JP3174657B2 - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents
液体洗浄剤組成物Info
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Description
優れ、しかも拭き残りがなく良好な仕上りをもたらす液
体洗浄剤組成物に関する。
硬質表面用洗浄剤組成物は、汚れの種類及び程度に応じ
て、次の3種が使い分けられている。即ち、比較的汚れ
の程度の軽い手あか汚れ、未変性油汚れに対しては界面
活性剤/溶剤系の洗浄剤が、台所回り等の熱、日光、空
気中の酸素などの作用により変質した油脂汚れ等には界
面活性剤/溶剤/アルカリ剤系の洗浄剤が、また浴室内
の金属石けん、特に脂肪酸のカルシウム塩に対しては界
面活性剤/溶剤/金属イオン封鎖剤系の洗浄剤が主に用
いられている。
被洗浄面に界面活性剤やアルカリ剤が残存するため、洗
浄後においても拭き跡が残り仕上りが不充分であり、二
度拭きするか、水で充分にすすぐ必要があり、煩雑であ
った。
開平2−29498号公報には、陰イオン性界面活性
剤、テルペン系炭化水素溶剤及び水溶性二価金属塩を必
須成分とする住居用液体洗浄剤組成物が開示されてい
る。しかし、このものでガラス面等を洗浄した場合、仕
上りに関してはかなり改良されているものの、洗浄力、
起泡力等において実用に供するには更に改良する必要が
あった。また、特表昭62−501570号公報には、
グリコシド界面活性剤、溶剤、水溶性洗浄剤及びビルダ
ーからなる硬質表面用洗浄剤組成物が開示されている
が、このものも拭き残りが観察されるため充分なすすぎ
が必要であった。
面活性剤は、通常除菌剤として使用されている。例え
ば、特開平3−182597号公報には、モノ長鎖アル
キル型第4級アンモニウム塩とノニオン界面活性剤とを
組合せたフロアー用液体洗浄剤組成物が開示されてい
る。しかしながら、上記カチオン界面活性剤は洗浄力の
より優れたアニオン性界面活性剤と併用した場合、化合
物間でコンプレックスをつくることが知られており、こ
れまで充分な洗浄力及び除菌効果を得ることはできなか
った。
拭き取り時に拭き残りがなく良好な仕上りをもたらす洗
浄剤組成物が望まれていた。
発明者らは鋭意研究を行った結果、ジフェニルエーテル
ジスルホン酸型アニオン性界面活性剤と第4級アンモニ
ウム塩型カチオン性界面活性剤とを特定割合で含有する
組成物が、洗浄力及び除菌効果に優れ、しかも拭き残り
がなく良好な仕上りをもたらすことを見出し、本発明を
完成した。
(B): (A)ジフェニルエーテルジスルホン酸型アニオン性界
面活性剤 (B)第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤 を含有し、(A)/(B)が重量比で300/1〜3/
2の範囲であり、(A)+(B)を0.01〜30重量
%含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物を提供す
るものである。
ーテルジスルホン酸型アニオン性界面活性剤としては、
下記一般式(1)及び(2)
直鎖又は分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、M
及びM′は水素原子、アルカリ金属、アンモニウム基又
はアルカノール置換アンモニウム基を示す)で表わされ
るものが好ましい。
〜15の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基
であるが、洗浄力及び拭き取り時の拭き残りの少なさと
いう点で、炭素数8〜14、特に12〜14のアルキル
基が好ましい。またM及びM′は水素原子、ナトリウ
ム、カリウム等のアルカリ金属、アンモニウム基又はモ
ノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム
等のアルカノール置換アンモニウム基であるが、就中ア
ルカリ金属が好ましい。また(A)成分の2つの化合物
(1)及び(2)の好ましい配合比は、重量比で(1)
/(2)=100/0〜25/75であるが、より好ま
しくは95/5〜70/30である。この比が25/7
5未満、即ち(1)の化合物が、これより少ないと拭き
取り時の拭き取り性が不充分となることもあるので、あ
まり好ましくない。上記化合物(1)及び(2)はジフ
ェニルエーテルのフリーデル・クラフト反応によりアル
キル化を行い、次いでジクロルメタン等の不活性溶媒中
にて三酸化イオウ等でスルホン化後中和するという通常
の方法により得られる。なお、ジフェニルエーテルに対
するアルキル化反応は、パラ位で選択的に起こるが、用
いるアルキル化試薬の量などの反応条件の違いによっ
て、アルキル化の個数や配向位置の異なるものも得られ
る。しかし、(1)及び(2)で表わされる化合物が主
成分として含まれる範囲内では、特に問題を生じること
はない。
ニウム塩型カチオン性界面活性剤としては、下記一般式
(3)
うち、ハロゲンとしては塩素、臭素等が挙げられる。こ
れらのカチオン性界面活性剤は、除菌作用を有するもの
である。
重量比〔(A)/(B)〕は、除菌効果と洗浄力の点か
ら、300/1〜3/2、好ましくは200/1〜10
/1、特に好ましくは100/1〜20/1である。
(A)/(B)の重量比の(A)成分が300/1より
多いと充分な除菌効果が得られず、また(B)成分が3
/2より多いと、洗浄力が不充分になる。また、(A)
及び(B)の配合量は、全組成中に(A)+(B)で
0.01〜30重量%(以下、単に%で示す)、好まし
くは0.05〜15%、特に好ましくは0.1〜10%
である。0.01%未満では、界面活性剤が果たす乳化
作用、分散作用及び可溶化作用が充分得られず、また、
30%を超えて配合してもそれ以上の効果は期待されな
いため、30%を超える配合は必要としない。
(5)、(6)
である場合を除き、水素原子又は炭素数1〜8のアルキ
ル基を示し、R9 、R10及びR11はそれぞれ炭素数1〜
3のアルキル基を示し、m及びnはそれぞれ0〜3の数
を示す。但し、mとnとが同時に0である場合を除
く。)で表わされる化合物、炭素数1〜5の一価アルコ
ール及び炭素数4〜12の二価アルコールからなる群よ
り選ばれる水溶性溶剤の一種又は二種以上を0.1〜5
0%、特に1〜30%、更に1〜20%含有せしめるこ
とが好ましい。
は、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ヘキサプロピレングリコールモノエチルエーテル、
テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオ
キシエチレン(m=1)ポリオキシプロピレン(n=
3)グリコールモノエチルエーテル、ポリオキシエチレ
ン(m=1)ポリオキシプロピレン(n=1)グリコー
ルブチルエーテル等が挙げられる。
は、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3
−ジエチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
は、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−エトキ
シ−3−メチルブタノール等が挙げられる。
4〜12の二価アルコールの具体例としては、メタノー
ル、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルア
ルコール、ブチルアルコール、s−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ペンチ
ルアルコール、ネオペンチルアルコール、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、イソプレングリコー
ル、トリメチレングリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタンジオール等が挙げられる。これら水
溶性溶剤の中でも洗浄力及び拭き取りの容易さの点から
一般式(4)で表わされる化合物、エタノール及びイソ
プロピルアルコールが好ましい。特に一般式(4)で表
わされる化合物、例えば、プロピレングリコールモノメ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテ
ル等が優れている。
用することもでき、また二種以上を組合せて使用するこ
ともできる。本発明の組成物における水溶性溶剤の配合
量が0.1%未満では溶剤として充分満足できる洗浄効
果が発現せず、また50%を超えると、仕上り性が損な
われるので好ましくない。
状アミン化合物及び金属封鎖剤からなる群より選ばれる
一種又は二種以上を0.01〜30%、特に0.01〜
20%、更に0.05〜10%含有せしめることが好ま
しい。液状アミン化合物としては、例えばアンモニア、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、ジエチレントリアミン、ジエチルアミノ
エタノール、N−メチルプロパノール、N−(β−アミ
ノエチル)エタノールアミン、モルホリン、N−エチル
モルホリン等が挙げられる。これらの中でも特にモノエ
タノールアミン及びモルホリンが好ましい。金属イオン
封鎖剤は、通常洗浄剤組成物に使用されるものならばい
ずれも使用でき、特に限定されるものではないが、好ま
しくはクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等のヒドロキシカル
ボン酸、ピロリン酸等の縮合リン酸、エチレンジアミン
四酢酸、ヒドロキシエチレンジアミン酢酸等のアミノカ
ルボン酸又はこれらの水溶性塩が挙げられる。これらの
水溶性塩としてはナトリウム塩、カリウム塩等のアルカ
リ金属塩が挙げられる他、アンモニウム塩、アミン塩、
アルカノールアミン塩も挙げることができる。
じて、本発明の効果を損なわない範囲で前記(A)及び
(B)以外の界面活性剤を配合することができる。この
ような界面活性剤は特に限定されないが、非イオン性、
陰イオン性及び両性界面活性剤からなる群から選ばれる
一種又は二種以上のものを全組成中に0.01〜20
%、特に0.05〜10%の範囲で配合するのが好まし
い。具体的には次のものが挙げられる。
ベンゼンスルホン酸塩類、アルキレンオキシド付加アル
キル又はアルケニルエーテル硫酸塩類、アルキル又はア
ルケニル硫酸塩類、オレフィンスルホン酸塩類、アルカ
ンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類、アルキレンオキシド付
加アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩類、α
−スルホ脂肪酸塩類及びそのエステル類等が挙げられ
る。陰イオン性界面活性剤の対イオンとしては、ナトリ
ウム、カリウム等のアルカリ金属又はアンモニウム塩若
しくはモノエタノールアンモニウム、ジエタノールアン
モニウム、トリエタノールアンモニウム等のアルカノー
ル置換アンモニウム塩を挙げることができる。
シアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル類、ポリ
オキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、蔗糖脂
肪酸エステル類、脂肪酸グリセリンエステル類、アミン
オキシド類、次の一般式(7)で表わされるアルキルグ
リコシド等が挙げられる。 R12(OR13)xGy (7) (式中、R12は炭素数8〜18の直鎖若しくは分岐鎖の
アルキル基、アルケニル基又はアルキルフェニル基を示
し、R13は炭素数2〜4のアルキレン基を示し、Gは炭
素数5〜6を有する還元糖に由来する残基を示し、xは
その平均値が0〜5の数を示し、yはその平均値が1〜
15の数を示す) 更に、ペンタエリスリトール・イソステアリルグリシジ
ルエーテルの1モル付加体、ソルビトール・イソステア
リルグリシジルエーテルの1モル付加体、マンニトール
・2−オクチルドデシルグリシジルエーテルの1モル付
加体、メチルグルコシド・イソステアリルグリシジルエ
ーテルの1モル付加体、ジグリセリン・イソステアリル
グリシジルエーテルの1モル付加体、フィタントリオー
ル等の1分子中に少なくとも1個の長鎖分岐アルキル基
又はアルケニル基及び少なくとも3個の水酸基を有する
非イオン性界面活性剤が挙げられる。
〜22の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基
を有するスルホベタイン及びカルボベタイン等が挙げら
れる。これらの界面活性剤のうち、洗浄力、拭き取り性
の向上という点から、アルキルグリコシド類、アミンオ
キシド類、スルホベタイン類、カルボベタイン類が好ま
しく、特にアルキルグリコシド類が好ましい。
を損なわない範囲でモノテルペン及びセスキテルペンか
ら選ばれるテルペン系炭化水素を配合することができ
る。テルペン系炭化水素としては以下のものが挙げられ
る。モノテルペン系炭化水素としてはオレンジ油、レモ
ン油等に含まれるD−又はL−リモネン、テルピン油等
に含まれるα−ピネン、パイン油等に含まれるα−テル
ピネオール等を例示することができ、セスキテルペン系
炭化水素としてはシグ油、クローバ油、カナンガ油に多
く含まれるカリオフィレン、セドレン等を例示すること
ができる。これらのテルペン系炭化水素は、本発明の洗
浄剤組成物中に0.001〜10%、特に0.01〜8
%配合されるのが好ましい。
ような形態で使用することもでき、その場合には缶腐蝕
の問題から、ケイ酸ソーダ、アンモニア、安息香酸ソー
ダ、亜硝酸ソーダ、ベンゾトリアゾール、ベンゾチアゾ
ール等の化合物を防錆剤として使用することが好まし
い。
染料、顔料、防腐剤及び殺菌剤等の任意成分を適宜添加
することも可能である。
(A)及び(B)の必須成分及び任意成分にバランス量
の水を加え、常法に従って調製することができる。
び除菌効果に優れ、しかも拭き取り時に泡が容易に消失
し、拭き残りのない良好な仕上りを与えるものである。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の方法により、洗浄力、除菌力及び拭き残り性(仕
上り性)について評価した。結果を表1に示す。
ト上に、手アカ汚れを強制的に付着させ1ケ月間室温放
置したものをモデル汚れとした。モデル汚れに、各洗浄
液を市販のスプレーヤーで1ccスプレーし、乾いたタオ
ルで拭き取った後に、下記の評価基準にて官能評価を行
った。 ◎:汚れ落ち非常に良好。 ○:汚れ落ち良好。 △:汚れが落ちない箇所がある。 ×:ほとんど汚れが落ちない。
5gを含浸させ、10cm×10cmの台所のテーブルを拭
く。 (2)拭いてから3分後、拭き取ったあとを滅菌スタン
プ瓶(栄研器材(株)製)でスタンプし、寒天培地プレ
ートに蒔く。 (3)(2)の寒天培地プレートを2〜3日間30℃で
培養後、菌のコロニー数を測定し、以下の基準により判
定を行う。 ○:寒天培地上に、コロニーが存在しない。 △:寒天培地上に、コロニーが1〜10個存在する。 ×:寒天培地上に、コロニーが10個以上存在する。
市販のスプレーヤーで3ccスプレーし、乾いたタオルで
拭き取った後、拭き跡残り性を以下の基準により評価し
た。 ◎:拭き跡が全く残らない。 ○:拭き跡がほとんど残らない。 △:やや拭き跡が残る。 ×:拭き跡が残る。
明の洗浄剤組成物は、比較品に比べ、いずれも良好な洗
浄力、除菌力及び拭き残り性を示すことがわかる。
Claims (5)
- 【請求項1】 次の成分(A)及び(B): (A)ジフェニルエーテルジスルホン酸型アニオン性界
面活性剤 (B)第4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤 を含有し、(A)/(B)が重量比で300/1〜3/
2の範囲であり、(A)+(B)を0.01〜30重量
%含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。 - 【請求項2】 (A)成分が下記一般式(1)及び
(2) 【化1】 (式中、R1 及びR2 は炭素数5〜15の直鎖又は分岐
鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、M及びM′は水
素原子、アルカリ金属、アンモニウム基又はアルカノー
ル置換アンモニウム基を示す)で表わされ、(1)/
(2)が重量比で100/0〜25/75の範囲である
請求項1記載の液体洗浄剤組成物。 - 【請求項3】 (B)成分が下記一般式(3) 【化2】 で表わされるものである請求項1記載の液体洗浄剤組成
物。 - 【請求項4】 更に、次の成分(C): (C)下記一般式(4)、(5)、(6) 【化3】 (式中、R7 及びR8 は、ともに水素原子である場合を
除き、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、
R9、R10及びR11はそれぞれ炭素数1〜3のアルキル
基を示し、m及びnはそれぞれ0〜3の数を示す。但
し、mとnとが同時に0である場合を除く。)で表わさ
れる化合物、炭素数1〜5の一価アルコール及び炭素数
4〜12の二価アルコールからなる群より選ばれる水溶
性溶剤の一種又は二種以上を0.1〜50重量%含有す
る請求項1〜3のいずれかの項記載の液体洗浄剤組成
物。 - 【請求項5】 更に、液状アミン化合物及び金属封鎖剤
からなる群より選ばれる一種又は二種以上を0.01〜
30重量%含有する請求項1〜4のいずれかの項記載の
液体洗浄剤組成物。
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JP6194493A JP3174657B2 (ja) | 1993-03-22 | 1993-03-22 | 液体洗浄剤組成物 |
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JP6194493A JP3174657B2 (ja) | 1993-03-22 | 1993-03-22 | 液体洗浄剤組成物 |
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JPH06271894A JPH06271894A (ja) | 1994-09-27 |
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---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-03-22 JP JP6194493A patent/JP3174657B2/ja not_active Expired - Fee Related
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