300mlオ
ートクレーブにて撹拌しながら120℃で30分間加熱
処理を行った。加熱処理終了後室温まで冷却したのち反
応混合物を濾別し、真空下1時間乾燥させた。
圧縮成形しカラー・インデックスを測定したところ3.
0であった(1回目の加熱)。1回目の加熱を施したポ
リフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう一度
310℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定した
ところ、4.1であった(2回目の加熱)。2回目の加
熱を施したポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕
し、もう一度310℃で圧縮成形しカラー・インデック
スを測定したところ、5.2であった(3回目の加
熱)。これらの結果を表1に示した。又これらのポリフ
ェニレンエーテルの 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル測
定を行い、3.31ppmにシングレットシグナルが存
在するかどうかを確認した。この結果も合わせて表1に
示した。
Cにポリフェニレンエーテル乾燥重量に対して1重量%
のホルムルデヒドを添加してこの混合物を300mlオ
ートクレーブにて撹拌しながら140℃で30分間加熱
処理を行った。加熱処理終了後室温まで冷却したのち反
応混合物を濾別し、真空下1時間乾燥させた。
圧縮成形しカラー・インデックスを測定したところ2.
9であった(1回目の加熱)。1回目の加熱を施したポ
リフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう一度
310℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定した
ところ、3.8であった(2回目の加熱)。2回目の加
熱を施したポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕
し、もう一度310℃で圧縮成形しカラー・インデック
スを測定したところ、4.9であった(3回目の加
熱)。これらの結果を表1に示した。又これらのポリフ
ェニレンエーテルの 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル測
定を行い、3.31ppmにシングレットシグナルが存
在するかどうかを確認した。この結果も合わせて表1に
示した。
ないで得たポリフェニレンエーテル樹脂粉体である。こ
のポリフェニレンエーテルを310℃で圧縮成形し、カ
ラー・インデックスを測定したところ3.0であった
(1回目の加熱)。1回目の加熱を施したポリフェニレ
ンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう一度310℃で
圧縮成形しカラー・インデックスを測定したところ、1
3.3であった(2回目の加熱)。2回目の加熱を施し
たポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう
一度310℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定
したところ、19.2であった(3回目の加熱)。これ
らの結果を表1に示した。又これらのポリフェニレンエ
ーテルの 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル測定を行い、
3.31ppmにシングレットシグナルが存在するか否
かを確認した。この結果も合わせて表1に示した。
燥粉末をトルエン/メタノール=90/10重量比の溶
媒に溶解させポリフェニレンエーテル樹脂が15wt%
の溶液とした。この溶液にポリフェニレンエーテル乾燥
重量に対して1wt%のホルムルデヒドを添加してこの
混合物を300mlオートクレーブにて撹拌しながら1
90℃で30分間加熱処理を行った。加熱処理終了後室
温まで冷却したのち反応混合物にメタノールを添加して
ポリフェニレンエーテルを沈澱させこれを濾別し、真空
下1時間乾燥させた。
℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定したところ
3.4であった(1回目の加熱)。1回目の加熱を施し
たポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で粉砕し、もう
一度310℃で圧縮成形しカラー・インデックスを測定
したところ、5.1であった(2回目の加熱)。2回目
の加熱を施したポリフェニレンエーテルを凍結粉砕機で
粉砕し、もう一度310℃で圧縮成形しカラー・インデ
ックスを測定したところ、6.3であった(3回目の加
熱)。これらの結果を表1に示した。又これらのポリフ
ェニレンエーテルの 1H−核磁気共鳴吸収スペクトル測
定を行い、3.31ppmにシングレットシグナルが存
在するか否かを確認した。この結果も合わせて表1に示
した。
の悪化を引き起こすことなく熱劣化に対して極めて安定
なポリフェニレンエーテル系樹脂を提供することができ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリフェニレンエーテル系樹脂をポリフ
ェニレンエーテル系樹脂に対する良溶媒、貧溶媒もしく
は良溶媒と貧溶媒の混合溶媒中、10〜220℃の範囲
で、該ポリフェニレンエーテル系樹脂に対して0.01
wt%以上10wt%以下の量の式(1)又は(2) RA −CHO (1) (式中RA は水素、アルキル基、置換アルキル基、アリ
ル基、置換アリル基、フェニル基又は置換フェニル基で
ある。) (CH2 O)X (2) (式中xは2以上の整数でCH2 Oユニットは環化、非
環化構造を有する)で表されるアルデヒド類化合物とを
接触処理することを特徴とするポリフェニレンエーテル
系樹脂を製造する方法。 - 【請求項2】 式(1)で表されるアルデヒドがホルム
アルデヒドである特許請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 ポリフェニレンエーテル系樹脂が、ポリ
−(2,6−ジメチル−1,4フェニレン)エーテルで
ある特許請求項1記載のポリフェニレンエーテル系樹脂
の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04509293A JP3175869B2 (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 長期の被熱による色調悪化が抑制されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法 |
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JP04509293A JP3175869B2 (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 長期の被熱による色調悪化が抑制されたポリフェニレンエーテル樹脂の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06256501A JPH06256501A (ja) | 1994-09-13 |
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