JP3174869B2 - 目標物体追尾装置 - Google Patents

目標物体追尾装置

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JP3174869B2
JP3174869B2 JP23739092A JP23739092A JP3174869B2 JP 3174869 B2 JP3174869 B2 JP 3174869B2 JP 23739092 A JP23739092 A JP 23739092A JP 23739092 A JP23739092 A JP 23739092A JP 3174869 B2 JP3174869 B2 JP 3174869B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ等の撮像手段で
得られた入力画像データと、記憶手段内に記憶された参
照画像データとの間で残差演算を行い、この撮像手段の
視野領域内において所定の目標物体を追尾する目標物体
追尾装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の目標物体追尾装置としては、た
とえば特公昭60−33350号公報、特公昭61−1
9076号公報に開示されたものがある。これらは、予
め記憶した参照画面と、撮像装置から供給される画像信
号をA/D変換した入力画面との相関係数を求め、この
相関係数の最大値を与える座標を検出して所定の目標物
体を追尾する。この際、追尾動作の実時間化を目的とし
て、入力画面内に相関演算用の領域を設け、この領域内
において参照画面との相関係数演算を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の目標物体追尾装置にあっては、相関演算用の領
域は、前回の追尾動作により得られた目標物体の位置を
中心にして設定されるか、あるいは入力画面内で固定さ
れていたので、スポーツシーンなど動きの速い目標物体
はこの相関演算用の領域から目標物体が外れてしまうお
それがあり、その位置を追尾することが困難であった。
また、スポーツシーンなどでは目標物体の形状が変化し
たり(たとえば正面向きが横向きになる)、あるいは目
標物体の輝度が変化する(たとえば日向から日陰へ移動
する)と、予め記憶されている参照画像との相関演算に
よっては目標物体の位置を追尾できない場合が生じてい
た。
【0004】本発明の目的は、動きの速い目標物体の位
置を迅速かつ確実に追尾することの可能な目標物体追尾
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応付けて説明すると、請求項1の発明は、被写界
を測光して複数の色成分を有する入力画像データを出力
する撮像手段101と、撮影手段101の出力に基づい
て、追尾すべき目標物体の画像データとなる参照画像デ
ータを記憶する記憶手段102と、入力画像データおよ
び参照画像データの最小残差量を算出する演算手段10
3と、最小残差量に基づいて目標物体の位置を検出する
位置検出手段104とを備えた目標物体追尾装置に適用
される。そして、参照画像データが含まれる領域に隣接
する隣接領域を被写界内に設定する隣接領域設定手段1
07と、参照画像データおよび隣接領域に含まれる入力
画像データの残差値を複数の色成分別に算出し、この残
差値の最小値が最も大きくなる色を検出する残差値色検
出手段109と、残差値色検出手段109により検出さ
れた色を選択する色選択手段105とを備え、演算手段
103は、色選択手段105により選択された色の成分
について最小残差量を演算することにより、上述した目
的を達成する。請求項2の発明は、請求項1に記載の目
標物体追尾装置において、隣接領域設定手段107は、
参照画像データが含まれる領域を所定数の画素に対応し
てずらすことにより隣接領域を被写界内に設定すること
を特徴とする。請求項3の発明は、請求項2に記載の目
標物体追尾装置において、隣接領域設定手段107は、
参照画像データが含まれる領域を上下左右、および左右
斜め上下にそれぞれ1画素分ずらすことにより隣接領域
を被写界内に設定することを特徴とする。
【0006】
【作用】−請求項1− 色選択手段105は、参照画像データ、および参照画像
データが含まれる領域に隣接する隣接領域に含まれる入
力画像データについて複数の色成分別に算出される残差
値の最小値が最も大きくなる色を選択し、演算手段10
3は、この色選択手段105により選択された色の成分
について最小残差量を演算する。色選択手段105によ
り、複数存在する色の中から1つの色を選択すれば、演
算手段103により全ての色成分について最小残差量を
算出する場合に比較して、演算手段103における演算
手順の省略、演算時間の短縮を図ることができる。
【0007】
【実施例】
(一実施例)図2は、本発明による目標物体追尾装置の
一実施例が内蔵されたカメラを示す概略図である。図に
おいて、1は銀塩写真に適用される一眼レフカメラ(以
下、単にカメラと称する)であり、このカメラ1におい
て、被写体からの光はカメラ1前部の撮影レンズ2を通
り、ミラー3により上方に向けて反射されてスクリーン
4上で結像される。撮影者は、このスクリーン4上に結
像した被写体像をプリズム5および接眼レンズ9を通し
て観察する。また、スクリーン4上の被写体像は再結像
レンズ6により撮像センサ7上に結像され、この撮像セ
ンサ7からの出力はマイクロコンピュータ等を内蔵する
演算装置8によって処理される。演算装置8は不図示の
記憶素子を備え、この記憶素子内にはテンプレートとな
る参照画像がデジタルデータとして記憶される。
【0008】図3は、撮像センサ7の詳細を示す図であ
る。図3に示すように、撮像センサ7はマトリクス状に
配列された複数(図示例では18列×12行)の画素1
0を備えており、撮影者が観察する被写界像と等価な像
がこの撮像センサ7上に結像される。図中、Aは撮影者
が観察する被写界全体(すなわち撮像センサ7全体)に
対応する視野領域、Bは目標物体検出位置を示す追尾領
域であり、本実施例では追尾領域Bは4列×4行の画素
から構成されている。各画素10は、図4に示すように
さらに3つの細画素11a〜11cに分割されており、
これら細画素11a〜11cのそれぞれに図示のごとく
RGB3原色フィルター(不図示)が設けられることに
より、被写体像のRGB出力が得られる。
【0009】次に、図5〜図6、図9〜図10のフロー
チャートおよび図11〜図16を参照して、本実施例の
カメラ1の動作について説明する。 (1) 色選択処理 図5のフローチャートに示すプログラムは、撮影者が被
写体像を観察して目標となる被写体を追尾領域B内に捉
えた段階で、たとえば不図示のレリーズボタンを半押し
する等の動作で撮影者が被写体捕捉を指令することによ
り開始する。なお、プログラム開始時においては、図3
に示すように追尾領域Bは視野領域Aの略中央に位置し
ているものとする。
【0010】まず、ステップS1では追尾領域B内の各
画素のRGB出力を撮像センサ7から得る。追尾領域B
内のRGB出力は、演算装置8内の不図示の一時記憶素
子内に格納される。サブルーチンSR1では、ステップ
S1で得られた追尾領域B内のRGB出力の中からいず
れか1つの色出力を選択する色選択処理が行われる。
【0011】色選択処理の詳細は図6のフローチャート
に示される。ステップS101では、ステップS1で得
られた追尾領域B内のRGB出力を各色毎に加算する。
ステップS102では、ステップS101で得られた加
算結果の最大値を求め、この最大値が得られた色(R、
G、Bのいずれか)を検出、選択する。以降、選択され
た色をαで示す。この後、プログラムは図5のメインル
ーチンに戻る。
【0012】ステップS2では、追尾領域B内のRGB
出力のうちサブルーチンSR1で選択された色αの出力
をBij(i,j=1〜4)とおき、演算装置8内の不図
示の記憶素子内に行列形式で格納する。この値Bijが、
位置を追尾すべき目標被写体(目標物体)が含まれる参
照画像データである。
【0013】(2) 演算領域設定 ステップS3では、視野領域A内の各画素の色αの出力
を撮像センサ7から得る。視野領域A内の色αの出力
は、演算装置8内の不図示の一時記憶手段に格納され
る。ステップS4では追尾領域Bの速度ベクトルおよび
加速度ベクトルを算出する。図11に示すように、追尾
領域Bは目標被写体の移動に連れて視野領域A内で移動
し、後述のステップS9で目標被写体を検出する毎にそ
の位置が設定される。速度ベクトルV(vx,vy)は、
ステップS9における目標被写体検出間隔の間に追尾領
域Bが移動した行方向(以下Y方向ともいう)および列
方向(以下X方向ともいう)の画素数で定義される。ま
た、加速度ベクトルAC(ax,ay)は、互いに隣り合
う速度ベクトルV1、V2(図11参照)の行方向および
列方向の変化量(ax=v1x−v2x、ay=v1y−v2y
で定義される。
【0014】ステップS5では、ステップS4で算出さ
れた速度ベクトルVの各成分の変化量(すなわち加速度
ベクトルの各成分)の絶対値|v1x−v2x|、|v1y−v
2y|が予め定められた閾値T1より小さいか否かが判定さ
れ、判定が肯定されるとプログラムはステップS6へ移
行し、判定が否定されるとステップS7へ移行する。閾
値T1は、目標被写体がほぼ等速で移動しているか否か
を判定するためのものであり、速度ベクトルの測定誤差
等に応じて適宜設定される。ステップS6では、速度ベ
クトルV1、V2の変化量が閾値T1以下の小さい値であ
るから目標被写体は次回もほぼ同じ速度ベクトルをもっ
て移動するものと仮定し、図11に示すようにV0=V1
とおいて現在の追尾領域Bの位置から速度ベクトルV0
だけずれた位置に演算領域C(演算領域については後述
する)を設定する。この後、プログラムはステップSR
2へ移行する。
【0015】次に、ステップS7では、ステップS4で
算出された加速度ベクトルACの絶対値が予め定められ
た閾値T2より大きいか否かが判定され、判定が肯定さ
れるとプログラムはステップS8へ移行し、判定が否定
されるとサブルーチンSR2へ移行する。閾値T2は、
目標被写体の速度が急激に変化しているか否かを判定す
るためのものであり、演算領域の大きさ等に応じて適宜
設定される。ステップS8では、加速度ベクトルACの
値が閾値T2以上の大きい値であるから目標被写体の動
きは不確定である(速度がより早まるかもしれず、ある
いは突然停止するかもしれない、など)とし、V0=V1
とおいて現在の追尾領域Bの位置から速度ベクトルV0
だけずれた位置に通常の演算領域より大きい演算領域C
(たとえば行、列ともに2倍、あるいはそれ以上)を設
定する。
【0016】(3) 最小残差量演算 サブルーチンSR2では最小残差量演算が行われる。最
小残差量演算の詳細は図9のフローチャートに示され
る。まず、ステップS201では初期設定が行われる。
具体的には、図12に示す演算領域C内の左上隅に検出
領域を設定し、カウンタnに1を代入する。図12は追
尾領域、演算領域および検出領域の位置関係を示す図で
ある。図12において、Cは目標被写体が検索される領
域を示す演算領域である。図示例では追尾領域Bを中心
としてこの追尾領域Bより行方向、列方向ともに1画素
分だけ広い領域に演算領域Cが設定されているが、後述
のごとく演算領域Cの大きさは図示例に限定されない。
Dは追尾領域Bとの残差演算が行われる領域を示す検出
領域であり、追尾領域Bと等しい4列×4行の画素から
構成されている。
【0017】ステップS203では、ステップS201
で設定された検出領域D内の色αの出力Dij(i,j=
1〜4)をステップS3で求めた視野領域Aの出力から
求める。図12に示す領域が設定されている場合におけ
る追尾領域Bおよび検出領域D内の色αの出力Bij(こ
れは参照画像データでもある)、Dijの位置関係を図1
3に示す。
【0018】ステップS204では、参照画像データB
ijおよび検出領域Dの出力Dijの残差量が演算される。
残差量は、対応する(つまり添字が共通の)画素単位で
の各出力間の差の総和、すなわちΣΣWij|Bij−Dij|
(ここに、ΣΣはi=1〜4、j=1〜4までの総和を
示す)により定義される。Wijは重み係数であり、残差
量が絶対差を演算する際にその情報量が減少し、加えて
総和を演算する際にさらに情報量が減少するために目標
被写体が存在しない箇所で残差量が最小となる(疑似マ
ッチングと呼ぶ)ことを防ぐためのものである。重み係
数Wijは、参照画像データBijにおいて中央に近い画素
ほど目標被写体の重要なデータを与える確率が高いこと
を考慮して、中央に近い画素ほど大きくし、その値は経
験的に定められる。一例としてi,jともに2,3のど
ちらかであればWij=2、それ以外はWij=1とされ
る。残差量は、演算領域C内での演算回数nとともに変
数Sumnとして演算装置8内の記憶素子内に格納され
る。
【0019】ステップS205では、次の残差量演算の
ために検出領域Dを移動させ、カウンタnを1つインク
リメントする。すなわち、検出領域Dを図12、図13
に示す位置から1画素分右へずらし、検出領域Dがすで
に演算領域Cの右端に位置しているときは1画素分下へ
ずらすとともに演算領域Cの左端に位置させる。このよ
うにして、検出領域Dは図12、図13において左から
右へ、上から下へ1画素毎に順次移動する。図13に示
す位置から検出領域Dを1画素分右へずらした状態にお
ける追尾領域Bおよび検出領域D内の色αの出力Bij
ijの位置関係を図14に示す。
【0020】ステップS206ではカウンタnの値が最
終値(図示例ではn=10)に至ったか否かが判定さ
れ、判定が肯定されるとプログラムはステップS207
へ移行し、判定が否定されるとステップS203へ戻っ
て上述の処理を繰り返す。このようにして、検出領域D
を移動させながら参照画像データとの間で残差演算を繰
り返し、9個の残差量を演算する。残差量演算終了時に
おける追尾領域Bおよび検出領域D内の色αの出力
ij、Dijの位置関係を図15に示す。
【0021】ステップS207では、Sumn(n=1
〜9)のうち最小値(最小残差量)を与えるSumn
検出する。ステップS208では、Sumnの最小値を
与える検出領域D内に目標被写体が存在するものと判断
し、この検出領域Dの位置を算出する。この後は、図5
のメインルーチンに戻る。
【0022】(4) 追尾領域移動、次回演算領域設定 ステップS9では、サブルーチンSR2によって算出さ
れた目標被写体を含む検出領域Dの位置に追尾領域Bを
移動する。これにより、移動する目標被写体の追尾が行
える。また、本実施例では、図11に示すように速度ベ
クトルVおよび加速度ベクトルACの算出のために過去
の追尾領域Bの位置を必要とするため、過去2回分の追
尾領域Bの位置が記憶素子内に記憶される。
【0023】サブルーチンSR3では、次回演算領域設
定が行われる。これは、図16に示すように、演算領域
Cが追尾領域Bより何画素分大きいかを示す画素幅につ
いて列方向の画素幅をSx、行方向の画素幅をSyとする
と、残差量演算回数nとSx、Syとの間には n=(2Sx+1)×(2Sy+1) という関係が存在し、目標被写体を見失わないように演
算領域Cを大きくすると残差量演算回数nが増加して目
標被写***置算出までの時間を長く必要とし、その結果
として目標被写体を見失うことがある、という二律背反
的状況があるため、サブルーチンSR2で算出された最
小残差量に基づいて最適な演算領域Cの大きさを設定す
るためのものである。
【0024】次回演算領域設定の詳細は図10のフロー
チャートに示される。まず、ステップS301では、サ
ブルーチンSR2で求められた最小残差量が閾値T3
り大きいか否かが判定され、判定が肯定されるとプログ
ラムはステップS302へ移行し、判定が否定されると
ステップS305へ移行する。ステップS302、S3
03では、最小残差量が閾値T3以上の大きな値である
から目標被写体の動作が大きいものと仮定し、演算領域
Cを拡張する作業が行われる。すなわち、演算領域Cの
列方向および行方向の画素幅Sx、Syに(最小残差量/
3+定数)の値を代入する。ステップS301におい
て最小残差量>T3なる判定がされていることより(最
小残差量/T3)の項は1以上の値をとり、最小残差量
の増加に比例して増加する。ついでステップS304で
は、拡張された演算領域Cの大きさを安定させるため
に、閾値T3を所定量だけ増加させる。一方、ステップ
S305、306では、最小残差量が閾値T3以下の小
さな値であるから目標被写体の動作が小さいものと仮定
し、演算領域Cの列方向および行方向の画素幅Sx、Sy
をそれぞれ1画素ずつ縮小する作業が行われる。ついで
ステップS307では、閾値T3を所定量だけ減少させ
て以降の目標被写体の動作に備える。この後、プログラ
ムはメインルーチンに戻る。
【0025】(5) 参照画像更新 ステップS10では、サブルーチンSR2で求められた
最小残差量が上述の閾値T3より大きいか否かが判定さ
れ、判定が肯定されるとプログラムはステップS3に戻
り、上述の処理を繰り返す。一方、判定が否定されると
プログラムはステップS11に移行する。
【0026】ステップS11では、参照画像の更新処理
が行われる。参照画像更新は、目標被写体の連続的な変
化(例えば正面顔から横顔)に対応するために画像を入
力するたびに参照画像データの何分の1かを新しいデー
タを含んだ形で更新する。このステップでは、参照画像
データBijに次式 Bij=(1−k)Bij+kDij (i,j=1〜4) で与えられる値を代入する。ここに、0≦k≦1、通常
はk=0.1〜0.2程度で与えられる経験値である。また、
ijは、サブルーチンSR2においてSumnが最小値
をとる検出領域Dのデータである。但し、目標被写体の
動きが激しいとき、または目標被写体の前方を障害物が
通過するなどの場合、参照画像の更新作業を行うと本来
の目標被写体以外のデータが取り込まれてしまうため、
上述のステップS10で示すように最小残差量が閾値T
3より大きい場合に更新処理を禁止する。以後、プログ
ラムはステップS3に戻って上述の処理を繰り返す。
【0027】以上の動作により、カメラ1により撮像さ
れる目標被写体のファインダ画面内の位置を追尾するこ
とができる。ここで、本実施例では、撮像センサ7から
のRGB出力のうち1つの色αについての出力を選択し
て残差演算を行っているので目標被写体検出のための演
算時間を全体として短縮でき、これにより、スポーツシ
ーンなど動きの速い目標被写体であってもその位置を迅
速に追尾することができる。しかも、最大出力が得られ
る色αを選択することにより目標物体を検出するために
特徴的な色を選択でき、色出力選択による情報量減少を
補って確実な位置検出が可能となる。さらに、位置検出
の度に参照画像データを部分的に更新しているので、目
標被写体の連続的変化あるいは目標被写体の輝度変化が
あっても確実に目標被写体を捕捉することができ、確実
な位置検出が可能となる。しかも、本実施例では、撮像
センサ7に対応する視野領域A内に演算領域Cを設け、
目標被写体の速度、加速度を計測して演算領域Cの位置
を予測しており、また最小残差量の大きさによって演算
領域Cの大きさを最適に制御することで上述した従来例
のように目標被写体を見失うといった事態を防ぐことが
でき、確実な目標被写体追尾が可能となる。これによ
り、画面全体について残差量を求める必要がなくなるこ
ととあいまって、スポーツシーンなど動きの速い目標被
写体であってもその位置を確実かつ迅速に追尾すること
ができる。
【0028】(変形例)色選択は、上述の一実施例に示
すように最大出力が得られる色αを選択する手法のみな
らず、他の好適な手法も採用できる。図7は、色選択処
理の他の例を示すフローチャートである。ステップS4
01では、ステップS1で得られた追尾領域B内のRG
B出力を各色毎に加算する。ステップS402では、図
17に示すように追尾領域Bの上下左右にそれぞれ隣接
し、この追尾領域Bと同様に4列×4行の画素から構成
される4つの隣接領域B1〜B4内のそれぞれのRGB出
力を各色毎に加算する。ステップS403では、ステッ
プS401およびS402で得られた追尾領域B内の加
算結果およびそれぞれの隣接領域B1〜B4内の加算結果
の差を各色毎に求め、その最大値が得られた色(R、
G、Bのいずれか)を検出、選択する。この後、プログ
ラムは図5のメインルーチンに戻る。
【0029】図8は、色選択処理のまた他の例を示すフ
ローチャートである。ステップS501では、追尾領域
Bと同様に4列×4行の画素から構成され、この追尾領
域Bから上下左右、および左右斜め上下にそれぞれ1画
素分ずらして配置された8つの検出領域および追尾領域
の各々の残差量を各色毎にそれぞれ求める。ステップS
502では、ステップS501で得られた8つの残差量
の最小値を各色毎に求める。ステップS503では、ス
テップS502で得られた残差量の最小値から、その最
大値となる色(R、G、Bのいずれか)を検出、選択す
る。この後、プログラムは図5のメインルーチンに戻
る。
【0030】なお、本発明の目標物体追尾装置は、その
細部が上述の実施例に限定されず、種々の変形が可能で
ある。一例として、一実施例では本発明を一眼レフカメ
ラに適用した例を示したが、ビデオカメラ等の動画撮影
用撮像手段にも適用可能である。また、テンプレートと
なる参照画像データは、上述の実施例のごとく目標物体
追尾前に取り込んだものだけでなく、目標物体の形状等
を予め知ることができるのであれば、この目標物体に対
応して予め記憶したものであってもよい。同様に、入力
画像データも実時間的に入力されるものだけでなく、予
め記憶しておいたものであってもよい。また、上述の実
施例では速度,加速度の双方を用いて演算領域の設定を
行なっていたが、いずれか一方のみでもよい。加速度を
用いた場合、加速度が零とはすなわち目標物体が等速で
移動していることであるから、加速度および初速を検出
すれば演算領域の位置,大きさの双方を設定できる。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、参照画像データ、および参照画像データ
が含まれる領域に隣接する隣接領域に含まれる入力画像
データについて残差値を複数の色成分別に算出し、算出
された残差値の最小値が最も大きくなる色を選択し、こ
の選択された色の成分について残差量を演算しているの
で、全ての色成分について残差量を算出する場合に比較
して、残差演算手順の省略、演算時間の短縮を図ること
ができる。これにより、スポーツシーンなど動きの速い
目標物体であってもその位置を迅速に追尾することが可
能となる。特に、目標物体を検出するために特徴的な色
が選択できるから、色出力選択による情報量減少を補っ
て確実な位置検出が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクレーム対応図である。
【図2】本発明の目標物体追尾装置が適用されたカメラ
の一実施例を示す概略図である。
【図3】撮像センサの詳細を示す図である。
【図4】画素の詳細を示す図である。
【図5】一実施例の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図6】色選択処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図7】色選択処理の他の例を示すフローチャートであ
る。
【図8】色選択処理のまた他の例を示すフローチャート
である。
【図9】最小残差量演算の詳細を示すフローチャートで
ある。
【図10】次回演算領域設定の詳細を示すフローチャー
トである。
【図11】速度ベクトルの定義および速度による被写体
位置の予測を示す図である。
【図12】追尾領域、演算領域および検出領域の初期設
定時の位置関係を示す図である。
【図13】初期設定時における追尾領域および検出領域
内の色出力の位置関係を示す図である。
【図14】残差演算途中における追尾領域および検出領
域内の色出力の位置関係を示す図である。
【図15】残差演算終了時における追尾領域および検出
領域内の色出力の位置関係を示す図である。
【図16】演算領域設定手順を説明するための図であ
る。
【図17】色選択処理2での検出領域と隣接領域との位
置関係を示す図である。
【符号の説明】
1 カメラ 7 撮像センサ 8 演算装置 10 画素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−117089(JP,A) 特開 平2−123877(JP,A) 特開 昭62−206980(JP,A) 特開 昭62−237591(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06T 7/20 G02B 7/28 H04N 7/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写界を測光して複数の色成分を有する入
    力画像データを出力する撮像手段と、 前記撮影手段の出力に基づいて、追尾すべき目標物体の
    画像データとなる参照画像データを記憶する記憶手段
    と、 前記入力画像データおよび前記参照画像データの最小残
    差量を算出する演算手段と、 前記最小残差量に基づいて前記目標物体の位置を検出す
    る位置検出手段とを備えた目標物体追尾装置において、 前記参照画像データが含まれる領域に隣接する隣接領域
    を前記被写界内に設定する隣接領域設定手段と、 前記参照画像データおよび前記隣接領域に含まれる前記
    入力画像データの残差値を前記複数の色成分別に算出
    し、この残差値の最小値が最も大きくなる色を検出する
    残差値色検出手段と、 前記残差値色検出手段により検出された色を選択する色
    選択手段とを備え、 前記演算手段は、前記色選択手段により選択された色の
    成分について前記最小残差量を演算することを特徴とす
    る目標物体追尾装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の目標物体追尾装置におい
    て、 前記隣接領域設定手段は、前記参照画像データが含まれ
    る領域を所定数の画素に対応してずらすことにより前記
    隣接領域を前記被写界内に設定することを特徴とする目
    標物体追尾装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の目標物体追尾装置におい
    て、 前記隣接領域設定手段は、前記参照画像データが含まれ
    る領域を上下左右、および左右斜め上下にそれぞれ1画
    素分ずらすことにより前記隣接領域を前記被写界内に設
    定することを特徴とする目標物体追尾装置。
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